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転職するときの国民年金|空白期間の手続き

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転職するときの国民年金|空白期間の手続き

この記事のポイント

  • ✓転職するときの国民年金は
  • ✓退職日の翌日から次の会社に入るまでに月をまたぐ空白があると
  • ✓その間は国民年金の第1号被保険者になり

転職するときの国民年金は、前の会社を辞めた日の翌日から次の会社に入るまでの間に、月をまたぐ空白があるかどうかで手続きが決まります。空白があれば、その間は国民年金の第1号被保険者になり、退職日の翌日から14日以内に住んでいる市区町村で加入の手続きをして、保険料を納めます。令和8年度の保険料は1か月あたり17,920円です。月末に辞めて翌月1日に入社するなど、空白が月をまたがない場合は、国民年金の保険料は発生しません。この記事では、退職日と入社日の組み合わせごとの扱い、手続きの窓口と持ち物、保険料が払えないときの免除、扶養されている配偶者の手続き、転職ではなくフリーランスになる場合までを、順を追って説明します。

転職と年金の基本の仕組み

最初に、転職で何が切り替わるのかを整理します。日本年金機構は、公的年金の仕組みを次のように説明しています。

日本の公的年金制度は、20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金と、会社員・公務員の方が加入する厚生年金保険の2階建て構造です。会社員や公務員は、国民年金に加えて厚生年金保険にも加入します。就職(転職)や退職に伴い必要となる手続きや、働きながら年金を受け取るとき等に関するご案内を掲載しています。なお、転職した場合は、退職したときの手続きと就職したときの手続きが必要となります。 出典: 日本年金機構「就職・転職・退職」

3つの被保険者の区分

国民年金に入っている人は、働き方によって3つの区分に分かれます。被保険者とは、年金に加入して保険料を納める立場の人のことです。

区分 主な人 保険料の納め方
第1号被保険者 自営業、フリーランス、学生、無職の人 自分で国民年金保険料を納める
第2号被保険者 会社員、公務員(厚生年金に入っている人) 給与から厚生年金保険料が天引きされる
第3号被保険者 第2号被保険者に扶養されている配偶者 自分で納める必要はない

会社員として働いている間は第2号被保険者で、国民年金の保険料を自分で払う必要はありません。ところが、会社を辞めて次の会社に入るまでの間は、厚生年金に入っていない状態になります。日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は、厚生年金に入っていなければ国民年金の第1号被保険者になるため、この期間だけ自分で手続きをして保険料を納めることになります。

次の会社が決まっていても空白期間は加入する

「次の会社が決まっているから手続きはいらない」と考える人もいますが、空白が月をまたげば加入が必要です。日本年金機構の年金Q&Aでは、退職して2か月後に再就職する予定の人について、次のように答えています。

はい、加入します。日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の方は、厚生年金保険や共済組合に加入している方を除いてすべて国民年金に加入することとなっていますので再就職までの2か月間は、国民年金の第1号被保険者となります 出典: 日本年金機構 年金Q&A

退職日で変わる保険料の考え方

国民年金の手続きが必要かどうかは、退職日と次の入社日の組み合わせで決まります。ここを押さえると、自分がどの場合に当たるかがすぐ分かります。

資格を失う日は退職日の翌日

会社を辞めると、厚生年金の資格は退職日の翌日に失われます。日本年金機構の年金Q&Aは、月の途中で退職した場合について次のように説明しています。

退職した日の翌日に厚生年金の被保険者資格を喪失することとなります。保険料は、資格喪失日が属する月の前月分まで納める必要があります。なお、月の「末日」に退職した場合は、翌月1日が資格喪失日となりますので、退職した月分までの保険料を納める必要があります。 出典: 日本年金機構 年金Q&A

つまり、3月31日に辞めると資格を失うのは4月1日で、3月分まで厚生年金です。3月30日に辞めると資格を失うのは3月31日で、厚生年金は2月分までになり、3月は国民年金の対象になります。たった1日の違いで、3月分をどちらの制度で納めるかが変わります。

同じ月に入社すれば、その月は厚生年金になる

もう1つの決まりは、同じ月の中で区分が変わったときの扱いです。国民年金法第11条の2は、被保険者の種別に変更があった月は、変更後の種別の月とみなすと定めています。たとえば4月1日に厚生年金の資格を失い、4月15日に次の会社に入れば、4月は厚生年金の月として扱われます。月の途中に数日の空白があっても、同じ月のうちに入社すれば、国民年金の保険料は発生しないということです。

組み合わせごとの早見表

退職日 次の入社日 厚生年金の最後の月 国民年金の保険料が発生する月
3月31日(月末) 4月1日 3月 なし
3月31日(月末) 4月20日 3月 なし(4月は入社月として厚生年金)
3月31日(月末) 5月10日 3月 4月
3月20日 3月25日 3月 なし(3月は入社月として厚生年金)
3月20日 4月1日 2月 3月
3月20日 5月1日 2月 3月と4月

国民年金の保険料が発生するのは、「厚生年金の資格を失った月」から「次の会社に入った月の前月」までです。表の5行目のように、月の途中に辞めて翌月1日に入ると、退職した月の1か月分だけ国民年金の対象になります。この場合、3月分の国民年金保険料として17,920円がかかります。

退職日を選べるなら月末が分かりやすい

退職日を自分で選べるなら、月末を退職日にすると、退職した月まで厚生年金が続き、手続きが単純になります。ただし、月末に辞めると退職した月の厚生年金保険料が給与から引かれ、給与の締め日によっては最後の給与から2か月分が引かれることもあります。厚生年金の保険料は会社が半分を負担しているため、国民年金と単純に比べられるものではありません。どちらが得かではなく、手続きの手間と、受け取る年金の記録が切れ目なく続くことを重視して決めるのが現実的です。

空白期間の国民年金の手続き

空白期間があると分かったら、国民年金の加入の手続きをします。日本年金機構の「国民年金に加入するための手続き」に沿って整理します。

手続きの窓口と期限

項目 内容
手続き先 住所地の市区役所または町村役場の国民年金担当窓口
提出する書類 国民年金被保険者関係届書(申出書)
提出期限 退職日の翌日から14日以内
提出する人 本人または世帯主
電子申請 マイナポータルから手続きできる

期限は、退職日の翌日から14日以内です。窓口に行く時間が取れない人は、マイナポータルからの電子申請も使えます。

持っていくもの

手続きには、基礎年金番号かマイナンバーのどちらかが分かるものが要ります。

  • 基礎年金番号で手続きする場合は、基礎年金番号通知書または年金手帳など、基礎年金番号が分かる書類
  • マイナンバーで手続きする場合は、マイナンバーカード
  • マイナンバーカードがない場合は、マイナンバーが分かる書類(通知カードや個人番号の表示がある住民票の写し)と、運転免許証などの身元を確かめる書類
  • 退職日が分かる書類(離職票など)

日本年金機構の案内には、退職直後に加入の手続きをする場合、厚生年金の資格を失った日を証明できるもの(離職票など)が必要になる場合があると書かれています。離職票は退職から少し遅れて届くことが多いので、届く前に窓口に行くときは、退職証明書など退職日が分かる書類で足りるかを、市区町村に電話で確かめてから行くと二度手間を防げます。

手続きをしないとどうなるか

加入の手続きが遅れると、日本年金機構から「届出はお済みですか(国民年金加入のご案内)」という書類が届くことがあります。手続きをしないまま保険料を納めないと、その期間は未納になります。未納の期間があると、病気やけがで障害が残ったときの障害基礎年金や、亡くなったときに家族が受け取る遺族基礎年金を受け取れないことがあります。転職の合間の1か月でも、手続きと納付はしておくことが大切です。

健康保険の切り替えも同じ時期に

空白期間には、年金だけでなく健康保険も切り替わります。国民健康保険に入る、前の会社の健康保険を任意継続する、家族の扶養に入るといった選び方があり、それぞれ窓口と期限が違います。市区町村の窓口で国民年金の手続きをするときに、国民健康保険の手続きも一緒に済ませられることが多いので、どちらにするかを先に決めておくと1回で終わります。

具体例で確かめる転職の3つの型

早見表だけでは自分の場合に当てはめにくい人のために、よくある3つの型を、日付を入れて順に見ていきます。いずれも20歳以上60歳未満で、扶養する配偶者がいない場合の例です。

型1 月末に辞めて翌月1日に入社する

6月30日に退職し、7月1日に次の会社に入社する場合です。厚生年金の資格を失うのは7月1日で、同じ7月1日に新しい会社で厚生年金の資格を取ります。6月までは前の会社、7月からは新しい会社の厚生年金で、記録は途切れません。国民年金の加入の手続きは要らず、国民年金の保険料もかかりません。会社どうしの手続きだけで済むので、本人がすることは、新しい会社に基礎年金番号かマイナンバーを伝えることだけです。

型2 月の途中で辞めて翌月に入社する

6月20日に退職し、7月1日に入社する場合です。厚生年金の資格を失うのは6月21日で、厚生年金の保険料は資格を失った月の前月、つまり5月分までになります。6月は厚生年金の月ではなくなるため、国民年金の第1号被保険者として加入の手続きをし、6月分の国民年金保険料を納めます。7月は新しい会社の厚生年金の月です。手続きは退職日の翌日から14日以内なので、この例では7月4日までが目安になります。入社の前後で慌ただしい時期ですが、マイナポータルの電子申請なら窓口に行かずに済みます。

型3 有給休暇を消化して2か月後に入社する

有給休暇を消化してから辞めるなどで、8月31日に退職し、11月1日に入社する場合です。厚生年金の資格を失うのは9月1日で、9月と10月の2か月が国民年金の対象になります。保険料は2か月分です。この期間に収入がないなら、失業による特例免除を申請する選択肢があります。免除を受けても、その2か月は年金を受け取るための期間に数えられ、障害や死亡に備える保障も保たれます。

入社日がまだ決まっていない段階で退職する場合は、ひとまず退職した時点で国民年金の加入手続きをしておきます。後から入社日が決まり、同じ月のうちに厚生年金に入ることになった場合は、その月の国民年金保険料は発生しません。すでに納めていた場合は、手続きが済んだ後に還付の案内が届きます。先に手続きをしておけば、未納の期間を作らずに済みます。

3つの型を比べると、国民年金の手続きが要るかどうかは、空白の日数ではなく、空白が月をまたぐかどうかで決まることが分かります。型2のように空白が10日ほどでも手続きが要り、月末退職で翌月の途中に入社するなら空白が2週間を超えても手続きは要りません。

保険料の納め方と後から納める場合

手続きをすると、後日、国民年金保険料の納付書が届きます。

納付の期限と方法

国民年金保険料の納付期限は、納付する月の翌月末日です。日本年金機構の案内では、納め方として納付書、口座振替、クレジットカード、スマートフォンのアプリ、ねんきんネットの画面に出る情報を使ったPay-easy(ペイジー)の5つが挙げられており、いずれも手数料はかかりません。市区町村の窓口や年金事務所の窓口では、原則として保険料を受け付けていないので注意します。

納め忘れた場合は2年以内なら納められる

期限を過ぎても、すぐに納められなくなるわけではありません。国民年金法第102条第4項は、保険料を徴収する権利は2年を経過すると時効で消えると定めています。言い換えると、納付期限から2年以内なら後から納められます。2年を過ぎると納められなくなり、その月は未納のまま確定します。転職の合間の1か月分を払い忘れていたと気づいたら、早めに納付書を取り寄せて納めます。

新しい会社に入ったら口座振替は止まるか

国民年金の保険料を口座振替にしていた人が就職すると、厚生年金の手続きが済んだ時点で口座振替は止まります。ただし、日本年金機構の年金Q&Aによると、厚生年金の手続きには時間がかかるため、就職後もいったん引き落とされる場合があります。厚生年金と重なる期間の国民年金保険料が引き落とされた場合は、後日還付されます。気になる場合は「国民年金保険料 口座振替辞退申出書」を出す方法もあります。

社会保険料控除を忘れない

納めた国民年金保険料は、所得税と住民税の計算で全額が社会保険料控除の対象になります。社会保険料控除とは、払った保険料の額を所得から差し引いて、税金を軽くする仕組みのことです。転職した年は、新しい会社の年末調整で、空白期間に自分で納めた国民年金保険料も申告します。日本年金機構から届く控除証明書を、年末調整の書類と一緒に提出します。

保険料を払うのが難しいときの免除と猶予

転職の合間に収入が途切れて、保険料を払うのが難しい人もいます。その場合は、未納のままにせず、免除や納付猶予を申請します。

免除と納付猶予の違い

保険料免除制度とは、所得が少ない場合や失業した場合に、申請して認められると保険料の納付が免除される仕組みのことです。免除される額は全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があります。納付猶予制度は、20歳以上50歳未満の人を対象に、保険料の納付を先送りにできる仕組みです。

区分 受給資格期間への算入 老齢基礎年金の額への反映
納付 あり あり
全額免除 あり あり(全額納付の2分の1)
一部免除 あり あり(割合に応じて)
納付猶予 あり なし
未納 なし なし

日本年金機構の案内によると、全額免除の期間は、全額を納めた場合の年金額の2分の1を受け取れます。これは年金の財源の半分が税金でまかなわれているためで、手続きをせずに未納にすると、この2分の1も受け取れません。

失業による特例免除

転職のために会社を辞めた人は、失業による特例免除が使えることがあります。日本年金機構の案内では、失業や倒産、事業の廃止などの事実を確認できたときは、失業した人の前年の所得にかかわらず、免除や納付猶予を受けられるとされています。前年に会社員としてしっかり所得があった人でも、退職したことを書類で示せば対象になるということです。

申請には、失業したことが分かる書類を付けます。雇用保険に入っていた人は、勤め先から受け取る「雇用保険被保険者離職票」のコピーや、ハローワークから受け取る「雇用保険受給資格者証」などのコピーが使えます。申請は市区町村の国民年金担当窓口か年金事務所で行い、電子申請もできます。

免除を受けた分は10年以内なら後から納められる

免除や納付猶予を受けた期間の保険料は、10年以内なら後から納めること(追納)ができます。追納すると、老齢基礎年金の額を満額に近づけられます。新しい会社で収入が安定してから追納する、という順番でも間に合います。

扶養されている配偶者の手続き

転職する本人だけでなく、扶養されている配偶者がいる場合は、配偶者の手続きも必要になります。見落としやすいところです。

本人が退職すると配偶者も第1号になる

会社員の本人に扶養されている配偶者は、国民年金の第3号被保険者です。ところが本人が会社を辞めて厚生年金に入っていない期間は、配偶者も第3号でいられなくなり、第1号被保険者として国民年金に加入することになります。日本年金機構の年金Q&Aは、会社員の夫が退職した場合について、配偶者も「第1号被保険者」として国民年金に加入することになるため、夫とともに届出が必要だと答えています。

空白期間がある場合は、本人と配偶者の2人分の保険料がかかります。保険料を払うのが難しいときは、配偶者についても免除を申請できます。

次の会社に入ったら第3号に戻す

本人が次の会社に入り、配偶者を再び扶養に入れる場合は、新しい会社を通じて第3号被保険者の届出をします。この届出は本人の新しい勤め先が年金事務所に出すもので、配偶者が市区町村に行く必要はありません。入社の手続きの書類に、配偶者の扶養の欄があるかを確かめ、忘れずに記入します。

配偶者が転職した場合

扶養されている側の人から見ると、配偶者が転職するときも同じことが起きます。配偶者の空白期間に月をまたぐと、その間は第1号被保険者として自分で加入の手続きをし、保険料を納めることになります。配偶者が退職日と入社日を決めた段階で、空白期間があるかを夫婦で確かめておくと、手続きの漏れを防げます。

転職の場面ごとに確かめる流れ

ここまでの内容を、転職の時期に沿って並べます。

退職日を決める段階

  1. 退職日と次の入社日を確かめ、月をまたぐ空白があるかを早見表で確かめる
  2. 扶養している配偶者がいるかを確かめる
  3. 健康保険を国民健康保険、任意継続、家族の扶養のどれにするかを決める

退職した後

  1. 空白期間があれば、退職日の翌日から14日以内に市区町村で国民年金の加入手続きをする
  2. 配偶者がいれば、配偶者の第1号への切り替えも同時に行う
  3. 保険料を払うのが難しければ、失業による特例免除を申請する
  4. 届いた納付書で、納付期限までに保険料を納める

新しい会社に入った後

  1. 入社の書類に基礎年金番号かマイナンバーを記入する
  2. 配偶者を扶養に入れる場合は、第3号被保険者の届出を会社に出してもらう
  3. 国民年金を口座振替にしていた場合は、重なった分が還付されるかを確かめる
  4. 年末調整で、空白期間に納めた国民年金保険料を申告する

年金の記録を確かめる

転職の後は、ねんきんネットや毎年の誕生月に届くねんきん定期便で、加入の記録が途切れていないかを確かめます。転職の前後で記録に空白があったり、未納になっていたりしたら、2年の時効の前に気づけば納められます。

次の会社に年金の記録を引き継ぐための準備

転職すると、新しい会社が年金事務所に厚生年金の加入の届出を出します。このとき、前の会社と同じ基礎年金番号で届け出てもらうことが、年金の記録を1つにつなげるために欠かせません。

基礎年金番号を確かめておく

基礎年金番号とは、公的年金の加入の記録を1人につき1つの番号で管理するための番号のことです。2022年4月からは、年金手帳に代わって基礎年金番号通知書が交付されています。転職のときは、手元の年金手帳や基礎年金番号通知書、ねんきん定期便などで番号を確かめ、新しい会社に伝えます。今は、マイナンバーで加入の届出をする会社も多く、その場合は基礎年金番号を伝えなくても記録はつながります。

番号が分からないときは、ねんきんネットで確認するか、近くの年金事務所に問い合わせます。複数の番号を持っていることに気づいた場合も、年金事務所で1つにまとめる手続きができます。

前の会社から受け取る書類

退職のときに、前の会社から受け取る書類も確かめておきます。年金に関わるものとしては、年金手帳を会社が預かっていた場合の返却があります。あわせて、離職票、源泉徴収票、健康保険の資格を失ったことが分かる書類なども受け取ります。源泉徴収票は新しい会社の年末調整に、離職票は国民年金の加入や免除の申請、雇用保険の手続きに使います。

60歳前後で転職する場合

60歳前後で転職する人は、年金の扱いがほかの年代と少し違います。

60歳以上は国民年金に入る義務がなくなる

国民年金に加入しなければならないのは、20歳以上60歳未満の人です。60歳以上の人が会社を辞めて、次の会社に入るまでに空白があっても、国民年金に加入する義務はありません。ただし、日本年金機構の案内によると、40年分を納めておらず老齢基礎年金を満額で受け取れない人などは、60歳以上65歳未満の間、希望すれば国民年金に任意加入できます。任意加入の保険料の納め方は、原則として口座振替です。申し出た月からの加入で、さかのぼっては入れません。

厚生年金は70歳まで加入する

60歳を過ぎても、厚生年金に入る会社に再就職すれば、70歳になるまで厚生年金に加入します。働きながら老齢厚生年金を受け取る人は、在職老齢年金という仕組みで、給与と年金の合計が一定の額を超えると年金の一部が止まります。日本年金機構の案内では、この基準額は令和8年4月から月額65万円になりました。60歳以降の転職では、給与の額と年金の受け取り方をあわせて考えることになるため、年金事務所で受け取りの見込みを確かめてから条件を決めると安心です。

転職と国民年金でよくある思い違い

手続きの窓口でよく見られる思い違いを、正しい扱いと並べておきます。

「次の会社が決まっていれば手続きは要らない」

次の会社が決まっていても、空白が月をまたげば、その間は国民年金の第1号被保険者です。日本年金機構の年金Q&Aが示すとおり、2か月後に再就職する予定でも、その2か月は加入の手続きが必要です。

「数日の空白なら気にしなくてよい」

空白の長さではなく、月をまたぐかどうかで決まります。6月20日に辞めて7月1日に入る場合のように、空白が10日ほどでも、退職した月は国民年金の対象になります。

「厚生年金と国民年金の両方を払うことになる」

同じ月について、厚生年金と国民年金の保険料を両方払うことはありません。重なって引き落とされた場合は、後日還付されます。給与から引かれる厚生年金の保険料には、国民年金の分も含まれているため、会社員の間に国民年金を別に払う必要はありません。

「免除を受けると将来の年金がなくなる」

全額免除でも、その期間は年金を受け取るための期間に数えられ、年金額にも全額納めた場合の2分の1が反映されます。障害基礎年金や遺族基礎年金の保障も保たれます。払えないときに一番避けたいのは、免除の申請をせずに未納にしてしまうことです。

「退職したら住民税も年金と一緒に止まる」

住民税は前年の所得にかかる税金なので、会社を辞めても止まりません。給与から天引きされていた人は、退職の時期によって、最後の給与からまとめて引かれるか、自分で納付書で納めるかに分かれます。年金と同じ時期に支払いが重なるので、資金の予定に入れておきます。

転職ではなくフリーランスになる場合

会社を辞めて次の会社に入らず、フリーランスとして独立する人は、退職した後はずっと国民年金の第1号被保険者になります。

保険料は自分で納め続ける

フリーランスは、厚生年金に入らないため、国民年金の保険料を毎月自分で納めます。令和8年度は1か月あたり17,920円で、まとめて前払いする前納を使うと割引があります。前納とは、6か月分や1年分、2年分の保険料を先にまとめて納める方法のことです。

厚生年金がない分をどう備えるか

フリーランスは、会社員のように厚生年金の上乗せがありません。将来受け取る年金は老齢基礎年金が中心になり、日本年金機構の案内によると、40年間納めた場合の年額は令和8年4月分から847,300円(昭和31年4月2日以後生まれ)です。これに上乗せしたい人は、月額400円の付加保険料や、国民年金基金、個人型確定拠出年金(iDeCo)などを検討します。付加保険料とは、国民年金保険料に上乗せして納めることで、老齢基礎年金に付加年金を加えられる仕組みのことです。フリーランスの年金の備え方は、フリーランスの年金対策:老後を安心して暮らすためのおすすめ方法で、制度ごとの特徴を比べています。

独立した後に会社員に戻る場合

フリーランスとして働いた後に、また会社員として転職する人もいます。その場合は、新しい会社に入った月から第2号被保険者になり、国民年金を自分で納める必要はなくなります。フリーランスから正社員に戻るときの進め方は、フリーランス 転職の成功ガイド!正社員に戻るコツとキャリア戦略で、職務経歴の見せ方とあわせて説明しています。

転職の合間に収入を確保する方法

空白期間が長くなるほど、国民年金保険料や国民健康保険料の負担が重くなります。次の会社に入るまでの間、在宅でできる仕事で収入をつなぐ人もいます。ただし、雇用保険の基本手当を受けている間に働くと、申告が必要になり、働いた日数や収入によって支給が先送りされたり減ったりします。働く前にハローワークに確かめます。

地方に住みながら次の職場を探す

転職先を探す範囲を広げたい人は、住む場所を変えずに都市部の会社で働くフルリモートの求人も候補になります。地方在住のまま都市部の仕事を受ける進め方は、地方在住のまま都内案件を受ける|フルリモート転職の秘訣【2026年版】で紹介しています。

運営者として見てきたこと

在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、会社を辞めてから次の仕事が決まるまでの期間に、手続きの漏れが重なりやすくなります。年金、健康保険、住民税の支払いがほぼ同じ時期に来るため、どれか1つが後回しになりがちです。空白期間に在宅の仕事を受ける人も、まずは手続きの期限を先に片づけ、そのうえで仕事を始めた人ほど、後から未納の通知に追われずに済んでいます。また、仲介の手数料がかからない直接取引では、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側の受け取る額も厚くなります。収入が途切れがちな時期ほど、こうした取引の形を知っておくことは支えになります。

転職やキャリアの相談に乗る仕事に関心がある人は、職場・転職・キャリア相談のお仕事で、どのような依頼があるかを確認できます。退職の連絡や入社の書類、取引先へのメールを正確に書く力を身につけたい人には、ビジネス文書検定の案内も役立ちます。転職するときの国民年金は、退職日と入社日の間に月をまたぐ空白があるかを確かめ、あれば14日以内に市区町村で手続きをする。この2つを押さえれば、年金の記録を切らさずに次の職場へ移れます。

よくある質問

Q. 転職の空白期間が数日だけでも国民年金の手続きは必要ですか?

空白が月をまたぐかどうかで決まります。月末に辞めて翌月中に入社する場合や、月の途中で辞めて同じ月に入社する場合は、その月は厚生年金の月として扱われ、国民年金の保険料は発生しません。月の途中で辞めて翌月に入社する場合は、退職した月の1か月分が国民年金の対象になります。迷うときは市区町村の国民年金担当窓口で確かめます。

Q. 国民年金の加入手続きはいつまでに、どこでしますか?

退職日の翌日から14日以内に、住所地の市区役所または町村役場の国民年金担当窓口で手続きします。マイナポータルからの電子申請もできます。基礎年金番号通知書やマイナンバーカードなどのほか、退職日が分かる離職票などが必要になる場合があるので、事前に窓口に確かめてから行くと確実です。

Q. 転職の合間に国民年金保険料を払えないときはどうすればよいですか?

未納のままにせず、免除や納付猶予を申請します。会社を辞めた人は、離職票などで失業したことを示せば、前年の所得にかかわらず免除を受けられる特例があります。全額免除の期間は、全額を納めた場合の年金額の2分の1が受け取れます。免除を受けた分は10年以内なら後から納めることもできます。

Q. 国民年金保険料を払い忘れていたら、後から納められますか?

納付期限から2年以内であれば納められます。国民年金法で、保険料を徴収する権利は2年で時効になると定められているためです。2年を過ぎると納められなくなり、その月は未納のまま確定します。ねんきんネットやねんきん定期便で記録を確かめ、払い忘れに気づいたら早めに納付書を取り寄せて納めます。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月19日最終更新:2026年10月28日
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