会社員がWordPress副業を続けるなら年20万の申告ラインを見ておく

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
会社員がWordPress副業を続けるなら年20万の申告ラインを見ておく

この記事のポイント

  • 会社員がWordPress構築の副業を本業と両立させる際に押さえておきたい
  • 確定申告の考え方と時間管理のコツを客観的なデータで整理しました
  • 就業規則の確認方法まで解説します

「WordPress構築 本業と両立」と検索している方は、会社員として働きながら、WordPress構築の副業を始めようとしている、あるいはすでに始めていて、時間管理や申告のことが気になり始めた段階だと思います。結論から言うと、WordPress構築は本業と両立しやすい副業の一つですが、時間の確保と、副業収入が一定額を超えた場合の確定申告について、あらかじめ仕組みを理解しておく必要があります。今日はその両立のポイントを客観的に整理していきます。

WordPress構築が本業と両立しやすい理由

まず、なぜWordPress構築が会社員の副業として選ばれやすいのかを整理しておきます。

実際、WordPressは世界のWebサイトの約43%で使用されており(W3Techs調べ・2026年4月時点)、制作・カスタマイズ・保守運用まで幅広い案件が存在します。副業として取り組みやすく、スキル次第で月5万〜20万円以上の収入も現実的に狙えます。 出典: codethrough.info

案件数が豊富であることに加え、WordPress構築という業務は基本的にパソコンとインターネット環境さえあれば、場所と時間を選ばずに作業できる点が大きな特徴です。会社員として日中は本業に時間を取られる中でも、夜間や休日にまとまった作業時間を確保できれば、着実に進められる仕事だと言えます。

サイト全体を制作するよりも工数が少なく、本業と両立しやすい点が副業に向いています。一方で、細かいカスタマイズの場合は単価が安くなりやすく、単発で終わるケースも少なくないのがデメリットと言えます。 出典: codethrough.info

この指摘の通り、両立のしやすさとトレードオフの関係にある側面も正直に押さえておく必要があります。時間を切り売りする形の作業になりやすく、本業が忙しい時期には副業の稼働時間を確保しづらくなるという構造的な課題です。この点を理解した上で、無理のない稼働計画を立てることが、長く両立を続けるための前提条件になります。

就業規則の確認を最初にすべき理由

本業と両立する上で、まず最初に行うべきなのが、勤務先の就業規則における副業の扱いを確認することです。この手順を飛ばして案件を受注し始めてしまう人が一定数いますが、正直なところ、これはどうかと思う進め方です。

多くの企業では、近年の働き方改革の流れを受けて副業を許可する方向に規則を改定していますが、依然として届出制や許可制を採用している企業、あるいは特定の業種(同業他社との取引を伴う場合など)に限って禁止している企業も存在します。就業規則を確認せずに副業を始めてしまうと、後から発覚した際に懲戒の対象になるリスクもゼロではありません。

確認すべき具体的なポイント

就業規則を確認する際は、以下の項目に着目してください。

  • 副業自体が許可されているか、禁止されているか
  • 許可制の場合、事前の届出や申請が必要かどうか
  • 競業避止義務(同業他社との取引禁止)の範囲
  • 就業時間中の副業関連の連絡・作業が禁止されているか
  • 副業による本業への支障(体調不良、遅刻など)が懲戒事由になっていないか

WordPress構築という業務内容自体は、多くの業種にとって競業に該当しにくい傾向がありますが、勤務先がIT・Web制作関連の事業を行っている場合は、競業避止義務に抵触する可能性があるため、特に慎重な確認が必要です。

就業規則が確認できない、または曖昧な場合

就業規則に副業に関する明確な記載がない、あるいは規則自体を確認する手段がない場合は、人事部門や総務部門に直接問い合わせることをおすすめします。この際、「副業を検討している」という事実を伝えることに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、後になって問題が発覚するリスクを考えれば、事前に確認しておくほうが結果的に安心して副業に取り組めます。

時間管理の現実的な考え方

本業と両立する上で、もっとも大きな課題になるのが時間管理です。ここでは、会社員としてフルタイムで働きながらWordPress構築の副業を続けるための、現実的な時間配分の考え方を整理します。

平日と休日の稼働時間の目安

平日は本業終業後の2〜3時間程度、休日はまとまった時間として4〜6時間程度を副業に充てるというのが、無理なく継続できる一つの目安です。この配分だと、週あたり14〜27時間程度の稼働時間が確保できる計算になります。もちろん、これはあくまで目安であり、本業の繁忙期や家庭の状況によって柔軟に調整する必要があります。

案件のボリュームと稼働時間のバランス

WordPress構築案件は、規模によって必要な作業時間が大きく異なります。小規模なランディングページであれば10〜20時間程度、コーポレートサイトの構築であれば40〜80時間程度が目安になることが多いです。本業と両立する場合、同時に複数の中規模案件を抱えると、納期に間に合わなくなるリスクが高まります。特に副業を始めたばかりの段階では、同時進行の案件数を1〜2件に絞り、確実に納品できる範囲で受注することが、信頼関係を築く上でも重要です。

納期設定における余裕の持たせ方

本業がある状態での作業は、平日の稼働時間が限定的である分、不測の事態(本業の残業、体調不良など)によって作業が遅れるリスクが専業フリーランスよりも高くなります。見積もり時の納期設定は、自分が想定する作業時間よりも1〜2週間程度の余裕を持たせて提示することをおすすめします。この余裕が、結果的に納期遵守の信頼を積み上げることにつながります。

副業収入と確定申告の基本的な考え方

ここからが、本記事のもう一つの核心部分です。会社員が副業で一定額以上の収入を得た場合、確定申告が必要になるケースがあります。

年20万円という基準について

給与所得者が副業などで得た所得が年間20万円を超える場合、原則として確定申告が必要になるとされています。ここで重要なのは「収入」ではなく「所得」で判断される点です。所得とは、収入から必要経費(サーバー代、ドメイン代、参考書籍代、学習用のツール費用など、業務に直接関連する支出)を差し引いた金額を指します。

つまり、副業の収入が25万円あったとしても、経費として5万円を計上できれば、所得は20万円となり、この基準の周辺に収まる可能性があります。逆に、経費をまったく計上しなければ、収入がそのまま所得として扱われることになります。

ただし、この基準や具体的な計算方法、対象となる所得の種類(雑所得か事業所得か)については、その年の税制や個々の状況によって取り扱いが異なる場合があります。正確な判断は必ず税務署や国税庁の公式情報、あるいは税理士に確認するようにしてください。この記事で紹介している内容は一般的な考え方の整理であり、個別の税務判断を保証するものではない点にご留意ください。

「WordPressの副業は稼げない?」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 WordPressの副業は初心者も稼ぐことが可能で、高いレベルの仕事であれば高収入を目指せます。 本記事では、WordPressの副業の仕事内容や案件の単価相場を紹介。また、未経験者がWordPressの副業で稼ぐ方法や必要な知識・技術、案件の探し方、注意点などについても解説します。

副業として一定の収入を得られる可能性がある分野だからこそ、収入が増えてきた段階で申告の要否をきちんと確認しておく必要があるということです。

住民税の申告についても忘れずに

所得税の確定申告とは別に、副業所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要なケースであっても、住民税の申告は別途必要になる場合があります。これは所得税と住民税で申告義務の基準が異なるためです。この点を見落として住民税の申告を怠ってしまうケースも見られるため、副業収入がある場合は、金額の多寡にかかわらず、お住まいの自治体の税務窓口に一度確認しておくことをおすすめします。

会社に副業がバレることへの不安について

副業を始める会社員の多くが気にするのが、「会社に副業が知られてしまうのではないか」という点です。住民税の徴収方法(特別徴収か普通徴収か)によって、副業分の住民税額が本業の給与から天引きされる形になると、勤務先の経理担当者が住民税額の変化に気づく可能性がある、という話を耳にしたことがある方もいるかもしれません。

ここで正直にお伝えしておきたいのは、この記事では「バレないようにする方法」を解説する意図はないということです。就業規則で副業が許可されているのであれば、堂々と適切な手続きを行えばよいだけの話です。仮に届出が必要な会社であれば、事前にきちんと届け出て、正直に申告する進め方を選んでください。隠す方向で対策を考えるよりも、正面から会社のルールに従い、税務上の義務も正しく果たすほうが、長期的には精神的な負担も少なく、安心して副業を継続できます。

本業に支障をきたさないための工夫

両立において、時間管理と同じくらい重要なのが、本業のパフォーマンスに悪影響を及ぼさないようにする工夫です。

睡眠時間を削らない稼働計画を立てる

副業に熱中するあまり、深夜まで作業を続けて睡眠時間を削ってしまうと、翌日の本業に確実に支障が出ます。特にWordPress構築のような集中力を要する作業は、睡眠不足の状態で行うとミスが増えやすく、結果的に修正対応に余計な時間を取られる悪循環に陥りがちです。稼働時間の上限をあらかじめ決めておき、それを超えたら翌日以降に回すという線引きを自分の中に持っておくことが大切です。

本業の繁忙期を見越して案件量を調整する

本業には決算期や繁忙期など、時期によって業務量が変動するタイミングがあるはずです。そうした時期が事前に分かっている場合は、その期間の副業案件を意識的に減らす、あるいは新規受注を一時的に控えるといった調整を行うことをおすすめします。無理に案件を詰め込んで両方が中途半端になってしまうよりも、計画的に緩急をつけるほうが、結果的に本業・副業双方の評価を守ることにつながります。

体調管理を最優先事項に位置づける

正直なところ、これはどうかと思う進め方をしている人を見かけることがあります。「稼げるうちに稼ごう」と無理を続け、体調を崩して本業にも副業にも支障が出てしまうケースです。両立の目的は、あくまで生活の安定や将来への備えであり、体調を犠牲にしてまで追求するものではありません。定期的に自分の稼働状況を振り返り、無理が生じていないかをチェックする習慣を持つことをおすすめします。

案件獲得と継続のコツ

本業と両立しながら案件を獲得し続けるためには、専業フリーランスとは異なる工夫も必要です。

対応可能な時間帯を明確に伝える

案件に応募する際、あるいは契約後のやり取りの中で、自分が対応可能な時間帯(平日夜間、休日など)をあらかじめクライアントに伝えておくことをおすすめします。これにより、クライアントも連絡や打ち合わせのタイミングを調整しやすくなり、無用なすれ違いを防げます。会社員としての本業があることを正直に伝えている受注者は、むしろ「計画的に仕事を進める人」という印象を持たれやすい傾向もあります。

継続案件よりも区切りのある案件から始める

本業と両立する初期段階では、緊急対応が求められやすい保守運用の継続案件よりも、明確な納期と成果物が決まっている単発の構築案件から始めるほうが、時間管理がしやすい傾向があります。慣れてきた段階で、徐々に保守運用のような継続案件へと幅を広げていくのが現実的なステップです。

家族の理解を得ておくことの重要性

副業の時間は、家庭で過ごす時間と重なりやすいものです。事前に家族に副業の目的や見込まれる稼働時間について説明し、理解を得ておくことも、長く両立を続けるための重要な要素です。特に休日の稼働時間が家族との時間を圧迫する場合、事前のすり合わせがないと不満が蓄積しやすくなります。

クラウドソーシング経由と直接取引、両立の観点からの違い

本業と両立する副業だからこそ、稼働時間あたりの収益性は特に重要な視点になります。クラウドワークスとランサーズ、結局どっちがいいのか。結論から言うと、「案件数で選ぶならクラウドワークス、コンペで勝負したいならランサーズ」です。ただし、どちらを選んでも手数料は16.5〜20%かかります。これ、年間100万円稼ぐ人なら16.5〜20万円が消えるということです。

限られた稼働時間の中で副業を続ける会社員にとって、この手数料の存在は無視できません。同じ作業時間を投じても、手数料が引かれる分だけ時給換算での収益性が下がってしまうからです。個人的には、まずどちらかのプラットフォームで実績を作り、本命の案件は手数料のかからない直接取引に移行していくのが、時間的制約のある会社員副業者にとって特に合理的な戦略だと考えています。

時間が有限だからこそ、「同じ1時間でどれだけ手取りを増やせるか」という視点を持つことが、専業フリーランス以上に重要になります。

副業を始める前に整理しておきたい家計・生活面の準備

本業と両立する副業を長続きさせるためには、時間管理や税務知識だけでなく、生活面での準備も欠かせません。

収入の変動を前提にした家計管理

副業収入は、本業の給与のように毎月一定額が保証されているわけではありません。案件の受注状況によって、月ごとの収入に波が生じるのが通常です。この変動を前提に、副業収入をあてにした固定支出(住宅ローンの繰り上げ返済計画など)を組んでしまうと、収入が落ち込んだ月に生活が圧迫されるリスクがあります。副業収入は「基本的にはボーナス的な位置づけ」として考え、生活の基盤は本業の収入でまかなうという原則を崩さないことが、精神的な安定にもつながります。

作業環境への投資を計画的に行う

WordPress構築の副業を本格的に続けていくには、パソコンのスペック、インターネット環境、必要に応じたソフトウェアやツールへの投資が必要になる場面があります。これらの投資は経費として計上できる可能性もありますが、無計画に高額な機材を揃えてしまうと、副業収入が安定する前に家計を圧迫することにもなりかねません。最初は手元にある環境で始め、案件が安定して受注できるようになった段階で、必要な投資を段階的に行っていくのが現実的なアプローチです。焦って高額な設備投資をしてしまうと、副業がまだ軌道に乗っていない段階で家計を圧迫するリスクがある点は、常に意識しておいてください。

確定申告に向けた記帳の習慣化

副業を始めた初月から、収入と経費を記録する習慣をつけておくことを強くおすすめします。確定申告の時期になって慌てて1年分の領収書を整理しようとすると、記憶が曖昧になっていたり、領収書を紛失していたりして、正確な申告が難しくなります。会計ソフトやスプレッドシートを使い、案件ごとの入金額、使用した経費(サーバー代、ドメイン代、参考書籍代など)を都度記録しておくことで、申告時の負担を大きく減らせます。

実際によくある両立の失敗パターン

ここで、本業と副業の両立において実際によく見られる失敗パターンを整理しておきます。これから両立を始める方は、事前にこれらのパターンを知っておくことで、同じ轍を踏まずに済むはずです。

受注量のコントロールができず、両方が中途半端になる:案件を断る経験が少ない副業初心者ほど、依頼された案件をすべて受けてしまいがちです。結果として、本業の疲労が抜けないまま副業の納期に追われ、どちらのクオリティも低下してしまうケースが見られます。

本業の同僚や上司に副業の存在を隠し通そうとして疲弊する:就業規則で許可されているにもかかわらず、過度に隠そうとして精神的な負担を抱えてしまうケースです。許可されている副業であれば、必要以上に隠す必要はありません。

経費の記録を怠り、確定申告直前にパニックになる:先述の通り、記帳の習慣がないまま1年を過ごしてしまい、申告期限が近づいてから慌てて資料を集めようとして、正確な申告ができなくなるパターンです。

体調不良を我慢して両立を続け、結果的に本業に支障が出る:睡眠時間を削り続けた結果、体調を崩して本業を休むことになり、かえって信頼を損なってしまうケースです。これは最も避けるべき失敗パターンと言えます。

これらの失敗パターンに共通しているのは、いずれも「事前の計画不足」が原因になっている点です。逆に言えば、この記事で紹介してきたような事前準備を丁寧に行うことで、多くの失敗は未然に防げるということでもあります。

副業から独立を視野に入れる場合の考え方

WordPress構築の副業を続けていく中で、将来的に独立を視野に入れる方もいるかもしれません。ここでは、両立の延長線上にある独立というテーマについても簡単に触れておきます。

副業として一定の収入と実績を積み上げた後、本業を辞めて独立するかどうかを判断する際は、副業収入が本業収入に対してどの程度の割合に達しているか、継続的な案件(保守運用契約など)がどの程度確保できているかを、冷静に数字で確認することが重要です。感覚だけで「そろそろいけそうだ」と判断するのではなく、少なくとも半年から1年程度、副業収入が安定して一定水準を超えている実績を確認してから独立を検討するのが、リスクを抑えた進め方と言えます。

独立を急がず、本業という安定した収入基盤を保ちながら副業で実績とスキルを磨いていく期間は、決して遠回りではありません。むしろ、この期間があるからこそ、独立後の収入の見通しをより正確に立てられるようになります。焦って独立してから収入の柱を探すよりも、副業の段階で複数の継続案件を確保しておくほうが、はるかにリスクの低い進め方だと言えるでしょう。

独自データから見えるWordPress副業の両立傾向

運営者として在宅ワーク市場を長く見てきた立場から言えば、本業と両立しながら副業を続けている受注者ほど、案件の取捨選択が上手いという傾向があります。すべての案件に飛びつくのではなく、自分の稼働可能時間を冷静に見積もった上で、確実にこなせる範囲の案件だけを選んで受注する。この判断力が、結果的に納期遅延やクオリティ低下を防ぎ、長期的な信頼構築につながっています。

中間マージンが発生しない直接取引では、同じ予算でもクライアントはより多くの作業を依頼しやすく、受注者側も手取りが厚くなります。この構造は、限られた稼働時間の中で効率よく収入を得たい会社員副業者にとって、特に意味のあるポイントです。時間が限られているからこそ、1件あたりの手取りを最大化できる取引形態を選ぶことの重要性が増すと言えるでしょう。

案件を探す際は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のように、比較的短時間で完結しやすい業務内容のガイドも参考にしながら、自分の稼働時間に見合った案件を選ぶ視点を持つとよいでしょう。

契約・発注書に関する注意点

本業と両立する副業だからこそ、契約面でのトラブルは特に避けたいところです。時間が限られている中で、トラブル対応に追われることになれば、本業にも悪影響が及びかねません。

契約前には必ず、業務内容、報酬額、納期、修正回数の上限、検収基準を書面(メッセージ履歴含む)で明確にしておくことをおすすめします。フリーランス・副業者を保護する仕組みについては、フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストで発注書・契約書の必須項目が整理されていますので、契約を結ぶ前に一度目を通しておくと安心です。

また、確定申告や記帳の実務については、自分だけで抱え込まず、必要に応じて専門家に相談する選択肢も検討してください。税理士の副業ガイド|確定申告代行・記帳代行で稼ぐ方法【2026年版】では、記帳や申告代行を依頼する際の視点も紹介されており、本業と両立しながら税務処理の負担を軽減したい場合の参考になります。

経費として計上できる可能性がある支出の考え方

副業所得の計算において、経費の扱いは所得税や住民税の申告額に直接影響する重要な要素です。ここでは、WordPress構築の副業において経費として認められる可能性がある支出の考え方を、一般的な整理として紹介します。

具体的には、業務に直接関連するレンタルサーバー代、ドメイン取得費、有料テーマやプラグインのライセンス費用、学習用の書籍やオンライン講座の受講料、作業に使用するパソコンやソフトウェアの費用(按分計算が必要な場合が多い)などが、経費として計上できる可能性がある支出として一般的に挙げられます。

ただし、何が経費として認められるか、どのように按分計算すべきかは、個々の状況や税制の解釈によって異なります。プライベートと兼用しているパソコンや通信費については、業務利用の割合に応じて按分するのが基本的な考え方ですが、具体的な按分方法や必要書類の要件については、必ず税務署や国税庁の公式情報、あるいは税理士に確認するようにしてください。この記事で紹介している内容は一般的な考え方の整理にとどまり、個別の税務判断を保証するものではありません。

領収書・請求書の保管方法

経費として計上する支出については、領収書やクレジットカードの利用明細、請求書などの証憑を一定期間保管しておく必要があります。紙の領収書はファイリングして保管し、オンラインで発生した費用(サーバー代の自動引き落としなど)は、明細をスクリーンショットやPDFで保存しておくと、確定申告時の作業がスムーズになります。最近は会計ソフトと連携させることで、こうした証憑の管理を効率化できるサービスも増えています。

副業を続ける中でのスキルアップの位置づけ

本業と両立しながら副業を続けていく上で、スキルアップにどれだけ時間を割くかも悩みどころです。案件をこなすことに追われて、新しい技術のキャッチアップが後回しになってしまう会社員副業者は少なくありません。

WordPressは前述の通り頻繁にアップデートが行われるCMSであり、ブロックエディタの機能追加や、セキュリティ対策のトレンドも年々変化していきます。限られた時間の中でスキルアップの時間を確保するには、案件をこなす過程そのものを学習の機会として捉える意識が有効です。新しい案件で初めて扱うプラグインや機能があれば、その都度深く理解しようとする姿勢を持つことで、稼働時間を大きく増やさずとも着実にスキルを積み上げていけます。

また、休日にまとめて学習時間を確保するのではなく、平日の通勤時間や休憩時間など、細切れの時間を使って情報収集を行う習慣も、本業と両立しながらスキルアップを続けるための現実的な工夫です。技術系のニュースサイトやコミュニティのフォーラムを定期的にチェックするだけでも、最新動向から大きく取り残されることは避けられます。

両立を続ける上でのメンタル面のケア

最後に、あまり語られることの少ない、メンタル面のケアについても触れておきます。本業と副業を両立する生活は、想像以上に精神的な負荷がかかるものです。

正直なところ、これはどうかと思う状態に陥る人も少なくありません。「休日も仕事のことばかり考えてしまう」「常に何かに追われている感覚が抜けない」といった状態が続くと、副業そのものだけでなく、本業のパフォーマンスにも悪影響が及びます。

こうした状態を避けるためには、意識的に「何もしない時間」をスケジュールに組み込むことをおすすめします。副業の稼働時間を決めるのと同じくらい、休息の時間を明確に確保することが、長期的に両立を続けるための土台になります。また、案件が立て込んでいる時期こそ、家族や信頼できる友人との会話の時間を削らないよう意識することも、精神的なバランスを保つ上で有効です。

両立は短距離走ではなく、長距離走です。無理なペースで走り続ければ、いずれ息切れしてしまいます。自分に合ったペースを見つけ、時には案件量を減らす判断も含めて、持続可能な形で続けていくことが、結果的に最も収入を積み上げられる道筋になるはずです。焦らず、自分の生活リズムに合った続け方を探っていきましょう。

まとめに代えて:両立は仕組み化で乗り越える

会社員がWordPress構築の副業を本業と両立させる上で大切なのは、根性論ではなく仕組み化です。就業規則の確認、稼働時間の上限設定、案件の取捨選択、確定申告や住民税申告の基準把握。これらを一つずつ丁寧に整理しておくことで、無理なく、そして正直に副業を続けていくことができます。

年20万円という所得の申告ラインは、副業が軌道に乗り始めた段階で必ず意識しておくべき基準です。収入が増えてきたら、経費の記録を丁寧につけ、必要に応じて税務署や専門家に確認しながら、正しく申告する体制を整えておきましょう。焦らず、一歩ずつ本業と副業のバランスを整えていくことが、結果的に長く安定して続けられる副業ライフにつながります。

隠す方向ではなく、正直に、そして計画的に進めること。これがWordPress構築の副業を本業と両立させていく上で、もっとも大切な心構えだと言えるでしょう。今日からできる小さな準備の積み重ねこそが、両立を長く続けさせる、もっとも確かな力になっていくはずだと私は考えています。

よくある質問

Q. WordPress構築の副業を始める前に、まず何を確認すべきですか?

まず勤務先の就業規則で副業が許可されているか、届出が必要かどうかを確認してください。副業自体が禁止されていないか、競業避止義務に抵触しないかも合わせて確認しておくと安心です。

Q. 副業収入が年20万円を超えたら必ず確定申告が必要ですか?

所得(収入から経費を差し引いた金額)が年20万円を超える場合、原則として確定申告が必要とされています。ただし具体的な要件は状況により異なるため、税務署や国税庁の公式情報で確認してください。

Q. 会社員がWordPress副業を続けるための時間管理のコツはありますか?

平日は本業終業後の2〜3時間、休日は4〜6時間程度を目安に、無理のない稼働時間を設定することをおすすめします。同時進行の案件数を絞り、納期に余裕を持たせることも重要です。

Q. 副業所得が20万円以下なら住民税の申告も不要ですか?

所得税の確定申告が不要なケースでも、住民税の申告は別途必要になる場合があります。所得税と住民税で申告義務の基準が異なるため、お住まいの自治体の窓口に確認することをおすすめします。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月22日最終更新:2026年9月21日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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