シルバー925の材料をそろえて手作りアクセサリーを販売するまでの流れと品質表示の注意点

@SOHO編集部
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シルバー925の材料をそろえて手作りアクセサリーを販売するまでの流れと品質表示の注意点

この記事のポイント

  • ✓シルバー925の材料販売店の選び方から
  • ✓手作りアクセサリーを販売するまでの流れを解説します
  • ✓パーツ・ワイヤー・板材の違い

シルバー925の材料を扱うお店を探していると、パーツ店、地金屋、通販モールと選択肢が多く、どこで何を買えばよいのか迷います。しかも、作ったアクセサリーを販売するつもりなら、材料選びの段階から「商品ページに何と書けるか」まで考えておく必要があります。材料の一部だけがシルバー925なのに、作品全体をシルバー925と書いてしまうと、買った人を誤解させる表示になりかねないからです。

この記事では、シルバー925の材料をどこでどう買うか、作品を作ってから販売するまでの流れ、そして品質表示で気をつけたい点を順番に説明します。材料の形ごとの向き不向き、原価の出し方、ハンドメイドマーケットの手数料、刻印とホールマークの違いまで扱うので、これから販売を始める人が最初の1か月でつまずきやすいところを先回りして確認できます。

シルバー925とはどんな素材か

シルバー925は、銀の割合が1000分の925、つまり92.5%の銀合金のことです。残りの7.5%は主に銅で、銀だけでは柔らかすぎて形が崩れやすいので、銅を混ぜて強さを持たせています。英語ではスターリングシルバーと呼ばれ、アクセサリーや食器に広く使われています。

造幣局は、貴金属製品の品位(純度のこと)を調べて証明する仕事をしている公的な機関です。そのページにも、スターリングシルバーの中身がはっきり書かれています。

スターリングシルバーと呼ばれるものは、銀の品位(純度)が1000分の925、その他の金属(主に銅)が1000分の75含まれています。 出典: mint.go.jp

材料を探すときに目にする表記には、ほかにもいくつかの種類があります。違いを知っておくと、商品ページの説明文で迷わずに済みます。

表記 銀の割合 特徴
純銀(SV1000、999など) ほぼ100% 柔らかく、細い線や薄い板は曲がりやすい。銀粘土の仕上がりもこれに近い
SV950 95% 925よりやや柔らかく、白っぽい色味。和彫りや鍛金で使われる
SV925(シルバー925) 92.5% 強さと加工のしやすさの釣り合いが良く、アクセサリーの定番
シルバーメッキ・銀古美 表面だけ銀色 中身は真鍮などの別の金属。銀製品として売ることはできない

ここで押さえておきたいのは、シルバーメッキや銀古美のパーツは、見た目が似ていても銀製品ではないという点です。通販サイトの検索結果では、シルバー925のパーツとシルバーカラーのパーツが同じ画面に並ぶことがよくあります。値段が極端に安いものは、商品名に「シルバー」とあっても材質の欄を開いて確かめてください。材料を買う段階でこの区別を付けておけば、販売するときの表示の誤りの大半は防げます。

もう1つ、シルバー925は空気中の硫黄分と反応して黒ずみます。これは銀が硫化する性質によるもので、品質の不良ではありません。ただし、買った人が知らずに驚くことはあるので、後で触れるお手入れの案内を商品ページに書いておくと問い合わせが減ります。

シルバー925の材料を販売しているお店の種類

シルバー925の材料販売店は、大きく分けて3つの種類があります。どこで買うかは、作りたいアクセサリーの種類と、どこまで自分で加工するかで決まります。

アクセサリーパーツ店

丸カン、カニカン(引き輪)、ピアスフック、チェーン、ビーズ、チャームなど、完成した部品を1個単位で売っているお店です。実店舗を持つ手芸パーツ店のほか、通販専門のお店も多くあります。ペンチやニッパーがあれば部品をつなぐだけで作品が作れるので、最初の1歩に向いています。

パーツ店を選ぶときのポイントは3つです。1つ目は、材質の表記が商品ごとにはっきり書かれていること。2つ目は、同じ部品をあとから買い直せること。売れた作品を再販するときに、同じ部品が手に入らないと作り直せません。3つ目は、送料の条件です。小さな部品を少しずつ買うと、部品の値段より送料のほうが高くつくことがあります。

地金屋(板材・ワイヤーの専門店)

地金屋は、銀の板やワイヤーを、厚さや太さ、長さを指定して売っているお店です。指輪やバングルを一から作る彫金や、ワイヤーを曲げて形を作るワイヤーワークをするなら、ここで材料をそろえることになります。小口の通販に応じている地金屋もあり、ある精錬会社は自社のサイトで次のように案内しています。

純銀ワイヤー・銀ワイヤー・シルバーワイヤー・SILVERワイヤー&純銀板・銀板・シルバー板・SILVER板材料の小口通販スタート! 出典: 地金屋さん銀板 銀線.COM

地金屋の材料は、銀の相場に合わせて値段が動くのが一般的です。同じ太さのワイヤーでも、買う時期によって値段が変わります。商品の値段を決めるときは、この点を織り込んでおく必要があります(値付けの節で詳しく触れます)。

また、板やワイヤーには「なまし」と呼ばれる、加工しやすく柔らかくする処理がされているものと、されていないものがあります。曲げたり丸めたりする作業が多いなら、柔らかい状態のものを選ぶと手が疲れにくく、割れも起きにくくなります。

通販モールのショップ

大手の通販モールにも、シルバー925の材料を扱うショップが多数出店しています。ポイントが付く、まとめて買える、レビューを読めるといった利点があります。一方で、同じ商品名の中にシルバー925とメッキ品が混ざっていたり、商品名に検索用の言葉が大量に詰め込まれていて材質が読み取りにくかったりすることもあります。

通販モールで買うときは、商品名ではなく、商品ページの下のほうにある「材質」「素材」の欄を必ず確認します。そこにシルバー925とはっきり書かれていない場合は、ショップに問い合わせて確かめるか、買うのを見送るのが安全です。販売者として作品に責任を持つには、材料の素性が説明できることが前提になります。

作るアクセサリーで、そろえる材料が変わる

材料のお店を決める前に、どんなアクセサリーを、どの作り方で作るかを決めておくと、無駄な買い物が減ります。代表的な作り方と、必要な材料と道具を整理します。

作り方 主な材料 主な道具 難しさ
パーツをつなぐ チェーン、丸カン、カニカン、チャーム、ピアスフック 平ペンチ2本、ニッパー 低い
ワイヤーワーク シルバー925のワイヤー 丸ペンチ、平ペンチ、ニッパー、ヤスリ 中くらい
彫金(板や線から作る) 板材、ワイヤー、銀ろう 糸のこ、ヤスリ、バーナー、指輪の芯金、研磨道具 高い
銀粘土 銀粘土 粘土用の道具、焼成用の器具 中くらい

パーツをつなぐ作り方は、道具が少なく、失敗しても部品を外してやり直せるので、販売を始める前の練習に向いています。ただし、同じ部品を使った作品が市場にたくさん出回るので、デザインで差をつけにくいという面もあります。

ワイヤーワークは、ワイヤーの太さと硬さで仕上がりが大きく変わります。最初は太さの違うワイヤーを短く何種類か買い、自分の手で曲げやすいものを探すところから始めると、材料の買い過ぎを防げます。

彫金は道具と作業場所の準備が大がかりで、バーナーなどの火を使うため、賃貸住宅では管理規約の確認も必要です。販売を見据えるなら、まずパーツやワイヤーで作品を作って売れる手応えをつかみ、それから彫金に進む順番が現実的です。

銀粘土は、粘土で形を作って焼くと銀になる素材です。銀の割合は製品によって違うので、販売するときは使った銀粘土の製品説明に書かれた割合を確認し、それに沿って表示します。シルバー925と書いてよいかどうかは、銀粘土の種類で変わるからです。

材料をそろえるときの順番と、最初に買う量

販売を始める前の材料の買い方には、失敗しにくい順番があります。

  1. 作る作品を3種類ほどに絞る。ネックレス、ピアス、ブレスレットなど、形と用途が違うものを選ぶ
  2. それぞれの作品に必要な部品を書き出し、1作品あたりの部品の数を数える
  3. 試作用に3作品分だけ材料を買い、実際に作って時間を計る
  4. 試作品を自分で数日身に着け、金具の外れやすさ、肌への当たり方、重さを確かめる
  5. 問題がなければ、販売用に10作品分ほどの材料を買う

試作を経ずにいきなり大量に買うと、作ってみたら金具の大きさが合わなかった、チェーンが細すぎて絡まった、といった問題が後から見つかります。シルバー925は材料の単価が高いので、こうした失敗の痛手がメッキ品より大きくなります。

販売を始めたばかりの時期によくある失敗が、通販のまとめ買いで安くなるからと、同じ形の金具を大量に買ってしまうことです。たとえばピアスフックをまとめて買ったものの、作品に付けてみるとデザインに対してフックが小さく見え、ほとんど使わずに残ってしまう、という形です。材料は「安く買えるか」より「その作品に合うか」を先に試す。この順番を守るだけで、使わない材料に払うお金をかなり抑えられます。

材料を買ったら、仕入れた日、お店、材質、値段を表計算ソフトなどで記録しておきます。これは原価を出すためだけでなく、商品ページで材質を説明するときの裏付けにもなります。購入時の明細や商品ページの画面を保存しておくと、問い合わせを受けたときにも落ち着いて答えられます。

道具と作業環境を整える

シルバー925の加工に必要な道具は、作り方によって違います。パーツをつなぐだけなら、先の平たいペンチを2本と、ワイヤーを切るニッパーがあれば始められます。丸カンを開け閉めするときは、2本のペンチで前後にずらすように開くと、輪の形が崩れにくくなります。左右に広げると輪がゆがみ、閉じたときにすき間ができて、チェーンが抜ける原因になります。

ワイヤーワークや彫金に進むなら、丸ペンチ、ヤスリ、研磨用の布やスポンジ、作業台に固定する木の台などが必要です。研磨は仕上がりの印象を大きく左右します。シルバー925は磨くと強い光沢が出ますが、切り口や角にざらつきが残っていると、服の繊維を引っかけたり肌に当たったりします。販売する作品は、自分で手のひらや指でなでて、引っかかりがないかを確かめてから出荷します。

作業環境では、明るさと保管の2点が大事です。小さな部品を扱うので、手元を照らす照明があると作業の精度が上がります。保管については、シルバー925は空気に触れると黒ずむので、材料も完成品も、チャック付きの袋に入れて空気をなるべく抜いておきます。黒ずみ防止の紙や袋を一緒に入れておくと、出荷までの間に変色するのを抑えられます。

道具の買い方にも順番があります。最初から高価な道具をそろえる必要はありません。ペンチやニッパーは、刃先が小さく、握ったときに手になじむものを1本ずつ選び、作業に慣れてから用途ごとに追加で買います。安価な工具は刃先の合わせが甘く、細いワイヤーを切ると切り口がつぶれることがあるので、ニッパーだけは少し良いものを選ぶと仕上がりが安定します。

原価の出し方と値付けの考え方

材料を販売用に買い始めたら、1作品あたりの原価を出し、そこから値段を決めます。原価は、材料費だけではありません。販売にかかる費用をすべて含めて考えます。

費用の種類 中身 見落としやすい点
材料費 チェーン、金具、チャーム、ワイヤーなど 試作や失敗で使った材料の分
梱包資材 台紙、袋、箱、緩衝材 黒ずみ防止の袋、ギフト用の包装
販売手数料 ハンドメイドマーケットの手数料 送料やオプションにも手数料がかかる場合
送料 発送の費用 送料を買い手に負担してもらうかどうか
作業時間 制作、撮影、出品、発送の時間 撮影と説明文の作成にかかる時間

シルバー925の材料は銀の相場で値段が動きます。相場が上がった時期に仕入れ直すと、同じ作品でも原価が上がります。値段を頻繁に変えると買い手が戸惑うので、仕入れのたびに原価を計算し直し、原価が一定の幅を超えて上がったら販売価格を見直す、というように自分なりの線を決めておくと判断に迷いません。

値段の決め方として広く使われているのは、原価に作業時間の対価と利益を乗せる考え方です。作業時間の対価を入れずに「材料費の2倍」などで決めると、作品が売れるほど時間が足りなくなり、続けられなくなります。1作品の制作に何分かかったかを試作のときに計っておき、その時間を自分の時給で換算して値段に含めます。

もう1つの考え方は、同じ材質、同じくらいの大きさの作品が、販売先でいくらで売られているかを調べることです。ただし、他の作家の値段に合わせて自分の原価を割り込むと、続ければ続けるほど赤字になります。相場は「高すぎないか」の確認に使い、値段の土台はあくまで自分の原価に置きます。

販売先の選び方と、手数料の確かめ方

手作りのアクセサリーを販売する場所は、ハンドメイドマーケット、ネットショップ作成サービスで作る自分のお店、イベントや委託販売の3つが主な選択肢です。始めたばかりで買い手を集める手段がないうちは、すでに買い手が集まっているハンドメイドマーケットから始めるのが一般的です。

ハンドメイドマーケットの手数料は、サービスごとに違い、改定されることもあるので、出品前に公式のページで確かめます。2026年10月14日に各社の公式ページを開いて確かめた内容は次のとおりです。

販売先 手数料(公式の記載)
minne 販売手数料10.659%(税込)。送料・購入オプションの価格も含めた金額にかかる
Creema 作品・素材の売買が成立したとき、決済総額の10.67%(税込)。出店や出品の費用はかからない

minne の手数料はminne の出品案内に、Creema の手数料はCreema のヘルプに書かれています。どちらも送料を含めた金額に手数料がかかる形なので、送料を別に受け取る場合でも、その分の手数料を見込んでおく必要があります。

自分のネットショップで販売する場合は、手数料の形がまた違います。そして、自分で運営するお店では、特定商取引法という法律に沿った表示を自分で用意しなければなりません。特定商取引法とは、通信販売など消費者とのトラブルが起きやすい取引について、事業者が守るべきことを定めた法律です。ネットで物を売る広告をするときは、販売価格や送料、支払いの時期と方法、商品の引き渡しの時期、返品の扱いなどを表示することが求められます。

販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の商品若しくは特定権利の販売条件又は役務の提供条件について広告をするときは、主務省令で定めるところにより、当該広告に、当該商品若しくは当該権利又は当該役務に関する次の事項を表示しなければならない。 出典: e-Gov法令検索(特定商取引に関する法律 第11条)

この条文のあとに、表示が必要な事項が並んでいます。販売者の名前や住所、電話番号の表示も求められます。自宅の住所を出すことに抵抗がある人は多く、どこまで省略できるかは消費者庁の案内や利用するサービスの説明で確かめてください。ハンドメイドマーケットでは、サービス側が一部の表示を代わりに担っている場合もありますが、扱いはサービスによって違います。

品質表示の注意点:作品全体の材質を正しく書く

シルバー925の作品を販売するときに、いちばん気をつけたいのが品質の表示です。ここを誤ると、買った人を誤解させるだけでなく、法律に触れるおそれもあります。

商品やサービスの表示に関する決まりとして、景品表示法という法律があります。景品表示法とは、実際より良く見せる表示や、実際より得だと思わせる表示から消費者を守るための法律です。そのうち、品質や中身を実際より良く見せる表示は「優良誤認表示」と呼ばれ、禁止されています。消費者庁は、優良誤認表示の例として次のケースを挙げています。

内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示 例 カシミヤ混用率が80%程度のセーターに「カシミヤ100%」と表示した場合 出典: 消費者庁「表示規制の概要」

アクセサリーに置き換えると、次のような書き方が問題になりえます。

  • チェーンだけがシルバー925で、チャームがメッキなのに「シルバー925のネックレス」とだけ書く
  • 金具がシルバー925で、本体が真鍮なのに、作品名に「シルバー925」と入れる
  • メッキや銀古美のパーツを使っているのに「銀製」「シルバー」と書く
  • 材質を確かめていないパーツを、シルバー925として説明する

こうした誤解を防ぐには、作品を構成する部品ごとに材質を書くのが確実です。たとえば「チェーン・留め具:シルバー925、チャーム:真鍮に銀メッキ」のように、部品と材質を対にして書きます。すべての部品がシルバー925であれば、そのことをはっきり書けば、買い手にとっても安心材料になります。

どこまで書けば十分か、どの表現なら問題にならないかは、作品の作りや見せ方によって変わります。判断に迷う表現は使わず、事実をそのまま書く、という姿勢がいちばん安全です。

刻印とホールマークの違いを知っておく

シルバー925のアクセサリーには「925」「SV925」「SILVER」などの刻印が入っていることがあります。こうした刻印は、作り手や販売者が自分で打つもので、第三者が純度を確かめたことを示すものではありません。

一方、造幣局には、貴金属製品の純度を公的な第三者として調べ、合格した製品に証明の記号を打つ制度があります。これがホールマークです。

造幣局では、公的な第三者として、貴金属製品の製造又は販売をしている事業者の方々からの依頼に応じて、貴金属製品の品位試験(分析を行い、製品に含まれる貴金属の純度の割合を調べること)を行い、この試験に合格したものには、次のような証明記号を打刻してその品位を証明しています。 出典: 造幣局「貴金属製品の品位証明」

造幣局のページによると、この制度は任意で、市販の貴金属製品にはマークのないものもあります。ホールマークは日の丸と、ひし形の中に純度を1000分率で示す数字を組み合わせた記号で、シルバー925なら「925」の数字が入ります。K18やPt900といった記号は、造幣局の証明記号ではないとも明記されています。

個人の作家がすぐにホールマークを使うのは現実的ではありません。造幣局の受付要領によれば、品位証明を受けるには、事前に貴金属製品の製造業者または販売業者であることを示す書類を添えて登録の届出をする必要があり、試験のために製品の一部を削り取るなどして試料を採取します。また、銀製品で「銀」「SILVER」などの表示がないものは検定が受けられないとされています。数を作って販売するようになってから検討する選択肢として、知っておく程度でよいでしょう。

自分で刻印を入れる場合は、刻印と実際の材質が一致していることが大前提です。シルバー925の材料だけで作った作品にだけ刻印を入れ、メッキの部品を含む作品には入れない、というように線を引いておくと、刻印の信頼が保てます。

金属アレルギーについての書き方

シルバー925の作品は、金属アレルギーを気にする人が探していることがあります。ただし、金属アレルギーの起こりやすさは人によって違い、どの金属で症状が出るかも人それぞれです。シルバー925は銅を含む合金なので、銀や銅に反応する人もいます。

そのため、商品ページに「金属アレルギーの人でも安心」「アレルギーが起きない」と書くのは避けます。身体への影響について根拠のない断定をすると、先に触れた優良誤認表示の問題にもつながりかねません。書いてよいのは、事実としての材質です。「ピアスフックはシルバー925製です」「ニッケルを含むメッキのパーツは使っていません」のように、使っている材料をそのまま説明します。

心配のある買い手には、医療機関で相談するよう案内するのが適切です。作り手が医学的な判断を代わりに示すことはできません。問い合わせを受けたときも、材質の事実だけを伝え、身体に合うかどうかは本人の判断に委ねる姿勢を保ちます。

写真と説明文で、材料の良さを正しく伝える

シルバー925の作品は、写真の出来で売れ行きが大きく変わります。銀は光を強く反射するので、直射日光や強い照明の下で撮ると、白く飛んだり、逆に黒く沈んだりします。窓際のやわらかい自然光か、白い布や紙で囲った撮影用の箱の中で撮ると、銀らしい落ち着いた光沢が出ます。

写真は、作品の全体、金具の部分の拡大、身に着けたときの大きさが分かる写真、の3種類を用意します。特に金具の拡大写真は、材質の表示と合わせて見てもらうことで、買い手が安心して選べる材料になります。

説明文には、次の項目を入れておくと、問い合わせと返品が減ります。

  1. 部品ごとの材質(チェーン、留め具、チャーム、フックなど)
  2. 大きさと重さ(チェーンの長さ、チャームの縦横、全体の重さ)
  3. 黒ずみについての説明と、お手入れの方法
  4. 手作りのため、写真と細部が異なる場合があること
  5. 発送までの日数と、梱包の形

黒ずみについては、「シルバー925は空気中の成分と反応して黒く変色することがあります。柔らかい布で拭く、使わないときは袋に入れて保管するなどで変色を抑えられます」のように、性質と対処法をセットで書きます。変色を「不良」と受け取られないように、先に伝えておくのがポイントです。

発送と、売れたあとの対応

作品が売れたら、黒ずみを防ぐ袋に入れて空気を抜き、台紙や小箱で形が崩れないように梱包します。チェーンは絡まりやすいので、台紙に留めるか、留め具を袋の外に出しておくと、受け取った人がすぐに着けられます。

発送の方法は、追跡のできる方法を選ぶと、配達の状況を買い手と共有できて安心です。ハンドメイドマーケットには、匿名で送れる配送の仕組みが用意されていることが多く、自宅の住所を知らせずに発送できます。使える配送の種類と料金はサービスごとに違うので、出品前に確かめてください。

売れたあとに届く問い合わせで多いのは、チェーンの長さの調整、金具の交換、変色の相談です。チェーンの長さを選べるようにしておく、アジャスターを付けるなど、作品の段階で対応しておけるものは先に手を打ちます。返品や交換の条件は、説明文と、自分のお店なら特定商取引法の表示の両方で同じ内容にしておきます。

販売を続けると、利益が出て確定申告が必要になる場面も出てきます。会社員の副業なら、勤め先の就業規則で副業が認められているかを先に確かめておきます。税金の扱いは収入の大きさや働き方で変わるので、国税庁の案内や税務署で確かめるのが確実です。

材料の在庫と再販の段取り

販売を始めてしばらくすると、同じ作品を何度も作る場面が出てきます。そのときに困るのが、材料の在庫切れです。人気の作品ほど注文が続くので、部品が1つ足りないだけで出荷が止まってしまいます。

在庫の管理は、難しい仕組みでなくてかまいません。作品ごとに使う部品の一覧を作り、部品ごとに「手元の数」と「あと何作品分あるか」を表計算ソフトで管理するだけで、追加で買う時期が見えるようになります。部品の一覧には、買ったお店と商品ページの名前も一緒に記録しておくと、買い直すときに迷いません。

もう1つ大事なのは、仕入れ先が商品の取り扱いをやめたときの備えです。パーツ店の商品は入れ替わりがあり、同じ形の金具が手に入らなくなることがあります。売れ筋の作品に使っている部品は、代わりに使える部品を別のお店で1つ見つけておくと安心です。代わりの部品に替えたときは、材質が変わっていないかを確かめ、変わったなら商品ページの材質の表示も同時に直します。表示を直し忘れると、品質表示の節で触れた誤解を招く表示になってしまいます。

注文を受けてから作る受注生産の形にすると、在庫を抱えずに済む一方、発送までの日数が延びます。出品の段階で「ご注文から発送まで5日ほど」のように日数を書いておけば、買い手も待つ前提で注文できます。作り置きと受注生産を作品ごとに使い分けると、材料費の出費の波も小さくできます。

運営者の視点:材料の説明ができる作り手は長く続く

フリーランスと在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、ハンドメイドの販売を長く続けている人には共通点があります。それは、作品の材料について、聞かれたことに具体的に答えられることです。どこで買った、どんな材質の部品で、どう手入れすればよいか。そうした説明ができる作り手には、リピーターがつき、他の作品も見てもらえるようになります。

反対に、材料の素性があいまいなまま販売を始めた人は、問い合わせに答えられず、評価を落としてやめてしまうことが少なくありません。材料選びは、作品の見た目のためだけでなく、作り手としての信用を作る作業でもあります。

また、ハンドメイドの販売で身につく力は、作品づくりだけにとどまりません。写真を撮って見せ方を考える、説明文を書く、値段の根拠を説明する、といった経験は、デザインや文章の仕事にもそのまま生きます。たとえば、作品写真やバナーの見せ方を工夫しているうちに、デザインの仕事を受けるようになる人もいます。デザインの仕事の報酬の目安はデザイナーの年収・単価相場で職種ごとに確かめられます。説明文やお問い合わせへの返信を整える力は、ビジネス文書検定のような資格で形にしておくと、文章の仕事に応募するときの裏付けになります。

在宅で続けられる仕事の幅を広げたい人は、在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるで、自宅で生かしやすい資格をまとめて確かめられます。作業に集中できる時間の作り方は在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックが参考になります。

仲介する側の手数料がかからない形で仕事をやり取りできると、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手元に残る金額が厚くなります。作品の販売で手数料の重さを実感した人ほど、この違いの大きさが分かるはずです。材料の素性を説明でき、表示を正しく整え、手入れの方法まで伝えられる作り手は、作品の販売でも、そこから広がる仕事でも、信頼を積み重ねていけます。

よくある質問

Q. シルバー925の材料はどこで買うのがよいですか?

作り方で変わります。チェーンや金具をつなぐだけなら、材質の表記がはっきりしたアクセサリーパーツ店が便利です。ワイヤーワークや彫金をするなら、太さや厚さを指定できる地金屋で買います。通販モールで買うときは、商品名ではなく材質の欄でシルバー925と書かれているかを確かめてください。

Q. 一部の部品だけシルバー925の作品は、どう表示すればよいですか?

部品ごとに材質を書くのが確実です。「チェーン・留め具:シルバー925、チャーム:真鍮に銀メッキ」のように、部品と材質を対にして書きます。作品全体をシルバー925と書くと、実際より良く見せる表示になるおそれがあります。迷う表現は使わず、事実をそのまま書いてください。

Q. 自分で「925」の刻印を入れても問題ありませんか?

刻印と実際の材質が一致していることが前提です。自分で入れる刻印は、第三者が純度を確かめたことを示すものではありません。造幣局のホールマークは、事業者として登録したうえで品位試験に合格した製品に打たれる記号で、自分で入れる刻印とは別物です。

Q. 金属アレルギーに対応していると書いてもよいですか?

避けたほうが安全です。症状が出る金属は人によって違い、シルバー925も銅を含む合金です。「アレルギーが起きない」といった断定はせず、「フックはシルバー925製」のように材質の事実を書きます。心配な買い手には医療機関で相談するよう案内してください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月11日最終更新:2026年10月19日
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