農家が副業をする|農閑期にできる仕事と収入の柱の作り方


この記事のポイント
- ✓農家副業を考えている方へ
- ✓農閑期に取り組める在宅の仕事の種類
- ✓農業の知識をそのまま活かせる仕事
「作物の出来は悪くないのに、年間で見ると手元にお金が残らない」。農業に携わっている方から、こういうご相談をいただくことがあります。そして続けて話されるのは、だいたい同じ悩みです。収入が季節に偏る。天候と相場に左右される。資材の値段は上がるのに、売値は思うように上げられない。
大丈夫ですよ。この状況に対する答えは、作物を増やすことだけではありません。収入の柱を、農業以外にもう1本立てる。これが現実的な選択肢です。
結論からお伝えします。農家が副業をするなら、狙うべきは「農閑期にまとまる時間」と「農業の現場を知っているという情報の価値」の2つです。この2つは、他の人には簡単に真似できません。
この記事では、農閑期に取り組める在宅の仕事の種類、農業の知識をそのまま活かせる仕事、逆に会社員が副業として農業を始める場合の注意点、そしてお金と体の管理までを順番にお話しします。
農家が副業を考える背景には、構造的な理由があります
まず、現状を整理します。責められるべき理由ではなく、構造の問題だということを先にお伝えしたいのです。
農業の収入には、他の仕事と違う3つの特徴があります。
1つめ、収入が季節に偏ります。 出荷の時期にまとまって入り、それ以外の時期は支出だけが続きます。年間では黒字でも、月ごとに見ると資金の谷ができます。生活費は毎月かかるのに、収入は年に数回。この構造だけで、気持ちの負担は相当なものになります。
2つめ、自分でコントロールできない要素が多いです。 天候、相場、資材やエネルギーの価格。努力の量と結果が比例しない時期があります。カウンセリングの現場で、農業に携わる方からいちばん多く聞くのがこの部分の疲れです。「頑張っても報われないことがある」という経験を繰り返すと、やる気の問題ではなく、気持ちの回復力そのものが削られていきます。
3つめ、経営の規模を急に広げられません。 農地を増やす、設備を入れる。どちらも時間とお金がかかり、しかも借入が必要になります。「もっと作れば解決する」が、簡単には使えない選択肢なのです。
この3つを前提にすると、打てる手がはっきりします。農業の外に、季節に左右されない収入を作る。金額は大きくなくてもいいのです。毎月決まって入る収入が1本あるだけで、資金の谷の不安がかなり和らぎます。
そして、ここが大事な点です。副業は「農業がうまくいっていないから仕方なく」やるものではありません。収入の柱を複数持つことは、経営として合理的な判断です。実際に、農業と別の仕事を組み合わせている方は昔から多くいます。
農閑期という時間を、資源として棚卸しする
副業を考えるとき、最初にやるのは仕事探しではありません。自分の時間の棚卸しです。
作目によって、忙しい時期と落ち着く時期は違います。水稲なら冬に時間が空きます。露地野菜なら作付けの間に谷があります。施設栽培なら通年で作業がありますが、それでも日々の作業時間には波があります。果樹なら剪定と収穫の間に空きが出ます。
紙を1枚用意して、12か月を横に並べてください。そして月ごとに、1日あたり何時間を副業に回せそうかを書き込みます。ここで大事なのは、正直に書くことです。繁忙期に「3時間できる」と書いてしまうと、後で自分が苦しみます。
書き終えたら、次の2つを確認します。
まとまった時間が取れる月はどこか。 冬に1日4時間使える月が3か月あるなら、それは合計で360時間です。これは相当な資源です。
逆に、ほとんど時間が取れない月はどこか。 ここが決まると、受けてはいけない仕事の種類が決まります。毎月決まった量の納品が必要な仕事は、繁忙期に破綻します。
この棚卸しをせずに副業を始めると、繁忙期に納期が重なって、どちらも回らなくなります。相談を受けていて、これがいちばん多い失敗です。逆に、棚卸しをした方は「この月は受けません」と最初に伝えられるので、無理のない形に落ち着きます。
農閑期に取り組める在宅の仕事を、6つ挙げます
在宅でできる仕事の中から、農閑期との相性がよいものを選びました。
| 仕事の種類 | 作業の中身 | 農閑期との相性 | 必要な準備 |
|---|---|---|---|
| データ入力・転記 | 資料の内容を決まった項目に入力する | 良い。細切れでも進む | パソコンと入力速度 |
| 文章を書く仕事 | 記事、商品説明、レポートの執筆 | 良い。まとまった時間があると有利 | 書く練習と資料の読み方 |
| 写真と動画の素材提供 | 農作業や作物の写真を素材として提供する | 良い。撮影は日常の中でできる | カメラと編集の基礎 |
| オンライン販売の運営代行 | 商品ページの作成、受注処理、問い合わせ対応 | 良い。自分の販売経験が活きる | 販売の経験と連絡の習慣 |
| 資料作成の代行 | 表計算や文書作成ソフトで資料を整える | 良い。夜でも進む | 表計算の基本操作 |
| オンラインでの相談対応 | 栽培や産地に関する質問に答える | 良い。単価が上がりやすい | 経験の言語化 |
この6つに共通しているのは、家から出ずに完結することです。天候に左右されず、作業着から着替える必要もありません。
始めやすさで言えば、データ入力と資料作成が入口として現実的です。特別な資格が要らず、手持ちのパソコンで始められます。ただし単価は上がりにくいので、実績を作るための入口と考えてください。
単価が上がりやすいのは、下の3つです。オンライン販売の運営代行、資料作成、相談対応。理由は明確で、どれも「やったことがある人」の数が限られているからです。
在宅で仕事をするなら、通信環境は最初に整えておきたい部分です。地域によって選べる回線の種類が違うので、比較の考え方をまとめた在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方が参考になります。作業に集中できる時間の作り方については在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックに具体的な方法がまとまっています。
農業の知識そのものを、収入に変える方向もあります
ここが、農家の方にとっていちばん大きな可能性がある部分だと思っています。
在宅の仕事の多くは、誰でも参入できます。だから単価が上がりにくい。でも、農業の現場を知っているという情報は、参入できる人が限られています。
書く仕事。 栽培の方法、資材の選び方、病害虫への対応、出荷の段取り。こうした内容を求めている企業や媒体があります。農業資材の会社、農産物を扱う流通の会社、農業に関する情報を発信する媒体。いずれも「現場を知っている人に書いてほしい」と考えています。文章を書く仕事の報酬水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で職種としての目安が確認できます。
監修する仕事。 自分で書かなくても、書かれたものが正しいかを確認する役割があります。専門知識を持つ人が内容を確認する工程は、情報の信頼性を保つために必要とされています。作業時間が短く、単価が高めになりやすい仕事です。
販売とマーケティングの支援。 自分で農産物を売った経験は、そのまま他の生産者や企業の役に立ちます。商品の見せ方、写真の撮り方、説明文の書き方。実際に売れた経験を持っている人の助言は具体的です。オンラインでの販売支援やマーケティングの領域の仕事はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事にまとまっています。
教える仕事。 栽培を始めたい人、家庭菜園を広げたい人、農業に転職したい人。こうした方に向けたオンラインの講座や個別の相談は、需要が続いています。
どの方向でも共通して必要になるのが、経験を言葉にする作業です。「なんとなくやっている」ことを、人に伝わる形に直す。ここに時間をかけてください。
私が相談の場でよくお伝えするのは、「あなたが当たり前だと思っていることが、他の人にとっては価値のある情報です」ということです。長く続けている方ほど、自分の知識の希少さに気づいていません。
書いた文章を仕事にするなら、書類や文章の作法も身につけておくと有利です。日付や敬称、数字の表記といった基本のルールをまとめて整理したい方にはビジネス文書検定の出題範囲が手がかりになります。在宅で働くうえで役立つ資格を広く見比べたい場合は在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるが参考になります。
逆に、会社員が副業で農業を始める場合の注意点
「農家副業」という言葉には、逆方向の意味もあります。会社員が副業として農業を始める場合です。こちらにも触れておきます。
始めるときに必ず出てくるのが、初期費用の問題です。この点について、支援制度を紹介している情報があります。
副業農業を始めるとき、補助金を活用すると初期費用が大いに削減できます!たとえば、農業次世代人材投資資金(経営開始資金)と呼ばれるものがあります。これは国が発行する補助金であり、新規就農者を支援するための補助金となっています。農業経営を始めてから経営が安定するまでの3年間、最大年間150万円を受け取ることができます。 出典: agrijob.jp
こうした支援の仕組みは用意されていますが、制度の名称や要件は改正されることがあります。年齢の条件、就農の計画の提出、専業に近い形での従事を求める要件など、細かい条件が付くのが普通です。副業として週末だけ取り組む形では対象にならない場合もあります。申請を考えるなら、必ず最新の要件を、お住まいの自治体の農政の窓口と農林水産省の案内で確認してください。※制度の適用について判断が必要な場合は、窓口に直接ご相談ください。
資金の借入を考える場合は、農業向けの融資を扱っている日本政策金融公庫の案内が出発点になります。
また、実際に会社員として働きながら農業で収入を得ている事例も紹介されています。
マイナビ農業TOP > 農家ライフ > 週5で公務員として働きながら、農業収入500万円! 副業農業で稼ぐコツについて聞いた 出典: agri.mynavi.jp
こうした事例は励みになりますが、同じ結果を前提にしないでください。事例には、地域の条件、家族の協力、使える農地、蓄積した技術といった背景があります。記事に出てくるのは結果の数字だけで、そこに至る条件は書かれていません。
副業として農業を始めるなら、現実的な順番は次のとおりです。まず小さく始める。家庭菜園や市民農園、農作業の手伝いのアルバイトから入る。作業の実際の重さを体で知る。そのうえで規模を考える。この順番を飛ばして設備投資から入ると、戻るのが難しくなります。
そして、農地を借りたり買ったりするには法律上の手続きが必要です。誰でも自由に農地を取得できるわけではありません。この点は自治体の農業委員会に確認してください。
お金の管理を、最初に決めておく
副業を始めると、避けられないのが税の話です。難しく感じるかもしれませんが、決めることは少ないです。
農業の所得と副業の所得は分けて記録する。 農業による所得と、副業による所得は、性質が違います。帳簿の上で混ざると、後で整理するのに時間がかかります。副業を始めた月から、別に記録してください。
確定申告。 農業を営んでいる方は、もともと確定申告をしているケースが多いはずです。その場合、副業の収入も申告の対象に含まれます。逆に、給与を受けている方が副業を始めた場合は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると申告が必要になります。判断に迷うときは国税庁の案内で確認するか、税務署に相談してください。
経費の扱い。 在宅で副業をする場合、パソコンの購入費、通信費、電気代のうち仕事に使った割合は経費として計上できる可能性があります。ただし、農業で使っている分と副業で使っている分の区分が必要になります。領収書を残し、どちらの用途かをメモしておくと、申告の時期に慌てません。
記録の道具は表計算で足ります。 日付、相手、内容、金額、入金日。この5項目を1行ずつ残すだけで、申告の準備の大半が終わります。会計の道具を使う場合も、入力する項目は同じです。
入金の時期を把握する。 副業の報酬は、作業した月の翌月や翌々月に入ることが多いです。農業の入金の時期と合わせて、年間の資金の流れを1枚にまとめておくと、資金の谷がどこに来るかが見えます。
体を壊さない設計を、先に決めてください
ここは、いちばんお伝えしたいことです。
農作業は体力を使います。そこに副業を足すと、休む時間が削られます。そして削られた最初の犠牲になるのは、ほぼ必ず睡眠です。
相談を受けていて実感するのは、無理を続けた方の体調は、ゆっくり悪くなるのではなく、ある日まとめて崩れるということです。だから「まだ大丈夫」という感覚は、あまり信用できません。
守ってほしいことを4つ挙げます。
1つめ、繁忙期は受けないと決めておく。 副業を始めるときに、相手に「この時期は対応できません」と先に伝えてください。後から断るより、最初に伝えるほうが信頼されます。
2つめ、週の上限時間を決める。 「今週は8時間まで」と先に決めてから仕事を受けます。受けてから時間を作ろうとすると、削るのは睡眠になります。
3つめ、農作業の日と副業の日を混ぜすぎない。 一日中体を動かした後に、夜3時間の入力作業を入れるのは現実的ではありません。可能なら、雨の日や作業の少ない日に副業を寄せてください。
4つめ、休む日を先に決める。 予定が埋まってから休みを探すと、休みはなくなります。月に2日でいいので、先に印を付けてください。
25分作業して5分立ち上がる、という区切りも有効です。パソコンでの作業は、疲れの自覚が遅れて出ます。
そして、もう1つだけ。在宅で一人で作業する時間が増えると、人と話す機会が減ります。農業は屋外で人と会う機会がありますが、副業の時間はその逆になります。散歩に出る、家族に今日やったことを話す。小さな仕組みでいいので、用意しておいてください。
始める手順を、5つの段階に分けます
やることが多いように見えて、実際の手順は少ないです。順番に並べます。
段階1、時間の棚卸しを終える。 12か月分の使える時間を書き出します。これが終わらないうちに応募すると、受けてはいけない仕事を受けてしまいます。
段階2、書ける経験を3つ挙げる。 自分がやってきたことの中から、人に説明できる内容を3つ書き出してください。「この地域でこの品目を何年作ってきた」「この病害にこう対応した」「直売でこの方法が効いた」。抽象的でなくて構いません。具体的なほど価値があります。この3つが、応募のときに書く材料になります。
段階3、探す場所を2つに絞る。 在宅ワークの求人サイトと、業務委託のマッチングサービス。どちらも見て構いませんが、最初は2つまでにしてください。5つ登録すると、応募ではなく登録作業で疲れて終わります。
段階4、応募文は事実だけを3行で書く。 稼働できる時期と1週間あたりの時間、使える道具、これまでの経験。意欲の表明は不要です。「繁忙期の6月から9月は対応が難しいですが、11月から3月は週に10時間ほど確保できます」と書いてあるほうが、相手は判断しやすくなります。
段階5、最初の案件は小さく受ける。 自分が確実に終えられると思う量の半分にしてください。初回は手順を覚える時間と、質問して返事を待つ時間が加わります。多く受けて遅れるより、少なく受けて早く出すほうが次につながります。
この5段階のうち、飛ばされやすいのが段階2です。自分の経験を言葉にする作業は、面倒に感じます。でも、ここを済ませた方は応募の通り方が変わります。誰でも書ける応募文と、現場を知っている人しか書けない応募文では、読む側の受け取り方が違うからです。
よくあるつまずきと、その回避の仕方
相談を受けていて、繰り返し出てくるつまずきが4つあります。先に知っておくと避けられます。
つまずき1、繁忙期に納期が重なる。 これがいちばん多いです。回避の方法は1つで、受注の時点で対応できない時期を書面やメッセージで伝えておくことです。口で言っただけだと、相手も忘れます。
つまずき2、単価を確認せずに引き受ける。 「1件いくらか」を聞かないまま作業を始めてしまい、終わってから時給換算が低いことに気づくケースです。回避するには、作業を始める前に1件あたりの報酬と想定所要時間を確認して、時給換算を計算してください。1件30円の作業に3分かかるなら時給換算は600円です。この計算を先にするだけで、受けるかどうかの判断が一瞬で終わります。
つまずき3、パソコンの作業に慣れておらず、見積もりが甘くなる。 農作業の段取りには慣れている方でも、入力や文書作成の所要時間は感覚がつかめません。最初の1か月は「測る期間」と決めて、処理した量とかかった時間を記録してください。2か月目からは、この記録をもとに受注量を決められます。
つまずき4、相談できる相手がいないまま抱え込む。 在宅の仕事は一人で進める時間が長く、判断に迷ったときに聞ける相手がいない状態になりがちです。発注元に質問することを遠慮しないでください。「わからないので確認させてください」と書ける人のほうが、結果として信頼されます。推測で進めて間違えるほうが、相手にとっても手間が増えます。
この4つは、どれも能力の問題ではありません。段取りの問題です。段取りなら、先に決めておけば防げます。そして段取りは、農業をやってきた方がいちばん得意にしている部分でもあります。
収入の柱を複数にするという考え方
最後に、設計の話をします。
収入が1本の柱だけで成り立っている状態は、その柱に何かあったときに全部が止まります。農業の場合、その「何か」は天候と相場という、自分で制御できない要素です。
だから柱を増やします。理想は3本です。
1本目、農業そのものの収入。 これが主軸であることは変わりません。
2本目、農業の知識を換金する収入。 書く、教える、監修する、相談に答える。これは1本目と同じ知識を使うので、新しく学ぶ負担が小さいです。単価も上がりやすい。
3本目、季節に左右されない在宅の収入。 データ入力、資料作成、販売の運営代行。単価は低めですが、時期を選ばず続けられます。毎月決まって入る収入として機能します。
3本のうち2本目と3本目は、金額が小さくても意味があります。月に3万円でも、年間では36万円です。そして何より、「農業の収入が落ちても生活は止まらない」という感覚が持てることの価値が大きいのです。
私が相談の場で見てきた限り、気持ちの余裕は収入の総額よりも「複数の入口があるかどうか」で決まります。1本の柱に全部を託している状態は、金額が大きくても不安が消えません。
20年この市場を見てきた立場からの観察
最後に、フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場からの実感をお話しします。
運営者として見てきた限りでは、他の仕事を持ちながら在宅の仕事を続けている方には、共通した強みがあります。自分の時間の限界を知っていることです。
無理な量を受けない。できないことをできると言わない。繁忙期を先に伝える。これは一見すると消極的に見えますが、発注する側からするといちばん安心できる相手です。連絡なく遅れる人より、最初から「この時期は無理です」と言う人のほうが、任せやすいのです。
そして、農業のように現場を持っている方には、もう1つの強みがあります。他の人が書けない、話せない内容を持っていることです。運営者として見てきて、単価が上がるのは「作業ができる人」ではなく「その分野を知っている人」でした。この差は、思っているより大きいです。
お金の流れについても触れておきます。同じ仕事をしても、依頼から納品までの間に何段の手が入るかで、受け取る額は変わります。中間のマージンが乗らない直接のやり取りでは、手数料0%ぶんがそのまま手元に残ります。これは金額の大小の話というより、手取りが厚いという質の違いです。
見てきた実感として、この構造は片方だけが得をするものではありません。中間の費用が減れば、依頼する側は同じ予算でもう1件多く頼めます。受け手は同じ作業で残る額が増えます。長く続いている関係は、ほぼこの形になっています。
そして、続いている方は、単発の作業を積み上げるのではなく、相手の事情を覚えることに時間を使っています。「この会社は毎年この時期に資料が必要になる」「この媒体はこういう読者を想定している」。こうした蓄積は他の人には引き継げません。だから替えが利かなくなります。
農業を続けながら、もう1本の柱を立てる。すぐに大きな金額にはなりません。でも、農閑期の時間と、これまで積み上げてきた現場の知識は、確かに資源です。
焦らなくて大丈夫ですよ。まずは12か月の時間の棚卸しから、始めてみてください。
よくある質問
Q. 農家が副業をするなら、どんな仕事が向いていますか?
農閑期にまとまる時間を使える在宅の仕事と、農業の知識をそのまま活かせる仕事の2方向が向いています。前者はデータ入力や資料作成で入りやすく、後者は記事の執筆、内容の監修、栽培相談、販売の支援などで単価が上がりやすい傾向があります。どちらも家から出ずに完結します。
Q. 繁忙期と副業の両立は可能ですか?
可能ですが、先に受けない時期を決めておくことが前提です。12か月を書き出して月ごとに使える時間を見積もり、繁忙期は対応できないことを相手に最初から伝えてください。後から断るより信頼されます。週の稼働上限を決めてから仕事を受けるのも有効です。
Q. 副業で農業を始める場合、補助金は使えますか?
新規に就農する方を支援する制度は用意されていますが、年齢や就農計画の提出、従事の度合いなどの要件があり、副業として週末だけ取り組む形では対象にならない場合があります。制度の名称や条件は改正されることがあるため、自治体の農政の窓口で最新の要件を確認してください。
Q. 副業の収入は確定申告が必要ですか?
農業で確定申告をしている方は、副業の収入も申告の対象に含まれます。給与を受けている方が副業を始めた場合は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると申告が必要になります。農業分と副業分の経費は区分して記録しておくと、申告の時期に整理しやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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