ポストカードの販売|イラストや写真を売る方法


この記事のポイント
- ✓イラストや写真をポストカードにして販売する方法を
- ✓ハンドメイドマーケットの手数料
- ✓著作権と特定商取引法の表示
ポストカードの販売は、描いたイラストや撮った写真を1枚の紙の商品にして売る方法で、少ない元手で始められる副業の1つです。始めるときに押さえたいのは、印刷のデータを正しく作ること、材料費と手数料から値段を決めること、そして自分の作品に合った売り場を選ぶことの3つです。この記事では、ポストカードを作る準備から、値段の決め方、ハンドメイドマーケットとイベントと委託販売の違い、送り方、著作権と表示の決まり、副業の税金までを順に説明します。
ポストカード販売の特徴と、向いている作品
ポストカードは、1枚あたりの値段が手ごろで、買う人が気軽に手に取りやすい商品です。イラストや写真を見て気に入った人が、部屋に飾る、手帳にはさむ、手紙として送る、といった使い方をします。作品を知ってもらう入り口としても使いやすく、ポストカードをきっかけに、原画や大きなサイズのプリント、ほかのグッズを買ってもらえることもあります。
ポストカード販売の利点
- 1枚から数十枚の少ない枚数でも作れ、在庫を抱えにくい
- 軽くて薄いため、送料を抑えて送れる
- 値段が手ごろで、初めての人にも買ってもらいやすい
- 何種類かを組み合わせてセットにでき、売り方を工夫しやすい
- イベントの机の上でも場所をとらず、並べやすい
気をつけたい点
一方で、1枚あたりの値段が低いため、手数料や送料の比重が大きくなりやすい商品です。1枚だけの注文が続くと、梱包の手間と送料に対して手元に残る額が小さくなります。また、同じようなポストカードを売る人が多いため、作品の個性が伝わらないと、数多くの商品の中に埋もれてしまいます。
向いている作品
ポストカードに向いているのは、1枚の絵として完結していて、小さな大きさでも見ばえがする作品です。季節の風景、動物、植物、食べ物、街並み、ご当地の名所などは、飾る用途でも手紙の用途でも選ばれやすい題材です。細かい描き込みが魅力の作品は、ポストカードの大きさだと伝わりにくいこともあるため、一部を切り取って見せるなど、構図を工夫します。
ポストカードを作る準備
ポストカードは、自宅のプリンターで刷る方法と、ネットの印刷会社に頼む方法があります。少ない枚数で試すなら自宅、色と紙の質をそろえて数十枚以上作るなら印刷会社が向いています。
大きさとデータの作り方
ポストカードの大きさは、郵便はがきと同じ100×148ミリが一般的です。印刷会社に頼む場合は、会社が配布しているテンプレートに合わせてデータを作ります。一般に気をつけたいのは次の点です。
- 解像度は350dpi前後を目安にする(画面で見るだけの画像より細かい)
- 色の形式は、印刷会社の指定に合わせる(多くはCMYKという印刷用の色の形式)
- 切り落とされる部分を見込んで、仕上がりより3ミリほど外側まで絵を広げる(塗り足しと呼ぶ)
- 文字やサインは、端から数ミリ内側に配置する
CMYKとは、印刷に使う4色のインクの組み合わせで色を表す形式のことです。画面で見る色の形式と比べると、鮮やかな青や緑がくすんで見えることがあるため、印刷する前に色味の変化を確かめておきます。
紙の選び方
紙の種類によって、作品の印象が大きく変わります。写真には表面につやのある紙、水彩や色鉛筆のイラストには表面に手ざわりのある紙が合うことが多く、厚みのある紙ほど高級感が出ます。印刷会社の多くは紙の見本を販売しているため、最初に見本を取り寄せて、自分の作品に合う紙を選びます。
一度ポストカード展というものにお声がけいただいて参加したことがありました。(中略)展示期間中に売れ残ったポストカードは自宅に後日郵送で返却されるんだけどそこではじめて「こんな感じだったんだ」と知るわけ。正直、あまり好きな紙質ではなくて、、、やっぱり販売するなら自分が納得する商品を自信を持って販売したいなと改めて考えるきっかけになったんです。 出典: note.com
この体験談のように、紙の質は作り手の満足度にも、買う人の印象にも直結します。印刷を他人に任せる企画に参加する場合も、どの紙に刷られるのかを先に確かめておくと安心です。
裏面の作り方
裏面には、郵便はがきとして使えるように、切手を貼る枠と、郵便番号の欄、宛名の線を入れる形がよく使われます。作品のタイトルや作者名、SNSのアカウントを小さく入れておくと、受け取った人が作者を知るきっかけになります。郵便はがきとして送る場合の大きさや重さの決まりは、日本郵便の 国内の料金表(手紙・はがき) の案内で確かめます。
選ばれる作品づくりと、シリーズの組み方
ポストカードは、1枚の作品の出来だけでなく、どんな場面で使ってもらえるかで選ばれ方が変わります。描く前に、買う人がそのポストカードをどう使うかを考えておくと、題材や構図を決めやすくなります。
使う場面から題材を考える
ポストカードの使い方は、大きく「飾る」「手紙として送る」「集める」の3つに分かれます。飾る用途なら、部屋になじむ色合いや、季節を感じる題材が選ばれます。手紙として送る用途なら、お礼、季節のあいさつ、誕生日など、送る理由が分かる題材が選ばれます。集める用途なら、同じ作者の作品をそろえたくなるような、統一感のあるシリーズが好まれます。自分の作品がどの用途に合うかを考え、商品の説明にも使い方の例を書いておくと、買う人が選ぶ理由を見つけやすくなります。
季節の題材は早めに出す
季節の題材は、その季節が来る前に売り場に並べておく必要があります。暑中見舞いや年末年始のあいさつに使ってもらう作品は、使う時期の1か月から2か月前には出品しておくと、準備の早い人にも届きます。季節ごとに新作を出す予定を年の初めに決めておくと、描く時間の計画も立てやすくなります。
シリーズにして並べる
同じ題材や同じ色合いの作品を、3点から6点ほどのシリーズにして並べると、売り場で目にとまりやすくなります。シリーズの中から好きなものを選ぶ楽しさが生まれ、何枚かをまとめて買ってもらえることもあります。新しいシリーズを出すときは、前のシリーズの中で反応のよかった題材や色合いを手がかりにします。
写真のポストカードで気をつけること
写真をポストカードにする場合は、画面で見たときよりも暗く刷り上がることが多いため、明るさと色味を少し調整したデータで試し刷りをします。夜景や暗い室内の写真は、細部がつぶれやすいため、ポストカードの大きさで見て伝わるかを確かめます。人が写っている写真や、個人の敷地の中で撮った写真は、写っている人や持ち主の了承を得たうえで使います。
値段の決め方
ポストカードの値段は、材料費だけで決めると、手数料や送料、包装の費用で手元に残る額がほとんどなくなります。値段を決めるときは、1枚あたりにかかる費用をすべて書き出します。
1枚あたりの費用を書き出す
ポストカード1枚を売るまでにかかる費用には、次のようなものがあります。
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| 印刷費 | 印刷会社への支払い、または自宅のインクと紙の代金 |
| 包装の費用 | 透明の袋、台紙、封筒、シール |
| 販売の手数料 | ハンドメイドマーケットやイベントの手数料 |
| 送料 | 郵便や配送の料金 |
| 制作の時間 | 描く時間、データを作る時間、梱包の時間 |
印刷費は枚数が多いほど1枚あたりが安くなるのが一般的です。最初に大量に刷ると在庫が残るおそれがあるため、売れ行きを見ながら枚数を決めます。
相場と、手描きの1点ものの値段
ハンドメイドマーケットでは、印刷したポストカードが1枚あたり数百円前後で売られていることが多く、何枚かをまとめたセットにして値段を決める人も多くいます。一方で、1枚ずつ手描きした1点ものは、制作の時間がかかるため、印刷したものとは別の値段の考え方が必要です。
ハンドメイドマーケットでは、1枚ずつ手描きしたポストカードを作る人が、本に書かれた計算の方法で値段を出すと1枚1,000円前後になるのに、ほかの出品者の印刷したポストカードは1枚300円前後や、20枚組で1,000円前後で売られていて迷う、という悩みもよく聞かれます。
この悩みのように、手描きの1点ものを印刷したものと同じ値段で売ると、制作の時間に見合いません。手描きの作品は、原画であることを商品の説明ではっきり伝え、印刷したものとは別の商品として値段を付けます。
セットにして1回の注文を大きくする
1枚の値段が低いポストカードは、セットにして売ると、1回の注文あたりの売上が上がり、送料や梱包の手間の比重が下がります。季節ごとの4枚組、同じ題材の5枚組など、組み合わせの理由が分かるセットにすると選んでもらいやすくなります。
値段を見直すタイミング
値段は一度決めたら変えてはいけないものではありません。印刷費や送料、手数料が上がったとき、紙を上質なものに変えたとき、作品の数が増えて作者としての知名度が上がったときは、値段を見直す時期です。値上げをする場合は、SNSや商品ページで事前に知らせ、変える日をはっきり示すと、買う人の納得を得やすくなります。反対に、売れ行きが悪いからといってすぐに値下げをすると、それまでに買ってくれた人の信頼を損なうことがあるため、値段より先に写真や説明、セットの組み方を見直します。
ハンドメイドマーケットで売る
ネットでポストカードを売る場合、多くの人が最初に使うのがハンドメイドマーケットです。ハンドメイドマーケットとは、手作りの作品を個人が出品し、買う人と直接取引できるネットのサービスのことです。集客をサービスが担ってくれるため、自分でネットショップを作るより始めやすい方法です。
主なマーケットの手数料
代表的なマーケットの販売手数料は、公式の案内で次のように示されています(2026年10月23日時点)。
| サービス | 出店料・月額 | 販売の手数料 |
|---|---|---|
| minne | 0円 | 作品価格と購入オプション価格と送料の合計の10.659%(税込) |
| Creema | 0円 | 作品と素材の売買は決済総額の10.67%(税込) |
minneの販売の案内には、次のように書かれています。
初期費用・月額費用 すべて 0 円 販売手数料(税込) 10.659 % 出典: minne.com
Creemaは、出店と出品に費用はかからず、売買が成立したときに成約手数料がかかる仕組みです。手数料の詳しい内容は、Creemaのヘルプの 出店料・出品料・成約手数料はかかりますか? で確かめられます。手数料は改定されることがあるため、出品する前に必ず最新の案内を開いて確かめます。
商品ページの作り方
ハンドメイドマーケットでは、商品の写真と説明で選ばれるかどうかが決まります。ポストカードは平面の商品のため、作品の正面の写真だけでは、大きさや紙の質感が伝わりません。次のような写真をそろえると、買う人が実物を想像しやすくなります。
- 作品の全体が分かる正面の写真
- 手に持った写真や、写真立てに飾った写真(大きさが伝わる)
- 紙の質感が分かる、斜めから光を当てた写真
- 裏面の写真
- セットの場合は、全種類を並べた写真
説明には、大きさ、紙の種類、印刷の方法(印刷か原画か)、包装の仕方、発送までの日数を書きます。画面の設定によって色の見え方が変わることも、一言添えておくと、届いたときの行き違いを防げます。
自分のネットショップを開く方法
マーケットに慣れてきたら、ネットショップを作れるサービスで自分の店を開く方法もあります。マーケットよりも集客は自分で行う必要がありますが、店の見た目や商品の並べ方を自由に決められます。SNSで作品を発信していて、自分の名前で検索して来てくれる人が多い場合に向いています。
イベントと委託販売で売る
ポストカードは、ネットだけでなく、対面の販売とも相性のよい商品です。作品を手に取って見てもらえるため、写真では伝わりにくい紙の質感や色味が伝わります。
クリエイター向けのイベント
ハンドメイドやイラスト、写真の作品を販売するイベントでは、机1つ分の場所を借りて、作品を並べて売ります。出展料がかかるため、ポストカードだけでなく、セットや少し値段の高い商品も並べて、1人あたりの売上を上げる工夫をします。値札を見やすく出し、セットの組み合わせを見本で示すと、手に取ってもらいやすくなります。
イベントの準備で用意するもの
初めてイベントに出展するときは、次のものを用意しておくと、当日あわてずに済みます。
- 机に敷く布と、作品を立てて見せるための台や棚
- 値札と、セットの組み合わせを示す見本
- 釣り銭と、キャッシュレスの支払いを受ける場合はその準備
- 作品を入れる袋と、名刺やショップカード
- 売れた商品と数を書き留める記録用の紙
机の上は、平らに並べるだけだと遠くから作品が見えません。台や棚を使って高さを出し、通路を歩く人の目の高さに作品が来るようにすると、足を止めてもらいやすくなります。
当日の売り方と振り返り
イベントの当日は、作品を手に取ってくれた人に、作品の題材や紙の特徴を一言ずつ伝えると、購入につながりやすくなります。売れた商品と数を記録しておき、終わったあとに、どの作品が何枚売れたか、どのセットが選ばれたかを振り返ります。会場ごとに来場者の好みが違うため、記録を残しておくと、次の出展で並べる作品を選ぶ手がかりになります。出展料と交通費を含めて、その日の売上から手元にいくら残ったかも計算しておきます。
委託販売
委託販売とは、雑貨店やカフェ、ギャラリーなどに作品を預け、売れた分の代金から手数料を引いて受け取る売り方のことです。店によっては、売上に応じた手数料ではなく、棚の広さに応じた月額の利用料を支払う形もあります。地域のお店の客層に合った作品を預けると、ネットでは出会えない人に作品が届きます。預ける前に、手数料、精算の時期、売れ残ったときの返却の方法、破損したときの扱いを、書面で確かめておきます。
預ける店を探すときは、自分の作品の雰囲気に近い雑貨や作品を扱っている店を選びます。店を訪ねて、どんな人が買い物に来ているか、ポストカードがどの位置に並べられているかを見てから相談すると、話がまとまりやすくなります。預けたあとは、月に1回ほど売れ行きを確かめ、売れている作品を補充し、動きのない作品は入れ替えます。
ギャラリーでの展示販売
個展やグループ展で、原画と一緒にポストカードを販売する方法もあります。原画を買うのは難しい人でも、気に入った作品をポストカードで持ち帰れるため、展示の来場者の多くが手に取ります。展示をきっかけに作品を知ってもらい、その後のネットでの購入につなげる流れも作れます。
売れないときに見直す5つの点
ポストカードを出品しても、すぐに売れるとは限りません。売れない状態が続くときは、作品の良し悪しだけで判断せず、次の5つの点を順に見直します。
- 見つけてもらえているか。商品名と説明に、題材の名前や使う場面の言葉が入っているかを確かめる
- 写真で実物が伝わっているか。大きさと紙の質感が分かる写真があるかを確かめる
- 値段とセットの組み方が合っているか。同じ売り場の似た商品と比べ、1回の注文で選びやすい組み方になっているかを確かめる
- 送料と発送までの日数が分かりやすいか。送料が高く見える場合は、送り方の選択肢を見直す
- 作品の数が足りているか。出品が1点や2点だけだと、作者のページを見に来た人が選ぶ楽しさを感じにくい
1つずつ変えて、変えた日と結果を記録すると、どの見直しが効いたのかが分かります。一度に全部を変えると、効いた理由が分からなくなるため、2週間から1か月ほど様子を見てから次の点に移ります。
反応を数字で見る
ハンドメイドマーケットの多くは、商品ページが見られた回数や、お気に入りに登録された数を確かめられます。見られた回数が少ない場合は、見つけてもらう工夫が足りず、見られているのに売れない場合は、写真や値段、説明に原因があると考えられます。数字を見て原因を切り分けると、見直す点をしぼり込めます。
送り方と梱包
ポストカードは薄い紙の商品のため、折れや水ぬれを防ぐ梱包が欠かせません。届いたときの状態が、次の購入や評価に直結します。
基本の梱包
- ポストカードを透明の袋に入れる
- 厚紙を当てて、折れを防ぐ
- 封筒に入れ、「折り曲げ厳禁」と書く
- 雨の日に備えて、封筒の中をもう1枚の袋で包む
同封するもの
商品と一緒に、短いお礼の手紙やショップカードを同封すると、届いたときの印象がよくなり、次の購入にもつながります。お礼の手紙には、購入へのお礼、作品の題材についての一言、SNSや売り場の案内を書きます。手書きにこだわる必要はなく、印刷したカードに一言だけ手書きで添える形でも気持ちは伝わります。同封物を入れすぎると重さが増えて送料の区分が変わることがあるため、送る前に重さを量っておきます。
送る方法の選び方
送る方法は、追跡ができるかどうか、ポストに届くかどうか、送料で選びます。1枚から数枚であれば、郵便の手紙として送る方法や、ポストに届く小さな荷物のサービスが使われます。追跡のない送り方は送料が安い反面、届かなかったときに確かめる手段がありません。商品ページに送り方を書き、追跡が必要な人には選べるようにしておくと、トラブルを防げます。ハンドメイドマーケットの中には、住所を知らせずに送れる匿名の配送を用意しているところもあるため、各サービスの案内で確かめます。
注文から発送後までのトラブルを防ぐ対応
ポストカードの販売では、1件あたりの金額が小さい分、トラブルへの対応に時間をとられると負担が大きくなります。起こりやすいトラブルを先に想定し、商品ページと発送の手順で防いでおきます。
届かない、折れて届いた
追跡のない送り方では、届かないという連絡を受けても、郵便の事故か、受け取った側の見落としかを確かめられません。商品ページに「追跡のない送り方の場合、郵便の事故の補償はできません」のように扱いを書いておき、心配な人には追跡のある送り方を選んでもらいます。折れて届いた場合に備えて、梱包した状態の写真を発送の前に撮っておくと、梱包に問題がなかったことを示せます。
色が違うという連絡
画面で見た色と、届いた実物の色が違うという連絡も起こりがちです。画面の明るさや設定によって色の見え方が変わることを、商品の説明に一言書いておくと、こうした行き違いの多くを防げます。連絡を受けたときは、責める言い方をせず、画面と印刷の色の違いを丁寧に説明します。
返品と交換の条件を決めておく
返品や交換を受けるかどうか、受ける場合はどんな条件かを、販売を始める前に決めておきます。印刷の不良や梱包の不備のように売る側に原因がある場合は交換に応じ、買う人の都合による返品は受けない、といった扱いが一般的です。決めた条件は、商品ページと、ネットショップの表示のページの両方に書きます。
オンデマンドの印刷サービスで売る方法
在庫を持たずにポストカードを売りたい場合は、注文が入ってから印刷して届けるオンデマンドの印刷サービスを使う方法もあります。データを登録しておくと、注文のたびにサービスの側が印刷と発送を行うため、作る人は印刷や梱包の手間をかけずに済みます。
オンデマンドの利点と注意点
オンデマンドの利点は、在庫を抱えずに済むこと、何種類の作品でも気軽に並べられること、発送の手間がかからないことです。一方で、1枚あたりの原価が自分で大量に刷るより高くなることが多く、紙の種類も限られます。印刷の質を自分で確かめにくいため、最初に自分で1枚注文して、届いた実物を見てから販売を始めます。手数料や作る人の取り分の決まりはサービスごとに違うため、公式の案内を確かめてから使います。
自分で刷るものと分けて使う
人気のある作品は自分で印刷して在庫を持ち、試しに出してみたい作品はオンデマンドで並べる、と使い分ける方法もあります。オンデマンドで反応がよかった作品を、次の印刷で枚数を多めに刷ると、在庫が残るおそれを抑えながら品ぞろえを広げられます。
SNSで作品を見てもらう工夫
ポストカードを売るうえで、作品を見てもらう場所を持っておくことは大切です。ハンドメイドマーケットの中で見つけてもらうのを待つだけでなく、SNSで作品を発信すると、作品を気に入った人が売り場に足を運んでくれます。
投稿する内容
作品そのものの写真に加えて、描いている途中の様子、ポストカードに刷り上がった実物、包装した状態など、作品ができるまでの流れを見せると、作品に親しみを持ってもらえます。新作を出す前に予告し、発売の日に売り場のリンクを添えて知らせると、待っていた人がすぐに買えます。
売り場への道筋をそろえる
SNSのプロフィールには、売り場のリンクを1つにまとめて載せます。売り場が複数ある場合は、リンクの一覧のページを作り、どの売り場で何を扱っているかを分かるようにします。イベントで配るポストカードの裏面にもSNSのアカウントを入れておくと、会場で手に取った人があとから作品を追いかけられます。
著作権と表示のルール
ポストカードを販売するときには、作品の権利と、通信販売のルールの2つを押さえておきます。
自分の作品であること
販売できるのは、自分が著作権を持っている作品だけです。著作権とは、絵や写真、文章などを作った人が、その作品の使い方を決められる権利のことです。アニメや漫画のキャラクターを描いたイラスト、他人が撮った写真をもとにした絵、有名なブランドのロゴが入った絵は、権利を持つ人の許可なく販売すると、権利の侵害になるおそれがあります。人物が写った写真を使う場合は、写っている人の了承を得ておきます。建物や作品が写り込んだ写真の扱いなど、判断に迷う場合は、著作権法の条文や、専門家の意見を確かめます。
通信販売の表示
ネットで商品を売る事業者は、特定商取引法によって、販売の条件などを広告に表示することが定められています。
販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の商品若しくは特定権利の販売条件又は役務の提供条件について広告をするときは、主務省令で定めるところにより、当該広告に、当該商品若しくは当該権利又は当該役務に関する次の事項を表示しなければならない。 出典: e-Gov法令検索(特定商取引に関する法律)
表示する事項には、販売価格、送料、支払いの時期と方法、引き渡しの時期、返品の条件、事業者の名前と住所と電話番号などがあります。自分のネットショップで売る場合は、この表示のページを必ず作ります。ハンドメイドマーケットでは、マーケットの側で表示の方法を案内していることが多いため、出品する前に各サービスの案内を読み、継続して販売する場合の扱いを確かめます。
副業で売るときのお金の管理
ポストカードの販売を副業で続ける場合は、売上と費用を記録しておくことが大切です。
記録しておくこと
- 売上(日付、商品、金額、売り場)
- 手数料と送料
- 印刷費、紙や包装材の代金
- イベントの出展料、交通費
- 委託販売の手数料や利用料
記録は表計算ソフトの1枚の表でも十分です。レシートや印刷会社の領収書は、写真に撮って月ごとのフォルダに保存しておくと、確定申告の時期に探す手間が省けます。売り場ごとに売上と費用を分けておくと、どの売り場が手元に多く残るかが分かり、次の販売の計画に生かせます。
確定申告が必要になる目安
会社員が副業でポストカードを売る場合、給与以外の所得の合計が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。所得とは、売上から費用を引いた額のことで、売上そのものではありません。条件の細かいところは、国税庁の 給与所得者で確定申告が必要な人 のページで確かめます。所得の区分や経費にできるものは事情によって変わるため、迷う場合は税務署で確認します。
ポストカード販売を続けるための視点
ポストカードの販売は、1枚の値段が低い一方で、続けるほど作品を知ってもらう機会が積み重なる商品です。売上だけでなく、作品の見せ方や発信の仕方を工夫することが、長く続けるための鍵になります。
発信と販売をつなげる
SNSで作品を発信し、新作のポストカードの発売日やイベントの出展予定を知らせると、作品を待っていてくれる人が売り場に来てくれます。発信と販売の仕組みづくりには、デジタルマーケティングの考え方が役に立ちます。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事 では、SNSの運用やWebの集客に関わる仕事の種類と、求められるスキルを紹介しています。
運営者として見てきたこと
在宅ワークとフリーランスの仲介を20年以上続けてきた運営者として見てきた限りでは、イラストや写真で長く仕事を続けている人は、作品を売ることと、作品を描く仕事を受けることの両方を組み合わせています。ポストカードを見て作風を気に入った人から、店のメニューの挿絵や、企業のパンフレットの写真を頼まれることもあります。仲介の手数料が乗らない直接のやり取りでは、依頼する側は同じ予算で多くの点数を頼め、受ける側も手取りが厚くなります。作品の販売は、そうした依頼の入り口にもなります。
次に取り組むこと
ポストカードの販売を始める場合は、まず手元の作品から5点を選び、自宅のプリンターか少ない枚数の印刷で試作して、紙と色味を確かめるところから始めます。試作したものを家族や友人に見てもらい、どの作品を手に取ったか、いくらなら買いたいかを聞いておくと、最初の値段とセットの組み方を決める手がかりになります。最初の出品は、売り場を1つにしぼって始めると、手数料や送料の計算と記録がしやすくなります。作品の制作を仕事として広げたい場合は、デザイナーの年収・単価相場 で、イラストやデザインの仕事の相場を確かめられます。在宅で身につけられるスキルを広く知りたい場合は、在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につける も参考になります。
よくある質問
Q. ポストカードは1枚いくらで売ればよいですか?
印刷したポストカードは、ハンドメイドマーケットでは1枚あたり数百円前後で売られていることが多く、数枚のセットにして値段を決める人も多くいます。値段を決めるときは、印刷費、包装の費用、販売の手数料、送料、制作の時間を1枚あたりで書き出し、手元に残る額を確かめます。手描きの1点ものは、印刷したものとは別の値段の考え方が必要です。
Q. ポストカードを売るのに許可や届出は必要ですか?
自分の作品のポストカードをネットで売ることに、特別な許可は一般に必要ありません。ただし、ネットで継続して販売する事業者は、特定商取引法にもとづいて販売価格や送料、返品の条件などを表示する必要があります。ハンドメイドマーケットでの扱いは各サービスの案内で確かめます。他人のキャラクターや写真を使った作品は、権利者の許可なく売れません。
Q. ハンドメイドマーケットの手数料はどのくらいですか?
公式の案内によると、minneは出店料と月額の費用が0円で、販売手数料は作品価格と購入オプション価格と送料の合計の10.659%(税込)です。Creemaは出店と出品が無料で、作品と素材の売買が成立したときに決済総額の10.67%(税込)の成約手数料がかかります。手数料は改定されることがあるため、出品前に最新の案内を確かめます。
Q. 副業でポストカードを売ったら確定申告は必要ですか?
会社員の場合、給与以外の所得の合計が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。所得は売上から印刷費や手数料、送料などの費用を引いた額で、売上そのものではありません。所得の区分や経費の扱いは事情によって変わるため、迷う場合は国税庁の案内や税務署で確かめます。住民税の申告は別の扱いになることがあるため、お住まいの市区町村にも確認します。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







