ワンタイムパスワードを聞き出す詐欺|SMSで届いたコードを教えてはいけない理由 2026


この記事のポイント
- ✓SMSで届くワンタイムパスワードや認証番号は
- ✓家族や会社の担当者を名乗る相手にも教えてはいけません
- ✓LINE・Google・楽天カード・警察庁が公式に書いていること
SMSで届くワンタイムパスワードや認証番号は、相手が家族でも友人でも、銀行や警察、会社の担当者を名乗っていても、教えてはいけません。 LINEは公式ヘルプで「家族や知人であっても、受信した認証番号は絶対に教えないでください」と書き、Googleは確認コードについて「Google がこのコードを要求することはありません」と明記しています。 もし教えてしまったら、そのコードを送ってきたサービスや会社の公式の窓口にすぐ連絡し、パスワードの変更やカードの停止を急ぎます。
この記事では、2026年11月1日時点で各社と公的機関の公式ページに書かれている内容を確かめて、次のことを順番に説明します。
- ワンタイムパスワードが何のために届くのか
- コードを聞き出す詐欺によくある流れ
- 各社と公的機関が「教えないで」「聞くことはない」と公式に書いていること
- 教えてしまったとき、入力してしまったときにすぐすること
- そもそもコードを盗まれにくくする設定
ワンタイムパスワードとは何か
ワンタイムパスワードとは、1回だけ、短い時間だけ使える使い捨ての番号のことです。 SMSで届く「認証コード」「確認コード」「認証番号」、カードのネット決済で届く「本人認証のパスワード」なども、呼び方は違っても同じ役割をしています。
役割は1つで、「いまこの操作をしているのは、この電話番号やこの端末を持っている本人です」と確かめることです。 パスワードが盗まれても、本人の手元にしか届かない番号がなければログインや決済を完了できない、という仕組みで守っています。
Googleのヘルプ「Google からテキスト メッセージが届いた場合」には、GoogleがSMSでコードを送る場面として、次のようなものが挙げられています。
- ログインできないので、パスワードを再設定したいとき
- 2段階認証プロセスを使っていて、ログインするとき
- 新しいアカウントを作るときに、ロボットではないことを確かめるとき
- いつもとは異なる場所や、使ったことのない端末からログインしたとき
どの場面も、コードを受け取った本人が、本人の画面に入力するためのものです。 誰かに読み上げたり、メッセージで送ったりする場面は、正しい使い方の中には出てきません。 つまり「コードを教えてほしい」と言われた時点で、相手は本人ではない誰かとして、そのコードを使おうとしていることになります。
コードを聞き出す詐欺によくある流れ
コードを聞き出す手口は、相手が誰を名乗るかで大きく3つに分けられます。
1つ目は、家族や友人を名乗る手口です。 LINEのヘルプ「家族や友人から電話番号と認証番号を聞かれた場合は?」によると、LINEやFacebookメッセンジャーなどを使って電話番号と認証番号を聞き出し、なりすましのアカウントを作る行為が報告されています。 すでに乗っ取られた友だちのアカウントから「電話番号を教えて」「届いた番号を教えて」と頼まれるため、相手を信じて答えてしまいやすいのが特徴です。
2つ目は、銀行やカード会社、警察、役所などを名乗る電話です。 「不正利用を止めるので、いま届いた番号を読み上げてください」「本人確認のため、SMSの番号を教えてください」と、相手を助けるふりをして聞き出します。 全国銀行協会は、銀行をかたって企業に電話をかけ、偽サイトに誘導してインターネット・バンキングのログイン情報をだまし取る「ボイスフィッシング」の被害が発生していると注意を呼びかけています。
3つ目は、偽のサイトに入力させる手口です。 声で聞き出すのではなく、本物そっくりのログイン画面や決済画面を用意し、そこにコードを入力させます。 入力されたコードは、その場で相手に送られ、本物のサイトで使われます。
どの手口でも共通しているのは、急がせることです。 Amazonのヘルプ「詐欺目的の連絡を見分ける」も、なりすまし詐欺の危険信号の最初に「緊急であることを装う」を挙げ、詐欺師は多くの場合、切迫感をあおって要求通りに行動させようとすると書いています。 「今すぐ」「このままだと止まる」と言われたら、いったん電話を切るか、画面を閉じます。
各社と公的機関が公式に書いていること
ここでは、2026年11月1日時点で各社と公的機関の公式ページに書かれている、コードや暗証番号の扱いをまとめます。
| 発信元 | 公式に書かれていること | 掲載ページ |
|---|---|---|
| LINE | 家族や知人であっても、受信した認証番号は絶対に教えない | ヘルプ「家族や友人から電話番号と認証番号を聞かれた場合は?」 |
| 確認コードを求めるリクエストには返信しない。Google がこのコードを要求することはない | Google Voice ヘルプ「確認コードを保護する」 | |
| 楽天カード | 当社からのメール、電話などでカード番号16桁、楽天ID、ワンタイムパスワードを聞き取ることはない | 楽天カード「セキュリティ」 |
| 警察庁 | 警察官が電話などでパスワード(暗証番号などを含む)を教えるように求めることはない | 警察庁の注意喚起 |
| 総務省 | 公的機関や金融機関、銀行が電話で口座番号や暗証番号などを尋ねることは通常ない | 特殊詐欺等対策サイト「よくあるご質問」 |
LINEのヘルプには、相手に電話番号と認証番号を教えてしまうと起きることとして、次の2つが書かれています。
自分になりすましたLINEアカウントが作成され、自分のLINEアカウントが削除される 自分になりすましたLINEアカウントから、家族や友だちに金銭を要求するメッセージが送信される 出典: LINEヘルプ「家族や友人から電話番号と認証番号を聞かれた場合は?」
LINEの「LINE セーフティセンター」でも、電話番号にSMSで送られてくる6桁の認証番号を本人以外の人が必要とすることはないので、友だちから「認証番号を教えてくれ」というメッセージが来ても絶対に教えてはいけない、と説明されています。
Googleは「確認コードを保護する」のヘルプで、アカウントへの不正なアクセスを防ぐため、確認コードを求めるリクエストには返信しないよう求め、Googleがこのコードを要求することはないと書いています。
警察庁は「身に覚えのないキャッシュレス決済サービスを通じた銀行口座からの不正な出金に関する注意喚起等について」の中で、警察官が電話などでパスワード(暗証番号などを含む)を教えるように求めることはないと明記しています。 同じページでは、「口座を停止する必要があるのでキャッシュカードを提出してください」などと警察官を装う人からの電話が確認されていることも書かれています。
ここに挙げていない会社でも、本人以外にコードを伝える正しい手順はありません。 表にない会社から「コードを教えて」と言われたら、その会社の公式サイトに載っている番号にかけ直して確かめるまで、何も伝えないのが安全です。
なぜコードを教えると乗っ取られるのか
コードを教えることの危うさは、パスワードを教えることと同じか、それ以上です。 多くのサービスでは、パスワードの再設定や新しい端末でのログインを、SMSのコードだけで完了できるからです。
たとえばLINEでは、電話番号と認証番号があれば、その電話番号でアカウントを登録する手続きを進められます。 LINEのセーフティセンターによると、LINEアカウントは電話番号1つにつき1つだけ作られる仕組みで、同じ電話番号で新しいアカウントを作ると、元のアカウントは削除されます。 そのため、相手が電話番号と認証番号を手に入れると、本人のアカウントが消え、相手が本人になりすましたアカウントを持つことになります。
銀行やカードでも同じです。 三井住友銀行は、「パスワードカードの時刻補正を装い、繰り返しワンタイムパスワードの入力を促すSMBCダイレクトの偽サイトにご注意ください」というお知らせで、偽サイトがログイン情報の他に、時刻補正を装ってワンタイムパスワードを何度も入力させる事案を紹介しています。 同じお知らせでは、手口と危険を次のように説明しています。
偽画面に口座情報やワンタイムパスワードを入力するとインターネットバンキングで不正出金される被害につながることがありますので、十分ご注意ください。 複数回にわたって他人にワンタイムパスワードの情報が盗取されると、情報盗取された回数の分だけ犯人の手元で不正な取引が実行されてしまう危険があります。 出典: 三井住友銀行「パスワードカードの時刻補正を装い、繰り返しワンタイムパスワードの入力を促すSMBCダイレクトの偽サイトにご注意ください」
「時刻を合わせる」「もう一度入力してください」と、何度もコードを求められたら、その画面を疑います。 三井住友銀行も、時刻補正を含め、繰り返しワンタイムパスワードの入力を求められた場合は、URLをもう一度確かめてから入力するよう呼びかけています。 本物の手続きでも入力を間違えて再入力を求められることはありますが、正しく入力したはずなのに何度も求められるときは、いったん画面を閉じ、公式のアプリやブックマークから開き直します。
全国銀行協会の「ネットバンキング犯罪」のページも、ワンタイムパスワード(一度限り有効な使い捨てのパスワード)でも、場合によっては犯人に盗まれて不正に使われることがあると注意しています。 「使い捨てだから大丈夫」ではなく、「その1回で取引や乗っ取りが完了してしまう」と考えるのが正確です。
コードを入力する画面が本物かを確かめる方法
偽のサイトに入力させる手口では、相手と話すことがないため、気づくきっかけが少なくなります。 入力する前に、次のことを確かめます。
- その画面は、メールやSMSのリンクから開いたものではなく、自分で公式のアプリかブックマークから開いたものか
- 画面の上に出ているアドレス(URL)が、ふだん使っている公式のものと同じか
- ログインの前後に、ふだんは出てこない「時刻補正」「再認証」「セキュリティの更新」などの画面が出ていないか
- カードの本人認証なら、画面の金額とSMSの金額が一致しているか
いちばん確かなのは、1の「リンクから開かない」ことです。 Amazonのヘルプ「詐欺の被害から身を守る」も、不審なメールやSMSに書かれたURLはAmazonを装った不正なサイトの可能性があるため、クリックせずにAmazon公式のモバイルアプリやウェブサイトに直接アクセスするよう案内しています。 アドレスの見た目だけでは、本物とよく似た文字の並びを使った偽のサイトを見分けられないことがあるためです。
ふだんよく使う銀行やカード会社、通販のサイトは、公式のアプリを入れておくか、ブラウザのブックマークに登録しておきます。 届いたメールやSMSが本物かもしれないと思っても、リンクは押さずに、アプリかブックマークから開いて同じお知らせが出ているかを確かめます。 SMSの本文とURLの見方は、スミッシング詐欺の見分け方で詳しく説明しています。
本物の連絡かどうかを会社に確かめる方法
「本当にその会社からの連絡なのか」を自分だけで判断するのが難しいときは、会社に確かめる方法があります。
Amazonは「詐欺目的の連絡を見分ける」のヘルプで、Amazonから不審なメールや電話、メッセージを受け取った場合、ヘルプのフォームから送るか、[email protected] に転送することで、本当にAmazonからの連絡かどうかを確かめられると案内しています。 また、Amazon.co.jpが送ったメールは、アカウントの「メッセージセンター」で確かめられるとも書かれています。 メッセージセンターに同じ内容がなければ、届いたメールは疑ってかかります。
カード会社や銀行の場合は、カードの裏面や通帳、公式サイトに載っている問い合わせの番号にかけて、「こういう連絡が来たが、御社からのものか」と尋ねます。 電話の相手が伝えてきた折り返しの番号には、かけません。 電話の途中で「上の者に代わる」「警察につなぐ」と言われることもありますが、そのまま話を続けず、いったん切ってから自分で調べた番号にかけ直します。
問い合わせるときは、届いたメールやSMSの画面を消さずに残しておくと、相手の会社も手口を把握しやすくなります。 フィッシング対策協議会は、公式サイトでフィッシングの報告を受け付けています。
本物の確認とコードを狙う連絡の見分け方
本物のサービスからも、本人確認のためにコードが届くことはあります。 見分けるときに役立つのは、次の3つの問いです。
- そのコードは、自分がいま画面で操作した結果として届いたか
- コードを入力する先は、自分で開いた公式のアプリやサイトか
- 誰かから「教えて」「入力して」と言われていないか
自分で操作していないのにコードが届いたなら、誰かがあなたのアカウントで手続きを始めた可能性があります。 Googleのヘルプも、リクエストした覚えのないコードがSMSで届いたときは、無視して削除してよいこと、他人と共有しないことを案内しています。 勝手にコードが届く理由と対処は、認証コードが勝手に届くのはなぜで詳しく説明しています。
カードのネット決済の本人認証では、SMSの本文に金額が書かれていることがあります。 楽天カードの「本人認証サービス(3Dセキュア)」のページでは、本人認証サービスの偽画面にパスワードを入力させ、ワンタイムパスワードを盗む被害が報告されているとして、パスワード入力画面の決済金額とSMSに表示された金額が一致していない場合は入力しないよう呼びかけています。 自分が買おうとしている金額と違う、そもそも買い物をしていない、というときは、そのコードを使ってはいけません。
電話で「確認のために番号を読み上げて」と言われる場面は、本物の手続きにはまず出てきません。 楽天カードのように「聞き取ることはない」と公式に書いている会社もあります。 電話の相手が名乗った会社の番号を、カードの裏面や公式サイトで自分で調べ、かけ直して確かめます。
コードを教えてしまったとき、入力してしまったとき
教えてしまった、偽のサイトに入力してしまったと気づいたら、コードを送ってきたサービスごとに、すぐ次のことをします。 総務省の特殊詐欺等対策サイトの「よくあるご質問」も、電話で暗証番号やワンタイムパスワードを教えてしまったときは、速やかに警察や銀行の窓口、カード会社に相談するよう案内しています。
| 教えたコードの種類 | すぐすること |
|---|---|
| LINEの認証番号 | LINEヘルプの案内に沿って、友だちとメッセージを送受信できるかどうかで手順を選ぶ。友だちに乗っ取りの可能性を知らせる |
| Googleなどのメールの確認コード | パスワードを変え、ログイン中の端末を確かめる。ログインできなければアカウントの復旧を始める |
| カードの本人認証のパスワード | カードの裏面の番号に電話し、利用の停止や不正利用の確認を頼む |
| 銀行のワンタイムパスワード | 銀行の公式の窓口に電話し、ログインや取引の停止を頼む |
| 携帯電話会社の会員IDのコード | 携帯電話会社に連絡し、身に覚えのない手続きがないかを確かめる |
LINEの認証番号を教えてしまった場合、LINEのヘルプは自分の状況に合った選択肢を選ぶ形で案内しています。 友だちとメッセージやスタンプを送受信できる状態か、できない状態かで手順が分かれます。 アカウントを乗っ取られたときの全体の流れは、LINEが乗っ取られたときの対処法で、公式の案内をもとに説明しています。
カードや銀行のときは、カードの裏面や通帳、公式サイトに載っている番号にかけます。 電話をかけてきた相手が伝えた番号や、SMSに書かれた番号は使いません。 楽天カードの本人認証のSMSの例にも「不審な場合はTEL:0570-66-6910へご連絡ください」と書かれていますが、偽のSMSが同じ形をまねることもあるので、番号はカードの裏面や公式サイトで確かめてからかけます。
不正な送金が見つかったときに補償を受けられるかどうかは、金融機関の規定と、気づいてから連絡するまでの日数などで変わります。 ネットバンキングの不正送金は補償される?では、全国銀行協会の基準と期限の考え方を説明しています。
あわせて、警察にも相談します。 政府広報オンラインの「警察に対する相談は警察相談専用電話「#9110」番へ」によると、#9110は全国どこからでも、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながる番号で、受付時間は平日の午前8時30分から午後5時15分(都道府県警察本部によって異なる)です。 お金を引き出された、だまし取られたときは、最寄りの警察署に被害を届け出ます。 業者とのやり取りで困ったときは、消費者庁の「消費者ホットライン」188に電話すると、近くの消費生活センターなどにつながります。
教えてしまったあとに続けて来る連絡に注意する
一度コードや個人情報を伝えてしまうと、それで終わりにならないことがあります。 総務省の特殊詐欺等対策サイトの「よくあるご質問」は、電話で氏名や住所、口座番号や暗証番号、ワンタイムパスワードなどを教えてしまった場合について、次のように書いています。
個人情報をもとに、不審な連絡が来る可能性が高まっています。 電話やSMSでの不審な連絡、身に覚えのない契約や請求がないか確認しましょう。 出典: 総務省 特殊詐欺等対策サイト「よくあるご質問」
あとから来やすいのは、次のような連絡です。
- 「先ほどの件で被害が出ているので、返金の手続きをします」という電話やSMS
- 「警察です。あなたの口座が犯罪に使われている」という電話
- 「アカウントを復旧するために、もう一度コードを教えてください」というメッセージ
どれも、最初の被害に乗じて、さらに情報やお金をだまし取ろうとするものです。 警察庁も、不正な出金の被害に乗じて、警察官を装ってキャッシュカードの提出を求める電話が確認されていると注意を呼びかけています。 返金や復旧の話が向こうから来たときほど、自分から公式の窓口に連絡して確かめます。
しばらくの間は、カードの利用明細と銀行の入出金の履歴を、いつもより短い間隔で見ます。 カードの明細の見方は、クレジットカードの不正利用の確認方法を参考にしてください。
被害に気づいたときに記録しておくこと
コードを教えてしまったときは、いくつもの窓口に同じことを説明することになります。 気づいた時点から、次のことを書き留めておくと、説明が早く、正確になります。
- 連絡が来た日時、相手が名乗った会社名や名前、かかってきた電話番号
- 相手に伝えた内容(どのサービスのコードか、ほかに何を伝えたか)
- 開いたサイトのアドレス、届いたメールやSMSの画面
- その後に届いた、ログインや決済、パスワード変更の通知
- 連絡した窓口、日時、担当者の名前、言われたこと
画面のスクリーンショットは、消す前に保存しておきます。 警察や金融機関に相談するときに、そのまま見せられます。
高齢の家族と話しておきたいこと
電話で聞き出す手口は、高齢の家族が狙われることも少なくありません。 次のことを、家族で一度話しておくと安心です。
- スマートフォンに届く数字の番号は、誰に聞かれても読み上げない
- 銀行や警察、役所を名乗る電話で番号を聞かれたら、いったん切って家族に電話する
- カードの裏面の番号と、家族の電話番号を、紙にも書いて手元に残しておく
「番号を教えて」と言われたら、それだけで詐欺と考えてよい、という単純な決まりにしておくと、その場で迷わずに済みます。 総務省の特殊詐欺等対策サイトも、少しでも変だと思ったら、被害にあう前に家族など周囲の人や公的な機関、相談窓口に相談するよう呼びかけています。
家族や友人から「番号を教えて」と頼まれたとき
いちばん断りにくいのが、家族や友人を名乗る相手からの頼みです。 次のように考えておくと、迷わずに済みます。
- 認証番号は、届いた本人が自分の画面に入力するためのもので、他人に伝える正しい理由はない
- 相手のアカウントが乗っ取られていて、相手のふりをした誰かが送っている可能性がある
- 本当に困っているなら、電話で声を聞いて確かめればよい
確かめるときは、そのメッセージに返信するのではなく、ふだん使っている別の連絡手段を使います。 電話をかける、家族なら直接会って話す、などです。 メッセージの相手に「電話して」と頼むと、乗っ取った相手が理由をつけて断ることがあります。
もし友だちのアカウントが乗っ取られていると分かったら、本人に別の手段で知らせ、共通の友だちにも「その人から番号を聞かれても答えないで」と伝えると、被害の広がりを抑えられます。 乗っ取りを防ぐには、LINEのパスワードを他のサービスと別のものにし、アプリを最新の状態に保つことが、LINE セーフティセンターでも基本として挙げられています。
電話で聞き出す手口への備え
電話で聞き出す手口は、相手が丁寧で、こちらの名前や取引の一部を知っていることもあり、本物と区別しにくいことがあります。 備えとして、次のことを決めておきます。
- 電話で認証コードや暗証番号を読み上げない、と決めておく
- 相手が会社名を名乗ったら、いったん切って、公式サイトやカードの裏面の番号にかけ直す
- 「切らないで」「このまま操作して」と言われたら、それ自体を詐欺のサインと考える
- 電話の途中でSMSが届いても、その番号は相手に伝えない
全国銀行協会が紹介しているボイスフィッシングの手口では、銀行関係者を装った相手が企業に電話し、メールアドレスや携帯電話番号を聞き出したうえで、フィッシングメールやSMSを送り、偽サイトでログインに必要な情報をだまし取っています。 遠隔操作のソフトを入れさせ、偽の画面を表示している間に送金する手口も書かれています。 電話の最中に「このリンクを開いて」「このソフトを入れて」と言われたら、従わずに電話を切ります。
コードを盗まれにくくする設定
コードを聞き出す詐欺から身を守るいちばん確かな方法は、聞き出されても使えない、あるいはそもそも聞き出すものがない状態にすることです。
Googleの「2 段階認証プロセスを有効にする」のヘルプでは、パスキーについて、デバイスにだけ保存され、書き留めることはできず、誤って不正な行為者に提供してしまう可能性もない、と説明しています。 パスキーとは、パスワードの代わりに端末の顔認証や指紋認証でログインする仕組みのことです。 人に教えられる番号がないので、電話やメッセージで聞き出されることもありません。
同じヘルプでは、パスキーを使わない場合は、2つ目の手順として「Google からのメッセージ」を使うことを勧めています。 これは、ログインしようとしたときに、自分のスマートフォンに「ログインしようとしていますか」という通知が届き、端末の情報や位置を見て「はい」か「いいえ」を選ぶ方法です。 ヘルプには、このメッセージを使うと、SIMスワップのような電話番号を利用したハッキングを防ぐこともできると書かれています。 Googleの設定の手順は、Googleの二段階認証をスマホで設定する方法で画面に沿って説明しています。
Googleのヘルプには、2段階認証プロセス用の電話番号を新しく追加した場合、Googleがその番号を信頼できる番号として確認するまでに最長で7日かかることがある、とも書かれています。 他の人が許可なくアカウントを使おうとした場合に、すばやく守るための仕様だと説明されています。 新しい番号に不審な点が見つかると、その番号は無効になり、Googleから通知が届くとされています。 身に覚えのない電話番号の追加の通知が届いたら、相手がコードの届き先を自分の番号に変えようとしている可能性があるので、すぐにパスワードを変えて登録情報を確かめます。
ほかのサービスでも、次の順で選べるなら、上のほうを優先します。
- パスキー
- 登録した端末に届く確認の通知
- 認証アプリが表示する6桁のコード
- SMSで届くコード
ただし、どの方法でも、通知の「はい」を押すように頼まれたり、認証アプリのコードを読み上げるように頼まれたりすれば、同じことが起きます。 自分で操作していないときに届いた通知は、押さずに「いいえ」を選びます。
電話番号を変えたとき、使わなくなったときに確かめること
SMSのコードは、登録している電話番号に届きます。 そのため、電話番号を変えたのに各サービスの登録を古い番号のままにしていると、コードが自分に届かなくなるだけでなく、思わぬ相手に届くおそれもあります。
LINEのセーフティセンターは、携帯電話会社を変えて電話番号が変わった場合は、LINEに登録している電話番号を更新するよう案内しています。 使われなくなった電話番号は、通常一定期間を過ぎると別の人が使えるようになり、その番号でLINEアカウントが作られると、元のアカウントが突然使えなくなる現象が起きる、と説明されています。
電話番号を変えるときは、次のサービスの登録を先に新しい番号に変えておきます。
- メール(GmailやYahoo!メールなど)の再設定用の電話番号
- 銀行・証券・カード会社の登録電話番号
- LINEやSNSの登録電話番号
- 通販やキャッシュレス決済の登録電話番号
古い番号を解約するのは、すべての登録を変え終えてからにします。 解約したあとに古い番号あてのコードが必要になっても、受け取る方法がなくなるためです。
身に覚えのないコードが何度も届くとき
自分で操作していないのにコードが何度も届くのは、誰かがあなたの電話番号やメールアドレスでログインやパスワードの再設定を試していることを示しています。 コードそのものは相手に届いていないので、入力したり教えたりしなければ、それだけで乗っ取られることはありません。
ただし、コードが届くということは、相手がパスワードを知っている、あるいはパスワードの再設定を始めている可能性があります。 次の順で確かめておきます。
- コードを送ってきたサービスに、公式のアプリかブックマークからログインする
- パスワードを、他のどのサービスとも違うものに変える
- ログイン中の端末の一覧に、知らない端末がないかを見る
- 二段階認証が設定されていなければ、設定する
コードが届いた直後に「間違えて送ったので、その番号を教えて」というメッセージや電話が来ることもあります。 これは、届いたコードを聞き出すための典型的な流れです。 返事をせず、上の確認だけを進めます。
職場や取引先とのやり取りで気をつけること
仕事のアカウントでも、同じ手口が使われます。 同僚や上司、取引先の担当者を名乗る相手から「ログインできないので、そちらに届いたコードを教えてほしい」と頼まれることがあります。 共有アカウントを使っている職場では、コードを伝え合う習慣ができていると、詐欺との区別がつかなくなります。
職場で決めておくとよいことは、次のとおりです。
- 認証コードを、チャットや電話で伝え合わない
- 共有アカウントが必要なら、パスワード管理のツールの共有機能や、管理者が発行する個別のアカウントを使う
- 「コードを教えて」と頼まれたら、決めておいた別の連絡手段で本人に確かめる
企業の多要素認証の選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較で扱っています。 社員に向けては、コードを伝え合わない決まりを、入社時や定期的な研修で繰り返し伝えておくと浸透しやすくなります。
在宅で働く人がコードを守る意味
在宅で仕事を受けている人は、取引先とのやり取りをメールやチャットに頼り、報酬の受け取りも銀行のネットの口座で行うことが多くあります。 1つのコードを教えたことでメールやチャットのアカウントに入られると、取引先に偽の連絡や請求書が送られ、仕事の信用にまで影響が及ぶおそれがあります。
@SOHO編集部は2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきました。その中で見てきたのは、守りの設定を先に整えている人ほど、思わぬトラブルが起きても落ち着いて取引先に説明できるということです。仕事で使うメールと銀行にパスキーや確認の通知を設定し、「コードは誰にも伝えない」と決めておくだけでも、聞き出す詐欺の多くを入口で止められます。セキュリティの知識を生かせる仕事に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、どのような依頼があるかを確かめられます。
よくある質問
Q. 銀行やカード会社が電話でワンタイムパスワードを聞くことはありますか?
楽天カードは公式ページで、メールや電話でカード番号やワンタイムパスワードを聞き取ることはないと明記しています。総務省も、金融機関が電話で口座番号や暗証番号などを尋ねることは通常ないと案内しています。電話で聞かれたら切って、カードの裏面の番号にかけ直してください。
Q. 友だちから「届いた番号を教えて」とLINEが来たらどうすればよいですか?
教えずに、電話など別の手段で本人に確かめます。LINEのヘルプは、家族や知人であっても受信した認証番号は絶対に教えないよう案内しています。教えると、なりすましのアカウントが作られ、自分のアカウントが削除されるおそれがあります。
Q. ワンタイムパスワードを教えてしまったら何をすればよいですか?
コードを送ってきたサービスや会社の公式の窓口にすぐ連絡し、パスワードの変更、カードやログインの停止を頼みます。お金の被害が出ていれば警察に届け出ます。相談は警察相談専用電話の#9110、業者とのやり取りで困ったときは消費者ホットラインの188にもできます。
Q. コードを聞き出されないためにできる設定はありますか?
パスキーや、登録した端末に届く確認の通知を使うと、人に伝える番号そのものがなくなります。Googleはパスキーについて、誤って不正な行為者に提供してしまう可能性がないと説明しています。選べるサービスでは、SMSのコードよりもこれらを優先してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
関連記事

ふるさとチョイスの不正ログイン|2026年4月 2,688アカウント マイページ閲覧の可能性 会員情報・寄付履歴 確かめること 2026

科学技術振興機構(JST)の不正アクセス|役職員のメール 約18,000件が漏えいした可能性 2026

共同通信社の不正アクセス|情報漏えいの可能性 約6,000件 氏名・メールアドレス・所属部署 2026

オカムラのタイ子会社への不正アクセス|Siam Okamura Internationalから流出した疑いのある情報 10月のメール配信の件とは別 確かめること 2026

NHKのメール誤送信|情報システム登録者32,940人のメールアドレスが確認できる状態に 対象と確かめること 2026

みずほ銀行の業務委託先における記録媒体の紛失|海外拠点の個人5,483名・法人43,054社(最大想定) 対象と確かめること 2026

マイナビの個人情報流出の可能性|利用するクラウドサービスへの不正アクセス ユーザー74,224件など 氏名・メールアドレス・住所 対象と確かめること 2026

ジモティーの不正アクセス|社内開発環境で問合せ実績115,674件と従業員など101名分にアクセス 対象と確かめること 2026
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方