MS Projectのリソース管理|担当と工数の割り当てと、使いにくい場面


この記事のポイント
- ✓MS Projectのリソース管理の基本を
- ✓リソースシートへの登録
- ✓最大単位数と割り当て単位数
MS Projectでリソース管理を始めようとすると、「リソースシートに名前を入れたのに、タスクの期間が勝手に縮んだ」「担当者が赤く表示されて、何を直せばよいか分からない」といったつまずきに出会いやすくなります。MS Projectは、担当者の稼働できる時間と作業の量から日程を計算する道具なので、仕組みを知らずに入力すると、思っていない方向に計画が動きます。この記事では、MS Projectのリソース管理でできること、担当と工数の割り当ての考え方、割り当て超過を見つけて平準化する手順を順に説明し、そのうえで使いにくい場面と、ほかの道具で足りる場面の見分け方を整理します。人ごとの負荷をボードで見る方法の1つとして、リソースのボードを持つPinatecaにも触れます。
MS Projectのリソース管理でできること
MS Projectでいうリソースとは、プロジェクトの作業に使う人・設備・材料・費用のことです。Microsoftのサポートページは、リソースを次のように説明しています。
通常、リソースは、タスクに割り当てられているかどうかに関係なく、プロジェクト計画に含まれるユーザーです。 ただし、リソースには、機器やその他の資材 (セメントや Web サーバーなど) など、プロジェクトを完了するために使用されるあらゆるものを含めることもできます。 出典: support.microsoft.com
リソース管理で扱うのは、大きく分けて4つの仕事です。
- 誰が、どれだけの時間をこのプロジェクトに使えるかを登録する
- タスクごとに担当を割り当て、必要な作業時間(工数)を決める
- 同じ人に作業が重なっていないか、空いている人はいないかを確かめる
- 重なりが出たら、日程をずらすか担当を替えて解消する
ここで大事なのは、MS Projectが「人の空き時間」と「作業の量」と「期間」の3つを互いに結び付けて計算している点です。担当を1人追加すると期間が半分になったり、担当の稼働を50%にすると期間が倍になったりするのは、この計算が働いているからです。表計算ソフトで担当者の名前を列に入れるのとは、まったく別のことが起きています。
もう1つ押さえておきたいのは、リソース管理の目的です。MS Projectのリソース機能は、きれいな担当表を作るためのものではなく、「この計画は今いる人数で本当に回るのか」を計算で確かめるためのものです。担当者の名前を入れずに作業の順番と期間だけで組んだ計画は、見た目は整っていても、同じ人に同じ日に3つの作業が重なっていることに気づけません。リソースを登録して割り当てると、その重なりが数字と色で表に出てきます。
逆にいえば、リソース機能を使わなくても、MS Projectでガントチャートを引くことはできます。作業の数が少なく、担当がはっきり分かれている小さな案件なら、リソースを登録せずに期間と依存関係だけで管理しても困らないことがあります。どこまで使うかは、関わる人数と、人の取り合いが起きるかどうかで決めるのが現実的です。
Project Onlineの提供終了後の製品構成と料金
MS Projectのリソース管理を調べると、古い解説がたくさん出てきます。2026年は製品の構成が大きく変わった年なので、まず今の形を確かめておきます。
Microsoftの製品ライフサイクルのページでは、クラウド版のProject Onlineの廃止日は2026年9月30日(米国太平洋時間)と記載されています。Project Onlineで共有のリソースプールを運用していた組織は、別の形への移行が必要になりました。詳しい日付はMicrosoftのライフサイクルのページで確認できます。
2026年10月時点で、Microsoftの日本語の料金ページに載っている主な選択肢は次のとおりです(金額は税抜)。
| 製品 | 形 | 価格 | リソース管理に関わる主な点 |
|---|---|---|---|
| Project Standard 2024 | 買い切り | 120,780円 | リソースの平準化、ベースライン、クリティカルパス |
| Project Professional 2024 | 買い切り | 201,490円 | Standardの機能に加え、包括的なリソース管理、タイムシート、チームプランナー |
| Planner Plan 1 | サブスクリプション | 1ユーザーあたり月額1,499円相当(年払い) | Web版。タイムライン(ガント)、People ビュー |
| Planner and Project Plan 3 | サブスクリプション | 1ユーザーあたり月額4,497円相当(年払い) | Plan 1の機能、割り当てビュー、ベースライン、Projectデスクトップアプリ |
リソースシートや平準化の機能をフルに使うのは、主にWindows用のデスクトップアプリ(Project Standard、Project Professional、Plan 3に含まれるProjectデスクトップ)です。Web版のPlannerは、タスクとスケジュールの共同編集が中心で、リソースシートでの細かい単位の設定とは性格が違います。
Standardだけでも、作業リソースの登録、割り当て、平準化はひととおり使えます。一方、チームメンバー全員の割り当てを横並びで見るチームプランナーや、組織全体のリソース一覧(エンタープライズリソース)から人を選ぶ機能は、Professional以上の範囲です。料金は改定されることがあるので、購入前に公式の料金ページで最新の金額を確かめてください。
買い切り版は1ユーザー・1台のPC向けのライセンスである点にも注意が必要です。計画を見るだけのメンバー全員にデスクトップ版を配ると、費用が人数に比例して膨らみます。編集する人と見るだけの人を分けて考えるのが、費用を抑える第一歩です。SaaSの費用を人数とプランで整理する考え方は、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法で詳しく扱っています。
リソースの3つの種類と登録の手順
MS Projectのリソースには、作業・資材・コストの3つの種類があります。登録の段階でこの区別を正しく付けておかないと、あとで工数の集計が合わなくなります。
- 作業リソース:人や設備など、時間を使って作業するもの。担当者は基本的にこれで登録します
- 資材リソース:紙、部材、ライセンスなど、量で数えるもの。「箱」「トン」などのラベルを付けます
- コストリソース:交通費や宿泊費など、作業の量に関係なく発生する費用
リソースを登録する基本の手順は、Microsoftのサポートページに沿うと次のとおりです。
- [表示] タブの [リソース ビュー] グループで [リソース シート] を選ぶ
- [リソース名] の列に、担当者名や役割名を入力する
- 必要なら [グループ] の列に、部署やチームの名前を入力する
- [種類] の列で、作業・資材・コストのいずれかを選ぶ
- 作業リソースなら [最大単位数] の列に、このプロジェクトで使える稼働の割合を入力する
最初の設定で気をつけたいのは、リソース名の表記をそろえることです。「佐藤」「佐藤さん」「Sato」のように表記が揺れると、MS Projectは別々のリソースとして扱い、同じ人の負荷が分散して見えてしまいます。登録はプロジェクトの管理者1人が行い、メンバーはその一覧から選ぶだけにすると、表記の揺れを防げます。
もう1つは、リソースカレンダーの確認です。MS Projectは、何も指定しなければ標準のカレンダー(1週40時間)で稼働時間を計算します。週3日だけ関わる業務委託のメンバーや、午前中だけ稼働する人がいる場合は、その人のカレンダーで稼働日と時間を変えておくと、後で説明する割り当て超過の判定が現実に近づきます。休暇の予定もリソースカレンダーに入れておくと、その期間には作業が割り当てられなくなります。
単価の列(標準単価、超過単価、1回あたりのコスト)に金額を入れると、割り当てた作業時間からコストが自動で計算されます。外部の協力者に時間単価で依頼している案件では、ここを入れておくと予算と実績を比べやすくなります。
最大単位数と割り当て単位数の考え方
MS Projectのリソース管理で最もつまずきやすいのが、「単位数」という考え方です。単位数には、リソースに設定する最大単位数と、タスクへの割り当てごとに設定する割り当て単位数の2種類があります。
最大単位数は、その人がこのプロジェクトに使える稼働の上限を割合で表したものです。Microsoftのサポートページでは、1日8時間働く人がプロジェクトに75%の時間を使う場合、割り当ての合計が1日6時間を超えると割り当て超過になる、と説明されています。100%なら1日8時間、50%なら4時間が上限になります。
割り当て単位数は、特定のタスクにその人の稼働の何割を充てるかを表したものです。既定では100%で割り当てられます。ここが落とし穴で、同じ期間に2つのタスクへ100%ずつ割り当てると、その人は200%の状態になり、たちまち割り当て超過として赤く表示されます。
具体的な例で考えてみます。
- Aさんの最大単位数は100%(1日8時間)
- 「原稿の作成」に50%、「画像の選定」に50%で割り当てる
- 2つのタスクが同じ週に並行して進んでも、合計は100%なので割り当て超過にならない
同じ条件で、2つとも既定の100%のまま割り当てると、合計200%になって超過します。実務では、1人が同時に複数の作業を少しずつ進めることがほとんどなので、割り当て単位数を意識して入れるだけで、計画の現実味が大きく変わります。
最大単位数は、複数の人をまとめた1つのリソースにも使えます。たとえば「エンジニア」というリソースを作り、最大単位数を300%にすると、3人のエンジニアを同時にフルタイムで割り当てても超過になりません。単位数は「300%」のような割合でも、「3」のような小数でも入力できます。
単位数の表示を割合ではなく小数にしたいときは、[ファイル] の [オプション] の [スケジュール] で表示の形を切り替えられます。チームの中で「0.5人」と言うか「50%」と言うかをそろえておくと、会話の中での誤解が減ります。
タスクへの担当の割り当てと工数の関係
担当を割り当てると、MS Projectは次の関係で作業時間を計算します。
作業時間 = 期間 × 割り当て単位数
たとえば期間5日間(1日8時間)のタスクにAさんを100%で割り当てると、作業時間は40時間です。同じタスクにAさんを50%で割り当てれば20時間、AさんとBさんを100%ずつ割り当てれば合計80時間になります。
この3つ(期間・作業時間・単位数)のうち、どれを固定して残りを計算させるかを決めるのが「タスクの種類」です。
- 単位数固定:割り当ての割合を固定し、作業時間を変えると期間が変わる
- 作業時間固定:作業の総量を固定し、人を追加すると期間が短くなる
- 期間固定:期間を固定し、人を追加すると1人あたりの単位数が下がる
冒頭で触れた「人を追加したら期間が半分になった」という現象は、作業時間を固定する設定(または「工数主導のスケジュール」が有効な状態)で2人目を割り当てたときに起きます。40時間の作業を2人で分ければ、それぞれ20時間で済む、という計算です。現実には、2人に増えても打ち合わせや引き継ぎで時間がかかるため、期間はそのまま半分にはなりません。人を追加したときに期間を縮めたくない場合は、タスクの種類を「期間固定」にするか、工数主導のスケジュールを外しておきます。
担当の割り当ては、[リソース] タブの [リソースの割り当て] から行うのが確実です。割り当てのダイアログでは、リソースを選んで単位数を入れるだけでなく、そのリソースの稼働状況のグラフも確認できます。ガントチャートの [リソース名] の列に直接名前を入力する方法もありますが、この場合は既定の100%で割り当てられる点に注意してください。
見積もりの段階では、1つのタスクを細かく割りすぎないことも大切です。半日に満たない作業を何十本も並べると、割り当て超過の表示が細かく出すぎて、調整の手間がかかります。1つのタスクは、1人が数日から2週間ほどで終えられる大きさにまとめておくと、リソースの見え方が安定します。
割り当て超過の見つけ方と平準化の手順
割り当て超過とは、リソースに、その人が使える時間を超える作業が割り当てられている状態のことです。MS Projectでは、割り当て超過のリソースはリソースビューで赤く表示され、ガントチャートでは [インジケーター] の列に赤い人の形のアイコンが出ます。
見つけたら、次のどちらかの方法で解消します。
1つ目は、自動の平準化です。平準化とは、タスクを後ろにずらしたり分割したりして、リソースに作業が重ならないように日程を組み直すことです。Microsoftのサポートページには、平準化について次のように書かれています。
平準化は、タスクを遅延させるか、タスクを分割して、それらのタスクに割り当てられているリソースが過負荷にならないようにすることで機能します。 出典: support.microsoft.com
平準化の手順は次のとおりです。
- [リソース] タブの [平準化] グループで [平準化オプション] を開く
- [割り当て超過として平準化が必要になる基準] を選ぶ(既定は日単位)
- 終了日を動かしたくないときは [利用可能な余裕期間内で平準化する] にチェックを入れる
- [すべて平準化] を選ぶ(選んだタスクだけなら [選択項目の平準化]、選んだ人だけなら [リソースの平準化])
- [平準化ガント] のビューで、どのタスクがどれだけ動いたかを確かめる
平準化は、担当者を入れ替えることはしません。作業リソースの日程だけを動かすので、結果としてプロジェクトの終了日が延びることがあります。動かしたくないタスクは、タスクの優先度を1000に設定すると平準化の対象から外れます。優先度は1から1000までで、既定は500です。優先度の低いタスクから先に遅らせたり分割したりされます。
2つ目は、手動での解消です。自動の平準化は、どのタスクを動かすかを機械的に決めるため、顧客との約束がある日程まで動いてしまうことがあります。その場合は、次のような手を人が判断して打ちます。
- 超過している日に空いている別のメンバーへ担当を替える
- 割り当て単位数を下げて、期間を延ばす
- 依存関係を見直し、同時に進めなくてよいタスクを前後にずらす
- 作業の範囲そのものを減らす
平準化をかけたあと、元に戻したい場合は [平準化のクリア] を使います。平準化の結果を確かめずに上書き保存すると、どこが動いたか分からなくなるので、平準化の前に計画を別名で保存しておくと安心です。
標準リソースと仮名の担当の使い分け
計画を立てる段階では、まだ誰が担当するか決まっていないことがよくあります。このとき使えるのが、役割の名前でリソースを作っておく方法です。Microsoftのサポートページでは、大工や開発者のように、人員の要件を示すために使うリソースを「汎用リソース」と呼んでいます。
役割で仮押さえしておく方法には、2つのやり方があります。読者のメモとしてまとめられた次の記述が、実務の感覚をよく表しています。
リソースの割り当てまず標準リソース(役割名)として割り当て、後から特定リソース(担当者名)に置換する方法が紹介されている標準リソースは、例えばコンサル3人分なら「コンサル」という名前で最大単位数300%の標準リソースを定義して、それを計画作成時には割り当てとく、って機能らしいけど、初めから「コンサルA」「コンサルB」「コンサルC」の3人分の仮名特定リソース(最大単位数100%)を作って割り当てといた方が楽なんじゃないか?と思う元々、標準リソース機能はリソースが全社管理されている場合に役立つ機能だとも言及されてて、スタンドアロンでProjectを使う場合には要らないのかも 出典: note.com
2つのやり方を比べると、次のように使い分けられます。
| やり方 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 役割名で1つのリソース(例:コンサル300%) | 組織全体の人員を一覧で管理していて、後で実在の人に置き換える運用がある | 誰がどのタスクを持つかは後まで見えない |
| 仮名で人数分のリソース(例:コンサルA・B・C 各100%) | 1つのプロジェクトをファイル単位で管理している | 担当が決まったら名前を置き換える作業が必要 |
1つのファイルで小さなチームを管理するなら、仮名で人数分を作るほうが、誰に何が集中しているかを早い段階で確かめられます。外部の協力者を後から探す案件でも、「デザイナーA」「ライターA」のように仮名で枠を作っておくと、必要な人数と稼働の量を依頼の前に見積もれます。
組織全体のリソース一覧から担当を選ぶ「エンタープライズリソース」は、Project Professionalと、Project Serverのような組織向けの環境を前提にした機能です。Project Onlineが終わった今、全社でリソースを一元管理するには、Project Server サブスクリプション エディションのような環境を自社で用意するか、別の仕組みに移る必要があります。
複数のプロジェクトにまたがるリソースの管理
同じメンバーが複数の案件を掛け持ちしている場合、1つのプロジェクトファイルの中だけを見ていても、本当の負荷は分かりません。案件Aでは50%、案件Bでも50%、案件Cでも30%と割り当てられていれば、合計では130%で、その人は明らかに超過しています。
MS Projectのデスクトップ版には、この問題に対応するために「リソース共有元」という仕組みがあります。リソースだけを登録したファイルを共有元として作り、各プロジェクトのファイルからそのリソースを使う形にすると、複数のプロジェクトにまたがる割り当てと空き状況を確認できます。Microsoftの料金ページでも、リソース共有元を使うと複数のプロジェクトにわたるリソースのキャパシティ、割り当て、可用性を確認できる、と説明されています。
ただし、リソース共有元はファイル同士をつなぐ仕組みなので、運用に気を使います。
- 共有元のファイルと各プロジェクトのファイルを、決まったフォルダから動かさない
- 共有元を開いたまま別の人が編集しないよう、編集する人を決めておく
- ファイル名を変えると共有のつながりが切れることがある
全社の掛け持ちを本格的に管理したい場合は、ファイルのやり取りではなく、サーバーやクラウドで1つのデータを共有する仕組みのほうが向いています。小さなチームなら、各プロジェクトの割り当て単位数をはじめから控えめにしておくだけでも、超過は起きにくくなります。前の引用元のメモにも、自分のプロジェクトの中で最大単位数を設定し、タスクには100%で割り当てない、という工夫が書かれています。掛け持ちが前提のメンバーには、最大単位数をそのプロジェクトに使える割合(たとえば40%)にしておくと、ほかの案件の分を最初から差し引いた計画になります。
MS Projectのリソース管理が使いにくい場面
MS Projectは計算の精度が高い一方で、どんなチームにも合うわけではありません。使いにくさが出やすい場面を、実務でよく聞かれる声から整理します。
まず、複数の人が同じファイルを触ると壊れやすいという点です。現場の経験として、次のような指摘があります。
経験から、Projectはプロジェクト管理者のみ更新してメンバーは参照のみにしておくべきと感じています。 理由は壊れやすいから。
・いつのまにか手動更新になっていたり
・開始/終了日を固定入力されていたり
・リソースを勝手に追加されてタスクの期日が半分になっていたり
・リソース名の表記が違ったり
・リンクが切れている/追加されていたり など、ちょっとしたことで本来の「プロジェクト計画」ツールとしての機能が損なわれます。 進捗は別の方法で管理して、Projectへの実績入力はProjectを理解している人がやるべきと思います。 出典: qiita.com
ここに挙がっている「リソースを追加したら期日が半分になった」は、前に説明した作業時間固定の計算がそのまま働いた結果です。仕組みを知らない人が担当を1人追加しただけで計画が変わるので、編集できる人を絞る運用が必要になります。
ほかにも、次のような場面では使いにくさが目立ちます。
- メンバー全員に更新してもらいたい:デスクトップ版は1人1ライセンスで、見るだけの人に配ると費用がかさむ
- Macのメンバーがいる:デスクトップ版はWindows用のアプリで、Macでは使えない
- 日程より作業の状態を回したい:「着手」「確認待ち」「完了」のような状態の切り替えは、ガントチャートよりカンバンのほうが分かりやすい
- 外部の協力者と組む:社外の人に同じファイルを渡すと、版の管理が難しくなる
- 案件が短く、作業が少ない:設定にかかる手間に見合わない
逆に、MS Projectが向いているのは、作業の順番と期間が決まっていて、人の取り合いが起きる中規模以上の計画です。工期の決まった建設や製造、システムの導入のように、遅れの影響を日付で正確に知りたい計画では、平準化やクリティカルパスの計算が大きな助けになります。製造の現場の工程管理を道具で整える話は、中小製造業のDX推進|生産管理SaaS比較2026|補助金活用の完全ガイドでも扱っています。
Excelやボード型のツールで足りる場面と、選び方
リソース管理の道具を選ぶときは、「何を知りたいか」から逆算すると迷いません。
| 知りたいこと | 合う道具 |
|---|---|
| 期間と人の取り合いを計算で正確に知りたい | MS Projectのデスクトップ版 |
| 誰が何を持っているかを一覧で見たい | Excelやスプレッドシートの表 |
| 作業の状態と担当をチームで更新したい | カンバンやボード型のツール |
| 人ごとの負荷の偏りを見たい | リソースの表示を持つツール |
3人から5人ほどのチームで、担当が固定されている案件なら、Excelやスプレッドシートで「担当者×週」の表を作り、各週の予定時間を入れるだけでも、負荷の偏りは十分に見えます。合計の行を作って、1人あたり週40時間を超えたら色を付ける条件付き書式を設定すれば、割り当て超過の簡易版になります。
一方で、メンバーが自分の作業の状態を更新し、管理する人がそれを見ながら担当を調整したい場面では、1つのファイルを順番に回す形は限界が来ます。この用途では、複数の人が同時に更新できるボード型のツールが合います。
選択肢の1つがPinatecaです。公式サイトによると、Pinatecaにはカンバン、ガント、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードがあり、リソースのボードでは人やチームごとに負荷の偏りを見られます。カードには見積工数のようなカスタムフィールドを追加でき、ガントのボードでは横棒をドラッグして開始日と締切を変えられます。料金は、5人までのチームならボード10個まで無料で、8種類のボードとチャットをすべて使えます。6人目または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜、年払いなら1人あたり月額400円)になり、閲覧だけのゲストは人数に数えません。業務委託の稼働を記録して集計する稼働タイムシートは、追加のオプション(1人あたり月額980円・税抜)です。MS Projectのように平準化を自動で計算する機能ではないので、厳密な日程の計算が必要な計画はMS Projectで組み、日々の担当と状態の更新はボードで回す、という分担が現実的です。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
どの道具を選ぶ場合も、最初に決めておくべきことは同じです。リソース名の表記、1人あたりの稼働の上限、誰が計画を更新するか、の3つです。この3つが決まっていないと、どんなに高機能な道具でも、担当と工数の数字は信用できなくなります。
在宅で進行管理を受ける人にとってのリソース管理
リソース管理の考え方は、計画を立てる側だけでなく、業務委託で作業を受ける側にも役立ちます。複数の取引先から仕事を受ける在宅のフリーランスは、自分自身が「掛け持ちのリソース」だからです。
たとえば、週に使える時間を30時間と決め、A社の案件に週15時間、B社に10時間、C社に5時間と配分しておけば、新しい依頼を受けるかどうかを感覚ではなく数字で判断できます。これは、MS Projectの最大単位数と割り当て単位数を、自分の稼働に当てはめたものです。発注側から「今月あと20時間お願いできますか」と聞かれたときにも、すぐに答えられます。
20年にわたって在宅ワークとフリーランスの仲介を見てきた運営者の立場から言えば、長く取引が続く人ほど、自分の稼働の上限をはっきり伝え、その範囲で約束を守っています。引き受けすぎて納期が重なり、品質が落ちてしまうのは、まさに割り当て超過の状態です。発注者の側も、受け手の稼働の上限を知っていれば、無理のない計画を立てられます。仲介の手数料が乗らない直接の取引では、同じ予算で依頼者はより多くの時間を頼め、受け手は手取りが厚くなります。その分、お互いの稼働を正直に見せ合える関係が作りやすくなります。
進行管理やディレクションを在宅で請け負う仕事は、Web制作の分野で特に多く見られます。サイトの構築案件では、デザイン、実装、原稿、確認の担当が分かれ、それぞれの稼働を調整する役割が欠かせません。どのような案件があるかはWordPress・CMS構築・カスタムのお仕事で紹介しています。マーケティングやAIの導入支援のように、複数の専門家が並行して動く案件では、リソースの重なりを見て順番を組み替える力がそのまま評価されます。こうした案件の傾向はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確認できます。制作の担当として受ける側の相場を知っておきたい場合は、デザイナーの年収・単価相場で全国の平均と地域ごとの差を見られます。MS Projectを使うかどうかに関わらず、担当と工数を数字で見る習慣は、計画を立てる側でも受ける側でも、信頼される働き方につながります。
よくある質問
Q. MS ProjectのStandardでもリソース管理はできますか?
できます。Project Standard 2024でも、リソースシートへの登録、タスクへの割り当て、割り当て超過の確認、リソースの平準化はひととおり使えます。チームメンバー全員の割り当てを横並びで見るチームプランナーや、組織全体のリソース一覧から人を選ぶエンタープライズリソースは、Project Professional以上の範囲です。購入前に公式の比較表で機能の違いを確かめてください。
Q. 担当を追加したらタスクの期間が短くなったのはなぜですか?
タスクが作業時間を固定する設定になっているか、工数主導のスケジュールが有効になっているためです。この状態では、作業の総量を保ったまま人数で割るので、2人目を割り当てると期間が半分になります。期間を変えたくない場合は、タスク情報でタスクの種類を期間固定にするか、工数主導のチェックを外してから担当を追加します。
Q. 割り当て超過は必ず解消しなければいけませんか?
必ずではありません。1日だけ少し超える程度なら、本人と相談して残業や前倒しで吸収する判断もあります。ただ、超過が何週間も続く計画は、実行の段階でほぼ確実に遅れます。自動の平準化をかけると終了日が延びることがあるので、まず超過が出ている期間と人を確かめ、担当の入れ替えや単位数の調整を人が判断してから平準化を使うと安全です。
Q. Project Onlineを使っていた場合はどうすればよいですか?
Microsoftの製品ライフサイクルのページでは、Project Onlineの廃止日は2026年9月30日と記載されています。Microsoftの日本語の料金ページでは、Project Onlineからの切り替えに向く選択肢としてProject Server サブスクリプション エディションが紹介されており、Web版の作業管理にはPlannerのプランも用意されています。データの扱いや移行の手順は契約の状況で変わるため、Microsoftの公式の案内と管理センターの通知を確かめ、必要なら販売パートナーに相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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