最終面接の逆質問|聞くべきことの例


この記事のポイント
- ✓最終面接の逆質問で聞くべきことを
- ✓経営方針・入社後の期待・評価とキャリア・働き方の4分野の例文で紹介
- ✓社長・役員・人事など相手別の聞き方
最終面接の逆質問で聞くべきことは、「入社したあと、この会社でどう貢献し、どう成長していくか」を確かめる質問です。社長や役員が相手になる最終面接では、仕事の細かな手順より、会社の方向性、入社後に期待される役割、評価の考え方を聞くと、入社の意欲と考えの深さが伝わります。準備するのは3つから5つ、実際に聞くのは時間に応じて1つから3つが目安です。
この記事では、最終面接の逆質問を「経営方針」「入社後の期待」「評価とキャリア」「働き方と社風」の4分野に分けて例文を紹介し、相手の立場ごとの聞き方、避けたい質問、待遇や条件を確かめるタイミング、締め方までを順に整理します。
最終面接の逆質問は何のためにあるのか
面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれる時間を、逆質問と呼びます。一次面接や二次面接でも逆質問の時間はありますが、最終面接では、その意味合いが少し変わります。
一次面接は人事担当者、二次面接は配属予定の部署の責任者が担当することが多く、そこでは主に「仕事ができるか」「職場に合うか」が見られます。最終面接は社長や役員が担当することが多く、ここで見られるのは「この人に入社してほしいか」「会社の方向性と本人の考えが合っているか」という、最後の判断です。
最終面接の面接官が逆質問から読み取ろうとしているのは、主に次の3つです。
- 入社の意欲がどのくらい強いか。会社のことを調べ、入社後を具体的に考えているか
- 考えの深さ。表面的な情報ではなく、会社の課題や将来について自分なりに考えているか
- 会社との相性。大切にしている価値観や、目指している方向が会社と合っているか
一方で、逆質問は応募する側にとっても、入社を決める前に経営陣の考えを直接聞ける数少ない機会です。社長の言葉から会社の方向性を確かめ、自分が働き続けられる会社かを判断する材料にもなります。逆質問は「評価されるための時間」であると同時に、「自分が会社を見極める時間」でもあります。
ただし、無理に質問をひねり出す必要はありません。面接の中で疑問がすべて解消された場合は、その旨を伝えたうえで、入社の意欲を改めて伝える方法もあります。この方法は、後の「特に質問がないときの答え方」の節で紹介します。
面接全体の流れや、よく聞かれる質問への答え方を先に確認したい場合は、転職面接対策ガイド|よく聞かれる質問と回答のコツ【2026年版】で整理しています。
最終面接で聞くべきことの例:経営方針と会社の将来
社長や役員が相手の最終面接で最も効果的なのは、経営方針や会社の将来についての質問です。現場の社員には答えにくく、経営陣だからこそ答えられる質問は、面接官にとっても話しがいがあります。
例文は次のとおりです。
- 「中期経営計画で新しい事業の拡大を掲げていらっしゃいますが、その中で最も重視している点はどこでしょうか」
- 「今後3年から5年で、会社として最も力を入れたい分野を教えていただけますか」
- 「業界の環境が大きく変わる中で、御社が強みとして守り続けたいものは何でしょうか」
- 「創業から大切にされてきた考え方の中で、これからの社員に特に受け継いでほしいものは何でしょうか」
- 「海外展開を進めるにあたって、今いちばんの課題だと感じていらっしゃることは何でしょうか」
これらの質問のポイントは、会社の公開情報を踏まえていることです。「中期経営計画で」「決算説明資料で」と前置きを付けると、事前に調べたことが伝わります。調べれば分かる内容をそのまま聞くのではなく、調べた内容をもとに、その先の考えを聞く形にします。
質問に対する答えを聞いたら、短く感想や自分の考えを返すと、会話として広がります。たとえば「ありがとうございます。その分野は前職で取り組んだ経験があり、早い段階からお役に立てると感じました」のように、自分の経験とつなげて返すと、入社後の貢献のイメージを面接官と共有できます。
社長が相手の場合、経営の考え方を聞く質問は特に歓迎されやすい傾向があります。社長は会社の方向性を自分の言葉で語る機会を大切にしていることが多く、熱心に答えてくれることも少なくありません。
最終面接で聞くべきことの例:入社後に期待される役割
2つ目の分野は、入社後に期待される役割についての質問です。入社を前提とした具体的な質問は、入社の意欲を伝えるうえで効果があります。
- 「入社後、最初の1年で特に期待されている成果があれば教えてください」
- 「配属予定の部署は、今後どのような役割を担っていく予定でしょうか」
- 「同じ職種で中途入社された方で、活躍されている方には、どのような共通点がありますか」
- 「入社までの期間に、学んでおくべきことや準備しておくべきことはありますか」
- 「今回の採用で、どのような課題を解決できる人材を求めていらっしゃいますか」
入社までの準備を聞く質問は、意欲を伝えるうえで特に使いやすいものです。具体的な書籍や資格を挙げてもらえれば、入社までの行動にもつながります。
「活躍している人の共通点」を聞く質問は、会社が評価する人物像を知る手がかりにもなります。答えの中に、自分の強みと重なる要素があれば、その場で「その点は前職でも大切にしてきました」と伝えると、面接官の記憶に残りやすくなります。
ただし、二次面接までに同じ質問をしていて、すでに答えを聞いている場合は、そのまま繰り返すのは避けます。「二次面接で部長の〇〇様から、最初の半年は既存顧客の引き継ぎが中心と伺いました。経営の視点から、この部署に期待されている役割をお聞かせいただけますか」のように、前の面接で聞いたことを踏まえて、立場の違う相手にしか聞けない形に変えると、話がより深まります。
最終面接で聞くべきことの例:評価とキャリアの考え方
3つ目の分野は、評価やキャリアの考え方についての質問です。長く働くつもりがあることが伝わり、同時に入社後の成長の道筋を確かめられます。
- 「御社で高く評価される社員には、どのような行動や姿勢が共通していますか」
- 「社員の成長のために、経営陣として力を入れている取り組みを教えてください」
- 「将来的にはマネジメントにも挑戦したいと考えていますが、御社ではどのような経験を積んだ人が管理職になっていますか」
- 「専門性を深める道と、管理職を目指す道のどちらも選べる制度はありますか」
- 「〇〇様がこれまでのお仕事の中で、最もやりがいを感じた場面を伺ってもよろしいでしょうか」
最後の例のように、面接官本人の経験を聞く質問も、最終面接では効果があります。役員や社長の仕事観を知ることで、会社が大切にしている価値観が見えてきます。ただし、私生活に踏み込む質問は避け、仕事に関する経験に限ります。
評価の基準を聞くときは、「どうすれば評価されますか」と直接聞くより、「評価される人の共通点」を聞く形にするほうが、受け身の印象を与えません。自分がどう貢献したいかを先に述べ、そのうえで会社の考え方を聞くと、さらに前向きに伝わります。
キャリアの質問で注意したいのは、入社前から転職や独立を前提にしているように聞こえる言い方です。「数年後には独立を考えていますが」と言うと、長く働く意思がないと受け取られかねません。将来の目標を語る場合も、まずはこの会社でどう成長したいかを中心に伝えます。
最終面接で聞くべきことの例:働き方と社風
4つ目の分野は、働き方や社風についての質問です。入社後に働き続けられるかを判断するうえで欠かせない分野ですが、聞き方には工夫が要ります。
- 「御社の社員の皆さんが、仕事の中で大切にしている価値観は何でしょうか」
- 「部署を越えて協力する場面は、どのくらいありますか」
- 「新しい取り組みを提案するとき、社員の意見はどのように取り上げられていますか」
- 「在宅勤務と出社を組み合わせた働き方について、経営としてどのようにお考えでしょうか」
- 「社員の挑戦を後押しするために、会社として大切にされていることはありますか」
働き方の質問は、「楽をしたい」と受け取られないよう、仕事の成果や貢献とつなげて聞くのがコツです。「在宅勤務はできますか」と聞くより、「在宅勤務と出社を組み合わせた働き方について、経営としてどのようにお考えですか」と、会社の方針として聞く形にすると、前向きな関心として伝わります。
社風を知りたいときは、抽象的に「社風はどうですか」と聞くより、「新しい取り組みを提案するとき、どう取り上げられるか」のように、具体的な場面を挙げて聞くほうが、実態に近い答えを引き出せます。
相手の立場ごとの聞き方
最終面接の面接官は、社長、役員、人事の責任者など、会社によって違います。相手の立場に合わせて質問を選ぶと、答えの中身も濃くなります。
社長が相手の場合
社長には、会社の将来像、創業からの考え方、経営判断の基準を聞く質問が向いています。「事業の方向を決めるとき、最も大切にされている判断の基準は何でしょうか」のように、社長にしか答えられない質問を選びます。中小企業では社長が採用の最終判断をすることが多いため、社長の考えに共感できるかどうかは、入社後の働きやすさにも直結します。
役員や事業の責任者が相手の場合
役員や事業部の責任者には、担当する事業の戦略や課題、配属予定の部署への期待を聞く質問が向いています。「この事業部で、今後もっとも伸ばしていきたい分野はどこでしょうか」のように、担当分野に引き寄せて聞きます。
人事の責任者が相手の場合
人事の責任者が最終面接を担当する場合は、人材育成の方針、評価制度、キャリアの道筋についての質問が向いています。「社員の育成で、特に力を入れている取り組みは何でしょうか」といった質問です。人事の責任者は、入社後の研修や配属の仕組みについて詳しく答えられることが多いので、入社後の流れを具体的に確かめる機会にもなります。
複数の面接官がいる場合
面接官が複数いる場合は、質問の相手を指定してもかまいません。「〇〇様にお伺いしたいのですが」と前置きすると、誰が答えるかで迷わせずに済みます。複数の質問をするなら、相手を変えると、それぞれの立場の考えを聞けます。
職種ごとの逆質問の例
逆質問は、応募する職種によって効果的な内容が変わります。ここでは代表的な4つの職種について、最終面接で使える例を紹介します。
エンジニア・技術職
技術職の最終面接では、技術への投資の考え方や、開発の方針を経営の視点で聞く質問が向いています。
- 「新しい技術の導入を判断するとき、経営としてどのような点を重視されていますか」
- 「セキュリティや品質への投資について、今後の方針を伺えますか」
- 「開発の内製化と外部への委託について、どのような考え方で使い分けていらっしゃいますか」
技術の細かな仕様は二次面接までで確かめておき、最終面接では「会社として技術をどう位置づけているか」を聞くと、経営陣にとっても答えやすくなります。セキュリティ分野なら、事故が起きたときの対応方針や、経営として守りたいものを聞くと、会社のリスクへの考え方が見えます。
営業職
営業職では、市場の見方や、顧客との関係の築き方についての質問が向いています。
- 「今後、特に力を入れていきたい顧客層や地域はどこでしょうか」
- 「御社の営業で、長く取引が続くお客様には、どのような共通点がありますか」
- 「価格以外で、お客様に選ばれている理由を経営としてどのように捉えていらっしゃいますか」
営業職の場合、数字の目標を聞きたくなるかもしれませんが、目標の金額そのものより、目標を達成するために会社がどんな支援をしているかを聞くほうが、前向きな印象を与えます。
事務・管理部門
事務や経理、人事などの管理部門では、会社の仕組みづくりや効率化への考え方を聞く質問が向いています。
- 「業務の効率化やデジタル化について、今後どのように進めていくお考えでしょうか」
- 「管理部門に対して、経営として特に期待されている役割は何でしょうか」
- 「会社の成長に合わせて、管理部門の体制をどのように整えていく予定でしょうか」
管理部門は、会社の成長の段階によって求められる役割が大きく変わります。今の会社がどの段階にあり、これから何を整えたいのかを聞くと、入社後の仕事の中身が具体的に見えてきます。
企画・マーケティング職
企画やマーケティングの職種では、ブランドの方向性や、新しい取り組みへの姿勢を聞く質問が向いています。
- 「御社のブランドとして、今後お客様にどのように認識されたいとお考えですか」
- 「新しい施策を試すとき、どのくらいの期間で成果を判断されていますか」
- 「データに基づく判断と、経営としての直感のバランスを、どのように取っていらっしゃいますか」
施策の判断の期間を聞く質問は、会社が短期の成果を重視するのか、長期で育てる文化なのかを知る手がかりになります。自分の働き方との相性を確かめるうえでも役立ちます。
新卒の最終面接と転職の最終面接の違い
逆質問の考え方は、新卒の就職活動と、社会人の転職活動とで、少し違います。
新卒の最終面接では、社会人としての経験がない分、会社の考え方や、入社後の成長の道筋についての質問が中心になります。「入社までに学んでおくべきこと」「若手のうちに経験してほしい仕事」などを聞くと、学ぶ姿勢と意欲が伝わります。経営の話題に踏み込む場合も、知ったかぶりをせず、調べたことを素直に伝え、そのうえで考えを聞く形が好まれます。
転職の最終面接では、これまでの経験を会社でどう生かすかが問われます。逆質問でも、「前職で取り組んだ〇〇の経験は、御社のどの分野で生かせるとお考えですか」のように、自分の経験と会社の課題を結びつける質問が効果的です。即戦力として期待されている場合は、入社後の最初の数か月で求められる成果を確かめておくと、入社後のずれを防げます。
また、転職の場合は、前の会社を辞める理由と、今回の会社を選ぶ理由が一貫していることも大切です。逆質問の内容が、前の会社で不満だった点ばかりに集中すると、同じ不満を持って辞めるのではないかと受け取られることがあります。不満の裏返しではなく、この会社で実現したいことを軸に質問を組み立てます。
逆質問の答えから入社を判断する見方
逆質問は評価される場であると同時に、入社を判断する材料を集める場でもあります。答えを聞くときは、次の点に注目すると、会社の実態が見えてきます。
1つ目は、答えが具体的かどうかです。「社員を大切にしています」という抽象的な答えだけでなく、具体的な制度や取り組みの例が出てくるかを見ます。具体例が出てくる会社は、方針が実際の行動に結びついている可能性が高いといえます。
2つ目は、これまでの面接で聞いた話と食い違いがないかです。人事担当者や現場の責任者の話と、経営陣の話が大きく違う場合は、方針が現場に伝わっていないか、部署によって実態が違う可能性があります。気になる点があれば、内定後の面談で改めて確かめます。
3つ目は、課題について率直に語ってくれるかです。会社の課題を聞いたときに、良い面だけを語るのではなく、現状の課題と、それへの取り組みを率直に説明してくれる会社は、入社後も情報を共有してくれることが期待できます。
逆質問の答えを面接のあとにメモに残しておくと、複数の会社から内定をもらったときに比べる材料になります。条件の数字だけでは決めにくいときほど、経営陣の言葉が判断の助けになります。
最終面接で避けたい逆質問
逆質問の内容によっては、評価を下げてしまうこともあります。最終面接で避けたい質問の代表例は次のとおりです。
- 会社のウェブサイトや求人票を見れば分かる質問。「御社の主力商品は何ですか」のような質問は、調べていないことが伝わります
- 面接の中ですでに説明された内容をもう一度聞く質問。話を聞いていなかったと受け取られます
- はいかいいえで終わる質問。「研修はありますか」より「研修ではどのようなことを学べますか」のほうが会話が広がります
- 会社の弱みや失敗を責めるような質問。課題を聞くこと自体は問題ありませんが、「〇〇の失敗の原因は何ですか」と追及する言い方は避けます
- 待遇や休みのことだけを聞く質問。条件の確認は大切ですが、最終面接の逆質問がそれだけだと、仕事への関心が薄いと受け取られかねません
- 面接官の私生活に踏み込む質問。家族や趣味など、仕事と関係のない質問は避けます
特に注意したいのが、調べれば分かる質問です。最終面接に進んだ時点で、会社のことは調べているのが前提と見られます。決算資料、中期経営計画、社長のインタビュー記事、採用ページの社員紹介などに目を通しておくと、質問の質が大きく変わります。
待遇や働く条件はいつ、どう確かめるか
給与、残業、休日、在宅勤務などの条件は、入社を判断するうえで欠かせない情報です。ただ、最終面接の逆質問で細かく聞くと、仕事より条件を重視していると受け取られることがあります。
条件を確かめるのに向いているのは、次のタイミングです。
- 人事担当者との面接や、選考の途中の面談
- 内定が出たあとの条件の面談(オファー面談とも呼ばれます)
- 労働条件通知書を受け取ったとき
内定後であれば、条件を確かめることはむしろ当然の行動です。労働基準法第15条では、会社は労働契約を結ぶときに、賃金や労働時間などの労働条件を明示しなければならないと定めています。2024年4月からは、就業場所と業務の「変更の範囲」も明示することが義務づけられました。
全ての労働契約の締結と有期労働契約の更新のタイミングごとに、「雇い入れ直後」の就業場所・業務の内容に加え、これらの「変更の範囲」についても明示が必要になります。 出典: 厚生労働省 令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます
最終面接でどうしても条件に触れたい場合は、仕事への意欲とつなげて聞きます。たとえば「入社後は早く成果を出したいと考えています。繁忙期の働き方について、どのような体制で乗り切っていらっしゃるか伺えますか」のように聞くと、働く意欲を伝えながら実態を確かめられます。
また、面接で、本籍や家族の職業、支持政党、愛読書など、仕事と関係のない事項を聞かれることがあります。厚生労働省は、こうした事項で採否を決めないよう、会社に公正な採用選考を求めています。
本籍や出生地、家族構成や親の職業、住居の状況、購読新聞や愛読書等、仕事をするうえで必要のない事項について、たずねられたことはありませんか? 出典: 厚生労働省 公正な採用選考をめざして(求職者の皆様へ)
2026年10月1日からは、求職者に対するセクシュアルハラスメントを防ぐための措置を取ることも、会社に義務づけられました。不適切な質問や言動があった場合は、ハローワークや都道府県労働局に相談できます。
特に質問がないときの答え方
面接の中で疑問がすべて解消され、聞きたいことが残っていない場合もあります。そのときに「特にありません」とだけ答えると、意欲がないと受け取られるおそれがあります。
質問がないときは、次のように、疑問が解消されたことへのお礼と、入社の意欲を伝えます。
本日はお時間をいただき、ありがとうございました。 事業の今後の方向性や、入社後に期待される役割について詳しく伺うことができ、疑問に感じていた点はすべて解消できました。 お話を伺い、御社で〇〇の分野に貢献したいという気持ちがいっそう強くなりました。
この答え方なら、質問をしなくても前向きな印象で面接を終えられます。ただし、最終面接で質問が1つもないのは、会社への関心が薄いと見られる場合もあるため、できれば1つは用意しておくほうが安全です。
用意した質問が、面接の中ですべて答えられてしまうこともあります。その場合に備えて、分野の違う質問を3つから5つ準備しておくと、どれかは使えます。面接中に聞いた話から新しい疑問が生まれたら、それを質問にするのも良い方法です。「先ほど〇〇とおっしゃっていましたが」と前置きすれば、話をよく聞いていたことも伝わります。
逆質問で使える前置きと言い回し
逆質問は、内容だけでなく言い回しでも印象が変わります。社長や役員が相手の最終面接では、丁寧でありながら、回りくどくない言い方を心がけます。
質問を始めるときの前置きとしては、次のような言い方が使えます。
- 「本日は貴重な機会をいただきありがとうございます。2点ほど伺ってもよろしいでしょうか」
- 「先ほどのお話に関連して、1点お伺いしたいことがございます」
- 「事前に拝見した中期経営計画について、お考えを伺えればと思います」
質問の数を最初に伝えておくと、面接官も時間の配分を考えやすくなります。前置きのあとは、1つの質問を1文から2文で言い切ります。前置きや背景の説明が長くなると、何を聞きたいのかが伝わりにくくなるためです。
敬語では、「御社」と「貴社」の使い分けに注意します。面接など話し言葉では「御社」、メールや書類など書き言葉では「貴社」を使うのが一般的です。また、「教えてください」は「お聞かせいただけますか」「伺ってもよろしいでしょうか」と言い換えると、より丁寧に聞こえます。
答えを聞いたあとの返しは、「ありがとうございます」で終わらせず、一言の感想か、自分の考えを添えます。「その点は自分も大切にしてきた考えと重なり、心強く感じました」のように返すと、会話が一方通行になりません。
逆質問の締め方とお礼の伝え方
逆質問の答えを聞いたら、最後に感謝と入社の意欲を伝えて締めます。締め方の例は次のとおりです。
- 「ありがとうございます。今後の方向性を伺い、御社で働きたいという思いがさらに強くなりました」
- 「貴重なお話をありがとうございました。入社後は、伺った課題の解決に早く貢献できるよう努めます」
- 「本日は丁寧にお答えいただき、ありがとうございました。ぜひ御社で力を尽くしたいと考えております」
質問の数が多すぎると、面接の時間を延ばしてしまいます。面接官が時計を気にしている様子があれば、「最後に1つだけ伺ってもよろしいでしょうか」と断ってから聞くか、残りの質問は控えます。
面接のあとにお礼のメールを送るかどうかは、会社や業界の慣習によります。送る場合は、当日中か翌日の午前中までに、面接のお礼と、面接で印象に残った話、入社の意欲を短くまとめます。長い文章は相手の負担になるので、数行で十分です。ビジネスメールの書き方に自信がない場合は、ビジネス文書検定の学習内容が、敬語や文書の構成の基本を身につけるのに役立ちます。
逆質問を準備する手順
最後に、最終面接の逆質問を準備する手順を整理します。
- 会社の公開情報を集める。決算資料、中期経営計画、社長のメッセージやインタビュー記事、プレスリリース、採用ページを読みます
- これまでの面接で聞いた話を書き出す。一次面接と二次面接で質問した内容と、その答えをメモから整理します
- 4分野から質問を選ぶ。経営方針、入社後の期待、評価とキャリア、働き方と社風の中から、それぞれ1つずつ候補をつくります
- 面接官の立場に合わせて並べ替える。社長なら経営方針、人事なら育成と評価、というように優先順位をつけます
- 自分の経験とつなげる一言を用意する。答えを聞いたあとに、自分の経験や貢献のイメージを返せるようにしておきます
- 声に出して練習する。質問文を声に出して読み、長すぎないか、聞きたいことが伝わるかを確かめます
声に出す練習は意外と効果があります。紙に書いた質問を読み上げると、言い回しの固さや、前置きの長さに気づけます。家族や友人に面接官役を頼むか、録音して聞き直すと、話す速さや言葉の癖も分かります。
話し方に不安がある場合は、模擬面接や話し方の指導を受けるのも1つの方法です。面接の練習相手やプレゼンの指導を仕事として請け負う人もいて、その仕事の内容は話し方・プレゼン指導・模擬面接のお仕事で紹介しています。
オンラインの最終面接の場合は、質問を書いたメモを画面の近くに貼っておくと、目線を大きく外さずに確認できます。ただし、メモを読み上げるだけにならないよう、要点だけを書いておきます。通信が途切れたときのために、事前に担当者の連絡先も確かめておきます。
運営者の視点から見た、質問で信頼をつくる人の共通点
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、面接でも、業務委託の打ち合わせでも、質問の質が信頼の差を生んでいます。長く仕事が続く人ほど、相手の事業や課題を事前に調べ、「自分がそこでどう役に立てるか」を確かめる質問をしています。反対に、条件だけを確かめる質問で終わる人は、相手から見て「何をしてくれる人なのか」が伝わりにくくなります。
業務委託の仕事では、最初の打ち合わせが、会社員の最終面接と同じ役割を果たします。依頼する側の目的、成果の基準、納期の背景を質問で確かめておくと、作業に入ってからのずれが少なくなります。質問は相手を試すためではなく、双方の認識をそろえるための道具です。
報酬についても同じことが言えます。仲介の手数料が差し引かれる仕組みでは、同じ報酬でも受け取る金額が減り、条件の交渉が難しくなりがちです。手数料0%で直接取引できる仕組みなら、依頼する側は予算を仕事そのものに回せ、受ける側は手取りが厚くなります。双方が得をする前提に立つと、質問も交渉も前向きなものになるというのが、現場を長く見てきた実感です。
会社員としての面接で、フリーランスや副業の経験を伝えたい人は、面接でフリーランス経験をアピールする方法|採用担当が見ているポイントを参考にしてください。業務委託の商談や面談での逆質問は、フリーランスエンジニアの商談・面談対策|合格率を 3倍にする準備と逆質問【2026年版】で詳しく紹介しています。セキュリティやマーケティングなど専門分野の仕事の幅は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確かめられます。
よくある質問
Q. 最終面接の逆質問はいくつ用意すればよいですか?
準備するのは3つから5つ、実際に聞くのは時間に応じて1つから3つが目安です。面接の中で答えが出てしまう質問もあるため、経営方針、入社後の期待、評価とキャリア、働き方と社風など、分野の違う質問を用意しておくと、どれかは使えます。面接官が時間を気にしている様子なら、1つに絞ります。
Q. 最終面接で給与や残業について聞いてもよいですか?
聞くこと自体は問題ありませんが、最終面接の逆質問が条件だけだと、仕事への関心が薄いと受け取られることがあります。細かな条件は、内定後の面談や労働条件通知書で確かめるのが向いています。最終面接で触れる場合は、早く成果を出したいという意欲とつなげて、働き方の実態を聞く形にします。
Q. 社長が相手の最終面接では、何を聞くとよいですか?
会社の将来像、創業からの考え方、経営判断の基準など、社長にしか答えられない質問が向いています。中期経営計画や社長のインタビュー記事を読んだうえで、その先の考えを聞く形にすると、事前に調べたことと入社の意欲が伝わります。答えを聞いたら、自分の経験とつなげて短く返すと会話が広がります。
Q. 逆質問で「特にありません」と答えてはいけませんか?
質問がないこと自体が不合格の理由になるとは限りませんが、それだけで終えると意欲が伝わりにくくなります。疑問がすべて解消された場合は、面接へのお礼と、解消できた内容、入社の意欲を合わせて伝えると前向きに締められます。できれば1つは質問を用意しておくほうが安全です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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