宮崎県「ひなたMAFiN」のメールアドレス等漏えいの可能性|アララ経由 登録3,583件 確認中 2026


この記事のポイント
- ✓宮崎県の不正アクセスの件を
- ✓2026年11月5日の県の発表をもとに整理
- ✓農政水産部ホームページ「ひなたMAFiN」のメール配信サービスで
宮崎県の不正アクセスの件で、宮崎県は2026年11月5日、農政水産部ホームページ「ひなたMAFiN」のメール配信サービスについて、業務委託先のウイングアークNEX株式会社を通じて使っているアララ株式会社のシステムが第三者による不正アクセスを受け、登録者のメールアドレス等が漏えいした可能性があると発表しました。対象は登録者のメールアドレス3,583件(登録件数)と、登録時に入力した市町村・職種・性別・年代で、氏名や住所は含まれていません。漏えいの有無と範囲は、県が現在確認中です。登録者がまずすることは、県やアララを名乗る心当たりのないメールの URL を開かず、ID やパスワード、カードの番号を入れず、添付ファイルも開かないことです。
この記事では、宮崎県の報道発表(2026年11月5日、同日に一部修正)と、アララの第2報(2026年11月2日)に書かれている範囲だけを使って、2026年11月6日時点で分かっていることを整理します。報道で見かける件数のうち、県の発表に無いものは扱いません。
宮崎県の発表で2026年11月6日時点に分かっていること
県の報道発表の題は「(一部修正あり)農政水産部ホームページ「ひなたMAFiN」のメール配信サービスにおけるメールアドレス等の漏えいの可能性に係るお知らせ」です。報道発表日と更新日はどちらも2026年11月5日で、「3.利用者の皆様へのお願い」の朱書きの部分を修正したと注記されています。2026年11月6日に県のページを開いて確かめた内容を表にします。
| 項目 | 県の発表の内容 |
|---|---|
| 対象のサービス | 農政水産部ホームページ「ひなたMAFiN」のメール配信サービス |
| 仕組み | 業務委託するウイングアークNEX株式会社を通じて、アララ株式会社が運用するシステムを活用 |
| 何が起きたか | 同システムに第三者による不正アクセスが行われ、メールアドレス等が漏えいした可能性があることが判明 |
| 情報の内容と登録件数 | 登録者のメールアドレス3,583件 |
| ほかに漏えいした可能性がある項目 | メールアドレス登録時に入力した市町村、職種、性別、年代 |
| 含まれない項目 | 氏名や住所 |
| 対応状況 | アララ株式会社が本サービスの提供をすべて停止中。利用者情報の漏えいの有無と範囲を現在確認中 |
| 問い合わせ | 農政水産部農政企画課農政計画担当 |
ここで大事なのは、県の書き方が「漏えいした可能性がある」であることです。漏えいしたと言い切っているのではなく、可能性があることが分かった段階で、実際に漏えいしたかどうか、どこまでの範囲かは確認中とされています。この記事でも、その表現のまま扱います。
県が利用者にお願いしている内容は、次のとおりです。
本県やサービス提供事業者を装ったメールにご注意ください。 利用者の皆様におかれましては、心当たりのないメールに記載されたURLへのアクセス、ID・パスワードやクレジットカード情報等の入力、添付ファイルの開封は行わないようお願いいたします。 出典: 宮崎県「農政水産部ホームページ「ひなたMAFiN」のメール配信サービスにおけるメールアドレス等の漏えいの可能性に係るお知らせ」
県のお願いは「URL を開かない」「ID やパスワード、カード情報を入れない」「添付ファイルを開かない」の3つです。この記事の後半では、この3つを軸に、登録者の立場ごとにすることを整理します。
「ひなたMAFiN」のメール配信サービスとは
県の発表は、このメール配信サービスを「農林水産業に関する施策や制度などの最新情報・関連情報を、通知するサービス」と説明しています。通知を希望する人が、自分でメールアドレス等を登録する仕組みです。施策とは、県が進める取り組みや事業のことで、たとえば補助の制度や研修の案内などがこれにあたります。
つまり、このサービスに登録しているのは、宮崎県の農林水産業の情報を受け取りたいと考えて、自分から申し込んだ人です。県の発表に登録者の内訳は書かれていませんが、登録の項目に「職種」と「市町村」があることから、農業や林業、漁業にかかわる仕事をしている人、これから始めたい人、関係する団体や会社で働く人などが登録している可能性があります。これは項目から読み取れる範囲の話で、県が登録者の内訳を発表しているわけではありません。
登録した覚えがあるかどうかは、受信箱で「ひなたMAFiN」や「宮崎県 農政」といった語を検索すると、過去に届いたメールが見つかることがあります。メールが見つかれば、そのアドレスで登録していることになります。仕事用のアドレスと個人のアドレスを使い分けている人は、両方の受信箱を確かめます。
なお、県の発表によれば、アララ株式会社が本サービスの提供をすべて停止しているので、2026年11月6日時点では、このサービスからのメールは届かない状態と考えられます。いつもの情報が届かないのはこのためで、登録が消えたわけではありません。再開の時期は、県の発表にもアララの第2報にも書かれていません。
漏えいした可能性のある項目と含まれない項目
県の発表の項目を、漏えいした可能性があるものと、含まれないと明記されたものに分けて整理します。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 漏えいした可能性がある項目 | 登録者のメールアドレス |
| 漏えいした可能性がある項目 | メールアドレス登録時に入力した市町村、職種、性別、年代 |
| 含まれないと明記された項目 | 氏名、住所 |
氏名と住所が含まれないことは、県がはっきり書いています。一方で、メールアドレスに加えて、市町村、職種、性別、年代という4つの属性が並んでいる点は、ほかのメールマガジンの件と比べて気をつけたいところです。属性とは、その人の特徴を表す項目のことで、ここでは住んでいる市町村や仕事の種類などを指します。
この4つの属性とメールアドレスがそろうと、名前は分からなくても「宮崎県の○○町に住む、40代の、農業をしている人」のように、ある程度の人物像が浮かびます。偽のメールを送る側は、こうした手がかりを使って、受け取る人にとってもっともらしい文面を作ることがあります。たとえば、職種に合わせて補助の制度や資材の案内を装ったり、市町村名を書き込んで地元の役場や団体からの連絡のように見せかけたりする手口が考えられます。
ただし、これは漏えいした可能性がある項目から考えられる一般的な注意で、こうした偽のメールが実際に届いているという発表は、2026年11月6日時点で県からは出ていません。必要以上に怖がる必要はありませんが、しばらくの間は「自分の住所や仕事を知っているような書き方のメール」でも、それだけで本物と思い込まないことが大切です。
また、メールアドレスそのものに名前や勤め先が入っている人もいます。名前をそのまま綴ったアドレスや、団体や会社のドメインのアドレスで登録している場合、アドレスを見ただけで名前や所属の見当がつくことがあります。氏名が含まれていないという県の説明は、登録の項目としての話で、アドレスの綴りから分かることまでは防げない点も覚えておきます。
「3,583件」という数字の読み方
ニュースの見出しでは数字だけが短く書かれることがありますが、県の発表を読むと、3,583件は「情報の内容及び登録件数」の欄に書かれた数字です。登録者のメールアドレスの登録件数で、漏えいが確定した件数ではありません。県は、利用者情報の漏えいの有無と範囲を現在確認中としています。
つまり、3,583件は「このサービスに登録されていたメールアドレスの数」で、実際に漏えいしたのがこのうち何件なのか、そもそも漏えいしたのかどうかは、確認の結果を待つ段階です。この記事の題で「登録3,583件」と書いているのも、そのためです。
もう1つ気をつけたいのは、アララのサービス全体の数字や、ほかの自治体の数字と混ぜないことです。アララは第2報で、自社のサービス全体で持ち出されたメールアドレスを約77百万件(精査中)などと発表していますが、これはアララと契約している多くの企業や団体の分を合わせた数字で、宮崎県の登録者の数ではありません。報道では、宮崎県内の複数の自治体の件を合わせた大きな数字も見かけますが、「ひなたMAFiN」の件について県が発表している数字は3,583件だけです。
同じ宮崎県内でも、市が運営するサービスは市が別に発表しています。県と市の数字を足した数字は、県の発表には出てきません。自分がどのサービスに登録しているかによって、見るべき発表が変わる点に気をつけてください。
公表までの経緯
県の発表とアララの第2報を合わせて、日付の順に並べます。県がアララやウイングアークNEX株式会社から連絡を受けた日付は、県の発表には書かれていないので、この表にも入れていません。
| 日付 | 出来事 | 出どころ |
|---|---|---|
| 2026年10月27日から28日 | アララの共用環境の管理画面に第三者が不正にログインし、データを持ち出す | アララの第2報 |
| 2026年10月28日から30日 | アララのサービスが不正に使われ、送信元 [email protected] からクレジットカード会社を装った不審なメールが送られる | アララの第2報 |
| 2026年10月28日から31日 | アララのサービスのサーバーを経由して、契約企業の環境のサーバーに侵入され、データが持ち出される | アララの第2報 |
| 2026年10月29日 | アララが第1報を公表 | アララの第2報 |
| 2026年10月31日 | アララが本サービスの提供をすべて停止(同日19時53分に停止完了) | アララの第2報 |
| 2026年11月2日 | アララが第2報を公表 | アララの第2報 |
| 2026年11月5日 | 宮崎県が報道発表。同日、「3.利用者の皆様へのお願い」の朱書きの部分を修正 | 宮崎県 |
県の発表には、日付つきの経緯は書かれていません。「ひなたMAFiN」の環境が、アララの第2報のどの区分にあたるのかも、県の発表からは分かりません。アララが不正アクセスを受けたことの影響で、県のサービスのメールアドレス等が漏えいした可能性がある、というのが2026年11月6日時点で確かめられる範囲です。
県は「本件のシステム障がい及び不正アクセスの詳細については、外部サービス事業者のWebサイトをご確認ください」と案内しています。詳しい経緯は、アララの発表で確かめることになります。
県、委託先、アララの関係
今回の件は、県のサーバーが直接ねらわれたものではありません。県の発表によると、県はメール配信の業務をウイングアークNEX株式会社に委託し、その委託先を通じて、アララ株式会社が運用するシステムを使っていました。
| 立場 | 名前 | 役割(県の発表から) |
|---|---|---|
| サービスを運営する側 | 宮崎県 農政水産部 | 「ひなたMAFiN」でメール配信サービスを提供 |
| 業務委託先 | ウイングアークNEX株式会社 | 県から業務を受託 |
| システムを運用する事業者 | アララ株式会社 | メール配信のシステムを運用。不正アクセスを受けた |
委託とは、自分の仕事の一部を外部の会社に任せることです。メールの一斉配信のような仕組みは、自治体が自前で持つより、専門の会社のサービスを使うほうが一般的です。その場合、登録者のメールアドレスは、配信を担う会社のシステムに保存されます。今回はそのシステムが不正アクセスを受けたため、システムを使っていた多くの企業や自治体に影響が広がりました。
登録者から見ると、自分が申し込んだのは宮崎県のサービスなので、問い合わせ先は県の窓口になります。アララの第2報の問い合わせ先は「ご契約企業の皆様」向けのサポート窓口で、登録者個人の窓口ではありません。分からないことがあるときは、県の農政企画課に問い合わせるのが筋です。
同じアララのシステムを使っていたほかの団体の件は、アララメッセージへの不正アクセスの総まとめで、公表した企業と自治体を整理しています。件数や項目はそれぞれの団体の発表のもので、宮崎県の件とは別に読む必要があります。
アララの第2報で分かった背景
アララ株式会社は2026年11月2日に、第2報を公表しました(アララの第2報(PDF))。宮崎県の件の背景として、第2報で確かめられる範囲を整理します。ここに出てくる数字はアララのサービス全体のもので、宮崎県の登録者の数ではありません。
| 区分 | 時期 | アララの発表 |
|---|---|---|
| 本サービスを経由した不正アクセス | 10月28日から31日 | 契約企業の環境のサーバー97台(最大約380社、精査中)から、メールアドレスと会員情報が外部に持ち出された(持ち出された恐れのあるものを含む)。メールアドレスは約77百万件(精査中) |
| 既報の共用環境 | 10月27日から28日 | 契約企業61社。メールアドレス3,386,187件(重複を除いた件数)など |
| 不審メールの送信 | 10月28日から30日 | 送信元 [email protected]、最大約713万通(2つの環境の合計) |
約77百万件について、アララは、個人が複数のアドレスを持っている可能性があるので最終ユーザー数を示すものではないと書いています。区分の間で同じアドレスが重なっている可能性があるため、アララは件数を合算していません。
アララは2026年10月31日に本サービスの提供をすべて停止し、再開の時期は未定としています。原因については、Web サーバーの脆弱性に加えて、システム環境における問題も関係していたと説明しています。脆弱性とは、システムの弱点のことで、外部から悪用されると、本来できないはずの操作をされてしまうことがあります。件数などは精査中で、結果は第3報で知らせるとしています。
アララは、自社のサービスではクレジットカード番号を一切保有していないとも書いています。宮崎県の件でも、カード番号は登録の項目に入っていません。
宮崎県のほかの2つの件との違い
宮崎県では、2026年10月にも、委託先への不正アクセスに関する発表が続きました。名前が似ているので混同しやすいのですが、今回の「ひなたMAFiN」の件とは、経路も対象も違う別の事案です。
1つ目は、2026年10月13日に危機管理課が発表した「宮崎県防災・防犯情報メールサービス」の件です。県の発表では、NECネッツエスアイ株式会社との業務委託により株式会社アルカディアが運用するシステムを使っており、そのシステムへの不正アクセスで、登録者のメールアドレス等(登録件数38,959件)が漏えいした可能性があるとされています(県の発表)。システムを運用する会社がアララではなく、問い合わせ先も危機管理課です。
2つ目は、AR観光ガイド「みやざき神話さんぽ」のアンケートの件です。こちらは観光の分野の委託先への不正アクセスで、詳しくはみやざき神話さんぽの件の記事で整理しています。
| 件 | サービス | システムの運用者 | 県の担当 |
|---|---|---|---|
| 今回 | 「ひなたMAFiN」のメール配信サービス | アララ株式会社 | 農政水産部 農政企画課 |
| 10月13日の発表 | 宮崎県防災・防犯情報メールサービス | 株式会社アルカディア | 危機管理局 危機管理課 |
| 観光の件 | AR観光ガイド「みやざき神話さんぽ」のアンケート | 観光の分野の委託先 | 上の記事で整理 |
防災メールと「ひなたMAFiN」の両方に登録している人は、2つの件のそれぞれで対象になりうるので、どちらの発表も確かめてください。窓口も別なので、問い合わせるときは、どのサービスの件なのかをはっきり伝えます。
自分が対象かどうかを確かめる方法
県の発表では、「ひなたMAFiN」のメール配信サービスの登録者のメールアドレス等が対象とされています。自分が対象かどうかは、まず登録したことがあるかどうかで考えます。
| 確かめたいこと | 2026年11月6日時点 |
|---|---|
| 対象のサービス | 農政水産部ホームページ「ひなたMAFiN」のメール配信サービス |
| 自分のアドレスが含まれるか | 登録していれば、登録件数3,583件に含まれる。漏えいの有無と範囲は県が確認中 |
| 漏えいした可能性のある項目 | メールアドレス、登録時に入力した市町村・職種・性別・年代 |
| 個別の連絡 | 県の発表には、登録者一人ひとりへの連絡の方法は書かれていない |
| 問い合わせ先 | 農政水産部農政企画課農政計画担当 0985-26-7426 |
登録したかどうか思い出せないときは、受信箱やメールソフトの検索で「ひなたMAFiN」と探してみます。迷惑メールのフォルダに振り分けられていることもあるので、そちらも見ます。職場の共有アドレスで登録した可能性がある人は、職場で確かめてください。
気をつけたいのは、「あなたのアドレスは漏えいの対象です」と名乗る連絡です。県の発表には、登録者に個別に連絡するかどうか、するならどの方法かが書かれていません。この状態で「対象者の確認のため」「お詫びの受け取りのため」として URL を開かせたり、個人の情報を入れさせたりするメールが届いたら、まず偽物を疑ってください。本物の県の知らせかどうかは、メールのリンクからではなく、自分で宮崎県のホームページを開き、プレスリリースの一覧に同じ内容が出ているかで確かめます。電話で確かめるときも、メールに書かれた番号ではなく、県のホームページに載っている番号にかけます。
続報は、県のプレスリリースのページで出ると考えられます。漏えいの有無と範囲の確認の結果が発表されたら、自分の項目が含まれるかをあらためて確かめてください。
不審なメールへの備え
メールアドレスが漏えいしたときに一番起きやすいのは、偽のメールが届くことです。差出人の名前は自由に名乗れるので、県や配信の事業者、カード会社などを装ったメールが届くことがあります。
県の発表には、次の注意が書かれています。2026年10月28日から30日にかけて、送信元「[email protected]」から「利用内容確認のご依頼」や「ご利用明細確認のご依頼」等を受信した場合は、本文中の URL にアクセスせず、メールを削除すること。万一、リンク先でクレジットカード情報等を入力した場合は、速やかにカード発行会社に連絡すること。
| 項目 | アララの第2報の記載 |
|---|---|
| 送信元のメールアドレス | [email protected] |
| 件名 | 「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」等 |
| 送信件数 | 最大約713万通(2つの環境の合計) |
| 送り先 | 第三者が外部から持ち込んだメールアドレス |
アララは、自社からパスワードやクレジットカード情報等の入力をお願いするメールを送ることはないと書いています。
これからしばらく、次のようなメールには特に気をつけます。
- 宮崎県、農政水産部、「ひなたMAFiN」、アララを名乗り、「登録内容の確認」「再登録」を理由に URL を開かせるメール
- 「漏えいのお詫び」として、ポイントや返金の受け取りのために口座やカードの番号を入れさせるメール
- 補助の制度や給付金、資材の割引などを案内し、申請の名目で個人の情報や口座の番号を入れさせるメール
- 添付ファイルを開かせようとするメール(請求書、申請書、名簿などの名目)
見分け方の基本は、差出人のアドレス、本文のリンク先、求められている操作の3つを順に見ることです。手順はフィッシング詐欺メールの見分け方の記事で、差出人、URL、文面の順に確かめる方法を整理しています。もし入力してしまったときは、フィッシング詐欺で入力してしまったときの記事に、入れた情報ごとのすぐすることをまとめています。カードの番号を入れてしまったときは、県の案内どおり、まずカード発行会社に連絡します。
農林水産業にかかわる登録者が気をつけること
「ひなたMAFiN」の登録の項目には職種と市町村があるため、農林水産業にかかわる仕事をしている人は、仕事の連絡に紛れた偽のメールに特に気をつけます。
日々の仕事では、出荷先や取引先、資材の仕入れ先、農協や漁協などの団体、役場とのやり取りがメールで届くことがあります。そうした連絡の中に、県や団体を名乗る偽のメールが紛れると、見分けにくくなります。とくに、制度の締め切りや、支払いの期限を急がせる書き方のメールは、落ち着いて確かめる前に操作させようとする典型です。
| 届いたメールの書き方 | 確かめ方 |
|---|---|
| 補助や支援の制度の申請を急がせる | 県や市町村のホームページを自分で開き、同じ制度の案内があるかを見る |
| 取引先を名乗り、振込先の変更を知らせる | メールに返信せず、前から知っている電話番号で本人に確かめる |
| 資材や機械の請求書を添付してくる | 心当たりのない添付ファイルは開かず、取引先に別の手段で確かめる |
| 県や団体の名前で、登録内容の更新を求める | メールのリンクから入らず、窓口に電話で確かめる |
振込先の変更を知らせるメールは、取引のお金に直結するので特に慎重に扱います。メールの文面だけで振込先を変えず、前から使っている電話番号で、相手の担当者に直接確かめるのが基本です。
家族で農業や漁業を営んでいる場合、メールを見るのが家族の別の人ということもあります。今回の件と、偽のメールの見分け方を家族の中で共有しておくと、だれか1人が開いてしまうことを防ぎやすくなります。
メールアドレスは変えたほうがよいか
漏えいした可能性がある項目にパスワードは含まれていないので、県の発表の範囲では、今回の件だけを理由にパスワードを変える必要があるとは書かれていません。メールアドレスそのものを変えるかどうかも、県は求めていません。
ただ、メールアドレスは、ほかの多くのサービスのログインにも使われています。今回の件をきっかけに、次の点を見直しておくと安心です。
- 同じパスワードを複数のサービスで使い回していないかを確かめる。使い回しているなら、ネットバンキングや買い物のサイトなど、お金を扱うサービスから順に変える
- 二段階認証を使えるサービスでは、設定しておく。二段階認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く番号などでもう一度本人かどうかを確かめる仕組みのこと
- 偽のメールが増えて仕事に差し支えるようになったら、迷惑メールの設定を見直すか、登録用のアドレスを分けることを考える
パスワードの見直しの順番は、パスワードが漏洩したときの記事で、お金を扱うサービスから順に進める考え方を整理しています。二段階認証は、パスワードだけに頼らない多要素認証の1つで、設定の画面は多くのサービスの「セキュリティ」や「ログイン」の設定の中にあります。
自分のメールアドレスが過去のほかの漏えいに含まれていないかを調べる方法もあります。ただし、今回の件はまだ漏えいの有無と範囲が確認中なので、そうした調べ方の結果に今回の件が出てくるとは限りません。今回の件については、県の続報を待つのが確実です。
家族や職場の人に伝えるときのポイント
「ひなたMAFiN」に登録しているのが自分だけでも、偽のメールを開いてしまうのは家族や同僚ということがあります。共有のパソコンや、事務所の共有アドレスでメールを見ている場合は特にそうです。伝えるときは、長い説明より、次の3点に絞ると伝わりやすくなります。
- 宮崎県の「ひなたMAFiN」のメール配信で、登録者のメールアドレス等が漏えいした可能性があると県が発表したこと(2026年11月5日)
- 県やアララ、カード会社を名乗るメールの URL は開かず、パスワードやカードの番号を入れないこと
- 迷ったら、メールに書かれた連絡先ではなく、県のホームページに載っている窓口に確かめること
高齢の家族がメールを見ている場合は、「お詫び」「返金」「確認のお願い」といった言葉が入ったメールは、開く前にひと声かけてもらうよう決めておくと安心です。事務所で共有アドレスを使っている場合は、だれがどのメールを開いたかが分かりにくいので、不審なメールを見つけた人がほかの人に知らせる流れを決めておきます。
伝える内容は、県の発表に書かれている範囲にとどめます。「もう被害が出ている」「名前も漏れた」といった、発表に無い話を広げると、かえって混乱を招きます。県は氏名と住所は含まれないと書いており、漏えいの有無と範囲は確認中です。
問い合わせ窓口
今回の件について、県の発表に載っている問い合わせ先は次のとおりです。受付時間は発表に書かれていません。
| 窓口 | 連絡先 |
|---|---|
| 宮崎県 農政水産部 農政企画課 農政計画担当 | 電話 0985-26-7426 |
| 同 ファクス | 0985-26-7307 |
電話で問い合わせるときは、「ひなたMAFiN」のメール配信サービスの件であることを最初に伝えると、話が早く進みます。防災メールの件など、県のほかの件と混同されないようにするためです。登録したアドレスを伝える必要があるかどうかは、窓口の案内に従ってください。
アララの第2報に書かれた問い合わせ先は「ご契約企業の皆様」向けのサポート窓口で、登録者個人の相談先ではありません。登録者が問い合わせる先は県の窓口です。
事業者が個人情報保護法に定められた義務に反する行為をしたと考えるときの個人からの相談は、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤルで受け付けています。今回のように県のサービスの件で、まず事実を確かめたいときは、県の窓口に問い合わせるのが先です。
在宅で仕事をする人が気をつけること
在宅で仕事をしている人の中には、「ひなたMAFiN」のような行政のメール配信を、仕事の情報収集に使っている人もいます。たとえば、農業や食品の分野のライター、農業法人の事務やホームページの運営を在宅で手伝っている人、補助の制度の申請の書類づくりを手伝う人などです。仕事用のアドレスで登録していた場合は、仕事の受信箱に偽のメールが届く可能性があります。
在宅の仕事では、取引先の連絡先や顧客の名簿を預かることがあります。自分の受信箱で偽のメールを開いてしまうと、自分のことだけでは済まず、預かっている取引先の情報まで危険にさらすことになります。
個人情報保護委員会は、漏えい等が起きたときの報告について、要件を公式のページで示しています(個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」)。民間の事業者の場合、不正アクセスのように不正の目的で行われたおそれがある行為による個人データの漏えい等(そのおそれを含む)や、本人の数が1,000人を超える漏えい等は、報告が必要な場合に挙げられています。同じページには、委託先の管理についての着眼点の資料も掲載されています。
| 在宅で仕事をする人がすること | 理由 |
|---|---|
| 仕事用と個人用のアドレスを分ける | 1つが漏えいしても、もう一方への影響を抑えられる |
| 取引先から預かった名簿をメールの添付で持ち歩かない | 受信箱が乗っ取られたときに一緒に持ち出されるのを防ぐ |
| パスワードの使い回しをやめ、二段階認証を設定する | 1つのサービスの漏えいがほかのサービスに広がるのを防ぐ |
| 取引先に偽のメールの注意を共有する | 自分の名前をかたるメールが取引先に届くことがある |
個人で仕事を受けている人も、取引先の個人情報を扱う立場になることがあります。どの義務が自分にかかるかは、扱う情報の種類や量、契約の中身によって変わるので、気になるときは個人情報保護委員会の資料や、取引先との契約書で確かめてください。
続報で確かめたい点と、仕事に生かせる知識
2026年11月6日時点で、県が確認中としている点がいくつかあります。続報が出たら、次の点を確かめてください。
| 確かめたい点 | 2026年11月6日時点の状況 |
|---|---|
| 実際に漏えいしたかどうか | 県が確認中 |
| 漏えいした範囲(何件、どの項目か) | 県が確認中。登録件数は3,583件 |
| 登録者への個別の連絡の有無と方法 | 県の発表に記載なし |
| メール配信サービスの再開 | アララが本サービスの提供をすべて停止中。再開の時期は未定 |
今回のように、外部のサービスへの不正アクセスが、委託先を通じて自治体や企業に広がる事案が続いています。こうした場面で、利用者向けのお知らせを分かりやすく書く力や、職員や従業員向けに偽のメールの見分け方を伝える力は、多くの組織で求められています。
職員や従業員向けの取り組みとしては、偽のメールの模擬訓練があります。模擬訓練とは、本物に似せた訓練用のメールを送り、開いてしまう人の割合や報告の流れを確かめる取り組みのことです。小さな事業所でも、不審なメールを見つけたときにだれに知らせるかを決めておくだけで、被害の広がりを抑えやすくなります。
情報セキュリティの分野では、安全対策の手伝い、教育の資料づくり、利用者向けのお知らせの文案づくりなど、在宅で受けられる仕事もあります。どんな仕事があるかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、仕事の種類と求められる力を紹介しています。宮崎県で働く人の職種ごとの年収の目安は宮崎県の職種別年収ランキングで確かめられます。お知らせや報告の文書を書く力を形にしたい人には、ビジネス文書検定の案内も参考になります。
よくある質問
Q. 宮崎県の「ひなたMAFiN」の件では、何が漏えいした可能性がありますか?
県の2026年11月5日の発表では、メール配信サービスの登録者のメールアドレスと、登録時に入力した市町村、職種、性別、年代が漏えいした可能性があるとされています。氏名や住所は含まれていません。実際に漏えいしたかどうかと範囲は、県が現在確認中です。
Q. 3,583件は漏えいした件数ですか?
県の発表では、3,583件は「情報の内容及び登録件数」として書かれた登録者のメールアドレスの登録件数です。漏えいが確定した件数ではなく、漏えいの有無と範囲は県が確認中としています。アララのサービス全体の数字や、ほかの自治体の数字とは別に読む必要があります。
Q. 登録者は何をすればよいですか?
県は、県やサービス提供事業者を装ったメールに注意し、心当たりのないメールの URL を開かない、ID やパスワード、クレジットカード情報を入れない、添付ファイルを開かないよう呼びかけています。送信元 [email protected] のカード会社を装うメールは削除し、入力してしまったときはカード発行会社に連絡します。
Q. 問い合わせ先はどこですか?
県の発表に載っている問い合わせ先は、宮崎県農政水産部農政企画課農政計画担当で、電話は0985-26-7426です。受付時間は発表に書かれていません。アララの窓口は契約企業向けなので、登録者は県の窓口に問い合わせます。防災メールの件とは窓口が違う点にも気をつけてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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