フィッシング詐欺で入力してしまったら|カード番号・パスワード・住所ごとにすぐすること 2026


この記事のポイント
- ✓フィッシング詐欺のサイトに入力してしまったときにすぐすることを
- ✓入力した情報ごとに整理しました
- ✓各サービスのパスワード
フィッシング詐欺のサイトに情報を入力してしまったら、まず入力した情報が何だったかを思い出し、その情報を止められる相手にすぐ連絡します。カード番号ならカード会社、ネットバンキングのログイン情報なら銀行、各サービスのパスワードならそのサービスでのパスワードの変更です。お金が動く情報ほど急ぎます。カード会社と銀行への連絡は、気づいたその場で行ってください。
警察庁のフィッシング対策のページには、次のように書かれています。
フィッシングサイト等に普段から利用しているIDやパスワード等を入力してしまった場合は、そのIDやパスワード等を利用している全てのサービスにおいて、パスワード等を速やかに変更してください。 出典: 警察庁「フィッシング対策」
この記事では、2026年11月1日時点の警察庁、消費者庁、フィッシング対策協議会などの公式の案内で確かめた連絡先と手順を、入力した情報ごとにまとめます。偽のメールの見分け方そのものは フィッシング詐欺メールの見分け方 に任せ、ここでは入力してしまった後にすることに絞ります。
まず確かめること:何を入力したか
慌てていると、何を入力したかを正確に思い出せないものです。手を動かす前に、紙やメモに次の項目を書き出してください。後で窓口に相談するときにも、そのまま使えます。
- どのメールやショートメッセージから、どのサイトに行ったか(送信元の名前、届いた日時、件名)
- そのサイトで入力した項目(カード番号、有効期限、セキュリティコード、ID、パスワード、暗証番号、住所、電話番号、生年月日、ワンタイムパスワードなど)
- 入力した日時
- 入力したあとに、何か画面が進んだか、エラーが出たか
- アプリを入れるよう求められて、入れたかどうか
警察庁のフィッシング対策のページには、フィッシングで入力を求められる情報の例として、金融機関の口座番号、クレジットカード番号、暗証番号(ワンタイムパスワード、乱数表の番号など)、住所、氏名、電話番号、生年月日、メールやネットバンキング、SNS などの ID とパスワード、運転免許証やマイナンバーカードの画像が挙げられています。自分が入れた情報がこのどれに当たるかを確かめ、次の表で急ぐ順番を決めます。
なぜ本物と見分けられなかったのか
入力してしまったことを責める必要はありません。フィッシングは、見た目では本物と区別がつかないように作られています。警察庁のページは、メールは仕組みの上で、受け取った人に見える送信元の名前やメールアドレスを簡単に変えられるため、実在の会社になりすますことができると説明しています。そのため、メールのアプリに表示される送信元の名前やアドレスだけを見て、本物かどうかを判断するのは難しいとしています。スマホのメールのアプリは、パソコンより表示される項目が少ないこともあり、判断はさらに難しくなります。
文面にも特徴があります。警察庁のページによると、偽のメールは「個人情報の漏えい」「不正アクセス検知」「取引の停止」など、切迫感をあおってログインさせようとするものが多く確認されています。携帯電話会社、宅配業者、銀行を名乗るショートメッセージで偽のサイトに誘導する例も多く、検索サイトの広告から偽のサイトに誘い込む方法まであると書かれています。
つまり「送信元が本物に見えた」「いつも使っている会社だった」「急いで対応しないといけないと思った」というのは、どれも手口がそう作られているからです。次から防ぐには、見分ける力に頼るのではなく、メールのリンクからは入力しない、と決めておくことのほうが確実です。
入力した情報ごとの「すぐすること」一覧
| 入力した情報 | 起きうること | すぐすること | 連絡先 |
|---|---|---|---|
| クレジットカード番号・有効期限・セキュリティコード | カードの不正利用 | 利用を止めてもらう、再発行の相談 | カードの裏面に書かれたカード会社の番号 |
| ネットバンキングの ID・パスワード・暗証番号 | 口座からの不正送金 | 銀行に連絡し、取引を止めてもらう | 銀行の公式サイトに載っている不正利用の窓口 |
| ワンタイムパスワード | 不正送金や乗っ取りがその場で行われる | 最優先でそのサービスの会社に連絡 | 銀行やカード会社、サービスの公式窓口 |
| 各サービスの ID・パスワード | アカウントの乗っ取り、勝手な買い物 | パスワードの変更、同じパスワードの使い回しをすべて変更 | 各サービスの設定画面 |
| メールアドレスのパスワード | 他のサービスのパスワードを再設定される | 最優先でパスワードを変更、転送の設定を確かめる | メールのサービスの設定画面 |
| 住所・氏名・電話番号・生年月日 | 詐欺の電話や郵便、なりすまし | 不審な連絡に応じない、必要に応じて相談 | 消費者ホットライン 188、警察相談専用電話 #9110 |
| 運転免許証などの画像 | なりすましでの契約 | 警察や発行元に相談 | 警察相談専用電話 #9110 |
複数の情報を入れてしまった場合は、上の表で「お金が動く」ものから順に手をつけます。目安は、カードと銀行とワンタイムパスワードが最初、メールのパスワードが次、その他のサービスのパスワード、住所や電話番号の順です。
カード番号を入力してしまったとき
カード番号、有効期限、セキュリティコード(カードの裏面などにある3桁または4桁の数字)を入れてしまった場合は、パスワードを変えても防げません。番号そのものを使われてしまうからです。すぐに次のことをします。
- カードの裏面に書かれている電話番号に電話します。メールやショートメッセージに書かれていた電話番号は使いません。
- フィッシングのサイトにカードの情報を入れてしまったことを伝え、カードの利用を止めてもらいます。
- カードの再発行が必要かどうかを、カード会社の案内に従って決めます。番号が変わる場合は、公共料金や通販のサイトなどに登録しているカード情報も、届いた新しいカードで登録し直します。
- カードの利用明細を、入力した日の前後から確かめます。覚えのない請求があれば、その場でカード会社に伝えます。
警察庁のページでは、クレジットカードの不正利用の被害にあった場合は、カード会社が補償制度や相談窓口を設けていることがあるので、被害にあったサービスを提供している会社に相談するよう案内されています。補償の条件はカード会社ごとに違い、届け出の期限が決まっていることもあります。補償されるかどうかは、連絡したときにカード会社に確かめてください。
覚えのない請求は、少額のものから始まることがあります。数百円の請求でも、見覚えがなければ問い合わせてください。明細の見方と、身に覚えのない請求があったときの流れは クレジットカードの不正利用の確認方法|明細の見方と身に覚えのない請求への対処 で詳しく説明しています。
デビットカードやプリペイドカードの場合
デビットカード(使うとすぐに銀行口座から引き落とされるカード)の番号を入れてしまった場合も、カードの裏面の番号に連絡します。デビットカードは、使われた時点で口座からお金が引き落とされるため、気づくのが遅れると被害の額がそのまま口座から減っていきます。発行している銀行の窓口に、早めに連絡してください。
カード会社や銀行に電話するときに伝えること
カード会社や銀行の窓口に電話すると、状況を順に聞かれます。最初に書き出したメモを手元に用意して、次のことを伝えるとやりとりが早く進みます。
- フィッシングのサイトに情報を入力してしまったこと
- 入力した日時と、入力した項目(カード番号だけか、有効期限やセキュリティコード、暗証番号まで入れたか)
- 誘導されたメールやショートメッセージの送り主の名前と、届いた日時
- すでに覚えのない利用や送金に気づいているかどうか
電話のあとは、言われたことと、受付の番号や担当者の名前があればそれもメモに残します。補償の手続きで、いつ連絡したかを確かめられることがあるからです。偽のメールやショートメッセージそのものは、削除せずに残しておきます。後で警察や窓口に相談するとき、何が届いたかを見せられるようにするためです。画面に残しておくのが不安な場合は、スクリーンショットを撮ってから、リンクには触れずに保存しておきます。
入力してから何日もたっているとき
「数日前に入力したかもしれない」「先月のことだった」と、後から気づくこともあります。時間がたっていても、すべきことは同じです。むしろ急いでください。
カードの場合は、入力した日から今日までの明細を確かめ、覚えのない請求があれば、その場でカード会社に伝えます。まだ確定していない利用分も、カード会社の会員サイトやアプリで確かめられることが多いので、見落とさないようにします。ネットバンキングの場合は、入力した日からの入出金の明細を確かめます。
補償の制度には、届け出の期限が決められていることがあります。気づいたのが遅くても、補償の対象から外れるかどうかは窓口が判断することなので、自分で諦めずに、まず連絡してください。パスワードの場合も、時間がたってからログインされることがあるので、気づいた時点で変えます。
ネットバンキングの情報を入力してしまったとき
ネットバンキングのログイン ID、パスワード、暗証番号、乱数表の番号などを入れてしまった場合は、口座から不正に送金される恐れがあります。警察庁の相談事例にも、銀行を名乗る「重要なお知らせ」のメールから偽のサイトに行き、口座番号や暗証番号を入れたところ、知らない口座に多額の送金をされていた例が載っています。
- 銀行の公式サイトや通帳、キャッシュカードに書かれた連絡先で、銀行に電話します。夜間や休日でも受け付けている不正利用の窓口を設けている銀行もあるので、公式サイトで確かめます。
- 偽のサイトに情報を入れたことを伝え、ネットバンキングの利用の停止や、口座の取引の制限を相談します。
- 銀行の案内に従って、ネットバンキングのパスワードや暗証番号を変えます。
- 入出金の明細を確かめ、覚えのない振込がないかを見ます。
- 振込の被害があれば、警察に届け出ます。
警察庁のページでは、フィッシングで不正送金の被害にあった場合は金融機関が補償制度を設けていることがあると案内し、不正送金への対応として全国銀行協会の「金融犯罪に遭った場合のご相談・連絡先」のページを紹介しています(全国銀行協会「金融犯罪に遭った場合のご相談・連絡先」)。このページには、振り込め詐欺などの被害を受けた場合の、振り込んだ先の銀行の連絡先の一覧も載っています。
ネットバンキングの不正送金がどのような条件で補償されるか、届け出の期限がいつまでかは ネットバンキングの不正送金は補償される?全国銀行協会の基準と30日の期限、補償されない例 で整理しています。補償には期限があるので、気づいたらすぐに連絡することが何より大切です。
ワンタイムパスワードを入力してしまったとき
ワンタイムパスワードとは、ログインや送金のときに、ショートメッセージやアプリで届く1回限りの確認の数字のことです。偽のサイトにワンタイムパスワードまで入れてしまった場合は、他人がその数字を使って、その場でログインや送金をしている恐れがあります。
ワンタイムパスワードは数分で使えなくなるものが多いので、入れてしまった時点で、すでに使われた可能性が高いと考えてください。次の順で急ぎます。
- そのワンタイムパスワードを使うサービス(銀行、カード会社、通販など)の公式の窓口にすぐ電話し、偽のサイトに入れてしまったことを伝えます。
- 送金や購入、登録情報の変更がされていないかを、窓口と一緒に確かめます。
- パスワードや暗証番号を変え、窓口の案内に従って利用を止めるかどうかを決めます。
警察庁のページでは、ID とパスワードが盗まれたときのために、メールやショートメッセージで届くワンタイムパスワードを使うサービスを活用するよう勧めています。ワンタイムパスワードは本来、パスワードが漏れても守ってくれる仕組みですが、偽のサイトに数字そのものを入れてしまうと、その守りが効きません。ワンタイムパスワードを人に伝えたり、メールのリンク先に入れたりしないことが大切です。身に覚えのない確認コードが届いたときの考え方は 認証コードが勝手に届くのはなぜ|放置してよいかと乗っ取りを防ぐ確認 で扱っています。
各サービスのパスワードを入力してしまったとき
通販サイト、携帯電話会社の会員サイト、SNS などの ID とパスワードを入れてしまった場合は、次の順で進めます。
- そのサービスの公式アプリか、ブックマークから開いた公式サイトでログインし、パスワードを変えます。メールのリンクは使いません。
- 同じパスワード、または少し変えただけのパスワードを使っている他のサービスも、すべて変えます。
- 登録しているメールアドレス、電話番号、届け先の住所、支払い方法に、覚えのない変更がないかを確かめます。
- 注文の履歴、ログインの履歴に覚えのないものがないかを確かめます。
- 二段階認証が使えるなら、設定します。
警察庁のページは、複数のサイトで同じ ID とパスワードを登録していると、1つでも盗まれたら銀行や SNS、通販サイトなどすべてのサービスが乗っ取られる被害にあうと注意しています。そのうえで、ID とパスワードはサイトごとに違うものを登録し、覚えられない場合はパスワード管理のアプリを活用するよう案内しています。
すでにログインできなくなっている場合は、パスワードやメールアドレスを書き換えられた可能性があります。そのサービスの公式ヘルプにある「ログインできない」「アカウントの復旧」の手続きに進んでください。パスワードを変える順番と、使い回しを見直す方法は パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 で詳しく扱っています。
通販サイトのアカウントの場合
通販サイトの ID とパスワードを入れてしまった場合は、パスワードを変えたあと、次の4つを確かめます。警察庁の相談事例にも、大手通販サイトを名乗る「アカウントをロックしました」というショートメッセージから ID とパスワードを入れてしまった例が載っています。
- 注文の履歴に、覚えのない注文がないか
- 届け先の住所の一覧に、知らない住所が追加されていないか
- 登録しているカードが、勝手に追加や変更をされていないか
- ギフト券やポイントの残高が、急に減っていないか
覚えのない注文があれば、発送される前に止められることがあります。通販サイトの公式アプリや公式サイトのヘルプから、問い合わせの窓口に連絡してください。登録したカードで支払われていれば、カード会社にも伝えます。
SNS のアカウントの場合
SNS の ID とパスワードを入れてしまった場合は、パスワードを変えたあと、ログインしている端末の一覧を確かめ、見覚えのないものをログアウトさせます。乗っ取られた SNS のアカウントからは、友達やフォロワーに偽のリンクが送られることがあります。自分のアカウントから覚えのない投稿やメッセージが出ていたら、それを削除し、友達に「そのリンクは開かないで」と知らせてください。
メールアドレスのパスワードは最優先
入力したのがメールのサービス(Gmail、携帯電話会社のメール、プロバイダのメールなど)のパスワードだった場合は、他のどのサービスよりも先に変えてください。多くのサービスは、パスワードを忘れたときの再設定の連絡をメールに送ります。メールを乗っ取られると、そこから銀行や通販のパスワードまで再設定されてしまう恐れがあります。
パスワードを変えたら、メールの設定の中に、自分で作っていない転送の設定や振り分けの設定がないかも確かめます。転送の設定を追加されていると、パスワードを変えたあとも、届いたメールが他人にも送られ続けるからです。
住所・氏名・電話番号・生年月日を入力してしまったとき
住所や電話番号は、カード番号のように止めることができません。入れてしまった情報が、今後の詐欺の材料として使われる恐れがあると考えて、しばらくの間は次のような連絡に気をつけます。
- 入力したサービスの会社や、銀行、宅配便の会社、役所を名乗る電話やショートメッセージ
- 「先日の手続きが完了していません」「補償の手続きをします」と、さらに情報を聞き出そうとする連絡
- 身に覚えのない請求書や、商品の送り付け
本物かどうか分からない連絡が来たら、相手が名乗った会社の公式サイトに載っている番号に自分でかけ直して確かめます。相手が伝えてきた電話番号やメールのリンクは使いません。
生年月日や電話番号は、パスワードの再設定のときの本人確認に使われることがあります。秘密の質問の答えに生年月日や電話番号を使っているサービスがあれば、別の答えに変えておくと安心です。住所が知られたときに起きることと、備え方の順番は 個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番 で詳しく説明しています。
運転免許証やマイナンバーカードの画像を送ってしまったとき
本人確認と称して、運転免許証やマイナンバーカードの画像を送らされた場合は、他人があなたになりすまして契約をする恐れがあります。警察庁のページでも、フィッシングで入力を求められる情報の例に、運転免許証やマイナンバーカードの画像が挙げられています。
この場合は、警察の相談窓口に相談し、どう備えるかの助言を受けてください。マイナンバーカードの画像を送ってしまった場合にとれる手続きは、カードを受け取った市区町村の窓口など、公式の窓口で確かめます。身に覚えのない契約の書類や請求が届いたら、すぐにその会社に連絡し、自分が契約したものではないことを伝えます。
アプリを入れてしまったとき
偽のショートメッセージから、荷物の追跡やセキュリティのためと称してアプリを入れさせる手口もあります。警察庁の相談事例には、宅配業者を名乗る不在通知のショートメッセージから荷物追跡のアプリを入れたところ、知らない間に電話帳に登録された番号に、同じ内容のショートメッセージが大量に送られていた例が載っています。
アプリを入れてしまったら、次のことをします。
- 入れたアプリを削除します。
- アプリを入れたあとに入力したパスワードがあれば、すべて変えます。
- 携帯電話の利用明細や、ショートメッセージの送信の記録に、覚えのないものがないかを確かめます。覚えのない送信や請求があれば、携帯電話会社の公式の窓口に相談します。
- 自分のスマホが偽のメッセージの送り元になっていた場合は、家族や知人に、そのメッセージを開かないよう知らせます。
警察庁のページでは、スマホの OS やアプリの弱点を悪用して偽のサイトに誘導されることがあるので、OS やアプリを更新して安全な状態に保つよう呼びかけています。アプリを削除したあとは、OS が最新になっているかも確かめておきます。
家族が入力してしまったとき
親や祖父母、子どもが入力してしまったと相談されたときは、本人を責めずに、まず何を入れたかを一緒に確かめます。本人は慌てていて、カード番号まで入れたのか、パスワードだけなのかを覚えていないことがよくあります。届いたメールやショートメッセージを見せてもらい、リンク先の画面がまだ残っていればその内容も確かめます。ただし、リンクをもう一度開いて確かめるのはやめてください。
カード会社や銀行への連絡は、原則としてカードや口座の名義人本人が行います。家族が代わりに電話してよいかは会社によって違うので、本人のそばで電話をかけ、必要なところで本人に代わってもらうと進めやすくなります。
高齢の家族の場合は、同じ手口のメールが続けて届くことがあります。迷惑メッセージのブロックの機能を設定しておく、スマホのホーム画面に銀行や通販の公式アプリを並べ、メールのリンクではなくアプリから開く習慣をつけてもらう、といった備えをしておくと、次の被害を防ぎやすくなります。
携帯電話会社やメールのサービスの情報を入れてしまったとき
携帯電話会社の会員 ID とパスワードを入れてしまった場合は、そのアカウントでできることが広いため、注意が必要です。携帯電話会社の会員サイトでは、契約内容の確認や変更、料金の支払い方法の設定、キャリア決済(携帯電話の料金と一緒に買い物の代金を払う仕組み)などができるからです。
- 携帯電話会社の公式アプリか公式サイトから、パスワードや暗証番号を変えます。
- 料金の明細に、覚えのないキャリア決済の利用がないかを確かめます。
- 覚えのない利用や契約の変更があれば、携帯電話会社の公式の窓口に連絡します。
携帯電話会社を名乗る偽のショートメッセージは、警察庁のページでも、宅配業者や銀行と並んで多く確認されている手口として挙げられています。携帯電話会社のメールのパスワードを入れてしまった場合は、「メールアドレスのパスワードは最優先」で書いたとおり、他のどのサービスより先に変えてください。
入力したかどうか覚えていないとき
「リンクを開いたのは確かだが、何か入れたかどうか覚えていない」という場合もあります。リンクを開いただけで、何も入力していなければ、多くの場合は被害は出ていません。ただ、記憶があいまいなまま放っておくのは不安が残るので、次のように確かめます。
- 届いたメールやショートメッセージが、どの会社を名乗っていたかを確かめます。
- その会社の公式アプリか、ブックマークから開いた公式サイトにログインし、ログインの履歴や注文、利用の明細に覚えのないものがないかを確かめます。
- 念のため、その会社のパスワードを変えます。
ブラウザの閲覧の履歴を見ると、そのとき開いたページの名前が残っていることがあります。ただし、履歴からそのページをもう一度開くことはしないでください。開いたページで何かのアプリを入れるよう求められ、入れてしまった覚えがある場合は、「アプリを入れてしまったとき」の節の手順に進みます。
相談と報告の窓口
自分でできる手続きを済ませたら、次の窓口に相談や報告をします。2026年11月1日時点で公式のページで確かめた内容です。
| 窓口 | 使う場面 |
|---|---|
| カード会社(カードの裏面の番号) | カード番号を入れた、不正な請求がある |
| 銀行(公式サイトの不正利用の窓口) | ネットバンキングの情報を入れた、不正な送金がある |
| 警察相談専用電話 #9110 | 被害の相談、どこに相談すればよいか分からない |
| 最寄りの警察署、サイバー事案のオンライン受付窓口 | フィッシングの被害を届け出る |
| 消費者ホットライン 188 | 契約や請求のトラブルの相談 |
| フィッシング対策協議会 | フィッシングのメールやサイトの報告 |
警察庁の資料によると、#9110 は電話をかけた地域を受け持つ都道府県警察本部などの総合窓口につながる番号で、携帯電話からもかけられます。ダイヤル回線や一部の IP 電話からはつながらないため、その場合は各都道府県警察の相談窓口の番号にかけます。土日祝日や夜間は、当直や音声案内などで対応していると書かれています。
消費者庁によると、消費者ホットライン 188 は、地方公共団体が設けている身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内する番号です(消費者庁「消費者ホットライン」)。相談は無料で、通話料金がかかります。
フィッシング対策協議会は、フィッシングのメールやショートメッセージ、偽のサイトの情報の提供を受け付けています(フィッシング対策協議会「フィッシングの報告」)。メールはリンクを開かずに報告受付のメールアドレスへ転送し、ショートメッセージはスクリーンショットをメールに添付して送るよう案内されています。報告した情報は、警察などや、名前を使われた会社に提供されることがあります。ただし、協議会のページには、情報を入れてしまったときの相談は、よくある質問に載っている各相談窓口に問い合わせるよう書かれています。協議会は報告の窓口で、被害の相談はカード会社や銀行、警察、消費生活センターが受け持つと考えてください。
やってはいけないこと
入力してしまった直後は、焦って次の行動をとりがちです。どれも被害を広げる恐れがあります。
- 「キャンセルの手続きはこちら」「補償の申請はこちら」と書かれた、同じ送り主からのメールのリンクを開く
- 偽のサイトにもう一度アクセスして、入力した内容を消そうとする
- インターネットで見つけた「返金を代行します」「被害を取り戻します」という業者に依頼する
- 電話で「サポート」を名乗る相手の指示に従い、遠隔操作のアプリを入れる
偽のサイトに入れた情報は、入れた時点で相手に届いていると考えます。同じように、偽のサイトで入力した内容を「本物かどうか確かめるため」に、本物のサイトでも同じ情報を入れ直す必要はありません。本物のサイトでは、パスワードの変更や明細の確認だけを行います。サイトに戻っても取り消すことはできず、もう一度入力させられるだけです。返金を約束する業者については、その業者自体が二次的な詐欺である恐れがあるため、困ったときは公的な窓口である消費者ホットライン 188 か、警察相談専用電話 #9110 に相談してください。
これから同じことを防ぐために
一度ねらわれると、同じ種類の偽のメールが繰り返し届くことがあります。警察庁のページで勧められている対策を、今のうちに取り入れておきます。
- メールやショートメッセージのリンクは開かない。公式サイトはブックマークに登録し、公式アプリを使う
- パソコンとスマホの OS やアプリを最新にする
- 携帯電話会社などの迷惑メッセージのブロックの機能を使う
- ID とパスワードの使い回しをしない。覚えられない場合はパスワード管理のアプリを使う
- ワンタイムパスワードのサービスを使う。指紋や顔の認証が使えるなら、そちらを使うとより安全
名乗られる会社や手口は、時期によって変わります。フィッシング対策協議会のサイトの「緊急情報」には、2026年11月1日時点で、国税庁をかたって不正なアプリのインストールへ誘導するフィッシングメール(2026年9月30日)、不正なアプリのインストールへ誘導するフィッシングメール(2026年9月8日)、国民年金の納付の依頼や住民税の納付の依頼をよそおうフィッシング(2026年5月)といった情報が並んでいます。税金や年金、宅配便、セールのように、多くの人に関係のある話題をかたるメールは、その時々の行事や手続きの時期に合わせて送られてくることがあります。「ちょうど手続きの時期だから本物だろう」と考えず、時期が合っているメールほど、公式アプリや公式サイトで確かめてください。届いたメールの話題が気になったら、緊急情報の一覧に同じものが出ていないかを確かめるのも1つの方法です。
警察庁のページには、金融機関が ID やパスワードなどをメールやショートメッセージで問い合わせることはないとも書かれています。「口座が止まる」「不正なログインがあった」と急がせる連絡ほど、一度手を止めて、公式アプリで確かめる習慣をつけてください。
仕事のアカウントを入力してしまったとき
在宅で仕事をしている人は、取引先とのやりとりに使うチャットやメール、仕事の仲介サイトのアカウントを、私用のアカウントと同じスマホで使っていることがあります。偽のサイトに入れてしまったのが仕事のアカウントだった場合は、自分のパスワードを変えるだけでは足りません。乗っ取られたアカウントから、取引先に偽の請求書や偽のリンクを送られる恐れがあるからです。
- パスワードを変え、ログインしている端末を確かめて、見覚えのないものをログアウトさせます。
- 取引先に、アカウントが乗っ取られた恐れがあること、自分の名前で届いた不審な連絡は開かないでほしいことを伝えます。
- 報酬の振込先の口座や、請求書の宛先が書き換えられていないかを確かめます。
- 取引先から割り当てられたアカウントの場合は、取引先の担当者に知らせて、指示に従います。
自分の身を守る手順を一通り知っておくことは、セキュリティに関わる仕事を受けるときの土台にもなります。中小企業の社員向けの注意喚起の資料づくりや、パスワード管理の導入の手伝いなど、どのような仕事があるかは AI・マーケティング・セキュリティのお仕事 でまとめています。
よくある質問
Q. フィッシングサイトに入力してしまったら、まず何をすればよいですか?
入力した情報が何だったかを確かめ、お金が動くものから止めます。カード番号ならカードの裏面の番号でカード会社に、ネットバンキングの情報なら銀行の不正利用の窓口に、すぐ連絡してください。各サービスのパスワードなら、公式アプリか公式サイトでパスワードを変え、同じパスワードを使っている他のサービスもすべて変えます。
Q. 入力しただけで、まだ被害が出ていない場合も連絡が必要ですか?
必要です。カード番号やネットバンキングの情報は、入力した時点で相手に届いていると考えてください。被害が出る前に利用を止めてもらうことで、被害を防げる場合があります。補償の条件や届け出の期限は会社ごとに違うため、早めに連絡して確かめておくと安心です。
Q. どこに相談すればよいか分からないときは、どうすればよいですか?
警察相談専用電話 #9110 にかけると、電話をかけた地域を受け持つ都道府県警察の相談窓口につながります。契約や請求のトラブルなら、消費者ホットライン 188 で近くの消費生活センターを案内してもらえます。フィッシングのメールやサイトそのものは、フィッシング対策協議会に報告できます。
Q. 「返金を手伝います」という業者に頼んでもよいですか?
インターネットで見つけた返金の代行をうたう業者に依頼するのは避けてください。業者そのものが新たな詐欺である恐れがあります。お金の被害は、カード会社や銀行の窓口に連絡し、補償の制度があるかを確かめるのが先です。困ったときは消費者ホットライン 188 か警察相談専用電話 #9110 に相談しましょう。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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