マルシェの出店に必要なもの|準備の一覧


この記事のポイント
- ✓マルシェの出店に必要なものを
- ✓食品や火を使うときの手続きに分けて一覧にしました
- ✓前日から当日の流れも説明します
マルシェに出店すると決めたものの、何をどこまで用意すればよいのか分からず、手が止まっていませんか。テーブルや値札のような道具だけでなく、申し込みの書類、お金の受け取り方、天気への備え、食品を扱うなら保健所の手続きまで、出店に必要なものは意外と多岐にわたります。
この記事では、マルシェの出店に必要なものを、申し込みの前、販売の道具、ブースの設営、当日の身の回り、食品や火を使うときの手続きの5つに分けて一覧にします。ジャンルごとに加える持ち物、出店料の目安、前日から当日の流れまで順に説明するので、自分の出店に合わせて取捨選択しながら読み進めてください。料金や手数料は2026年10月25日時点で各社の公式ページに書かれている内容です。
マルシェの出店に必要なものの全体像
最初に、出店に必要なものを大きな区分で整理します。区分ごとに準備する時期が違うので、全体像をつかんでおくと、直前になって慌てることが減ります。
| 区分 | 主なもの | 準備を始める時期の目安 |
|---|---|---|
| 申し込みの前 | 出店要項の確認、商品の写真、出店料 | 開催の1か月から2か月前 |
| 販売の道具 | 商品、値札、釣り銭、決済の手段、袋 | 開催の2週間から1か月前 |
| ブースの設営 | テーブル、布、テント、看板、什器 | 開催の2週間前まで |
| 当日の身の回り | 飲み物、暑さ・寒さ・雨の対策、筆記用具 | 開催の前日 |
| 手続き | 食品の営業許可や届出、火を使う場合の届出 | 開催の1か月以上前 |
この中で、いちばん時間がかかるのは手続きです。食品を扱う出店や、火を使う出店では、許可や届出が間に合わないと出店そのものができません。物を販売する出店でも、申し込みの締め切りは開催のかなり前に設定されていることが多いので、出店したいマルシェが決まったら、まず募集要項を開いて締め切りを確かめることから始めます。
もう1つ大切なのは、主催者が用意してくれるものと、自分で持っていくものを分けることです。ハンドメイド作家向けの準備をまとめたサイトにも、こう書かれています。
マルシェ出店に必要なものをまとめてみましたが、場合によっては主催者が事前に用意してくれているものもあります。 出典: greenlabo553.com
テーブルやテントを主催者が貸し出してくれるマルシェもあれば、すべて持ち込みのマルシェもあります。借りられるものを自分で運ぶのは無駄になり、反対に持ち込みが必要なものを忘れると販売ができなくなります。一覧を作る前に、募集要項の「貸出備品」「持ち込み禁止のもの」の欄を必ず読んでおきます。
申し込みの前に用意するもの
マルシェに出店するには、まず主催者に申し込み、出店を認めてもらう必要があります。人気のマルシェでは、申し込みが多く、選考が行われることもあります。
募集要項で確かめること
申し込みの前に、募集要項で次の項目を確かめます。
- 出店できるジャンルと、出店できないもの(転売品、食品の一部など)
- 出店料と、支払いの方法・時期
- ブースの広さ(幅と奥行き)と、テントの使用の可否
- 貸出備品の有無と、その料金
- 雨天のときの扱い(中止、縮小開催、出店料の返金の有無)
- キャンセル料の有無と、発生する時期
- 搬入と撤収の時間、車を停められる場所
特にブースの広さは、持っていくテーブルや什器の大きさを決める基準になります。幅が1.8mのブースに、幅1.8mのテーブルを2台並べることはできません。寸法は必ず数字で控えておきます。
申し込みで求められることが多いもの
申し込みのときには、次のようなものを求められることが多いです。
- 商品の写真(数点)と、商品の説明
- 価格帯
- ブースの見た目がわかる写真(過去の出店がある場合)
- SNSやネットショップのアカウント
- 食品の場合は、営業許可や届出の写しや番号
主催者は、来場者が楽しめるように出店者の顔ぶれを考えています。写真は明るく、商品の特徴が伝わるものを選び、説明文は「何を、どんな人に向けて販売するのか」が一目でわかるように書きます。
保険を確かめる
マルシェによっては、主催者がイベント全体の保険に入っている場合と、出店者に自分で保険に入るよう求める場合があります。食品を販売する出店では、万が一の事故に備えて、生産物賠償責任保険(販売した物が原因で他人にけがをさせたときなどに備える保険)への加入を条件にしているマルシェもあります。条件があるかどうかは募集要項で確かめ、不明な点は主催者に問い合わせます。
出店するマルシェの選び方
必要なものは、どのマルシェに出店するかで変わります。最初の1回は、次の点を見て選ぶと準備の負担を抑えられます。
- 屋内か屋外か:屋内ならテントや重り、雨の対策がほとんど要らず、持ち物が少なくて済みます
- 貸出備品の多さ:テーブルや椅子を借りられるマルシェなら、道具をそろえる前に出店を試せます
- 来場者の層:子ども連れが多い、年配の人が多いなど、商品を買ってくれそうな人が来るかを過去の開催の写真やSNSで確かめます
- 自宅からの距離:荷物を運ぶ負担と交通費を考え、最初は通いやすい会場を選びます
- 出店者の顔ぶれ:自分と同じジャンルの出店者が多すぎないかを見ます
できれば、出店する前に一度、来場者としてそのマルシェを見に行くのがおすすめです。ほかの出店者がどんな道具を使い、どんなブースを作っているかを実際に見ておくと、自分に必要なものが具体的に分かります。
販売に必要なもの
出店が決まったら、販売に使う道具をそろえます。ここが足りないと、商品があっても売ることができません。
商品と在庫の量
初めての出店では、どのくらいの量を持っていけばよいかが一番の悩みどころですよね。マルシェの準備を解説しているSquareの記事では、幅広い種類の商品を少しずつ用意し、売れる商品や時間帯を把握する方法をすすめています。目標の売上が見当もつかない場合は、出店料と自分の手間をまかなえる、つまり赤字にならない金額を目安に、在庫の量を逆算すると無理がありません。
値札とPOP
値札は、すべての商品に付けるのが基本です。値段が書かれていない商品は、来場者が声をかけるのをためらい、そのまま通り過ぎてしまいます。POP(商品の説明を書いた小さな札のこと)には、商品の名前、価格、特徴を短く書きます。「手作りの石けん 無香料」「朝どれの野菜」のように、ひと目で分かる言葉を選びます。
釣り銭と現金の管理
現金で受け取る場合は、釣り銭を多めに用意します。千円札と500円玉、100円玉が特に不足しやすいので、販売価格を見ながら必要な枚数を数えておきます。価格を100円単位や500円単位にそろえると、釣り銭の種類が少なくて済みます。
現金は、売上と釣り銭を分けて入れられる箱やポーチで管理し、ブースから離れるときは必ず身につけます。人が多いマルシェでは、ブースを空けた短い時間に現金がなくなるという事態も起こりえます。
キャッシュレス決済の手段
最近は、現金を持たずに来場する人も増えています。スマートフォンやカード読み取り機で決済を受け付けられるようにしておくと、販売の機会を逃しにくくなります。
Squareの料金のページによると、年間のキャッシュレス決済額が3,000万円未満の店舗が新たに使い始める場合、主なクレジットカードの決済手数料は2.5%と案内されています(それ以外の場合は3.25%から)。決済の手段を選ぶときは、手数料だけでなく、使えるカードや電子マネーの種類、入金までの日数、読み取り機の購入費用も比べます。屋外ではスマートフォンの電波や電池が問題になることがあるので、モバイルバッテリーも一緒に用意します。
袋と包装
購入した商品を入れる袋も必要です。紙袋、ビニール袋、小さな商品なら封筒など、商品の大きさに合わせて数種類を用意します。贈り物として買ってもらえそうな商品なら、ちょっとした包装ができる紙やリボンを持っていくと喜ばれます。
領収書と筆記用具
領収書を求められる場面に備えて、領収書の用紙と印鑑を持っていきます。あわせて、売れた商品を記録するノートやメモ帳、ペン、電卓もあると、販売の終わりに売上を数えるときに役立ちます。
ブースの設営に必要なもの
ブースの見た目は、来場者が足を止めるかどうかを大きく左右します。ここでは、ブースを作るための道具を説明します。
テーブルと布
テーブルは、ブースの広さに合わせた折りたたみ式のものが便利です。主催者が貸し出してくれるかを先に確かめ、借りられない場合は自分で用意します。テーブルにかける布は、床まで届く長さのものを選ぶと、テーブルの下に入れた在庫や荷物が見えず、ブースがすっきり見えます。
テントと重り
屋外のマルシェでは、日差しや雨を避けるためにテントを使います。テントを使う場合は、風で飛ばされないよう重りが欠かせません。テントの脚1本ごとに重りを付けるよう求めるマルシェも多いので、募集要項の指定を確かめます。テントが倒れると、自分の商品だけでなく、周りの出店者や来場者にけがをさせるおそれがあります。
什器と看板
什器(商品を並べるための棚や台のこと)を使うと、商品に高さが出て、遠くからも見えやすくなります。木箱やかご、ひな壇のような台を組み合わせると、平らなテーブルに商品を並べるだけのときより、立体的で目を引くブースになります。
看板は、出店者の名前や商品のジャンルを示すものです。遠くから見ても読める大きさの文字で、何を販売しているのかが一目でわかるようにします。テーブルの前に垂らす布の看板や、テントに付ける旗のような形もあります。
設営に使う小物
- ガムテープ、養生テープ
- 洗濯ばさみ、クリップ、結束バンド
- はさみ、カッター
- 延長コード(電源を使えるマルシェの場合)
- ごみ袋
小物は忘れやすいのに、当日になってから必要になるものばかりです。1つの箱にまとめて入れておき、出店のたびにその箱ごと持っていくようにすると、忘れ物が減ります。
当日の身の回りで必要なもの
マルシェは、朝の搬入から夕方の撤収まで長丁場になることが多いです。自分の体調を守るための準備も、販売の道具と同じくらい大切です。
季節ごとの備え
| 季節 | 用意したいもの |
|---|---|
| 春・秋 | 羽織るもの、日焼け止め |
| 夏 | 帽子、飲み物、冷却グッズ、日よけ |
| 冬 | 防寒着、カイロ、ひざ掛け、温かい飲み物 |
| 雨の日 | 雨具、商品を覆うビニール、タオル、替えの靴下 |
屋外のマルシェでは、夏は熱中症、冬は体の冷えに注意が必要です。販売に夢中になると、水分をとるのを忘れがちなので、飲み物は手の届く場所に用意しておきます。
1人で出店するときの準備
1人で出店する場合は、トイレや食事のためにブースを離れる時間をどうするかを、あらかじめ決めておきます。隣の出店者に声をかけて見ておいてもらう、短い時間だけ「すぐ戻ります」の札を出す、といった方法があります。現金は必ず身につけて離れます。
体と荷物を守る準備
長時間立ちっぱなしになることが多いので、疲れにくい靴を選び、座れる折りたたみの椅子を持っていくと楽になります。荷物が多い場合は、台車やキャリーカートがあると、駐車場からブースまでの運搬がずいぶん楽になります。
食品や火を使う出店に必要な手続き
食品を販売する出店や、火を使う出店では、道具とは別に、法律や条例に基づく手続きが必要になることがあります。ここは、地域や扱う品によって扱いが変わるので、必ず所管の窓口で確かめてください。
食品の販売には営業許可や届出が必要になる
食品衛生法では、食品の営業について、営業許可が必要な業種と、届出が必要な業種が分けられています。厚生労働省は、2021年6月の改正で営業許可の業種を見直し、許可が必要な業種以外にも届出の制度を設けたと説明しています(厚生労働省 営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報)。
焼き菓子、弁当、惣菜、飲み物など、どんな食品を、どこで作り、どの形で販売するかによって、必要な手続きが変わります。営業許可には施設の基準があり、家庭の台所をそのまま使えるかどうかも、保健所の判断になります。出店を申し込む前に、作る場所と販売する場所を管轄する保健所に相談し、必要な手続きを確かめておきます。
マルシェの主催者が、法律とは別に出店の条件を定めていることもあります。営業許可の写しや、食品の表示ラベルの提出を求められることがあるので、募集要項もあわせて確かめます。
食品の表示とアレルギー
包装した加工食品を販売する場合は、原材料やアレルギーの表示が必要になります。消費者庁の案内では、容器包装された加工食品について、特定原材料を含む旨の表示が義務付けられており、2026年4月からカシューナッツが特定原材料に加わっています(消費者庁 食物アレルギー表示に関する情報)。表示の内容は細かく定められているので、ラベルを作る前に保健所や消費者庁の資料で確かめます。
火を使う場合は消防署への届出が必要になることがある
調理用の器具や発電機などを使う出店では、消防の決まりにも注意が必要です。東京消防庁の案内では、多数の人が集まる催しで火気を使う器具を使う露店を開く場合、消火器を備えることと、開設の3日前までに消防署へ届け出ることが求められています(東京消防庁 多数の者の集合する催しにおける火災予防について)。
東京以外の地域でも、各自治体の火災予防条例に同じような決まりがあることが多いので、出店する場所を管轄する消防署に確かめます。主催者がまとめて届け出てくれる場合もあるので、募集要項や主催者への問い合わせで確認しておきます。
ジャンル別に加えるもの
ここまでの持ち物は、どのジャンルにも共通するものです。販売する商品のジャンルによって、加えたいものが変わります。
| ジャンル | 加えたいもの |
|---|---|
| ハンドメイド雑貨・アクセサリー | 鏡、試着用の小物、商品カード、ショップカード |
| 農産物・野菜 | はかり、保冷箱、保冷剤、霧吹き、量り売り用の袋 |
| 焼き菓子・パン | 保冷・保温の箱、表示ラベル、トング、手指の消毒用品 |
| 古着・布製品 | ハンガーラック、ハンガー、姿見、サイズの札 |
| ワークショップ | 材料のセット、作業台、見本の作品、予約表 |
ハンドメイドの場合
アクセサリーを販売する場合は、来場者が身につけて確かめられるよう、手鏡を用意します。商品と一緒に渡すショップカードには、ネットショップやSNSの案内を書いておくと、その場では買わなかった人があとから注文してくれることもあります。
食品の場合
食品は、温度の管理がとても大切です。保冷が必要な食品は、保冷剤を入れた保冷箱で運び、販売中も温度が上がらないようにします。屋外の夏のマルシェでは、日陰の確保も欠かせません。前の節で説明した営業許可や表示の手続きが済んでいるかも、改めて確かめます。
ワークショップの場合
ワークショップでは、時間内に参加者が完成できる内容にすることが大切です。材料を1人分ずつ袋に分けておくと、参加者が来たときにすぐ始められます。完成した見本の作品を目立つ場所に並べておくと、通りがかった人が参加を決めるきっかけになります。
出店料と準備にかかる費用の目安
マルシェの出店には、出店料のほかにも、道具や交通費などの費用がかかります。最初の出店で赤字にならないよう、費用の全体を見ておきます。
出店料の目安
出店料は、マルシェの規模や開催場所によって大きく変わります。Squareのマルシェの解説では、店舗を構える場合と比べて、次のように説明しています。
常設店舗があれば消費者と顔を合わせて会話できる機会がありますが、店を構えるには数百万円もの資金が必要です。一方、マルシェなら出店料は数千円から20,000円程度で、その他の必要経費を考えても常設店舗よりもはるかに少ないコストで対面販売にトライできます。 出典: squareup.com
同じ記事では、売上の一定の割合を出店料として集めるマルシェもあると紹介されています。その場合も最低出店料が決められていることがあるので、募集要項で計算の仕方を確かめておきます。
最初の出店でかかる費用の考え方
最初の出店では、出店料に加えて、テーブルやテント、什器、看板などの道具をそろえる費用がかかります。これらは2回目以降も使えるので、1回の出店だけで元を取ろうと考えず、数回の出店で回収するつもりで計画すると無理がありません。
| 費用の種類 | 例 |
|---|---|
| 毎回かかる費用 | 出店料、交通費・駐車料金、決済手数料、袋や包装材 |
| 最初にかかる費用 | テーブル、テント、重り、什器、看板、決済の読み取り機 |
| 必要に応じてかかる費用 | 保険料、営業許可の手数料、貸出備品の料金 |
道具は、最初から高価なものを買う必要はありません。最初の数回は、主催者の貸出備品を使ったり、家にあるものを工夫したりして、続けられそうだと分かってから買いそろえるのも1つの方法です。
売上の記録をつける
出店のたびに、売上、出店料、交通費、決済手数料を記録しておきます。どのマルシェで、どの商品が、どの時間帯に売れたかを残しておくと、次に出店するマルシェを選ぶときの判断材料になります。副業として販売で収入が出た場合は、税金の申告にもこの記録が使えます。
足を止めてもらうブースの見せ方
必要なものがそろっても、ブースの見せ方で売れ行きは大きく変わります。来場者は歩きながら、数秒で立ち寄るかどうかを決めています。ここでは、道具の使い方を中心に、見せ方の工夫を説明します。
遠くから何の店か分かるようにする
来場者は、ブースの数メートル手前で、何を販売している店かを判断しています。看板や旗は、近くに来てから読むものではなく、遠くから見て分かるためのものです。文字は大きく、色は背景とはっきり違うものを選び、商品のジャンルを短い言葉で示します。「焼き菓子」「手作りのアクセサリー」「無農薬の野菜」のように、何の店かが一言で伝わる言葉が向いています。
商品に高さと奥行きを出す
テーブルの上に商品を平らに並べると、手前の商品しか目に入りません。木箱やひな壇、ブックスタンドなどの什器を使って、奥に行くほど高くなるように並べると、遠くからでもブース全体の商品が見えます。テーブルの手前は来場者が手に取りやすい価格帯の商品、奥の高い場所は目を引く商品や見本、と役割を分けると、自然と手に取ってもらえる流れができます。
色と素材をそろえる
テーブルの布、什器、値札の色や素材をそろえると、ブース全体にまとまりが出ます。木の什器なら生成りの布、白い什器なら淡い色の布のように、商品の色が引き立つ組み合わせを選びます。たくさんの色を使うより、2色か3色に絞ったほうが、商品そのものに目が向きます。
売り切れの見せ方も考えておく
人気の商品が売り切れると、テーブルに空いた場所ができ、ブースが寂しく見えます。在庫が少なくなったら、残った商品を中央に寄せて並べ直します。売り切れた商品は「本日完売しました」の札を出すと、人気の商品があることが伝わり、次回の出店のときに覚えていてもらえることもあります。
初めての出店でつまずきやすい点
初めての出店では、準備をしていても思わぬところでつまずくことがあります。よくある例と、防ぐための準備をまとめておきます。
搬入の時間に間に合わない
会場の近くは、搬入の時間帯に車が混み合うことがあります。駐車場から会場まで距離がある場合、荷物を運ぶのに思った以上の時間がかかります。初めての会場では、搬入開始の時刻に到着するくらいのつもりで出発し、台車やキャリーカートで一度に運べる量に荷物をまとめておきます。
釣り銭が足りなくなる
開場直後に1万円札で支払う来場者が続くと、千円札がすぐに足りなくなります。釣り銭は思っているより多めに用意し、特に千円札は多めに持っていきます。キャッシュレス決済を用意しておくと、現金の釣り銭の不足を補えます。
値段を聞かれてばかりになる
値札が小さかったり、商品から離れた場所にあったりすると、来場者に値段を何度も聞かれ、販売の手が止まります。値札は商品のすぐそばに、来場者の目線で読める大きさで付けます。値段を聞かれた商品は、値札の付け方を見直す合図だと考えます。
持ち帰る荷物が多すぎる
売れ残りを心配して在庫を多く持っていくと、撤収のときに持ち帰る荷物が増え、体力を消耗します。最初の出店では、少なめの在庫で売れ行きを確かめ、2回目以降に量を調整するほうが無理がありません。売れ行きの記録を残しておけば、次の出店で持っていく量の見当がつきます。
天気が急に変わる
屋外のマルシェでは、晴れの予報でも、午後に急な雨や強い風に見舞われることがあります。商品を覆うビニールや、テントの重りを予定より多めに用意しておくと、急な天気の変化にも慌てずに対応できます。強い風が吹いたときは、無理に販売を続けず、主催者の指示に従ってテントをたたみます。
売上が出たら知っておきたい申告のこと
マルシェでの販売で売上が出た場合、副業の収入として税金の申告が必要になることがあります。
会社員など給与を1か所から受けている人は、国税庁の案内によると、給与以外の所得の合計が20万円を超える場合に確定申告が必要とされています(国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人)。ここでいう所得は売上そのものではなく、売上から出店料や材料費、交通費、決済手数料などの経費を差し引いた額です。
20万円という線は所得税の話で、住民税にはこの線がありません。所得税の確定申告をしない場合でも、住民税は市区町村へ申告が必要です。住民税の扱いは、住んでいる自治体の案内で確かめられます(例:東京都主税局 個人住民税)。
どの費用を経費にできるか、所得の種類をどう扱うかは、規模や続け方によって変わります。この記事で一律に決めることはできないので、迷ったときは税務署や市区町村の窓口で確かめてください。出店のたびに残した売上と費用の記録は、申告のときにそのまま使えます。
前日から当日の流れ
最後に、出店の前日から当日の撤収までの流れを、時間の順に並べます。持ち物の確認も、この流れに沿って行うと抜け漏れが減ります。
前日
- 一覧を見ながら、荷物を1つずつ確かめて箱に詰める
- 釣り銭を数え、売上と分けて入れる箱を用意する
- スマートフォン、決済の読み取り機、モバイルバッテリーを充電する
- 天気予報を確かめ、雨や暑さの対策を加える
- 会場までの道順、駐車場の場所、搬入の時間を確かめる
当日の搬入と設営
会場に着いたら、受付を済ませ、ブースの位置を確かめます。設営は、テントを使う場合はテントと重りから始め、次にテーブルと布、最後に商品と値札、看板の順に進めます。開場の前に、来場者の目線で一度ブースの前に立ち、商品が見やすいか、値札が読めるかを確かめます。
販売中
販売中は、来場者に声をかけすぎず、目が合ったらあいさつをする程度にすると、気軽に商品を見てもらえます。売れた商品は棚から補充し、空いた場所を作らないようにします。売れた時間帯や、よく聞かれた質問をメモしておくと、次の出店の準備に生かせます。
撤収
撤収は、決められた時間を守って行います。商品と道具を箱に戻し、ブースの周りにごみが落ちていないかを確かめます。撤収が終わったら、売上を数え、記録をつけます。足りなかったものや不要だったものもその日のうちに一覧に書き込んでおくと、次の出店の準備がずっと楽になります。
持ち物の一覧を自分用に育てる
この記事の一覧は、あくまで出発点です。出店を重ねるうちに、自分の商品とブースに本当に必要なものが分かってきます。スマートフォンのメモや表計算のアプリに自分用の一覧を作り、出店のたびに「使わなかったもの」「足りなかったもの」を書き足していくと、数回で自分だけの持ち物の一覧ができあがります。季節ごとに一覧を分けておくと、夏と冬で入れ替える荷物も迷わずに済みます。
マルシェの出店を続けるための考察
ここまで、マルシェの出店に必要なものを見てきました。最後に、出店を副業として続けるという視点で、在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の立場から考えたことを整理します。
対面の販売で得られるものを生かす
マルシェの良さは、商品を手に取った人の反応を、その場で直接見られることです。どの商品で足が止まったか、どんな質問をされたかは、ネットの販売では得にくい情報です。運営者として在宅の仕事を見てきた限りでは、長く続けている人ほど、この情報を商品づくりや、ネットショップの説明文、SNSの発信に生かしています。
マルシェで作った名刺やショップカードからSNSをフォローしてもらい、次の出店やネットショップの案内につなげる流れを作ると、1回の出店で終わらない関係が生まれます。SNSでの発信や集客の考え方を仕事として学びたい場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、マーケティングの仕事の内容を紹介しています。
準備の作業は在宅の仕事にもつながる
POPや看板のデザイン、商品の写真の撮影、SNSでの告知文の作成は、マルシェの準備でありながら、それ自体が在宅でできる仕事にもなります。パソコンでの作業に慣れていない場合は、50代・60代のパソコンスキルアップ|在宅ワークに必要な最低限のスキルで、在宅の仕事に必要な基本の操作を整理しています。
直接の関係が手取りを厚くする
マルシェでは、作り手と買い手が直接向き合い、間に入る手数料が少ない形で販売できます。20年この市場を見てきた立場から言えば、手仕事でも在宅の仕事でも、長く続く人ほど一度買ってくれた人や依頼してくれた相手との関係を大切にしています。間にマージンが乗らない直接のやり取りは、同じ金額でも作り手の手取りを厚くし、買い手にとっても作り手の顔が見える安心につながります。
看板やPOP、ショップカードのデザインに力を入れるうちに、デザインそのものを仕事にしたいと考える人もいます。デザインの仕事の単価や年収の相場は、デザイナーの年収・単価相場で確かめられます。まずは、出店したいマルシェの募集要項を1つ開き、締め切りと貸出備品を確かめるところから始めてみてください。
よくある質問
Q. マルシェの出店で、絶対に忘れてはいけないものは何ですか?
商品と値札、釣り銭、決済の手段、袋の5つは、どれが欠けても販売ができなくなります。屋外でテントを使う場合は、風で飛ばされないための重りも欠かせません。食品を販売する場合は、営業許可や届出の手続きが済んでいることが前提です。荷物は一覧を見ながら前日に1つずつ確かめて箱に詰めてください。
Q. テーブルやテントは自分で買う必要がありますか?
マルシェによって違います。主催者がテーブルや椅子、テントを貸し出してくれる場合もあれば、すべて持ち込みの場合もあります。まず募集要項の貸出備品の欄を確かめ、借りられるものは借りるのが負担の少ない方法です。続けられそうだと分かってから、自分の道具を買いそろえても遅くありません。
Q. 手作りのお菓子をマルシェで販売するには何が必要ですか?
食品衛生法に基づく営業許可や届出が必要になることがあります。どんな食品を、どこで作り、どう販売するかで必要な手続きが変わり、家庭の台所が使えるかも保健所の判断になります。申し込みの前に管轄の保健所に相談し、包装して販売する場合は原材料やアレルギーの表示も確かめてください。
Q. マルシェの出店料はどのくらいかかりますか?
規模や開催場所によって大きく変わります。Squareの解説では、数千円から2万円程度が目安とされ、売上の一定の割合を集めるマルシェもあります。出店料に加えて、交通費や駐車料金、決済手数料、最初に道具をそろえる費用もかかるので、募集要項で金額と支払い方法を確かめてから計画を立ててください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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