看護師・介護士の採用代行の費用|医療・介護の人材採用を任せる相場と依頼のコツ


この記事のポイント
- ✓看護師 採用 代行の費用相場を発注者目線で解説
- ✓RPO・人材紹介との違い
- ✓医療・介護の採用担当者が依頼を判断できる粒度でまとめました
結論から言います。看護師・介護士の採用代行にかかる費用は、月額で依頼する採用代行(RPO)なら月5万円〜30万円、人材紹介(成功報酬型)なら1人採用ごとに想定年収の20〜35%が相場です。ただし、これは「何を・どこまで任せるか」で大きく変わります。この記事では、看護師や介護士の採用を外部に任せたいと考えている医療機関・介護施設の採用担当者に向けて、費用の内訳・依頼形態ごとの相場・失敗しない選び方を、意思決定できる粒度で整理していきます。
「応募が全然来ない」「採用担当が本業と兼務で手が回らない」「求人媒体にお金を払っているのに成果が出ない」。こうした悩みを抱えて「看護師 採用 代行」と検索している方が、この記事を読み終える頃には「自院はいくらの予算で、どの形態に、どこまで任せればいいか」を判断できる状態になることを目指します。
看護師・介護士の採用代行とは何か。まず全体像を掴む
看護師や介護士の採用代行を検討し始めた段階で、多くの担当者がつまずくのが「採用代行」という言葉の曖昧さです。ひとくちに採用代行と言っても、実態は複数のサービス形態を含んでおり、それぞれ費用の考え方も、任せられる業務範囲もまったく違います。ここを最初に整理しておかないと、見積もりを比較しても「安いのか高いのか」の判断すらできません。
採用代行は大きく分けると「RPO(採用業務のアウトソーシング)」と「人材紹介(エージェント)」の2つに分類できます。前者は採用の"作業や運用"を代行してもらう月額課金型が中心、後者は"人を1人連れてくる"ことに対して成功報酬を払う形です。この2つは似ているようで、費用構造も、成果の担保の仕方もまったく異なります。正直なところ、この違いを説明せずに「採用代行」とだけ謳っているサービス紹介記事が多いのは、どうかと思います。読者が本当に知りたいのは「どっちが自院に合っているか」だからです。
RPO(採用代行)と人材紹介の根本的な違い
RPO(Recruitment Process Outsourcing)は、採用活動のプロセスそのものを外部に委託する仕組みです。求人原稿の作成、求人媒体への出稿管理、応募者への一次対応、日程調整、応募者管理(スカウト送信含む)といった、採用担当者が日々こなしている"手間のかかる運用業務"を肩代わりしてもらいます。料金は月額固定が主流で、月5万円〜30万円程度。何人採用できたかに関わらず、契約した業務範囲の作業を継続的にやってもらう形です。
一方の人材紹介は、紹介会社が保有する看護師・介護士の候補者データベースから、条件に合う人を紹介し、採用が決まったら成功報酬を受け取るモデルです。報酬は採用者の想定年収の20〜35%が一般的で、看護師なら年収400万円の人を1人採用すると80万円〜140万円の紹介手数料が発生します。採用できなければ費用はゼロですが、1人あたりの単価は高額になりがちです。
つまり、複数人を継続的に採りたい・採用の仕組みそのものを立て直したいならRPO、今すぐ1人だけ即戦力が欲しいなら人材紹介、というのが基本的な使い分けです。医療機関・介護施設の場合、慢性的な人手不足で「常に募集を出し続けている」ケースが多いため、長期的にはRPOのほうがコスト効率が良くなる傾向が見られます。
「応募が集まらない」「採用しても定着しない」「採用業務が回らない」──こうした課題を解決するために注目されているのが看護師採用代行(RPO)です。
なぜ今、医療・介護で採用代行の需要が高まっているのか
看護師・介護士の採用代行の需要が高まっている背景には、構造的な人手不足があります。厚生労働省の資料でも、医療・介護分野の人材確保は国家的な課題として繰り返し取り上げられており、需給ギャップは今後さらに拡大すると見込まれています。詳しい統計は厚生労働省の公表資料で確認できますが、要点だけ言えば「採用の難易度が構造的に上がり続けている」ということです。
採用が難しくなればなるほど、求人媒体への出稿費用は膨らみ、採用担当者の工数も増えます。にもかかわらず、医療機関や介護施設では専任の採用担当者を置く余裕がなく、看護部長や事務長、施設長が本業と兼務で採用実務を回しているケースが大半です。この「本業がある人が片手間で採用を回す」構造こそが、応募対応の遅れ・面接日程調整の滞り・スカウトの打ち漏らしを生み、結果として「良い候補者が他院に流れる」事態を招いています。採用代行は、この構造的なボトルネックを外部の専門人材で埋める手段として選ばれているわけです。
看護師・介護士の採用代行の費用相場を徹底解剖
ここからが本題です。読者が最も知りたいのは「結局いくらかかるのか」という点でしょう。費用は依頼形態によって大きく異なるため、形態ごとに分けて具体的な数字で見ていきます。ここで示すのはあくまで市場相場であり、実際の見積もりは業務範囲・地域・職種で変動しますが、判断の基準として使えるレベルまで具体的に掘り下げます。
RPO(月額型・採用代行)の費用内訳
RPOの料金は月額固定が基本で、業務範囲によって月5万円〜30万円のレンジに収まります。この幅の広さは「どこまで任せるか」の違いです。内訳を分解すると、おおよそ次のような構造になっています。
ライトプラン(月5万円〜10万円)は、求人原稿の作成と求人媒体の運用管理が中心です。スカウト送信の代行や応募者への一次返信までを含むこともあります。「求人は出しているが運用が回っていない」施設向けの入門的なプランです。
スタンダードプラン(月10万円〜20万円)は、上記に加えて応募者管理、面接日程の調整、応募者フォロー(辞退防止のリマインド連絡等)まで含みます。採用担当者が実質的にやることは「面接に出る」ことと「合否を決める」ことだけ、という状態を目指すプランです。
フルスコーププラン(月20万円〜30万円)は、採用戦略の設計、複数媒体の統合運用、母集団形成、データ分析による改善提案までを含む、外部の採用チームをまるごと持つイメージです。複数拠点を抱える医療法人や、年間で多数の看護師・介護士を採用し続ける施設に向いています。
自分たちで行う採用業務は、書類選考と面接のみ。導入することで、これまで採用にかかっていた業務時間を大幅にカットすることができます。採用に関する無料の相談会を毎日開催しているので、採用について課題を抱えている方は押さえておきたい看護師採用代行サービス会社のひとつです。
なお、初期費用については無料のサービスもあれば、10万円〜30万円の初期設計費を別途請求するサービスもあります。「月額5万円〜・初期費用0円」を打ち出すサービスも実在するので、初期費用の有無は必ず見積もり時に確認すべきポイントです。
ニジ看護転職の看護師採用代行は、医療法人・クリニック・訪問看護ステーション・介護施設など、看護師採用に課題を抱える医療機関向けに、月額5万円〜・初期費用0円の明朗な料金体系で「外部採用チーム」を提供します。1,500名以上の看護師ヒアリングで蓄積した知見をもとに、貴院の魅力を正しく候補者に伝え、ミスマッチの少ない採用を実現します。
人材紹介(成功報酬型)の費用相場
人材紹介を使う場合、費用は成功報酬型が基本です。看護師・介護士の紹介手数料は、採用者の想定年収に対して20〜35%が相場で、看護師専門のエージェントでは30%前後が多く見られます。
具体的な金額に落とすと、年収400万円の看護師を採用した場合、手数料は80万円〜140万円。介護士は看護師より年収水準がやや低いため、年収350万円で採用すると70万円〜122万円程度になります。1人あたりのコストとしては決して安くありませんが、「採用できなければ費用ゼロ」という点でリスクは限定的です。
注意したいのは、早期離職時の返金規定です。多くの人材紹介会社では、入職後1〜3ヶ月以内に退職した場合に手数料の一部を返金する「返金規定」を設けています。ただし返金率はサービスによって大きく違い、全額返金のところもあれば、50%程度のところもあります。医療・介護は定着率が課題になりやすい業界なので、この返金規定の条件は契約前に必ず精読すべきです。
求人媒体・自社採用と比較したときのコスト感
採用代行を検討するなら、比較対象として「求人媒体に自分で出稿する場合」「自院で完結させる場合」のコストも把握しておくべきです。看護師向けの求人媒体への出稿は、掲載課金型で1回あたり数万円〜数十万円、成果報酬型やダイレクトリクルーティング型ではさらに変動します。
ここで見落とされがちなのが「採用担当者の人件費」という隠れコストです。看護部長や事務長が採用実務に月20時間を割いているとして、その時給換算のコストを積み上げると、年間では相当な金額になります。RPOの月額費用は、この"見えない人件費"を可視化して外部化するものだと捉えると、費用対効果の判断がしやすくなります。単純な支出だけを見て「月10万円は高い」と判断するのではなく、担当者の時間が本業に戻ることの価値を含めて比較するのが、発注者として賢い見方です。
発注者が採用代行を使うメリットとデメリット
費用の全体像が見えたところで、次は「そもそも自院にとってメリットがあるのか」を冷静に判断するための材料を整理します。良い面だけを並べるサービス紹介が多いので、ここではデメリットや注意点もフェアに書きます。
採用代行を利用する具体的なメリット
最大のメリットは、採用担当者の工数削減です。求人原稿の作成、媒体運用、応募者対応、日程調整といった作業から解放され、看護部長や施設長は本来の業務、つまり現場のマネジメントや面接での見極めに集中できるようになります。採用にかかっていた業務時間を大幅にカットできるというのは、人手不足の現場では想像以上に大きな効果です。
2つ目は、採用ノウハウの外部調達です。医療・介護に特化した採用代行会社は、多数の看護師・介護士の転職動向をヒアリングして蓄積しており、「どんな訴求が響くか」「どの媒体に候補者がいるか」を知っています。自院だけでは得られない専門知見を、採用チームごと借りられるのが強みです。1,500名以上の看護師ヒアリングで蓄積した知見をもとに訴求を設計する、といったサービスがあるのはその表れです。
3つ目は、応募からの離脱防止です。応募が来ても、返信が遅れれば候補者は他院に流れます。採用代行では応募者への一次対応やフォロー連絡をスピーディーに回すため、「応募はあるのに取りこぼしていた」という機会損失を減らせます。採用は速度が命であり、専任チームが即応する体制の価値はここに表れます。
知っておきたいデメリットと注意点
一方で、デメリットもきちんと押さえておく必要があります。まず、自院に採用ノウハウが蓄積されにくいという点です。運用を丸ごと外部に任せると、社内には「なぜ採れたのか」の知見が残りません。将来的に内製化したいなら、定例ミーティングで施策の意図を共有してもらう等、ノウハウ移転を意識した契約設計が必要です。
次に、自院の魅力や現場のリアルが候補者に伝わりにくくなるリスクです。採用代行はあくまで外部の人間なので、現場の雰囲気やスタッフの人柄といった"言語化しにくい魅力"を伝えるのは苦手です。ここは施設側が積極的に情報提供し、二人三脚で進める姿勢が求められます。丸投げして成果が出ると考えるのは、正直なところ甘いです。
3つ目は、費用が固定で発生する点です。RPOは成果に関わらず月額が発生するため、募集ニーズが薄い月でもコストがかかります。採用計画が明確でない状態で長期契約を結ぶと、費用倒れになる恐れがあります。まずは短期契約や一部業務だけの委託から始め、効果を見て範囲を広げるのが堅実です。
中間マージンという見落とされがちなコスト
もう一つ、発注者として知っておくべき視点があります。それは「誰に頼むか」で中間マージンが変わるという点です。大手の採用代行会社や人材紹介会社を通すと、そのサービス運営コストや営業マージンが料金に上乗せされています。一方で、採用業務の実務(求人原稿の作成、スカウト運用、応募者対応など)そのものは、医療・介護の採用経験を持つフリーランスや個人の専門家に直接依頼することも可能です。
フリーランスの採用支援者や、看護師・介護士の採用経験がある人事フリーランスに直接依頼すれば、仲介会社を通す場合に発生する中間マージンがなく、その分だけコストを抑えられます。同じ予算でも、直接依頼のほうがより多くの業務を頼めるか、あるいは同じ業務をより安く任せられる計算になります。もちろん、複数拠点の大規模採用を一括で回すなら組織対応できる代行会社が向いていますが、「求人原稿だけプロに整えてほしい」「スカウト運用を月数万円で回してほしい」といった限定的なニーズなら、直接依頼のほうが費用対効果は高くなる傾向があります。
失敗しない看護師・介護士採用代行の選び方
ここからは、実際にサービスを選ぶときの判断軸を示します。私自身、発注する立場で外注先を選んだ経験から言うと、選び方を間違えると費用も時間も無駄になります。以下の軸で比較してください。
医療・介護分野の実績と専門性で選ぶ
最優先で確認すべきは、医療・介護分野に特化した実績があるかどうかです。一般的な採用代行と、看護師・介護士に特化した採用代行では、候補者の動向理解も、訴求の作り方もまったく違います。看護師は「夜勤の有無」「配属先の診療科」「教育体制」を重視し、介護士は「シフトの柔軟性」「腰への負担」「資格取得支援」を気にするなど、職種特有のツボがあります。この機微を分かっている業者かどうかは、成果を大きく左右します。
確認方法としては、過去の医療機関・介護施設での支援事例、支援した看護師・介護士の職種別の実績、そして担当者自身が医療・介護採用の経験を持っているかを質問してください。「医療業界の採用も対応できます」という曖昧な回答しか返ってこない業者は、専門性が薄いと判断していいです。
料金体系の透明性と業務範囲の明確さで選ぶ
次に見るべきは、料金体系が明朗かどうか、そして業務範囲がはっきり切られているかです。月額料金の中に「何が含まれ、何が含まれないか」が曖昧なサービスは要注意です。「スカウト送信は月何通まで」「面接日程調整は含むか」「媒体費用は別途か」といった線引きを、契約前に書面で確認しましょう。
初期費用の有無、最低契約期間、追加業務が発生した場合の追加料金の考え方も、必ず見積もり段階で潰しておくべきポイントです。「月額5万円」と書いてあっても、実は初期費用が別途20万円かかった、媒体費用は実費で上乗せだった、というケースは珍しくありません。総額で比較する癖をつけてください。
私が発注側で経験した失敗談
ここで、私自身が発注する立場でやらかした失敗を一つ共有します。以前、あるバックオフィス業務の外注先を選ぶとき、複数社から見積もりを取ったのですが、一番安い月額を提示した業者に飛びついてしまったことがあります。結果どうなったか。安いプランは業務範囲が極端に狭く、「これも別料金」「あれも追加費用」と、後から次々にオプション費用が積み上がり、最終的には中堅どころの見積もりを上回る総額になりました。
この経験から学んだのは、「月額の安さ」ではなく「必要な業務をすべて含んだ総額」で比較すべきだということです。特に医療・介護の採用は、求人原稿の作成から応募者フォローまで一気通貫で回さないと成果が出ません。表面上の月額だけを見て選ぶと、私と同じように"安物買いの銭失い"になります。見積もりを取るときは「この金額で、具体的にどこまでやってくれますか」を、しつこいくらい確認することを強くおすすめします。
契約前の無料相談を上手に使う
多くの採用代行サービスは、無料の相談会や無料診断を実施しています。これを使わない手はありません。無料相談では、単にサービス説明を聞くだけでなく、「自院の採用課題の見立て」を業者にさせてみてください。的確に課題を言語化してくれる業者は、それだけで実力が分かります。逆に、ヒアリングもそこそこに自社サービスの売り込みばかりする業者は、契約後も同じ調子になりがちです。
無料相談は複数社で受けて、比較材料にするのが賢い使い方です。同じ課題を投げかけて、返ってくる分析の質・提案の具体性・料金の透明性を横並びで比べれば、どこが自院に合うかが見えてきます。無料だからと1社だけで決めず、最低2〜3社は話を聞いてから判断してください。
業務範囲の決め方と依頼の流れ
サービスを選んだら、次は「どこまで任せるか」を決め、実際に依頼を進める段階です。ここを設計せずに丸投げすると、期待した成果が出ません。発注者として押さえるべき進め方を解説します。
まず自院の採用業務を棚卸しする
依頼の前に、自院の採用業務を洗い出してください。求人原稿の作成、媒体選定と出稿、スカウト送信、応募者への一次対応、面接日程の調整、面接、合否連絡、内定者フォロー、入職手続き。この一連の流れの中で、「どこに一番時間を取られているか」「どこがボトルネックで候補者を取りこぼしているか」を特定します。
多くの施設で詰まりやすいのは、応募者への一次対応の遅れと、面接日程調整の煩雑さです。これらは定型業務でありながら、片手間だとどうしても後回しになります。逆に、面接での見極めや、現場の魅力を伝える最終口説きは、施設側でしかできません。この「外に出せる業務」と「自院に残すべき業務」の線引きこそが、採用代行を活かす鍵です。作業や運用は外部へ、判断と現場の魅力伝達は内部に、という分担が基本形になります。
スモールスタートで始めるのが賢い
最初から全業務をフルスコープで委託するのは、費用リスクの面でおすすめしません。まずは最もボトルネックになっている業務、たとえば求人原稿の作成とスカウト運用だけを月額5万円〜10万円のライトプランで委託し、効果を見てから範囲を広げるのが堅実です。
スモールスタートのメリットは、業者の実力を低リスクで見極められることです。狭い範囲でも、レスポンスの速さ、報告の丁寧さ、成果への姿勢は分かります。ここで信頼できると判断したら、応募者管理や日程調整まで範囲を広げていく。逆に「思ったほどではなかった」なら、契約を切り替えればいい。いきなり大型契約を結ぶより、はるかに損失を抑えられます。医療・介護の採用は長期戦になりがちなので、まず小さく試して相性を見る、という姿勢が結果的にコストを最適化します。
依頼から成果までの一般的な流れ
依頼の一般的な流れは、無料相談・ヒアリング、見積もり提示、契約、キックオフ(採用要件のすり合わせ)、運用開始、定例報告と改善、という順です。ここで重要なのはキックオフです。採用したい看護師・介護士の要件(経験年数、資格、配属先、勤務条件)、自院の魅力、譲れない条件を、この段階で徹底的にすり合わせておかないと、後から的外れな候補者ばかり集まる事態になります。
運用開始後は、定例報告のリズムを決めておきましょう。週次または隔週で、応募数・スカウト送信数・面接設定数・進捗を数字で共有してもらうのが理想です。数字で状況が見えれば、「この媒体は反応が薄いから別の手を打とう」といった軌道修正が早く回ります。報告が月1回だけ、しかも定性的なコメントだけ、という業者は改善サイクルが遅いので注意してください。
採用代行に関わる周辺スキルと人材マーケットの現状
採用代行の実務を担う人材、つまり誰に頼むのかという視点でも、市場を見ておきましょう。採用代行を組織として提供する会社だけでなく、個人として採用支援を請け負うフリーランスの人事・採用の専門家も増えています。
人事・採用の実務経験を持つ人がフリーランスとして独立し、複数の施設・企業の採用支援を並行して手がけるスタイルが定着してきました。こうした個人の専門家に直接依頼する動きは、発注者にとって選択肢を広げるものです。採用代行の仕事の実際については、採用・労務・人事代行のお仕事で、どんな業務がどう外注されているかの全体像がつかめます。人事・労務の実務を外部に出す際の業務範囲の考え方の参考になります。
また、採用代行と近い領域として、営業活動やアポイント獲得を代行する営業代行・アポ・販促資料作成のお仕事や、施設の認知度向上に効くSNS運用代行・SNS広告のお仕事も、採用と組み合わせて外注されるケースが増えています。採用は「知られていること」が前提になるため、施設のブランディングやSNS運用と一体で考えると、母集団形成の効率が上がります。
看護師・関連職種の単価相場を知っておく
人材紹介の手数料は採用者の想定年収に連動するため、そもそも看護師の年収相場を知っておくことは費用試算の前提になります。看護師の年収・単価相場で職種ごとの相場感を確認しておくと、「紹介手数料が想定年収の30%」と言われたときに、具体的な金額をすぐイメージできます。年収400万円なら手数料は120万円という計算が、頭の中で瞬時にできるようになります。
なお、求人原稿の作成やスカウト文面の質は、応募数に直結します。文章の設計が得意な人材の相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。採用代行の中でも「刺さる求人原稿を書く」部分は専門スキルであり、ここを外注する価値は高い領域です。求人原稿がありきたりだと、どれだけ媒体に出しても埋もれてしまいます。
採用担当者・支援者に役立つ資格
採用代行を依頼する側としても、また将来的に一部を内製化するとしても、採用実務に関わる資格を知っておくと業者の質を見極めやすくなります。求人原稿や応募者への連絡文の質を担保する土台として、ビジネス文書検定のような文書スキルの基礎は、地味ですが効いてきます。応募者との最初の接点は文章であることが多く、ここの品質が第一印象を決めるからです。
医療機関のIT環境やオンライン面接の運用に関わる場面では、ネットワークの基礎知識も無関係ではありません。採用管理システムやオンライン面接ツールの導入をスムーズに進めるうえで、CCNA(シスコ技術者認定)レベルのIT基盤の理解がある人材が社内にいると、採用DXの推進が楽になります。採用は今やツール活用の巧拙で効率が大きく変わる領域です。
独自データから見る採用代行市場の考察
ここからは、フリーランス・在宅ワーク市場を20年運営してきた運営者の視点から、看護師・介護士の採用代行という領域を少し引いて見てみます。他のサイトが書けない、現場を長く見てきた立場ならではの気づきをお伝えします。
20年この市場を見てきた立場から言えば、採用支援や人事代行の領域で「長く選ばれ続ける人」には、はっきりした共通点があります。それは、単発の作業をこなすのではなく、「この人に任せておけば採用が回る」という信頼関係を築くことに時間を使っている点です。求人原稿を1本書いて終わり、ではなく、施設の採用課題を自分ごととして捉え、継続的に改善提案を出し続ける。そういう関わり方をする支援者ほど、発注者から長期で指名され続けています。採用代行を選ぶときも、この「継続的に伴走してくれるか」という視点で見ると、失敗が減ります。
もう一つ、運営者として見てきた限りで強く感じるのは、中間マージンが乗らない直接取引の構造的な良さです。仲介会社を通すと、発注者が払った金額の一部は仲介手数料として抜かれ、実際に手を動かす人の手取りは薄くなります。逆に、発注者と支援者が直接つながる形なら、同じ予算でも依頼者はより多くの業務を頼め、受け手は手数料0%で手取りが厚くなります。この"双方が得をする"構造は、抽象論ではなく、20年間で無数の取引を見てきた実感です。手取りが厚いから、支援者は腰を据えて質の高い仕事をする。質が高いから、発注者は長く頼み続ける。この好循環が、直接取引の本当の価値だと考えています。
もちろん、複数拠点の大規模採用を一括で回したい、法人として組織的な対応を求めたい、というニーズでは採用代行会社の体制力が活きます。一方で、「求人原稿だけプロに整えたい」「スカウト運用を月数万円で回したい」といった限定的なニーズなら、フリーランスの人事・採用の専門家に業務委託マッチングサービス経由で直接依頼するほうが、費用対効果は高くなる傾向があります。自院のニーズの大きさと、求める対応範囲を照らし合わせて、どちらの形が合うかを見極めてください。
採用代行の具体的な仕事内容や、人事経験者がどうリモートで採用支援を手がけているかは、採用・労務・人事代行の副業|人事経験者向けリモート案件で外注される業務の実像がつかめます。発注する側として「何をどこまで頼めるのか」を理解する材料になります。また、看護師のキャリアの広がりという文脈では看護師が産業保健師を目指すための資格と採用のポイント【2026年版】が、看護職の人材市場の動きを理解する助けになります。人事・採用のフリーランスがどう案件を回しているかは人事・採用コンサルタントのフリーランス|採用代行で月50万円稼ぐ方法に詳しく、依頼先となる支援者側の実態を知ることで、発注者としての交渉や要件定義がしやすくなります。
最後に、費用の考え方を改めて整理します。看護師・介護士の採用代行は、月額型のRPOなら月5万円〜30万円、成功報酬型の人材紹介なら想定年収の20〜35%が相場です。この数字だけを見て高い・安いを判断するのではなく、「自院の採用担当者の時間がどれだけ本業に戻るか」「取りこぼしていた候補者をどれだけ拾えるか」という効果まで含めて、総合的に費用対効果を見るのが、発注者として賢明な判断です。まずは無料相談を複数社で受け、スモールスタートで相性を確かめる。この堅実な進め方が、限られた採用予算を最も活かす道になります。
よくある質問
Q. 看護師の採用代行の費用はいくらが相場ですか?
月額型の採用代行(RPO)なら月5万円〜30万円、成功報酬型の人材紹介なら採用者の想定年収の20〜35%が相場です。看護師で年収400万円なら紹介手数料は80万円〜140万円程度。業務範囲や地域、初期費用の有無で総額は変わるため、見積もり時に含まれる業務を必ず確認してください。
Q. 採用代行(RPO)と人材紹介はどちらを選べばよいですか?
複数人を継続的に採りたい、採用の仕組みを立て直したいなら月額型のRPOが向きます。今すぐ1人だけ即戦力が欲しいなら成功報酬型の人材紹介が適しています。慢性的に募集を出し続ける医療・介護施設は、長期的にはRPOのほうがコスト効率が良くなる傾向があります。
Q. 採用代行を安く抑えるコツはありますか?
大手の代行会社や人材紹介会社は中間マージンが料金に乗ります。求人原稿作成やスカウト運用など限定的な業務なら、医療・介護の採用経験を持つフリーランスに直接依頼すれば中間マージンがなく費用を抑えられます。まずスモールスタートで一部業務だけ委託し、効果を見て範囲を広げるのも有効です。
Q. 採用代行を依頼するときの注意点は何ですか?
月額の安さだけで選ばず「必要な業務をすべて含んだ総額」で比較してください。初期費用の有無、最低契約期間、業務範囲の線引き、人材紹介なら早期離職時の返金規定を契約前に必ず確認します。無料相談は複数社で受け、自院の課題を的確に言語化してくれる業者かどうかで見極めるのがおすすめです。
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この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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