Vivaldiの使い方|パネルとタブの機能を仕事向けに設定する手順

三浦 健太
三浦 健太
Vivaldiの使い方|パネルとタブの機能を仕事向けに設定する手順

この記事のポイント

  • ✓Vivaldiの使い方を
  • ✓Chromeからの引っ越し
  • ✓仕事で使う前提で解説します

Vivaldiの使い方を調べている人の多くは、「タブが増えすぎて仕事の画面が散らかっている」「Chromeでは物足りないが、何から設定すればよいか分からない」という状態にいます。Vivaldiは機能が非常に多いブラウザで、最初に全部を覚えようとすると、かえって使いにくく感じてしまいます。

この記事では、在宅で仕事をする人が最初に設定しておくと効果の大きい機能に絞って、使い方を順に説明します。Chromeからの引っ越し、拡張機能、サイドのパネルとウェブパネル、タブをまとめるタブスタック、画面を分けて並べるタブタイリング、仕事ごとにタブを切り替えるワークスペース、作業の状態を保存するセッション、キーボードから操作するクイックコマンド、複数のパソコンをそろえる同期の順です。手順は Vivaldi の公式ヘルプの日本語版に書かれた画面の名前に合わせています。キーボードの操作は、Windowsの場合とMacの場合を併記しています。

Vivaldiとはどんなブラウザか

Vivaldiは、Chromeと同じ Chromium という土台で作られたブラウザです。Chromiumとは、Googleが中心になって開発しているブラウザの基本の部分のことで、Chrome、Microsoft Edge、Braveなども同じ土台を使っています。土台が同じなので、Webサイトの表示はChromeとほぼ変わらず、Chromeの拡張機能もそのまま使えます。

Chromeとの大きな違いは、ブラウザそのものに多くの機能が最初から組み込まれている点です。サイドに表示するパネル、タブをまとめたり並べたりする機能、ワークスペース、メモ、スクリーンショット、メールやカレンダー、フィードリーダーなど、ほかのブラウザでは拡張機能で補うような機能が標準で入っています。

Vivaldiの公式ブログでは、初心者向けに機能を紹介するシリーズを掲載しています。

Vivaldi 道場は、初心者向けに Vivaldi の魅力・機能を実体験をもとに紹介していくシリーズです。第 3 回の今回は、ワークスペースやリーディングリスト、リーダービューなど、おすすめ機能 7 つをご紹介します。 出典: vivaldi.com

機能が多い分、最初は設定の項目の多さに戸惑うかもしれません。大切なのは、全部を使おうとしないことです。自分の仕事の困りごとに合う機能を2つか3つ選び、それを使いこなすところから始めるのが、Vivaldiに慣れる近道です。

Chromeからの引っ越し

Vivaldiを入れたら、まずChromeで使っていたブックマークやパスワードを移します。公式ヘルプの手順は次のとおりです。

  1. Vivaldi メニューから「ファイル」、「アプリケーションまたはファイルからインポート」の順に選ぶ
  2. ブックマークをインポートするブラウザを選ぶ(ファイルに保存している場合は「ブックマークHTMLファイル」を選ぶ)
  3. 「インポートを開始」をクリックする

元のブラウザによっては、パスワードや履歴などのデータも同時にインポートできます。インポートの画面で、移したい項目にチェックが入っているかを確かめてから始めましょう。

引っ越しの直後は、Chromeも残しておくと安心です。仕事で使うWebサービスの中には、ブラウザが変わると改めてログインや二段階の認証を求めるものがあります。1週間ほどは両方を使える状態にしておき、仕事に必要なサービスがVivaldiで問題なく動くかを確かめてから、普段使うブラウザを切り替えると、締め切り前に慌てずに済みます。

拡張機能を入れる

Chromeで使っていた拡張機能は、Chromeのウェブストアから Vivaldi に入れられます。公式ヘルプの手順は次のとおりです。

  1. Chrome ウェブストアにアクセスする
  2. 拡張機能のカテゴリを選び、使いたい拡張機能を探す
  3. 「Chrome に追加」をクリックする

「Chrome に追加」のボタンが表示されない場合は、「設定」の「プライバシーとセキュリティ」にある「Google 拡張機能」で、ウェブストアのオプションが有効になっているかを確かめます。

公式ヘルプでは、Chrome向けに作られた拡張機能はVivaldiでも正常に動作する一方で、まれに動作が異なることがあると書かれています。仕事で欠かせない拡張機能がある場合は、引っ越しの前に動作を確かめておきましょう。

拡張機能を入れすぎると、ブラウザの動きが重くなります。Vivaldiには標準で多くの機能が入っているので、Chromeで拡張機能に頼っていた機能が、Vivaldiでは不要になることもあります。スクリーンショットやメモの拡張機能は、まずVivaldiの標準の機能で足りるかを試してから入れ直すとよいでしょう。

パネルの基本

Vivaldiを特徴づける機能の1つが、ウィンドウの横に表示されるパネルです。公式ヘルプでは、メインのサイドパネルから、ブックマーク、ダウンロード、メモ、履歴、ウィンドウパネル、ウェブパネルなどの重要なツールにすばやくアクセスできると説明されています。パネルのツールをクリックすると、サイドバーが開き、ブラウザのメインの画面と並べて操作できます。

パネルを表示するには、画面の下のステータスバーの左側にある「パネルの表示」のボタンをクリックします。キーボードでは、Windowsなら F4、Macなら ⌥⌘P で表示と非表示を切り替えられます。

パネルの位置は、「設定」の「パネル」で、ウィンドウの左側か右側かを選べます。タブバーを左に縦に並べている人は、パネルを右側に表示すると、画面の左右で役割が分かれて見やすくなります。

仕事で特に便利なのは、次のパネルです。

パネル できること 仕事での使い方の例
ブックマーク ブックマークを一覧で表示 よく使う資料のページを横に出しながら作業
ダウンロード ダウンロードの一覧と進み具合 取引先から受け取ったファイルの場所をすぐ確かめる
メモ ページの内容をメモとして保存 調べた内容を出典のURLと一緒に控える
ウィンドウパネル 開いているタブを木の形で表示 タブが多いときに全体を見渡す

メモのパネルは、調べものの多い仕事で役に立ちます。ページの文章を選んでメモに保存すると、どのページから取ったかも残るので、後から出典を確かめるのが楽になります。

ウェブパネルに仕事のツールを登録する

ウェブパネルは、よく使うWebサイトをサイドのパネルに登録しておける機能です。公式ヘルプでは、ウェブパネルを開くと、メインウィンドウのタブと同時にその内容を表示できると説明されています。

ウェブパネルを追加する手順は次のとおりです。

  1. ステータスバーの左側にある「パネルを表示」のアイコンをクリックするか、F4(Macでは ⌥⌘P)でパネルを開く
  2. 「ウェブパネルの追加」のボタンをクリックする
  3. 現在開いているページを追加するか、よく訪れるサイトから選ぶか、URLを直接入力する

閲覧中のページの上で右クリックし、「ウェブパネルに追加」を選ぶ方法もあります。

ウェブパネルに向いているのは、作業の横で開いておきたいサイトです。チャットのサービス、カレンダー、翻訳のサイト、タスクの管理のサービスなどを登録しておくと、メインの画面で資料や図面を見ながら、横でチャットに返信できます。

ウェブパネルは幅が狭いため、サイトによってはスマートフォン向けの表示になったり、アプリのダウンロードを求められたりします。その場合は、ウェブパネルのボタンを右クリックして「デスクトップ版を表示」を選ぶと、パソコン向けの表示に切り替わります。

各ウェブパネルには、「設定」の「キーボード」でショートカットを割り当てられます。よく使うチャットのパネルにショートカットを割り当てておくと、マウスに手を伸ばさずに開けます。

タブスタックで同じ案件のタブをまとめる

仕事をしていると、1つの案件のためにいくつものタブを開くことになります。取引先の資料、仕様のページ、参考のサイト、管理画面。これらが他の案件のタブと混ざると、目的のタブを探すだけで時間がかかります。

タブスタックは、複数のタブを1つのグループにまとめる機能です。公式ヘルプでは、作り方として次の方法が紹介されています。

1つ目は、ドラッグです。タブを別のタブの上にドラッグし、ドロップ先のタブが暗くなったらマウスのボタンを離すと、2つのタブがスタックになります。

2つ目は、まとめて選ぶ方法です。Shift キーか Ctrl キー(Macでは ⌘ キー)を押しながら複数のタブを選び、選んだタブの1つを右クリックして、選択したタブをスタックにする項目を選びます。

3つ目は、同じドメインのタブをまとめる方法です。同じサイトのタブが複数開いているときに、その1つを右クリックして「同じホストでスタック」を選ぶと、そのサイトのタブがまとめてスタックになります。

ドラッグでタブを動かすときに、意図せずスタックができてしまう場合は、「設定」の「タブ」、「タブ機能」、「タブスタックオプション」で、ドロップの反応の速さを調整できます。

案件ごとにタブスタックを作っておけば、タブバーにはスタックが並ぶだけになり、画面がすっきりします。案件が終わったら、スタックごと閉じれば片付けも一度で済みます。

タブタイリングで2つの画面を並べる

資料を見ながら文章を書く、2つの見積書を比べる、仕様のページを見ながら管理画面を操作する。こうした作業では、タブを行き来するより、2つの画面を並べたほうが速く正確に進みます。

タブタイリングは、複数のタブを1つのウィンドウの中に並べて表示する機能です。公式ヘルプでは、次の方法が紹介されています。

  1. Ctrl キー(Macでは ⌘ キー)か Shift キーを押しながら、並べたいタブを選ぶ
  2. 選んだタブの1つを右クリックして「タイル」を選ぶ

ステータスバーの「ページのタイル張り」のボタンをクリックして、並べ方を選ぶこともできます。タブバーからタブをドラッグして、表示中の画面の上で「ドロップしてタイル」と表示されたらマウスのボタンを離す方法もあります。

ページの中のリンクを、今のページの横に並べて開きたいときは、リンクを右クリックして「タイルでリンクを開く」を選びます。調べものの途中で参考のページを横に開くときに便利です。

建築の図面の仕事を在宅でしている人の例では、Webの図面の閲覧サービスと、仕様書のPDFを横に並べて、寸法と仕様を照らし合わせる使い方をしています。2つの画面を行き来していたときより、確認の見落としが減ったという声はよく聞かれます。モニターが1枚しかない環境でも、タイリングを使えば2枚分に近い作業ができます。

ワークスペースで仕事と私用を分ける

案件が増えてくると、タブスタックだけでは整理が追いつかなくなります。そうしたときに使いたいのがワークスペースです。公式ヘルプでは、仕事、研究、ショッピング、学校などのトピックに関連するタブを、同じウィンドウの中でグループに分けられる機能と説明されています。

新しいワークスペースを作る手順は次のとおりです。

  1. タブバーの左側にある「ワークスペース」のボタンをクリックする(縦型のタブバーの場合はリストの上部)
  2. 「新しいワークスペース」をクリックする
  3. 空のワークスペースを作るか、今開いているタブを新しいワークスペースに移すかを選ぶ
  4. 名前を入れて、アイコンを選ぶ
  5. 「作成」をクリックするか、Enter キーを押す

ワークスペースの切り替えは、ワークスペースのメニューから選ぶほか、Ctrl + Shift(Macでは ⌘ ⇧)とワークスペースの番号を押す方法でもできます。たとえば3番目のワークスペースなら、Ctrl + Shift + 3 です。

ワークスペースの分け方は、「本業」「副業」「私用」のように働き方で分ける方法と、「A社」「B社」のように取引先で分ける方法があります。取引先が多い人は取引先ごとに、本業と副業を両立している人は働き方ごとに分けると、頭の切り替えもしやすくなります。

ワークスペースを切り替えると、表示されるタブがそのワークスペースのものだけになります。私用のタブが仕事の画面に紛れ込まなくなるので、画面共有をしながらの打ち合わせでも安心です。

セッションで作業の状態を保存する

月に1回の作業や、数日おきに続ける作業では、毎回同じタブの組み合わせを開くことがあります。そうした場合は、開いているタブをセッションとして保存しておくと、次回はワンクリックで同じ状態を開けます。

公式ヘルプの手順は次のとおりです。

・Vivaldi メニューから「ファイル」、「開いているタブをセッションとして保存」を選ぶ ・タブバーを右クリックして「すべてのタブをセッションとして保存」を選ぶ ・クイックコマンドに「開いているタブをセッションとして保存」と入力する

一部のタブだけを保存したい場合は、Ctrl、⌘、Shift キーでタブを選び、右クリックして「選択したタブをセッションとして保存」を選びます。

たとえば、月末の請求の作業で使う会計のサービス、銀行の管理画面、取引先ごとの請求書の保存先のページをセッションとして保存しておけば、月末に1回開くだけで、作業に必要な画面がそろいます。

クイックコマンドでキーボードから操作する

Vivaldiの機能が多くて覚えきれない、という人に覚えておいてほしいのがクイックコマンドです。公式ヘルプでは、キーボードを離れずに、タブを開く、閉じたタブを開き直す、ブックマークを開く、メモを作る、履歴を検索する、簡単な計算をする、といった操作ができると説明されています。

クイックコマンドは、Windowsでは F2、Macでは ⌘E で開きます。メインメニューの「ツール」からも開けます。開いたら、したいことを入力し始め、矢印キーで結果を選んで Enter キーで実行します。

クイックコマンドの便利なところは、機能の場所を覚えていなくても使える点です。「タイル」と入力すればタブタイリングが、「新しいワークスペース」と入力すればワークスペースの作成が呼び出せます。メニューの奥にある機能を探す時間が減るので、Vivaldiに慣れるまでの道具としても役立ちます。

簡単な計算もできるので、見積もりの金額を確かめたいときに、電卓を開かずにその場で計算できます。Enter キーを押すと、計算の結果がクリップボードにコピーされます。

ピン留めタブ、スピードダイヤル、リーディングリスト

毎日開くサイトや、あとで読みたいページの扱いにも、Vivaldiには便利な機能があります。

1つ目は、タブのピン留めです。公式ヘルプでは、最も頻繁に使うタブを開いたまま、常に同じ場所で使えるようにする機能と説明されています。タブの上で右クリックして「タブをピン留め」を選ぶか、クイックコマンドに「タブのピン留め/解除」と入力します。タブバーが上か下にある場合、ピン留めしたタブは小さくなってサイトのアイコンだけが表示され、タブバーの左側にまとまります。タブバーを左右に縦に並べている場合は、タブの一覧の上部に表示されます。メールやチャットのように1日中開いておくサービスをピン留めしておくと、誤って閉じる心配がなくなります。

2つ目は、スピードダイヤルです。新しいタブで表示されるスタートページに、よく使うサイトを大きなボタンとして並べられる機能です。スタートページの大きな追加のボタンをクリックし、サイトのアドレスを入力するか、候補から選びます。フォルダを作って分類することもできます。取引先ごとの管理画面や、毎日確かめるサービスをスピードダイヤルにまとめておけば、ブックマークの一覧を探すより早く開けます。

3つ目は、リーディングリストです。あとで読みたいページを一覧に保存しておける機能で、公式ヘルプでは、タブを際限なく開いたままにしたり、一時的なページでブックマークがいっぱいになったりするのを防げると説明されています。拡張機能やアカウントの登録も必要ありません。使うには、「設定」の「アドレスバー」、「リーディングリスト」で「リーディングリストボタンを表示」を有効にします。アドレスバーの右に表示されるボタンから「現在のページを追加」を選ぶと、開いているページが一覧に加わります。

調べものの途中で気になったページを、すぐ読まないけれど閉じたくもない、という理由でタブを開きっぱなしにしている人は多いはずです。そうしたページをリーディングリストに移すだけで、タブの数は目に見えて減ります。

タブバーの位置とメモリーセーバー

タブがたくさん並ぶ仕事では、タブバーの位置を変えるだけで見やすさが大きく変わります。公式ヘルプによると、タブバーはブラウザのウィンドウの上下左右のどこにでも配置できます。「設定」の「タブ」、「タブバーの位置」で選びます。

横長の画面では、タブバーを左に縦に並べると、タブの名前が長く表示されて見分けやすくなります。上に並べていたときは小さなアイコンしか見えなかったタブも、縦に並べれば名前が読めます。

タブを開いたままにしておくと、パソコンのメモリを多く使い、動きが重くなることがあります。その対策が、メモリーセーバーです。一定の時間使っていないタブを自動で休止させ、メモリの使用量を減らす機能です。「設定」の「タブ」、「メモリセーバー」で、無効、自動(推奨)、1時間、2時間、3時間、6時間の操作がなかった後から選べます。

休止したタブは、もう一度開くと読み込み直されます。公式ヘルプには、以前表示していた内容が失われる可能性があると書かれているので、入力の途中のフォームがあるタブは、休止の前に保存や送信を済ませておきましょう。

同期で複数のパソコンをそろえる

自宅のデスクトップと、外出用のノートパソコンの両方で Vivaldi を使うなら、同期を設定しておくと便利です。同期には Vivaldi アカウントが必要です。

公式ヘルプの手順では、ステータスバーの左側の「同期設定」をクリックするか、「設定」の「同期」を開き、Vivaldi アカウントでログインします。このとき、データを暗号化するための暗号化パスワードを決めます。暗号化パスワードは手元のパソコンで使われ、Vivaldi の会社を含む第三者に送られることはないと説明されています。暗号化パスワードを決めない場合はログインのパスワードが使われますが、公式ヘルプではこの方法は勧められていません。

同期できる項目として、ブックマークとスピードダイヤル、一部の設定、保存したパスワード、自動入力の情報、履歴、拡張機能、メモ(添付ファイルを除く)などが挙げられています。

ここで注意したいのは、公式ヘルプに「同期はデータをバックアップするサービスではありません」とはっきり書かれている点です。同期は、複数の機器で同じ状態を保つための機能で、データを守るための控えではありません。仕事で大切なブックマークは、「ファイル」の「ブックマークをエクスポート」で、HTMLのファイルとして別に保存しておくと安心です。

仕事向けの設定の例

ここまでの機能を組み合わせた、在宅で仕事をする人向けの設定の例を紹介します。

・タブバーは左に縦に配置し、タブの名前が読めるようにする ・パネルは右側に表示し、ウェブパネルにチャットとカレンダーを登録する ・ワークスペースを「本業」「副業」「私用」の3つ作る ・案件ごとにタブスタックを作る ・資料と作業の画面はタブタイリングで並べる ・月末の作業のタブはセッションとして保存する ・メモリーセーバーは「自動」にする ・機能の場所に迷ったら、まずクイックコマンドで探す

最初の1週間は、この中から2つか3つだけを使ってみてください。たとえば「ワークスペースで仕事と私用を分ける」と「タブタイリングで資料と作業を並べる」の2つだけでも、画面の散らかりは大きく減ります。慣れてきたら、少しずつ使う機能を広げていきます。

1日の作業の流れに当てはめた例

設定の例を、在宅で図面や資料の仕事をしている人の1日の流れに当てはめてみます。

朝、Vivaldiを開くと、ピン留めしたメールとチャットがタブバーの上に並んでいます。右側のパネルのウェブパネルでカレンダーを開き、その日の打ち合わせの時間を確かめます。

午前中は「本業」のワークスペースで作業します。案件Aのタブスタックを開き、図面の閲覧サービスと仕様書のPDFをタブタイリングで左右に並べて、寸法の確認を進めます。途中でチャットに質問が届いたら、ウェブパネルのチャットを開いて、図面の画面を閉じずに返信します。

調べものの途中で見つけた参考の記事は、その場では読まずにリーディングリストに追加しておきます。昼休みに、リーディングリストからまとめて読みます。

午後は、Ctrl + Shift と番号の操作で「副業」のワークスペースに切り替えます。本業のタブは画面から消えるので、副業の作業に集中できます。夕方、月末の請求の作業がある日は、保存しておいたセッションを開き、必要な画面を一度にそろえます。

1日の終わりに、終わった案件のタブスタックを閉じます。使わなくなったタブはメモリーセーバーが休止させているので、翌朝まで開いたままでもパソコンの動きは重くなりにくくなります。

このように、機能を1つずつ見ると細かな工夫ですが、組み合わせると「探す」「切り替える」「片付ける」の手間がまとめて減ります。

つまずきやすい点

Vivaldiを使い始めた人がつまずきやすい点も整理しておきます。

1つ目は、設定の項目が多すぎて迷うことです。この記事で紹介した設定の場所を控えておくか、クイックコマンドで機能の名前を入力して呼び出すと、迷う時間を減らせます。

2つ目は、ドラッグの操作で意図しないタブスタックやタイリングができてしまうことです。タブスタックはドロップの反応の速さを、設定で調整できます。

3つ目は、拡張機能の動きの違いです。まれにChromeと動作が違う拡張機能があるので、仕事に欠かせない拡張機能は、早めに動作を確かめておきます。

4つ目は、同期をバックアップと思い込むことです。「同期で複数のパソコンをそろえる」の節で紹介したとおり、同期はバックアップではありません。大切なデータは別に保存しておきます。

5つ目は、メモリーセーバーで休止したタブの内容が失われることです。入力中のフォームがあるタブは、休止の前に保存します。

ブラウザのタブではなく、アプリとして分けたいとき

Vivaldiのワークスペースやウェブパネルを使えば、ブラウザの中でかなりの整理ができます。一方で、「Gmailを仕事用と個人用で同時に開きたい」「チャットやメールを、ブラウザのタブではなくアプリのように独立させたい」という人もいるはずです。

そうした使い方を考えている人には、Mac向けのSpaceDeckという選択肢もあります。公式サイトによると、SpaceDeckは毎日使うWebアプリを1つの画面に集めて使うためのmacOSのアプリで、アプリごとに専用のCookieの入れ物を持つため、同じサービスの複数のアカウントにログインしたまま切り替えられます。すべてのアプリの通知を1か所にまとめる機能や、アプリの隣にターミナルを開く機能もあります。無料版はワークスペース1つ、アプリ3つまでで、14日間はすべての機能を試せます。上限のないProは公式サイトの表示で月額980円、年額8,800円、買い切り19,800円です。アカウント登録をせずに使い始められると案内されています。

SpaceDeckは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

Vivaldiはブラウザの中で整理する道具、SpaceDeckはWebアプリを独立させて並べる道具、と役割が違うので、自分の仕事の困りごとに合うほうを選ぶとよいでしょう。

道具を整えることが、在宅の仕事の信頼につながる

在宅で仕事をしていると、画面の中が自分の仕事場そのものになります。どこに何があるかが分かる状態を保てていると、急な問い合わせにもすぐに答えられ、資料の確認の漏れも減ります。逆に、タブやファイルが散らかっていると、探し物の時間が積み重なり、作業の質にも影響します。

20年この市場を見てきた立場から言えば、長く仕事が続く人ほど、こうした仕事場の整え方に自分なりの決まりを持っています。返事が早い、資料をすぐに出せる、確認の漏れが少ない。どれも小さなことですが、依頼する側には「この人に任せると楽だ」という信頼として伝わります。とくに、仲介の手数料がかからない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼につながり、中間の手数料が乗らない分、受ける側の手取りも厚くなります。

業務の道具の使い方や導入を企業に提案する仕事に関心がある人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で仕事の内容をまとめています。ブラウザやWebアプリを作る仕事については、アプリケーション開発のお仕事が参考になります。画面の見やすさや使いやすさを設計する仕事に関心がある人は、デザイナーの年収・単価相場で相場を確かめられます。会社として在宅勤務の環境を整える場合は、テレワーク 助成金 2026で使える助成金の考え方を整理しています。

よくある質問

Q. VivaldiでChromeの拡張機能は使えますか?

使えます。VivaldiはChromeと同じChromiumという土台で作られているため、Chromeのウェブストアから拡張機能を入れられます。「Chrome に追加」が表示されない場合は、「設定」の「プライバシーとセキュリティ」にある「Google 拡張機能」でウェブストアのオプションを有効にします。まれに動作が異なる拡張機能もあるので、仕事で使うものは早めに確かめてください。

Q. Chromeのブックマークやパスワードを移せますか?

Vivaldi メニューの「ファイル」から「アプリケーションまたはファイルからインポート」を選び、移したいブラウザを選んで「インポートを開始」を押します。元のブラウザによっては、パスワードや履歴も一緒に移せます。移したあと1週間ほどはChromeも残し、仕事のサービスが問題なく使えるかを確かめると安心です。

Q. Vivaldiの同期はバックアップの代わりになりますか?

なりません。公式ヘルプには、同期はデータをバックアップするサービスではないと明記されています。同期は複数のパソコンで同じ状態を保つための機能です。大切なブックマークは「ファイル」の「ブックマークをエクスポート」でHTMLのファイルとして保存し、別の場所にも控えを残しておいてください。

Q. 機能が多すぎて覚えられません。どうすればよいですか?

まずはクイックコマンドを覚えるのがおすすめです。WindowsではF2、Macでは⌘Eで開き、「タイル」や「新しいワークスペース」のように機能の名前を入力すれば、メニューの場所を覚えていなくても呼び出せます。そのうえで、ワークスペースとタブタイリングのように、仕事の困りごとに合う機能を2つか3つから使い始めると慣れやすくなります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年10月7日最終更新:2026年10月12日
三浦 健太

この記事を書いた人

三浦 健太@SOHO編集部

フリーランスCADオペレーター・建築系コンサル

一級建築士事務所で設計を担当した後、フリーランスのCADオペレーターに。建築・不動産・施工管理系の実務経験を活かした記事を執筆しています。

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