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小規模多機能型居宅介護はきついと言われる理由|負担が集まる場面と、続く人のやり方

@SOHO編集部
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小規模多機能型居宅介護はきついと言われる理由|負担が集まる場面と、続く人のやり方

この記事のポイント

  • ✓小規模多機能型居宅介護がきついと言われる理由を
  • ✓通い・訪問・泊まりを同じ職員で回す業務の幅
  • ✓当日の予定変更と家族対応の3つに分けて整理

小規模多機能型居宅介護(以下、小規模多機能)は「きつい」と言われることの多い職場です。結論から書くと、そのきつさは「介助の量が多い」ことよりも、「1人で担う夜勤」「通い・訪問・泊まりを同じ職員で回す業務の幅」「当日に入る予定変更と家族対応」の3つに集中しています。

裏を返せば、この3つがどう手当てされているかで、同じ小規模多機能でも働きやすさはかなり変わります。「小規模多機能だからきつい」のではなく、「この3つを個人に背負わせている事業所がきつい」というのが、実態に近い見方です。

この記事では、負担が集まる場面を1つずつ分解し、他の介護サービスとの違い、きつさが出やすい事業所の特徴、そして長く続いている人が何をしているのかを整理します。

きつさの正体は、3つの場面に集まっている

まず、小規模多機能という仕組みそのものを確認しておきます。きつさの理由の大半は、仕組みから説明がつくからです。

小規模多機能は、登録した利用者に対して「通い」「訪問」「泊まり」を1つの事業所で組み合わせて提供する地域密着型サービスです。登録定員は29人以下、通いは1日あたり原則15人以下、泊まりは原則9人以下という上限があります。

料金は月額の定額制です。利用者は、登録している事業所であれば、通いを何回使っても、訪問を何回頼んでも、基本の料金は変わりません(食費や宿泊費は別)。これは利用者と家族にとっては大きな安心材料ですが、職員側から見ると「必要と判断されれば、訪問も泊まりも増える」構造でもあります。

人員基準は、日中が通いの利用者3人に対して介護従業者1人以上(常勤換算)と、訪問担当が1人以上。夜間は夜勤職員1人以上と、夜間の訪問に備える宿直職員1人以上です。

この仕組みを働く側に置き換えると、次の3つの負担が見えてきます。

負担が集まる場面 仕組み上の原因 起きやすいこと
夜勤 夜勤職員の基準が1人以上 泊まりの利用者全員を1人で見る
業務の幅 同じ職員が通い・訪問・泊まりを担当 1日の中で役割が何度も切り替わる
予定変更と家族対応 定額制で利用回数に上限が無い 当日の依頼で予定が組み替わる

特養やデイサービスにも、それぞれのきつさはあります。ただ、この3つが1つの職場に同時に存在するのは、小規模多機能に固有の特徴です。正直なところ、ここを知らずに「規模が小さいから楽そう」と入ると、ギャップは大きくなります。

以下、3つの場面を順に見ていきます。

負担が集まる場面1 1人で担う夜勤

小規模多機能のきつさとして最も多く挙がるのが夜勤です。数字で確認しておきます。

夜勤を1人で行うことを負担に感じる人もいるでしょう。日本医療労働組合連合会の「2025介護施設夜勤実態調査 結果概要(p.18)」によると、調査に回答があった小規模多機能型居宅介護事業所28件は、すべて1人体制で夜勤を行っています。なお、28事業所すべて勤務形態は2交代制です。 出典: job.kiracare.jp

回答事業所数は28件と多くはありませんが、「すべて1人体制」「すべて2交代制」という結果は、現場の実感とも一致します。2交代制の夜勤は、夕方から翌朝までの16時間前後の拘束になるのが一般的です。

1人夜勤の負担は、単に「人が少ない」ことに留まりません。具体的には次のような形で表れます。

泊まりの利用者の状態が日によって違う

特養の夜勤も1フロアを1人で見ることがありますが、入居者は同じ顔ぶれで、夜間の様子もある程度予測がつきます。小規模多機能の泊まりは、日によって利用者が入れ替わります。普段は通いだけの方が、家族の事情で急に泊まることもあります。自宅と違う環境で眠ることで、夜間に何度も起きる、帰りたいと訴える、といった状態になりやすいのです。

夜間の訪問や電話対応が重なる

夜間の訪問には宿直職員が対応する基準ですが、事業所によっては、自宅で暮らす登録者やその家族からの電話を夜勤者が受ける運用になっています。泊まりの利用者の対応中に電話が鳴る、という状況が起こり得ます。

休憩と仮眠が取りにくい

労働基準法では、労働時間が8時間を超える場合、少なくとも60分の休憩を与えることになっています。休憩は「労働から離れることが保障された時間」でなければなりません。1人夜勤で、呼ばれたら対応しなければならない状態で待機している時間は、休憩ではなく労働時間と判断される可能性があります。制度上の休憩時間と、実際に休めている時間がずれている事業所は少なくありません。

では、この負担に見合う手当はどうか。夜勤手当の水準についても数字があります。

【給与シミュレーション(月8回夜勤の場合)】 先ほどの平均額(6,167円)をもとに、小規模多機能型居宅介護で正規職員として夜勤を月8回行った場合の月収目安です。 出典: kaigojob.com

夜勤1回あたりの手当が平均6,167円という前提で、月8回入ると手当だけで約4万9,000円になる計算です。ただし、2交代制の1回は2日分の勤務にまたがるため、月8回の夜勤は実質的に16日分の勤務日を占めます。夜勤明けの日は、法律上の休日としては数えられないのが原則です。つまり、「夜勤明け」と「公休」が別に確保されているかどうかで、体の負担は大きく変わります。

夜勤のきつさは、回数と、1回あたりの負荷と、明けの後の休みの3つで決まります。求人票では手当の額に目が行きがちですが、実際に比べるべきは後の2つです。

負担が集まる場面2 通い・訪問・泊まりを同じ職員で回す

2つ目は業務の幅です。これは小規模多機能を選ぶ理由にもなる特徴ですが、同時にきつさの源にもなっています。

日中の勤務を例に取ります。午前中は通いのフロアで入浴介助をしていた職員が、昼前に1人暮らしの利用者宅へ服薬確認に行き、戻って昼食の介助、午後は送りの運転を兼ねて別の利用者宅で夕食の準備をする。こうした1日は珍しくありません。

この働き方には、次のような負担がかかります。

頭の切り替えが多い

フロアでは複数の利用者を同時に見守り、訪問では1人の利用者に集中し、送迎では運転と安全確認に集中する。求められる注意の向け方が、1日に何度も変わります。身体的な疲れよりも、この切り替えによる消耗を訴える人が多いのが特徴です。

フロアの人数が常に揺れている

訪問に職員が出ている間、フロアに残る職員の数は減ります。人員基準は常勤換算で見るため、書類上は基準を満たしていても、ある時間帯だけフロアが手薄になることは起こり得ます。その時間にトイレの介助が重なると、残った職員は複数の利用者から同時に目を離せない状態になります。

運転の負担

送迎と訪問で、1日に何度も事業所の車を運転します。狭い住宅街、雨の日、冬の凍結路。運転に慣れていない人にとっては、介助以上の緊張になります。事故が起きた場合の対応や、自家用車を使う場合の保険の扱いは、事業所ごとに違います。

雑務が職種の境目なく回ってくる

小規模多機能は職員が10数人の規模で、事務員や清掃員、調理員を置いていない事業所もあります。その場合、昼食の準備、洗濯、泊まりの部屋のシーツ交換、車の清掃やガソリンの補給、備品の発注といった仕事も、介護職員の手に回ってきます。特養のように職種ごとに分業されている職場から来た人ほど、「介護以外の仕事が多い」と感じやすい部分です。

具体的な場面で考えてみます。朝の迎えから戻った直後に、家族から「母が今日は行きたくないと言っている」と電話が入る。担当の職員が様子を見に訪問へ出る。その間、フロアでは入浴の順番が詰まり、残った職員が入浴介助と見守りを同時に抱える。昼には予定より遅れて昼食の準備が始まり、休憩が後ろにずれる。午後、訪問から戻った職員は記録を後回しにしたまま送りに出る。こうして積み残された記録と洗濯物が、夕方にまとめて片付けられる。

この1日で、特別に難しい介助は1つもありません。それでも、終業時には強い疲れが残ります。小規模多機能のきつさが「量ではなく種類と予測のしにくさ」だと言われるのは、こういう日が続くからです。

一方で、この幅の広さは、職員が利用者の生活を丸ごと見られるという価値でもあります。通いで見た歩き方の変化を、訪問のときに自宅の段差と結びつけて考えられる。これは、通いだけ、訪問だけの事業所ではできないことです。

きつさとやりがいが同じ場所から生まれている、というのが業務の幅の特徴です。どちらが強く出るかは、次の節で書く事業所の運営の仕方にかかっています。

負担が集まる場面3 当日の予定変更と家族対応

3つ目は予定変更です。先ほど書いたとおり、小規模多機能は定額制で、利用回数に上限がありません。

「小規模多機能型居宅介護の夜勤はきつい?」「本当に一人で夜勤をするの?」「実際の給料は?」小規模多機能型居宅介護への転職や、夜勤の働き方を検討する際、このような不安を感じていませんか。「通い・訪問・泊まり」を組み合わせた独自のサービスゆえに、他施設とは勝手が異なる点も多くあります。 出典: kaigojob.com

「勝手が異なる点」の代表が、この予定変更です。家族から「今朝、父が起き上がれない」「急な出張が入ったので今夜泊めてほしい」と連絡が入ると、その日の訪問と泊まりの予定が組み替わります。

ここで負担が生じる理由は2つあります。

計画を立てる人と、動く人が近い

小規模多機能では、事業所の中にケアマネジャー(介護支援専門員)がいて、利用者のケアプランを作ります。外部のケアマネジャーを通さない分、家族の要望が事業所に直接届き、その日のうちに対応を求められやすいのです。計画変更の判断が速いのは利用者にとって利点ですが、現場の職員はその変更を当日に吸収することになります。

家族との距離が近い

同じ職員が、通いの送迎でも訪問でも家族と顔を合わせます。関係が深まる分、「あの職員さんなら頼みやすい」と個人に依頼が集まることがあります。サービスの範囲を超えた頼みごと(買い物のついで、家族の用事など)を断りにくくなるのも、この距離の近さから来る負担です。

これは、構造的に避けられない部分と、運営で軽くできる部分に分けて考えるべきです。予定変更そのものは避けられません。ただし、「変更を誰が判断し、誰に伝え、どの業務を後回しにするか」をリーダーが決める仕組みがあれば、現場の職員が1人で抱える負担は減ります。家族からの依頼も、「窓口はケアマネジャーか管理者」と決めてあれば、職員個人が断る必要はなくなります。

他の介護サービスと比べたときのきつさ

小規模多機能のきつさを相対的に見るため、よく比較されるサービスと並べてみます。あくまで傾向で、事業所ごとの差は大きいことを前提にしてください。

比較の観点 小規模多機能 デイサービス 訪問介護 特養 グループホーム
夜勤 あり(1人体制が多い) 原則なし 原則なし あり あり(1ユニット1人)
1日の業務の切り替え 多い 少ない 少ない 中程度 中程度
当日の予定変更 多い 少ない 中程度 少ない 少ない
身体介助の量 中程度 中程度 利用者による 多い 中程度
家族との関わり 多い 中程度 多い 少ない 中程度
運転 多い 送迎あり 移動あり ほぼなし ほぼなし

この表から分かるのは、小規模多機能は「身体介助の量が突出して多い職場ではない」ということです。特養のほうが、入浴や排泄の介助が次々と続く場面は多くなります。小規模多機能のきつさは、量ではなく、種類の多さと予測のしにくさにあります。

そのため、「特養で体力的にきつかったから小規模多機能へ」と移った人が楽になるとは限りません。反対に、「デイサービスで物足りなかった」「利用者の生活全体に関わりたい」という人には、きつさ以上のやりがいを感じやすい職場です。自分がどちらの種類の負担に強いかを先に考えておくのが、職場選びで失敗しないコツです。

介護職員の給与の水準が勤め先のサービス種別や経験年数でどう変わるのかは、統計をもとに相場を整理した介護職員の年収・単価相場で確認できます。夜勤手当を含めた総額で比べると、職場ごとの負担と待遇の釣り合いが見えやすくなります。

きつさが強く出る事業所、出にくい事業所

同じ小規模多機能でも、きつさの出方には明確な差があります。見てきた範囲で、差を生む要因を挙げます。

登録者数と職員数の釣り合い

登録定員が29人でも、実際の登録者が20人の事業所と29人の事業所では、訪問や泊まりの件数がまったく違います。一方で、登録者が少ないと事業所の収入が減り、職員を増やせないという事情もあります。職員の人数に対して登録者が多すぎないか、あるいは登録者が少なすぎて人を削っていないか。どちらの偏りも、現場のきつさにつながります。

夜勤と宿直が分かれているか

基準上は夜勤1人以上と宿直1人以上ですが、宿直を管理者などが自宅待機の形で担い、夜勤者が実質的に夜間の電話と訪問の判断まで背負っている運用も見られます。夜間の訪問が発生したとき、誰が出るのか。ここが曖昧な事業所は、夜勤のきつさが増します。

看護小規模多機能かどうか

看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、訪問看護を組み合わせた形で、医療的なケアが必要な利用者が多くなります。看護師の配置が手厚い分、夜間の急変時に相談しやすいという利点があります。一方で、医療的な対応の頻度が上がるため、介護職員に求められる観察と報告の精度も上がります。どちらが楽かは一概に言えません。

リーダーが予定変更を引き受けているか

先ほど書いたとおり、予定変更は避けられません。変更が出たときに、リーダーや管理者がホワイトボードを書き換え、各職員の動きを組み直している事業所では、現場の混乱は小さく済みます。変更の連絡が個人の携帯に直接届き、職員同士で調整している事業所では、負担が一部の人に偏ります。

記録の仕組み

通い・訪問・泊まりで別の職員が同じ利用者に関わるため、記録が情報の生命線になります。タブレットなどで記録を共有している事業所では、申し送りの時間が短くなり、残業も減りやすくなります。紙の記録を転記している事業所では、この作業が勤務時間外に回りがちです。

続いている人がやっていること

では、小規模多機能で長く続いている人は、何をしているのか。現場で聞く話には共通点があります。

自分の役割を、時間帯ごとに言葉にしている

「9時から10時は迎え、10時から11時はフロアで入浴、11時30分から訪問」というように、自分の担当を時間で区切って把握しています。業務の幅が広い職場ほど、頭の中で抱えずに書き出すことが効きます。予定が変わったときも、どこを組み替えればよいかがすぐに分かります。

判断を自分1人で抱えない

訪問先で迷ったら事務所に電話する、家族からの依頼は「確認してお返事します」と持ち帰る、夜勤中の急変は看護職員のオンコールに早めに連絡する。続いている人ほど、相談の敷居が低い傾向があります。小規模多機能は職員が少ない分、1人の判断の影響が大きくなるため、相談を早めることが自分を守ることにつながります。

夜勤の回数と明けの休みを、最初に交渉している

夜勤のきつさは回数と休み方で大きく変わります。入職時や面談のときに「夜勤は月何回まで」「明けの翌日は公休にしてほしい」と伝えている人は、体を壊しにくくなります。人手の少ない事業所ほど、長く続けてくれる人の要望は通りやすいものです。

利用者の「変化」を楽しめる視点を持っている

これは精神論に聞こえるかもしれませんが、実務上の意味があります。予定変更を「振り回された」と受け取るか、「利用者の暮らしが変わったサイン」と受け取るかで、同じ出来事でも消耗の度合いが違います。続いている人は、変更の理由に関心を向けていることが多いです。

私が以前、介護業界の働き方を取材する仕事をしていたとき、小規模多機能で10年近く働いている介護福祉士の方に話を聞いたことがあります。その方は、休憩室のロッカーに小さなノートを入れていて、そこに「今月やって疲れたこと」と「疲れなかったこと」を1行ずつ書いていました。見せてもらうと、疲れた欄には「夜勤明けに訪問の穴埋め」「家族からの電話を自分の携帯で受けた」、疲れなかった欄には「リーダーが予定を組み替えてくれた日」と並んでいました。

その方いわく、きつさの原因は業務の中身より「予定外に自分へ回ってきた仕事」だったそうです。ノートを持って管理者と話し、夜勤明けの訪問と個人携帯での家族対応をやめてもらったことで、辞めようと思っていた時期を越えられたと話していました。正直なところ、この話を聞くまで私も「小規模多機能は人手が少ないからきつい」と単純に考えていました。きつさの原因を記録して、具体的に交渉材料にする。地味ですが、再現性のあるやり方です。

早めに看護職員と関係を作っている

夜勤中に不安を感じたとき、電話しやすい看護職員がいるかどうかは大きな差になります。日中のうちに、利用者の状態で気になることを看護職員に聞いておく。こうした日々のやり取りが、夜の安心につながっています。

きつさが集中しやすい時期は、入職後の半年間

小規模多機能のきつさには、時期による波もあります。辞める人が出やすいのは、入職してから半年ほどの間です。理由を時期ごとに分けると、対策が立てやすくなります。

入職から1か月目 覚えることの量に圧倒される

最初の壁は、利用者の情報量です。登録者は最大29人で、一人ひとり利用の形が違います。週3日の通いの方、毎朝の服薬確認の訪問だけの方、週末に泊まる方。さらに、訪問先の道順、鍵の場所、家族の連絡先、家の中のルールまで覚える必要があります。特養やデイサービスの経験者でも、この「在宅の暮らしの情報」には戸惑うことが多いです。

この時期は、完璧に覚えようとしないことが大切です。訪問先ごとのメモを自分用に作り、同行のたびに書き足していくと、1か月後にはかなりの情報が手元に残ります。

2か月目から3か月目 訪問と夜勤の独り立ち

2つ目の壁は、1人で動く場面が始まることです。先輩との同行を終えて、訪問に1人で行くようになり、夜勤にも入り始めます。ここで「迷ったときに誰に聞けばよいか分からない」状態だと、不安が一気に大きくなります。

事業所によっては人手不足から独り立ちを急がせることがありますが、夜勤の独り立ちの時期は、本人が「この利用者なら夜の様子が分かる」と言えるまで待ってもらうのが本来の形です。同行の回数に目安を設けている事業所なら、その回数を事前に確認しておきましょう。

4か月目から6か月目 業務の幅と人間関係の疲れ

3つ目の壁は、慣れてきたころに来ます。一通りの業務ができるようになると、訪問も送迎も夜勤も任されるようになり、1人あたりの負担が増えます。職員が10数人の職場なので、人間関係の相性も逃げ場が少なく、ここで疲れが表に出る人がいます。

この時期に効くのは、自分の担当の偏りを数字で確認することです。月の夜勤回数、訪問の担当件数、送迎の回数を、他の職員と比べて極端に多くないか。偏りがあれば、感覚ではなく数字で管理者に伝えると、話が通りやすくなります。

裏を返せば、半年を越えた人は長く続く傾向があります。利用者一人ひとりの暮らしが頭に入り、予定変更も「あの方ならこういう理由だろう」と先を読めるようになるからです。きつさの山がどこにあるかを知っておくだけでも、「今がいちばん大変な時期だ」と冷静に受け止めやすくなります。

求人票と見学で、きつさを見分けるポイント

最後に、応募前に確認しておきたい点をまとめます。

・夜勤の体制:夜勤は1人か、宿直は別にいるか、看護職員はオンコールか常駐か
・夜勤の回数と明けの扱い:月の目安回数、明けの翌日が公休になっているか
・休憩の取り方:夜勤中の休憩と仮眠が実際に取れているか、交代要員がいるか
・登録者数と職員数:介護サービス情報公表システムで、登録者数と従業者数を確認できる
・運転の条件:事業所の車か自家用車か、自家用車の場合の保険とガソリン代の扱い
・記録の方法:紙かタブレットか、記録にかかる時間は勤務時間内に収まっているか
・予定変更の窓口:家族からの依頼を誰が受け、誰が判断するか

見学ができるなら、夕方の時間帯を選ぶのがおすすめです。送りと夜勤への申し送りが重なる時間で、その事業所の連携の良し悪しが最も表に出ます。ホワイトボードの予定が書き換えられているか、職員同士が声をかけ合っているか。ここを見ると、求人票には書かれていない実態がかなり分かります。

看護小規模多機能など、看護職員として夜間のオンコールを担う働き方を考えている場合は、施設で働く看護師の収入の相場を整理した看護師の年収・単価相場も参考になります。オンコール手当を含めて病院勤務と比べると、負担との釣り合いを判断しやすくなります。

「小規模多機能はきつい。でも介護は続けたい」と迷っている場合、第三者に相談するのも有効な手段です。働く人の職業選択や能力開発の相談に乗る国家資格について解説したキャリアコンサルタントのページでは、どんな相談ができるのかがまとめられています。

運営者の視点から見た「きつさ」

在宅ワークとフリーランスの市場を20年運営してきた立場から、1つ観察を書いておきます。

働き方のきつさは、業務の量よりも「判断が誰に集まっているか」で決まる傾向があります。小規模多機能の1人夜勤も、在宅で複数の仕事を抱える人の働き方も、構造は似ています。判断を1人で背負い、相談先が無い状態が続くと、量が少なくても人は消耗します。長く続いている人は、仕事を減らすより先に、判断を分け合える相手と仕組みを確保しています。

報酬の構造にも同じことが言えます。人と仕事の間に入る事業者が増えるほど、働く人の手元に残る額は薄くなります。仲介の手数料が乗らない直接のやり取りであれば、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%という形の値打ちは、金額の大小ではなく、この手取りの厚みという質にあります。

小規模多機能のきつさは、職場の仕組みから生まれている部分が大きく、だからこそ事業所の運営で差がつきます。「きつい職場」かどうかは、職種の名前ではなく、夜勤と業務の幅と予定変更を誰がどう引き受けているかで判断するのが妥当です。

よくある質問

Q. 小規模多機能型居宅介護の夜勤は本当に1人ですか?

多くの事業所で1人体制です。人員基準では夜勤職員1人以上と、夜間の訪問に備える宿直職員1人以上を置くことになっており、日本医療労働組合連合会の2025年の調査でも回答した28事業所すべてが1人体制でした。夕方から翌朝までの2交代制が一般的なので、休憩と仮眠が実際に取れるかを確認しましょう。

Q. 小規模多機能と特養ではどちらがきついですか?

きつさの種類が違います。特養は入浴や排泄など身体介助の量が多く、小規模多機能は通い・訪問・泊まりを同じ職員で回すため業務の切り替えと当日の予定変更が多くなります。体力的な負担が苦手な人と、予測のしにくさが苦手な人とでは、きついと感じる職場が逆になることがあります。

Q. 小規模多機能で長く続けるにはどうすればいいですか?

自分の担当を時間帯ごとに書き出して把握する、訪問先や夜勤中に迷ったら早めに相談する、家族からの依頼は持ち帰って窓口役に回す、夜勤の回数と明けの休みを入職時に確認しておく、といったやり方が有効です。判断を1人で抱えない仕組みを作ることが、負担を軽くする近道です。

Q. きつくない小規模多機能を見分ける方法はありますか?

夜勤と宿直が別の職員で分かれているか、夜勤明けの翌日が公休になっているか、登録者数に対して職員数が足りているか、記録がタブレットなどで共有されているかを確認しましょう。見学するなら送りと申し送りが重なる夕方がおすすめで、職員同士の連携の様子がよく分かります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年8月14日最終更新:2026年10月7日
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