ネットショップを開くサービスの選び方|売上が伸びたときに効く差

中西 直美
中西 直美
ネットショップを開くサービスの選び方|売上が伸びたときに効く差

この記事のポイント

  • ネットショップ 開業 おすすめのサービスを
  • 公式ページに書かれている数字だけで比べました
  • 月商が伸びたときに費用がどう変わるか

ネットショップ 開業 おすすめのサービスを調べていると、どのページも「初期費用0円」「無料で始められる」と書いてあって、かえって決められなくなる。こういうご相談、本当に多いんです。

大丈夫です。迷うのは当然のことです。無料で始められる点はどのサービスも同じで、そこだけを見ている限り差が出ないようにできているからです。

結論から書きます。ネットショップのサービス選びで本当に差がつくのは、開業したときの費用ではありません。売上が月10万円を超えたあたりから、費用の構造が各社でまったく違う方向に動き出します。そこを先に知っておけば、あとで乗り換える手間を減らせます。

この記事では、各社の公式ページに書かれている数字だけを使って、その差を並べます。数字の出どころが公式ページで確認できなかったものは、そのまま「公開資料では確認できませんでした」と書きます。

料金の話をする前に、いま止まっているものを確認します

先に、少しだけ地味な話をさせてください。

サービス選びで一番つらいのは、契約したあとに「そのプランはもうありません」「その連携は終わりました」と知ることです。開業準備の段階で調べておけば防げます。

いま新規に申し込めないプランがあります

Shopifyでは、Starterプラン、Liteプラン、Retailプランの3つが、日本語ヘルプに「新規ストアではご利用いただけません」と明記されています。しかもこの3つは、現在使っている人がプランを変更した場合、戻すこともできません。新規で申し込めるのはBasic、Grow、Advanced、Plus、Agenticの5つです。

STORES ネットショップでは、ベーシックプランの新規受付が終わっています。公式のよくある質問には「STORESネットショップ ベーシックプランの新規受付は終了いたしました。2026年3月24日以降に有料プランをご利用いただく場合は、スタンダードプランへお申し込みください」と書かれています。

つまり、少し前に書かれた記事に載っている「ベーシックプラン」の月額を見て予算を組むと、その金額では申し込めません。

終わったプランに、勝手に移された前例もあります

カラーミーショップでは、エコノミープランとスモールプランが2024年9月30日で提供終了になりました。使っていたアカウントは、その後の契約更新時にレギュラープランへ自動で移行しています。

金額で見ると、エコノミープランの12ヶ月契約が2,567円、スモールプランが3,007円、移行先のレギュラープランが4,950円です(いずれも税込)。

これは責める話ではありません。公式は理由として円安に伴う諸経費高騰とインフラコストの上昇を挙げていますし、事業として仕方のない判断です。ただ、選ぶ側としては「安いプランは無くなることがある」と知っておいたほうがいいです。

連携機能の終了も進んでいます

カラーミーショップのAmazon連携アプリは、2026年9月30日の12時で提供終了になります。新規インストールは2026年7月1日から停止されています。終了後は在庫数や価格のAmazonとの同期、受注の管理画面への反映、フルフィルメント by Amazon(FBA)との連携が使えなくなります。

BASEでは、「かんたん発送(ヤマト運輸連携) App」と「かんたん発送(日本郵便連携) App」が2026年2月10日以降利用できなくなりました。ただしこちらは機能そのものが標準機能へ移った形で、注文詳細ページの「かんたん発送」は引き続き使えると明記されています。

STORES ネットショップでは、倉庫サービスの新規受付が2025年7月末で終了し、オープンロジとのAPI連携へ順次移行しています。移行後は株式会社オープンロジとの直接契約になり、利用料金の請求も問い合わせもオープンロジ側の対応に変わります。

決済の料率が変わった例もあります。STORES ネットショップのキャリア決済は、2026年8月3日午前0時以降の決済分から、フリープランが5.50%から6.50%へ、スタンダードプランが3.60%から4.60%へ変更されました。キャリア決済以外の決済手段に変更はないと明記されています。

ここまで読んで、不安になったかもしれません。大丈夫です。どのサービスも公式サイトのお知らせで告知していますし、代わりの方法も同時に案内されています。知っていれば対応できることばかりです。

ネットショップ開業が増えている背景

少し視野を広げます。

ネットで買い物をする人は年々増えています。市場の規模については、次のような数字が示されています。

時間や場所を気にせず買い物ができるネットショップを利用しているユーザーは、年々増えてきています。 また、令和6年度に経済産業省が公表した調査によると、2024年の日本国内BtoC-EC市場規模は、26.1兆円(前年比5.1%増)に拡大したと記載があり、ネットショップ開業者も増えている傾向にあります。

市場が伸びている、というだけの話ではありません。買う側の行動が変わったので、売る側の入口も広がった、ということです。

副業として始める人も増えています。この点は次のように説明されています。

副業を認める企業の増加に伴い、副業としてネットショップを始める人や、自分の趣味の延長で商品を販売したいという人が増加しています。ネットショップの開業のハードルは下がっているので、まずは無料ASPなどを活用して、副業や趣味としてネットショップを始めてみるのがおすすめです。 出典: ebisumart.com

「まず無料で始めてみる」という考え方は、私も賛成です。ただ、そのあとの話を先に知っておくと、もっと安心して始められます。

ネットショップの開き方は、大きく2つ

方法は2つに分かれます。

1つはモール型です。大きなショッピングモールの中に出店する形で、集客をモール側に頼れる代わりに、出店料や販売手数料を払います。買い物客がすでに集まっている場所なので、最初の1件が売れるまでの時間は短くなりやすいです。

もう1つはASP型です。自分のショップを建てる形で、集客は自分で行います。BASE、STORES ネットショップ、カラーミーショップ、Shopifyはいずれもこちらに分類されます。

どちらが良い悪いではありません。扱う商品と、集客の手段をどこに持っているかで決まります。すでにSNSでお客さまとつながっているなら、ASP型でそのまま送客したほうが手数料は軽くなります。ゼロから知ってもらう段階なら、モールの集客力が助けになります。

この記事では、無料で始めやすいASP型の4サービスを軸に整理します。

費用は「4つの箱」に分けて考えます

サービス比較で混乱する一番の原因は、費用の名前がバラバラなことです。ここを整理しておくと、ずいぶん楽になります。

費用は次の4つに分かれます。

1つ目は初期費用。開設のときに1回だけ払うお金です。

2つ目は月額費用。売れても売れなくても毎月払うお金です。

3つ目は売れたときに引かれるお金。決済手数料、サービス利用料といった名前で呼ばれます。ここが一番ややこしいところで、サービスによって名前も個数も違います。

4つ目は、お金を受け取るときに引かれるお金。振込手数料と事務手数料です。ここを見落とすと、少額の売上のときに「思ったより残らない」と感じます。

「決済手数料だけ」を横に並べた比較表は、この4つのうち1つしか見ていません。そういう表は参考にはなりますが、判断には足りません。

主要4サービスの費用を、公式表記のまま並べます

すべて各社の公式ページに書かれている表記です。税の扱いも、公式が明記しているとおりに書きます。

BASE

・スタンダードプラン: 初期費用0円、月額0円 ・グロースプラン: 年払いで月額16,580円、月払いで19,980円(いずれも税込と明記) ・BASEかんたん決済手数料: スタンダード 3.6%+40円、グロース 2.9% ・サービス利用料: スタンダード 3%、グロース 0円 ・振込手数料 250円、事務手数料は2万円未満の振込申請で500円 ・決済手数料とサービス利用料の税の扱いについては、公式ページに税抜・税込の明記がありません

BASEの分かりやすいところは、公式ヘルプが「決済手数料とサービス利用料以外に、プランによって利用できる機能に違いはありません」と明記している点です。プランを上げても機能は増えず、料率だけが下がります。

ただし、プランとは別枠の手数料があります。PAY IDアプリ経由の注文には、決済手数料3.6%+40円に加えてサービス利用料5.9%が適用されます。掲載費用そのものは0円で、販売経路ごとに手数料が決まるため二重に請求されることはないと説明されています。

STORES ネットショップ

・フリープラン: 月額0円、契約期間なし ・スタンダードプラン: 年間契約で月額3,300円、月額契約で3,960円(いずれも税込と明記)。年一括払いは39,600円 ・決済手数料: フリー 5.5%から、スタンダード 3.6%から ・PayPal、あと払い(ペイディ)、atone、楽天ペイ、PayPay残高、Amazon Pay、キャリア決済は、フリー 6.5%、スタンダード 4.6% ・振込手数料 275円、事務手数料 275円 ・初期費用はサービス紹介ページに0円と記載 ・決済手数料と振込手数料の税の扱いについては、公式ページに税抜・税込の明記がありません

スタンダードプランは、ネットショップ単体のプランではありません。予約、決済、レジ、モバイルオーダーなどを横断して使えるパッケージプランです。実店舗を持っていて予約やレジも一緒に使うなら価値がありますが、ネットショップだけなら、その分は使わないことになります。

カラーミーショップ

・フリープラン: 月額0円、初期費用0円 ・レギュラープラン: 月額4,950円、初期費用3,300円 ・ラージプラン: 月額9,595円、初期費用3,300円 ・プレミアムプラン: 月額35,640円から、初期費用22,000円 ・すべて「価格表記はすべて税込です」と明記 ・販売手数料: 有料プランは0円 ・決済手数料(クレジットカード): レギュラー 3.4%から、ラージ 3.19%から、プレミアム 2.99%から ・フリープランの決済手数料: 6.6%+33円(税込)

フリープランには注意点があります。フリープランで使えるのは「フリープラン専用のカラーミーペイメント」で、有料プランとは別の料率だと公式が明記しています。さらに、クレジットカード決済は任意サービス扱いで、使うには3Dセキュアの契約が必須となり、その月額が1,000円(税抜)かかります。

振込手数料と事務手数料の金額については、公式ページに記載が見当たりませんでした。この点はBASEやSTORESと違います。

なお、プレミアムプランの月額は同じ料金ページ内で「35,640円から」と「39,600円」の2つの表記があり、数字が一致していません。検討する場合は申し込み前に個別に確認したほうがいいです。

Shopify

・Basic: 月払い4,850円、年払い3,650円 ・Grow: 月払い13,500円、年払い10,100円 ・Advanced: 月払い58,500円、年払い44,000円 ・Plus: 368,000円から ・Shopifyペイメントのオンライン標準カード料率: Basic 3.55%、Grow 3.4%、Advanced 3.25%(固定額部分はいずれも0円) ・Shopifyペイメント以外の外部決済を使った場合の取引手数料: Basic 2%、Grow 1%、Advanced 0.6%、Plus 0.2% ・セットアップ手数料はかからないと料金ページのFAQに記載

Shopifyで気をつけたいのは税の扱いです。日本の料金ページには税抜か税込かの明記がありません。一方、日本語の利用規約には「料金には税金は含まれません」と書かれています。税込を明記している他社と横並びで足し算すると、Shopifyだけ実際の請求額が上振れます。

もう1つ、日本では対面決済にShopifyペイメントを使えません。ヘルプセンターに「Shopify ペイメントは、日本ではオンライン販売でのみ利用できます」と明記されています。実店舗と一緒に運用したい場合は、外部のカードリーダーが必要になります。

アプリストアとテーマストアは日本語表示にしても米ドル建てで、アプリの料金ページには「すべての料金はUSDで請求されます」と明記されています。拡張前提で使うなら、為替の変動がそのままランニングコストに乗ります。

売上が伸びると、順位が入れ替わります

ここからが本題です。

同じ条件で計算してみます。クレジットカード決済のみ、平均単価5,000円と仮定して、公式に載っている料率をそのまま当てはめた月あたりの費用です。振込手数料は入れていません。

月商10万円のとき(注文20件)

・STORES フリー: 5,500円 ・STORES スタンダード(年契約): 3,300円+3,600円=6,900円 ・Shopify Basic(年払い): 3,650円+3,550円=7,200円 ・カラーミー フリー: 6,600円+660円=7,260円 ・BASE スタンダード: 6,600円+800円=7,400円 ・カラーミー レギュラー: 4,950円+3,400円=8,350円

この段階では、無料プランのSTORES フリーが最も軽くなります。差は月2,000円程度です。正直なところ、この規模ではどれを選んでも大差ありません。

月商30万円のとき(注文60件)

・STORES スタンダード: 3,300円+10,800円=14,100円 ・Shopify Basic(年払い): 3,650円+10,650円=14,300円 ・カラーミー レギュラー: 4,950円+10,200円=15,150円 ・STORES フリー: 16,500円 ・カラーミー フリー: 19,800円+1,980円=21,780円 ・BASE スタンダード: 19,800円+2,400円=22,200円

順位が入れ替わりました。無料プランが下から2番目と最下位に落ちています。差は月8,100円、年間だと約97,000円です。

月商100万円のとき(注文200件)

・カラーミー レギュラー: 4,950円+34,000円=38,950円 ・Shopify Basic(年払い): 3,650円+35,500円=39,150円 ・STORES スタンダード: 3,300円+36,000円=39,300円 ・カラーミー ラージ: 9,595円+31,900円=41,495円 ・BASE グロース(年払い): 16,580円+29,000円=45,580円 ・BASE スタンダード: 66,000円+8,000円=74,000円

ここでBASEのスタンダードプランが大きく離されます。決済手数料3.6%+40円にサービス利用料3%が重なって、実質6.6%+40円になるためです。

月商300万円のとき(注文600件)

・カラーミー ラージ: 9,595円+95,700円=105,295円 ・カラーミー レギュラー: 4,950円+102,000円=106,950円 ・Shopify Basic(年払い): 3,650円+106,500円=110,150円 ・STORES スタンダード: 3,300円+108,000円=111,300円 ・BASE グロース(年払い): 16,580円+87,000円=103,580円 ・BASE スタンダード: 198,000円+24,000円=222,000円

この規模になると、BASEはグロースプランに切り替えれば最も軽くなります。逆に、スタンダードプランのままだと最も重くなります。同じサービスの中で、プランを切り替えるかどうかで月118,000円の差が出る計算です。

平均単価が違えば結果は変わります。単価が低くて注文件数が多い店ほど、1件40円のような固定額が効いてきます。ご自身の平均単価で計算し直してみてください。

乗り換えの分岐点を、数字で出しておきます

いつプランを上げるか。これは計算で出せます。平均単価5,000円という仮定のままで書きます。

カラーミーショップのフリープランからレギュラープランへ。フリーが6.6%+33円、レギュラーが月額4,950円で3.4%。差し引くと、月商13万円あたりで逆転します。初期費用3,300円は別途かかります。

STORES ネットショップのフリープランからスタンダードプランへ。料率の差が1.9ポイントで月額が3,300円ですから、月商17万円あたりが分かれ目です。

BASEのスタンダードプランからグロースプランへ。実質6.6%+40円と2.9%の差ですから、月商37万円あたりで逆転します。BASEの中では、ここが一番大きな分岐点です。

カラーミーショップのレギュラープランからラージプランへ。料率の差が0.21ポイントしかないため、月商220万円あたりまで上げる意味は薄いという計算になります。

ShopifyのBasicからGrowへ。年払いの月額差が6,450円、料率差が0.15ポイントなので、月商430万円あたりが目安です。ただしShopifyの場合、上位プランは料率だけでなく機能も増えるため、金額だけでは判断しきれません。

外部の解説でも、同じ考え方が示されています。

初期費用を抑えたいならASP型の無料プラン(STORES ネットショップ, Shopifyなど)がおすすめですが、無料プランは手数料が高いため、月商10万円〜20万円を目安に低手数料の有料プランへ移行することが、利益を最大化する鍵です。開設の際は、費用、機能、難易度を比較し、ご自身のビジネスに最適なサービスを選びましょう。 出典: stores.fun

上で計算した13万円から17万円という数字とも、おおむね重なります。

「戻せるか」も先に確認しておいてください

売上が落ちた月に、プランを下げたくなることがあります。ここに落とし穴があります。

カラーミーショップは、有料プランからフリープランへ戻せません。公式のよくある質問に明記されていて、再びフリープランを使いたい場合はアカウントを新規に作り直す必要があると書かれています。フリープランからプレミアムプランへ直接上げることもできず、いったんレギュラープランを経由する必要があります。

Shopifyも、Starter、Lite、Retailの各プランは一度変更すると戻せません。

BASEはスタンダードとグロースの相互変更ができます。グロースからスタンダードへの変更は、次回更新日に自動で切り替わります。

STORES ネットショップのスタンダードプランは、契約期間中の途中解約による返金は発生せず、次回の契約更新のタイミングで停止する形です。

上げるときの条件だけでなく、下げるときの条件も、契約前にしか確認する機会がありません。

お金が手元に届くまでの日数も、かなり違います

見落とされやすいところです。売れた金額がいつ口座に入るかは、資金繰りに直結します。

BASEは、振込申請が必要です。自動振込ではありません。売上残高が751円以上になると申請でき、申請日から10営業日で振り込まれます。急ぐ場合は「お急ぎ振込」(手数料1.5%)で最短翌営業日、「最速振込」(手数料3%)で最短当日まで短縮できますが、いずれも初回の振込申請では使えず、一定の基準を満たしたショップに順次開放されると説明されています。

さらに、BASEには売上金の失効があります。注文を「対応済」にした日を起算日として、締め月の6ヶ月後が振込申請期限です。期限を過ぎた売上は引き出せなくなります。

STORES ネットショップは自動振込で、月末締めの翌月末払いです。手動での入金申請機能はありません。ただし、決済手数料と振込手数料275円を差し引いた入金額が1万円以上の場合が対象で、1万円に満たないと次月以降に繰り越されます。「1万円未満でも振込」の設定にすると翌月末に振り込まれますが、振込手数料275円に加えて事務手数料275円が引かれます。売上金は、オーダー発生日から180日で失効します。

カラーミーショップは、カラーミーペイメントで当月末日締めの翌月末日入金です。早期入金サービス(月額2,200円、手数料0.5%)を契約すると翌月15日入金になります。ただしAmazon Payに関するヘルプ記事には「有料プラン:月末締め、翌月20日入金」と書かれており、カラーミーペイメントのページの記載と一致していません。

Shopifyは、日本では日次入金が使えません。週単位または月単位の支払いスケジュールを選ぶ必要があります。決済期間は「5日間に支払日までの残り日数を加えた日数」と説明されており、送金後も銀行の処理に24時間から72時間かかる場合があるとされています。最低支払額は5円です。

仕入れが先に出ていく商売の場合、この日数の差は月額の数千円より重く効きます。

無料で始めるときに、先に知っておきたい制限

無料プランは「試す場所」として設計されています。制限を知ったうえで使えば、とても心強い選択肢です。

カラーミーショップのフリープランは、ディスク容量が200MB(レギュラーは5GB)、フリーページ作成数が10ページ(レギュラーは10,000ページ)、1商品あたりの登録画像が4枚まで、デザインテンプレートの登録が5点まで、販売の最低価格が100円です。電話サポートは使えず、メールサポートは約2営業日以内の返信と案内されています。定期購入機能、フォローメール、名入れ機能、年齢制限機能は利用できません。アクセス解析は月額880円(税込)の別料金です。

商品写真を多く載せたい商材だと、200MBはすぐに埋まります。1商品4枚という制限も、アパレルや工芸品のように角度違いの写真が必要なものとは相性がよくありません。

STORES ネットショップのフリープランでは、代引きと決済方法のカスタマイズが使えません。

BASEのスタンダードプランは、料率以外の機能制限がない点が特徴です。公式ヘルプが明記しています。有料で追加できる拡張機能は2つだけで、BASEロゴ非表示が月額500円、不正決済保証が月額980円からです。

無料で始められるサービスの選び方については、次のような整理もあります。

近年、さまざまな特色を持つ無料のネットショップのサービスが増えています。商品によっては、必要な許可や届出が必要ですが、たとえ販売経験がない個人の方でもネットショップを開業しやすくなっています。なかでも、定番の「BASE」や、集客力に優れた「メルカリShops」、ハンドメイド商品を軸とした「minne」はおすすめです。 出典: ebisumart.com

商品によっては許可や届出が必要、という一文はとても大事です。各社とも、販売できない商材を公式に列挙しています。食品、化粧品、医薬品、中古品、酒類などを扱う予定があるなら、サービスを決める前に確認してください。

開業までの手順を、5つに分けます

やることが多く見えますが、順番に並べると1つずつは短い作業です。

第1に、何を売るかを決めて、その商材に許可や届出が必要かを確認します。ここが後戻りの一番大きい部分です。

第2に、月商の想定を置きます。1年後にいくらを目指すのか。ざっくりで構いません。この数字がないと、上のシミュレーションが使えません。

第3に、サービスを選びます。想定月商が10万円までなら無料プラン、それを超えていくなら有料プランを前提に選びます。

第4に、決済手段を決めます。クレジットカードだけでいいのか、コンビニ払いや後払いも要るのか。決済手段によって料率が変わりますし、審査が必要なものもあります。カラーミーペイメントは、申し込みから利用開始まで約5営業日から24営業日程度かかると案内されています。

第5に、商品を登録してデザインを整え、特定商取引法に基づく表記などの必要な情報を入れて公開します。

開業前に決めておくことについては、次のように整理されています。

ネットショップ開業前に決めておく3つのポイント 手数料と集客コストの比較ができたら、次は実際の開業に進みます。手順を知っておくと、迷いなく動けます。3つのポイントを以下の順でおさえましょう。 出典: lineup.market

手数料の比較を先に済ませてから開業手順に入る、という順番はそのとおりだと思います。逆にすると、作り込んだあとで乗り換えることになります。

成功しやすい人に共通していること

私がご相談を受けるなかで、続いている方に共通していると感じることを4つ書きます。

1つ目は、開業前に月商の目標を1つだけ決めていることです。数字があると、プランを上げる判断が感情ではなく計算になります。

2つ目は、売れなかった月に自分を責めないことです。ネットショップは、公開してすぐに売れるものではありません。半年くらいは「試している期間」だと思っておくと、心が保ちます。

3つ目は、作業を分けていることです。商品を作る時間、写真を撮る時間、文章を書く時間、発送する時間。これを混ぜると、一日中働いた気がするのに何も進んでいない、という状態になります。曜日で分けている方が多いです。

4つ目は、外に出せるものを外に出していることです。全部を自分でやろうとすると、続きません。

運営者として見てきたこと

フリーランスと在宅の仕事の市場を20年運営してきた立場から、1つだけ書かせてください。

長く続いている方は、単発の作業を積み上げるのではなく、「この人に任せると楽だ」と思われる関係づくりに時間を使っています。ネットショップも同じで、1回売れることより、また買いたいと思ってもらう仕組みのほうが後で効きます。手数料を0.5ポイント下げる工夫より、リピートが1割増えるほうが金額としては大きいです。

もう1つ、お金の残り方について。中間に何も挟まらない直接の取引は、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受け取る側は手取りが厚くなります。運営者として見てきた限りでは、この差は1件ごとには小さくても、年単位では生活の余裕そのものに変わります。手数料0%という条件の価値は、金額の大きさではなく、同じ働きで残る額が変わるという質のほうにあります。ネットショップの手数料を比べるときの感覚も、これとまったく同じです。

外に頼れる部分と、その相場感

最後に、開業したあとで手が回らなくなりやすい作業と、それを外に出すときの参考情報を書きます。

商品登録や在庫更新、受注処理は、件数が増えると急に重くなります。この領域の仕事がどう発注されているかは、EC運用代行・商品登録のお仕事にまとまっています。どこまでを外に出せるのかが分かると、自分が抱える範囲を決めやすくなります。

商品説明文や特集ページの文章を頼む場合は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。文字単価だけで決めると、商材を理解しないまま書かれた文章が上がってきて、結局は書き直しになります。

広告運用や分析まで含めて相談したい段階になったら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事に、その周辺の業務がどう切り出されているかがまとまっています。

サービス選びそのものの考え方を整理したい場合は、おすすめ 比較サイトの決定版!mybestと価格.comの使い分けと損をしない選び方が、比較情報をどう読むかという観点で書かれています。今回のような「どのサイトも似たことを書いていて決められない」という状態のときに役立ちます。

取引先とのやりとりの文書を整えたいなら、ビジネス文書検定の内容が参考になります。仕入れ先や外注先への依頼文がきちんとしているだけで、話が進む速さが変わります。

焦らなくて大丈夫です。今日決めるべきなのは、どのサービスにするかではなく、1年後にいくら売りたいかという1つの数字だけです。その数字が決まれば、この記事のシミュレーションが答えを出してくれます。

よくある質問

Q. ネットショップは本当に無料で開業できますか?

初期費用と月額が0円のプランはあります。BASEのスタンダードプラン、STORES ネットショップのフリープラン、カラーミーショップのフリープランがそれにあたります。ただし売れたときの決済手数料と、振込時の手数料はかかります。カラーミーショップのフリープランでカード決済を使う場合は3Dセキュアの契約が必須で、月額1,000円(税抜)が発生します。完全に0円のままではありません。

Q. 無料プランから有料プランに切り替える目安はいつですか?

平均単価5,000円で計算した場合、カラーミーショップは月商13万円あたり、STORES ネットショップは月商17万円あたりが分かれ目です。BASEはスタンダードからグロースへの切り替えが月商37万円あたりになります。平均単価が低くて注文件数が多い店ほど、1件あたりの固定額が効くため分岐点は早く来ます。ご自身の単価で計算し直してください。

Q. 決済手数料が一番安いサービスを選べばいいですか?

それだけでは判断できません。BASEのスタンダードプランは決済手数料3.6%+40円ですが、別途サービス利用料3%が加算されるため実質6.6%+40円になります。振込手数料や事務手数料も加わります。決済手数料、サービス利用料、振込手数料、事務手数料、月額を全部足してから比べてください。

Q. 売上はいつ口座に入りますか?

サービスで違います。BASEは振込申請が必要で、申請日から10営業日です。STORES ネットショップは自動振込で月末締めの翌月末払い、入金額が1万円以上になるまで繰り越されます。カラーミーショップは当月末日締めの翌月末日入金です。Shopifyは日本では日次入金が使えず、週単位か月単位を選びます。仕入れが先に出る商売では、この差が月額より重く効きます。

Q. あとからサービスを乗り換えるのは大変ですか?

商品データやデザインの作り直しが必要になるため、簡単ではありません。加えて、同じサービス内でもプランを戻せない場合があります。カラーミーショップは有料プランからフリープランへ戻せず、再度使うにはアカウントの作り直しが必要です。ShopifyのStarter、Lite、Retailも一度変更すると戻せません。開業前に想定月商を置いて選ぶほうが、結果として手間は少なくなります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年6月11日最終更新:2026年9月14日
中西 直美

この記事を書いた人

中西 直美@SOHO編集部

産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。

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