個人情報が漏洩したときの相談先|政府のサイバー対応特設サイトと消費者ホットライン188・IPAの窓口の使い分け 2026


この記事のポイント
- ✓個人情報が漏洩したときの相談先を
- ✓国家サイバー統括室のサイバー対応特設サイトと首相官邸の窓口一覧をもとに整理
- ✓消費者ホットライン188
個人情報の漏洩で相談したいとき、どこに連絡すればよいかで迷う人が増えています。2026年10月から、企業や自治体による情報漏えいの公表が相次ぎ、内閣官房の国家サイバー統括室は「サイバー対応特設サイト」に、関係する省庁や機関の相談窓口と注意喚起をまとめて掲載しています。 相談先に迷ったら、まず消費者ホットライン188に電話するのが基本です。犯罪の被害が心配なときは警察相談専用電話の#9110、パソコンやスマートフォンへの不正アクセスが心配なときはIPAの情報セキュリティ安心相談窓口(03-5978-7509)と、困りごとに合わせて窓口が分かれています。 この記事では、2026年11月4日時点で各窓口の公式ページを開いて確かめた内容だけをもとに、困りごと別の相談先と、相談の前に手元にそろえておくものを整理します。
ここに書いた窓口の名前と番号は、国家サイバー統括室の「サイバー対応特設サイト」と、首相官邸の「個人情報流出の被害に遭われた方・ご心配のある方」のページ、各機関のページで確かめたものです。報道に出ている数字や推測は入れていません。
政府が相談窓口をまとめた背景
国家サイバー統括室とは、内閣官房に置かれた、国のサイバーセキュリティの対策を取りまとめる組織のことです。その「サイバー対応特設サイト」の冒頭には、次のように書かれています。
不正アクセスによる情報漏えい等、サイバー攻撃による被害が、幅広い分野の事業者・団体等において相次いで発生しています。 出典: 国家サイバー統括室「サイバー対応特設サイト」
特設サイトには、相談窓口のほか、関係機関の発表と注意喚起が並んでいます。相談窓口は「個人の方向け」と「事業者の方向け」に分かれ、ページは随時更新するとされています。
個人の方向けとして掲載されている窓口は、次の4つです。
- 首相官邸の「個人情報流出の被害に遭われた方・ご心配のある方の相談窓口」(運転免許証の再交付、クレジットカード情報の流出、インターネット上に流出した個人情報の削除など、各種の相談窓口の一覧)
- 警察庁の「サイバー事案に関する相談窓口」(通報、相談、情報提供の全国統一のオンライン受付窓口)
- 国民生活センターの「消費者トラブル解決ナビ」(消費者ホットライン188と、身近な消費生活センターの窓口)
- IPA(情報処理推進機構)の「個人向け情報セキュリティ安心相談窓口」
首相官邸のページは、相次ぐサイバー攻撃で大規模な個人情報流出の被害が多数生じ、漏えいした情報を悪用した二次被害への不安が高まっているとして、被害に遭った人や心配のある人に相談を呼びかけています。二次被害とは、漏れた情報を使った偽のメールや電話、なりすましのログインなど、漏えいのあとに起きる被害のことです。
窓口がたくさんあるのは、困りごとによって担当する役所が違うためです。お金の取引の話は金融庁、カードの話はクレジットの業界団体、パソコンやスマートフォンの技術的な話はIPA、犯罪の話は警察、というように分かれています。次の節で、困りごと別に整理します。
困りごと別の相談先の一覧
首相官邸のページに載っている個人向けの窓口を、困りごと別に表にします。番号は2026年11月4日時点でページを開き直して確かめたものです。
| 困りごと | 相談先 | 連絡先(公式の記載) |
|---|---|---|
| 被害に遭った、心配がある(まずはこちら) | 消費生活センター(消費者ホットライン) | 電話 188 |
| 犯罪被害の心配、パトロール、運転免許証の再発行 | 警察相談専用電話 | 電話 #9110 |
| 取引のある金融機関からの情報流出 | 金融庁 金融サービス利用者相談室 | 電話 0570-016811(IP電話 03-5251-6811) |
| クレジットカード情報の流出 | 日本クレジット協会 クレジットに関する消費者相談窓口 | 電話 03-5645-3361 |
| パソコンやスマホへの不正アクセス、ウイルス感染 | IPA 情報セキュリティ安心相談窓口 | 電話 03-5978-7509、メール [email protected] |
| インターネット上に流出した個人情報の削除申出の方法 | 違法・有害情報相談センター(総務省委託) | ウェブ(ihaho.jp) |
| 情報流出を起こした電気通信事業者の対応窓口 | 総務省 電気通信消費者相談センター | 電話 03-5253-5900、メール [email protected] |
| 企業等の個人情報の取扱い | 個人情報保護委員会 個人情報保護法相談ダイヤル | 電話 03-6457-9849、質問チャット |
この表の使い方は単純で、「何が漏れたか」「何が起きているか」から行を選びます。たとえば、利用している通販サイトからメールアドレスと住所が漏れたおそれがあるという知らせが届き、偽のメールが増えて不安だという場合は、まず188です。カードの明細に身に覚えのない請求があるなら、まずカード会社に連絡し、そのうえで日本クレジット協会の窓口や188に相談します。
電気通信事業者とは、携帯電話、インターネット回線、メールなどの通信サービスを提供する会社のことです。こうした会社から情報が流出した場合の対応窓口を知りたいときは、総務省の電気通信消費者相談センターが案内されています。
どの窓口も、相談を受けて助言や案内をするところです。企業に代わって補償の額を決めたり、漏れた情報を取り戻したりするところではありません。この点は後の節で詳しく書きます。
まず188に電話するとどうなるか
相談先に迷ったときに最初にかける番号として案内されているのが、消費者ホットライン188です。特設サイトには、相談先に迷った場合はまず188に電話するよう書かれており、消費生活相談員が助言や情報提供を行うとされています。
188にかけると、近くの市区町村や都道府県の消費生活センター等の窓口につながります。消費生活センターとは、商品やサービスの契約や被害について、専門の相談員が無料で相談に乗る自治体の窓口のことです。国民生活センターの「消費者トラブル解決ナビ」には、次のような説明があります。
- 相談を受けるにあたり、氏名、住所、電話番号、性別、年齢、職業を聞かれる
- 土日祝日は、都道府県等の消費生活センター等が開いていない場合、国民生活センターに電話がつながる(一部地域や年末年始、国民生活センターの建物点検日を除く)
- IP電話など、一部の電話からはつながらない
- 通話料は利用している電話会社のサービスで異なり、つなぐ前に料金のアナウンスが流れる。携帯電話の通話料の定額サービスでも、別にナビダイヤルの通話料がかかる
相談は無料でも、通話料はかかる点に気をつけてください。電話をかける前に、消費者トラブル解決ナビの「トラブルの解決方法を探す」でキーワードを入れて、よくある困りごとの解決方法を調べることもできます。夜間など電話がつながりにくい時間に、先に目を通しておくと、相談のときに聞きたいことを整理しやすくなります。消費者トラブル解決ナビでは、住んでいる都道府県を選ぶと、その地域の消費生活センター等の連絡先を調べることもできます。直接その番号にかける方法もあります。
なお、消費者トラブル解決ナビのトップページには、2026年11月2日付で「個人情報流出の被害に遭われた方・ご心配のある方」という重要なお知らせが掲載されています。
188で相談するのに向いているのは、たとえば次のような場面です。
- 企業から漏えいのお知らせが届いたが、何をすればよいか分からない
- 企業の対応に納得できず、どう話を進めればよいか知りたい
- 漏えいのあと、身に覚えのない請求や勧誘の連絡が来るようになった
- どの窓口に相談すればよいか、そもそも分からない
消費生活センターでは、相談の内容に応じて、別の専門の窓口を案内してもらえることもあります。窓口選びに迷う時間がもったいないときこそ、188から始めるのが近道です。
犯罪の被害が心配なとき:#9110と警察のオンライン窓口
漏れた情報を使った詐欺の連絡が来た、つきまといなど身の回りの安全が心配、運転免許証の情報が漏れて再発行したい、という場合は、警察相談専用電話の#9110が案内されています。#9110とは、緊急の事件や事故ではないけれど警察に相談したいときにかける全国共通の番号です。今まさに危険が迫っているときは110番です。
警察庁の「サイバー事案に関する相談窓口」のページには、サイバー事案に関する通報、相談、情報提供の全国統一のオンライン受付窓口が案内されています。3つの違いは次のとおりです。
- 通報:被害に遭った具体的な事実を都道府県警察に知らせるもの
- 相談:都道府県警察にアドバイスを求めるもの
- 情報提供:都道府県警察にサイバー事案に関する情報を提供するもの
オンライン窓口から送るときは、住んでいる都道府県の警察本部や管轄の警察署を選びます。内容は選んだ警察本部か警察署に通知されます。e-Gov電子申請(デジタル庁が運営する電子申請の入口)からも送れるようになったと書かれています。
同じページには、よくある相談の例と対応方法も並んでいます。銀行を名乗るメールのURLから口座情報を入力して送金されてしまった、カード会社を名乗るSMSのURLからカード情報を入力したら身に覚えのない利用があった、といった例が挙げられ、フィッシング対策のページに案内されています。漏えいのあとに届く偽の連絡は、まさにこの形をとることが多いです。
また、警察庁のページは、一般的な情報セキュリティの技術的な相談はIPAの情報セキュリティ安心相談窓口へ、商品やサービスなど消費生活全般の相談は消費生活センターか188へ、と案内しています。警察、IPA、消費生活センターが、それぞれの役割で分担している形です。
偽のページに入力してしまったときに、入力した項目ごとにすぐすることは、フィッシング詐欺で入力してしまったら|カード番号・パスワード・住所ごとにすぐすること 2026で、カード番号、パスワード、住所の順に整理しています。
金融機関とクレジットカードの情報が心配なとき
取引のある銀行や証券会社などの金融機関から情報が流出したおそれがある場合は、金融庁の金融サービス利用者相談室が案内されています。電話は0570-016811(IP電話からは03-5251-6811)で、ウェブの受付もあります。金融サービス利用者相談室とは、銀行、保険、証券などの金融サービスについて、利用者からの相談や情報を受け付ける金融庁の窓口のことです。
クレジットカード情報の流出が心配な場合は、日本クレジット協会の「クレジットに関する消費者相談窓口」(03-5645-3361)が案内されています。日本クレジット協会は、クレジットカード会社などが加盟する業界の団体です。
ただし、カードについて最初にすることは、カードの裏面に書かれたカード会社の番号に電話することです。カード会社は、不正な利用の確認、カードの利用停止、番号を変えての再発行といった手続きを受け付けます。業界団体の窓口や188は、カード会社とのやり取りで困ったとき、どう進めればよいか分からないときの相談先と考えると分かりやすいです。
消費者庁の注意喚起にも、クレジットカードの不正利用の被害が急増していること、事業者や公的機関がSMSやメールでいきなりカード番号の入力を求めることはないこと、身に覚えのない請求があればすぐにカード会社に連絡することが書かれています。
金融機関やカードの情報について、手元でできることを整理すると次のとおりです。
- カードの利用明細、キャリア決済の明細、インターネットバンキングの入出金を、こまめに確かめる
- 身に覚えのない請求や取引があれば、すぐにカード会社や金融機関に連絡する
- 金融機関やカード会社を名乗る電話で暗証番号やワンタイムパスワードを聞かれても答えない
- 連絡先は、届いたメールやSMSに書かれた番号ではなく、カードの裏面や公式サイトで確かめる
漏えいのお知らせを出した企業が、お詫びの品やポイントを配ることがあります。その種類と、利用者が確かめることは、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026で整理しています。補償の有無や内容は企業ごとに違い、相談窓口が決めるものではありません。
パソコンやスマホが心配なとき:IPAの安心相談窓口
パソコンやスマートフォンに不正にアクセスされた、ウイルスに感染したかもしれない、という技術的な心配は、IPAの情報セキュリティ安心相談窓口が受け付けています。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、情報処理技術者試験の実施や情報セキュリティ対策の普及を担う、経済産業省所管の機関です。
安心相談窓口は、IPAが国民に向けて開いている、一般的な情報セキュリティ(主にウイルスや不正アクセス)の技術的な相談にアドバイスをする窓口です。相談の方法と条件は次のとおりです(ページの最終更新日は2026年10月28日)。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 電話 | 03-5978-7509。受付は10時から17時(土日祝日・年末年始を除く) |
| 電話の注意 | 相談は1回30分以内。対応の品質向上のため通話は記録される。相談は無料だが通話料は自己負担 |
| メール | 受信後3営業日以内を目処に返信。3MB以上を目安に、大きなファイルは添付しない。ipa.go.jp のメールを受信できるようにしておく |
| FAX・郵送 | 電話やメールが難しい場合。FAX 03-5978-7518。郵送は書面のみで、USBメモリやCD-ROMは同封しない |
| チャットボット | よくある相談の一部に対処方法を案内。夜間・休日も使える。選択肢から選ぶ形式で、文字入力には対応していない |
ページによると、相談の対応件数は2024年に12,787件、2025年に11,956件でした。多くの人が使っている窓口です。
一方で、安心相談窓口で受けられない相談も明記されています。
- 法的解釈に関する相談
- 電磁波や電波に関する不安や苦情
- インターネットサービスの品質や役務不履行に関する相談
- 契約や支払い方法に関する相談
- 個別の依頼に基づく端末やログの調査、その他の調査の依頼
- 特定の製品やサービスの紹介、良し悪しの質問
- 他の組織への連絡や通報の仲介
- 犯罪者の検挙、事件の捜査の要望
- パソコンやスマホの基本操作や手順の案内
来訪しての面談も受けていません。「自分のスマートフォンを調べてほしい」「漏えいを起こした会社に代わりに連絡してほしい」という依頼は、この窓口ではできないということです。契約や支払いの話は消費生活センター、犯罪の捜査は警察と、ほかの窓口を使い分けます。
IPAに相談する前に整理しておく項目
IPAの安心相談窓口は、相談をスムーズに進めるために、次の項目を整理しておくよう求めています。
- 対象となる端末の種類(パソコン、スマートフォンなど)
- 対象となる端末のOS(Windows、Androidなど)
- インストールしているセキュリティソフトの名称
- 利用しているクラウドサービスの名称
- 時系列を含めた具体的な事象
- ウイルスまたは不正アクセスが原因と判断した根拠
- ほかに相談した窓口や機関
電話は1回30分以内なので、話しながら思い出すより、メモにしてからかけたほうが、限られた時間で多くを聞けます。特に5つ目の「時系列」は、いつ何に気づいたかを日付と時刻で書き出しておくと伝わりやすくなります。
たとえば、次のような形でまとめておくとよいでしょう。
- 10月30日の夜、使っているメールのアカウントから「新しい端末でログインがありました」という通知が届いた
- 10月31日の朝、身に覚えのない送信済みメールが残っていた
- 同じパスワードをほかのサービスでも使っていた
- 11月1日に、そのサービスの運営会社から情報漏えいのお知らせが届いていた
このように並べると、相談員は原因の見当をつけやすくなり、何から手を打つべきかの助言も具体的になります。FAXや郵送で相談する場合も、これらの項目と、連絡の取れる宛先を書くよう案内されています。
なお、IPAは、相談された情報を、国内の被害防止の啓発のために、相談者が特定されない形で事例として公表することがあると書いています。
ネットに流出した個人情報を消したいとき
漏れた個人情報がインターネット上の掲示板やサイトに書き込まれてしまった場合、その削除を申し出る方法は、違法・有害情報相談センターが案内しています。総務省の委託事業として運営されている相談窓口です。
違法・有害情報相談センターのページには、相談の例として、氏名や住所などを無断で公開された、誹謗中傷にあたると思われる書き込みをされた、自分の写真が許可なく掲載されている、といった場面が挙げられています。センターは、こうしたネット上のトラブルに対応するためのアドバイスや関連の情報提供を行っており、相談は無料とされています。
ここで知っておきたいのは、センターは削除の方法を助言する窓口だという点です。削除の申し出は、書き込みがあるサイトやサービスの運営者に対して、本人が行う形が基本になります。どのサイトに、どのような手順で申し出ればよいかを相談できます。
2026年11月4日時点で、センターのページには、予防的な措置として「相談マイページ」へのアクセスを止めてシステムのメンテナンスを行っていること、メンテナンスは2026年11月5日12時に終わる予定であること、その間は利用・相談の登録や相談員からの回答の確認ができないことが掲載されています。センターは、この件に起因する不正アクセスや情報漏洩は発生していないとしています。急ぎの相談がある場合は、メンテナンスが終わってからの利用になる点に気をつけてください。
書き込みを見つけたときは、削除を申し出る前に、ページのURL、書き込みの日時、画面のスクリーンショットを保存しておくと、あとで相談するときや手続きを進めるときに役立ちます。
企業の個人情報の扱いと、通信会社の流出について
漏えいを起こした企業の対応や、個人情報の扱い方そのものについて相談したいときは、個人情報保護委員会の「個人情報保護法相談ダイヤル」(03-6457-9849)と質問チャットが案内されています。個人情報保護委員会は、個人情報保護法にもとづいて、企業などの個人情報の扱いを監督する国の機関です。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、民間の事業者が委員会への報告を義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など)を含む漏えい等、不正に利用されると財産的な被害が生じるおそれがある漏えい等、不正の目的をもって行われたおそれがある行為による漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等(それぞれ、そのおそれを含む)が挙げられています。企業が「個人情報保護委員会へ報告しました」と書いているのは、この仕組みにもとづくものです。
携帯電話やインターネット回線などの通信会社から情報が流出した場合の対応窓口を知りたいときは、総務省の電気通信消費者相談センター(03-5253-5900、メール [email protected])が案内されています。
この2つの窓口は、どちらも企業と利用者の間に入って交渉をする場所ではありません。どのような決まりがあるのか、どこに相談すればよいのかを知るための窓口と考えると、使いどころが分かりやすくなります。
消費者庁の注意喚起で挙げられている対策
消費者庁は、2026年10月29日に「不正アクセスによる個人情報の漏えい等に関する注意喚起」を出しています(日付はサイバー対応特設サイトの掲載による)。流出した個人情報の悪用を防ぐ対策として、IDやパスワードを変えることを挙げたうえで、今後の被害を防ぐための対策として次のものを示しています。
- 流出したログインIDを変え、パスワードには大小の英字・数字・記号を混ぜた安全なものを設定し、使い回しを避ける
- スマートフォン認証やワンタイムパスワードなどの多要素認証(MFA)を使う
- 指紋認証や顔認証、端末に保存された暗証番号などでログインする「パスキー」を活用する
- クレジットカード、キャリア決済、インターネットバンキングの利用明細をこまめに確かめる
- 事業者や公的機関のSMSやメールを見るときはフィッシングを疑い、書かれたURLにはアクセスせず、事前にブックマークした正規のサイトや正規のアプリからアクセスする
- 詐欺電話を自動でブロックする機能など、特殊詐欺の被害防止に有効な「警察庁推奨アプリ」を入れる
そのうえで、少しでも不安に思ったら、一人で悩まずに188や最寄りの消費生活センター等に相談するよう呼びかけています。
パスワードを変える順番と使い回しの見直し方は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で、お金を扱うサービスから順に変える考え方を説明しています。SMSで届く偽の知らせの見分け方は、スミッシング詐欺の見分け方|SMSの本文とURLで判定する手順で、本文とURLのどこを見ればよいかを具体的に書いています。
相談の前に手元にそろえるもの
どの窓口に相談するにしても、手元に材料がそろっていると話が早く進みます。電話の時間が限られている窓口もあるので、次のものを先に集めておくとよいでしょう。
- 企業や自治体から届いた漏えいのお知らせ(メール、手紙、SMS)。日付と差出人が分かる形で保存する
- 企業が公式サイトに出している発表のページのURLと、自分が読んだ日付
- 不審なメールやSMSの画面。差出人のアドレスや番号、本文、書かれていたURLが分かるようにスクリーンショットを撮る
- 不審な電話があった場合は、かかってきた日時、相手が名乗った名前、話した内容のメモ
- カードの利用明細やネットバンキングの入出金の画面。身に覚えのない取引に印を付けておく
- 自分が何をしたか(リンクを押した、入力した、パスワードを変えた、カードを止めた)と、その日時
不審なメールやSMSは、すぐに削除したくなりますが、相談が終わるまでは消さずに残しておくほうが役に立ちます。ただし、本文のリンクは押さないでください。
企業からのお知らせが本物かどうか分からないときは、届いたメールのリンクからではなく、ブックマークや検索から企業の公式サイトを開き、同じお知らせが出ているかを確かめます。漏えいのお知らせが届いたあとにすることの全体の流れは、個人情報が漏えいしたときの対応で整理しています。相談の前に読んでおくと、窓口で何を聞けばよいかが絞りやすくなります。
相談先を選ぶ順番
ここまでの窓口を、迷ったときに選ぶ順番に並べ直します。
- 今まさに危険が迫っている(脅迫、つきまといなど)なら110番
- カードや口座に身に覚えのない取引があるなら、まずカード会社や金融機関に連絡して止める
- 偽のページにパスワードやカード番号を入力してしまったなら、そのサービスのパスワードを変え、カード会社に連絡する
- そのうえで、何をすればよいか分からない、どこに相談すればよいか分からないなら188
- 詐欺の被害に遭った、犯罪の被害が心配なら#9110か、警察庁のオンライン受付窓口
- 端末が乗っ取られた、ウイルスに感染したかもしれないなどの技術的な心配はIPAの安心相談窓口
- ネット上に自分の情報が書き込まれたなら違法・有害情報相談センター
- 企業の個人情報の扱いそのものについて知りたいなら個人情報保護委員会の相談ダイヤル
順番の考え方は、「お金と身の安全を止める」「自分でできる手を打つ」「相談して次の手を決める」です。窓口に電話をつなぐまでの間にも、カードの停止やパスワードの変更はすぐにできます。
窓口ができることと、できないこと
相談窓口に期待しすぎて、がっかりすることがないよう、できることとできないことを確かめておきます。ここで書くのは、各窓口の公式ページに書かれている範囲です。
IPAの安心相談窓口は、技術的な相談にアドバイスをする窓口で、端末やログの調査の依頼、ほかの組織への連絡や通報の仲介、犯罪者の検挙や捜査の要望、契約や支払い方法の相談は受けていないと明記しています。消費生活センターは、相談を受けて助言や情報提供を行い、必要に応じてほかの窓口を案内するところです。違法・有害情報相談センターは、削除の申し出の方法についてアドバイスをするところです。
どの窓口も、漏えいを起こした企業に代わって補償の額を決めるところではありません。補償やお詫びの扱いは、まず企業の発表と窓口で確かめることになります。
企業との話し合いで解決しない場合や、損害の賠償を求めたい場合は、弁護士に相談するという選択肢もあります。ただ、費用や見通しは事情によって大きく変わるため、ここで一概には言えません。まずは消費生活センターに相談し、どのような進め方があるかを聞いてから考えても遅くありません。
また、漏えいのあとには、相談窓口や公的機関を名乗る偽の連絡が届くこともあります。「補償の手続きをします」「被害の調査をします」と言って、口座番号や暗証番号を聞いてくる連絡には応じないでください。窓口の番号は、この記事に書いたように、首相官邸やサイバー対応特設サイトなどの公式ページで自分で確かめてからかけるのが安全です。
在宅で働く人とフリーランスの相談先
在宅で仕事をする人やフリーランスは、個人として漏えいの被害に遭う立場と、取引先の情報を預かる事業者としての立場の両方を持っています。自分のパソコンが乗っ取られて、取引先から預かった顧客の情報まで出てしまったかもしれない、という場合は、個人向けの窓口だけでなく、事業者向けの窓口も使えます。
サイバー対応特設サイトの「事業者の方向け」には、次の窓口が並んでいます。
- 警察庁のサイバー事案に関する相談窓口(個人と事業者を問わない、全国統一のオンライン受付窓口)
- 経済産業省・中小企業庁の「サイバーセキュリティ特別相談窓口」
- IPAの不正アクセス特別相談窓口と、サイバーセキュリティ相談窓口
経済産業省・中小企業庁のサイバーセキュリティ特別相談窓口は、2026年10月27日に、各都道府県の「よろず支援拠点」と、中小企業基盤整備機構の「IT経営サポートセンター」に無料で設けられたものです。よろず支援拠点とは、中小企業や小規模事業者の経営の相談に無料で応じる、国が各都道府県に設けた窓口のことです。
IPAの企業組織向けのサイバーセキュリティ相談窓口は、インシデント(事故)が起きたときの初動対応について、起きている事象を聞いたうえで被害の可能性や応急処置を助言し、対応を行う専門業者の一覧や、ほかに必要な相談・報告の先を紹介するとしています。相談はメールで受け付けており、事案の調査や解析そのものは行っていません。
預かった情報が漏れたおそれがあるときに、まずすることは、取引先にすぐ伝えることです。委託元の取引先は、個人情報保護委員会への報告や本人への連絡など、必要な手続きを進める立場にあります。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので断定できません。ただ、早く伝えるほど、取引先が打てる手は多くなります。
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、事故が起きたときの連絡が早く、隠しません。何が起きたか、いつ気づいたか、何をしたかを時系列で伝えられる人は、たとえ事故があっても信頼を失いにくいものです。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と、手取りの厚さにつながっていきます。
相談に乗る力を仕事に生かす
情報漏えいのような困りごとが起きたとき、どの窓口に何を持って相談すればよいかを整理できる力は、自分や家族を守るだけでなく、仕事としても求められる力です。中小企業の中には、社員向けの注意喚起の資料づくりや、取引先への説明文の作成を外部に頼むところがあります。
中小企業のセキュリティ対策と、国の支援制度の使い方は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法で整理しています。人の困りごとを聞いて整理し、次の一歩を一緒に考える仕事に関心がある人は、@SOHOのキャリア・副業・人生相談のお仕事で、在宅で受けられる相談の仕事の種類と探し方を紹介しています。
2026年11月4日時点で、サイバー対応特設サイトは随時更新するとされています。漏えいのお知らせが届いて不安なときは、まず188に電話し、困りごとがはっきりしているなら、この記事の表から専門の窓口を選んでください。窓口の番号と受付の時間は、変わることがあるので、かける前に各機関の公式ページで確かめるのが確実です。
よくある質問
Q. 個人情報が漏洩したとき、最初にどこへ相談すればよいですか?
相談先に迷ったら、消費者ホットライン188が基本です。国家サイバー統括室のサイバー対応特設サイトでも、迷った場合はまず188に電話するよう案内されており、消費生活相談員が助言や情報提供を行います。カードや口座に身に覚えのない取引があるときは、その前にカード会社や金融機関に連絡して止めてください。
Q. 188は土日でもつながりますか?
国民生活センターの消費者トラブル解決ナビによると、土日祝日は、都道府県等の消費生活センター等が開いていない場合、国民生活センターに電話がつながります。一部の地域や年末年始、国民生活センターの建物点検日は除かれます。IP電話など一部の電話からはつながらず、相談は無料でも通話料はかかります。
Q. IPAの安心相談窓口では何を相談できますか?
パソコンやスマートフォンのウイルスや不正アクセスなど、一般的な情報セキュリティの技術的な相談です。電話は03-5978-7509、受付は10時から17時(土日祝日・年末年始を除く)で、1回30分以内です。法的解釈、契約や支払い、端末やログの調査の依頼、犯罪者の検挙の要望などは受けていないと明記されています。
Q. 相談窓口に連絡すれば、企業から補償を受けられますか?
各窓口は、相談を受けて助言や案内をするところで、企業に代わって補償の額を決めるところではありません。補償やお詫びの有無は、まず漏えいを起こした企業の発表と窓口で確かめます。話し合いで解決しないときは消費生活センターに進め方を相談し、弁護士への相談は費用や見通しが事情で変わるので、その上で考えてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
関連記事

日本年金機構からのメールは本物か|公式のドメインと年金を装う偽メールの見分け方 2026

WAONからのメールは本物か|公式の送信元アドレスとポイント失効を装う偽メールの見分け方 2026

ヨドバシからのメールは本物か|公式の送信元アドレスと偽メールの見分け方 2026

Visaからのメールは本物か|カード会員に届くメールの正体と偽メールの見分け方 2026

Yahoo! JAPANからのメールは本物か|公式の送信元アドレスとログインアラートの確かめ方 2026

Googleからのメールは本物か|公式の送信元とセキュリティ通知の確かめ方 2026

DHLからのメールは本物か|公式のドメインと関税を装う詐欺メールの見分け方 2026

ヤマダデンキからのメールは本物か|公式のドメインと偽メールの見分け方 2026
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方