パソコンサポートを装う詐欺の手口


この記事のポイント
- ✓パソコンサポート詐欺は偽の警告画面から電話をかけさせ
- ✓遠隔操作と支払いへ進めます
- ✓右下に繰り返し出る通知の消し方
まず、安心してください。皆さんのパソコンは壊れていません。ウイルスにも感染していません。画面いっぱいに警告が出て、警告音が鳴り、電話番号が表示されている状態であっても、それはWebページが表示しているだけの絵です。パソコンの中で何かが起きているわけではありません。
この手口は「サポート詐欺」と呼ばれています。狙いは、慌てた人に電話をかけさせることです。電話がつながると、遠隔操作を許可させ、サポート料金という名目で支払いを求めてきます。逆に言えば、電話をかけなければ被害はゼロで終わります。
この記事では、手口がどういう段階で進むのか、警告画面をどうやって閉じるのか、右下に何度も出てくる通知をどう消すのか、そして電話をかけたり支払ってしまったりした場合に何をすればよいのかを、順番に書いていきます。
手口は5つの段階で進む
全体像を先に押さえておくと、どの段階にいるのかが分かって落ち着きます。段階は5つです。
第1段階は、偽の警告の表示です。Webサイトを見ているとき、あるいは広告をクリックしたときに、突然全画面で警告が出ます。「ウイルスが検出されました」「個人情報が漏えいしています」といった文言と、警告音、そしてサポートの電話番号が表示されます。マウスやキーボードが効かないように見える細工がされていることもありますが、実際には画面が全画面表示になっているだけです。
第2段階は、電話です。表示された番号にかけると、日本語または日本語に近い言葉で応対されます。ここで相手は「診断します」と言って、遠隔操作のソフトを入れるよう指示します。
第3段階は、遠隔操作です。ソフトを入れると、相手が皆さんのパソコンを自由に動かせる状態になります。相手はコマンドの画面を開き、大量の文字列を流して「これが感染の証拠です」と説明します。実際には、システムの正常な情報を表示しているだけです。
第4段階は、支払いの要求です。修復のためのサポートプランを契約させようとします。
第5段階は、継続です。一度支払うと、数か月後に「契約の更新」「返金の手続き」という名目で再び連絡が来ます。返金を装って、逆に振り込ませる手口もあります。
この5段階のうち、被害が発生するのは第4段階からです。第1段階で止めれば何も起きません。ですから、この記事でいちばん重要なのは次の節、画面の閉じ方です。
偽の警告を見分ける3つの点
本物と偽物の違いは、はっきりしています。3点だけ覚えてください。
1つ目。本物のセキュリティの警告に、電話番号は表示されません。これが最も確実な判断基準です。オペレーティングシステムの提供元も、ウイルス対策ソフトの会社も、警告画面に電話番号を出す運用をしていません。番号が出ていたら、その時点で偽物と判断して構いません。
2つ目。本物の警告は、ブラウザの中で全画面表示になりません。パソコンの動作に関わる警告は、ブラウザとは別の窓で出ます。ブラウザの画面いっぱいに広がっている警告は、Webページです。見分け方としては、Escキーを押してみてください。全画面表示が解除されて、ブラウザの枠が見えるようになったなら、それはWebページです。
3つ目。本物の警告は、急かしません。「今すぐ」「あと何分でデータが削除されます」といったカウントダウンは、判断させないための道具です。ウイルス対策ソフトが検知した場合、通知は静かに出て、対処は後からでもできます。
あわせて、音についても書いておきます。警告音が鳴るのは、Webページが音声ファイルを再生しているだけです。音量を下げれば止まります。音が出ていることを「深刻さの証拠」と受け取らないでください。
なお、この偽の警告を安全に体験できる練習用のサイトが公開されています。実際に慌ててしまう方が多いため、閉じる操作を事前に練習してもらう目的で作られたものです。
安心相談窓口では、突然表示された偽の警告にあわててしてしまい、画面を閉じる操作ができなかったという相談を多数いただいています。そこで、偽のセキュリティ警告画面を疑似的に表示して画面を閉じる操作を練習できる「偽セキュリティ警告の体験サイト」を公開しました。是非このサイトを使って画面を閉じる練習をしてください。 出典: ipa.go.jp
これは良い取り組みだと思います。知識として知っているだけでは、実際の場面で手が動きません。一度練習しておくと、本当に出たときに落ち着いて閉じられます。
警告画面の閉じ方
手順を書きます。上から順に試してください。前の手順で閉じられたら、それ以降は不要です。
Windowsをお使いの場合。まずEscキーを数秒押し続けます。これで全画面表示が解除され、ブラウザの枠が戻ります。枠が見えたら、右上のバツ印でタブを閉じます。閉じられない場合は、Ctrlキーを押しながらWキーでタブを閉じます。
それでも閉じない場合は、Altキーを押しながらF4キーでブラウザごと終了させます。ここまでで大抵は終わります。
反応がまったくない場合は、Ctrlキーとシフトキーとエスケープキーを同時に押してタスクマネージャーを開きます。一覧からブラウザの名前を選び、タスクの終了を実行してください。これで強制的に閉じられます。
Macをお使いの場合。まずEscキーで全画面を解除します。次にコマンドキーとWキーでタブを閉じます。閉じない場合はコマンドキーとQキーでブラウザを終了します。反応がない場合は、コマンドキーとオプションキーとエスケープキーを同時に押して強制終了の一覧を出し、ブラウザを選んで終了させてください。
ここで大事な注意点があります。ブラウザを閉じた後、もう一度開いたときに「前回開いていたページを復元しますか」と聞かれることがあります。ここで復元を選ばないでください。復元すると、同じ警告画面が戻ってきます。同じことを繰り返す方が非常に多いので、ここは意識してください。
もうひとつ。パソコンの電源ボタンを長押しして強制的に切る方法は、最後の手段にしてください。作業中のファイルが壊れる可能性があります。上の手順で必ず閉じられますので、順番に試してください。
画面の右下から繰り返し出てくる場合
「閉じたのに、しばらくすると右下から警告が出てくる」という相談が多くあります。これは別の仕組みなので、対処が違います。
原因は、ブラウザの通知機能です。以前にどこかのサイトで「通知を許可しますか」という確認が出て、内容を読まずに許可を押してしまった状態です。許可されたサイトは、ブラウザを開いていれば通知を送れます。この仕組みを悪用して、偽の警告を送り続けています。
対処は、許可を取り消すことです。ブラウザの設定を開き、プライバシーやサイトの設定という項目の中にある通知の一覧を探してください。そこに許可済みのサイトが並んでいます。心当たりのないものをすべて削除してください。判断に迷うなら、全部削除して構いません。必要なサイトからは、また確認が出るだけです。
Chromeであれば設定の中のプライバシーとセキュリティ、その中のサイトの設定、さらに通知という順にたどります。Edgeも同様の構成です。Safariの場合は環境設定のWebサイトのタブに通知の項目があります。
削除した後も出続ける場合は、ブラウザの拡張機能を確認してください。覚えのない拡張機能が入っていることがあります。一覧を開いて、自分で入れた記憶のないものは削除してください。
ここまでやれば、繰り返しの表示は止まります。パソコンの初期化は必要ありません。「直らないから買い替えたほうがいい」と言われたという相談も受けますが、この症状で買い替えが必要になることはありません。
電話をかけてしまった後に起きること
電話をかけてしまった方に向けて書きます。まだ支払っていなければ、被害はありません。ここで止められます。
電話に出た相手は、まず「診断のために接続させてください」と言って、遠隔操作のソフトを入れるよう指示します。名前の知られた正規のソフトを使うことが多いので、検索して調べても怪しく見えません。ここが巧妙なところです。
接続が済むと、相手はコマンドの画面を開き、文字列を大量に流します。そして「この赤い行が感染の証拠です」「ファイルが何千個も破損しています」と説明します。実際には、通常のシステム情報や、正常なログを表示しているだけです。技術に詳しくない方が見れば、深刻な状況に見えます。
その後、支払いの話に進みます。金額の水準については、相談を受け付けている窓口がこう説明しています。
被害者にウソの説明を信じさせると、サポートプランと称して数万~10万円程度の支払いを求めてきます(図7)。 出典: ipa.go.jp
支払いの手段は、コンビニで買うプリペイドカードを指定されることが多いです。カードを買い、裏面の番号を電話で読み上げさせる形です。この方法が選ばれる理由は、追跡が難しく、取り消しができないからです。
ここで判断の基準を1つ挙げます。正規のサポートが、コンビニのプリペイドカードで支払いを求めることはありません。この1点だけで断れます。金額の大小や、相手の説明の上手さは関係ありません。支払い手段がプリペイドカードなら、その時点で終わりです。電話を切ってください。
ネットバンキングを使った新しい型
近年、より被害額の大きい型が出ています。プリペイドカードではなく、その場で送金させる形です。
プリペイドカードを悪用した金銭の詐取に加えて、2023年から被害者にネットバンキングを開かせて不正送金を試みる事例が発生しています。安心相談窓口では198万円もの不正送金の被害にあった事例を確認しています。この事例では、偽のサポート料金をネットバンキングから振り込むことに同意した被害者に数万円の送金額を入力させた上で、被害者の隙を見て送金額に0(ゼロ)を加えることで不正送金を行ったと思われます。遠隔操作中は、相手がキーボードやマウスの操作を自由にできるため、こうした送金額の書き換えができてしまいます(図9)。 出典: ipa.go.jp
この事例の恐ろしさは、被害者が同意した金額と、実際に送られた金額が違うという点です。数万円を払うつもりで入力したのに、桁を足されて198万円が送られています。遠隔操作を許している間は、画面の表示も入力内容も相手が変えられます。自分が見ている画面が正しいという前提が崩れるのです。
ここから導かれる原則は、ひとつだけです。遠隔操作を許している状態で、金融機関のサイトやアプリを開かないでください。ログイン情報を入れないでください。振込の操作をしないでください。相手が「一緒に手続きしましょう」と言ってきたら、その時点で接続を切ってください。
切り方は簡単です。インターネットの接続を切ってしまえば、遠隔操作は成立しません。無線を切る、または有線のケーブルを抜く。これで相手の操作は止まります。相手が何を言っていても、この操作をしてください。
遠隔操作を許してしまった後にやること
接続を許してしまった場合の処置を、順番に書きます。慌てる必要はありませんが、放置はしないでください。
1番目。インターネットの接続を切ります。無線を切る、または有線を抜く。これが最優先です。
2番目。入れてしまった遠隔操作のソフトを削除します。設定のアプリの一覧を開き、電話中に入れたソフトを探して削除してください。名前が分からない場合は、インストールした日付で並べ替えると見つかります。
3番目。パソコンの中を検査します。標準で入っているセキュリティの機能でも構いません。完全な検査を1回実行してください。時間はかかりますが、放っておけば終わります。
4番目。パスワードを変更します。これが重要です。遠隔操作中に、保存されたパスワードを見られている可能性があります。変更する順番も決まっています。最初にメール、次に金融機関、次にその他のサービス。メールを先にするのは、メールを握られていると他のパスワードを変えても再発行の手続きで取り返されるからです。
5番目。二要素認証を設定します。パスワードが漏れていても、もうひとつの要素がなければ入れません。設定の考え方と製品の違いはMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版に整理されていて、個人で使う場合の選び方もそのまま当てはまります。
6番目。金融機関の取引履歴を確認します。身に覚えのない出金がないかを見てください。見つかった場合は、すぐに金融機関へ連絡します。
パソコンを初期化する必要があるかどうかは、状況によります。遠隔操作の時間が短く、上の処置を済ませたのであれば、初期化しなくてよい場合が多いです。判断に迷う場合は、後述する相談窓口で聞いてください。
お金を払ってしまった場合の連絡順
払ってしまった方に向けて、効く順番で書きます。時間が勝負なので、今日のうちに進めてください。
最初は、支払い手段の側です。プリペイドカードの番号を伝えてしまった場合は、そのカードの発行会社に連絡してください。まだ使われていなければ、残高を止められる可能性があります。カードのレシートと、カード本体を捨てないでください。番号が必要になります。
クレジットカードで決済した場合は、カード会社に不正利用の相談をしてください。取り消しができる場合があります。
銀行振込をしてしまった場合は、振込先の金融機関と自分の金融機関の両方に連絡してください。相手の口座を凍結する手続きに進む場合があります。これは早ければ早いほど可能性が上がります。
次に、警察です。警察相談専用電話の#9110から入ります。被害届を出す場合は、時系列のメモ、表示された画面の写真、電話をかけた番号と通話の記録、支払いの明細、入れてしまったソフトの名前を揃えて持っていくと、受理までの時間が短くなります。
3番目に、公的な相談窓口です。情報処理推進機構の安心相談窓口は、この手口の相談を専門に受け付けており、対処の手順を具体的に教えてくれます。窓口の情報はipa.go.jpから確認できます。
4番目に、消費生活センターです。消費者ホットラインの188を押せば最寄りの窓口につながります。無料で、相談内容が国の記録に残ります。
そして、恥ずかしさについて書いておきます。「自分が引っかかったことを言いたくない」という気持ちで相談が遅れる方が多いのです。ですが、この手口は誰でも引っかかります。相談件数が多いということは、それだけ多くの方が同じ経験をしているということです。早く相談したほうが、確実に被害は小さくなります。
家族のパソコンで防ぐための設定
高齢のご家族や、パソコンに不慣れなご家族がいる場合、本人の判断力に頼る設計は必ず破られます。仕組みで止めてください。5つ挙げます。
1つ目。ブラウザの通知の許可を、あらかじめ全部削除しておきます。そして通知の確認自体を表示しない設定にしてください。これで右下からの繰り返し表示が構造的に起きなくなります。
2つ目。広告をブロックする仕組みを入れます。偽の警告の多くは広告から表示されるので、入口が減ります。
3つ目。日常の作業を標準ユーザーで行う設定にします。管理者権限がないアカウントであれば、遠隔操作のソフトを入れる操作自体ができません。これがいちばん効きます。
4つ目。パソコンの近くに、閉じ方を書いた紙を置いておきます。Escキー、それからCtrlとW、それからAltとF4。この3つを大きい字で書いた紙です。画面が出たときに読めるのは紙だけなので、電子ファイルで持っていても意味がありません。
5つ目。「電話をかける前に必ず私に連絡する」という約束を1つ作ります。内容を判断させるのではなく、行動を1つだけ決める形にします。判断を求めると難しいのですが、連絡するだけなら守れます。
偽メールや偽の通知を見分ける訓練の考え方は、企業向けの取り組みとして整理されています。判断の手順は個人でも同じなので、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドに書かれている見るべき箇所の順番が参考になります。
なぜ気づけないのか。使われている4つの仕掛け
「自分は引っかからない」と思っている方にこそ読んでいただきたい部分です。この手口は、知識の有無ではなく、心理の仕組みを突いています。仕掛けは4つあります。
1つ目は、音と色による驚かせ方です。突然の大音量と赤い画面は、考える前に体が反応します。この状態では、冷静な判断をする部分の働きが落ちます。だから「電話番号が書いてあるのは変だ」という違和感に気づけません。落ち着いてから見れば誰でも分かるのに、その場では分からない。ここが狙われています。
2つ目は、時間の制限です。「あと5分でデータが削除されます」という表示は、確認する時間を奪います。人に相談する、検索して調べる、一晩置く。この3つのどれもさせないことが目的です。
3つ目は、権威を借りることです。よく知られた会社の名前やロゴを画面に出します。名前を見た瞬間に、疑う姿勢が緩みます。ここで効くのは、名前ではなく連絡手段を見る習慣です。本物の会社は、警告画面に電話番号を出しません。名前を見ずに、番号の有無だけを見てください。
4つ目は、途中から引き返しにくくする作りです。電話をかけ、遠隔操作を許し、説明を聞いてしまうと、「ここまで付き合ったのだから」という気持ちが働きます。人は、自分が既に払った時間を無駄にしたくありません。この心理を使って、支払いまで運ばれます。だから、途中で引き返すことを恥ずかしいと思わないでください。切るのは、いつでも正しい選択です。
この4つを知っておくと、実際の場面で「いま驚かされている」「いま急かされている」と自分の状態に気づけます。気づけば、手が止まります。
仕事用の端末で起きた場合の報告
在宅で働いている方に向けて、もうひとつ書きます。仕事用の端末でこれが起きた場合、対処に加えて報告の判断が必要になります。
判断の基準は1つです。取引先から預かったデータが入っている端末で遠隔操作を許したのであれば、報告してください。実際に持ち出された証拠がなくても、その可能性があった時点で報告の対象になります。理由は2つあります。ひとつは、後から発覚したときの信頼の損失が比べものにならないほど大きいこと。もうひとつは、取引先の側で早く動けば被害が止まる場合があることです。
報告する内容も決めておきます。いつ起きたか、どういう状態だったか、端末に何が入っていたか、こちらが取った処置は何か。この4つです。原因の分析や、再発防止の詳しい計画は後で構いません。まず事実を早く伝えることが優先です。
隠したくなる気持ちは分かります。私も、報告する側の立場でひやりとした経験があります。ですが、隠して後から出てきた場合、問われるのは事故ではなく隠したことになります。そこが決定的な違いです。
そして、報告しやすくするための準備も書いておきます。契約や覚書の段階で、事故が起きたときの報告の期限と連絡先を決めておいてください。決まっていれば、迷う時間がなくなります。決まっていないと、誰にどう言うかを考えるところから始めることになり、そこで1日が過ぎます。
端末の分け方も実務的な話です。仕事のデータが入った端末で、私用のWeb閲覧をしないだけでも、入口はかなり減ります。パソコンを2台持つのが難しければ、ブラウザの利用者プロファイルを分ける、仕事用のアカウントを別に作る、という方法でも効果があります。
私が家族のパソコンでやったこと
実際の話を書きます。私の家族が、この偽警告に出会ったことがあります。夜に「パソコンから変な音が鳴って画面が真っ赤になっている」と呼ばれました。
そのとき困ったのは、電話で説明ができなかったことです。相手は画面から目を離せないので、こちらが手順を言っても操作に移れません。「エスケープキーを押して」と言っても、どのキーか探せない。この時点で、知識の問題ではなく、慌てているときに人は手順を実行できないのだと分かりました。
それ以来やっていることが2つあります。ひとつは、前述した紙を貼ることです。キーボードの写真に丸を付けて、押す順番を書きました。もうひとつは、日常のアカウントを管理者権限から外したことです。これで、仮に電話をかけてしまっても、ソフトを入れる段階で止まります。
この2つを入れてから、同じ相談は来なくなりました。私が失敗していたのは、最初に「こういう画面は偽物だから無視すればいい」と口で説明して済ませたことです。説明は、その場で役に立ちませんでした。皆さんにも、口頭の説明ではなく仕組みと紙をお勧めします。
市場を長く見てきた立場からの観察
在宅ワークと業務委託の市場を20年運営してきた立場から、2点書き添えます。
1点目は、この手口の被害が、在宅で働く方に重く出るという観察です。会社の中であれば、隣の席の人に聞けます。情報システムの担当者もいます。ところが自宅で1人で働いていると、判断を自分で完結させなければなりません。そして仕事用の端末には、取引先から預かったデータが入っています。つまり、被害が自分の損失で終わらない可能性があるのです。ここは在宅で働く方に特有のリスクなので、端末の分離とバックアップは早めに整えておいてください。
2点目は、こうした守りの知識そのものが仕事になっているという点です。中小の事業者は、セキュリティの判断を社内で抱えられません。月に数時間の相談という形の依頼が増えています。どういう役割と成果が求められるかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事に整理されています。単価の目安を知りたい場合は、技術職の分布をまとめたソフトウェア作成者の年収・単価相場が参考になります。ネットワークの基礎を客観的に示したいならCCNA(シスコ技術者認定)が、取引先への説明材料として通用しやすい資格です。事業者側として対策の費用を検討する場合は、支援制度を使った進め方が中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法にまとまっています。
最後にひとつ。長く仕事が続いている方の共通点は、単発の作業を数多くこなすことではなく、「この人に任せると楽だ」と思われる関係を少数作ることに時間を使っているという点です。運営者として見てきた限りでは、事故が起きたときに連絡できる相手がいるかどうかが、その後の日数を大きく変えています。仲介の手数料が乗らない直接の取引は、同じ予算で依頼側がより多くの時間を頼めて、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%という条件の価値は、金額の差そのものより、この双方が得をする構造の側にあります。相談し合える関係は、そういう構造の上でしか続きません。
よくある質問
Q. 偽の警告画面が閉じられません。電源を切ってもいいですか?
電源の長押しは最後の手段にしてください。まずEscキーを数秒押して全画面を解除し、CtrlキーとWでタブを閉じます。閉じない場合はAltキーとF4でブラウザを終了、それでも反応がなければCtrlとシフトとエスケープでタスクマネージャーを開いてブラウザを終了させてください。
Q. 電話をかけてしまいましたが、まだ払っていません。大丈夫ですか?
支払っていなければ金銭的な被害はありません。ただし遠隔操作のソフトを入れた場合は、インターネット接続を切り、そのソフトを削除し、メールから順にパスワードを変更してください。遠隔操作中に保存済みのパスワードを見られている可能性があります。
Q. 閉じても右下から繰り返し警告が出ます。パソコンは感染していますか?
感染ではありません。ブラウザの通知の許可が原因です。ブラウザの設定から通知の一覧を開き、心当たりのないサイトを削除してください。判断に迷う場合は全部削除して構いません。あわせて、覚えのない拡張機能が入っていないかも確認してください。
Q. プリペイドカードの番号を伝えてしまいました。取り戻せますか?
まだ使われていなければ止められる可能性があります。カードの発行会社へすぐ連絡してください。レシートとカード本体は捨てないでください。番号が必要になります。あわせて警察相談専用電話の#9110と、消費者ホットラインの188にも相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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