主婦が家で小遣いを作る|家事の合間に続けられる仕事選び

長谷川 奈津
長谷川 奈津
主婦が家で小遣いを作る|家事の合間に続けられる仕事選び

この記事のポイント

  • 主婦小遣い稼ぎを在宅で始めるとき
  • 仕事の種類と単価の目安
  • 家事の合間に時間を作る方法

「自分のお金が少しだけ欲しいんです」。この言い方で相談に来られる方が、本当に多いんです。

家計が回っていないわけではない。夫の収入で生活はできている。でも、美容院に行くとき、友人とお茶をするとき、子どもに何か買ってあげたいとき、いちいち家計から出すことに気が重い。自分で稼いだお金なら、気兼ねなく使える。

この感覚は、とても健全なものだと思います。金額の大小ではなく、自分の裁量で使えるお金があるかどうかの話ですから。

この記事では、家でできる仕事の種類と単価の目安、時間の作り方をお伝えします。そして私の専門である契約と法律の面から、引き受けてはいけない案件の見分け方、確定申告と扶養の線についても整理します。ここを知らずに始めて後から困る方が、毎年いらっしゃるんです。

まず、いくらを目標にするか

目標の額が決まらないと、仕事の選び方が決まりません。

1万円なのか5万円なのかで、必要な時間も必要なスキルも変わります。「稼げるだけ稼ぎたい」という設定は、実は最も続きにくい設定です。ゴールがないので、いつまでも足りない気持ちが残ります。

参考になる調査があります。

「自分には月5万円なんて無理かも」と感じるかもしれませんが、この23.8%という数字は、主婦向け求人サイトを運営する「しゅふJOB総研」が2023年に実施した調査に基づいています。 出典: quicca.com

つまり、月5万円に届いている方は一定の割合でいらっしゃる。ただし全員ではない。この両方を受け止めてください。

私がおすすめしているのは、月1万円から始める設定です。理由は三つあります。

ひとつ、達成できるからです。達成の経験がないと、次に進む気力が湧きません。

ふたつ、税金と扶養の線を気にしなくていい範囲だからです。年間で12万円なら、後で説明する申告の基準にも届きません。制度の勉強を後回しにして、まず仕事に慣れられます。

みっつ、生活の形が壊れないからです。月1万円なら週に3時間から5時間で足りる仕事があります。家族の生活を変えずに始められます。

3か月続いたら目標を上げる。この順番のほうが、最初から5万円を狙うより確実に遠くまで行けます。

家でできる仕事の種類と、時間のかかり方

種類を整理します。習得に必要な時間で三つに分けます。

すぐ始められるもの

準備がほとんど不要で、初日から作業できる仕事です。

データ入力、アンケートへの回答、文字起こし、商品情報の登録、簡単な画像の加工、テストの操作確認。こうした仕事は、募集の数が多く、選考も軽いことが多いです。

代わりに単価は低くなります。時間あたりの額で見ると、近所のパート勤務を下回ることもあります。それでも選ぶ理由があるとすれば、家を出なくていいこと、30分単位で作業できること、体調の悪い日に休めることです。

この条件が必要な方にとっては、単価の低さと引き換えに得られるものが確かにあります。

数か月の準備が要るもの

文章を書く仕事、簡単なデザイン、SNSの運用の補助、経理の補助、カスタマーサポートの対応などです。

未経験から入れますが、最初の2か月から3か月は勉強と練習の期間になります。この期間に収入がほぼ出ないので、ここを乗り切れるかどうかが分かれ目です。

乗り切ると、単価が上がっていきます。ここが「すぐ始められるもの」との決定的な違いです。

半年以上かかるもの

プログラムを書く仕事、専門的なデザイン、広告運用、翻訳などです。

時間はかかりますが、単価の水準が変わります。実際に、学び直して条件のいい仕事に届いた例が紹介されています。

実際に、未経験から3ヶ月間オンラインで学んだ主婦の方が、SNS広告運用の補助業務で時給1,800円の案件を獲得した事例もあります。 出典: quicca.com

時給1,800円なら、週5時間で月3万6,000円です。これ、知らない人が本当に多いんですが、在宅でもこの水準の仕事は存在します。

ただし、全員が3か月でここに届くわけではありません。事例は事例として受け止めてください。

単価の目安を知っておく

単価の相場を知らないと、安すぎる仕事を引き受けてしまいます。

文章を書く仕事については、次のような目安が示されています。

報酬の相場は、一定の文章力がある経験者で1文字あたり1円とされています。未経験・初心者の場合は1文字あたり1円未満という案件も多く、すぐに稼げる副業とはいえません。ただし、経験を積むうちに要領をつかめば文字単価アップも見込めるため、専業として本格的に稼ぐことも可能となるでしょう。 出典: biz.moneyforward.com

1文字1円という数字を、時間に置き換えてみます。

2,000字の記事なら2,000円です。書くのに2時間、調べるのに1時間かかれば、時給は約667円になります。慣れて1時間半で書けるようになれば約1,333円です。

つまり、同じ単価でも作業の速さで実入りが変わる。だから未経験の期間が必要なんです。

職種ごとの相場を横並びで見たい方は、データを見るのが早いです。文章を扱う仕事なら著述家,記者,編集者の年収・単価相場、開発寄りの仕事ならソフトウェア作成者の年収・単価相場にまとまっています。自分が目指す方向の水準を先に知っておくと、安い案件を断る判断がしやすくなります。

選ぶときの三つの基準

種類が多すぎて選べないという方に、絞り方をお伝えします。

中断できるかどうか

これが最も大切です。子どもが急に熱を出す。宅配便が来る。近所の方に声をかけられる。家にいる時間は、細かく分断されます。

2時間まとまった時間が必要な仕事は、その2時間が取れる日にしかできません。15分で区切れる仕事なら、細かい隙間を積み上げられます。

ご自身の一日を思い出して、まとまった時間が本当に取れるのかを確認してください。取れないなら、区切れる仕事を選ぶ。ここを見誤ると、納期に追われて家庭が回らなくなります。

時間の約束があるかどうか

決まった時間に必ずいなければならない仕事は、家庭の予定と衝突します。

オンラインの打ち合わせが週に何回あるか、返信の速さをどこまで求められるか、電話の対応が含まれるか。募集の段階で確認してください。

打ち合わせが入る仕事を選ぶなら、環境の準備は先にしておいたほうがいいです。使うツールによって必要な準備が違うので、Zoom・Teams・Google Meetを比較|フリーランスの打ち合わせに最適なのは?【2026年版】で違いを確認しておくと、初回でつまずきません。

続けると単価が上がるかどうか

同じ時間を使うなら、経験が積み上がる仕事のほうが得です。

作業の回数をこなすだけの仕事は、1年続けても単価が変わりません。一方、文章、デザイン、経理、運用などは、実績が単価に反映されます。

すぐ始められる仕事で当面の小遣いを作りながら、単価の上がる仕事を少しずつ覚える。この二本立てが、現実的な進め方だと思います。

仕事のタイプを一覧で比べる

三つの基準で見比べられるように、代表的な仕事を並べておきます。

仕事の内容 中断のしやすさ 時間の約束 単価が上がるか
データ入力、商品情報の登録 15分単位で区切れる ほぼない 上がりにくい
アンケートやモニターの回答 数分で区切れる ない 上がらない
音声の文字起こし 区切りやすい 納期のみ 速さで単価が上がる
記事やコラムの執筆 区切りにくい 納期が中心 上がる
SNSの投稿作成と運用の補助 中程度 投稿の時刻に縛られる場合がある 上がる
経理や請求書の処理の補助 区切りやすい 月末月初に集中する 上がる
カスタマーサポートの対応 区切りにくい 対応時間の約束がある 中程度
画像の加工や簡単なデザイン 中程度 納期が中心 上がる

この表を見て、まず「中断のしやすさ」の列だけを見てください。ご自身の生活に合う行がどれかを決める。そのあとで単価の列を見る。この順番で選ぶと、無理のない形になります。

逆の順番、つまり単価の高さから選ぶと、続けられない仕事を引き受けることになります。ここでつまずいて「向いていなかった」と結論づける方が、とても多いんです。向いていなかったのではなく、選ぶ順番が逆だっただけです。

家族の状況で選び方が変わる

もうひとつの軸をお伝えします。お子さんの年齢です。

未就園のお子さんがいる場合、まとまった時間はほぼ取れません。昼寝の時間も日によって変わります。この時期は、区切れる仕事だけに絞ってください。納期のある仕事を引き受けると、守れなかったときの気持ちの負担が大きくなります。

幼稚園や保育園に通っている時期は、日中に数時間が確保できます。ただし呼び出しがあります。納期に余裕がある仕事から試すのが安全です。

小学生以上になると、時間の見通しが立ちやすくなります。この段階で、単価の上がる仕事に軸を移していく方が多いです。

介護をしておられる方は、また別です。予定が立ちにくく、急な対応が入ります。この場合も、区切れる仕事と、納期に幅を持たせてもらえる依頼者を選ぶことが優先されます。

つまり、今の生活に合う仕事は数年で変わります。いま選んだ仕事が一生続くわけではないので、気楽に始めてください。

スキルがない状態から、どう始めるか

「特別なスキルがないんです」という方が多いのですが、たいていは棚卸しができていないだけです。

家計の管理をしている方は、数字の記録ができます。学校のお便りを読んで予定を管理している方は、情報の整理ができます。地域の集まりで連絡係をしている方は、文章で人に伝えられます。前職の経験があるなら、それは資産です。

まず紙に書き出してください。これまでやってきたこと、褒められたこと、人から頼まれること。ここから仕事の方向が見えます。

そのうえで、学ぶ順番を決めます。目印として資格を使う手があります。事務や書類の基礎を固めるならビジネス文書検定、IT寄りの方向に進むならCCNA(シスコ技術者認定)です。資格が仕事を連れてくるわけではありませんが、独学の道筋を作る役には立ちます。

いま需要が動いている領域を知っておくのも役に立ちます。業務にAIをどう取り入れるかという相談が増えていて、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のように、専門家でなくても現場の事情がわかる人が必要とされる仕事が出てきました。事務の経験や家庭運営の段取り力が、そのまま評価される場面もあります。

家事の合間に時間を作る

時間がないというご相談に対して、私がお伝えしている考え方です。

まず、一週間の時間を記録してみてください。何時に何をしていたかを、7日間だけ書く。これをやると、自分が思っていた使い方と実際が違うことに気づきます。

次に、削れるものを探します。削るのは家事ではなく、なんとなく見ている画面の時間です。多くの方が、ここで1日30分から1時間を見つけます。

そして、作業する時間を固定します。「夜9時から10時」と決めておくと、その時間に机に向かう習慣ができます。空いたときにやるという形は、続きません。

家族への伝え方も大事です。「この時間は仕事をする」と先に宣言しておいてください。黙って始めると、話しかけられて集中できず、それが積み重なって不満になります。宣言しておけば、家族も協力しやすくなります。

無理はしないでください。睡眠を削って作業する形は、2週間で崩れます。体調を崩して家事も仕事も止まるほうが、家族にとって負担が大きい。続けることが目的なら、休む日をあらかじめ決めておくくらいでちょうどいいんです。

作業の場所を決める

時間と同じくらい、場所が効きます。

食卓で作業していると、食事の支度のたびに片づけることになります。道具を出して片づけるだけで、毎回10分が消えます。週5日50分。これが積み重なると、作業できる時間がずいぶん削られます。

部屋を用意する必要はありません。机の一角でも、棚の一段でもいいので、道具を置いたままにできる場所を確保してください。座ったらすぐ始められる状態が作れると、細かい隙間を使えるようになります。

もうひとつ。作業する場所を決めると、頭の切り替えが早くなります。その場所に座ったら仕事の時間、という結びつきができるからです。心理学ではこういう結びつきを扱いますが、難しく考えなくて大丈夫です。要は、いつも同じ場所で始めると調子が出やすいという話です。

依頼者への連絡は先に済ませる

作業の時間に入る前に、返信すべき連絡を片づけてください。

未返信の連絡が残っていると、作業中も気になります。逆に、先に返信を済ませてしまえば、そのあとの時間を落ち着いて使えます。5分で終わることが多いですから、順番を変えるだけで効果があります。

返信が早い人は、それだけで信頼されます。内容が完璧でなくても、「確認しました。明日までにお返しします」の一行があるかどうかで、相手の安心感がまったく違うんです。ここは技術ではなく習慣の話なので、誰でも今日からできます。

引き受けてはいけない案件の見分け方

ここが私の専門分野です。在宅の仕事を探している方を狙った悪質な勧誘は、いまも確実に存在します。

お金を払わせる案件は断る

見分け方は単純です。仕事を始めるためにこちらがお金を払う形になっていたら、そこで止めてください。

「登録料が必要」「教材を買えば仕事を紹介する」「専用のソフトを購入してもらう」「保証金を預ける」。名目はいろいろですが、構造は同じです。

正当な業務委託では、働いた対価を受け取る側がお金を払いません。ここは例外がほとんどないと考えて差し支えありません。

内職商法にはクーリング・オフがある

「仕事を提供する」と持ちかけて、その仕事のために商品や教材を買わせる形態は、特定商取引法で業務提供誘引販売取引として規制されています。

これ、知らない人が本当に多いんですが、この取引には契約を解除できる期間が定められています。法定の書面を受け取った日から20日間は、クーリング・オフができます。

つまり、すでに契約してお金を払ってしまった方でも、期間内なら取り戻せる可能性があるということです。諦めなくて大丈夫です。制度の詳しい内容は、消費者庁と国民生活センターが案内を出しています。期間を過ぎていても相談する価値があるので、まずお近くの消費生活センターに電話してみてください。

電話するときに手元にあるとよいものを挙げます。契約書や申込書の控え、送られてきたメールやメッセージの記録、振り込みの記録、相手方の名称と連絡先です。記録が残っていないときでも相談はできますから、まず電話してください。

もうひとつお伝えしておきます。こうした勧誘に応じてしまったことを、恥ずかしいと感じる必要はまったくありません。相手は説明の仕方を工夫して、判断しにくいように話を組んでいます。断れなかったのは、あなたの落ち度ではありません。

収入を約束する募集は疑う

「誰でも月30万円」「初月から必ず稼げます」といった表現が出てきたら、内容を読む前に離れてください。

業務委託の仕事は、成果に対して報酬が出ます。始める前に金額を約束できる立場の人は存在しません。約束しているとすれば、報酬以外の方法でお金を得る仕組みが組み込まれています。

個人情報の求め方を見る

仕事を始める前の段階で、口座番号以外の深い個人情報を求められたら警戒してください。

免許証やマイナンバーカードの画像を、契約前に送る必要はありません。報酬の支払いに必要な書類は契約後に案内されるのが通常です。

連絡の取り方も手がかりになります。会社名を明かさない、やりとりが個人のメッセージアプリだけで完結する、電話番号が携帯電話しかない、会社の所在地が検索しても出てこない。こうした条件が重なる相手とは、契約しないほうが安全です。

判断に迷ったら、周りの誰かに話してください。声に出して説明すると、自分でおかしさに気づくことがあります。一人で抱えているときほど、判断が鈍ります。誰にも話しづらいときは、消費生活センターに「これは大丈夫でしょうか」と聞くだけでも構いません。契約前の相談も受け付けています。

契約で確認すること

まともな依頼者との取引でも、確認しておくべき項目があります。

2024年11月に施行された、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律という法律があります。フリーランス法と呼ばれています。

この法律では、業務を委託する側に、業務の内容、報酬の額、支払期日などを書面や電子メールで明示する義務が定められています。つまり、条件を文字で示してもらえるのが当然だということです。

さらに、報酬の支払期日は、成果物や役務の提供を受けた日から60日以内のできる限り短い期間内に定めなければならないとされています。「支払いは案件が全部終わってから」「いつになるかわからない」という説明は、この法律の趣旨に反します。

確認する項目を並べます。

確認項目 確認する理由
業務の範囲 「その他付随する業務」だけの記載は、後から作業が増える余地になる
報酬の額と計算方法 時間単位か成果単位か、修正対応が報酬に含まれるか
支払期日 法律の基準に沿っているか
修正の回数 無制限だと作業時間が読めない
著作権の扱い 作ったものの権利がどちらに帰属するか
契約の解除 どちらからいつ終われるか

書面を渡さない依頼者、質問に答えない依頼者は、その一点で候補から外して差し支えありません。制度の内容は公正取引委員会厚生労働省の案内で確認できます。

法律はあなたの味方です。使えるものは使ってください。

確定申告と、扶養の線

収入が出てきたら、ここを整えます。誤解が多い部分なので、順番に説明します。

申告が必要になる基準

給与のある配偶者の扶養に入っている方が、在宅の業務委託で収入を得た場合、その収入は給与ではなく事業所得または雑所得として扱われます。

必要経費を引いたあとの所得が20万円を超えると、確定申告が必要になる場合があります。ご自身に給与収入があるかどうかで判定が変わるため、条件は必ず確認してください。

経費になり得るものは、パソコンや周辺機器の購入費、通信費のうち仕事に使った割合、仕事に使う書籍や講座の費用、文房具などです。家賃や電気代も、仕事に使っている面積や時間の割合で按分できる場合があります。按分の根拠を説明できるように記録を残してください。

この基準を下回っていても、住民税の申告は別に必要になることがあります。お住まいの市区町村に確認してください。

扶養の線について

ここが最も混乱するところです。扶養には二種類あって、それぞれ別の基準で判定されます。

ひとつは税金の扶養です。配偶者控除や配偶者特別控除の対象になるかどうかで、配偶者の所得税と住民税が変わります。

もうひとつは社会保険の扶養です。健康保険の被扶養者として認められるかどうかで、ご自身が保険料を払うかどうかが変わります。

注意していただきたいのは、この二つの基準の金額が同じではないこと、そして近年の税制改正で税金側の基準額が見直されていることです。「103万円の壁」として長く知られてきた線も、改正によって変わっています。

つまり、数年前に聞いた金額をそのまま当てはめると、判断を誤ります。ここは年ごとに確認する必要がある部分です。

さらに、業務委託の場合は判定に使う金額の考え方が給与とは違います。税金側では経費を引いた所得で見ますが、健康保険の被扶養者の認定では、必要経費のうちどこまでを差し引けるかが保険者ごとに異なります。

ですから、順番はこうです。税金については国税庁の案内と、お住まいの税務署に確認する。社会保険については、配偶者の勤務先が加入している健康保険の保険者に直接確認する。加入先によって扱いが違うため、ここは一般論で判断しないでください。

※収入が増えてきて、扶養から外れるかどうかの判断が必要になった段階で、一度専門家に相談されることをおすすめします。

記録を先に作る

申告が必要になるかどうかにかかわらず、記録は最初から付けてください。

受け取った報酬の日付と金額、使ったお金の領収書。これだけです。月に10分で終わる作業を後回しにすると、年末に数時間を失います。

続けている方に共通していること

在宅とフリーランスの働き方を長く見てきた立場から、観察をお伝えします。

20年この市場を見てきて感じるのは、長く続く方ほど、単発の作業をこなすことより「この人に任せると楽だ」と思われる関係づくりに時間を使っているということです。返信が早い、聞かれる前に状況を伝える、できないことをできないと言う。派手さはありませんが、これが次の依頼につながります。

新しい依頼者を毎月探し続けている方より、同じ依頼者から継続して頼まれている方のほうが、はるかに楽をしています。同じ収入を得るための労力が、まるで違うんです。

もうひとつ、額面と手取りの違いに早く気づいた方が残ります。同じ2万円の仕事でも、間に入る事業者が多い形と、直接やりとりする形では、手元に残る額が変わります。手数料0%で直接やりとりできる形なら、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側の手取りは厚くなる。月1万円を目標にしている段階でも、この差は決して小さくありません。

最後にひとつだけ。小遣いを作ることは、家計の足しになる以上の意味を持ちます。自分の名前で仕事を引き受けて、自分の判断で値段を決めて、自分の口座にお金が入る。この経験は、生活の見え方を変えます。

急がなくて大丈夫です。月1万円から、区切れる仕事を一つ選んで、決めた時間に座るところから始めてください。

よくある質問

Q. 主婦が在宅で小遣いを稼ぐなら、まず何から始めればいいですか?

月1万円を目標に、15分単位で中断できる仕事から始めるのがおすすめです。データ入力やアンケート、文字起こしなどは初日から作業でき、家庭の予定と衝突しません。慣れてきたら、文章やデザインなど続けると単価が上がる仕事を並行して覚えていく形が現実的です。

Q. 未経験でも時給1,000円を超える仕事はありますか?

あります。未経験から3か月オンラインで学んだ方が、SNS広告運用の補助業務で時給1,800円の案件を得た事例が紹介されています。ただし最初の2か月から3か月は収入がほぼ出ない学習期間になります。すぐ収入が欲しい仕事と、単価が上がる仕事を分けて考えてください。

Q. 「登録料が必要」と言われた仕事は受けても大丈夫ですか?

断ってください。正当な業務委託では、働いた対価を受け取る側がお金を払うことはありません。仕事を紹介する条件として教材や商品を買わせる形態は特定商取引法で規制されており、法定の書面を受け取った日から20日間はクーリング・オフができます。すでに支払ってしまった場合も消費生活センターに相談してください。

Q. いくら稼いだら確定申告や扶養の手続きが必要ですか?

在宅の業務委託は給与ではないため、必要経費を引いた所得が20万円を超えると申告が必要になる場合があります。扶養は税金と社会保険で基準が別で、税制改正により金額も見直されています。数年前に聞いた金額をそのまま当てはめず、税金は国税庁と税務署、社会保険は配偶者の勤務先の健康保険の保険者に確認してください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年3月8日最終更新:2026年9月20日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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