野村證券の投資信託の手数料|購入時手数料・信託報酬とオンラインでの買い方 2026


この記事のポイント
- ✓野村證券の投資信託の手数料を
- ✓購入時手数料の決まり方
- ✓運用報告書の実質コストで整理します
野村證券で投資信託を買うときの手数料は、ファンドごとに決められた購入時手数料と、持っている間にかかる信託報酬の2つを分けて見ます。 購入時手数料は同じ野村證券でも0円のファンドから3%台のファンドまであり、料率はそのファンドの目論見書に付いている野村證券の書面で確かめられます。 この記事では、野村證券と運用会社の公式の資料で2026年11月時点の数字を確かめ、手数料の決まり方と比べ方をまとめました。
「野村證券 投資信託 手数料」と調べる人の多くは、野村證券に口座があるか、口座を開こうとしていて、店舗とオンラインで手数料が変わるのか、インデックスファンドはいくらかかるのかを知りたいと考えています。 結論から言うと、野村證券の公式の手数料のページでは、投資信託の購入時手数料は「投資信託銘柄ごとの買付金額・買付口数により異なります」と書かれており、国内株式のように取引の画面(店頭かオンラインか)で料率の表が分かれる形にはなっていません。 そのため、比べる単位は「どの取引口座か」より先に「どのファンドか」になります。
野村證券の投資信託にかかる手数料の種類
投資信託の費用は、買うとき、持っている間、売るときの3つの場面で発生します。 最初に、記事で使う用語を言い換えておきます。
購入時手数料とは、投資信託を買うときに販売会社(この記事では野村證券)に支払う手数料のことです。 目論見書には「購入価額に3.3%以内で販売会社が独自に定める率」のように上限だけが書かれ、実際の料率は販売会社ごとに決まります。 購入時手数料がかからないファンドは、ノーロードと呼ばれます。
信託報酬(運用管理費用)とは、投資信託を持っている間、ファンドの資産から毎日少しずつ差し引かれる運用の費用のことです。 年率で表示され、運用会社、販売会社、受託会社(資産を保管する信託銀行)の3者で分けて受け取ります。
実質コスト(総経費率)とは、信託報酬に、売買の手数料や監査費用、保管費用などを加えた、実際にかかった費用の割合のことです。 運用会社が決算ごとに出す交付運用報告書の「1万口当たりの費用明細」の合計(%)や、目論見書の参考情報にある「総経費率」で確かめます。
信託財産留保額とは、売却(換金)するときにファンドの中に残していく費用のことです。 かからないファンドも多くありますが、アクティブ型(指数を上回る成果をめざして運用会社が銘柄を選ぶ型)の一部では0.3%などが設定されています。
純資産総額とは、そのファンドに集まっている資産の合計額のことで、基準価額とは1万口あたりの値段のことです。 ベンチマークとは、そのファンドが連動をめざす指数、または成績を比べる目安にする指数のことです。
野村證券の公式サイトの投資信託のページには、手数料の上限が次のように書かれています。
投資信託のお申込み(一部の投資信託はご換金)にあたっては、お申込み金額に対して最大5.5%(税込み)の購入時手数料(換金時手数料)をいただきます。また、換金時に直接ご負担いただく費用として、換金時の基準価額に対して最大2.0%の信託財産留保額をご負担いただく場合があります。 出典: 野村證券「投資信託」
最大5.5%は、野村證券で扱うすべての投資信託の中での上限です。 実際には、インデックス型の多くは購入時手数料がかからず、アクティブ型やテーマ型の多くに手数料が設定されています。 この幅を、具体的なファンドで確かめていきます。
店舗の口座とオンライン専用支店で何が違うか
野村證券の取引口座には、店舗(本・支店)の口座と、オンライン専用支店(野村ネット&コール、ほっとダイレクト)の口座があります。 公式サイトの「手数料・その他費用」のページでは、国内株式の売買手数料は口座の種類と注文の方法(店頭、電話、オンラインサービス)で料率が分かれています。 たとえば店舗の口座の国内株式の現物取引は、オンラインサービスから注文すると基本の手数料から20%割引になると書かれています。
一方、投資信託については、店舗(本・支店)の手数料のページとオンライン専用支店の手数料のページのどちらにも「投資信託銘柄ごとの買付金額・買付口数により異なります」とだけ書かれています。 料率の表はファンドごとの資料に分かれているため、口座の種類の違いより、ファンドの違いのほうが費用への影響が大きくなります。
ただし、ファンドによっては買える方法が限られています。 野村證券の取扱ファンドの検索画面では、一部のファンドに「オンライン限定」の表示があり、オンラインサービスでしか申し込めません。 また、ファンドの交付目論見書に付いている野村證券からのお知らせには、「NISA専用ファンド」「投信積立の契約に基づくご購入に限定」と書かれたものもあります。 たとえば、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、野村證券ではNISA専用のファンドとして扱われ、NISAのつみたて投資枠・成長投資枠を使った投信積立で、オンラインサービスから申し込む形に限られています。 同じファンドでも、販売会社によって扱いが違う点に注意が必要です。
購入時手数料の料率を確かめる手順
野村證券で扱うファンドの購入時手数料は、次の手順で確かめられます。
・野村證券の公式サイトで投資信託(ファンド)を検索し、ファンドの基本情報のページを開く
・ノーロードのファンドには「ノーロード」の表示がある
・「目論見書」を開くと、交付目論見書の後ろに「このページは、野村證券株式会社からのお知らせです」と書かれたページがあり、そこに野村證券での購入時手数料の料率が書かれている
・目論見書補完書面には、利益相反のおそれ(野村證券が信託報酬の一部を受け取ること、運用会社との資本関係)も書かれている
具体例を2つ挙げます。 野村インデックスファンド・日経225(愛称:Funds-i 日経225)の交付目論見書(2026年5月29日使用開始)に付いた野村證券のお知らせには、「ファンドに係る購入時手数料は無手数料とします」と書かれています。 目論見書の本文では「購入価額に1.1%以内で販売会社が独自に定める率」とされており、上限は1.1%でも、野村證券では0円です。 購入の単位は、分配金を受け取る一般コースと、分配金を再投資する自動けいぞく投資コースのどちらも「1万口以上1口単位または1万円以上1円単位」です。
もう1つは、アクティブ型の野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)です。 野村證券のお知らせでは、購入時手数料は購入金額(基準価額×購入口数)に次の料率を掛けた額とされています。
| 購入代金 | スイッチング以外による購入 | スイッチングによる購入 |
|---|---|---|
| 1億円未満 | 3.3%(税抜3.0%) | 1.65%(税抜1.5%) |
| 1億円以上5億円未満 | 1.65%(税抜1.5%) | 0.825%(税抜0.75%) |
| 5億円以上 | 0.55%(税抜0.5%) | 0.275%(税抜0.25%) |
スイッチングとは、同じシリーズの中で、保有しているファンドを売って別のファンドに乗り換える取引のことです。 このファンドは、信託報酬が年率1.65%(税抜1.50%)、信託財産留保額が換金時の基準価額に対して0.3%で、交付目論見書の参考情報にある総経費率は1.68%(2025年7月1日〜2026年6月29日)です。 購入金額が大きいほど料率が下がる段階制は、アクティブ型のファンドでよく見られる形です。
購入時手数料は保有期間で1年あたりの負担が変わる
購入時手数料は買うときに1回だけかかる費用で、信託報酬は持っている間、毎年かかる費用です。 性質の違う2つの費用を比べるために、野村證券は目論見書の後ろに付ける「投資信託の購入時手数料に関するご説明」のページで、購入時手数料を保有年数で割った1年あたりの負担率を示しています。 同じページの例では、購入時手数料が3%(税抜)の場合、1年あたりの負担率(税抜)は、1年で保有すると3.00%、2年で1.50%、3年で1.00%、4年で0.75%、5年で0.60%と、保有期間が長くなるほど下がっていきます。
この考え方で、1年あたりの費用の合計を計算してみます。 購入時手数料3.3%(税込)、信託報酬年率1.65%(税込)のファンドを5年間持つ場合、購入時手数料の1年あたりの負担は0.66%で、信託報酬と合わせると1年あたり約2.31%です。 10年間持つ場合は、購入時手数料の1年あたりの負担が0.33%になり、合計は約1.98%です。 信託報酬は保有年数で薄まらないため、長く持つほど、費用の合計に占める信託報酬の割合が大きくなります。
売るときの費用も合わせて見ます。 信託財産留保額が0.3%のファンドを100万円分換金すると、約3,000円がファンドの中に残ります。 信託財産留保額は販売会社や運用会社が受け取るものではなく、ファンドに残って、引き続き保有する人の資産になります。 費用の総額を比べるときは、購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額の3つを、自分が持つつもりの年数で並べると、ファンドどうしの差が見えやすくなります。
ノーロードのインデックスファンドを信託報酬と実質コストで比べる
野村證券で扱う指数連動型(インデックス型)のファンドのうち、全世界株式、米国株式(S&P500)、日本株式(日経平均株価)と先進国株式の主なものを表にしました。 インデックス型とは、指数と同じ値動きをめざすファンドのことで、同じ指数どうしなら、費用の差が成果の差に直結します。 表は資産の種類ごとに並べ、その中を信託報酬の低い順に並べています。 数字は2026年11月時点で確かめたものです。
| ファンド名(正式名称) | 運用会社 | 連動する指数 | 購入時手数料(野村證券) | 信託報酬(税込・年率) | 実質コストと計算期間 | 純資産総額と基準日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 三菱UFJアセットマネジメント | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース) | なし(NISA専用、投信積立のみ、オンライン限定) | 0.05775% | 0.085%(2025年4月26日〜2026年4月27日) | 141,277.65億円(2026年10月30日) |
| はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) | 野村アセットマネジメント | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース) | なし(NISA専用、投信積立のみ) | 0.05775% | 0.078%(2025年6月4日〜2026年6月3日) | 1,860.3億円(2026年10月30日) |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 三菱UFJアセットマネジメント | S&P500指数(配当込み、円換算ベース) | なし(NISA専用、投信積立のみ、オンライン限定) | 0.0814% | 0.081%(2025年4月26日〜2026年4月27日) | 131,573.96億円(2026年10月30日) |
| はじめてのNISA・米国株式インデックス(S&P500) | 野村アセットマネジメント | S&P500(配当込み、円換算ベース) | なし(NISA専用、投信積立のみ) | 0.09372% | 0.104%(2025年6月4日〜2026年6月3日) | 1,613.3億円(2026年10月30日) |
| eMAXIS S&P500インデックス | 三菱UFJアセットマネジメント | S&P500指数(配当込み、円換算ベース) | なし | 0.33% | 0.329%(2025年1月28日〜2026年1月26日) | 2,064.27億円(2026年10月30日) |
| はじめてのNISA・日本株式インデックス(日経225) | 野村アセットマネジメント | 日経平均トータルリターン・インデックス | なし(NISA専用、投信積立のみ) | 0.143% | 0.147%(2025年6月4日〜2026年6月3日) | 447.3億円(2026年10月30日) |
| 野村インデックスファンド・日経225 | 野村アセットマネジメント | 日経平均トータルリターン・インデックス | なし | 0.44% | 0.447%(2024年9月7日〜2025年9月8日) | 1,593.7億円(2026年10月30日) |
| eMAXIS 日経225インデックス | 三菱UFJアセットマネジメント | 日経平均トータルリターン・インデックス | なし | 0.44% | 0.436%(2025年1月28日〜2026年1月26日) | 1,376.22億円(2026年10月30日) |
| 野村スリーゼロ先進国株式投信 | 野村アセットマネジメント | MSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)の動きを概ね捉えることをめざす | なし(NISA専用、投信積立のみ、オンライン限定) | 0%(2030年12月31日まで) | 0.013%(2024年12月21日〜2025年12月22日) | 730.7億円(2026年10月30日) |
表の出典と注は次のとおりです。
・購入時手数料、NISA専用・投信積立のみ・オンライン限定の扱いは、野村證券のファンドの基本情報ページの表示と、野村證券が交付する交付目論見書(2026年5月〜10月使用開始)に付いた野村證券からのお知らせの記載です
・信託報酬は各ファンドの交付目論見書の記載です。野村スリーゼロ先進国株式投信は、目論見書に「2020年3月16日から2030年12月31日までの信託報酬率は0%」「2031年1月1日以降は年0.11%(税抜年0.10%)以内の率」と書かれています
・実質コストは、交付運用報告書の「1万口当たりの費用明細」の合計(%)です。三菱UFJアセットマネジメントのファンドは同社のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の交付運用報告書やeMAXIS S&P500インデックスの交付運用報告書など、野村アセットマネジメントのファンドは同社の公式サイトのファンドのページにある交付運用報告書で確かめました
・野村インデックスファンド・日経225の実質コストは、2025年9月8日に終わる期の報告書の数字です(2026年9月の決算の交付運用報告書は、2026年11月1日時点で同社のファンドのページで確認できませんでした)
・純資産総額は、三菱UFJアセットマネジメントのeMAXIS専用サイトのファンドのページなどと、野村アセットマネジメントのファンドのページにある2026年10月30日の値です
表の数字の読み方と、手数料の差を金額にした例
表を見ると、同じ指数でもファンドによって信託報酬に差があります。 日経平均株価に連動するファンドでは、はじめてのNISA・日本株式インデックス(日経225)が年率0.143%、野村インデックスファンド・日経225とeMAXIS 日経225インデックスが年率0.44%です。 ただし、はじめてのNISAのシリーズは野村證券ではNISA専用で、投信積立の契約に基づく購入に限られます。 課税口座(特定口座・一般口座)で一括で買いたい場合は、最初から選べるファンドが違う点を押さえておく必要があります。
費用の差を金額にしてみます。 前提は、100万円を保有し、残高が100万円のまま10年間持ったと仮定する費用だけの計算です。 将来の値上がりや値下がりは仮定していません。
信託報酬で比べると、年率0.44%のファンドは1年で約4,400円、10年で約44,000円です。 年率0.143%のファンドは1年で約1,430円、10年で約14,300円です。 10年間の差は約29,700円です。
次に、購入時手数料がかかるアクティブ型と、ノーロードのインデックス型を比べます。 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)を購入金額100万円で買うと、購入時手数料は3.3%で3万3,000円です。 さらに信託報酬が年率1.65%なので、残高が100万円のままなら1年で約16,500円、10年で約165,000円がかかります。 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、購入時手数料がなく、信託報酬は年率0.05775%で、1年で約578円、10年で約5,775円です。 2本は投資する対象も運用の方法もまったく違うため、費用だけで優劣は決まりませんが、費用の水準にこれだけの幅があることは、比べる前に知っておく必要があります。
実質コストで見ると、表のインデックス型は、信託報酬とほぼ同じか、上乗せがあっても0.03ポイント以内の値です。 はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)は、信託報酬0.05775%に対して実質コスト0.078%で、差は約0.02ポイントです。 差の中身は、交付運用報告書の費用明細によると、株式の売買の手数料、有価証券取引税、海外の保管費用、監査費用などです。 実質コストは期ごとに変わる過去の数字なので、信託報酬にどのくらい上乗せされているかを確かめる目安として使います。
人気ランキングの見方
野村證券の公式サイトの投資信託のページには、オンラインサービスでの新規買付金額の上位のファンドが載っています。 集計期間は2026年10月1日〜2026年10月27日で、「新規買付金額」とは、買付金額のうちスイッチングによる買付、分配金の再投資による買付、投信積立による買付を除いたものと説明されています。 2026年11月1日時点の表示で、上位10本は次の順です。
- 野村インデックスファンド・日経225(野村アセットマネジメント)
- フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Dコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)(フィデリティ投信)
- eMAXIS 日経225インデックス(三菱UFJアセットマネジメント)
- 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)(野村アセットマネジメント)
- eMAXIS S&P500インデックス(三菱UFJアセットマネジメント)
- 情報エレクトロニクスファンド(野村アセットマネジメント)
- のむラップ・ファンド(積極型)(野村アセットマネジメント)
- サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)(三菱UFJアセットマネジメント)
- のむラップ・ファンド(普通型)(野村アセットマネジメント)
- 日本好配当株投信(野村アセットマネジメント)
このランキングは、オンラインサービスで一度に買われた金額の順で、投信積立の金額は含まれていません。 一方、NISAのページには、別のランキングとして、2026年9月1日〜2026年9月30日にNISAを使った投信積立の契約の純増件数の上位が載っています。 つみたて投資枠の1位はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、2位ははじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)、3位はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。 成長投資枠を使った投信積立の純増件数では、1位がeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、2位がアクティブ型のノムラ・ジャパン・オープンで、2位のファンドには「投信積立キャッシュバックキャンペーン」の対象であることを示す表示が付いています。 同じ野村證券でも、一括で買われるものと、積立で選ばれるものの顔ぶれは違います。
ランキングの上位に入っていることは、その期間に多く買われたという事実を示すだけで、費用の低さや、自分の目的に合うかどうかを示すものではありません。 ランキングを見たら、そのファンドの購入時手数料、信託報酬、投資対象を目論見書で確かめるところまでを1つの流れにすると、比べ忘れがありません。 人気ランキングを読むときの考え方は、投資信託の人気ランキングの見方と選び方の記事でも整理しています。
目論見書で確かめること
この記事は特定の商品の購入を勧めるものではありません。購入の前には、各ファンドの目論見書(投資信託説明書)を読んで確かめてください。 目論見書は、野村證券のファンドの基本情報ページの「目論見書」と、各運用会社の公式サイトのファンドのページで読めます。
野村證券から交付される目論見書には、運用会社が作る交付目論見書の本文のあとに、野村證券が作るページが続きます。 確かめる点は次のとおりです。
・交付目論見書の「ファンドの費用・税金」:購入時手数料の上限、信託財産留保額、信託報酬の率と配分
・参考情報「ファンドの総経費率」:前の期に実際にかかった費用の割合
・野村證券からのお知らせ:野村證券での購入時手数料の料率、購入の単位、NISAや投信積立の扱い
・目論見書補完書面:取引の概要、利益相反のおそれ
利益相反のおそれについては、たとえば野村アセットマネジメントのファンドの補完書面に、野村證券と野村アセットマネジメントがいずれも野村ホールディングスの100%子会社であること、野村證券が販売会社として信託報酬の一部を受け取ることが書かれています。 こうした情報は、販売会社が自ら開示している事実として、比べるときの材料になります。
買い方の手順も公式サイトで説明されています。 オンラインサービスで買う場合、口数で指定すると、受渡金額は「約定代金(口数×ファンドの基準価額)+購入時手数料」の概算になり、約定後に確定します。 金額で指定する場合は、指定した金額が受渡金額になります。 オンラインサービスでの取引には、パスキー認証の登録が必要だとも書かれています。
NISAの枠と投信積立の決まり
NISAは、投資で得た利益(売却益と分配金)に税金がかからない制度です。 金融庁のNISA特設サイトの「NISAを知る」のページによると、2024年からのNISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、合計で年間360万円まで投資できます。 非課税保有限度額(生涯で非課税で持てる上限)は1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までです。
野村證券のNISAのページには、つみたて投資枠について「購入時手数料はございません」と書かれています。 つみたて投資枠で買えるのは、金融庁へ届け出された長期の積立・分散投資に適した投資信託だけで、購入の方法は積立のみです。 成長投資枠では、つみたて投資枠の対象のファンドに加えてそれ以外の投資信託も買えますが、つみたて投資枠の対象のファンドを成長投資枠で買う場合は積立のみの扱いになると、野村證券のNISAのページに書かれています。 また、成長投資枠の対象からは、信託期間20年未満、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託、毎月分配型の投資信託などが除かれます。
投信積立は、毎月1回、あらかじめ指定したファンドに決まった金額を投資するサービスで、オンラインサービスでは毎月の積立金額を1,000円単位で入力します。 野村證券の公式サイトでは、2019年1月4日から2030年12月30日までの「投信積立キャッシュバックキャンペーン」も案内されています。 対象のファンドを投信積立で買った場合に、毎月の買付金額の合計50万円までの購入時手数料相当額を、翌月下旬をめどに証券口座へ入金する内容です。 対象のファンドや条件は変更されることがあるため、野村證券の投信積立のページで最新の記載を確かめてください。
NISAのつみたて投資枠で選べる低コストのファンドの比べ方は、NISAの投資信託を初心者が選ぶ低コスト基準の記事にまとめています。
iDeCoとラップ口座の費用の違い
野村證券はiDeCo(個人型確定拠出年金)も扱っています。 iDeCoとは、自分で掛金を出して運用し、原則60歳以降に受け取る年金の制度で、掛金が全額所得控除の対象になります。 野村證券のiDeCoのページには、運営管理機関手数料が「どなたでも条件なしで」ゼロで、運用商品の購入時手数料(販売手数料)もゼロと書かれています。 iDeCoの手数料には運営管理機関の手数料以外のものもあるため、加入前には国民年金基金連合会のiDeCo公式サイトと野村證券の手数料のページで、全体を確かめてください。 金融機関ごとのiDeCoの口座管理の手数料の違いは、iDeCoの金融機関ごとの手数料を比べた記事に整理しています。
野村證券には、運用を任せる野村ファンドラップもあります。 ファンドラップは、投資一任契約の手数料が投資信託の信託報酬とは別にかかるため、投資信託の手数料と同じ物差しでは比べられません。 人気ランキングの7位と9位に入っている「のむラップ・ファンド」は、ラップ口座とは別の、一般の投資信託として買えるバランス型のファンドです。 名前が似ているため、どちらの仕組みかを確かめてから費用を比べる必要があります。
在宅で働く人が費用を確かめる視点
フリーランスや在宅で働く人は、収入の時期がばらつくため、まとまった入金があった月に一括で買うか、毎月一定額を積み立てるかを選ぶ場面が多くあります。 野村證券の場合、一括で買うときはファンドごとの購入時手数料が直接かかり、積立ではNISA専用・投信積立のみのファンドなど、選べるファンドの範囲が変わります。 同じ金額を投資するのでも、買い方を先に決めると、比べるべきファンドが絞られます。
たとえば、アプリケーション開発のお仕事のように案件ごとに報酬が入る働き方では、入金の月と金額が読みにくく、生活費と事業の運転資金を口座に残したうえで、余った資金を投資に回す順番が基本になります。 投資信託は元本が保証されていない商品で、基準価額は日々変動します。 すぐに使う予定のある資金は投資に回さないという考え方は、どの販売会社で買う場合も変わりません。
長く在宅ワークや業務委託の市場を見てきた立場から言えば、費用で後悔する人の多くは、料率を知らなかったのではなく、どこに料率が書かれているかを知らなかった人です。 野村證券の場合、その場所は目論見書の後ろに付いている野村證券からのお知らせのページです。 一度その場所を覚えてしまえば、新しいファンドを検討するたびに同じ手順で確かめられます。 日経平均株価に連動する投資信託を他の販売会社のものも含めて比べたい場合は、日経225の投資信託を低コスト重視で比べた記事も参照してください。
よくある質問
Q. 野村證券の投資信託の購入時手数料はいくらですか?
ファンドごとに違います。野村證券の公式サイトでは、投資信託の購入時手数料は最大5.5%(税込)とされ、実際の料率は各ファンドの目論見書に付いた野村證券からのお知らせに書かれています。たとえば野村インデックスファンド・日経225は無手数料、野村世界業種別投資シリーズは購入代金1億円未満で3.3%です。ノーロードのファンドは基本情報ページに表示があります。
Q. 野村證券では店舗とオンラインで投資信託の手数料が変わりますか?
野村證券の手数料のページでは、店舗(本・支店)の口座とオンライン専用支店の口座のどちらも、投資信託は銘柄ごとの買付金額・買付口数により異なると書かれており、国内株式のような取引方法ごとの料率表は示されていません。ただし、オンライン限定のファンドや、NISAの投信積立でしか買えないファンドがあり、選べるファンドが買い方で変わります。
Q. NISAのつみたて投資枠で買うと手数料はかかりますか?
野村證券のNISAのページには、つみたて投資枠を利用した投資信託の取引について、購入時手数料はないと書かれています。信託報酬は持っている間ずっとかかり、換金時に信託財産留保額がかかるファンドもあります。つみたて投資枠で買えるのは金融庁に届け出された投資信託だけで、購入方法は積立のみです。
Q. 信託報酬が0%のファンドは費用がまったくかからないのですか?
信託報酬が0%でも、売買の手数料や監査費用などの費用はかかります。野村スリーゼロ先進国株式投信は2030年12月31日まで信託報酬率が0%ですが、交付運用報告書の費用明細の合計は0.013%(2024年12月21日〜2025年12月22日)でした。また2031年1月1日以降は年0.11%以内の率とされています。
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監修:@SOHO編集部
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