院内保育はきついと言われる理由|負担が集まる場面と、続く人のやり方

長谷川 奈津
長谷川 奈津
院内保育はきついと言われる理由|負担が集まる場面と、続く人のやり方

この記事のポイント

  • ✓院内保育がきついと言われる理由を
  • ✓異年齢保育という3つの構造から具体的に説明します
  • ✓夜勤と宿直の法律上の違い

院内保育はきつい。そう検索している方の多くは、すでに働いていて限界を感じているか、これから応募しようとして不安になっているかのどちらかだと思います。

結論から言うと、院内保育のきつさには構造的な理由があります。個人の頑張りが足りないからではありません。24時間体制、少ない職員数、異年齢を同時に見る保育。この3つが重なっている職場なので、負担が集まる場面があらかじめ決まっているのです。

そして、その中には法律で整理できるものもあります。特に夜勤と宿直の扱いは、知らないまま働いて損をしている方が本当に多い。順番に見ていきます。

院内保育所は「認可外保育施設」である。ここが出発点

まず位置づけを正確にします。ここを押さえないと、あとの話が全部ずれます。

院内保育所は、病院や診療所が自分のところで働く職員の子どもを預かるために設置している保育施設です。多くは児童福祉法上の認可を受けていない、いわゆる認可外保育施設に当たります。一部に事業所内保育事業として認可を受けているものもありますが、数としては少数派です。

つまり、認可保育所に適用される人員配置基準や面積基準が、そのままの形では適用されません。代わりに適用されるのが、認可外保育施設指導監督基準です。

この基準も緩くはありません。都道府県知事への届出義務があり、原則として年1回以上の立入調査が行われます。保育に従事する者のおおむね3分の1以上は保育士または看護師の資格保有者でなければならない、という定めもあります。

ただ、認可保育所の「保育士全員が有資格者」という水準とは違います。つまり、同じ職場に無資格の保育補助の方が一定割合いる可能性がある、ということです。これは責任の所在に影響します。判断を求められる場面で、あなたが有資格者として矢面に立つことが増えるからです。

もう1つ、運営形態の違いを確認してください。院内保育所には、病院が直接運営している直営型と、保育事業を専門とする会社が受託している委託型があります。

直営なら雇用主は病院です。病院の就業規則、給与規程、福利厚生がそのまま適用されます。委託なら雇用主は保育会社で、あなたは病院に常駐する形になります。給与も休暇も、保育会社の規程に従います。

この違いは、待遇面でも人間関係でも効いてきます。委託型では、病院側の職員とあなたの間に契約という壁が1枚入ります。「病院の職員として扱われない」と感じる場面が出るのはこのためです。求人票の運営主体の欄は、必ず確認してください。

きつさの正体1|24時間体制のシフトが生活のリズムを崩す

いちばん大きな理由から説明します。

院内保育園は、保護者の勤務時間に合わせて、24時間体制で運営される場合があります。保育士の勤務も早番・遅番・夜勤など不規則なシフトになりやすく、生活リズムが整いにくいのが現状です。特に、夜勤が続くと、「体力的にきつい」と感じたり、体調管理や睡眠の質に影響を及ぼしたりすることもあるでしょう。 出典: hoiku.levwell.jp

ここに書かれている通りです。ただ、もう少し踏み込みます。

なぜ24時間なのか。預ける保護者が看護師や医師だからです。看護師の夜勤には、2交代制と3交代制があります。2交代なら日勤が8時30分から17時、夜勤が16時30分から翌朝9時30分といった組み方が一般的です。

つまり、保育所は看護師が病棟に上がる30分前には開いていて、夜勤明けの看護師が引き継ぎを終えて降りてくるまで閉められません。保育所のシフトは、病棟のシフトに従属しているのです。

一般の認可保育所は開所時間が11時間と決まっていて、早番と遅番の幅もその範囲に収まります。院内保育は、そこに夜勤が加わる。この差は想像以上に大きい。

生活リズムの面で問題になるのは、夜勤そのものよりも、夜勤と日勤が同じ週に混在することです。月曜が日勤、水曜が夜勤入り、金曜がまた日勤。こうなると、身体は「いつ寝る時間なのか」を学習できません。

自分の身を守るために、シフト表が出たらまず夜勤と日勤の間隔を数えてください。労働基準法には勤務間インターバルの義務規定はありませんが、努力義務として定められています。夜勤明けの翌日にまた日勤が入っているようなシフトが常態化している職場は、体調を崩すのが時間の問題です。※体調に影響が出ている場合は、我慢せず産業医または労働基準監督署に相談してください。

きつさの正体2|職員が少ないので、休むことが構造的に難しい

2つ目の理由です。これは数字で見るとはっきりします。

院内保育所の定員は、多くが10人から30人程度です。認可保育所の定員が60人から120人という規模であることを考えると、かなり小さい。

定員が小さいということは、職員も少ないということです。常勤が3人から6人、そこにパートが数人。日中の保育に入っているのは2人から3人。夜勤帯は1人というのが珍しくありません。

ここから何が起きるか。1人が欠けた瞬間に、シフトが回らなくなります。

認可保育所なら、誰かが休んでも他のクラスから応援を出せます。フリーの保育士がいる園もあります。院内保育所にはその余裕がありません。自分が熱を出して休むと、誰かが夜勤明けで出てくることになる。だから休みにくい。この「休みにくさ」は精神的にかなり重い負荷になります。

もう1つ、相談相手がいないという問題があります。

保育で迷ったとき、認可保育所なら主任や園長、同学年の担任に聞けます。院内保育所では、その場にいるのがあなたともう1人だけ、ということが日常的に起きます。判断を1人で抱えることになる。

私は行政書士として保育事業者の労務相談を受けることがありますが、院内保育の職員からの相談で最も多いのは、実は保育の中身ではなく孤立感です。「誰にも聞けないまま、自分の判断が正しいのか分からない状態が続く」。これは、やりがいを削っていきます。

対処法としては、運営会社が主催する研修や、同じ会社が受託している他の院内保育所との交流の機会があるかどうかを確認してください。委託型であれば、系列施設の職員と話せる場を用意している会社があります。直営型の場合は、病院内の看護部の研修に参加できるかを聞いてみてください。

きつさの正体3|0歳から5歳までを、1つの部屋で同時に見る

3つ目です。これは院内保育に固有の難しさです。

定員が小さいので、年齢別にクラスを分けられません。0歳児から5歳児までが同じ部屋で過ごす、いわゆる異年齢保育になります。

これがどれほど難しいか、具体的に想像してみてください。

寝返りを始めたばかりの0歳児が床にいます。その横を歩き始めた1歳児が通ります。奥ではハサミを使いたい4歳児が制作をしていて、5歳児はルールのあるゲームをやりたがっている。

同じ空間で、誤飲のリスク、転倒のリスク、刃物のリスクを同時に管理しながら、それぞれの発達に合った関わりをしなければなりません。

さらに、生活リズムも違います。0歳児は午前中に寝ます。5歳児は午睡をしない子もいる。食事の時間も、離乳食と普通食では準備も介助も別物です。

そして院内保育では、夜勤明けの保護者が朝9時台に迎えに来る一方で、日勤の保護者は18時過ぎに来ます。同じ日の中で登園と降園がバラバラに発生するので、「全員が揃っている時間帯」がほとんどありません。

つまり、集団での活動を組み立てにくい。運動会の練習も、発表会の準備も、全員が揃わないと進みません。だから院内保育では行事そのものが少ないのですが、これは裏返せば「集団活動を通じた保育の経験を積みにくい」ということでもあります。将来的に認可保育所へ転職したいと考えている方は、この点を意識しておいてください。

夜勤と宿直は法律上まったく別物です。手当が変わります

ここが、この記事で最もお伝えしたい部分です。これ、知らない人が本当に多いんです。

求人票に「夜間対応あり」と書かれていても、その中身が労働基準法上の夜勤なのか、宿直なのかで、支払われる金額がまったく変わります。

夜勤というのは、通常の労働時間としてシフトに組み込まれた勤務です。この場合、午後10時から午前5時までの深夜帯には、深夜割増賃金として通常賃金の25パーセント以上の割増が必要です。さらに、その勤務によって1日8時間または週40時間を超えれば、時間外割増の25パーセント以上が別に加算されます。深夜の時間外であれば、合計50パーセント以上の割増になります。

一方、宿直というのは、労働基準法第41条第3号に基づいて労働基準監督署長の許可を受けた「断続的な労働」です。つまり、ほとんど労働する必要がなく、緊急時にだけ対応する待機を指します。この許可を受けている場合、労働時間や休憩、割増賃金の規定が適用されません。支払われるのは、1回いくらという宿直手当です。

この許可には要件があります。原則として、宿直手当の額が同種の労働者の1日の賃金の平均額の3分の1を下回らないこと。回数も原則として週1回までとされています。

つまり、こういうことです。子どもが実際に泊まっていて、夜中もおむつ替えや授乳、見守りが発生している状態は、断続的労働ではありません。それは通常の夜勤です。にもかかわらず宿直手当で処理されているなら、支払いが不足している可能性があります。

相談の現場で実際に見かけるのは、「夜間保育の実態があるのに宿直扱いになっている」というケースです。仮眠時間についても、緊急対応が求められる状態で待機していれば、判例上は労働時間と評価されうると考えられています。※個別の事案は事実関係によって結論が変わるため、心当たりのある方は労働基準監督署または弁護士にご相談ください。

応募の段階でできることは、シンプルです。「夜間の勤務は労働時間に含まれますか、それとも宿直手当ですか」と聞いてください。この質問に即答できる職場は、労務管理がきちんとしています。

きつさの裏側には、行事と書類がないという事実がある

ここまで負担の話を続けてきたので、反対側も正確に書きます。

院内保育所には、認可保育所にある業務の相当部分がありません。

運動会、発表会、保護者会、卒園式。これらの大規模行事がないか、あってもごく簡素です。つまり、休日出勤して準備をする、衣装を作る、台本を書くといった業務が発生しません。これは持ち帰り仕事の量に直結します。

書類も違います。認可保育所では、全体的な計画、年間指導計画、月案、週案、日誌、児童票、個別指導計画といった書類が必要です。院内保育所では簡易な記録にとどまる施設が多く、書類に費やす時間が明確に短い。

保護者対応の性質も違います。保護者は同じ病院で働く職員です。日中に病棟で顔を合わせることもある。距離が近い分、理不尽なクレームは起きにくいという声をよく聞きます。医療職なので、子どもの発熱や体調変化についての説明も通じやすい。

福利厚生も見逃せません。直営型であれば、病院の職員食堂、職員寮、健康診断、予防接種といった制度が使える場合があります。インフルエンザの予防接種を無料で受けられる、という条件は実務上ありがたいものです。

給与の水準についても触れておきます。院内保育の月給は、常勤で20万円台前半から半ばというレンジが中心です。ここに夜勤手当が加わります。夜勤手当は1回あたり5,000円から1万円程度の設定が多く、月に4回入れば2万円から4万円の上乗せになります。

注意点があります。認可保育所には処遇改善等加算という公費の仕組みがありますが、認可外である院内保育所は原則としてその対象外です。つまり、キャリアアップ研修を受けて役職についても、認可保育所のような加算が自動的に乗るわけではありません。昇給の仕組みは、その法人の給与規程次第になります。ここは入職前に必ず確認してください。

院内保育の夜勤は、一晩でこう動く

夜勤がきついと言われても、実際に何をしているのかが見えないと判断できません。24時間型の院内保育所で、夕方から翌朝まで入る夜勤を例に流れを追います。施設によって時刻は違いますが、骨格はおおむね共通しています。

夕方、日勤の保育士から申し送りを受けます。その夜に泊まる子どもの人数、年齢、体調、食事の量、アレルギーの有無、そして保護者が何時に迎えに来る予定か。院内保育の夜は、泊まる子どもが1人の日もあれば、5人を超える日もあります。病棟の夜勤の人数と、子どもがいる職員の数で決まるので、日によって大きく変わります。

夕食と入浴、あるいは清拭を済ませたら、寝かしつけです。家で寝る時間とは違う場所で眠るので、寝つけない子どもがいます。特に泊まりに慣れていない年齢の低い子は、夜中に目を覚まして泣くことがあります。1人の子どもを抱っこしている間に、ほかの子が起きてしまう。夜勤が1人体制の施設では、この場面が最も緊張します。

深夜は、午睡チェックと同じように呼吸と体位を定期的に確認し、記録します。0歳児がいる夜は、この確認の間隔が短くなります。合間に、翌朝の準備や記録、おもちゃの消毒を進めます。

明け方になると、夜勤明けの看護師が引き継ぎを終えて迎えに来ます。同時に、日勤に入る看護師が子どもを預けに来ます。朝の時間帯は、迎えと預かりが重なって最も慌ただしくなります。ここで保護者に夜の様子を短く伝え、日勤の保育士に申し送りをして、ようやく勤務が終わります。

この流れを知っておくと、面接で聞くべきことが見えてきます。夜勤帯の人数は何人か、泊まる子どもの人数に上限はあるか、仮眠の場所と時間は確保されているか。この3点が曖昧な職場は、夜勤の負担が1人に集中しやすい職場です。

保護者が医療職だから起きる場面

院内保育のもう1つの特徴は、保護者のほとんどが同じ病院で働く医療職だということです。これは良い面もありますが、院内保育ならではの難しさも生みます。

1つは、お迎えの時刻が読めないことです。手術が長引く、急変の患者さんに対応している、夜勤の引き継ぎが終わらない。保護者は、自分の意思で仕事を切り上げられない職業です。延長の連絡が突然入り、保育士の退勤時刻もそれに合わせて延びることがあります。延長の扱いが勤務時間としてきちんと計算されるかどうかは、確認しておくべき点です。

2つ目は、子どもの体調が悪いときの判断です。一般の保育所なら、熱が出たらすぐに保護者に連絡して迎えに来てもらいます。院内保育所では、保護者が勤務中で抜けられないことがあります。そのとき、どこまで預かり続けるのか、誰が迎えの判断をするのか。施設ごとの基準が決まっていないと、保育士が保護者と病棟の間で板挟みになります。

3つ目は、保護者との距離の近さです。保護者が病院の職員なので、保育所での出来事が病棟で話題になることがあります。小さなけがの説明の仕方ひとつで、職場全体の評判が変わることもある。距離の近さは信頼関係を作りやすい反面、言葉選びに気を配る場面が増えます。

こうした場面に施設がどう備えているかは、「お迎えが遅れる場合の連絡と対応はどうなっていますか」「保育中に発熱した場合の基準はありますか」と聞くと分かります。ルールが文書になっている施設は、保育士が1人で判断を背負わずに済みます。

限界だと感じたときの、次の選択肢

ここまで読んで、今の職場を続けるのは難しいと感じた方もいるかもしれません。その判断は、決して逃げではありません。院内保育で身につけた経験は、ほかの職場でも評価されます。

たとえば、夜勤をなくしたい場合は、同じ院内保育でも日中だけ開所している施設に移る方法があります。病院によっては、夜間は預からず日勤帯だけ運営している院内保育所もあります。異年齢の少人数保育という経験を活かしながら、生活のリズムを取り戻せます。

集団保育の経験を積みたい場合は、認可保育所への転職が選択肢になります。院内保育の経験は、乳児から幼児までを同時に見る力、保護者の勤務事情に合わせて柔軟に対応する力として伝えられます。一方で、行事や指導計画の経験は少ないので、応募先の書類業務の量を事前に確認しておくと、入職後の戸惑いが減ります。

小規模保育事業所も、院内保育からの移行に向いている職場です。定員が少なく、乳児中心で、異年齢で過ごす時間もある。院内保育に近い感覚で働けて、夜勤のない施設がほとんどです。

どの道を選ぶにしても、保育士の給与の相場を知っておくと、条件を比べるときに迷いません。統計をもとに年収と時給の目安をまとめた保育士の年収・単価相場を見ておくと、今の給与が相場の中でどのあたりにあるか、転職で何を優先するべきかを考える材料になります。

転職を考えるときは、辞める前に次の職場の見学を済ませておくのがおすすめです。院内保育のシフトは不規則なので、在職中に見学の時間を作るのは大変ですが、夜勤明けの午後や休みの日を使えば不可能ではありません。辞めてから探すと、生活費の心配から条件を妥協しやすくなります。今の職場を続けながら、比べられる状態を作っておくことが、次の職場で同じきつさを繰り返さないための備えになります。

続いている人がやっていること、応募前に確かめること

長く続けている方に共通することを整理します。

1つ目。シフト希望を「早く、具体的に」出しています。職員数が少ない職場では、先に出した希望が通ります。遠慮して後から言うと、もう組み替えられません。月のシフトが確定する時期を把握して、その2週間前には希望を出しておく。これだけで生活の組み立てやすさが変わります。

2つ目。記録を必ず残しています。異年齢保育では、その日の出来事を口頭で引き継ぐと必ず抜けます。誰が何時に何を食べたか、便の様子、機嫌、けがの有無。短くていいので書く。これは自分を守る行為でもあります。何かあったときに、記録がある人とない人では立場がまったく違います。

3つ目。職場の外に相談できる相手を持っています。同じ資格を持つ友人でも、SNSの保育士コミュニティでもかまいません。閉じた小さな職場では、内部だけで完結させると視野が狭くなります。

応募前に確認すべき項目を挙げます。

夜勤の月あたり回数と、夜勤帯に何人配置されるか。夜間の勤務が労働時間扱いか宿直手当かという点。夜勤明けの翌日が休みになるか。定員と実際の在籍児数、そして常勤とパートの人数。運営が直営か委託か。年間の行事の数。病児保育を兼ねているかどうか。感染症が出たときの対応ルール。

最後の項目は特に重要です。院内保育所の中には、職員の子どもが軽症のときに預かる病児保育機能を持つところがあります。その場合、保育士は感染症に日常的に触れることになります。予防接種の費用負担と、職員が感染したときの休業補償を必ず確認してください。

20年市場を見てきた立場からの観察と、働き方の広げ方

20年この市場を見てきた立場から言えば、夜勤のある仕事を長く続けている人ほど、収入と役割の入口を1つに固定していません。本業のシフトを保ちながら、資格や経験を活かした在宅の仕事を組み合わせている方が確実に増えています。理由は単純で、夜勤のある働き方は年齢とともに続け方を変える必要があるからです。

運営者として見てきた限りでは、評価されるのは作業量が多い人ではありません。「この人に任せると、こちらが確認しなくて済む」と思われる人です。記録が具体的で、引き継ぎに追加の質問が要らない。院内保育の現場でも、在宅の受発注の現場でも、評価の軸はまったく同じです。

中間業者を挟まない直接取引の仕事は、同じ予算でも依頼する側はより多く頼めて、受ける側の手取りが厚くなります。保育の記録で毎日鍛えている「事実と評価を分けて書く」という力は、そのまま文章の仕事に転用できます。ただ、外の仕事を足す前に、保育の仕事と並べて自分の時間の値段を一度計算しておくと、副業として何を選ぶかの判断材料になります。

書類の書き方そのものを整理し直したい方は、結論を先に書き、事実と評価を分けるという基本形から見直すと効果があります。保護者へのお知らせも、運営会社への報告も、原則は同じです。書くのに時間がかかって困っているという方が、この型を覚えて楽になったという話は本当によく聞きます。

保育の現場でも、記録システムの導入や業務の見直しが広がっています。現場を知っている人が設計に加わらないと、使われない仕組みができあがります。保育ソフトの初期設定や記録様式の整備は、現場経験そのものが強みになります。日々「ここが二度手間だ」と感じた点をメモしておくと、見直しの場面で具体的な提案ができます。

在宅の仕事を持つと、打ち合わせはオンラインになります。研修や面談をオンラインで行う職場も増えました。ツールごとの音声品質や録画機能の違いを整理したZoom・Teams・Google Meetを比較|フリーランスの打ち合わせに最適なのは?【2026年版】を読んでおくと、職場で設定を頼まれたときに落ち着いて対応できます。

出発点に戻ります。院内保育がきついのは、あなたの能力の問題ではありません。24時間体制、少人数配置、異年齢保育という3つの構造が重なっているからです。

そして、その構造の一部は交渉できます。シフトの組み方、夜勤の回数、夜間勤務の法的扱い、手当の額。これらは求人票に書かれていなくても、面接で聞いていい項目です。聞かれて困る職場は、そもそも選ばないほうがいい。

自分の働き方を数字と条文で確かめる。それが、無理をせずに続けるための一番確実な方法です。法律はあなたの味方です。

よくある質問

Q. 院内保育所は認可保育園と何が一番違いますか?

多くが認可外保育施設という位置づけである点です。認可保育所の人員配置基準や面積基準ではなく、認可外保育施設指導監督基準が適用され、保育に従事する者のおおむね3分の1以上が保育士または看護師であればよいとされています。定員は10人から30人程度と小さく、0歳から5歳までを同じ部屋で見る異年齢保育になるのが一般的です。

Q. 夜勤手当と宿直手当は何が違うのですか?

法律上の扱いが別物です。夜勤は通常の労働時間なので、午後10時から午前5時の深夜帯には25パーセント以上の割増賃金が必要です。宿直は労働基準監督署長の許可を受けた断続的労働で、1回いくらの手当となり割増の規定が適用されません。夜間に授乳や見守りが実際に発生しているなら夜勤に当たる可能性があるため、応募時に扱いを確認してください。

Q. 院内保育の経験は、認可保育園への転職で評価されますか?

乳児保育と少人数での個別対応の経験は高く評価されます。一方で、年間指導計画の作成や大規模行事の運営、クラス担任としての集団保育の経験は積みにくいため、そこを補う説明が必要です。面接では異年齢保育で複数の発達段階に同時対応してきた点と、記録をどう残してきたかを具体的に伝えると伝わりやすくなります。

Q. 応募前に必ず確認しておくべきことは何ですか?

夜勤の月あたり回数と夜勤帯の配置人数、夜間勤務が労働時間扱いか宿直手当か、夜勤明けの翌日が休みになるか、定員と常勤職員数、運営が病院直営か委託か、病児保育を兼ねているかの6点です。委託の場合は雇用主が保育会社になるため、給与規程や昇給の仕組みもあわせて確認しておくと入職後のずれを防げます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年6月26日最終更新:2026年9月16日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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