家事代行を個人へ直接頼む時の取り決め|物損時の弁償と作業範囲 2026

長谷川 奈津
長谷川 奈津
家事代行を個人へ直接頼む時の取り決め|物損時の弁償と作業範囲 2026

この記事のポイント

  • 家事代行を個人と直接契約する際の料金相場
  • 作業範囲の決め方を行政書士が解説
  • 契約書に書くべき項目とトラブルを避ける依頼の流れ

「家事代行を個人と直接契約したいけれど、何かあったときが心配」。そんな相談を受けることが増えました。共働き世帯や高齢の親を持つ家庭を中心に、家事代行会社を通さず、SNSやマッチングサービスで見つけた個人と直接契約するスタイルが広がっています。この記事では、個人契約の料金相場から、万が一の物損時の弁償ルール、作業範囲の決め方、契約書に盛り込むべき項目までを、行政書士の視点で整理します。

家事代行の個人契約が増えている背景

共働き世帯の増加と物価上昇を背景に、家事代行サービスの需要は年々高まっています。総務省の家計調査でも、家事関連サービスへの支出は緩やかな増加傾向にあり、忙しい世帯にとって「お金で時間を買う」という発想は特別なものではなくなりました。

一方で、家事代行会社を通すと、月4回の定期利用でも決して安くない金額になります。仲介する会社は、スタッフの採用・研修・保険加入・シフト管理・クレーム対応といったコストを料金に上乗せしているため、利用者が支払う金額のうち、実際にスタッフの手元に届くのは6割前後にとどまるケースも珍しくないと言われています。

この構造に気づいた利用者の一部が、マッチングサービスやSNS、知人の紹介を通じて、家事代行を行う個人と直接契約する方法を選び始めています。仲介会社を挟まない分、時給ベースで見ると家事代行会社経由より3割ほど安く依頼できるケースが多く、依頼者にとっては大きなメリットです。ただし、その分、依頼者自身が契約内容や万が一のトラブル対応を自分で取り決めておく必要があります。「個人契約って本当に安全なの?」という不安の声を、私自身、相談窓口で本当によく聞きます。

そもそも「個人契約」とは何か

家事代行の依頼方法には、大きく分けて2つのルートがあります。1つは家事代行会社に依頼し、会社が雇用または業務委託しているスタッフが派遣されてくる方法。もう1つが、個人事業主として活動している家事代行スタッフと、依頼者が直接契約を結ぶ方法です。

家事代行サービスを利用する際、「業者を通す方法」と「個人と直接契約する方法」の2つがあります。個人契約とは、家事代行を行うスタッフと依頼者が直接やりとりし、契約や業務内容を取り決めて進めるスタイルのことです。近年はマッチングサービスやSNSなどを通じて、個人での家事代行依頼が増えてきていますが、その一方でトラブルや不安の声も少なくありません。ここでは、個人契約の概要や他の契約方法との違いについて詳しく見ていきましょう。 出典: minimaid.co.jp

つまり、個人契約とは「会社という仲介者を挟まず、依頼者とスタッフが直接、業務委託契約を結ぶ働き方」を指します。この場合、依頼者とスタッフの関係は雇用ではなく業務委託であることがほとんどです。つまり、スタッフは個人事業主(フリーランス)として活動しており、依頼者は「発注者」の立場になります。この点を理解しておくと、後述する物損時の責任の所在や、フリーランス保護新法との関係が見えやすくなります。

個人契約のメリット|コストと柔軟性

個人契約を選ぶ依頼者が挙げる理由は、主に3つに集約されます。

コストメリット:中間マージンがない

最大のメリットは、やはり費用面です。家事代行会社経由の相場は1時間あたり2,500円4,000円程度が一般的とされる一方、個人契約では1,500円2,500円程度に収まることが多いと言われています。会社の運営コストや紹介手数料が乗らない分、依頼者は同じ予算でより多くの時間を依頼でき、スタッフ側も手取りが厚くなります。この「双方が得をする」構造こそ、個人契約が支持される最大の理由です。

スケジュールの柔軟性

個人契約なら、スタッフに直接連絡できるため、業者を介したやりとりの手間が省けます。

家事代行を利用していると、相手に希望のスケジュールやちょっとした要件を伝える場面がよくあります。個人契約ならスタッフに直接連絡できるので、業者とやりとりする手間が省けてスムーズ。「平日のみ対応可能」「9時から18時まで」といった業者の営業時間を気にする必要もありません。 出典: support.kirari.co.jp

急な予定変更や、平日夜間・土日の対応など、会社の営業時間に縛られない柔軟な調整がしやすいのは、個人契約ならではの利点です。

相性の良いスタッフに長く任せられる

家事代行会社経由だと、担当スタッフが頻繁に変わることがあります。個人契約であれば、一度相性の良いスタッフに出会えれば、同じ人に継続して依頼し続けられます。家の中の細かいルールや家族の好みを毎回説明し直す必要がなく、慣れてくるほど作業効率も上がっていきます。

個人契約のデメリットとリスク

一方で、個人契約には依頼者側が負うリスクも存在します。ここを曖昧にしたまま契約すると、後々のトラブルにつながります。

物損・事故が起きたときの弁償ルールが曖昧になりやすい

最も相談が多いのが、この物損トラブルです。家事代行会社を通す場合、多くの会社は損害賠償保険に加入しており、スタッフの不注意で食器を割ったり、家具を傷つけたりした場合、会社の保険で補償されます。しかし個人契約の場合、スタッフ本人が賠償責任保険に加入していないケースが少なくありません。

つまり、「誰が悪いか」だけでなく、「実際に弁償してもらえるお金があるか」も含めて事前に確認しておく必要があるということです。これ、知らない人が本当に多いんです。契約前に「賠償責任保険に加入していますか」と率直に聞くこと、加入していない場合は依頼者側で家財保険の補償範囲を確認しておくことが、最低限の自衛策になります。

身元確認・信頼性の担保が自己責任になる

家事代行会社は、採用時に身元確認や研修を行っています。個人契約では、この身元確認プロセスを依頼者自身が行う必要があります。SNSやマッチングサービスのプロフィールだけを信じて、身元確認を怠ったまま自宅の鍵を預けるのは危険です。特に、連絡先が携帯電話番号しかない、本名を明かさない、前払いを強く求めてくるといった相手には注意が必要です。こうした「身元不明のまま話を進めようとする」相手とのやりとりは、契約前の段階で一度立ち止まってください。

休みの融通・代替要員がいない

家事代行会社であれば、担当スタッフが急病や休暇のときに代わりのスタッフを手配してもらえます。個人契約の場合、スタッフ本人が休めば、その日の依頼はキャンセルになります。定期的に家事代行を頼りにしている世帯にとっては、この「代替がきかない」点は無視できないデメリットです。

フリーランス保護新法の対象になることがある

依頼者が事業として、あるいは反復継続して個人事業主のスタッフに業務委託している場合、2024年施行のフリーランス保護新法(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の適用対象になる可能性があります。この法律では、発注者に対して業務内容の書面明示や、報酬の60日以内の支払いなどが義務付けられています。個人の家庭が個人的に家事代行を依頼する場合は対象外となるケースが多いのですが、法人や個人事業主が事業所の清掃等で業務委託する場合は該当する可能性があるため、この点は覚えておいて損はありません。※ご自身のケースが該当するか判断に迷う場合は、弁護士や行政書士に相談することをおすすめします。

契約前に必ず決めておくべき5つの項目

個人契約のトラブルの多くは、「契約書を作らずに、口約束で始めてしまう」ことが原因です。つまり、最初にきちんと取り決めをしておけば、防げるトラブルがほとんどなのです。契約書、あるいは簡単な合意書として、最低限次の5項目は書面に残しておくことを強くおすすめします。

1. 作業範囲を具体的に決める

「掃除全般」「家事全般」といった曖昧な表現ではなく、「キッチン・浴室・トイレの清掃、洗濯物の取り込みとたたみ、掃除機がけ」のように、具体的な作業項目をリストアップします。ペットの世話や庭仕事、高所の作業、重い家具の移動など、依頼したい可能性がある作業は最初から候補に入れておき、対応可否と追加料金の有無を確認しておきましょう。範囲外の作業を当日その場で追加でお願いすると、トラブルの火種になりやすい部分です。

2. 物損時の弁償ルールを具体的に決める

「作業中に破損が発生した場合、原因と責任の所在を双方で確認したうえで、実費相当額を弁償する」といった一文を必ず入れます。あわせて、スタッフが賠償責任保険に加入しているか、加入していない場合は依頼者の火災保険・家財保険で対応できる範囲を確認しておくと安心です。高価な食器や家電、思い出の品などがある場合は、事前に「この棚には触れないでほしい」といった除外エリアを伝えておくのも有効な予防策です。

3. 報酬と支払い方法・タイミング

時給か、1回あたりの固定料金か。交通費は別途か込みか。支払いは現金か振込か、当日払いか月末締めか。これらを最初に明確にしておきます。特に振込の場合、依頼者側が「受領日から60日以内に支払う」という原則を意識しておくと、フリーランス保護新法の趣旨にも沿った、健全な取引関係を築けます。

4. キャンセル・休みのルール

依頼者都合のキャンセル、スタッフ都合の休み、それぞれのルールを決めておきます。「前日18時までの連絡であればキャンセル料なし、当日キャンセルは半額を支払う」といった具体的な基準があると、双方にとって公平です。

5. 鍵の管理・不在時の対応

留守中に作業してもらう場合、鍵の受け渡し方法、合鍵の管理、セキュリティコードの取り扱いを取り決めます。防犯カメラの設置有無を事前に伝えておくことも、双方の信頼関係を保つうえで有効です。

契約書に書く文言のイメージ

「契約書」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、A4用紙1枚程度の簡単な合意書で十分です。次のような項目を箇条書きで整理し、双方が署名するだけでも、後々のトラブル予防効果は大きく変わります。

  • 作業内容:キッチン・浴室・トイレの清掃、掃除機がけ、洗濯(週2回、1回あたり2時間を目安とする)
  • 報酬:1時間あたり2,000円、交通費実費。作業日の翌週末までに指定口座へ振込
  • 物損時の対応:作業中の破損については、原因を双方で確認のうえ、実費相当額を弁償する。スタッフが賠償責任保険に加入している場合はその保険を優先的に使用する
  • キャンセル:前日18時までの連絡は無料、当日連絡は作業料金の半額を支払う
  • 契約期間:初回契約は1か月間の試用期間とし、双方合意のうえ継続を判断する

つまり、「誰が・何を・いくらで・何かあったときにどうするか」の4点さえ書いておけば、最低限の合意書として機能するということです。難しい法律用語は一切不要です。

近隣や第三者に損害を与えてしまった場合は?

物損トラブルというと、自宅内の家財を思い浮かべがちですが、実は「隣家への延焼」「共用部の破損」「第三者への怪我」といった、自宅の外に及ぶ損害も想定しておく必要があります。たとえば、ベランダの掃除中に物を落として階下の窓を割ってしまった、といったケースです。

こうした第三者への損害は、家事代行会社経由であれば会社が加入する賠償責任保険でカバーされるのが一般的ですが、個人契約の場合はスタッフ本人の保険内容次第になります。依頼者自身が加入している個人賠償責任保険(火災保険や自動車保険の特約になっていることが多い)が、家庭内で発生した第三者への損害をカバーしてくれる場合もあるため、契約前に自身の保険の補償範囲を確認しておくと安心材料が1つ増えます。※保険の適用範囲は契約内容によって異なるため、不安な場合は加入している保険会社に個別に確認することをおすすめします。

個人契約の探し方・依頼までの流れ

個人契約の相手は、主に次の3つのルートで見つかります。

  • 知人・ご近所からの紹介:最も信頼度が高いルート。実際に利用した人の評判を直接聞けるのが強みです。
  • マッチングサービス:プロフィールやレビューを確認しながら探せます。本人確認済みかどうかのバッジがあるサービスを選ぶと安心材料が増えます。
  • SNS(個人アカウント):活動歴や投稿内容から人柄を確認できますが、本人確認の手段が乏しいため、初回は必ず対面での顔合わせを挟むことをおすすめします。

依頼までの一般的な流れは、次のとおりです。

  1. 候補者への問い合わせ・実績や対応エリアの確認
  2. 対面またはオンラインでの顔合わせ(可能であれば対面を推奨)
  3. 作業範囲・料金・弁償ルールのすり合わせ
  4. 簡単な契約書・合意書の取り交わし
  5. 初回作業(お試し期間として1〜2回、短時間で依頼するのも有効)
  6. 継続の可否を判断し、定期契約に移行

初回からいきなり長時間・広範囲の作業を依頼するのではなく、まずは短時間のお試しから始めて、作業の丁寧さやコミュニケーションの相性を見極めるのが、失敗を避けるコツです。

顔合わせの段階では、料金や作業範囲だけでなく、これまでの活動歴や、他の依頼者からの評価、緊急連絡先の有無まで確認しておくと、後から「聞いておけばよかった」という後悔を防げます。特に、留守中の作業を依頼する予定がある場合は、初回だけでも在宅した状態で作業の様子を見ておくことをおすすめします。作業の丁寧さだけでなく、家の中での立ち振る舞いや時間の使い方まで、実際に見ないとわからないことは意外と多いものです。

個人契約と家事代行会社、どちらを選ぶべきか

費用と安心感はトレードオフの関係にあります。それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。

比較項目 個人契約 家事代行会社経由
時給相場 1,500円〜2,500円程度 2,500円〜4,000円程度
物損時の補償 スタッフ本人の保険次第(未加入も多い) 会社の賠償保険で対応
スタッフの入れ替わり 基本的になし(固定) 会社の都合で変わることがある
休み時の代替 基本的になし 会社が代替を手配
契約書の整備 依頼者が自分で用意する必要あり 会社の定型契約が使える
スケジュール調整 直接交渉で柔軟 会社の営業時間・規定に準拠

こうして並べると、個人契約は「費用を抑えたい」「柔軟に動いてほしい」という依頼者に向いており、家事代行会社は「万が一の保証を重視したい」「担当者が急に休んでも困らないようにしたい」という依頼者に向いていることがわかります。どちらが正解というより、自分がどちらのリスクを許容できるかで選ぶべき問題です。

なお、両方のいいとこ取りをする方法として、「普段の定期清掃は個人契約で、年に数回の大掃除やハウスクリーニングは家事代行会社に依頼する」というハイブリッド運用を選ぶ世帯も増えています。定期的な費用は個人契約で抑えつつ、専門的な機材が必要な作業や、高価な家財に触れる作業だけは保険の効いた会社に任せる、という使い分けです。すべてを一方に寄せる必要はなく、依頼内容ごとにリスクとコストのバランスを取る発想も、選択肢として持っておくと良いでしょう。

個人契約に向いている人・向いていない人

個人契約が向いているのは、次のような人です。

  • コストを抑えて定期的に依頼したい人
  • 信頼できる紹介ルートを既に持っている人
  • スケジュールが不規則で、柔軟な対応を優先したい人
  • 契約書の作成や、万が一のトラブル対応を自分で管理できる人

逆に、次のような人は家事代行会社の利用を優先的に検討したほうがよいでしょう。

  • 高価な家財や貴重品が多く、補償を重視したい人
  • 契約や交渉の手間をかけたくない人
  • スタッフの休みや急な欠員に備えたい人
  • 身元確認や信頼性の見極めに不安がある人

実際にあった失敗事例と対処法

私自身、行政書士として契約相談を受ける中で、個人契約にまつわる失敗談をいくつも聞いてきました。ある依頼者は、マッチングサービスで見つけたスタッフに掃除を依頼した際、口約束だけで「作業範囲」を決めていませんでした。当日、依頼者が想定していた「窓拭き」がスタッフの認識では「対象外」だったため、その場で気まずい空気になってしまったそうです。結論から言うと、これは契約書に作業範囲を明記していれば防げたトラブルです。

もう1つ、私自身の失敗も正直にお話しします。以前、事務所の清掃を個人の方に業務委託した際、複数の候補者から見積もりを取ったのですが、金額の安さだけで選んでしまい、実際の作業品質にばらつきがあって困った経験があります。見積書の金額だけでなく、対応できる作業範囲や、過去の実績、コミュニケーションの丁寧さまで含めて比較しなければいけなかったと、後から反省しました。安さだけで飛びつくと、結局は依頼し直しの手間やストレスというかたちで跳ね返ってきます。

こうした失敗を避けるには、「複数の候補者から話を聞く」「初回はお試し期間とする」「作業範囲と弁償ルールを必ず書面にする」という3つを徹底することに尽きます。法律はあなたの味方です。ただし、その味方に働いてもらうには、最低限の取り決めを自分で用意しておく必要があるのです。

直接契約という働き方の広がりと、独自データから見える傾向

家事代行に限らず、「会社を介さず、個人と直接業務委託契約を結ぶ」という働き方は、さまざまな職種で広がっています。たとえば、個人教師の年収・単価相場を見ると、家庭教師や語学講師といった分野でも、仲介会社を通さず個人契約で活動する人が一定数存在し、時給ベースでの単価は仲介経由より高めに設定されているケースが目立ちます。同様に、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のように、文章を扱う仕事でもクライアントと直接契約するフリーランスは珍しくありません。

20年近くフリーランス・在宅ワーク市場を見てきた立場から言えば、直接契約という働き方が定着する分野には共通点があります。それは、依頼者とスタッフの双方が「顔の見える関係」を築きやすいことです。単発の作業をこなすだけでなく、「この人に任せておけば安心」という信頼関係を作れた依頼者ほど、長期的に良い関係を維持できています。仲介会社を挟まない分、依頼者が支払う金額と、スタッフが受け取る金額の差が小さくなり、手数料0%に近いかたちで双方にメリットが行き渡る。これは家事代行に限らず、業務委託全般に共通する構造だと、運営者として現場を見てきた実感があります。

なお、個人契約で家事代行を請け負うスタッフの多くは、税務上「個人事業主」として活動しています。もし依頼者側が継続的に業務委託契約を結ぶ立場になり、相手の働き方や制度面まで理解しておきたい場合は、個人事業主の退職金制度|小規模企業共済vs中小企業退職金共済の比較や、弥生会計とfreeeを比較|個人事業主・フリーランスはどちらを選ぶべき?【2026年版】のような記事を読んでおくと、相手の事情への理解が深まり、より対等で健全な関係を築きやすくなります。

また、家事代行に限らず、これから個人事業主として独立を目指す人向けに、リスキリング 助成金 個人 2026のような支援制度を紹介する記事もあります。個人契約というかたちで働く人が増えている背景には、こうした独立支援の広がりも影響していると考えられます。

なお、業務委託という働き方は家事代行や家庭教師だけでなく、AIコンサル・業務活用支援のお仕事AI・マーケティング・セキュリティのお仕事アプリケーション開発のお仕事のように、専門性の高い分野でも同様の直接契約モデルが広がっています。分野は違っても、「仲介コストをどこまで許容するか」という判断軸は共通しています。

契約書を自分でゼロから作るのが不安な場合は、ビジネス文書検定のように、文書作成の基礎を体系的に学べる資格もあります。専門知識がなくても、テンプレートと基本ルールさえ押さえれば、簡単な合意書は十分に自作できます。逆に、ITスキルを活かして家庭内のスケジュール管理や記録をシステム化したいという人には、CCNA(シスコ技術者認定)のような技術系の資格が、副業の幅を広げるきっかけになることもあります。

家事代行の個人契約は、うまく運用できれば依頼者・スタッフの双方にとって経済的なメリットが大きい選択肢です。一方で、その分のリスク管理は依頼者自身が担う必要があります。作業範囲、弁償ルール、報酬の支払い条件を最初に書面で取り決めておくこと。これさえ徹底できれば、個人契約は決して怖いものではありません。「知らなかった」で後悔しないために、契約前の一手間を惜しまないでください。

よくある質問

Q. 家事代行を個人と直接契約する場合、料金相場はどのくらいですか?

1時間あたり1,500円〜2,500円程度が目安です。家事代行会社経由の相場(2,500円〜4,000円程度)より、中間マージンがない分3割前後安くなるケースが多いです。

Q. 作業中にスタッフが物を壊してしまった場合、弁償してもらえますか?

契約書に弁償ルールを明記していれば、実費相当額の弁償を求められます。ただし個人契約では賠償責任保険に未加入のスタッフも多いため、契約前に保険加入の有無を確認しておくことが重要です。

Q. 個人契約と家事代行会社、どちらを選ぶべきですか?

コストと柔軟性を重視するなら個人契約、物損時の補償やスタッフの代替体制を重視するなら家事代行会社が向いています。高価な家財が多い家庭は会社経由の利用も検討する価値があります。

Q. 契約書がなくても口約束だけで依頼できますか?

法律上は口約束でも契約は成立しますが、作業範囲や弁償ルールが曖昧なままトラブルになるケースが非常に多いです。簡単な合意書でよいので、書面での取り決めを強くおすすめします。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年3月23日最終更新:2026年7月21日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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