グループホームで派遣として働く|直接雇われる場合との差と、合う場面


この記事のポイント
- ✓グループホーム派遣という働き方を
- ✓1ユニット9人という建物の作りから整理しました
- ✓契約前に確認すべき項目
グループホームの派遣求人を見ていて、迷っていませんか。
「派遣だと軽く見られるんじゃないか」「直接雇われたほうがいいのかな」。こういうご相談、本当によくあります。
大丈夫ですよ。まず知っておいてほしいのは、グループホームという建物が他の介護施設とかなり違う作りをしている、ということです。そこを理解すると、派遣という働き方がこの職場に合うのかどうかが見えてきます。この記事では、グループホームがどういう場所なのかを先に整理してから、派遣で入ると何が変わるのか、直接雇用と何が違うのかを順番にお話しします。
グループホームは、1ユニット9人という小さな単位でできている
グループホームの正式な名前は、認知症対応型共同生活介護といいます。介護保険の地域密着型サービスの1つです。
ここが大事なところなのですが、1つのユニットの定員は最大9人です。事業所としては原則1ユニットか2ユニット、用地の確保が難しいなど一定の条件を満たす場合に限って3ユニットまで認められています。つまり、建物全体でも18人前後というのが標準的な規模です。
特別養護老人ホームなら100人規模の建物もあります。そこと比べると、グループホームは驚くほど小さい。この規模の差が、働き方の性格をほとんど決めていると言っていいくらいです。
入居しているのは、要支援2以上または要介護1以上で、認知症の診断を受けている方です。そして原則として、その市町村に住民票がある方に限られます。地域密着型サービスというのは、そういう意味です。近所に住んでいた人が、住み慣れた地域でそのまま暮らし続けるための場所なんですね。
日中の人員配置は、利用者3人に対して介護従業者1人以上(常勤換算)と決まっています。9人のユニットなら、日中は3人前後。夜間は1ユニットごとに1人以上の夜勤者を置くことが求められています。
ここで思い出してほしいのが、この建物には看護師の配置義務がないということです。協力医療機関との連携で対応する形になっています。だから、医療的な判断が必要になったときは、その場にいる介護職員が状況を見て連絡する役割を担います。
そして仕事の中身が、他の施設とはっきり違います。
グループホームは、要介護度1以上で、認知症の症状がありますが、自分の身の回りのことはできる高齢者が入居している施設です。グループホームは入居している高齢者にとって、地域のなかで共同生活を送る場所として機能しています。部分的な介護ではなく、生活全般を高齢者と一緒におこなうのがグループホームでのお仕事です。高齢者ができることは自分でやってもらい、できないことをお手伝いします。生活全般のお手伝いなので、色々なことを経験でき、将来に役立ちます。 出典: job.kiracare.jp
「生活全般を一緒におこなう」。ここがグループホームの核心です。
洗濯物をたたむのも、野菜を刻むのも、掃除機をかけるのも、入居者と一緒にやります。職員がやってしまったほうが早いことを、あえて一緒にやる。この関わり方が業務の中心にあります。
だから、体を使う介助の量で言えば特別養護老人ホームより軽いことが多いのですが、その代わりに「待つ」ことが求められます。これ、やってみると分かるのですが、待つほうがずっと難しいんです。
派遣で入ると、何が変わるのか
では、この職場に派遣として入ると何が変わるのか。整理していきますね。
まず雇用の形です。派遣で働く場合、あなたを雇っているのは派遣会社です。給与を払うのも、社会保険に入れるのも、有給を管理するのも派遣会社。一方で、日々の仕事の指示を出すのはグループホームの管理者やリーダーになります。
雇う人と、指示を出す人が別。これが派遣という働き方の骨格です。
この構造には、心理的に大きな意味があります。職場で困ったことが起きたとき、相談できる先が2つあるということだからです。職場の中で言いにくいことを、派遣会社の担当者に伝えられる。これは直接雇用にはない安全弁です。
実際、こういうご相談をよく受けます。「職場の人間関係がつらいけれど、辞めると次が見つかるか不安で言い出せない」。直接雇用だと、この不安がそのまま我慢につながってしまいます。派遣なら、契約更新のタイミングで別の職場に移るという道が最初から用意されています。
次に、期間の制限です。労働者派遣には3年という区切りがあります。1つは事業所単位のもので、同じ派遣先の事業所が派遣を受け入れられる期間の上限です(過半数労働組合などへの意見聴取を経れば延長できます)。もう1つは個人単位のもので、同じ人が同じ組織単位で働ける期間の上限です。
この区切りの日を抵触日と呼びます。契約書に必ず書いてありますので、就業前に確認しておいてください。
3年と聞くと短く感じるかもしれませんが、3年たった時点で「派遣先に直接雇用されないか」という話が出てくることもあります。派遣で入って職場との相性を確かめてから、直接雇用に切り替える。この流れは介護分野でも珍しくありません。
賃金の決まり方にも仕組みがあります。同一労働同一賃金の考え方にもとづいて、派遣会社は派遣先の従業員と均等・均衡を図る方式か、労使協定を結んで一定水準以上を確保する方式のどちらかを選ぶことになっています。多くの派遣会社は後者を採用していて、職種と地域ごとの一般賃金水準が基準になります。
つまり、派遣の時給が高めに出るのには理由があるということです。賞与や退職金に相当する部分が時給に含まれる形で設計されているためです。この点は制度の詳細が厚生労働省のサイト(https://www.mhlw.go.jp/)にまとまっていますので、気になる方は目を通してみてください。
直接雇用との差を、項目ごとに並べてみる
頭の中で比べやすいように、項目ごとに並べてみますね。
時給と月の収入。派遣のほうが時給は高く出るのが一般的です。ただし賞与がないことが多いので、年収で比べると逆転することがあります。直接雇用の求人に賞与2か月分と書いてあれば、その分を時給に割り戻して比べてください。
具体的な水準の感覚もお伝えしておきますね。介護分野の派遣時給は、都市部で1,400円から1,800円台、地方では1,200円台からというあたりに収まることが多いです。無資格か、初任者研修修了か、介護福祉士かで段が変わります。夜勤に入る場合は1回2万円台の設定が加わる形になります。
同じ地域の直接雇用のパート求人と並べると、時給で200円から400円ほど派遣が高いことが多いのですが、この差の中に賞与相当分が入っていると考えてください。月160時間働くとして時給300円の差は月48,000円、年間では576,000円です。直接雇用の賞与が年間でこれを超えるなら、直接雇用のほうが手元に残ります。
交通費の扱いも見てください。派遣では時給に含まれている場合と、別途支給の場合があります。通勤距離が長い方は、ここが実質の収入を大きく左右します。
昇給。直接雇用には年次の昇給があります。派遣は契約更新のたびに交渉する形なので、自動的には上がりません。長く同じ職場にいるつもりなら、この差は年々開いていきます。
責任の範囲。ここがグループホーム特有の話になります。9人という小さな単位なので、その場にいる人が何でもやる文化が自然にできあがっています。ただし、介護計画の作成やユニットリーダーといった役割は、制度上も運用上も直接雇用の職員が担うのが基本です。派遣は日々のケアと記録が中心になります。
シフトの融通。派遣のほうが希望を通しやすい傾向があります。夜勤に入らない、週3日だけ、といった条件を契約の段階で決められるからです。直接雇用だと、入職後に職場の事情でシフトが動くことがあります。
研修。直接雇用のほうが手厚いのが普通です。ただし派遣会社が独自に研修を持っている場合もあります。派遣会社は教育訓練の実施が義務づけられているので、何を受けられるのか登録時に聞いておくとよいですよ。
辞めやすさ。これは派遣の明確な利点です。契約期間の満了で区切りがつきます。直接雇用だと、辞めると決めてから実際に離れるまでに気まずい期間が生まれがちです。
キャリアの積み上げ。派遣でも実務経験は積み上がります。介護福祉士の受験に必要な従事期間3年、従事日数540日は、派遣での勤務もカウントされます。証明書は派遣会社に依頼する形になりますので、複数の職場を回った場合は記録を自分でも残しておいてください。
派遣が合う場面、合わない場面
ここまで読んで、どう感じましたか。
私がカウンセリングでお話ししていて、派遣が合うと感じるのは次のような場面です。
介護の仕事に戻る途中にいる場合。ブランクがある方が、いきなり直接雇用でフルタイムに入るのは負担が大きいです。派遣なら日数と時間帯を決めて始められます。体と気持ちが慣れてきてから、増やしていけばいい。
職場との相性を確かめたい場合。グループホームは9人の入居者と数名の職員という、非常に濃い人間関係の場所です。合う合わないが、大きな施設より極端に出ます。派遣で入って確かめるというのは、理にかなった選び方です。
家庭の事情で働ける時間が決まっている場合。子育て、家族の介護、自分の通院。時間が固定されている方にとって、契約で条件を確定できるのは大きいです。
いろいろな職場を見ておきたい場合。グループホームは運営法人によって空気がまったく違います。複数を経験しておくと、自分が働きやすい環境の条件が分かってきます。
反対に、合わないのはこういう場面です。
同じ場所で長く役職を目指したい場合。計画作成担当者や管理者を目指すなら、直接雇用のほうが道筋がはっきりしています。管理者になるには認知症介護の従事経験3年以上と所定の研修修了が必要で、そこに向けた育成は直接雇用の職員に対して行われるのが普通です。
収入を安定させたい場合。契約更新のたびに、続くかどうかの不確実さがあります。この不確実さがストレスになるタイプの方には向きません。自分がどちらのタイプかは、過去に不安定な状況に置かれたときの自分を思い出すと分かります。
職場に深く根を張りたい場合。「よそから来た人」という立場が、どうしても最初はついて回ります。それを気にしないでいられるかどうか。ここは性格の問題で、良い悪いではありません。
あなたは一人で決めなくていいんです。派遣会社の担当者に、迷っていることをそのまま話してみてください。
グループホームで派遣スタッフに任される範囲
もう少し具体的に、現場で何をするのかをお話ししますね。
朝は起床の声かけから始まります。ここで「起こす」のではなく「起きられるように声をかける」という感覚が求められます。9人しかいませんから、一人ひとりの起き方の癖を覚えることになります。
朝食は、多くのグループホームで職員と入居者が一緒に作ります。米を研ぐ、味噌汁を作る、配膳する。この一連を入居者と分担します。派遣スタッフも当然この輪に入ります。
ここで戸惑う方が多いのが、調理です。「介護の求人なのに料理をするとは思わなかった」。そういう声、よく聞きます。グループホームでは調理が業務に含まれるのが一般的なので、求人票の業務内容に調理と書いてあるかは確認しておいてください。
日中は、洗濯、掃除、買い物への同行、レクリエーション、体操といった生活全般の活動が続きます。合間に排泄の介助や見守りが入ります。
記録は、その日に関わった職員が書きます。派遣だから書かなくていい、ということはありません。認知症の方のケアでは、日々の小さな変化の記録が次の判断の材料になります。むしろ、新しく入った人の記録のほうが、慣れた人が見落とすことを拾うことがあります。
一方で、派遣スタッフに任されないことも明確にあります。介護計画(ケアプラン)の作成は、ユニットごとに配置された計画作成担当者の役割です。この担当者のうち1名は介護支援専門員である必要があります。家族への正式な説明や、入退去に関わる判断も、管理者や直接雇用の職員が担います。
夜勤については、職場によって扱いが分かれます。夜間は1ユニット1人体制ですから、派遣スタッフに夜勤を任せるかどうかは、その事業所の方針次第です。夜勤ありの派遣求人もありますが、独り立ちまでに何回の同行があるのかは必ず聞いてください。1人で朝まで責任を持つことになるので、ここは遠慮なく確認していい部分です。
この職場で実際に起きること、そして派遣だからこその立ち位置
グループホームで働くうえで、避けて通れない話をしますね。認知症のある方と毎日を過ごす職場だということです。
同じことを何度も聞かれます。さっき食べたばかりなのに「ご飯はまだ」と言われます。帰り支度を始めて「家に帰る」と玄関へ向かう方がいます。物がなくなったと言われ、盗んだのではないかと疑われることもあります。
これらは、認知症という状態から出てくる自然な反応です。困らせようとしているわけではありません。頭では分かっていても、続くと気持ちが削られます。ここを正直にお伝えしておきたいのです。
こういうとき、まず効くのは訂正しないことです。「さっき食べましたよ」と事実を伝えても、本人の中では食べていないので、否定されたという感覚だけが残ります。「もうすぐ準備しますね」と受けてから、少しお茶を出す。この間に話題が移っていくことが多いです。
帰宅したいと言われたときも同じです。止めるより、一緒に少し歩く。外の空気に触れると落ち着く方がいます。9人という規模だからこそ、こういう個別の対応ができます。100人規模の施設では、物理的に難しい関わり方です。
そして、ここが派遣として入る方に知っておいてほしいところなのですが、新しく入った人は「知らない人」として警戒されることがあります。これは当たり前のことで、あなたの人柄の問題ではありません。認知症のある方にとって、見慣れない顔は不安の対象になります。
焦らないでください。名前を覚えてもらうことより、同じ時間に同じように現れることのほうが先です。顔が日常の一部になると、警戒はほどけていきます。だいたい2週間から1か月くらいで、空気が変わってきます。
一方で、派遣という立場だからこその強みもあります。
長く同じ職場にいる職員は、その建物のやり方が当たり前になっています。そこに外から入った人が「この方、いつもこの時間に落ち着かなくなりますね」と気づくことがあります。慣れていないからこそ見える、というのは本当にあります。
ただし、気づいたことを最初から「こうしたほうがいい」と言うと、角が立ちます。「こう見えたのですが、いかがでしょうか」と観察として出すと受け取られやすいです。記録に書いておくのも、よい伝え方です。
つらいと感じたときのことも、先にお話ししておきますね。
認知症のある方への対応で消耗するのは、能力が足りないからではありません。感情を受け止める仕事は、それ自体が体力を使います。夜、家に帰ってから昼間の場面を思い出してしまう。そういう状態が続いているなら、それは注意のサインです。
派遣には、相談先が2つあるという利点がありました。職場の中で言いにくいことを、派遣会社の担当者に伝えられます。「認知症の方への対応がつらい」と伝えることは、弱音ではなく、状況の共有です。早く伝えるほど、勤務日数の調整も、別の職場への移動も、穏やかに進みます。
あなたが無理をして倒れることを、誰も望んでいません。
派遣会社と職場、どちらも見て選ぶ
派遣で働くとき、選ぶ対象は2つあります。派遣会社と、就業先です。両方見てくださいね。
派遣会社を選ぶときに見ておきたいのは、まず介護分野の取り扱いがどれくらいあるかです。介護専門の派遣会社と、総合型の派遣会社では、担当者の理解度が違います。グループホームの業務内容を説明したときに話が通じるかどうかで、だいたい分かります。
次に、担当者の連絡の取りやすさです。就業後に困ったとき、すぐ連絡がつくかどうかは、想像以上に大事です。登録の面談のときに、就業後の連絡手段と、担当者が変わる可能性について聞いておいてください。
教育訓練の内容も確認しておきましょう。派遣会社には教育訓練の実施義務があります。何が受けられるのか、費用はどうなるのかを具体的に聞きます。資格取得の支援制度がある会社もあります。
就業先を選ぶときは、できれば見学をお願いしてください。派遣の場合、事前面接は法律上できないことになっていますが、職場見学という形で建物を見せてもらえることはあります。
見るポイントをいくつか挙げますね。
居間に入居者が集まっているか、それとも居室にこもっている人が多いか。テレビがついているだけの居間なのか、何か作業をしているのか。職員が入居者に声をかけてから手を出しているか。台所に入居者が立っているか。
匂いも大事な情報です。入った瞬間の空気が、その建物の日常を教えてくれます。
「雰囲気」こそ、認知症の人が強く感じ影響を受けるものです。ご本人に近い立場にあるあなたがとらえた「感じ」は、ご本人も同じように感じる可能性が高いのです。 出典: kaigo.homes.co.jp
これは入居先を選ぶ家族に向けて書かれた言葉ですが、働く側にもそのまま当てはまります。あなたが「なんとなく居心地が悪い」と感じた場所は、入居者も同じように感じている可能性が高い。その直感は、けっこう当たります。
ユニット数も見ておいてください。1ユニットだけの事業所と、2ユニットある事業所では、職員の数も、困ったときに相談できる相手の数も変わります。1ユニットの小さな事業所は、人間関係が合えば居心地がよく、合わないと逃げ場がありません。
契約の前と、働き始めてから確認しておくこと
契約書には、目を通してくださいね。分からないところは聞いていいんです。
確認しておく項目を挙げます。
業務内容。調理が含まれるか、夜勤があるか、送迎があるか。「介護業務全般」とだけ書いてあったら、具体的に何をするのか口頭でも確認して、できればメモを残しておきます。
就業場所と組織単位。個人単位の期間制限は組織単位で数えます。どこが組織単位にあたるのかは契約書に書かれています。
抵触日。事業所単位と個人単位、両方の日付を確認します。
契約期間と更新の有無。更新される場合の判断基準も書かれているはずです。
時給と、深夜や休日の割増。夜勤がある場合、深夜22時から翌5時の割増がどう計算されるか。
苦情の申出先。派遣元と派遣先の両方に責任者が決められています。名前と連絡先を控えておいてください。これ、知らない人が本当に多いのですが、制度としてちゃんと用意されているものです。
社会保険と有給休暇。加入条件を満たすかどうか、有給がいつ発生するか。派遣会社から付与されます。
働き始めてからは、こんなことを意識してみてください。
最初の2週間は、覚えることが多くて頭がいっぱいになります。それが普通です。9人の名前と、その方ごとの生活の癖を覚えるまでに、だいたいそれくらいかかります。
分からないことは、その日のうちに聞く。遠慮して持ち帰ると、次の日にはもっと聞きにくくなります。
そして、つらいと感じたら派遣会社の担当者に早めに伝えてください。限界まで我慢してから相談すると、選べる選択肢が減ってしまいます。早めに言うほど、職場との調整も、別の職場への移動も、穏やかに進みます。
働き方の選択肢を複数持っておくということ
フリーランスや在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から言えることを、1つだけお話しさせてください。
長く働き続けている人に共通しているのは、収入の入り口を複数持っていることです。ここしか収入がない、という状態は、それだけで判断を歪めます。無理なシフトを断れない、条件の悪化に気づいても動けない。金額の問題ではなく、立場の問題として効いてきます。
派遣という働き方は、その意味で相性がいい面があります。日数と時間帯を契約で決められるので、残った時間を別のことに使えるからです。日中の空いた時間で在宅の仕事を組み合わせている方もいます。
運営者として見てきた限りでは、仲介の薄い直接の取引ほど、同じ予算でも依頼する側はより多く頼めて、受ける側の手取りは厚くなります。派遣で働いたことがある方なら、自分の時給と、派遣先が支払っている金額の差を意識したことがあると思います。在宅の仕事でも構造は同じで、手数料0%という条件が意味を持つのは、金額の大小というより、同じ時間に対して手元に残る量という質の部分です。
在宅の仕事の水準を知っておきたい方も、まず介護の給与が相場のどこにあるかを押さえておくと比べやすくなります。統計にもとづいて介護職の水準を整理した介護職員の年収・単価相場を見ておくと、派遣の時給と直接雇用の給与、在宅の仕事の報酬を同じ物差しで並べられます。
記録を書く習慣や、状況を短くまとめて伝える力は、介護の現場で自然に身についているものです。それは他の分野でもそのまま通用します。複数の職場を経験して働き方の違いを肌で知っている人は、職場や転職の相談を受ける仕事にも向いていて、その中身は職場・転職・キャリア相談のお仕事で確かめられます。
書類の型を身につけたい方は、派遣先ごとの記録様式の違いに注目してみてください。複数の事業所の書き方を見比べると、読みやすい介護記録や家族への説明文に共通する構成が見えてきます。
グループホームで派遣として働くことは、妥協ではありません。9人という小さな単位の職場で、自分に合うかどうかを確かめながら、無理のない範囲で始められる選び方です。契約書を確認して、見学で建物の空気を感じて、困ったら相談する。それだけで、この働き方はあなたを守る形に変わります。
よくある質問
Q. グループホームの派遣は直接雇用より時給が高いですか?
時給そのものは派遣のほうが高く出るのが一般的です。同一労働同一賃金の仕組みにより、賞与や退職金に相当する部分が時給に含まれる形で設計されているためです。ただし直接雇用に賞与がある場合、年収では逆転することがあります。求人に賞与2か月分などの記載があれば、時給に割り戻して比べてください。
Q. 派遣でも介護福祉士の受験に必要な実務経験になりますか?
なります。従事期間3年かつ従事日数540日という要件は、派遣での勤務もカウントされます。実務経験証明書は派遣会社に依頼して発行してもらう形になります。複数の職場を回った場合は、就業先と期間の記録を自分でも残しておくと、申請のときに慌てずに済みます。
Q. グループホームの派遣で夜勤はありますか?
夜勤ありの派遣求人はあります。ただしグループホームの夜間は1ユニットにつき1人体制が基本なので、任せるかどうかは事業所の方針次第です。応募する際は、独り立ちまでに何回の同行研修があるかを必ず確認してください。1人で朝まで責任を持つ働き方なので、そこは遠慮せず聞いてよい部分です。
Q. 派遣は3年で辞めなければならないのですか?
同じ組織単位で働ける期間は原則3年です。ただし期限が来たら仕事を失うという意味ではありません。別の部署や別の職場に移る、あるいは派遣先に直接雇用されるという道もあります。介護分野では、派遣で相性を確かめてから直接雇用に切り替える流れも珍しくありません。抵触日は契約書に書かれているので確認しておいてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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