育休中にできる副業|子どもの生活に合わせた選び方と始め方

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
育休中にできる副業|子どもの生活に合わせた選び方と始め方

この記事のポイント

  • 育児休業給付金の減額ルール
  • 子どもの月齢別に取れる時間
  • 仕事の型の三つから整理しました

育休中にできる副業を探すとき、判断の軸は二つしかありません。育児休業給付金が減らない範囲に収まるか、そして子どもの生活リズムの中で実際に手を動かせるか。この二つです。

結論から書きます。給付金の減額を避けたいなら、雇用契約で働くのではなく、業務委託で受ける形を選ぶのが合理的です。そして仕事は「まとまった時間が要らないもの」から選びます。作業時間の長さではなく、中断できるかどうかで決まります。

逆に、条件の良さそうな募集に飛びついて、時間で拘束される仕事を受けてしまうと、給付金の計算と育児の両方で問題が出ます。以下、制度の数字と、月齢ごとの現実的な時間の取り方を順に見ていきます。

育休中に副業を考える人が増えている理由

まず状況を数字で押さえます。育児休業給付金は、休業開始から180日目までが休業開始時賃金日額の67%、それ以降は50%です。給付金は非課税で、育休中は社会保険料も免除されるため、手取りの比率で見ると額面の割合より高くなります。それでも半年を過ぎたあたりから、家計の余裕は確実に減ります。

2025年4月からは制度が広がりました。両親がともに一定期間の育児休業を取る場合に給付を上乗せする仕組みと、時短勤務で復帰した場合に給付を出す仕組みが加わっています。条件の詳細は厚生労働省の案内で確かめてください。上乗せの対象になるかどうかで、副業が必要かの判断も変わります。

もう一つの理由は、働き方の選択肢が増えたことです。10年前は、育休中に自宅で仕事を受けるという発想自体が現実的ではありませんでした。いまは資料の作成やデータの整理のように、納期に幅があって自宅で完結する仕事が一般的になっています。

そして、復職への不安もあります。1年以上現場を離れると、業務の勘が鈍る感覚を持つ人は多いです。副業を「収入の補填」ではなく「頭を動かし続ける手段」として考えている人は、相談の中でも一定数います。正直なところ、この動機のほうが長続きします。収入だけを目的にすると、疲れたときに続ける理由がなくなるからです。

給付金が減る条件を、数字で正確に押さえる

ここを外すと、副業で得た金額より給付金の減額が大きくなる場合があります。順番に確認します。

まず、就業できる日数の上限です。

まず、育児休業給付金の支給条件として、育休中の就業日数が1か月のうち10日以下(または就業時間が80時間以下)であることが定められています。副業での就業日数や時間がこの範囲内であれば、給付金の受給資格に影響はありません。受給資格に影響はありませんが、受給額の調整がはいることがあります。 出典: kigyo.gmo

支給単位期間、つまり1か月ごとに数えて、就業した日数が10日以下であること。10日を超える場合は、就業時間が80時間以下であること。このどちらかを満たす必要があります。

次に、収入による調整です。賃金が支払われた場合、休業開始時の賃金月額に対して13%(67%が支給される期間)または30%(50%の期間)を超えると、超えた分だけ給付金が減額されます。そして賃金と給付金の合計が80%に達すると、給付金は支給されません。

また、育児休業給付金と副業による収入の合計額が、育休開始前の賃金の80%を超えないことも重要な条件です。 出典: kigyo.gmo

ここで重要な区別があります。減額の対象になるのは、雇用契約に基づいて支払われる「賃金」です。業務委託で受け取る報酬は雇用保険上の賃金に当たらないため、給付金の減額の計算には入らないと整理されるのが一般的です。

だからこそ、アルバイトとして雇われる形より、業務委託で仕事を請ける形のほうが、給付金との相性が良くなります。

ただし注意点が二つ残ります。一つは、常態的に働いている状態だと判断されれば、育児休業の趣旨に反するとして問題になり得ることです。もう一つは、元の勤務先で就業した日数の扱いは別に管理されることです。判断に迷う場合は、勤務先の担当者を通じて管轄のハローワークに確認してください。事前に聞いておけば、あとで返還を求められる事態は避けられます。

子どもの月齢で、取れる時間は大きく変わる

ここが多くの記事で抜けている部分です。育休中に確保できる時間は、一定ではありません。月齢によって、まったく違います。

生後0か月から3か月の時期は、副業に手を出すべきではありません。授乳の間隔が2時間から3時間で、夜もまとまって眠れません。この時期に確保できるのは、良い日でも1日30分程度です。この30分は、休むために使ってください。

生後4か月から8か月になると、昼寝の時間帯が読めるようになります。午前と午後にそれぞれ1時間前後の空きが出る日が増えます。ただし、寝返りやハイハイが始まると目を離せなくなり、作業できる場所が限られます。この時期の目安は1日1時間、週で5時間から7時間です。

生後9か月から1歳半あたりは、時間の質が一度落ちます。動く範囲が広がり、後追いも始まります。子どもが起きている間の作業はほぼ不可能で、朝と夜に寄せるしかありません。ここで無理をして睡眠を削ると、体調を崩します。

保育園に入って慣らし保育が始まると、状況が変わります。午前中の数時間がまとまって空くため、月に20時間から40時間が現実的になります。ただし、この時期は子どもが頻繁に熱を出します。予定した作業時間の3割から4割は消える前提で計画してください。

この変化を踏まえると、育休中の副業は「月ごとに量を変えられる仕事」を選ぶべきだという結論になります。毎月同じ本数を求められる契約は、リスクが高いのです。

選んでよい仕事の型、避けたい仕事の型

型で整理します。判断の基準は三つです。中断できるか、納期に幅があるか、成果物がはっきりしているか。

向いている仕事の一つめは、文章を書く仕事です。1本ごとに完結し、途中で止めても続きから書けます。単価は文字あたり1円前後から始まり、専門分野の実務経験があるものは3円から5円程度まで幅があります。前職の業界知識がそのまま活きる領域を選ぶと、最初から条件の良い依頼に届きます。相場の全体像は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。

二つめは、資料の作成です。説明用のスライド、手順書、議事の要旨。会社員として日常的にやってきた作業が、そのまま仕事になります。分量が決まっているので、かかる時間が読めるという長所があります。

三つめは、データの整理と入力です。単価は高くありませんが、5分でも進められるという点が育児との相性を良くします。1日の作業量を自分で決められる仕事は、月齢の変化に合わせて量を調整できます。

四つめは、オンラインの事務代行です。請求書の作成、メールの一次対応、日程の調整。ただし返信の速さを求められる契約は避けてください。同じ事務代行でも、締め切りが日単位のものと、数時間単位のものでは負担がまるで違います。

避けたいのは、時間で拘束される仕事です。オンラインの接客、チャットのサポート、決まった時間に入る講師の仕事。内容が在宅で完結していても、時間が固定されていれば子どもの都合に合わせられません。

もう一つ避けたいのは、雇用契約のアルバイトです。前の節で書いたとおり、賃金として支払われると給付金の減額の計算に入ります。時給で働く形は、育休中に限っては不利になります。

単価を決める考え方と、伸ばす方向

育休中の副業でつまずきやすいのが、単価です。最初に低い金額で受けると、それが次の基準になります。

最初の一件は、金額ではなく「終わりがはっきりしているか」で選んでください。そして受ける前に、作業時間を見積もって時間あたりの金額を出します。3時間かかる仕事で報酬が3,000円なら時間あたり1,000円です。この数字を出す習慣があるだけで、受ける仕事の質が変わります。

伸ばす方向は二つあります。一つは、作業の前後に手を伸ばすこと。文章を書くだけでなく構成から関わる、資料を作るだけでなく内容の整理まで引き受ける。同じ相手からの単価が上がります。

もう一つは、需要が伸びている領域に片足を置くことです。生成AIの業務導入を支援する仕事は、いまその位置にあります。専門職でなくても入口がある作業が含まれていて、業務の棚卸しや手順書の整備はその代表です。内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事に整理されています。マーケティングやセキュリティまで見るならAI・マーケティング・セキュリティのお仕事、技術寄りに進みたい場合はアプリケーション開発のお仕事が全体像をつかむのに向いています。

技術職の相場を知っておくと、自分の値付けの判断材料になります。ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見れば、同じ在宅でも報酬の水準が違う領域があることが分かります。

学習に充てられる時間があるなら、資格も選択肢です。文書の型を整えるならビジネス文書検定、IT支援の方向へ進むならCCNA(シスコ技術者認定)が入口として使われています。どちらも学習期間が数か月かかるので、保育園が決まってからの時期に合わせて始めるほうが無理がありません。

復職後のキャリアとつなげる考え方は、育休中にできる副業|復帰後のキャリアにも繋がる仕事にも整理されています。いま手を動かす仕事が、復職後にどう効くかという視点で書かれているので、選ぶ前に読んでおくと判断が早くなります。

税金と社会保険の扱い

事務手続きを整理します。数は少ないので、一度覚えれば毎年同じです。

まず確定申告です。給与以外の所得が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。20万円以下でも住民税の申告は別に必要です。業務委託で得た報酬は、受け取った金額から必要経費を引いた「所得」で判定します。通信費や機材の費用を経費として記録しておけば、判定される金額は下がります。基準の詳細は国税庁の案内で確かめられます。

育休中の年は、もう一つ得をする可能性があります。給与の支払いがない期間が長いと、年末調整が行われません。この場合、自分で確定申告をすれば、医療費控除や生命保険料控除、配偶者控除などを使って税が戻ることがあります。出産のあった年は医療費が大きくなりやすいので、確かめる価値があります。

社会保険は、育休中は保険料が免除されます。この免除は勤務先を通じた手続きで、副業の収入があっても影響しません。業務委託で働く場合、新たに社会保険に加入する必要も生じません。ここは会社員の育休が有利な点です。

一方、副業がアルバイトなど雇用契約の場合は話が変わります。勤務時間や賃金の条件を満たすと、副業先で社会保険に加入する対象になる可能性があります。育休中の免除とぶつかるため、手続きが複雑になります。これも業務委託を選ぶ理由の一つです。

記録の付け方も書いておきます。副業専用の銀行口座を一つ作り、表計算のファイルに日付、相手、内容、金額、区分を並べる。月末に15分で埋めます。レシートは月ごとに封筒へ入れるだけで構いません。年明けに慌てないための備えは、これで足ります。

会社への伝え方と、就業規則の確認

始める前に確認すべきことが二つあります。就業規則と、勤務先への伝え方です。

就業規則では、副業の条文が「禁止」なのか「届出」なのか「許可」なのかを確かめます。厚生労働省がモデル就業規則から副業の一律禁止を外して以降、届出制を採る企業が増えました。届出であれば、様式に沿って出すだけです。

育休中に働く場合、もう一点あります。育児休業中の就業は、労使の合意が前提になる場面があるということです。元の勤務先で働く場合は特にそうです。他社の仕事を受ける場合でも、就業日数の管理に関わるため、勤務先の担当者に伝えておくほうが安全です。

伝え方は簡潔に。「在宅で完結する単発の業務を、月に数件だけ受けたい」と、量と形を先に示します。収入を増やしたいという動機の説明より、業務に影響がないことの説明のほうが話が早く済みます。

隠して始めるのは避けてください。住民税の通知や、給付金の支給に関する確認で分かる可能性があります。そのときに残るのは、働いた事実ではなく「隠していた」という事実です。届出でよい会社なら、出しておくほうが気持ちが軽くなります。

もし就業規則が「許可」で、しかも同業の仕事を制限している場合は、業種が重ならない仕事を選びます。前職の知識を活かせる分野が制限に当たる場合は、資料作成やデータ整理のような、業種に依存しない作業に寄せるのが現実的です。

副業ではなく、別の手段で足りることもある

副業の話をしてきましたが、その前に確かめるべきものがあります。使っていない制度が残っている場合があるからです。

一つめは、給付の上乗せです。2025年4月に加わった仕組みでは、両親がともに一定期間の育児休業を取ると、給付が上乗せされます。配偶者が育休を取っていない場合、取る日数を調整するだけで対象になる可能性があります。副業で月3万円を稼ぐより、こちらのほうが手間なく増える場合があります。

二つめは、医療費控除です。出産のあった年は、医療費が家計の中で大きくなります。世帯で支払った医療費が一定額を超えていれば、申告して税が戻ります。妊婦健診の費用、出産費用、通院の交通費まで対象に含まれるものがあります。

三つめは、自治体の給付です。出産や育児に関する給付は自治体ごとに内容が違い、申請しなければ受け取れないものが多くあります。住んでいる自治体の案内を一度通して読んでみてください。

四つめは、固定費です。通信費、保険料、使っていないサブスクリプション。月に5,000円下げられれば、副業で月5,000円を稼ぐのと家計への効果は同じです。しかも下げた効果は毎月続き、作業時間はゼロです。育児で時間がない時期に、まず手を付けるべきはこちらだと考えています。

これらを確かめたうえで、それでも収入を増やしたいなら副業に進む。順番としてはこれが合理的です。副業は時間を使う手段なので、時間が最も足りない時期に最初の選択肢にするのは効率が悪いのです。

一日の組み立て方

制度と仕事の型が決まったら、次は時間です。ここを紙に書かないまま始めると、ほぼ確実に崩れます。

まず、1週間に副業へ出せる時間を書き出してください。頭の中で数えると必ず多く見積もります。曜日と時間帯で書きます。たとえば平日の午前に1時間が3日、夜に1時間が2日。これで週5時間、月に20時間です。この数字が上限で、目標ではありません。

次に、作業を30分単位に割ります。1本の記事を「構成を決める」「本文を書く」「見直す」に分けておけば、30分の空きでも1工程を進められます。まとまった時間が取れないことを前提に分解しておくのが要点です。逆に、2時間続けて必要な作業を抱えると、その仕事は前に進まなくなります。

そして、やらない時間を決めます。夜10時以降は開かない、日曜は触らない。どちらか一つでよいので決めてください。区切りがないと、いつでも作業できる状態が続き、休んでいるときに罪悪感が出ます。これは効率の問題ではなく、続けられるかどうかの問題です。

もう一つ、季節と行事の波を織り込みます。子どもの予防接種、健診、そして保育園が決まった直後の慣らし保育の期間は、作業できる時間が読めません。年間の予定を見ながら、量を落とす月を最初から決めておくと、依頼を落とす事故を避けられます。依頼する側にとっても、「この月は量を落とします」と先に言ってもらえるほうが助かります。予定どおりに減らすのは信頼を損ねる行為ではありません。何も言わずに遅れるのが、信頼を損ねる行為です。

作業する場所も決めておきましょう。子どもの様子が見える位置に作業用の場所を作れるかどうかで、確保できる時間が変わります。別室にこもる形しか取れない場合は、稼働できるのは子どもが寝ている時間だけになり、計算が変わります。

募集の見分け方と、最初の一件の受け方

仕事を探し始めると、条件の良さそうな募集が目に入ります。ここで一度、落ち着いて見る癖をつけてください。

避けたい募集には共通点があります。作業内容が書かれていないのに報酬だけが大きい。「誰でも月○万円」のような言い方で釣る。始める前に教材や登録料の支払いを求める。連絡手段が個人のメッセージアプリだけで、会社名も所在地も出てこない。このどれかが当てはまったら、返信しないのが正解です。仕事を得るために先にお金を払う必要は、在宅の仕事ではありません。

まともな募集には逆の特徴があります。作業の範囲と成果物が具体的に書かれている。報酬の計算方法が明示されている。支払いの時期が書かれている。依頼する側の会社名か事業内容が分かる。この四つが揃っていれば、応募して構いません。

応募のときに書く文章も短く済みます。相手が知りたいのは、頼んだ作業ができるか、いつ返信が来るかの二点です。「平日の午前と夜に作業でき、連絡は当日中に返します」と書くだけで、他の応募者より具体的になります。育児中であることを隠す必要はありません。稼働できる時間帯の説明として書くほうが、あとで齟齬が出ません。

受ける前に確認することは四つです。納期、修正の回数、支払日、そして作業の範囲外になるものは何か。遠慮して聞かなかった一件が、あとで一番手間のかかる仕事になる、というのはよくある話です。育児中は手戻りの余裕がないので、ここは最初に詰めておいてください。

復職後に続けるなら、引き継ぎを設計する

育休中に始めた仕事を復職後も続けたいなら、休業が終わる1か月前から準備が必要です。時間の条件が変わるからです。

平日の日中が職務の時間になるため、作業できるのは朝と夜、それに休日だけになります。育休中に月20時間できていた人でも、復職後は月8時間から10時間に落ちるのが普通です。ですから受ける量を先に減らします。復職してから減らすのではなく、復職の前に相手へ伝えておきます。

伝える内容は具体的にします。「来月から量を半分にしたい」「納期を長めにもらえれば続けられる」。この形で相談すれば、関係を切らずに調整できます。黙って遅れると、そこで終わります。

復職後の最初の3か月は、副業を止めるか半分に落とすことを勧めます。復帰直後は職場の仕事量も、子どもの体調による早退も読めません。ここで無理をすると、どちらの評価も落とします。落とした評価を戻すほうが、休んだ数か月を取り戻すよりずっと大変です。

税と手続きの面も変わります。復職して給与が戻ると、副業の所得に対する税率が上がります。住民税は給与から引かれる特別徴収の税額に反映される場合があり、金額が同僚と違えば経理の担当者には分かります。届出をしていれば説明できる話なので問題にはなりませんが、驚かないように先に知っておいてください。

つまずきやすい三つの場面

相談の内容は、三つに集まります。

一つめは、最初の月に受けすぎることです。子どもが寝ている時間に作業できると考えて仕事を引き受け、実際には夜泣きで手が動かない。納期を落とすと、次の依頼が来なくなります。最初の1か月は、実際に確保できた時間の半分で量を決めてください。

二つめは、給付金の計算を後から知ることです。アルバイトで働いてから減額の条件を知り、結果として手元に残った金額がわずかだったという話は珍しくありません。働き始める前に、雇用契約か業務委託かを確認するだけで防げます。

三つめは、家族に共有していないことです。パソコンに向かう時間が増えると、家事の分担のバランスが変わります。何時から何時が作業の時間で、月にどのくらいの収入になるのかを一度話しておくと、協力が得られます。特に、子どもを見てもらう時間が必要な場合は、先に相談しておくべきです。

三つとも、能力の問題ではなく設計の問題です。設計は直せます。

運営者として見てきたこと

在宅とフリーランスの市場を20年見てきた立場から言えば、育休中に始めた人が復職後も続けられるかを決めているのは、稼いだ金額ではありません。同じ相手から二度目の依頼が来ているかどうかです。初回の報酬が低くても、続けて頼まれる関係が一つあれば、復職後に量を調整しながら続けられます。反対に、単発の高い案件を毎回探している人は、復職して時間が減った時点で止まります。

もう一つ、手取りについて。仲介の手数料が引かれる仕組みでは、依頼した側が払った金額と、受け取る側に届く金額の差が開きます。手数料0%で直接やり取りできる形なら、同じ予算で依頼者はより多く頼めて、受け手の手取りは厚くなります。運営者として見てきた限りでは、育児と並行して働く人にとって、この差は金額以上の意味があります。手取りが厚ければ、同じ収入を得るための作業時間が短くて済み、削るものが減るからです。

職種ごとのデータを並べると、在宅で受けられる仕事のうち、文書と事務の領域は単価の幅が狭く、技術とAIの領域は幅が広いことが分かります。前者は始めやすく見通しが立ち、後者は学習した時間の分だけ後から効いてきます。育休は、まとまった学習時間が取れる最後の時期になる人も少なくありません。月齢が低いうちは休息と準備に充て、保育園が決まってから量を増やす。この順番なら、どちらの良さも取れます。

よくある質問

Q. 育休中に副業をすると育児休業給付金は減りますか?

雇用契約に基づく賃金を受け取った場合は減額の対象になります。休業開始時の賃金月額に対して13%(給付率67%の期間)または30%(50%の期間)を超えると超過分が減額され、賃金と給付金の合計が80%に達すると支給されません。業務委託の報酬は雇用保険上の賃金に当たらないため、減額の計算には入らないと整理されるのが一般的です。

Q. 育休中に働ける日数や時間に上限はありますか?

あります。支給単位期間である1か月ごとに、就業した日数が10日以下であること、10日を超える場合は就業時間が80時間以下であることが条件です。この範囲を超えると、その月の給付金は支給されません。業務委託で受ける場合の日数の数え方に迷うときは、勤務先の担当者を通じて管轄のハローワークで確認してください。

Q. 育休中の副業はどんな仕事から始めるのが無理がないですか?

中断できる、納期に幅がある、成果物がはっきりしている、この三つを満たす仕事です。文章の作成、資料作成、データの整理が当てはまります。反対に、時間で拘束されるオンライン接客やチャット対応、決まった時間に入る講師の仕事は、子どもの都合に合わせられないため後回しが安全です。

Q. 育休中の副業で確定申告は必要ですか?

給与以外の所得が年間20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要になります。所得は受け取った報酬から必要経費を引いた額で判定します。給与の支払いがない年は年末調整が行われないため、自分で申告すれば医療費控除などで税が戻る場合もあります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年3月22日最終更新:2026年9月20日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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