マンション維持修繕技術者のオンライン相談の仕事


この記事のポイント
- ✓マンション維持修繕技術者がオンラインで相談を受ける仕事の形を整理しました
- ✓答えてよい範囲を法令でどこまで線引きするか
- ✓記録の残し方までを在宅の副業として扱います
修繕の知識を使って、人の相談に答える形の仕事ができないか。マンション維持修繕技術者の資格を持つ方から、この相談が増えています。現地に出向かなくてよく、道具もほとんど要らず、本業の休みに合わせて時間を組める。条件だけを見れば、たしかに向いている働き方です。
結論を先に書きます。オンライン相談は成立します。ただし、成立させるための条件が二つあります。一つは、答えてよい範囲を法令で自分の言葉で線引きできること。もう一つは、相談を「回答」ではなく「判断材料の提供」として設計できることです。この二つを外したまま始めると、報酬の割に責任だけが重くなるか、法令上の問題を抱えるかのどちらかになります。この記事では、相談者の種類、受付の形式、線引きの実際、場の選び方、料金の置き方、記録の残し方の順に整理します。
修繕の相談がオンラインに出てきている背景
築年数の経過した分譲マンションが増え、大規模修繕を検討する管理組合の数がそのまま増えています。ところが、組合の理事は輪番制で毎年入れ替わることが多く、修繕の判断をする人が毎回素人からのスタートになります。管理会社は提案を出しますが、その提案が妥当かどうかを組合の側で判断できる人がいない、という状況が各所で生じています。
ここに、第三者の立場から見てもらいたいという需要が生まれます。従来はコンサルタント会社に正式に依頼する形しかありませんでしたが、正式な依頼は費用が大きく、総会の議決も必要になります。理事が個人的に、まず話を聞いてみたいという段階の受け皿がありませんでした。オンライン相談は、その隙間に入る仕事です。
もう一つの流れとして、区分所有者個人からの相談があります。自室の水回りの不具合が専有部分か共用部分か、管理組合に修理を求められるのか。この種の疑問は、管理会社に聞くと立場上の限界があり、かといって誰に聞けばよいか分からない。ここも受け皿が薄い領域です。
正直なところ、この分野の相談需要は表に見えている案件数よりずっと大きいと見ています。相談したい人が、相談先の存在を知らないだけです。
誰が相談してくるのかを先に分ける
相談を受ける仕事を始める前に、自分が誰の相談を受けるのかを決めておく必要があります。相手が変わると、答え方も料金も、法令上の注意点も変わるからです。
一つ目は、管理組合の理事や修繕委員です。相談の中身は、管理会社から出てきた修繕計画や見積書が妥当かどうか、工事の時期を前倒しすべきか、といった判断に関するものが中心になります。相談者は専門知識がないため、用語の説明から入る必要があります。この層が最も件数が多く、単価も置きやすい領域です。
二つ目は、区分所有者の個人です。専有部分と共用部分の切り分け、漏水が起きたときの費用負担、リフォームの申請が通らない理由。相談の中身が個別具体的になりやすく、法律関係の質問に近づきやすいのが特徴です。ここは後述する線引きに最も注意が要ります。
三つ目は、事業者側です。管理会社の若手社員、リフォーム会社の営業担当、不動産の仲介担当。自社の案件で判断に迷ったときに、外部の目で確認したいという相談です。専門用語がそのまま通じるため回答は早く済みますが、継続性は相手の担当案件次第になります。
始めるときは、一つ目に絞るのが最も無理がありません。件数があり、専門知識の差が大きく、法律相談に寄りにくいためです。
相談の形式と、それぞれの向き不向き
受け方の形は主に三つあります。
テキストで質問を受けて文章で返す形は、時間帯の制約がなく、本業がある人に最も向いています。1件あたりの所要時間は、質問の内容にもよりますが30分から90分程度。文章として残るため、後で言った言わないになりにくいのも利点です。欠点は、相談者が状況をうまく書けないことが多く、前提の確認だけで往復が増える点です。最初に質問票の形式を用意しておくと、この往復がかなり減ります。
予約制のビデオ通話で受ける形は、1回30分から60分で完結し、単価を置きやすいのが利点です。相談者の理解度に合わせて話を調整できるため、満足度も高くなります。欠点は日程調整の手間と、口頭で伝えた内容が記録に残らない点です。後述する記録の残し方が特に重要になります。
継続的に顧問のような形で関わる形は、収入が安定する反面、責任の範囲が広がります。管理組合と継続契約を結ぶ場合、契約の性質によっては法令上の確認が必要になる領域に踏み込みます。副業として始める段階では、まず単発の形で経験を積んでから検討するのが現実的です。
答えてよい範囲を法令でどこまで線引きするか
ここがこの仕事の中心です。断定を避けて書きますが、避けるべき理由も含めて書きます。
まず前提として、マンション維持修繕技術者は業界団体の認定資格です。団体自身が、認定の目的を知識と技術の水準を審査・認定することだと説明しています。つまり、この資格を持っているから特定の業務を独占的に行える、という性質のものではありません。したがって「この資格があるからこの相談に答えてよい」という論法は成り立ちません。答えてよいかどうかは、相談の中身が他の法律で制限されていないかで決まります。
確認すべき法律は主に四つあります。
弁護士法第72条は、報酬を得る目的で法律事件に関する法律事務を扱うことを制限しています。漏水の費用を誰が負担すべきか、規約のこの条項をどう解釈するか、管理会社との契約を解除できるか。こうした質問は、具体的な争いを前提にしていると法律事務に近づきます。相談者が「争っている相手がいる」状態で質問してきたら、そこから先は弁護士に相談するよう案内するのが安全です。
建築士法は、一定規模以上の建築物の設計と工事監理を建築士の業務としています。「この設計図で問題ないか判断してほしい」「工事の監理を代わってほしい」という依頼は、規模と内容によってこの範囲に入ります。
建設業法は、一定規模以上の工事の請負に許可を求めています。相談の延長で工事の手配まで引き受けると、請負にあたる可能性が出ます。
マンションの管理の適正化の推進に関する法律は、管理業者の登録と管理業務主任者の設置について定めています。管理組合の事務を継続的に受託する形になると、この法律の確認が必要になります。
条文はe-Govの法令検索で全文が読めます。相談を受ける前に、自分が扱う想定の質問を10問ほど書き出して、それぞれがどの法律に近づくかを確認しておくと、実際の相談で迷いません。
断定を避けながら役に立つ回答をする書き方
法令の線を守ると当たり障りのない回答しかできない、と考える人がいますが、それは違います。線を守ったうえで役に立つ回答をする型があります。
型は三段構えです。第一に、事実と一般的な取り扱いを示します。「外壁の打診調査は、特定建築物定期調査の中で建物の状況に応じて求められる項目です」のように、確認できる事実を先に置きます。第二に、判断に必要な材料を挙げます。「この判断には、前回の調査報告書、修繕履歴、現在の劣化状況の三つが必要です」と、何が揃えば判断できるのかを示します。第三に、誰に確認すべきかを示します。「法的な負担区分については規約の解釈が入るため、弁護士にご確認ください」と、次の行き先を渡します。
この三段を守れば、断定していないのに相談者は前に進めます。実際、相談者が本当に困っているのは答えが分からないことより、次に何をすればよいか分からないことのほうです。運営者としてこの市場を見てきた立場から言えば、リピートにつながる相談は、断定した回答ではなく、次の一歩が具体的に示された回答のほうです。
逆に、やってはいけない書き方もはっきりしています。「この見積もりは高すぎます」「管理会社を替えるべきです」といった、相手の行動を決める断定です。責任の所在が自分に移るうえ、判断の前提となる情報を全部見ていない状態での断定は、まず外します。
相談を受ける場をどう選ぶか
場の選び方には、三つの経路があります。
一つ目は、専門家に相談できる形のサービスに登録する方法です。相談者が集まる場に自分を置くため、集客の手間が要りません。ただし手数料が差し引かれ、単価も場の相場に引っ張られます。始めたばかりの時期に、相談の型を身につける場として使うのが現実的です。
二つ目は、業務委託の受注者を探せるサイトに、相談対応を含む形でプロフィールを置いておく方法です。この資格の登録者は多くないため、条件を絞って検索する発注者の目に留まりやすい構造があります。相談だけでなく資料作成や執筆の依頼も混ざって届くため、間口が広くなります。手数料が差し引かれない場で直接取引ができれば、同じ相談時間でも受け取る額が変わります。手数料0%の環境で続けている人ほど、単価を無理に上げずに手取りを厚くしている印象があります。
三つ目は、自分で情報を出して問い合わせを受ける方法です。修繕にまつわる疑問に答える文章を継続的に公開し、その末尾に相談の受付を置く形です。時間はかかりますが、集まってくる相談の質が最も高くなります。相談を仕事の中心に据えたい人は、一つ目や二つ目と並行してこの土台を作っておくと、数年後の受け方が変わります。
相談を職業として成立させる形の全体像はキャリア・副業・人生相談のお仕事にまとまっており、料金の置き方や相談の設計、断り方といった部分は分野が違っても共通します。修繕分野に持ち込める考え方が多く含まれています。
料金の置き方
相談の料金は、時間で置く方法と、案件で置く方法があります。
時間で置く場合、1回30分から60分の枠を作って、その枠に対して金額を決めます。この分野では、初回相談を5,000円から15,000円程度に置く例が多く見られます。時間が読めるため、本業がある人でも予定に組み込みやすいのが利点です。
案件で置く場合は、「見積書3社分を確認して所見をまとめる」のように、成果物の形で金額を決めます。所見を文書で残す形になるため、単価は上がります。3万円前後から始まり、資料の分量に応じて上がっていきます。
避けたほうがよいのは、無料相談を長く続けることです。相談に乗ること自体が仕事なので、無料で受けると仕事の価値が伝わりません。どうしても入口を作りたい場合は、最初の15分だけを状況確認の時間として無料にし、その先を有料にする形にしてください。時間ではなく段階で区切るほうが、線を引きやすくなります。
相談1回をどう組み立てるか
30分や60分の枠を渡されて、何をどの順で話すかが決まっていないと、時間が足りなくなります。相談の中身は毎回違いますが、枠の使い方は型にできます。
最初の5分は状況の確認に使います。建物の築年数、総戸数、前回の大規模修繕の時期、いま手元にある資料。この四つを先に聞きます。相談者が話したい内容から入ると、前提が分からないまま話が進み、後から聞き直すことになります。ここは相談前に質問票で埋めてもらえるなら、その時間をまるごと本題に回せます。
次の10分から15分で、相談者の質問を分解します。相談者は多くの場合、答えの出ない大きな問いを持ってきます。「この修繕計画で大丈夫でしょうか」という質問は、そのままでは答えられません。これを「工事の時期は適切か」「項目の抜けはないか」「金額の根拠は示されているか」といった、答えられる大きさに割ります。分解したうえで、どれが今日答えられて、どれが資料を見ないと答えられないかを伝えます。この作業だけで、相談者は自分の問題の輪郭をつかみます。
その次の10分から20分が本題です。分解した問いのうち、今日答えられるものについて、事実と一般的な取り扱いを示していきます。ここで使うのは知識ですが、伝え方は翻訳です。専門用語をそのまま使わず、相談者が理事会で説明できる言葉に置き換えて話します。相談者は聞いた内容を他の理事に伝える立場にいることが多く、そのまま使える言い回しを渡すと満足度が上がります。
最後の5分は、次の一歩を渡す時間です。何を揃えれば次の判断ができるか、誰に確認すべきか、いつまでにやるべきか。この三つを口頭で言い、後から文章でも送ります。ここを省くと、相談が「話して終わり」になります。
相談者が持ってくる典型的な問いと、答え方の型
実際に届く質問は、ある程度パターンが決まっています。代表的なものを挙げ、どう答えるかを整理しておきます。
一つ目は、修繕の時期に関する質問です。「まだ早いのではないか」「もう遅いのではないか」という形で来ます。ここは、劣化の進行度と、放置した場合に費用がどう変わるかの二軸で答えます。時期そのものを断定せず、判断の軸を渡す形です。相談者は理事会で反対意見に答える必要があるため、軸を持って帰れると実務的に助かります。
二つ目は、見積金額に関する質問です。「高いのではないか」という問いには、金額の高低で答えず、金額の内訳が比較できる形になっているかで答えます。数量が書かれているか、単価が書かれているか、仮設と本工事が分かれているか。この確認方法を渡せば、相談者が自分で比較できるようになります。金額そのものを断定する回答は避けてください。
三つ目は、専有部分と共用部分の切り分けです。ここは規約の定めによって変わり、規約の解釈が入ると法律事務に近づきます。一般的な区分の考え方と、規約のどの条項を見ればよいかまでを示し、争いになっている場合は弁護士への確認を案内します。
四つ目は、管理会社との関係に関する質問です。提案が偏っているのではないか、他社にも見積もりを取るべきか。ここは相手の行動を決める断定を避けつつ、複数社から見積もりを取ることの一般的な意義と、その際に条件を揃える必要があることを説明します。
五つ目は、資金計画に関する質問です。修繕積立金が足りるかどうか。ここは計算の考え方と、見るべき数字の項目を渡します。資金の運用や借入の是非に踏み込むと別の領域になるため、そこは行き先を案内します。
この五つに対する答え方を型として持っておくと、相談の準備時間が大幅に減ります。相談の仕事で消耗するのは、毎回ゼロから考えていることが原因です。
副業として始めるときの実務的な準備
始める前に済ませておくべきことが三つあります。
一つ目は、勤務先の副業規程の確認です。管理会社や施工会社、設計事務所に勤めている場合、同業からの受注や、自社の顧客と重なる相手からの受注が制限されていることがあります。就業規則の副業条項と競業避止義務の条項を、応募の前に読んでください。相談を受けた相手が、たまたま自社の管理物件だったという事故は実際に起きます。契約前に物件を特定できる情報を聞いておくと、この重複を避けられます。
二つ目は、名乗り方の整理です。プロフィールに書く肩書きは、資格の登録状態と一致していなければなりません。登録の更新を切らしたまま名乗ると、信用に直結します。加えて、資格名の後ろに「建築の専門家」「マンションのプロ」といった曖昧な肩書きを足すのは避けてください。実際にできる範囲より広く見える表現は、期待とのずれを生みます。
三つ目は、報酬の受け取りと記録の準備です。相談料の受け取り方法、領収書の扱い、年間の所得の記録。相談は1件あたりの金額が小さく件数が多くなりやすいため、あとからまとめて整理しようとすると手間が膨らみます。案件ごとに、日付、相手、金額、入金日を1行ずつ残す運用を最初から作ってください。
相談から他の仕事へ広がる形
相談だけで収入を組み立てようとすると、件数が読めないぶん不安定になります。実際に続いている人は、相談を入口にして他の仕事へつなげています。
最も多いのは、相談から資料作成への展開です。「見積書を見てほしい」という相談を受けたあと、比較表と所見の文書化を有料で受ける。相談で信頼ができているぶん、この提案は通りやすくなります。単価も相談より高く置けます。
次に多いのが、執筆や監修への展開です。相談を受けている人は、素人がどこでつまずくかを実データとして持っています。この知見はメディアの編集部にとって価値が高く、記事の企画そのものを提案できる立場になります。
三つ目が、教える側への展開です。同じ質問を何十回も受けていると、その回答の集合体が教材になります。管理組合の役員向けの短い講座や、社内研修の教材づくりへ広がる例があります。
この広がり方を意識しておくと、相談1件あたりの価値が変わります。目の前の相談料だけを見るのではなく、そこで得た問いの記録を資産として貯める。運営者として見てきた限り、この視点を持っている人は、始めて1年ほどで収入の構成が明確に変わっています。
知識の更新をどう続けるか
相談を受ける仕事は、知識が古いままだと成立しません。認定団体は、登録者を対象にした研修を用意しています。
協会認定資格である『マンション維持修繕技術者』に登録している方のみを対象に、既存マンションの維持管理に関わる実務に必要となる知識や最新情報を会得することを目的とした研修です。 出典: kanrikyo.or.jp
登録者だけが受けられる研修があるということは、逆に言えば、登録を切らすとこの情報経路も失うということです。相談を仕事にするなら、登録状態の維持は前提条件になります。
研修以外にも、相談の質を保つ手立てはあります。相談で答えられなかった質問を記録しておき、月に一度まとめて調べ直す。これを続けている人は、同じ質問が二度目に来たときの回答が明らかに速くなります。相談の仕事は、受けた質問そのものが次の教材になる構造を持っています。
記録の残し方と、トラブルを避ける手順
相談を仕事にするうえで、記録は保険です。特に口頭で答える形式では、必ず残してください。
最低限、四つを記録します。相談日時、相談者から提示された前提情報、こちらが答えた内容の要旨、確認を勧めた先です。四つ目が特に重要で、「規約の解釈については弁護士への確認を勧めた」と記録が残っていれば、後で解釈をめぐる問題が起きても、こちらの立場は明確になります。
相談の前後で送る文面も型にしておきます。相談前には、扱う範囲と扱わない範囲を書いた案内を送ります。「建物と設備の状態に関する一般的な情報提供を行います。法的な権利義務の判断、工事の設計や監理、工事の手配は行いません」といった内容です。相談後には、話した内容の要旨を1通にまとめて送ります。この2通があるだけで、認識のずれから生じる問題のほとんどが防げます。
契約書まで用意するかどうかは相談の規模によりますが、書類の作り方を体系的に押さえておきたい場合は行政書士の解説が、どの書類がどの資格の領域に入るかを整理する参考になります。
続いている人と、止まってしまう人の差
運営者としてこの市場を長く見てきて、相談型の仕事で続く人には共通の特徴があります。
一つは、答えられない質問を正直に返せることです。専門家として見られている緊張から、分からないことまで推測で答えてしまう人がいます。しかし相談者は、答えの正しさより誠実さを見ています。「その点は私の判断できる範囲を超えるので、こちらに確認してください」と返す人のほうが、次も相談に来ます。
もう一つは、相談を単発で終わらせない設計を持っていることです。相談の最後に「今回の話をふまえて、次はこの資料を揃えてみてください」と渡す。次に会う理由がそこで生まれます。単発の作業を積み上げるのではなく、この人に聞けば整理がつく、という状態を作っている人が結果的に長く続いています。
三つ目は、扱う相談の種類を絞っていることです。修繕、管理、法務、税務、どれも聞かれますが、全部に答えようとすると準備が追いつきません。修繕の判断材料を提供することに絞り、それ以外は行き先を渡す。この割り切りができている人ほど、1件あたりの回答が速く、質も安定しています。
隣接する在宅の仕事と比べたときの位置
相談を仕事の中心に据える場合でも、実際には文章を書く仕事が併走します。所見をまとめる、質問への回答を文書で残す、相談の入口として記事を書く。文章を扱う職種全般の水準は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっており、専門分野を持たない書き手の水準との差を確認できます。修繕分野の相談と執筆は、この水準の上に置ける根拠があります。
資料や数字を扱う側の水準はソフトウェア作成者の年収・単価相場が参考になります。相談から派生して修繕計画の集計や比較表の作成を頼まれることは多く、その部分の値付けの目安になります。
情報を出して問い合わせを集める土台づくりについてはSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場に、検索から人が来る仕組みの基本がまとまっています。相談を自分の場で受けたい人は、この部分の理解があるかどうかで数年後の集まり方が変わります。
相談の記録を教材や講座の形にまとめていく道を考える場合、資料や動画を扱う技術面の準備が必要になります。収録や編集の基本的な流れは作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事に整理されており、音声を含む教材を自分で作る際の手順の目安になります。見栄えのする資料を短時間で作る手順を体系的に押さえたい場合はAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressの解説が参考になります。相談で使う説明資料の質は、そのまま次の依頼につながる要素です。
オンライン相談は、資格の知識をそのまま収入に変えられる数少ない形です。ただし、答えられる範囲を自分で線引きできることが入口の条件になります。線を引く作業を先に済ませてから、場を選んでください。順番を逆にすると、受けてから困ることになります。
よくある質問
Q. マンション維持修繕技術者の資格だけで、オンライン相談を受けてよいですか?
この資格は業界団体の認定資格で、特定の業務を独占的に行える性質のものではありません。答えてよいかどうかは相談の中身で決まります。弁護士法第72条、建築士法、建設業法、マンション管理適正化法のいずれかに近づく質問は、範囲を区切って行き先を案内してください。条文はe-Govの法令検索で確認できます。
Q. 断定を避けると、役に立たない回答になりませんか?
なりません。事実と一般的な取り扱いを示し、判断に必要な材料を挙げ、誰に確認すべきかを渡す。この三段で相談者は前に進めます。相談者が本当に困っているのは答えが分からないことより、次に何をすればよいか分からないことのほうです。次の一歩が具体的な回答のほうがリピートにつながります。
Q. 料金はどのくらいに設定すればよいですか?
時間で置く場合、1回30分から60分の枠で初回相談を5,000円から15,000円程度に置く例が多く見られます。見積書の確認と所見の文書化のように成果物で置く場合は3万円前後からになります。無料相談を長く続けるのは避けてください。最初の15分だけを状況確認として無料にし、その先を有料にする区切り方が現実的です。
Q. 口頭で答えた内容が、後で問題になるのが不安です?
相談日時、相談者から提示された前提情報、答えた内容の要旨、確認を勧めた先の四つを必ず記録してください。相談前に扱う範囲と扱わない範囲を書いた案内を送り、相談後に話した内容の要旨を1通にまとめて送ります。この2通があるだけで、認識のずれから生じる問題のほとんどが防げます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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