未経験でもできる在宅の仕事|始めやすい職種と準備


この記事のポイント
- ✓在宅でできる仕事を未経験から探す人向けに
- ✓雇われて働く道と業務委託の違い
- ✓避けたい募集の見分け方
在宅でできる仕事を未経験から始めたいと思っても、どの職種なら自分にもできるのか、怪しい募集をどう見分けるのか、何を準備すればよいのかが分からず、最初の一歩で止まってしまう人は多くいます。結論から言うと、未経験から在宅で始めやすいのは、決まった手順で進められる事務系の作業と、文章や画像を扱う小さな作業です。ただし「在宅の仕事」には、会社に雇われて自宅で働く形と、業務委託で仕事を受ける形の2つがあり、どちらを選ぶかで収入の決まり方も守られ方も変わります。この記事では、未経験者が始めやすい職種、2つの働き方の違い、準備するもの、避けたい募集の見分け方までを順に説明します。
未経験から在宅の仕事を探す人が知っておきたい今の状況
在宅の仕事は、ここ数年で一気に身近になりました。会社員として自宅で働く在宅勤務が広がり、求人サイトでも「テレワーク可」「在宅あり」「未経験歓迎」を並べた求人が多く見られます。コールセンター、事務、データ入力、ヘルプデスクといった職種では、研修を受けてから在宅に切り替える求人も珍しくありません。
一方で、会社に雇われずに、注文者から仕事を受けて自宅で納品する働き方もあります。厚生労働省はこれを「自営型テレワーク」と呼び、次のように説明しています。
自営型テレワークとは、注文者から委託を受け、情報通信機器を活用して主として自宅又は自宅に準じた自ら選択した場所において、成果物の作成又は役務の提供を行う就労をいいます。 出典: 厚生労働省「自営型テレワーク」
つまり、同じ「在宅の仕事」でも、雇用されて働く在宅勤務と、業務委託で受ける自営型テレワークでは、法律上の立場がまったく違います。在宅勤務なら労働基準法や最低賃金法が適用され、決まった時間を働けば給与が出ます。自営型テレワークは事業として仕事を受けるので、時間ではなく成果物や作業の量で報酬が決まり、最低賃金の決まりは適用されません。
未経験の人がまず決めたいのは、どちらの形で始めるかです。安定した収入を優先するなら在宅勤務の求人、自分のペースで少しずつ始めたいなら業務委託の小さな案件、という分け方が基本になります。本業の会社員が副業として始めるなら、時間の自由がきく業務委託のほうが組み合わせやすい傾向があります。
未経験歓迎の求人が多い理由
在宅の仕事で未経験歓迎が多いのは、仕事の手順がマニュアル化されていて、研修や見本があれば短い期間で覚えられる作業が多いからです。データの入力、問い合わせへの一次対応、決まった型の記事の作成などは、経験よりも正確さと連絡の早さが評価されます。逆に、専門知識が必要な翻訳やプログラミングでは、未経験歓迎の募集は少なくなります。
未経験から始めやすい在宅の仕事7つ
未経験から在宅で始めやすい仕事を、雇用と業務委託の両方から7つ挙げます。どれも特別な資格がなくても応募できるものです。
| 仕事 | 主な働き方 | 必要なもの | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| データ入力 | 雇用・業務委託 | パソコン、正確な入力 | 単純な作業を集中して続けられる |
| 在宅のカスタマーサポート | 主に雇用 | パソコン、ヘッドセット、静かな部屋 | 人と話すのが苦にならない |
| Webライター | 主に業務委託 | 文章を書く力、調べる力 | 文章を書くのが好き |
| 文字起こし | 主に業務委託 | 聞き取る力、入力の速さ | 細かい作業が得意 |
| 画像の加工・切り抜き | 主に業務委託 | 画像編集ソフト | 写真やデザインに興味がある |
| SNS運用の補助 | 主に業務委託 | SNSの基本操作 | 流行や言葉の選び方に敏感 |
| オンラインアシスタント | 雇用・業務委託 | 事務の基本、連絡の早さ | 段取りを組むのが得意 |
1. データ入力
紙の書類や画像から文字や数字を読み取り、表計算ソフトやシステムに入力する仕事です。作業の手順が決まっているため、未経験者が最初に選びやすい仕事の代表です。入力の正確さと納期を守ることが評価されます。単価は低めになりやすいので、慣れてきたら表の整理やデータの点検など、少し手間のかかる作業に広げていくと続けやすくなります。
2. 在宅のカスタマーサポート
電話やメール、チャットで利用者からの問い合わせに答える仕事です。会社に雇われる形が多く、研修を受けてから在宅に切り替える求人がよく見られます。決まった時間に働くので、収入の見通しが立てやすいのが特徴です。静かな作業場所と、安定した通信環境が求められます。
3. Webライター
Webサイトに載せる記事や商品説明を書く仕事です。未経験者向けの案件では、テーマや見出しの案があらかじめ用意されていることが多く、それに沿って書きます。調べた内容を正確に書く力と、依頼者の指示を読み取る力が求められます。単価の上げ方については、Webライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップで、実績の作り方から交渉までを段階ごとに整理しています。
4. 文字起こし
会議やインタビューの音声を聞き、文字にする仕事です。音声認識の道具で下書きを作り、それを人が聞き直して直す形が増えています。固有名詞の確認や、話し言葉を読みやすく整える作業が中心になります。
5. 画像の加工・切り抜き
ネットショップの商品写真の背景を切り抜いたり、明るさや色を整えたりする仕事です。画像編集ソフトの基本操作を覚えれば始められ、作業の前後を比べれば成果が見えやすいのが利点です。デザインの仕事に広げたい人の入り口にもなります。
6. SNS運用の補助
企業や店舗のSNSで、投稿文の下書き、画像の用意、予約投稿、コメントの確認などを手伝う仕事です。最初は決められた型で投稿を作り、慣れてくると企画や分析の報告まで任されることがあります。
7. オンラインアシスタント
メールの整理、日程の調整、資料の作成、経費の入力など、事務の作業をまとめて引き受ける仕事です。複数の作業を同時に進める段取りの力と、返信の早さが評価されます。会社での事務経験がない人でも、基本的なパソコンの操作ができれば応募できる案件があります。
雇われて在宅で働く道と、業務委託で受ける道の違い
未経験者が最初につまずきやすいのは、雇用と業務委託の違いを知らないまま応募してしまうことです。どちらにも良い点と注意点があるので、自分の状況に合わせて選びます。
| 比べる点 | 雇われて在宅で働く | 業務委託で受ける |
|---|---|---|
| 契約 | 雇用契約 | 業務委託契約 |
| 収入の決まり方 | 時給・月給 | 成果物や作業量ごとの報酬 |
| 最低賃金 | 適用される | 適用されない |
| 働く時間 | 会社が決める | 自分で決める(納期は守る) |
| 社会保険・雇用保険 | 条件を満たせば加入 | 自分で国民健康保険などに加入 |
| 税金 | 会社が源泉徴収と年末調整 | 自分で確定申告 |
| 道具 | 会社が貸すことが多い | 自分で用意する |
雇われて在宅で働く場合は、働いた時間に応じて給与が出るので、未経験でも収入が安定します。そのかわり、勤務時間は会社が決め、作業中は会社の指示に従います。短時間労働者の社会保険の加入は「週20時間以上・2か月を超える雇用の見込み・学生でない」が要件で、所定内賃金の月額8.8万円以上という賃金の要件は2026年10月に撤廃されました。加入するかどうかは会社の規模にもよるので、求人を見るときに確かめておきます。
業務委託で受ける場合は、働く時間と場所を自分で決められます。そのかわり、作業に時間がかかっても報酬は増えず、税金の申告も自分で行います。2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護新法)では、個人に仕事を頼む事業者に、取引の条件をはっきり示すことや、成果物を受け取った日から原則60日以内に報酬を払うことなどが義務付けられました。会社に雇われている人が副業で業務委託を受ける場合も、この法律の対象になります。
契約前に確かめたい項目
業務委託で仕事を受けるときは、厚生労働省の「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」が、注文者が文書で示すべき項目を挙げています。仕事の内容、報酬額と支払期日と支払方法、納期、納品の方法、検査の期日、成果物に問題があった場合の扱い、知的財産権の扱い、個人情報の扱いなどです。最初の取引でこれらが示されないときは、メールでもよいので確認してから作業を始めます。ガイドラインは、報酬の支払期日を成果物を受け取った日から30日以内とし、長くても60日以内とするよう求めています。
在宅の仕事のメリットとデメリット
在宅の仕事には、通勤がないこと以外にも多くのメリットがあります。同時に、始めてから気づくデメリットもあります。両方を知っておくと、続けられるかどうかを判断しやすくなります。
メリット
- 通勤の時間と交通費がかからず、その時間を作業や家事、学習に使える
- 子育てや介護など、家を離れにくい事情があっても働ける
- 住んでいる地域に関係なく、全国の会社や依頼者の仕事を受けられる
- 業務委託なら、作業の時間帯や量を自分で調整できる
- 小さな作業から始めて、少しずつ難しい仕事に広げられる
デメリット
- 一人で作業するため、分からないことをすぐに聞けない
- 仕事と生活の区切りがつきにくく、だらだらと作業が長引きやすい
- 業務委託の場合、作業に慣れるまでは時間あたりの収入が低くなりやすい
- 運動量が減り、肩こりや目の疲れが出やすい
- 家族に仕事中であることを理解してもらう必要がある
デメリットの多くは、作業の時間と場所を決めることで小さくできます。たとえば「午前9時から12時までは仕事の時間」と決めて家族に伝え、作業する机を生活の場所と分けるだけでも、集中しやすさが変わります。分からないことをすぐに聞けない点は、質問の窓口がはっきりしている案件や、マニュアルが整っている会社を選ぶことで補えます。
暮らしの状況別に見る仕事の選び方
在宅の仕事を探す理由は人によって違います。同じ未経験でも、使える時間や収入の目的が違えば、向いている仕事も変わります。代表的な4つの状況ごとに、選び方の目安を説明します。
子育て中で、作業の時間が細切れになる人
子どもの昼寝や登園の間など、作業できる時間が細かく分かれる人には、決まった時間に拘束されない業務委託の仕事が合います。データ入力、文字起こし、記事の作成のように、途中で手を止めても再開しやすい作業を選びます。電話の対応がある仕事は、子どもの声が入る心配があるので、在宅のカスタマーサポートを選ぶなら、作業できる時間帯を家族と調整してからにします。納期は余裕を持って設定してもらい、子どもの急な発熱に備えて、1日か2日の予備を見込んでおくと安心です。
会社員で、本業の後や休日に作業する人
本業がある人は、平日の夜と休日に使える時間を合計し、その範囲で受けられる量を決めます。最初は1週間に5時間程度から始め、本業の繁忙期と重ならないかを確かめながら調整します。会社に雇われて働く副業の場合は本業と労働時間が合わせて数えられますが、業務委託ならその扱いはありません。就業規則で副業の届け出が必要かどうかも、始める前に確かめます。
離職中で、次の仕事までの収入を補いたい人
失業給付(雇用保険の基本手当)を受けている間に在宅の仕事をすると、働いた日や収入をハローワークに申告する必要があります。申告をせずに受け取ると不正受給になるおそれがあるので、仕事を受ける前にハローワークで扱いを確認します。次の就職を目指すなら、在宅勤務の求人に応募しながら、業務委託の小さな案件で実務の経験を積む組み合わせも考えられます。
体調に不安があり、無理なく働きたい人
体調の波がある人は、納期が短い仕事や、毎日決まった時間に対応が必要な仕事を避け、作業の量を自分で調整できる仕事を選びます。最初は1日1時間程度から始め、体調の記録と作業時間を並べて残しておくと、無理のない量が分かってきます。主治医や支援機関に相談しながら働き方を決めると、続けやすさが変わります。
収入と年収の考え方
在宅の仕事でどのくらいの収入になるかは、働き方と職種で大きく変わります。雇われて在宅で働く場合は、時給と働いた時間で決まるので、求人票の時給に勤務時間をかければおおよその月収が出ます。地域別最低賃金は都道府県ごとに決まっていて、毎年秋に改定されるので、時給を比べるときは自分の地域の最新の額を厚生労働省のページで確かめます。
業務委託の場合は、1件あたり、1文字あたり、1時間の音声あたりといった単位で報酬が決まります。未経験のうちは作業に時間がかかるため、時間あたりに直すと低くなりがちです。報酬を比べるときは、1件の金額だけでなく、その作業に何時間かかるかを測り、時間あたりに直してから判断します。最初の数件は練習と考え、作業時間を記録しておくと、自分に合う単価の目安が見えてきます。
年収を上げていく道筋
在宅の仕事で年収を上げていく人に多いのは、作業の量を増やすより、仕事の種類を一段上に広げる方法です。データ入力から表の設計へ、文字起こしから記事の編集へ、画像の切り抜きからバナーの制作へ、というように、同じ分野の中で任される範囲を広げます。デザインの分野に進む場合の相場は、デザイナーの年収・単価相場で、経験の段階ごとの年収と案件の単価の目安を確かめられます。
税金の扱い
会社員が副業として在宅の仕事をする場合、給与以外の所得の合計が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。国税庁は、給与を1か所から受けていて、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える人を、確定申告が必要な人として挙げています。
給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人 出典: 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
ここでいう所得は、報酬から必要経費を引いた額です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要になる場合があるので、お住まいの市区町村の窓口で確かめます。会社を辞めて在宅の仕事だけで働く場合は、金額にかかわらず確定申告が必要になることが多くなります。
資格は必要か:未経験者が先に身につけたいスキル
未経験から在宅の仕事を始めるのに、資格は必須ではありません。データ入力やカスタマーサポートの求人で、資格を応募の条件にしているものは多くありません。ただ、未経験者は実績で能力を示せないので、資格や検定が「最低限の力がある」ことを伝える材料になります。
事務系の仕事に役立つもの
文書の作成や表計算の力を示すなら、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)や、文書の書き方を問う検定が役立ちます。ビジネス文書の書き方を体系立てて学びたい人には、ビジネス文書検定の資格ガイドで、試験の級ごとの内容と学び方を確認できます。メールや報告書を正しい形で書けることは、在宅で文字だけのやりとりが続く仕事ほど評価されます。
IT系の仕事に役立つもの
ITの基礎を広く学ぶなら、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験のITパスポート試験があります。CBT方式(試験会場のパソコンで受ける方式)で随時実施され、試験時間は120分、出題数は100問です。ITの用語や情報セキュリティの基本を知っておくと、在宅で会社のシステムを使うときの不安が減ります。
資格より先に練習したいこと
資格以上に大切なのは、在宅の仕事で毎日使う基本の動作です。
- タッチタイピングで正確に入力する
- 表計算ソフトで並べ替え、絞り込み、簡単な関数を使う
- ファイルを分かりやすい名前で整理し、共有の設定をする
- ビデオ会議のツールで画面を共有する
- 用件を短くまとめたメールやチャットを書く
これらは無料の練習サイトや、普段のパソコン操作で身につけられます。応募する前に1つずつ練習しておくと、最初の仕事で戸惑う場面が減ります。
準備するもの:パソコン・通信環境・作業場所
在宅の仕事を始める前に、作業の道具と場所を整えます。雇われて働く場合は会社がパソコンを貸すこともありますが、業務委託ではすべて自分で用意します。
パソコン
スマートフォンだけでできる仕事もありますが、選べる仕事の幅はパソコンがあるほうが広がります。データ入力や記事の作成なら一般的なノートパソコンで足りますが、画像の加工をするなら、画面が大きく処理の速い機種が作業しやすくなります。依頼者から特定のソフトを指定されることもあるので、案件の条件を読んでから買い替えを考えます。
通信環境
ビデオ会議や大きなファイルのやりとりがある仕事では、通信の安定が欠かせません。カスタマーサポートの求人では、有線での接続や一定の通信速度を条件にしているものもあります。集合住宅で夜に速度が落ちる場合は、作業の時間帯を変えるか、回線の見直しを考えます。
作業場所
在宅の仕事では、作業する場所を生活の場所と分けると集中しやすくなります。専用の部屋がなくても、机の向きを変える、作業中は仕事の道具だけを机に並べる、といった工夫で区切りをつけられます。電話やビデオ会議のある仕事では、背景に家族の写真や書類が映らないかも確かめます。
情報の管理
在宅の仕事では、依頼者の資料や個人情報を自宅で扱います。パソコンにパスワードをかける、家族と共用しない、作業が終わったデータは指示どおりに削除する、といった基本の管理が求められます。契約で決められた扱い方を守ることは、未経験者が信頼を得るいちばんの近道です。
お金の記録
業務委託で仕事を受けるなら、始めた日から報酬と経費の記録をつけます。報酬は依頼者ごとに、作業の内容、金額、入金日を表にまとめます。経費は、仕事のために買ったソフトや道具、通信費のうち仕事に使った割合などを、領収書とあわせて保管します。年の途中から記録を始めると、確定申告の前に1年分をさかのぼって集める手間がかかるので、最初の1件から記録する習慣をつけておくと後が楽になります。
応募から初めての納品までの流れ
未経験者が在宅の仕事を始めるときの流れを、業務委託の場合を例に順に説明します。
- 自分ができる作業と、使える時間を書き出す
- 求人サイトや仕事の仲介サイトで、未経験歓迎の案件を探す
- 募集の内容、報酬、納期、支払の方法を読み、分からない点を質問する
- 応募文を書き、自己紹介と作業できる時間、連絡のつく時間帯を伝える
- 契約の条件を文書やメールで確かめてから作業を始める
- 作業の途中で分からない点が出たら、早めに質問する
- 納期より前に納品し、修正の依頼に応える
- 報酬の入金を確かめ、作業時間と金額を記録する
応募文で伝えること
未経験者の応募文では、経験がないことを隠す必要はありません。かわりに、作業できる時間、返信できる時間帯、使えるソフト、似た作業をした経験(学校や前の職場での資料作成など)を具体的に書きます。依頼者が知りたいのは「この人に頼んで納期までに仕上がるか」なので、その不安に答える内容にします。
最初の仕事を選ぶ基準
最初の数件は、報酬の高さより、作業の内容がはっきりしていて、質問しやすい依頼者を選びます。評価が付く仕組みのサイトでは、最初の評価がその後の受注に影響するので、確実に仕上げられる量から始めます。
未経験者が避けたい募集の見分け方
在宅の仕事を探していると、「誰でも簡単に」「スマホだけで高収入」といった言葉の募集が目に入ります。未経験者を狙った募集の中には、仕事を紹介するかわりに、先に教材費や登録料、機材の代金を払わせるものがあります。
特定商取引法では、仕事を提供すると誘って、その仕事に必要だとして商品や講座を買わせる取引を「業務提供誘引販売取引」と呼び、規制の対象にしています。取引料、登録料、保証金など、名前を問わず取引のときに払うお金が含まれます。この取引では、契約の書面を受け取った日から20日を経過するまでは、書面または電磁的記録で契約を解除できます(クーリング・オフ)。
取引料、登録料、保証金その他いかなる名義をもつてするかを問わず、取引をするに際し、又は取引条件を変更するに際し提供される金品をいう。 出典: e-Gov法令検索「特定商取引に関する法律」第51条第2項
注意したい募集のサイン
- 仕事を始める前に、教材費、登録料、サポート料などの支払を求められる
- 「月に何十万円」など、作業の内容に見合わない収入をうたっている
- 仕事の内容が具体的に書かれておらず、説明会や面談でしか分からない
- 会社名、所在地、連絡先がはっきりしない
- 契約をその場で急がせる、家族に相談させない
こうした募集に当たったら、すぐに契約しないことが大切です。困ったときは、消費者ホットライン188に電話すると、最寄りの消費生活センターなどの相談窓口につながります。
取引で困ったときの相談先
業務委託で受けた仕事で、報酬が払われない、契約にない作業を求められる、といったトラブルが起きたときの相談先も知っておきます。厚生労働省は自営型テレワークの総合支援サイト「ホームワーカーズウェブ」で、契約の結び方やトラブルの防ぎ方を案内しています。フリーランスとして受けた取引のトラブルは、弁護士に無料で相談できる「フリーランス・トラブル110番」が窓口になります。雇われて在宅で働いていて、給与や労働時間で困ったときは、都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーに相談できます。
相談するときは、募集の画面、契約の条件を示したメール、作業の指示、納品の記録、入金の記録をそろえておくと、話が早く進みます。日ごろから、やりとりの記録を消さずに残しておくことが、自分を守る準備になります。
始めてから最初の3か月の進め方
未経験から在宅の仕事を始めたら、最初の3か月は「慣れる」「測る」「広げる」の順に進めると、無理なく続けられます。
1か月目:作業に慣れる
最初の1か月は、報酬の額より、作業の手順と連絡の流れに慣れることを目標にします。1件ごとに作業時間を記録し、どこで時間がかかったかを書き残します。依頼者から修正の指摘を受けたら、その内容を自分用の手順書にまとめ、同じ指摘を受けないようにします。
2か月目:時間あたりの報酬を測る
2か月目は、1か月目の記録をもとに、作業ごとの時間あたりの報酬を計算します。同じ種類の作業でも、依頼者によって指示の分かりやすさや修正の回数が違い、時間あたりの報酬に差が出ます。続けたい依頼者と、量を減らしたい依頼者を見分ける材料になります。
3か月目:仕事の幅を広げる
3か月目は、慣れた作業の隣にある仕事に挑戦します。データ入力をしてきた人なら表の整理や集計、記事を書いてきた人なら見出しの構成案の作成、というように、今の作業の延長にある仕事を選ぶと、未経験の部分が小さく済みます。実績が数件たまったら、それを応募文に書き、少しずつ単価の高い案件にも応募します。
転職で在宅勤務を目指す場合のコツ
副業ではなく、転職して在宅で働きたい人もいます。未経験の職種で最初から完全在宅の求人に応募すると、経験者と比べられて選考が厳しくなることがあります。研修期間だけ出社し、慣れてから在宅に切り替える求人や、週に何日か在宅の求人から始めると、未経験でも採用されやすくなります。
求人票で確かめること
- 在宅勤務の頻度(完全在宅か、週何日か)と、出社が必要な場面
- 研修の期間と場所
- パソコンや通信の費用の負担
- 勤務時間と残業の有無
- 社会保険の加入と、試用期間中の条件
求人票に「在宅可」とあっても、配属先や時期によって出社が中心になる場合があります。面接で、在宅で働く人の割合や、在宅に切り替わるまでの目安を聞いておくと、入社後の食い違いを防げます。在宅勤務の手当や、自宅の電気代と通信費の扱いも会社によって違うので、内定の前に条件の書面で確かめておくと安心です。入社後に在宅勤務の決まりが変わることもあるため、就業規則やテレワークの規程があるかどうかも聞いておきます。
IT分野へ転職する場合
IT分野は在宅勤務の求人が多い分野の1つです。未経験からでも、ヘルプデスクや運用の監視などの職種から入り、ネットワークやサーバーの知識を広げていく道があります。ネットワークの基礎を示す資格としては、CCNA(シスコ技術者認定)があり、資格ガイドで試験の範囲と学び方を確認できます。業務の現場でAIの活用が広がっていることを踏まえ、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、この分野の仕事の種類と求められるスキルを紹介しています。
長く続けるためのコツと、運営の現場から見えること
未経験から在宅の仕事を始めた人が、半年、1年と続けられるかどうかは、最初の数か月の過ごし方で決まります。続けている人に共通するのは、次のような習慣です。
- 作業の時間を記録し、時間あたりの報酬を月ごとに見直す
- 依頼者からの連絡には、作業中でも決まった時間に必ず返信する
- 修正の依頼を受けたら、同じ指摘を繰り返さないよう手順を書き残す
- 1つの依頼者に頼り切らず、少しずつ取引先を広げる
- 月に1回は、新しい作業や道具を試す時間を取る
在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた範囲では、未経験から始めて長く続く人ほど、最初から高い報酬を狙わず、「この人に頼むと楽だ」と思われる関係づくりに時間を使っています。返信が早い、指示の意図をくみ取って質問してくれる、納期より少し前に仕上げる、といった小さな積み重ねが、次の依頼や単価の相談につながります。依頼者と受け手が直接やりとりできる形では、間に仲介の手数料が乗らない分、同じ予算でも受け手の手取りが厚くなり、依頼者も次の仕事を頼みやすくなります。双方にとって得になる関係が、結果として仕事を長く続ける土台になります。
これから在宅の仕事を探す人は、まず自分の使える時間と得意な作業を書き出し、雇用と業務委託のどちらで始めるかを決めてください。デザインの分野に進みたい人は、デザイナーの年収・単価相場で、経験を積んだ先の年収と単価の目安を確かめておくと、どこを目指して練習すればよいかが見えてきます。
よくある質問
Q. 未経験でも在宅の仕事に応募できますか?
応募できます。データ入力、在宅のカスタマーサポート、文字起こし、記事の作成などは、未経験歓迎の募集が多い仕事です。雇われて働く求人では研修がある場合が多く、業務委託では作業の手順や見本が用意された案件から始められます。経験のかわりに、作業できる時間と返信できる時間帯を具体的に伝えると、依頼者が判断しやすくなります。
Q. 在宅の仕事を始めるのに資格は必要ですか?
多くの在宅の仕事では、資格は応募の条件になっていません。ただ、未経験者は実績で力を示せないため、MOSやITパスポート試験、文書の書き方の検定などが、基本の力を伝える材料になります。資格の勉強と並行して、タイピングや表計算ソフトの基本操作を練習しておくと、最初の仕事で戸惑う場面が減ります。
Q. 在宅の仕事で先にお金を払うよう言われたらどうすればよいですか?
仕事を紹介するかわりに教材費や登録料を先に払わせる取引は、特定商取引法の業務提供誘引販売取引に当たる場合があり、契約の書面を受け取った日から20日を経過するまではクーリング・オフができます。その場で契約せず、消費者ホットライン188に電話して、最寄りの消費生活センターに相談してください。
Q. 会社員が副業で在宅の仕事をすると確定申告が必要ですか?
給与を1か所から受けている会社員は、副業の所得(報酬から必要経費を引いた額)の合計が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。20万円以下でも住民税の申告は別に必要になる場合があります。経費の範囲や申告の要否は事情で変わるので、税務署や市区町村の窓口で確認してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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