集英社「HAPPY PLUS COMMUNITY」への不正アクセス|ブロガー2,835名の個人情報漏洩 2026


この記事のポイント
- ✓集英社の情報漏洩について
- ✓2026年9月28日の公式発表をもとに整理
- ✓ファッション誌のブロガー向けシステム「HAPPY PLUS COMMUNITY」への不正アクセスで
集英社の情報漏洩について、株式会社集英社は2026年9月28日、ファッション誌メディアで活動するブロガーの情報管理と連絡のためのシステム「HAPPY PLUS COMMUNITY(ハピコミュ)」が外部の第三者から不正アクセスを受け、個人情報の漏洩が発生したと発表しました。システムに登録されていたブロガー2,835名の氏名、メールアドレス、住所、電話番号、生年月日などが閲覧・取得された可能性があり、漏洩したことが判明したとしています。対象は雑誌の読者全体ではなく、このシステムに登録されていたブロガーです。 2026年11月1日時点で、集英社のニュース一覧のお知らせに、この件の続報は掲載されていません。発表では、個人情報保護委員会へ速報を出し、確報を取りまとめている段階とされています。 登録していたブロガーがまずすることは、集英社から9月25日に届いたお詫びのメールを確かめること、そして編集部や企業を名乗る仕事の依頼や連絡を、本物かどうか確かめてから受けることです。
この記事は、2026年11月1日時点で集英社の公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
集英社の「HAPPY PLUS COMMUNITY」で何が起きたのか
HAPPY PLUS COMMUNITY(ハピコミュ)は、集英社のファッション誌メディアで活動するブロガーの情報を管理し、ブロガーと連絡を取るためのシステムです。発表に挙げられている媒体は、non-no、MORE、MAQUIA、LEE、SPUR、BAILA、Marisol、éclatの8つです。これらの雑誌のウェブサイトなどで、読者の代表としてブログを書いたり、撮影やイベントに参加したりする人が、このシステムに登録されていました。
発表の骨子は次のとおりです。
- 外部の第三者からの不正アクセスにより、個人情報の漏洩が発生した
- システムに登録されているブロガー2,835名の個人情報や各種の情報が、閲覧・取得された可能性があり、漏洩したことが判明した
- ほかに、案件情報630件、システムから送ったすべてのメールの情報11,237件、取引先一覧10,780件が漏洩した事項として挙げられている
- 不正アクセスの原因になった脆弱性(システムの弱点)を解消し、不正を見つける設定を強めた
- 該当するブロガーには、すでにメールでお詫びと連絡をした
この発表は、ほかの多くの漏えいの発表と違って、「漏洩したことが判明しました」とはっきり書いています。「可能性がある」の段階ではなく、調べた結果、漏洩したと判断したということです。一方で、2,835名の情報が「閲覧・取得された可能性があり」という書き方もあり、一人ひとりの情報が実際に取られたかまでを分けて示しているわけではありません。この記事では、発表のとおり「漏洩した」と書きつつ、個々の閲覧の有無は決めつけません。
対象になったのは、雑誌を買った人やウェブサイトを読んだ人ではありません。このシステムに登録されていたブロガーです。読者として会員登録をしているだけの人が対象だとは、発表には書かれていません。雑誌の読者向けの会員サービスやプレゼントの応募でメールアドレスを登録した人も、それだけで今回の対象に入るとは発表から読み取れません。ブロガーとして登録した覚えがない人は、今回の件を理由に慌てて手続きをする必要はありません。
公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること
発表に書かれている経緯を、日付の順に並べると次のようになります。
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年9月9日 0時45分から1時25分 | 不正アクセスによる漏洩が発生。システム内のデータが閲覧・取得された可能性 |
| 2026年9月9日 13時42分から16時46分 | 再び不正アクセスによる漏洩が発生 |
| 2026年9月9日 上記の時間内 | システムのテンプレートを使ったメールが、100名のメールアドレスあてに合計3通送られた |
| 2026年9月9日 14時53分 | そのメールを受け取った人からの通報で発覚 |
| 2026年9月25日 | ブロガーに、登録されているメールアドレスあてに概要や漏洩した内容の詳細、窓口を通知 |
| 2026年9月28日 | 集英社のサイトで公表 |
発表は、集英社の公式サイトのニュース一覧の「お知らせ」に、PDFの「HAPPY PLUS COMMUNITY」への不正アクセスによる個人情報漏洩のお詫びとお知らせとして載っています。
発見のきっかけは、システムから届いた見慣れないメールを受け取った人の通報でした。不正にアクセスした者が、システムのメールの雛形を使って、100名のメールアドレスあてに合計3通のメールを送っていたとされています。そのメールにどのような内容が書かれていたかは、発表には書かれていません。この記事でも中身は推測しません。
不正アクセスは9月9日の深夜と午後の2回で、発覚したのは2回目の不正アクセスの最中でした。発覚から約2週間後の9月25日にブロガーへメールで通知し、9月28日に公表しています。
2026年11月1日時点で、集英社のニュース一覧のお知らせのページに、この件の続報は掲載されていません。発表には、外部の会社によるフォレンジック調査(コンピューターに残った記録を調べて、何が起きたかを確かめる調査のこと)を行っていること、個人情報保護委員会に速報として報告し、確報を取りまとめていることが書かれています。調査の結果、漏洩した内容や件数が変わる場合は、続報で示されると考えられます。
漏洩した事項の一覧
発表では、漏洩した事項が4つの区分に分けて書かれています。ブロガーの情報が中心ですが、それ以外の情報も含まれています。
| 区分 | 件数 | 内容 |
|---|---|---|
| 登録されていたブロガーに関する情報 | 2,835件 | 氏名、メールアドレス、住所、電話番号、生年月日、性別、職業、プロフィール画像、プロフィール情報、SNSアカウント、フォロワー数、結婚状況、子の有無、身長、肌タイプなど |
| 案件情報 | 630件 | ブログや撮影、イベント参加などを依頼した記録 |
| システムから送ったすべてのメールの情報 | 11,237件 | 本システムから送信したメール |
| 取引先一覧 | 10,780件 | 会社名(全件)、メールアドレス(26件)、電話番号(113件) |
ブロガーの情報について、発表は次のように注記しています。
*個々のブロガーの個人別画面に、ご本人または編集部が入力した情報です。 *媒体(non-no、MORE、MAQUIA、LEE、SPUR、BAILA、 Marisol、éclat)の違いや個人により登録事項、項目数が異なります。 出典: shueisha.co.jp
つまり、上の項目がすべてのブロガーにそろって登録されていたわけではなく、どの雑誌で活動していたか、本人や編集部が何を入力していたかによって、漏洩した項目は人ごとに違います。自分の場合にどの項目が含まれるかは、9月25日に届いたメールの内容か、窓口で確かめることになります。
取引先一覧について、発表は担当者の氏名は登録されていないとしています。会社名は全件、メールアドレスは26件、電話番号は113件だけが登録されていた、という内訳です。
発表には、クレジットカード情報、銀行口座の情報、ログインのパスワードについての記載がありません。含まれないとも、含まれるとも書かれていないため、この記事でもどちらとも書きません。気になる場合は窓口に確かめてください。
項目の多さが意味すること
今回の件で特徴的なのは、ふだんの通販サイトや会員サイトの漏えいでは見かけない項目が多く含まれている点です。結婚状況、子の有無、身長、肌タイプ、SNSアカウント、フォロワー数は、ファッション誌のブロガーとして紹介したり、仕事を依頼したりするために登録されていた情報と考えられます。
こうした情報がそろうと、なりすましの連絡を送る側にとっては、相手に合わせた本物らしい話を作る材料になります。たとえば次のような連絡が考えられます。
- 「肌タイプに合った新しい化粧品のモニターをお願いしたい」と、企業や編集部を名乗って届く仕事の依頼
- 「お子さま向けの商品のPRに協力してほしい」と、子の有無を知っている前提で届く依頼
- フォロワー数を挙げて「この規模の方にお願いしている案件です」と持ちかけ、登録料や商品代の先払いを求める連絡
案件情報630件も漏洩しているため、過去に実際にあった撮影やイベントの話を持ち出して、本物の編集部からの連絡に見せかけることもできてしまいます。「以前ご参加いただいた撮影の続きで」と言われると、信じてしまいやすくなります。
ここで覚えておきたいのは、相手が自分のフォロワー数や肌タイプ、過去の仕事を知っていても、それは本物の証拠にはならないということです。今回漏洩した情報には、まさにそうした内容が含まれているためです。
SNSのDMで届く副業や仕事の誘いをどこで見分けるかは、Instagramで届く副業のDMは、どこで詐欺と見分けるのかで詳しく説明しています。
原因について発表で分かっていること
発表に書かれている原因は次のとおりです。
利用している CMS の設定の不備に起因する API 認証情報を狙った攻撃を受け、特権ユーザーアカウントが不正に作成され、API リクエストを繰り返し実行されたことにより、情報が漏洩したと考えます。 出典: shueisha.co.jp
専門用語が多いので、一つずつ言い換えます。
- CMSとは、ウェブサイトやシステムの中身を管理するためのソフトのことです。記事の更新や会員情報の管理を、画面の操作で行えるようにするものです
- APIとは、システム同士がデータをやり取りするための窓口のことです。API認証情報は、その窓口を使うための鍵にあたります
- 特権ユーザーアカウントとは、システムの中で、ふつうの利用者よりも強い権限(全員の情報を見る、設定を変えるなど)を持つアカウントのことです
まとめると、システムで使っていたCMSの設定に不備があり、そこを突いてAPIの鍵を狙う攻撃を受けた。その結果、強い権限を持つアカウントを勝手に作られ、そのアカウントでデータを取り出す要求を何度も実行された、ということです。
発表の言い方は「漏洩したと考えます」で、原因の特定はまだ調査中という含みが残っています。CMSが何という製品か、設定の不備が具体的に何だったのかは、発表には書かれていません。集英社は、発生の原因を調べて特定し、再発防止に努めるとしています。
集英社の対応
発表に書かれている会社の対応を整理すると次のようになります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 実施済み | 開発ベンダーに調査を依頼 |
| 実施済み | 不正に作られたアカウントの削除と、設定内容の変更 |
| 実施済み | 不正アクセスの原因になった脆弱性の解消と、不正を見つける設定の強化 |
| 実施済み | 9月25日に、ブロガーへ登録メールアドレスあてに通知(概要、漏洩した内容の詳細、対応の窓口など) |
| 実施済み | 個人情報保護委員会への速報 |
| 実施中 | 外部の会社によるフォレンジック調査 |
| 実施中 | 個人情報保護委員会への確報の取りまとめ |
| これから | 原因の調査と特定、再発防止 |
発表によると、ブロガーへの通知はメールで行われています。郵便や電話で通知したとは書かれていません。
補償やお詫びの品については、発表に記載がありません。発表にないことは、この記事でもあるとは書きません。また、取引先一覧に載っていた会社への連絡についても、発表には書かれていません。
発表の冒頭では、現在は登録者の個人情報を適切に保護しているとしています。システムが今も使われているかどうか、ブロガーの活動の受け付けがどうなっているかは、発表には書かれていません。
速報と確報、今後の続報の見方
発表には、個人情報保護委員会に「速報として報告」し、「確報の取りまとめを進めて」いると書かれています。速報と確報は、漏えいが起きた事業者が委員会に出す報告の段階を表す言葉です。
速報は、発覚したあと早い段階で、その時点で分かっていることを伝える最初の報告です。確報は、調査を進めたあとに、分かったことをまとめて出す報告を指します。個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。今回の件の発覚日は2026年9月9日です。
ここで知っておきたいのは、確報は委員会あての報告で、その中身がそのまま一般に公表されるとは限らない点です。集英社が確報の内容に沿って続報を出すかどうかは、発表には書かれていません。
続報を確かめるときは、集英社のニュース一覧の「お知らせ」を見ます。今回の発表もそこにPDFで載っています。続報が出た場合は、漏洩した項目や件数、原因の説明が変わっていないか、ブロガーへの追加の連絡があるかを確かめてください。検索で見つけたニュース記事やまとめのページは、9月28日の発表をもとにしたものが多く、続報の内容を反映していないことがあります。
自分が対象かを確かめる方法
対象になるのは、HAPPY PLUS COMMUNITYに登録されていたブロガーです。集英社は、該当するブロガーに、登録されているメールアドレスあてにお詫びと連絡のメールを送ったとしています。
確かめるときの手順は次のとおりです。
- HAPPY PLUS COMMUNITYに登録したメールアドレスの受信箱で、2026年9月25日ごろに集英社から届いたメールを探す
- 迷惑メールのフォルダも確かめる。お詫びのメールが自動で振り分けられていることがある
- メールが見つかったら、漏洩した内容の詳細の部分を読み、自分の場合にどの項目が含まれるかを確かめる
- メールが見つからないが、ブロガーとして登録した覚えがある場合は、窓口のメールアドレスに問い合わせる
ここで気をつけたいのは、お詫びのメールを装った偽のメールです。今回の件では、システムから送ったメールの情報11,237件も漏洩しているため、本物の通知と同じような書き方のメールを作られるおそれがあります。届いたメールの中のURLを開いてログインを求められたり、本人確認のために情報の入力を求められたりした場合は、そのメールに返信したり入力したりせず、公式サイトに載っている発表と窓口で確かめます。
ブロガーを卒業してから時間がたっている人は、登録したメールアドレスを今は使っていないこともあります。その場合も、窓口に問い合わせて、自分の情報が登録されていたかを確かめることができます。
登録していたブロガーがすること
漏洩した項目に合わせて、やることを絞ると次のようになります。
仕事の依頼や連絡を、別の経路で確かめる
いちばん気をつけたいのは、編集部や企業を名乗る仕事の依頼です。メールやSNSのDMで依頼が届いたら、すぐに返事をせず、次の点を確かめます。
- これまで編集部とやり取りしてきた連絡先からの連絡か
- 撮影や商品の受け取りの前に、登録料、手数料、商品代などの支払いを求めていないか
- 住所や口座番号、身分証の写真を、急いで送るよう求めていないか
一つでも当てはまったら、これまでに使っていた編集部の連絡先や、雑誌の公式サイトに載っている窓口に、自分から問い合わせて確かめます。届いた連絡に書かれた連絡先は使いません。
SNSのアカウントを守る
SNSアカウントとフォロワー数が漏洩しているため、SNSを通じた連絡が増えることが考えられます。SNSのパスワードを使い回していないかを確かめ、二段階認証を設定しておきます。二段階認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンのアプリなどで出る確認のコードを入れてログインする仕組みです。Instagramでの設定の手順は、Instagramの二段階認証の設定方法|認証アプリの使い方とログインできないときの対処 2026にまとめています。
住所と電話番号への連絡に備える
住所と電話番号が漏洩しているため、郵便や電話での連絡にも注意が要ります。商品のサンプルを送るという名目で、身に覚えのない荷物が届き、代金を請求される手口もあります。頼んでいない荷物の代金は払わず、送り主に心当たりがなければ受け取りを断ります。住所が出回ったときに起きやすいことと備えの順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で詳しく説明しています。電話番号が出回った場合の迷惑電話やSMSへの備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026にまとめています。
家族に一声かける
結婚状況や子の有無が漏洩している人は、家族あてに届く連絡にも気をつけたいところです。家族を名乗って本人に近づこうとしたり、本人を名乗って家族に連絡したりする手口も考えられます。家族に、今回の件で情報が漏洩したことを伝え、本人の名前を出した不審な連絡があれば知らせてもらうようにしておくと安心です。
メールのパスワードを確かめる
発表には、ログインのパスワードについての記載がありません。登録していたメールアドレスのパスワードが、ほかのサービスと同じになっている場合は、念のため変えておきます。メールのアカウントは、ほかのサービスのパスワードの再設定にも使われるため、ここを守ることが全体の守りにつながります。
仕事の依頼を装う連絡の具体例と見分け方
ブロガーとして登録していた人に届きやすいのは、仕事の依頼の形をとった連絡です。連絡の形ごとに、見分けるときの目安をまとめます。
メールの場合
編集部や広告主の企業を名乗り、「新しいPR案件のご案内」「撮影へのご協力のお願い」といった件名で届くメールが考えられます。本文に自分の名前や過去の活動、雑誌の名前が正しく書かれていても、それだけで本物と判断しません。
見るべき点は、差出人のアドレスのドメイン、返信先のアドレス、本文のURLのドメインの3つです。これまで編集部から届いていたメールと比べて、アドレスが少しでも違えば疑います。添付ファイルを開くよう求める場合や、専用のページでのログインや情報の登録を求める場合は、そのメールからは進まず、これまでの連絡先に確かめます。
SNSのDMの場合
SNSアカウントが漏洩しているため、DMでの依頼も増えると考えられます。DMで届く依頼は、相手のアカウントが本物の企業や編集部のものかどうかを、アカウント名だけで判断しにくい点に注意が要ります。
公式のアカウントを名乗っていても、作られたばかりのアカウントではないか、投稿の数が少なすぎないか、これまでの雑誌の公式アカウントと名前が一文字だけ違っていないかを見ます。報酬の受け取りのために、外部のサイトへの登録や、アプリのインストールを求められたら、その時点で手を止めます。
電話と郵便の場合
電話番号と住所も漏洩しているため、電話や郵便での連絡も考えられます。電話で撮影の日程や報酬の振込先を確かめたいと言われても、その場で口座番号などを答えず、いったん切ってから、これまでの編集部の連絡先にかけ直して確かめます。郵便で契約書や同意書が届いた場合も、送り主と内容に心当たりがなければ、署名や返送の前に確かめます。
入力してしまったとき
偽のページにログインのパスワードを入力してしまった場合は、すぐにそのサービスのパスワードを変え、同じパスワードを使っているほかのサービスも変えます。カード番号を入力してしまった場合は、カード会社に連絡してカードを止めてもらいます。お金を払ってしまった、または契約をめぐって困ったことになった場合は、消費者ホットラインの188番に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口につながります。
9月9日に届いたメールについて
発表によると、9月9日の不正アクセスの時間内に、システムのテンプレートを使ったメールが100名のメールアドレスあてに合計3通送られました。この件は、そのメールを受け取った人の通報で発覚しています。
9月9日にHAPPY PLUS COMMUNITYのシステムから見慣れないメールを受け取った人は、そのメールが不正アクセスに関わるものだった可能性があります。メールの内容は発表に書かれていないため、何が書かれていたかは分かりません。
そのメールの中のURLを開いた、何かを入力した、添付ファイルを開いたという覚えがある場合は、入力した情報に合わせてパスワードの変更やカード会社への連絡を行い、窓口にも状況を伝えておきます。開かずに削除していた場合は、それ以上の対応は発表では求められていません。メールが受信箱に残っている場合は、窓口に問い合わせるときの手がかりになるので、すぐに削除せず、URLを開かないように気をつけて保管しておくのも一つの方法です。
取引先として登録されていた会社が気をつけること
取引先一覧には、10,780件の会社名が漏洩しています。メールアドレスは26件、電話番号は113件で、担当者の氏名は登録されていません。会社名だけの件がほとんどなので、個人の情報の漏洩とは性質が違いますが、取引先の名前の一覧が出回ること自体には注意が要ります。
一覧に載っていた会社の担当者が気をつけたい点は次のとおりです。
- 集英社や雑誌の編集部を名乗って、請求書の振込先の変更や、広告費の支払いを求める連絡が来たら、これまでの担当者に別の方法で確かめる
- メールアドレスや電話番号が登録されていた会社は、その連絡先あての不審なメールや電話に注意する
- 社内で、取引先を装った連絡への備えを改めて共有しておく
取引先として登録されていたかどうかは、発表には個別の会社名が書かれていません。気になる場合は、これまでの取引の窓口か、発表の問い合わせ先に確かめることになります。
送信メールの情報が含まれることの意味
今回の件では、システムから送ったすべてのメールの情報11,237件も、漏洩した事項に挙げられています。システムから送るメールには、撮影やイベントの案内、ブログの依頼、連絡事項などが含まれていたと考えられます。
送ったメールの本文には、日時や場所、依頼の内容、編集部の担当者の書き方の癖などが残ります。こうした情報があると、本物の編集部が送ったメールにそっくりな文面を作りやすくなります。また、9月9日には、システムのテンプレートを使ったメールが実際に100名のメールアドレスあてに3通送られています。
ブロガーの側でできる対策は、メールの見た目が本物そっくりでも、内容で判断することです。いつもと違う支払いの話、急ぎの返事を求める話、ログインや情報の入力を求める話が出てきたら、本物かどうかを確かめるまで応じないようにします。
問い合わせ窓口
公式発表に載っている、本件に関する問い合わせ先は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口 | 株式会社集英社 デジタルソリューション部 |
| メールアドレス | [email protected] |
発表には、電話番号と受付時間は書かれていません。問い合わせはメールで行うことになります。
問い合わせるときは、ブロガーとして登録していたときの名前、登録したメールアドレス、活動していた雑誌の名前を書き、9月25日のメールが届いているかどうかと、確かめたいことを添えると、回答までのやり取りが少なくて済みます。
確かめたいことの例は次のとおりです。
- 自分の情報が2,835名の中に含まれているか
- 自分の場合に、どの項目が登録されていて、漏洩した事項に含まれるか
- 9月9日に届いたメールが、不正アクセスに関わるものだったか
- 登録の削除や、今後の活動の連絡の受け取り方を変えたい場合の手続き
最後の点は、発表に手続きの案内があるわけではありませんが、ブロガーを卒業していて今後の連絡が要らない人は、あわせて尋ねておくとよいでしょう。
窓口のメールアドレスは、必ず公式発表に載っているものを使います。届いたメールに書かれた返信先が、本物の窓口と同じとは限らないためです。返信する前に、宛先のアドレスが「[email protected]」になっているかを一文字ずつ見ておくと安心です。
集英社の別の発表と混同しないために
「集英社 情報漏洩」で検索すると、今回の件とは別の発表に行き当たることがあります。集英社のニュース一覧のお知らせには、2024年12月6日付の「週プレ グラジャパ!」ユーザー情報等漏洩に関するお詫びとお知らせ、2024年7月8日付の「リマコミ+」におけるメールアドレス等の漏洩に関するお詫びとお知らせも載っています。
これらは、HAPPY PLUS COMMUNITYとは別のサービスについての、別の時期の発表です。今回の件の対象はHAPPY PLUS COMMUNITYに登録されていたブロガーで、発表日は2026年9月28日です。検索結果の記事を読むときは、どのサービスの、いつの発表についての記事かを確かめてから読むようにします。
在宅で仕事をする人が気をつけること
ファッション誌のブロガーは、本業のかたわらで活動している人も多く、在宅で仕事をする人や副業として発信している人と重なる立場です。SNSのフォロワーを持ち、企業から仕事の依頼を受ける人にとって、今回の件は他人事ではありません。
とくに気をつけたいのは、仕事の依頼を装った連絡です。在宅で仕事を受ける人は、新しい取引先からの依頼をメールやDMで受けることが多く、相手の顔が見えないまま話が進みやすい立場にあります。報酬の前に支払いを求める依頼、契約書を交わさずに作業を始めさせる依頼、個人の口座や身分証の写真を急いで求める依頼は、一度立ち止まって確かめます。
もう一つの視点は、在宅で仕事をする人自身が、取引先から個人情報を預かる立場になることがある点です。SNSの運用代行や、モニターの募集、イベントの受付といった仕事を受けると、他人の氏名や連絡先、プロフィールを扱うことになります。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者が委員会に報告しなければならない場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。
今回の集英社の件で、まず速報を出し、そのあと確報を取りまとめるという流れになっているのは、こうした決まりに沿った対応です。
業務委託で個人情報を預かる側に立つときに押さえておきたい点は次のとおりです。
- 預かったプロフィールや連絡先は、作業に必要な範囲だけを扱い、作業が終わったら依頼者の指示に沿って削除する
- 管理画面のIDとパスワードは、ほかのサービスと使い回さず、多要素認証を設定する
- 管理画面で、見覚えのないアカウントや権限の変更を見つけたら、自分で直そうとせずに、まず依頼者に報告する
3つ目は、今回の件で強い権限を持つアカウントを勝手に作られていたことと重なります。管理画面を日々触る人が異変に気づき、すぐに報告することで、被害の広がりを抑えられます。
アカウントを守る力を仕事に生かす
今回の件では、システムの設定の不備から、強い権限を持つアカウントを勝手に作られていました。システムの設定は、利用者の側からは見えません。だからこそ、利用者の側では、自分のアカウントを守り、届いた連絡の真偽を確かめる力が大切になります。
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、長く仕事が続く人ほど、発信力やフォロワーの数だけでなく、取引先とのやり取りの丁寧さや、怪しい依頼を見分ける慎重さで信頼を積み上げています。情報漏えいの発表を正確に読み、何が起きて、何が分かっていないのかを切り分ける力は、どの職種でも役に立ちます。
セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
よくある質問
Q. non-noやMOREなどの読者として会員登録していれば、対象になりますか?
発表の対象は、ファッション誌メディアで活動するブロガーの情報管理と連絡のためのシステム「HAPPY PLUS COMMUNITY」に登録されていたブロガー2,835名です。読者として会員登録しているだけの人が対象だとは、発表には書かれていません。ブロガーとして登録した覚えがある場合は、9月25日ごろのメールを確かめてください。
Q. お詫びのメールが届いていません。どうすればよいですか?
まず、登録したメールアドレスの受信箱と迷惑メールのフォルダを確かめてください。それでも見つからず、ブロガーとして登録した覚えがある場合は、発表に載っている窓口(集英社 デジタルソリューション部、[email protected])にメールで問い合わせます。電話の窓口は発表に書かれていません。
Q. クレジットカードや口座の情報は漏洩しましたか?
発表に挙げられた漏洩した事項に、クレジットカード情報や口座の情報は入っていません。ただ、含まれないとも明記されていないため、気になる場合は窓口に確かめてください。漏洩した項目は人や媒体ごとに違うと発表されているので、自分の場合の項目は9月25日のメールで確かめるのが確実です。
Q. 編集部を名乗る仕事の依頼が届いたら、どう確かめればよいですか?
届いた連絡に書かれた連絡先ではなく、これまでやり取りしてきた編集部の連絡先や、雑誌の公式サイトの窓口に自分から問い合わせて確かめます。相手が過去の撮影やフォロワー数、肌タイプを知っていても、本物の証拠にはなりません。登録料や商品代の先払いを求める依頼には応じないでください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方