さくらインターネットの情報漏えいの可能性|販売管理システム 1,360,563アカウント 会員情報・初期パスワード 対象と確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓さくらインターネットの情報漏洩の可能性を
- ✓2026年8月17日の初報から9月10日の第三報まで公式発表で整理
- ✓販売管理システムの1,360,563アカウントの会員情報
さくらインターネットの情報漏洩について、さくらインターネット株式会社は2026年8月17日にレンタルサーバーサービス「さくらのレンタルサーバ」の一部環境への不正アクセスを公表し、8月19日の第二報で、契約情報などを管理する販売管理システムへの不正アクセスの可能性を発表しました。2026年9月10日の第三報で調査は完了し、販売管理システムに保存されていた会員情報について、第三者に閲覧または取得された可能性がある対象は1,360,563アカウントと確定しました。項目は会員ID、会社名、部署名、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、生年月日、性別、FAX番号、契約サービス、契約期間、請求金額などです。 会社は、データが外部へ持ち出されたことを裏付ける明確な事実は確認されておらず、二次被害も確認されていないとしています。2026年11月1日時点で、第三報より後の続報はニュースリリースの一覧に掲載されていません。 さくらインターネットの会員の人がまずすることは、[email protected] から届いた個別の案内を確かめ、案内があればサーバーやVPSの初期パスワードを変えること、そして同じパスワードを他のサービスで使っていれば変えることです。
この記事は、2026年11月1日時点でさくらインターネットの公式発表とよくある質問のページを開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
さくらインターネットの不正アクセスで何が起きたのか
さくらインターネットは、レンタルサーバー、VPS、クラウド、データセンターなどを提供する会社です。個人のブログやホームページから、企業のサイトやメールまで、幅広い利用者がいます。
今回の件は、2つの不正アクセスが同じ調査の中で見つかったものです。
1つ目は、「さくらのレンタルサーバ」の一部のサーバーへの不正アクセスと、一部のサーバーへのマルウェアの設置です。マルウェアとは、情報を盗んだり、遠隔から操作したりするために仕込まれる不正なプログラムのことです。この件で、お客様の利用領域に保存されていた情報が閲覧または取得された可能性がある対象は、第三報で951アカウントとなりました。
2つ目は、会員の契約情報などを管理する「販売管理システム」のデータベースへの不正アクセスです。販売管理システムは、各サービスを実際に動かす環境とは別のシステムで、会員の登録情報や契約の内容が保存されています。こちらの対象が1,360,563アカウントです。
第三報の骨子は次のとおりです。
- 一連の調査が完了し、最終的な影響範囲、原因、再発防止策を報告した
- レンタルサーバの対象は、8月17日の583アカウントに368アカウントが加わり、合計951アカウントになった
- 販売管理システムの会員情報が閲覧または取得された可能性がある対象は1,360,563アカウント
- そのうち30アカウントについて、ハッシュ化された会員IDのパスワード情報が閲覧された可能性がある
- 販売管理システムへの不正アクセスは、2023年4月以降、2026年3月までの間に発生していた
- 2つの不正アクセスの関連性を示す明確な根拠は確認されなかった
- データが外部へ持ち出されたことを裏付ける明確な事実は確認されておらず、二次被害も確認されていない
会社の表現は「閲覧または取得された可能性」です。情報が実際に外へ持ち出されたと確定したわけではありません。この記事でも、題や見出しで言い切らずに「可能性」として書きます。
公表の経緯と、初報から第三報で分かったこと
第三報には、発覚から第三報までの経緯が表で示されています。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年8月9日 | 「さくらのレンタルサーバ」のメンテナンス用サーバーで異常を検知し、調査を開始 |
| 2026年8月9日から19日 | 不審な挙動を認識し、認証情報の無効化、不審な通信の遮断、対象環境の隔離、マルウェアの除去などの封じ込め対応を実施 |
| 2026年8月17日 | 「当社レンタルサーバーサービスの一部環境に対する不正なアクセスについて」を公表 |
| 2026年8月19日 | 販売管理システムへの不正アクセスの可能性と会員情報への影響の可能性が判明し、第二報を公表 |
| 2026年8月26日 | 本件専用の電話の窓口を設け、第二報に追記 |
| 2026年8月26日以降 | 影響を受けた可能性のあるお客様への個別対応、関連システムの調査、再発防止策の検討を継続 |
| 2026年9月10日 | 一連の調査結果、影響範囲、再発防止策を第三報として公表 |
8月17日の初報では、「さくらのレンタルサーバ」の一部のお客様環境への不正ログインが583アカウントで判明したこと、マルウェアが設置されていたこと、利用者識別子と顧客領域内に保存された情報が閲覧または取得された可能性があることが示されました。
8月19日の第二報では、調査の過程で販売管理システムへの不正アクセスの可能性が見つかり、会員情報の1,360,563アカウントが影響を受けた可能性があると発表されました。第二報の時点では、この数字は「影響が確定した数ではない」とされていました。
9月10日の第三報で、1,360,563アカウントは対象となる可能性のある会員情報の総数として確定し、レンタルサーバの対象は951アカウントに増えました。あわせて、ハッシュ化されたパスワード情報の対象が30アカウントであること、販売管理システムに初期パスワードが保存されていたことが明らかになっています。
2026年11月1日時点のニュースリリースの一覧では、第三報の後に本件の続報は掲載されていません。よくある質問のページは「2026/9/10更新」と表示されています。
閲覧または取得された可能性がある情報
第三報の表を、対象ごとに分けると次のようになります。
| 対象 | アカウント数 | 情報の内容 |
|---|---|---|
| 「さくらのレンタルサーバ」の一部のお客様 | 951アカウント | 利用者識別子、お客様環境に保存された情報(メールデータ、ウェブサイトデータ、ログ情報、その他顧客領域内に保存されたファイル等) |
| 会員登録をしている一部のお客様 | 1,360,563アカウント | 会員ID、会社名、部署名、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、生年月日、性別、FAX番号、契約サービス、契約期間、請求金額等 |
| 上記のうち30アカウント | 30アカウント | ハッシュ化された会員IDのパスワード情報 |
第三報の注記は次のとおりです。
※上記は販売管理システムに保存されていた情報項目を示すものであり、必ずしもお客さまについて上記すべての情報を当社が保有している、または第三者が実際に閲覧または取得したことを示すものではありません。 ※当社ではクレジットカード情報は保持しておらず、入力画面の改ざんなども確認されていないため、カード番号の漏洩の恐れはありません。 出典: sakura.ad.jp
いくつか補足します。
1,360,563アカウントには、951アカウントの「さくらのレンタルサーバ」の客も含まれています。また、よくある質問のページでは、この数は対象となる可能性がある会員情報の総数で、一人ひとりの情報が実際に閲覧または取得されたかを確かめられた件数ではないと説明されています。
ハッシュ化されたパスワード情報とは、元のパスワードをそのまま保存したものではなく、推測や復元が難しくなるよう加工されたデータのことです。今回この情報が閲覧された可能性があるのは30アカウントです。
クレジットカード情報について、会社はもともと保持しておらず、入力画面の改ざんも確認されていないため、カード番号の漏えいのおそれはないとしています。
初期パスワードについて分かっていること
第三報で、利用者にとってとくに大事なのが、初期パスワードについての説明です。
販売管理システムには、「さくらのレンタルサーバ」の一部の初期サーバーパスワードと、「さくらのVPS」の一部の管理者初期パスワードが保存されていました。初期パスワードとは、契約したときに会社から発行される最初のパスワードのことです。これらは、30アカウントのハッシュ化された会員IDのパスワードとは違い、ハッシュ化されていないものだったと第三報に書かれています。
会社の対応は次のとおりです。
- 「さくらのレンタルサーバ」では、影響を受けた可能性のあるサーバーパスワードが今も使われていると確かめられた契約について、会社の側でサーバーパスワードを変更した。対象のお客様には個別に案内し、会員メニューにログインして自分で決めたパスワードに変えるよう求めている
- 「さくらのVPS」では、該当する契約のお客様に個別に案内し、契約時に発行された初期パスワードを今も使っている場合は変更するよう求めている
一方で、初期パスワードから変更したあとのパスワードは販売管理システムには保存していないとされています。すでに初期パスワードから変えている場合は、今使っているパスワードは会社が保存していた情報とは違うため、本件による不正ログインのリスクはないと第三報は説明しています。
原因について発表で分かっていること
第三報によると、調査は、不正アクセスが確認されたサーバーと影響範囲になり得るサーバー、接続や認証や操作の記録、マルウェアや不正な設定の有無、データの外部持ち出しの痕跡、販売管理システムで実行された操作などを対象に行われました。インターネットやダークウェブ(一般の検索では見つからない、闇の取引に使われることがあるネットの領域)での本件関連情報の公開や不正利用の有無も監視したとされています。
ただし、セキュリティの保護と模倣攻撃の防止の観点から、攻撃のコード、IPアドレス、システムやネットワークの構成、認証方式などの技術的な詳細は公表を控えると書かれています。侵入経路の具体的な中身は示されていません。この記事でも推測しません。
第三報では、「さくらのレンタルサーバ」の環境に、2025年7月以降のものと考えられる不審な活動の痕跡も見つかったと書かれています。会社と外部の専門機関は、これが継続的な侵害を示すものではなく、情報の不正利用や二次被害もないことを確認したとしています。一方で、時間がたって記録が残っていないなどの制約から、本件と同じものかどうかや具体的な侵入経路を客観的に確かめるところまでは至らなかったとされています。そのため会社は、関連性が確かめられなかったものの影響の可能性を否定できない事項も、影響範囲と件数に含めたと説明しています。追加の368アカウントも、同じ考え方で対象に含められています。
さくらインターネットの対応
第三報に書かれている会社の対応を、すでに済んだものと、これからのものに分けると次のようになります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 実施済み | 不正アクセスに使われた可能性のある認証情報の無効化、不審な通信の遮断、接続元の制限の強化 |
| 実施済み | 対象環境の隔離、不正な設定とマルウェアの調査と除去、不正アクセスを受けたサーバーの再構築 |
| 実施済み | 監視の強化(EDRの導入範囲の拡大など) |
| 実施済み | 影響を受けた可能性のあるお客様への個別対応、関係機関への報告と情報共有 |
| 実施済み | 管理者権限とアクセス権限の総点検、重要システムへの接続経路の見直し、認証方式と認証情報の管理方法の見直し |
| 今後 | 多層的なアクセス制御の強化、監視対象と検知機能の拡充、ログの取得範囲と保管期間の見直し |
| 今後 | 「さくらのレンタルサーバ」の全サーバーの再構築によるクリーンナップ、定期的な外部監査と第三者評価 |
EDRとは、パソコンやサーバーの動きを見張って、不審な動作を見つけて止めるためのセキュリティの仕組みです。
「さくらのレンタルサーバ」の全サーバーの再構築は、今後の施策として挙げられています。再構築の日程や、利用者の側で作業が必要になるかどうかは、第三報には書かれていません。利用者に新たな対応が必要になった場合は、対象のお客様に個別に案内し、公式サイトでも知らせるとされています。
補償やお詫びについての記載は、初報、第二報、第三報のいずれにもありません。発表にないことは、この記事でもあるとは書きません。ほかの会社の事案で補償の考え方がどう扱われてきたかを知りたい人は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026が参考になります。
自分が対象かを確かめる方法
第三報とよくある質問のページによると、会社は次のお客様に、電子メールなどで個別に案内しています。
- 「さくらのレンタルサーバ」で影響を受けた可能性があるお客様(サーバーパスワードとメールパスワードの変更が必要と判断したお客様を含む)
- 管理者用の初期パスワードの確認と変更が必要と判断した「さくらのVPS」のお客様
- 販売管理システムに保存されていた会員情報で影響を受けた可能性があるお客様
確かめる手順は次のとおりです。
- 会員登録したメールアドレスの受信箱で、差出人が [email protected] の本件の案内を探す。よくある質問のページで、会社からの案内はこのアドレスから送っていると説明されています。
- 案内が見つかったら、内容を読み、求められている対応(サーバーパスワード、メールパスワード、VPSの管理者パスワードの変更など)をする。
- 案内の内容に不安があるときは、メールの中のリンクは使わず、よくある質問のページを自分で開いて確かめる。
サービスを解約した人にも案内が届くことがあります。よくある質問のページによると、会社はサービスを解約したあとも、会員を退会しない限り、会員として登録された情報を保持しています。販売管理システムにはこうした会員情報も保存されていたため、今はサービスを使っていない人にも案内を送っているとされています。昔さくらインターネットでサーバーを借りていた人は、古いメールアドレスの受信箱も見ておくと安心です。
注意したいのは、登録したメールアドレスがもう使われていない場合です。第三報には、登録情報の不備などで個別の案内が難しいお客様については、この公表をもって知らせに代えると書かれています。つまり、メールアドレスを変えたまま会員情報を更新していない人には、案内が届いていない可能性があります。心当たりのある人は、会員メニューにログインして登録情報を確かめ、本件専用の窓口に会員IDを伝えて、自分が対象かを確かめるのが確実です。
案内を受けていない場合でも、よくある質問のページは、予防のためにパスワードの使い回しがないかを確かめることを勧めています。また、本件に便乗したフィッシングメールや不審な電話への注意も呼びかけています。
さくらインターネットの会員の人がすること
漏えいの可能性がある項目に合わせて、要るものだけを具体的に挙げます。
初期パスワードのままのサーバーやVPSがないか確かめる
まず確かめたいのは、契約したときの初期パスワードを、今もそのまま使っているサーバーやVPSがないかです。個別の案内が届いている人は、案内に従ってパスワードを変えます。レンタルサーバで会社の側がパスワードを変えた場合は、会員メニューにログインして、自分で決めたパスワードに変え直します。
古いサイトを放置したまま、初期パスワードで動かしていることに気づいていない人もいるはずです。案内を受けていなくても、自分の契約の一覧を会員メニューで見直し、使っていないサーバーやVPSがあれば解約を検討するのも一つの方法です。
会員メニューのパスワードと使い回し
よくある質問のページによると、会員メニューはログインのときに2要素認証(登録メールアドレスへの認証コードの送信、SMS認証、認証アプリのいずれか)が必須になっています。パスワードだけではログインできない仕組みのため、会員メニューのパスワードをすぐに変える必要性は高くないとされています。
ただし、同じパスワードを他のサービスでも使っている場合は、他のサービス側のパスワードを変えることを会社は強く勧めています。会員IDのパスワードのハッシュ化された情報が閲覧された可能性があるのは30アカウントですが、メールアドレスや氏名が閲覧された可能性のある範囲はずっと広いため、使い回しはこの機会になくしておくほうが安全です。変える順番は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で詳しく説明しています。
2要素認証の手段を、メールのコードからSMSや認証アプリに変えることも、会社は設定の見直しとして案内しています。仕組みの違いと選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版にまとめています。
レンタルサーバの対象の人は、サイトとメールを点検する
951アカウントの対象になった人は、利用領域に保存されていたメールデータ、ウェブサイトのデータ、ログなどが閲覧または取得された可能性があります。8月17日の初報で、会社は次の点を確かめるよう求めていました。
- 身に覚えのないファイルや管理者アカウントが追加されていないか
- ウェブサイトやアプリケーションに不審な変更が行われていないか
- 心当たりのないログインやメール送信などが起きていないか
よくある質問のページでは、ドメインの設定やDNSの設定が不正に変えられた事実は確認されていないとしつつ、心配な場合は会員メニューやドメインのコントロールパネルで設定を確かめるよう案内しています。
便乗した連絡に注意する
会社は、メールや電話でパスワードや認証コード、クレジットカード情報を尋ねることはないと明記しています。会社からの連絡は、登録メールアドレスあての連絡と、公式サイトのお知らせに限られるとも説明しています。
会員情報には会社名、部署名、契約サービス、請求金額が含まれているため、「ご契約中のサーバーの料金が未払いです」「契約更新の手続きが必要です」といった、請求や契約を装う連絡が本物らしく見えやすくなります。こうした連絡が来ても、メールのリンクは使わず、会員メニューに自分でログインして、契約や請求の状況を確かめます。よくある質問のページは、不審なメールはリンクや添付ファイルを開かずに削除するよう案内しています。SMSの本文に書かれたURLを見分ける手順は、スミッシング詐欺の見分け方|SMSの本文とURLで判定する手順にまとめています。
しなくてよいこと
慌ててしなくてよいこともあります。
- クレジットカードについて、会社はカード情報を保持しておらず、カード番号の漏えいのおそれはないとしています。今回の件だけを理由にカードを止める必要は、発表からは示されていません。
- 初期パスワードからすでに変えている場合、今使っているパスワードは会社が保存していた情報とは違うため、本件による不正ログインのリスクはないとされています。
サーバー会社を装う連絡の具体例
会員情報には、氏名、住所、電話番号、メールアドレスに加えて、契約サービス、契約期間、請求金額が含まれています。この組み合わせは、サーバー会社を装う連絡を本物らしく見せる材料になります。会社は二次被害は確認されていないとしていますが、備えとして、届きやすい連絡の例を挙げておきます。
| 連絡の例 | 見分けるときの考え方 |
|---|---|
| 「サーバーの利用料金が未払いのため、本日中にサービスを停止します」 | 会員メニューに自分でログインして請求の状況を見る。メールのリンクから支払わない |
| 「ドメインの有効期限が切れます。更新はこちら」 | ドメインのコントロールパネルを自分で開いて期限を確かめる |
| 「不正アクセスの件で本人確認が必要です。パスワードを入力してください」 | 会社はメールや電話でパスワードや認証コードを尋ねないと明記している |
| 電話で「さくらインターネットのサポートです。認証コードを読み上げてください」 | 認証コードは他人に伝えない。いったん切り、本件専用の窓口にかけ直す |
契約期間や請求金額を正しく言い当てられても、それだけで本物の証拠にはなりません。今回の件で、これらの項目は第三者に閲覧または取得された可能性があるとされているからです。とくに、急がせる言い方と、パスワードや認証コード、支払いの話がそろったら、まず疑ってかかります。
住所と電話番号が出回ったときに起きやすいことと備えの順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番と、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026で詳しく説明しています。
第二報までで情報が止まっている人が見落としやすい点
8月の初報や第二報の時点の報道や解説を読んで、そのまま情報が止まっている人もいるはずです。第三報を読んでいないと、次の点を見落としやすくなります。
1つ目は、レンタルサーバの対象の数です。初報の583アカウントは、第三報で951アカウントに改められました。追加の368アカウントについて、会社は初報の583アカウントとの関連を示す明確な根拠はなかったものの、影響の可能性を否定できないため対象に含めたと説明しています。
2つ目は、1,360,563アカウントの位置づけです。第二報の時点では「影響が確定した数ではない」とされていましたが、第三報で、閲覧または取得された可能性がある会員情報の総数として示されました。
3つ目は、パスワードの扱いです。第三報で、ハッシュ化された会員IDのパスワード情報の対象が30アカウントであることと、ハッシュ化されていない初期パスワードが販売管理システムに保存されていたことが明らかになりました。初期パスワードのまま使っている人には、個別の案内と変更の依頼が出ています。
4つ目は、不正アクセスの時期です。販売管理システムへの不正アクセスは、2023年4月以降、2026年3月までの間に発生していたと第三報で確かめられました。8月に見つかった件だけでなく、それより前の期間にさかのぼる話だということです。
法人や事業で使っている人が確かめること
さくらインターネットは、企業や団体の利用も多いサービスです。会員情報に会社名と部署名が含まれているのはそのためです。法人や事業で使っている人は、個人の利用者とは別の視点で確かめておきたいことがあります。
1つ目は、担当者が替わっていないかです。契約したときの担当者がすでに退職していると、その人のメールアドレスあてに届いた個別の案内を、誰も読んでいないことがあります。会員メニューで登録メールアドレスが今も使われているものかを確かめ、届いていた案内を見落としていないかを確かめます。よくある質問のページでも、重要なお知らせや認証コードを確実に受け取れるよう、登録しているメールアドレスや電話番号が今も使えるものかを確かめるよう勧めています。
2つ目は、お客様の情報を預かっているかです。レンタルサーバの951アカウントの対象になっていて、サーバーに自社の顧客の情報や問い合わせのメールが保存されていた場合、その顧客の情報も閲覧または取得された可能性の範囲に入ります。自社の顧客に対して何をすべきかは、預かっていた情報の中身や件数で変わるため、個人情報保護委員会の案内を確かめ、必要に応じて専門家に相談します。
3つ目は、請求を装う連絡への備えです。経理の担当者あてに「サーバー代の支払い先が変わった」といった連絡が来ても、会員メニューの請求の情報と照らし合わせるまで振り込まない、と社内で決めておくと安心です。
問い合わせ窓口
今回の件の問い合わせ先は、第三報とよくある質問のページに次のとおり載っています。
| 名称 | 連絡方法 | 受付時間 |
|---|---|---|
| さくらインターネット株式会社 お客様からの問い合わせ先(メール) | [email protected] | 記載なし |
| さくらインターネット株式会社 お客様からの問い合わせ先(電話、本件専用) | 0120-378-719 | 10時から18時(土日祝を除く) |
問い合わせのときは、会員IDを伝えるよう案内されています。電話は本件専用の窓口で、本件以外のサービスの問い合わせはカスタマーセンターを使うよう書かれています。会社から電話でパスワードやクレジットカード情報を尋ねることはないので、そうした電話があれば不審な電話と考えてください。
続報を確かめるときは、検索結果に出てくる記事ではなく、第三報のページ、第二報のページ、8月17日の初報のページ、そしてよくある質問のページを見てください。会社は、新たに公表すべき事実が分かった場合は内容を確かめたうえで速やかに知らせるとしています。
在宅で仕事をする人が気をつけること
さくらインターネットの会員には、在宅でWeb制作やサイトの運用を請け負っている人も多いはずです。取引先のサイトやメールを、自分の名義のレンタルサーバーで預かっている人もいるでしょう。その場合、今回の件は自分のアカウントの問題であると同時に、取引先の情報の問題でもあります。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。外部からの不正アクセスでデータが盗まれた場合は、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。
業務委託で個人情報を扱う人が、自分のサーバーやアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、個別の案内を受け取った時点で、取引先に事実を伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。
今回の件をきっかけに、次の点を見直しておくと安心です。
- 取引先のサイトやメールを、自分の名義のサーバーで預かっていないか。預かっているなら、どの取引先の、どんな情報かを一覧にしておく
- 納品が終わったサイトの管理者アカウントや、初期パスワードのままのサーバーが残っていないか
- 仕事のメール、サーバーの管理画面、ドメインの管理画面に多要素認証を設定しているか
- 不審な動きに気づいたとき、取引先の誰に、どの手段で連絡するかを決めているか
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。使い終わったサーバーを片づける、初期パスワードを残さない、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。
アカウントを守る力を仕事に生かす
サーバーやアカウントの守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、サーバーの棚卸し、管理画面のアカウントの整理、顧客向けの注意喚起の文面づくりなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を公式の発表から正確に読み取り、「何が含まれて何が含まれないか」「利用者は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。
サーバーやネットワークの仕事を在宅で受けたい場合は、基礎の知識を資格で裏づける方法もあります。ネットワークの基礎を問う資格の一つがCCNA(シスコ技術者認定)で、試験の内容と学び方を紹介しています。在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方は、@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。
さくらインターネットの件は、2026年9月10日の第三報で調査が完了し、2026年11月1日時点でそれ以降の続報は出ていない段階です。会員の人は、[email protected] からの個別の案内の確認、初期パスワードのままのサーバーやVPSの見直し、使い回しのパスワードの変更の3つを先に済ませ、続報はさくらインターネットのニュースリリースとよくある質問のページで確かめてください。
よくある質問
Q. さくらインターネットの会員なら、全員が対象ですか?
第三報では、販売管理システムに保存されていた会員情報のうち、閲覧または取得された可能性がある対象は1,360,563アカウントとされています。よくある質問のページでは、レンタルサーバの利用者に限らず会員登録している人が対象になり得ると説明されています。対象の人には [email protected] から個別に案内が送られているので、受信箱を確かめてください。
Q. 会員メニューのパスワードはすぐに変えるべきですか?
会員メニューはログインのときに2要素認証が必須で、パスワードだけではログインできないため、すぐに変える必要性は高くないと会社は説明しています。ただし、同じパスワードを他のサービスで使っている場合は、他のサービス側のパスワードを変えることを強く勧めています。念のため変えたい人は会員メニューから変更できます。
Q. サーバーを解約したのに案内が届いたのはなぜですか?
よくある質問のページによると、会社はサービスを解約したあとも、会員を退会しない限り会員情報を保持しています。今回不正アクセスを受けた販売管理システムにこうした会員情報も保存されていたため、今はサービスを使っていない人にも案内を送っているとされています。退会を希望する場合は会員メニューから手続きできます。
Q. 情報は外部に持ち出されたのですか?
第三報では、データが外部へ持ち出されたことを裏付ける明確な事実は確認されていないとされています。本件に起因する情報の不正利用やその他の二次被害、情報がインターネットやダークウェブで公開された事実も確認されていません。ただし、閲覧または取得された可能性は否定されていないため、便乗した連絡には注意してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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