進捗管理ボードの作り方と、カンバンで作業の状況をそろえるコツ

@SOHO編集部
@SOHO編集部
進捗管理ボードの作り方と、カンバンで作業の状況をそろえるコツ

この記事のポイント

  • ✓進捗管理ボードの作り方を
  • ✓更新のルールの順に解説します
  • ✓ホワイトボード・表計算・管理ツールの向き不向き

進捗管理ボードを作ってみたものの、カードが「進行中」の列にたまったまま動かない。メンバーごとに書き方が違い、ボードを見ても本当の状況が分からない。進捗管理ボードを探している人の多くは、道具の見た目よりも、こうした「状況がそろわない」悩みを抱えています。

この記事では、進捗管理ボードの基本の形、作り方の手順、列とカードの決め方、チームで状況をそろえる運用のコツ、表計算で作る方法とツールを選ぶときの比べ方を順に整理します。結論を先に書くと、進捗管理ボードがうまく回るかどうかは、道具の種類よりも「列の意味」「カードの書き方」「更新の決まり」の3つをチームで合わせられるかで決まります。表で回すのが苦しくなったときの選択肢として、無料から使えるプロジェクト管理のPinatecaにも触れます。

進捗管理ボードとは、作業の状態を列で見せる道具

進捗管理ボードとは、仕事を1枚ずつのカードに分け、そのカードを「未着手」「進行中」「完了」のような状態の列に並べて、作業の進み具合を一目で見せる道具のことです。カードを列から列へ動かすことで、誰が何をしていて、どこで仕事が止まっているかがチーム全員に見えるようになります。

この形は「カンバン」と呼ばれることが多く、もとは製造業の現場で、工程の間で部品の流れを管理する仕組みから広まった考え方です。いまはソフトウェア開発、制作会社、事務部門、個人のフリーランスまで、仕事の流れを見せたい場面で広く使われています。

カンバンボードとは、タスクの流れを視覚的に管理する手法です。デバイスで進捗を可視化する「デジタル型」と、ホワイトボードを進捗を載せる「アナログ型」があります。最大の特徴は誰でも瞬時に現状を理解できるシンプルさです。 出典: pro-one-cloud.com

引用にあるとおり、カンバンの強みは「見れば分かる」ことです。表のように行を1つずつ読まなくても、列ごとのカードの枚数を見れば、どこに仕事がたまっているかがすぐに分かります。たとえば「確認待ち」の列にカードが8枚並んでいれば、作業する人ではなく確認する人の手が足りていないと読めます。

進捗管理ボードで見えるようになるのは、主に次の4つです。

・いま手を付けている作業と、まだ手を付けていない作業の量
・作業が止まっている場所(確認待ち、返事待ちなど)
・担当者ごとの抱えている作業の数
・期限が近いのに動いていない作業

逆に、進捗管理ボードが苦手なこともあります。作業同士の前後関係(Aが終わらないとBに進めない)や、数か月にわたる日程の重なりは、カンバンだけでは見えにくくなります。日程の重なりを見たいときはガントチャート(作業の期間を横棒で並べた表)を併用するのが一般的です。進捗管理ボードは「いまの状態」を見る道具、ガントチャートは「先の日程」を見る道具と分けて考えると、使い分けで迷いません。

ホワイトボード・表計算・管理ツール、3つの形と向き不向き

進捗管理ボードには大きく3つの形があります。どれが正解というものではなく、チームの人数と働き方で向き不向きが分かれます。

形 向いている場面 苦手な場面
ホワイトボードと付箋 全員が同じ部屋で働く、作業の数が少ない 在宅や出先から見られない、履歴が残らない
表計算(Excel、Googleスプレッドシート) すでに表で管理している、費用をかけたくない 複数人の同時更新、カードの移動、通知
プロジェクト管理ツール 在宅と出社が混ざる、社外の人も関わる 導入時に使い方をそろえる手間がかかる

ホワイトボードは、作るのも使うのも一番簡単です。付箋を動かす動作そのものが、作業を終えた実感につながるという声もよく聞きます。工場や店舗、現場事務所のように、全員が毎日同じ場所に集まる職場では今でも有効な方法です。ただ、1人でも在宅勤務の人がいると、その人はボードを見られません。写真を撮って共有する運用は、たいてい数週間で止まります。

表計算は、多くの職場ですでに使われているため、新しい道具を覚える負担がありません。1人で使う、または2〜3人で順番に更新するなら十分に回ります。苦しくなるのは、複数人が同時に書き込む場面と、カードを列の間で動かす操作です。表計算では行を切り取って貼り付ける操作になり、誤って別の行を上書きする事故が起きやすくなります。

プロジェクト管理ツールは、カードの移動、担当者の割り当て、期限の通知、コメントのやり取りを1つの画面で扱えます。在宅勤務や社外のフリーランスと組む仕事では、最初からツールを選ぶほうが結果的に手間が少なくなります。注意したいのは、ツールを入れただけでは状況はそろわないことです。後で説明する列とカードの決まりがなければ、ツールでもホワイトボードでも同じように散らかります。

データ分析の案件でよくある例を挙げます。あるチームでは、最初は共有の表で作業を管理していました。分析の工程は「データの受け取り」「前処理」「集計」「レポート作成」「先方の確認」と流れが決まっているのに、表には「進捗率」の列しかなく、70%の作業が何日も動かない状態が続きました。列を工程の名前に置き換えて、カードを左から右へ動かす形に変えたところ、止まっているのが「先方の確認」だと一目で分かるようになり、確認の催促を担当する人を決めるだけで流れが戻りました。進捗率という数字より、どの段階にいるかを見せるほうが、次の行動につながりやすいという実例です。

進捗管理ボードの作り方、5つの手順

ここからは、進捗管理ボードを一から作る手順を5つに分けて説明します。ホワイトボードでも表計算でもツールでも、考える順番は同じです。

手順1. ボードで扱う仕事の範囲を決める

最初に、このボードでどの仕事を扱うかを決めます。「チームの仕事を全部」と広く取ると、日常の小さな作業と大きな案件が混ざり、カードが数百枚に膨らみます。目安は、1つのボードで扱うカードが常時30〜50枚に収まる範囲です。案件ごと、または部署の業務の種類ごとにボードを分けるほうが、見たときに状況をつかみやすくなります。

手順2. 列(状態)を決める

次に、カードが通る状態を左から順に並べます。最初は「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4列から始めるのがおすすめです。列の決め方は次の節で詳しく説明します。

手順3. カードの書き方を決める

カード1枚に何を書くかを決めます。最低限、作業の名前、担当者、期限の3つがあれば回ります。書き方がばらばらだと検索も集計もできなくなるので、作業名は「動詞で終える」(「請求書を作る」「原稿を確認する」)といった小さな決まりを先に作っておきます。

手順4. 1人が同時に抱えるカードの数を決める

カンバンでは、各列や各人が同時に抱えられるカードの数に上限を設けます。これを「WIP制限」と呼びます。WIPは仕掛かり中の作業という意味で、上限を決めておくと「全部に手を付けて、どれも終わらない」状態を防げます。最初は1人あたり進行中のカード3枚までを目安にし、運用しながら調整します。

手順5. 更新するタイミングと人を決める

最後に、いつ、誰がボードを更新するかを決めます。カードを動かすのは担当者本人、タイミングは作業の状態が変わった時点、と決めるのが基本です。そのうえで、毎朝の短い打ち合わせや週1回の定例でボードを全員で見る時間を取ると、更新が習慣になります。

この5つを紙に書き出してから作り始めると、作ったあとに列を作り直したり、カードの書き方を統一し直したりする手間が省けます。

列の決め方、状態の数と名前のそろえ方

進捗管理ボードの使いやすさは、列の決め方で大きく変わります。列が少なすぎると止まっている場所が見えず、多すぎるとカードを動かす手間が増えて更新されなくなります。

基本の4列から始める

最初の形は次の4列で十分です。

列 意味 入る条件
未着手 まだ手を付けていない 作業として登録された
進行中 担当者が手を動かしている 担当者が作業を始めた
確認待ち 作業は終わり、誰かの確認を待っている 担当者が確認を依頼した
完了 確認も済み、手を離れた 確認者が承認した

ここで大事なのは「入る条件」を言葉で決めておくことです。同じ「進行中」でも、ある人は「資料を開いただけ」で動かし、別の人は「半分以上できた」で動かすと、列の意味がばらばらになります。条件を表の形でボードの横に貼っておくか、ツールなら説明欄に書いておきます。

仕事の流れに合わせて列を増やす

運用しながら、止まりやすい場所を列として切り出します。たとえば制作の仕事なら「素材待ち」、営業事務なら「先方の返事待ち」、開発なら「テスト中」のような列です。列を増やすのは、そこで仕事が止まることが何度もあって、それを見せたいときだけにします。

「保留」の列は使い方を決めてから作る

「保留」の列は便利ですが、使い方を決めずに作ると、判断を先送りしたカードの置き場になります。保留に入れるときは理由と再開の目安(「3月の予算が決まったら」など)をカードに書く、月に1度は保留の列を見直して不要なカードを完了か削除にする、と決めておきます。

列の名前は全員が同じ意味で読める言葉にする

「レビュー」「QA」のような言葉は、職種によって意味が違うことがあります。社外のフリーランスや他部署の人も見るボードなら、「確認待ち」「先方の返事待ち」のように、誰が読んでも同じ意味になる言葉を選びます。

カードに書く項目と、書かない項目

カードには、ボードを見た人が次の行動を決めるのに必要なことだけを書きます。細かい経緯や資料は、カードの中の説明欄や添付に回します。

表に出しておく項目

・作業の名前(動詞で終える)
・担当者(1枚に1人。複数いるときは主担当を決める)
・期限
・止まっている理由(止まっているときだけ)

担当者を1枚に複数入れると、誰も動かないカードが生まれます。共同作業でも主担当を1人決め、その人が責任を持ってカードを動かす形にします。

説明欄に入れる項目

・作業の目的と完了の条件(何ができたら「完了」か)
・関係する資料やリンク
・やり取りの経緯

完了の条件をカードに書いておくと、「確認待ち」に動かしたあとの差し戻しが減ります。たとえば「見積書を作る」なら「金額と納期が先方の依頼と合っていて、上長の確認が済んだら完了」と書いておきます。

カードの大きさをそろえる

カード1枚の作業の大きさがばらばらだと、枚数で状況を読めなくなります。1枚あたり半日から3日で終わる大きさにそろえるのが目安です。1週間以上かかる作業は、工程ごとに複数のカードに分けます。逆に10分で終わる作業は、カードにせず担当者のメモで済ませるほうが、ボードが散らかりません。

作業の状況をチームでそろえるコツ

列とカードの決まりができたら、あとは運用でそろえていきます。ここでは、チームの進捗管理ボードが形だけにならないための6つのコツを紹介します。

コツ1. ボードを見る時間を毎日決める

毎朝10分程度、ボードを画面に映して全員で見る時間を取ります。話す内容は「昨日動いたカード」「今日動かすカード」「止まっているカード」の3つだけです。報告会にせず、止まっているカードの解決策を決める場にすると、時間が延びません。

コツ2. 右の列から見る

ボードを見るときは、完了に近い右の列から左へ見ていきます。確認待ちのカードを先に片付けると、仕事全体の流れが速くなります。新しい作業に手を付けるより、終わりかけの作業を終わらせるほうを優先する、という考え方をチームで共有します。

コツ3. 止まっているカードには理由を書く

2日以上動いていないカードには、止まっている理由を一言書くよう決めます。「先方の返事待ち」「資料が届いていない」「判断が必要」のように理由が見えると、誰が何をすれば動くかが分かります。ツールによっては、カードに色や印を付けられるので、止まっているカードだけ目立たせると見落としが減ります。

コツ4. 進行中の上限を守る

手順4で決めたWIP制限を守ります。進行中が上限に達したら、新しいカードを始める前に、手元のカードを終わらせるか、止まっている理由を解消します。上限を守るだけで、作業の切り替えによる時間の無駄が減り、完了までの日数が短くなります。

コツ5. 完了の列を定期的に片付ける

完了の列にカードがたまり続けると、ボードが重くなり、見る気がなくなります。週に1度、完了のカードを記録用の場所へ移すか、アーカイブ(見えない場所に保管すること)します。完了の枚数を週ごとに数えておくと、チームが1週間でこなせる量の目安になります。

コツ6. 決まりは月に1度見直す

列の名前、カードの書き方、WIP制限は、使いながら変えてかまいません。月に1度、使いにくいところをチームで出し合い、小さく直します。最初から完璧な決まりを作ろうとすると、作るだけで疲れてしまいます。

データの仕事をしていると、ボードから数字を取りたくなります。週ごとの完了枚数、カードが「進行中」から「完了」まで動くのにかかった日数、止まっていた日数の3つを記録しておくと、遅れの原因が感覚ではなく数字で話せるようになります。とはいえ、最初の1か月は記録より運用を回すことを優先し、数字は決まりが落ち着いてから取り始めるほうが続きます。

Excelやスプレッドシートでカンバン形式のボードを作る手順

ツールを入れる前に、まずは表計算で試したいという人も多いはずです。ExcelでもGoogleスプレッドシートでも、次の手順でカンバンに近い形を作れます。

方法1. 列を状態にして、セルをカードに見立てる

1行目に「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」と見出しを入れ、2行目以下のセルに作業名を書きます。作業が進んだら、セルを切り取って右の列へ貼り付けます。見た目はボードに一番近くなりますが、担当者や期限を同じセルに書くしかなく、並べ替えや絞り込みはできません。1人で使う、または作業の数が20件程度までなら、この形が手軽です。

方法2. 1行1作業の表にして、状態の列で分ける

もう1つの方法は、1行に1つの作業を書き、「状態」の列で未着手や進行中を選ぶ形です。列は「番号」「作業名」「担当者」「期限」「状態」「止まっている理由」「更新日」の7つ程度にします。状態の列には、選択肢から選ぶ入力規則(Excelの「データの入力規則」、Googleスプレッドシートの「プルダウン」)を設定し、手入力の表記ゆれを防ぎます。

この形の利点は、並べ替えと絞り込みができることです。状態で絞り込めば列ごとの一覧になり、担当者で絞り込めば各人の抱えている作業が分かります。条件付き書式で「期限を過ぎていて完了でない行」を赤くしておくと、遅れが目に入ります。

表で回すときの注意

表計算で進捗管理ボードを回すときは、次の3つに気をつけます。

・更新日の列を必ず作る(古い情報のまま放置された行を見つけるため)
・ファイルを1つに決める(メールで添付して回すと、最新版がどれか分からなくなる)
・行を消さずに状態を「完了」にする(あとで振り返れるように)

Googleスプレッドシートは複数人で同時に編集できるので、在宅のメンバーがいるチームでは、Excelをメールで回すより事故が少なくなります。

仕事の種類別、進捗管理ボードの列の組み方の例

列の決め方は理屈で分かっても、自分の仕事に当てはめると迷うものです。ここでは、よくある4つの仕事について、列の組み方の例を紹介します。そのまま使うのではなく、自分のチームで止まりやすい場所を足したり、使わない列を削ったりして調整してください。

制作・デザインの仕事

列 中身
依頼受付 依頼内容と納期が決まったもの
素材待ち 原稿や写真が届くのを待っているもの
制作中 担当者が手を動かしているもの
先方確認中 初稿や修正版を送って返事を待っているもの
修正中 先方からの修正指示に対応しているもの
納品済み 最終データを渡したもの

制作の仕事は、自分の手を離れて相手の返事を待つ時間が長くなりがちです。「素材待ち」と「先方確認中」を分けておくと、催促すべき相手がすぐに分かります。

営業事務・バックオフィスの仕事

見積書の作成、受注処理、請求書の発行のように、決まった流れで繰り返す仕事は「受付」「作成中」「上長確認」「送付済み」「完了」の5列が基本になります。月末に請求が集中する職場では、期限が近いカードに色を付けておくと、締め日の前に慌てずに済みます。

開発の仕事

開発では「バックログ(これからやる候補の一覧)」「今週やる」「開発中」「レビュー中」「テスト中」「リリース済み」のように、作業の候補を貯めておく列と、今週の作業の列を分けるのが一般的です。候補を全部「未着手」に入れると、今週やるべきものが埋もれてしまうためです。

個人のフリーランスの仕事

1人で複数の取引先の仕事を受けるなら、「受注」「作業中」「納品・確認待ち」「請求済み」「入金確認」の5列が使いやすい形です。仕事の進み具合だけでなく、お金の流れまで1枚のボードで追えるので、請求書の出し忘れや入金の確認漏れを防げます。カードには取引先の名前を先頭に付けておくと、同じ取引先の仕事をまとめて見られます。

どの例でも共通するのは、列の数が4〜6個に収まっていることです。7個を超えると、カードを動かす回数が増えて更新が追いつかなくなります。列を増やしたくなったら、隣の列とまとめられないかを先に考えてください。

管理ツールを選ぶときに比べる5つのポイント

表で回すのが苦しくなったら、プロジェクト管理ツールを検討する時期です。具体的には、更新する人が4人以上になった、社外の人も同じボードを見る、期限の通知がほしい、カードごとのやり取りを残したい、といった場面です。ツールを比べるときは、次の5つを見ます。

  1. 無料で使える範囲(人数、ボードの数、保存容量)
  2. カンバン以外の表示(ガントチャート、カレンダー、一覧)があるか
  3. カードごとにコメントやファイルを付けられるか
  4. 社外の人を招いたときの権限の分け方
  5. 今使っている道具からの移行のしやすさ

代表的なツールの無料の範囲

カンバン型の代表的なツールであるTrelloは、公式の料金ページで、無料のFreeプランはワークスペースあたり10人のコラボレーターまで、ボードはワークスペースあたり最大10枚と案内しています。有料のStandardプランは、年払いで1ユーザーあたり月5米ドル、月払いでは月6米ドルです(Trelloの料金ページ)。料金はドル建てなので、請求額は為替で変わります。個人や少人数でカンバンを試すなら、無料の範囲で十分に回ります。

ほかにも、ガントチャートを中心にしたツール、表計算に近い画面のツールなど、さまざまな製品があります。どれを選ぶ場合も、1〜2週間は実際の仕事を入れて試し、チームの全員が迷わず更新できるかを確かめてから決めるのが失敗しない進め方です。

無料から試せる選択肢、Pinateca

カンバンとガントチャートの両方を使いたい、チームの会話もボードの近くにまとめたい、という場合の候補の1つがPinatecaです。公式サイトによると、カンバン、ガント、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードとチャットが、無料のプランから使えます。

料金は、5人までのチームでボード10個までなら無料で、クレジットカードの登録も不要です。6人目、または11個目のボードからは1人あたり月額500円(税抜、年払いなら1人あたり月額400円)のスタンダードプランになり、機能は無料のプランと同じです。Trelloからボードやカード、添付ファイルを移す機能があり、ChatGPTやClaudeから話しかけてボードのカードを確かめたり動かしたりすることもできます。

進捗管理ボードとして使うなら、日々の状態はカンバンで動かし、締め切りの重なりはガントで確かめる、という使い分けが1つのツールの中でできます。表計算で「列を移す操作が手間」「最新版がどれか分からない」と感じ始めたチームが、最初に試す道具として向いています。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

在宅のメンバーがいるチームで進捗管理ボードを回すときの注意

在宅勤務のメンバーや、社外のフリーランスが加わるチームでは、同じ部屋でボードを囲むときには起きなかった行き違いが生まれます。気をつけたい点を4つ挙げます。

1つ目は、ボードを見る場所を1つに決めることです。チャットで報告し、表計算にも書き、ボードにも反映する、という三重の運用は必ずどこかが古くなります。「作業の状態はボードだけが正しい」と決め、チャットで進み具合を聞かれたらボードのカードを示して答える習慣にします。

2つ目は、声をかけにくさを補う工夫です。同じ部屋なら「これ止まってる?」と気軽に聞けますが、在宅ではその一言が出にくくなります。カードにコメント欄があるツールなら、カードの中で質問し、担当者に通知が届く形にしておくと、話題と作業がつながったまま残ります。

3つ目は、時間帯がずれる人への配慮です。短時間勤務や副業で関わる人は、朝の打ち合わせに出られないことがあります。打ち合わせで決まったことはカードのコメントに書き残し、出られなかった人があとから読めば追いつける形にしておきます。

4つ目は、社外の人に見せる範囲です。取引先やフリーランスを招く場合は、そのプロジェクトのボードだけを見られるように権限を分けます。社内の別案件のカードが見えてしまうと、情報の扱いで問題になることがあります。招く前に、ツールの権限の設定で「誰が、どのボードを、見るだけか編集もできるか」を確かめておきます。

進捗管理ボードでよくある失敗と立て直し方

進捗管理ボードは、作った直後はうまく回っても、1〜2か月で形だけになることが少なくありません。よくある失敗と、その立て直し方を整理します。

失敗1. 「進行中」にカードがたまる

進行中の列にカードが10枚以上並び、どれが本当に動いているのか分からない状態です。原因の多くは、WIP制限がない、または守られていないことです。立て直すには、進行中のカードを全員で見直し、実際には止まっているカードを「確認待ち」や「保留」に移します。そのうえで、1人あたりの上限を決め直します。

失敗2. 誰も更新しない

ボードを更新するのが特定の1人だけになり、その人が忙しくなると全体が止まる状態です。担当者が自分のカードを動かす決まりにし、朝の打ち合わせでボードを見ながら話すようにすると、更新しないと話ができない状態になり、習慣が戻ります。

失敗3. カードが細かすぎる、または大きすぎる

「メールを送る」のような細かいカードが数百枚並ぶ、または「新サービスを立ち上げる」のような大きなカードが何か月も動かない状態です。前に説明したとおり、1枚あたり半日から3日の大きさにそろえ直します。大きなカードは、工程ごとに分けて、元のカードには「親」の印を付けておくと、全体の進み具合も追えます。

失敗4. ボードが複数に分かれて、全体が見えない

案件ごとにボードを作った結果、自分の担当がどのボードにあるか分からなくなる状態です。ツールによっては、自分が担当のカードだけを横断して表示する機能があります。表計算の場合は、各ボードから担当者の列だけを集めた一覧を作るか、ボードの数を減らして統合します。

失敗5. 管理のための管理になる

列やラベルが増えすぎて、カードを動かすたびに5つも6つも項目を入力しなければならない状態です。月に1度の見直しで、使われていない列とラベルを削ります。進捗管理ボードの目的は状況をそろえることで、記録を細かく取ることではありません。

進捗管理ボードを使いこなす力と、仕事の広がり

進捗管理ボードを組み立てて回す力は、管理職だけのものではありません。在宅で業務委託の仕事を受けるフリーランスにとっても、仕事の受け方そのものに関わる力です。

複数の取引先から仕事を受けると、納期、確認待ち、請求のタイミングがそれぞれ違い、頭の中だけで管理するのは難しくなります。自分用の進捗管理ボードに「受注」「作業中」「納品済み・確認待ち」「請求済み」「入金確認」の列を作っておくと、請求の漏れや確認の催促忘れを防げます。取引先と同じボードを共有すれば、「いまどこまで進んでいますか」という問い合わせへの返事も、ボードを見てもらうだけで済みます。

業務の進め方を整える支援は、それ自体が仕事にもなっています。生成AIや業務ツールを現場に定着させる手伝いをする仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、仕事の中身と求められる経験を紹介しています。ツールの選定や運用の決まりづくりは、進捗管理ボードの設計とほぼ同じ考え方です。

開発の仕事でもカンバンは欠かせません。アプリやWebサービスの開発では、作業をカードに分けて状態で管理するのが一般的で、アプリケーション開発のお仕事でも、チームでの進め方に慣れていることが求められる場面が紹介されています。デザインの仕事でも、修正の往復が多い案件ほどボードでの管理が効きます。職種ごとの相場はデザイナーの年収・単価相場でまとめています。

フリーランスと発注者の仲介を20年見てきた運営者の立場から言うと、継続して仕事を頼まれる人ほど、成果物の質と同じくらい「いまどうなっているかが分かる」ことを大切にしています。進み具合を聞かれる前に共有できる人は、発注者の確認の手間を減らし、それが次の依頼につながっています。仲介の手数料が乗らない手数料0%で直接やり取りする関係では、こうした進め方の丁寧さがそのまま信頼になり、発注者は同じ予算でより多くを頼め、受け手は手取りが厚くなるという、双方にとって得のある関係が続きやすくなります。

進捗管理ボードは、最初から立派なものを作る必要はありません。4つの列と3つの項目から始め、止まりやすい場所が見えたら列を足す。その小さな繰り返しが、チームの状況をそろえる一番の近道です。

よくある質問

Q. 進捗管理ボードの列は、いくつ作るのがよいですか?

最初は「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4列から始めるのがおすすめです。列が多すぎるとカードを動かす手間が増え、更新されなくなります。運用しながら、何度も仕事が止まる場所(素材待ち、先方の返事待ちなど)が見つかったときだけ、その段階を列として追加してください。

Q. 進捗管理ボードはExcelでも作れますか?

作れます。1行目に状態の見出しを並べてセルをカードに見立てる方法と、1行1作業の表にして状態の列をプルダウンで選ぶ方法があります。1人で使う、または作業が20件程度までなら十分に回ります。複数人が同時に更新する場合は、Googleスプレッドシートのように同時編集できる表か、管理ツールを検討してください。

Q. カンバンとガントチャートはどう使い分ければよいですか?

カンバンは「いま各作業がどの状態にあるか」を見るのに向き、ガントチャートは「先の日程がどう重なっているか」を見るのに向いています。日々の打ち合わせではカンバンで止まっている作業を確かめ、週に1度ガントチャートで締め切りの重なりを確かめる、という使い分けが一般的です。

Q. チームが進捗管理ボードを更新してくれません。どうすればよいですか?

カードを動かすのは担当者本人と決め、毎朝のように短い時間でボードを全員で見る場を作ってください。ボードを見ながら話す習慣ができると、更新しないと話ができない状態になります。あわせて、入力する項目を減らし、1枚のカードを数秒で動かせる状態にしておくことも大切です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年4月6日最終更新:2026年10月15日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方