Outlookの予定表を公開する設定と、共有との違いの見分け方


この記事のポイント
- ✓Outlookの予定表を公開する手順を
- ✓新しいOutlook・Outlook on the web・Outlook.comの画面の名前に沿って整理
- ✓HTMLとICSの使い分け
Outlookの予定表を社外の人や家族に見せたいとき、設定画面には「共有」と「公開」という似た言葉が並んでいて、どちらを選べばよいか迷う人が少なくありません。結論から言うと、相手を指定して見せるのが「共有」、リンクを知っている人なら誰でも見られる形にするのが「公開」です。この記事では、Outlookの予定表を公開する手順を画面の名前に沿って説明し、共有との違い、公開できないときの確かめ方、公開をやめたあとに気をつけることまでを順に整理します。
Outlookの予定表の「公開」と「共有」は何が違うのか
最初に、言葉の違いをはっきりさせておきます。ここを取り違えると、見せるつもりのない相手にまで予定が見える状態を作ってしまうことがあります。
「共有」とは、メールアドレスで相手を1人ずつ指定し、その人にだけ予定表を見せる仕組みのことです。相手には招待のメールが届き、相手が承諾すると、相手のOutlookの予定表の一覧に自分の予定表が加わります。誰が見ているかを自分で把握でき、相手ごとに見せる範囲を変えられます。
「公開」とは、予定表の閲覧用のリンク(URL)を発行し、そのリンクを知っている人なら誰でも見られるようにする仕組みのことです。Microsoftの画面では「発行」という言葉でも表示されます。相手を指定しないため、リンクがメールの転送やチャットの貼り付けで広がれば、想定していない人も見られます。
Microsoftの公式ヘルプは、公開について次のように説明しています。
予定表を公開し、リンクを他のユーザーと共有して、他のユーザーにオンラインで予定表を表示させることができます。 受信者にブラウザーで予定表を表示させる場合は HTML リンクを、予定表に登録できるようにする場合は ICS リンクを使います。 出典: support.microsoft.com
違いを表にすると、次のようになります。
| 項目 | 共有 | 公開 |
|---|---|---|
| 見せる相手 | メールアドレスで指定した人だけ | リンクを知っている人なら誰でも |
| 相手の操作 | 招待メールを承諾する | リンクを開く、または購読する |
| 相手に必要なもの | 多くの場合Outlookの予定表 | ブラウザか、ICSを読めるカレンダー |
| 相手が編集できるか | 権限しだいで編集も任せられる | 見るだけ |
| 見ている人の把握 | できる | できない |
| やめ方 | 相手ごとにアクセス許可を削除 | 発行を取り消す |
同じ組織の同僚に予定を見せたいなら、ほとんどの場合は共有で足ります。一方で、取引先や家族、Outlookを使っていない相手にまとめて予定を見せたいときは、公開のほうが手軽です。ただし手軽な分、リンクの扱いに注意が要ります。この点は後半の「公開をやめる手順と、やめた後に残るもの」で詳しく取り上げます。
予定表を外に見せる場面が増えている背景
予定表を組織の外に見せる必要が出てくるのは、働き方が分散してきたことと関係があります。在宅勤務や業務委託の仕事では、同じ事務所にいれば顔を見て済んだ「今どこにいるか」「いつなら話せるか」を、予定表で伝える場面が増えました。
たとえば、複数の取引先と仕事をしている業務委託の人は、相手ごとに「空いている時間」を何度もメールでやりとりすることになります。予定表の空き時間だけをリンクで見せておけば、相手はそれを見て候補日を選べるので、往復の回数が減ります。医療や介護の現場でも、訪問の予定や研修の日程を、事業所の外の協力者と確認する場面があります。
もう1つの背景は、使っているカレンダーの種類がばらばらになったことです。会社ではOutlook、家ではスマートフォンの標準のカレンダー、取引先はGoogleカレンダーということは珍しくありません。共有は基本的に同じ仕組みの中での受け渡しなので、相手がOutlookを使っていないと手順が増えます。公開のICSリンクは、カレンダーの種類をまたいで予定を見せるための共通の形式として使えます。
ICSとは、カレンダーの予定をやりとりするための共通のファイル形式のことです。iCalendarとも呼ばれ、Outlook、Googleカレンダー、Macのカレンダーなど多くのアプリが読み込めます。この形式のリンクを相手のカレンダーに登録してもらうと、自分の予定が相手の画面に重ねて表示されます。
便利な仕組みですが、予定表には会議の相手先の名前、通院や面談などの私的な予定、訪問先の住所が書かれていることがあります。見せる範囲を選ばずに公開すると、本来は見せるべきでない情報まで外に出てしまいます。公開の手順を覚えるのと同じくらい、何を見せるかを先に決めることが大切です。
新しいOutlookとOutlook on the webで予定表を公開する手順
ここからは、実際の公開の手順です。Microsoftの公式ヘルプでは、新しいOutlook for Windows、Outlook on the web(ブラウザで使うOutlook)、Outlook.com(個人向けの無料のOutlook)のそれぞれについて、同じ流れの手順が案内されています。
公開の手順
- 画面左のナビゲーションで「予定表」を選びます。
- リボンの「表示」タブから「予定表の設定」を開き、「予定表」の中の「共有予定表」を選びます。
- 「予定表を公開する」という欄で、公開したい予定表をドロップダウンから選び、相手に見せる情報の範囲を選びます。
- 「発行」を選ぶと、その下にHTMLリンクとICSリンクが表示されます。
- 用途に合わせて、どちらかのリンクをコピーして相手に伝えます。
公開をやめたいときは、同じ画面で「発行取り消し」を選びます。
クラシックOutlookを使っている場合
Windowsで長く使われてきたクラシックOutlook(従来のデスクトップ版)の公式ヘルプには、共有の手順は載っていますが、公開の手順は載っていません。公開の設定はメールボックスごとの設定なので、クラシックOutlookを使っている人も、ブラウザでOutlook on the webにサインインし、上の手順で公開するのが確実です。どちらで設定しても、同じアカウントの予定表が公開されます。
公開する予定表を分けておく
公開する予定表は、既定の「予定表」でなくてもかまいません。公式ヘルプでも、プロジェクト用や家族用など、別の予定表フォルダーを作って共有できると案内されています。社外に見せる予定だけを入れた予定表を別に作り、それだけを公開すれば、私的な予定が外に出る心配を減らせます。
たとえば「外部向け」という名前の予定表を作り、取引先との打ち合わせや納品日だけを登録して公開する、という使い方です。元の予定表はこれまでどおり非公開のまま使えます。手間は少し増えますが、公開する情報を自分の手で選べるので、見せたくない予定が混ざる事故を防げます。
HTMLリンクとICSリンクの使い分け
発行を選ぶと、HTMLリンクとICSリンクの2つが表示されます。どちらも公開用のリンクですが、相手側での見え方が違います。
HTMLリンクはブラウザで見てもらうためのもの
HTMLリンクは、相手がブラウザで開いて予定表を眺めるためのリンクです。相手は自分のカレンダーに何かを登録する必要がなく、リンクを開けばその場で予定が見られます。カレンダーアプリを使い慣れていない相手や、一度だけ空き状況を確かめてほしい相手に向いています。
ただし、相手のカレンダーに予定が重なって表示されるわけではないので、相手は自分の予定と見比べながら候補を探すことになります。何度も確認してもらう相手には少し不便です。
ICSリンクは相手のカレンダーに登録してもらうためのもの
ICSリンクは、相手が自分のカレンダーアプリに「購読」として登録するためのリンクです。購読とは、元の予定表の内容を定期的に読み込んで、自分のカレンダーに重ねて表示する仕組みのことです。一度登録すれば、こちらが予定を変えたとき、相手の画面にも一定の時間をおいて反映されます。
Googleカレンダーなら「URLで追加」、Macのカレンダーなら「新規カレンダー照会」のような項目からリンクを登録する形になります。購読した予定表は読み取り専用で、相手の側からこちらの予定を書き換えることはできません。
反映には時間がかかる
ICSの購読で気をつけたいのは、変更がすぐには相手に届かない点です。購読した側のカレンダーが、どの間隔で読み込み直すかで反映の時間が決まります。数時間かかることもあり、日をまたぐこともあります。当日の予定変更や急なキャンセルは、ICSの反映を待たずに、メールや電話で直接伝えるのが確実です。
| リンク | 相手の見え方 | 向いている相手 |
|---|---|---|
| HTML | ブラウザで予定表のページを見る | 一度だけ空き状況を見てほしい相手 |
| ICS | 相手のカレンダーに重ねて表示する | 継続して予定を確認してほしい相手 |
比べるために、共有の手順も確かめておく
公開と共有の違いを実感するには、共有の手順も一度見ておくのが早道です。公式ヘルプでは、新しいOutlook、Outlook on the web、Outlook.comで、次の同じ流れが案内されています。
- ナビゲーションで「予定表」を選びます。
- 「ホーム」タブで「予定表の共有」を選び、予定表が複数あるときは共有する予定表を選びます。
- 「メール アドレスまたは連絡先名を入力してください」の欄に、共有する相手を入力します。
- 相手の名前の横のドロップダウンで、相手に与えるアクセスの段階を選びます。
- 「共有」を選ぶと、相手に招待のメールが届きます。相手が承諾すると、相手の予定表の一覧に加わります。
選べる段階は、予定の中身を見せずに予定が入っている時間だけを伝える「取り込み中の時間を表示可能」、時間に加えて件名と場所を見せる「タイトルと場所を表示可能」、予定の詳細をすべて見せる「すべての詳細を表示」の3つです。どの段階でも、相手は見るだけで変更はできません。
クラシックOutlookでは、予定表フォルダーの「ホーム」タブから「予定表の共有」を選び、「予定表のプロパティ」の画面で「追加」から相手を選んで、共有する詳細の段階を選ぶ流れです。共有をやめるときは、「フォルダー」タブの「予定表のプロパティ」から「アクセス許可」タブを開き、相手の名前を選んで「削除」します。
公開との大きな違いは、相手が1人ずつ画面に並ぶことです。誰に何を見せているかが一覧で分かるので、契約が終わった相手を外すのも簡単です。一方で、公開は「発行」と「発行取り消し」の2つのボタンしかなく、誰が見ているかは画面に出ません。この違いが、相手が決まっているなら共有、決まっていないなら公開、という使い分けの根拠になります。
公開するときに選ぶ表示の範囲
公開の画面で予定表を選ぶとき、相手に見せる情報の範囲も選びます。ここがいちばん大切な設定です。
Microsoft 365の管理者向けの案内では、組織の外の匿名の相手に見せられる情報として、次の3段階が示されています。
- 予定表の空き時間情報を時間のみで表示(いつ予定が入っているかだけ)
- 予定表の空き時間情報を時刻、件名、場所と共に表示(時間に加えて予定の題名と場所)
- 予定表のすべての予定情報を表示(本文のメモなども含めた詳細)
公開は誰が見ているか分からない仕組みなので、取引先との日程調整が目的なら、1つめの「時間のみ」で十分です。相手が知りたいのは「いつ空いているか」であって、「何をしているか」ではないからです。
件名や場所まで見せる設定にすると、取引先の会社名、面談の相手、通院先の病院名、訪問先の住所などが、リンクを知る誰にでも見える状態になります。医療や介護の仕事では、利用者の名前や訪問先を予定の件名に書く運用をしている事業所もあり、その予定表を件名つきで公開すると個人情報が外に出てしまいます。公開するなら、件名に個人を特定できる情報を書かない運用とセットにするのが基本です。
個々の予定を非公開にする
Outlookでは、予定ごとに「非公開」の印を付けられます。非公開にした予定は、ほかの人から見たときに内容が伏せられる扱いになります。ただし、公開した予定表でどこまで伏せられるかは、選んだ表示の範囲やアプリの種類で変わることがあります。見られて困る予定は、そもそも公開用の予定表に入れないほうが確実です。
公開できない、または項目が出ないときの確かめ方
手順どおりに進めても「予定表を公開する」の欄が見当たらない、選べる範囲が限られている、ということがあります。原因はいくつかに分かれます。
組織の管理者が外部への公開を止めている
会社や学校のアカウント(Microsoft 365)では、組織の管理者が予定表の外部共有を許可しているかどうかで、使える機能が変わります。管理者向けの公式の案内では、Microsoft 365 管理センターの「設定」から「組織の設定」を開き、「サービス」タブの「Calendar」で、外部との予定表の共有を有効にする手順が示されています。
この設定で外部共有が許可されていないと、利用者の画面に公開の欄が出なかったり、選べる表示の範囲が狭まったりします。管理者が「時間のみ」までしか許可していなければ、利用者は件名つきで公開できません。これは不具合ではなく、組織の方針です。公開が必要な事情があるなら、社内の情報システムの担当者に、目的と見せる範囲を伝えて相談します。
公式ヘルプでも、予定表を共有する項目が灰色で選べない場合は、管理者が共有できないようにするポリシーを設定しているためだと説明されています。
「この予定表は共有できません」と表示される
共有の操作で「この予定表は共有できません」と表示される場合、公式ヘルプは次の3つの理由を挙げています。メールアドレスが無効である、メールアドレスがMicrosoft 365グループのものである、組織に属していない外部の人のアドレスである、の3つです。
外部の人に見せたいのに共有がうまくいかないなら、共有ではなく公開のリンクを使うか、管理者に外部共有の設定を確かめてもらうことになります。
使っているOutlookの種類が違う
画面の名前やメニューの場所は、新しいOutlook、クラシックOutlook、Outlook on the web、Outlook.comで少しずつ違います。公式ヘルプでも、新しいOutlookの手順が合わないときは、まだ新しいOutlookを使っていない可能性があるので、クラシックOutlookの手順を見るように案内されています。
自分がどれを使っているか分からないときは、ブラウザでOutlook on the webにサインインして操作するのが近道です。ブラウザ版は画面の違いが少なく、公式ヘルプの手順とも合わせやすいからです。
公開をやめる手順と、やめた後に残るもの
公開は、始めるときより、やめるときのほうに注意が要ります。
発行を取り消す
公開をやめるときは、公開したときと同じ「共有予定表」の画面を開き、「発行取り消し」を選びます。これで発行したHTMLリンクとICSリンクは使えなくなります。共有の場合は、相手ごとにアクセス許可を削除する形でやめます。
相手の画面からはすぐに消えないことがある
取り消しの操作をしても、相手の画面からすぐに予定が消えるとは限りません。ICSで購読している相手のカレンダーは、最後に読み込んだ内容を手元に保持していることがあるためです。公式ヘルプでも、共有をやめたあと、予定表のビューが相手側から削除されるまでに時間がかかる場合があると説明されています。
予定調整サービスを提供する会社の解説記事も、同じ点に注意を促しています。
一方で、別テナントとの共有、Outlook.comの受信者、外部ICS購読では、表示や同期に時間がかかることがあります。ICSは受信側の同期に依存する読み取り専用の購読で、反映に24時間以上かかる場合もあります。共有停止や公開停止の後も、相手側のキャッシュや購読設定によって表示が残る場合があります。 出典: jicoo.com
キャッシュとは、一度読み込んだ情報をアプリが手元に一時的に保存しておく仕組みのことです。公開を取り消したら、相手にも「購読を削除してください」と一言伝えておくと、古い予定が相手の画面に残り続けることを防げます。
リンクが漏れたと思ったら
公開リンクがメールの誤送信や転送で想定外の相手に渡ったと気づいたら、まず発行を取り消します。必要があれば、あらためて発行し直して新しいリンクを作り、見せたい相手にだけ伝え直します。古いリンクを使い回さないことが大切です。
公開と共有、どちらを選ぶかの判断の目安
ここまでの内容を踏まえて、場面ごとにどちらを選ぶかの目安を整理します。
同じ会社の同僚に予定を見せたい
共有を選びます。相手を指定でき、見せる範囲も相手ごとに変えられます。組織によっては、同じ組織の人には最初から空き時間が見える設定になっていることも多く、その場合は何もしなくても空き時間は伝わっています。
取引先に空き時間だけを伝えたい
相手がMicrosoft 365を使っていて、組織の外部共有が許可されていれば共有、そうでなければ公開のHTMLリンクを「時間のみ」で使うのが手軽です。相手に継続して見てもらう必要があるなら、ICSリンクを渡します。
家族と予定を見せ合いたい
個人のOutlook.comなら、家族用の予定表を作って共有するのが向いています。家族がOutlookを使っていない場合は、家族用の予定表をICSで公開し、相手のスマートフォンのカレンダーで購読してもらう方法があります。
予定を代わりに管理してもらいたい
秘書や同僚に予定の登録や会議への返信を任せたい場合は、公開ではなく、公式ヘルプで「代理人」と呼ばれる権限を与える共有を使います。公開は見るだけの仕組みなので、代わりに操作してもらうことはできません。
リンクを渡すときに添える一言
公開リンクを取引先に渡すときは、リンクだけを送らず、何のリンクで、どう使ってほしいかを短く添えます。相手が迷わず使えるうえ、扱いの注意も伝えられます。たとえば次のような文面です。
「〇〇様、日程のご相談のため、こちらの予定表の空き状況を見られるリンクをお送りします。予定の有無だけが表示され、内容は表示されません。ご都合のよい時間帯を2〜3つお知らせいただけますと助かります。なお、このリンクは今回の案件の間だけ使う予定で、終了後に停止します。」
最後の一文のように、いつまで使うリンクかを先に伝えておくと、取り消すときに改めて説明する手間が省けます。相手の側でも、不要になった購読を削除するきっかけになります。ICSリンクを渡す場合は、「お使いのカレンダーに購読として登録すると、こちらの予定が重ねて表示されます。反映には時間がかかることがあります」と添えておくと、当日の変更を予定表だけで伝えようとする行き違いも防げます。
| したいこと | 選ぶ方法 |
|---|---|
| 同僚に予定を見せる | 共有 |
| 取引先に空き時間だけ見せる | 公開(HTML、時間のみ)または共有 |
| 相手のカレンダーに予定を重ねて見せる | 公開(ICS) |
| 家族と予定を見せ合う | 家族用の予定表を共有、または公開 |
| 予定の登録を任せる | 代理人の権限での共有 |
予定表を外に見せる前に決めておく運用のルール
公開の設定そのものは数分で終わりますが、公開したあとの予定表をどう使うかは、長く影響します。外に見せる前に、次の点を決めておくと安心です。
件名の書き方を決める
公開する予定表の件名には、相手先の個人名や病院名、住所を書かないと決めておきます。「打ち合わせ」「外出」「作業」のように、見られても困らない言葉で書く習慣にすると、表示の範囲を誤って広げたときの被害を小さくできます。医療・介護の分野では、利用者の名前を予定に書く運用自体を見直すきっかけにもなります。
公開している予定表の一覧を記録しておく
複数の予定表を公開していると、どれを公開したかを忘れがちです。公開した日付、見せている範囲、リンクを渡した相手を、手元のメモで構わないので記録しておきます。仕事の契約が終わった相手のリンクを取り消し忘れる、といったことを防げます。
定期的に見直す
半年に一度など、時期を決めて「共有予定表」の画面を開き、公開と共有の状態を見直します。使っていない公開リンクは取り消し、共有の相手の中に、今は関わりのない人が残っていないかも確かめます。
公開の前に自分で見え方を確かめる
発行したら、相手に渡す前に、自分でHTMLリンクをブラウザの別の画面(サインインしていない状態のもの)で開き、相手からどう見えるかを確かめます。件名が見えていないか、私的な予定が混ざっていないかを、自分の目で一度見ておくと安心です。スマートフォンのカレンダーでICSリンクを購読し、表示を確かめてから削除する方法もあります。
確かめるときに見ておきたい点は次のとおりです。
- 選んだ予定表が、公開するつもりのものになっているか
- 表示の範囲が、空き時間だけになっているか(件名や場所が見えていないか)
- 過去の予定に、見せたくない件名が残っていないか
- 繰り返しの予定(毎週の通院や面談など)が、意図せず見えていないか
- 相手に伝えるのが、HTMLとICSのどちらのリンクか
特に3つめは見落としやすい点です。公開する範囲は、これから先の予定だけとは限りません。過去に件名つきで登録した予定が、そのまま見える状態になっていることがあります。公開用の予定表を新しく作って使う方法をすすめるのは、この心配がなくなるからでもあります。
当日の連絡は予定表に頼らない
ICSの反映に時間がかかることは、HTMLとICSの使い分けの節で触れたとおりです。予定表はあくまで目安として使い、当日の変更やキャンセルは直接連絡する、という線引きを相手とも共有しておくと、行き違いが起きにくくなります。
空き時間を相手に選んでもらう別の方法
Outlookの公開は、予定表を「見せる」ための仕組みです。相手はリンクを見て空き時間を探し、改めてメールで候補を返してくる流れになるため、日程調整のやりとりそのものはなくなりません。
日程を決めるところまで短くしたい場合は、空き時間から相手に直接選んでもらう予約ページの仕組みを使う方法もあります。Macを使っていて、普段の予定をGoogleカレンダーで管理している人なら、その選択肢の1つにCaltimate(カルティメイト)があります。
公式サイトの記載によると、CaltimateはGoogleカレンダーと同期するMac用のカレンダーアプリで、「明日15時 商談」のように話したり書いたりするだけで予定を作れます。祝日などの予定表をICSで購読して重ねて表示する機能もあります。空き時間を自動で割り出し、相手に予約ページから選んでもらう日程調整の機能も用意されています。
料金は、14日間の無料体験のあとも、予定の作成や表示などの毎日の予定管理は無料版として期限なく使えます。書類の取り込み、予約ページ、複数カレンダーへの同時登録は有料の機能で、月額600円、年額4,400円、買い切り7,400円(いずれも税込)から選べます。1つのライセンスでMac 3台まで使え、動作環境はmacOS 14以降です。予定の同期先はGoogleカレンダーなので、Outlookの予定表そのものを置き換える道具ではない点には注意が必要です。詳しくはCaltimateの紹介ページで確認できます。
Caltimateは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
Outlookの公開で空き時間を伝えるだけで足りているなら、新しい道具を入れる必要はありません。日程調整のやりとりに時間を取られていると感じたときに、比べてみる候補の1つとして考えてみてください。
在宅で働く人の予定管理と、現場で見えてきたこと
最後に、在宅ワークや業務委託で働く人の立場から、予定表を外に見せることの意味を整理します。
業務委託の仕事では、複数の発注者と並行して仕事を進めるのが普通です。どの発注者にも同じ予定表を見せるのではなく、相手ごとに見せる範囲を選べることは、信頼関係を保つうえでも大切です。ある取引先の会社名が、別の取引先から見える状態は避けるべきだからです。予定表の公開と共有の違いを理解して使い分けられることは、地味ですが、外部と仕事をする人にとって基本の技術の1つです。
運営者として長くフリーランスや在宅ワークの現場を見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、連絡の行き違いを減らす工夫に時間を使っています。空き時間を先に見せておく、当日の変更は必ず直接伝える、契約が終わったら共有を外す、といった小さな約束の積み重ねが、「この人と仕事をすると楽だ」という評価につながっています。仲介の手数料がかからない直接取引では、同じ予算で発注者はより多く頼め、受ける側の手取りも厚くなります。その分、日程の調整や情報の扱いは当事者どうしで決めることになり、予定表の扱い方もその一部です。
在宅で働く環境を整える費用については、テレワーク 助成金 2026で、事業者がテレワークの環境を整えるときに使える助成金の考え方を整理しています。道具をそろえる前に、使える制度がないかを確かめておくと負担を抑えられます。
予定表やメール、チャットといった道具を組み合わせて、仕事の進め方そのものを整える支援は、それ自体が仕事にもなります。AIや業務ツールの使い方を企業に教える仕事の内容は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。医療や介護の分野で事務の経験を生かしたい人は、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の資格ガイドも参考になります。予定表の公開と共有を正しく使い分けられることは、こうした仕事の土台になる力です。
よくある質問
Q. Outlookの予定表を公開すると、誰でも検索で見つけられるようになりますか?
公開した予定表は、発行されたHTMLリンクやICSリンクを知っている人が見られる仕組みで、リンクを渡していない人が自分で探し当てることは想定されていません。ただし、リンクが転送や貼り付けで広がれば、想定外の人も見られます。見せる範囲を空き時間だけにし、不要になったら発行を取り消すのが安全です。
Q. 公開した予定表を相手が編集することはできますか?
できません。公開のリンクで見られる予定表は、HTMLでもICSでも見るだけの扱いです。相手に予定の登録や会議への返信を任せたい場合は、公開ではなく、編集や代理人の権限を与える共有を使います。会社のアカウントでは、組織の設定によって使える権限が限られることもあります。
Q. 公開をやめたのに、相手のカレンダーに予定が残っているのはなぜですか?
ICSで購読している相手のカレンダーは、最後に読み込んだ内容を手元に保存していることがあり、公開を取り消してもすぐには消えない場合があります。反映には数時間から日をまたぐこともあります。取り消したら相手に購読の削除を頼み、古いリンクは使い回さないようにします。
Q. 会社のOutlookで「予定表を公開する」の欄が出てこないのはなぜですか?
会社や学校のアカウントでは、組織の管理者が外部への予定表の共有を許可していないと、公開の欄が出なかったり、選べる表示の範囲が限られたりします。これは不具合ではなく組織の方針です。公開が必要な場合は、目的と見せたい範囲を添えて、社内の情報システムの担当者に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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