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認可保育園の1日の流れ|朝から終業までの動き方を追う

@SOHO編集部
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認可保育園の1日の流れ|朝から終業までの動き方を追う

この記事のポイント

  • ✓認可保育園の1日の流れを
  • ✓子どもの時間割ではなく職員の動き方として時系列で追いました
  • ✓早番から遅番までのシフトの組み方

認可保育園の1日の流れを調べると、たいてい子ども向けの時間割が出てきます。7時に開園、9時半におやつ、11時半に給食、12時半から午睡。自治体のサイトにも似たような表が並んでいます。

ただ、働く側が知りたいのはそこではないはずです。知りたいのは、その時間に自分が何をしているのかということです。

結論から言うと、認可保育園の1日を動かしているのは2つの要素だけです。原則11時間という開所時間と、年齢ごとに定められた職員配置の基準。この2つが交差した結果として、早番と遅番が生まれ、引き継ぎが生まれ、事務作業を押し込む隙間が生まれます。子どもの時間割は、その結果として出てきた表にすぎません。

この記事では、職員の動き方として1日を追います。どの時間帯に人手が足りなくなるのか、どこで情報が落ちるのか、そして園によって何が違うのか。時間割の表には書かれていない部分を中心に書きます。

1日を組み立てているのはシフトであって、時間割ではない

まず土台の話をします。認可保育園は原則として11時間の開所が求められています。延長保育を実施している園なら、実際の開所は12時間から13時間に伸びます。朝7時に開けて夜19時に閉めるなら12時間です。

一方、職員1人の勤務時間は8時間です。12時間の開所を8時間の勤務でカバーするには、時間をずらして重ねるしかありません。ここからシフト制が必然的に導かれます。

典型的な認可保育園のシフトは3本から5本です。早番が7時00分から16時00分、中番が8時30分から17時30分、遅番が10時00分から19時00分。園の規模が大きければ、この間にさらに7時30分開始や9時30分開始の枠が入ります。

このシフト構成を見れば、その園の負担の偏りが読めます。シフトが3本しかない園は、朝夕の人員が薄くなりやすい。5本ある園は人の重なりが厚く、そのぶん常勤の人数が多いということです。

もうひとつ重要なのが、職員数と登園している子どもの数のずれです。朝7時台に登園しているのは全園児の1割程度で、9時台までにほぼ全員がそろいます。夕方は逆に、17時を過ぎると急速に減っていきます。つまり子どもの数は山型に動くのに、職員の配置は階段状にしか動かせません。この形の違いが、朝と夕方に独特の緊張を生みます。

小平市が公開している保育園の1日の表には、この点について率直な注記が付いています。

年齢、季節、天候、年度により異なります。 延長保育実施園の例です。園により実際の時間は異なります 出典: city.kodaira.tokyo.jp

自治体が自分で「園により異なります」と書いているわけです。正直なところ、ここが一番大事な情報だと思います。公開されている時間割は代表例であって、実際にどう動いているかは園ごとに調べないと分かりません。

休憩をどこで取るかは、園ごとにまるで違う

シフトの本数と職員数が決まると、次に効いてくるのが休憩の回し方です。ここは求人票にほとんど書かれないのに、1日の疲れ方を大きく左右します。

休憩の取り方も園によって差が出ます。労働基準法では8時間を超える勤務には60分、6時間を超えるなら45分の休憩が必要です。保育の現場では午睡中に順番で取ることが多いのですが、午睡チェックの担当と休憩が重なると実質的に取れません。休憩をどう回しているかは、面接で確認すべき項目の上位に入ります。

問題は、記録の上では休憩を取ったことになっている園がある点です。休憩時間として打刻されていても、その間に子どもが起きてしまえば対応に入ります。電話が鳴れば出ます。保護者が早めに迎えに来れば引き渡しに立ちます。休憩室が保育室と地続きになっている園では、この割り込みが日常的に起こります。

確認したいのは3点です。休憩を取る場所が保育室の外にあるか。休憩中に子どもの対応が回ってきたとき、代わりに入る職員が決まっているか。そして、休憩に入る時刻が職員ごとに決まっているか。この3つが決まっている園は、休憩を制度として運用できている園です。決まっていない園では、その日の状況次第で休憩が消えます。

7時から9時半:受け入れと、情報が集まってくる時間帯

早番の職員が最初にすることは、保育ではありません。建物を開けることです。

解錠、警備システムの解除、各部屋の窓を開けての換気、エアコンの起動、室温と湿度の確認と記録。冬なら加湿器の水を入れます。玄関前の掃き掃除をする園もあります。ここまでを開園時刻までに終えるので、7時開園なら実際の出勤は10分から15分前という園が多くなります。

開園直後の時間帯は、年齢を分けずに合同保育を行うのが一般的です。0歳児から5歳児までが1つの部屋に集まり、少人数の職員が全体を見ます。ここは認可保育園の1日の中で、最も年齢幅の広い保育をする時間帯です。5歳児がブロックで遊んでいる隣で、0歳児が寝返りをしている。この状況を2人から3人で見るので、視野の広さが求められます。

受け入れのときにやることは、実は情報収集です。まず視診をします。顔色、機嫌、目やに、鼻水、発疹の有無。次に検温、もしくは家庭で測ってきた体温の確認。そして保護者から口頭で伝えられる情報を受け取ります。「昨日の夜、少し咳が出ていました」「朝ごはんをあまり食べませんでした」といった内容です。

この口頭情報が、1日の中で最も落ちやすい情報です。受け取ったのは早番の職員ですが、その子の担任は中番で、9時前後に出勤してきます。伝えるタイミングを逃すと、そのまま消えます。「午前中に熱が上がったが、朝の申し送りを知らなかった」という事故は、ここで起きます。

だから園によっては、受け入れ時の情報を必ず書く運用を取っています。ホワイトボードに書く、クラスごとの引き継ぎノートに書く、ICTシステムに入力する。書く場所が決まっている園は、この時間帯の管理ができている園です。

連絡帳の確認もこの時間に行います。紙の連絡帳なら回収してクラスごとに分け、アプリなら出勤後に一覧で確認します。保育業務支援システムを導入している園では、登降園の打刻、検温記録、連絡帳が1つの画面にまとまるので、この作業がかなり短縮されます。導入していない園との差は、朝だけで20分前後になることもあります。

8時半から9時にかけて、中番の職員が出勤してきて合同保育が解け、各クラスへ移動します。ここが1日で最初の山場です。5歳児は自分で移動できますが、0歳児と1歳児は抱えて運ぶことになります。人手が増えたタイミングで一斉に動かすので、園内が一番慌ただしくなる時間帯です。

9時半前後、乳児クラスには午前のおやつが入ります。0歳から2歳児は一度に食べられる量が少なく、消化のリズムも早いため、給食までの間に補う必要があるからです。牛乳とビスケットといった簡単なものですが、配膳と片付けは発生します。幼児クラスにはこれがないぶん、9時半からすぐ主活動に入れます。

9時半から11時半:主活動と、散歩の人員配置

この時間帯が、保育の中身が最もはっきり出るところです。そして、園ごとの方針の差も一番大きく出ます。

天気が良ければ散歩に出る園が多くなります。認可保育園は屋外遊戯場の基準を満たす必要があり、園庭がない場合は近隣の公園などで代替することが認められています。つまり園庭のない園は、散歩が選択肢ではなく前提です。都心部では園庭を持たない認可保育園が珍しくないため、毎日どこかへ歩いて出ることになります。

散歩には準備があります。行き先の決定、散歩マップと危険箇所の確認、人数の確認、帽子と水筒の用意、救急セットと携帯電話の携行、散歩カートへの乗せ替え。出発前と到着後と帰園後に人数を数えるのが基本で、数え方を決めている園では「必ず2人で別々に数える」という手順にしています。

歩く隊列の組み方も決まっています。先頭に1人、最後尾に1人、列の横に1人。2歳児12人を連れて出るなら、配置基準上は2人で足りますが、実際には3人体制を取る園が多くなります。この差を出せるかどうかが、余裕のある園とない園の分かれ目です。人員に余裕がない園は、散歩の頻度そのものを減らすことで対応します。

公園に着いてからの立ち位置も、決まっている園では明確です。遊具の下に1人、砂場に1人、全体を見る位置に1人。近年は事故防止の観点から、遊ぶ相手をする職員と全体を監視する職員を分ける考え方が広がっています。プール活動で監視者と指導者を分けるのと同じ発想です。

室内で過ごす日は、活動の中身が年齢で大きく変わります。0歳児は1人ずつの遊びに付き合う時間が中心で、1歳児と2歳児は感触遊びや簡単な製作、3歳以上は集団でのルールのある遊びや製作活動になります。製作活動は準備が重く、画用紙を人数分切る、のりを小分けにする、見本を作るといった作業を、前日までにどこかで済ませておく必要があります。

この準備時間をどこで確保するかが、園の働き方を測る指標になります。勤務時間内にノンコンタクトタイムを設けている園なら、午睡中や事務時間に行います。設けていない園では、早朝か閉園後か自宅になります。

11時前後には、乳児クラスが片付けに入ります。給食の時間が早いからです。0歳児は11時、1歳児と2歳児は11時15分、幼児は11時30分といった具合に時差をつけるのが一般的で、これは調理室の配膳能力と、食事介助に必要な人手を分散させるためです。全クラス同時に食べさせることは、物理的にできません。

11時から13時:給食とアレルギー確認

給食の時間は、保育の中で最も事故リスクが高い時間帯のひとつです。誤嚥と食物アレルギーという、生命に直結する2つのリスクが同時に存在します。

アレルギー対応は、認可保育園では手順が厳密に決まっています。医師の指示書に基づいて除去食を用意し、調理室で専用のトレーと食器に分け、名前と除去内容を書いたカードを付ける。受け渡しのときに調理員と保育士が声に出して確認し、配膳のときにもう一度クラス内で確認する。園によっては席を固定し、担当職員を固定します。

この確認が何回あるかは、園によって差があります。3回の園もあれば5回の園もある。回数が多いほど時間はかかりますが、事故は起きにくくなります。面接で「アレルギー対応の手順はどうなっていますか」と聞いたときに、すらすら説明できる園は、手順が文書化されて運用されている園です。

食事の介助も年齢で別物です。0歳児は1人ずつ膝に抱いて、あるいは椅子に座らせて食べさせます。離乳食の段階が子どもごとに違うので、同じ部屋で初期食、中期食、後期食、完了食が同時に出ていることもあります。1歳児と2歳児は自分で食べようとするので、こぼしたものを拭きながら、量の調整をしながら見守ります。幼児クラスになると配膳を子ども自身がやるようになり、職員は全体を回る形になります。

食べ終わった子から歯磨き、着替え、排泄を済ませ、順に布団やコットへ向かいます。この移行が一斉にできないので、食事の介助をする職員と、寝かしつけに入る職員に分かれます。12時から12時半の30分は、1日の中で職員が最も分散している時間帯です。

午睡の2時間は、休める時間ではない

午睡が始まると、業務の質が変わります。まず呼吸確認です。0歳児は5分おき、1歳児は10分おき、2歳以上は15分おきに、呼吸の有無、顔色、寝ている向きを確認して記録するのが一般的な運用です。あお向けに直す、口元に布団がかかっていないか見る、うつ伏せになっていれば戻す。2時間の午睡で、0歳児クラスなら24回の記録が残ります。

「午睡中に事務作業ができる」と説明されることがありますが、正確ではありません。できるのは、午睡チェックの担当を外れている職員だけです。そして休憩もこの時間に回されるので、チェック担当、休憩、事務のローテーションをどう組むかで、実際に机に向かえる時間は決まります。

事務作業の中身は、日誌の記入、連絡帳の返信、個別記録の入力、週案や月案の作成、行事の準備、教材の制作です。ここで終わらなかった分が、そのまま夕方以降か持ち帰りに回ります。1日のうち事務に使える時間が30分の園と90分の園では、年間で見たときの負担がまったく違います。

午睡チェックの記録が細かく決められているのは、睡眠中の事故が保育施設の重大事故の中で大きな比率を占めてきたからです。国は睡眠中の窒息リスクを除去する観点から、あお向けに寝かせること、定期的に子どもの状態を確認することを施設に求めています。

国は医学的な理由がある場合を除いて、乳児を顔の見えるあお向けに寝かせること、そして定期的に子どもの状態を確認することを施設に求めています。記録を残すのは、確認が実際に行われたことを後から示せるようにするためです。

つまり午睡チェックは、書類仕事ではなく安全管理の中心にある業務です。面接や見学のときに、何分おきに誰が確認しているのか、記録はどこに残しているのかを聞いてみてください。即答できる園は、この時間帯の運用が固まっています。

15時から18時:起床、おやつ、引き渡しで情報が動く

15時前後に子どもたちが起きます。布団やコットを片付け、着替えをさせ、髪を整え、おやつの準備に入ります。ここも短時間に作業が集中する時間帯です。

おやつは、認可保育園では給食の一部として位置づけられています。特に3歳未満児にとっては栄養摂取上必要なもので、手作りのおやつを出す園も少なくありません。おにぎり、蒸しパン、うどんといった軽食に近いものが出ることもあります。

おやつが終わると、夕方の保育に入ります。ここからは子どもの人数が減り続ける時間帯で、クラスごとの保育から合同保育へと段階的に移っていきます。16時台に1つ目の合流、17時台に2つ目の合流、18時以降は全年齢が1部屋という流れが典型です。

この合流のたびに、情報の引き継ぎが発生します。担任が退勤し、遅番の職員が担当を引き継ぐので、その日にあったことを伝えなければなりません。けがをした、友だちとトラブルがあった、給食を残した、熱っぽかった、排便がなかった。これらを保護者に伝えるのは、その場にいなかった遅番の職員です。

ここが、1日の中で情報の質が最も落ちるポイントです。朝の受け入れで集めた情報も、日中の出来事も、すべて伝言を経由して保護者に届きます。伝達漏れによる保護者からの不信は、この時間帯に生まれます。

対策を取っている園では、引き継ぎの様式が決まっています。クラスごとの引き継ぎ表に、その日の特記事項を書く欄がある。書く項目が決まっているので、書き漏らしが起きにくい。ICTシステムを使っている園なら、保護者が連絡帳アプリで先に読める状態になっています。

18時を過ぎると延長保育の時間になります。延長保育を利用する子どもには補食や夕食を出す園があり、その準備と片付けが加わります。人数は5人から15人程度という園が多く、この時間の担当は2人で回すのが一般的です。

延長保育の時間帯は、年齢がばらばらのまま少人数を見るので、朝の合同保育と似た状況になります。ただ朝と違うのは、子どもが疲れていることです。夕方の子どもは情緒が不安定になりやすく、待つ時間が長いほど不安が出ます。ここで求められるのは活動を回す力ではなく、1人ずつに付き合う力です。

お迎えが遅れる連絡が入ることもあります。その場合は保護者への確認と、園長や主任への報告が必要です。保育料の延長料金に関わるので、何時何分に迎えが来たかを記録します。

閉園後に残る仕事が、その園の働き方を決める

最後の子どもが帰ったあと、まだ仕事は残っています。ここが実は、園ごとの差が最も大きく出る部分です。

まず片付けがあります。玩具の消毒、テーブルと床の清掃、ゴミの回収、洗濯物の処理。感染症が流行している時期は、消毒の範囲が広がります。次に戸締りです。全部屋の窓とドアの確認、電気とエアコンの消灯、警備システムの設定、施錠。

そのあとに記録が残ります。保育日誌の記入、翌日の準備、教材の用意、連絡事項のまとめ。この分量が、その日の日中にどれだけ事務時間を取れたかで変わります。

閉園が19時の園なら、遅番の退勤時刻は19時00分のはずです。しかし実際には19時30分や20時になっている園もあります。差が生まれる原因は、日中に事務時間を確保しているかどうか、ICTで記録が省力化されているかどうか、そして片付けの分担が決まっているかどうかの3点です。

持ち帰り仕事の有無も、ここで決まります。製作物の準備、壁面装飾、行事の小道具、個別記録の下書き。園としては禁止していても、実際には家でやらないと間に合わないという状態が起きている園があります。正直なところ、これは個人の段取りの問題ではなく、業務量と人員配置の設計の問題です。

面接で確認する価値があるのは、次の質問です。「遅番の方は、だいたい何時に退勤されていますか」。定時と答える園、少し考えてから答える園、質問をはぐらかす園。反応そのものが情報になります。

働く時間帯の幅は、健康に直接響きます。早番が続く週と遅番が続く週で起床時刻が3時間ずれると、睡眠の質が落ちます。シフトをどう組んでいるか、たとえば早番と遅番が連日で入れ替わらないよう配慮しているか。これは求人票には書かれていませんが、実際に働き続けられるかを左右します。

土曜保育は、平日とは別の園のように動く

ここまで書いてきたのは平日の話です。認可保育園には、平日とはまったく違う動き方をする日が定期的にあります。

まず土曜保育です。認可保育園は月曜から土曜までの開所が前提になっているため、土曜も子どもを受け入れます。ただし利用するのは保護者が土曜も就労している家庭の子どもだけなので、人数は平日の1割から3割程度に落ちます。

人数が減るぶん、運用が変わります。クラス分けをせず、0歳児から5歳児までを合同で見るのが基本です。担当する職員も交代制で、各クラスから持ち回りで出勤します。つまり、自分のクラスの子どもがほとんどいない状態で、ほかのクラスの子どもを見ることになります。

この日は、普段関わらない年齢の子どもと過ごせる貴重な機会でもあります。乳児クラスの担任が5歳児と関わり、幼児担任が0歳児を抱く。園全体の子どもを知ることができるので、担任が変わったときの引き継ぎがしやすくなります。

食事の出し方も変わります。人数が少ないので調理は簡素になり、園によっては主食を家庭から持参してもらう運用を残しています。行事がなく、保護者との長い面談も入らないため、事務に回せる時間が平日より取りやすい日でもあります。土曜を負担と感じるか、落ち着いて子どもと関われる日と感じるかは、この運用の違いでかなり変わります。

働く側にとって重要なのは、土曜出勤の振替がどう運用されているかです。月1回から2回の土曜出勤があり、平日のどこかで代休を取る形が一般的ですが、代休が取れずに消えてしまう園もあります。求人票の年間休日が105日前後になっている園は、土曜出勤が月に複数回ある運用だと考えてよいでしょう。

行事、避難訓練、検診の日に起きること

土曜と並んで、平日の流れを上書きするのが行事や訓練の日です。年間予定表を見せてもらうと、その園がどれだけこうした日を抱えているかが分かります。

行事の日も、流れが根本から変わります。運動会や発表会の当日は、朝の準備から始まり、通常の保育時間はほぼ存在しません。会場設営、受付、進行、写真撮影、片付け。職員それぞれに係が割り振られ、保育者ではなく運営スタッフとして動きます。

行事の前2週間ほどは、日中の活動が練習に置き換わります。この期間は通常の製作や散歩が減るので、一見すると準備は楽になりそうですが、実際には衣装や小道具の制作、進行表の作成、保護者への案内文が加わるため、事務の負担が増えます。

避難訓練の日も流れが変わります。毎月1回以上の実施が義務づけられており、火災、地震、不審者侵入といった想定を月ごとに変えます。訓練中は全クラスが一斉に園庭や指定場所へ移動し、人数確認をして報告します。0歳児は避難車に乗せるので、担任は乗せる手順を体で覚えている必要があります。訓練後には記録を作り、改善点を職員会議で共有します。

身体測定、健康診断、歯科検診の日も、午前中がその対応で埋まります。1人ずつ服を脱がせて測定し、記録し、着せる。0歳児クラスなら、これだけで午前中が終わります。

つまり、月のうち平日どおりに動く日は思ったより少ないということです。行事が10件前後、避難訓練が12回、測定や検診が数回、土曜保育が月1回か2回。園を選ぶときは、通常日の時間割だけでなく、こうした日がどのくらいの頻度で入るかも確認しておくと、実際の働き方に近い像が描けます。

1日の流れの違いは、求人票からどこまで読めるか

ここまで見てきたとおり、認可保育園の1日は制度で骨組みが決まっていて、中身は園の運営方針で変わります。では、入る前にどこまで読めるのか。

最初に見るのは開所時間です。7時00分から20時00分の園と、7時30分から18時30分の園では、必要なシフトの本数も、遅番の負担も違います。開所が長いほど延長保育の利用者が多く、夕方の業務が重くなる傾向があります。

次にシフトの記載です。時間帯が具体的に列挙されている求人は、シフトが固定的に運用されている証拠です。「7時から20時の間で実働8時間」という書き方しかない場合、その日によって出勤時刻が動く可能性があります。

3つ目が職員数です。定員に対して常勤が何人いるか。配置基準は最低ラインなので、基準ちょうどで組んでいる園は、散歩の3人体制も、午睡中の事務時間も確保できません。1日の流れの余裕は、ここでほぼ決まります。

4つ目が休憩と事務時間の書き方です。「休憩60分」とだけ書いてある求人と、「休憩60分(午睡時間中に交代で取得)」と書いてある求人では、運用が決まっている度合いが違います。ノンコンタクトタイムという言葉が求人票に出てくる園は、保育から離れて記録に向かう時間を業務として認めている園です。

5つ目がICTの導入です。登降園管理、連絡帳、指導計画、午睡チェックのいずれかが電子化されていれば、朝と午睡中と夕方の作業がそれぞれ短くなります。導入済みと書いている園は、業務負担を意識している園だと考えてよいでしょう。

この5つは、どれも求人票の文面から読み取れます。園に問い合わせる前に、まず紙の上でここまで絞り込んでおくと、見学や面接で聞くべきことがはっきりします。

職種の相場を先に知っておくと、提示額の意味が分かる

求人票の条件を読めるようになったら、次は金額の妥当性です。ここは園の情報だけを見ていても判断できません。職種としての水準を先に知っておく必要があります。

園の看護師の有無も見ておくと良いポイントです。0歳児を受け入れる認可保育園では看護師を保育士1人とみなす特例があるため、配置している園が多くあります。看護職がいる園では、体調不良児の対応、与薬、保健記録がその方に集約されるので、保育士側の負担が軽くなります。医療職として保育の現場に入る場合の待遇水準については、看護師の年収・単価相場に職種全体の相場がまとまっています。

給与そのものの妥当性を判断するには、職種の相場を先に知っておく必要があります。保育士の年収・単価相場には保育士という職種の水準が整理されているので、提示された月給が高いのか低いのかを自分で判断できるようになります。相場を知らずに面接に行くと、提示額の意味が分かりません。

20年この市場を見てきた立場から言えば、長く同じ園で働き続けている人は、業務が少ない園を選んだわけではありません。業務の順番が決まっている園を選んでいます。誰が何時に何をするかが決まっていれば、量が多くても消耗しません。逆に、量は少なくても、その場の空気で役割が決まる職場は疲れます。1日の流れを聞くときは、量ではなく決まり方を聞いてください。

運営者として働き方の相談を見てきた限りでは、シフト勤務そのものが合わないという結論に至る方も一定数います。それは能力の問題ではなく、生活リズムとの相性の問題です。人の働き方や職場の悩みを支援する側に回るという道もあり、その仕事の実際の中身については職場・転職・キャリア相談のお仕事に整理されています。保育の現場で保護者面談を重ねてきた経験は、そのまま使える技術です。

仲介手数料が乗らない直接取引では、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側の手取りは厚くなります。手数料0%という条件の価値は、金額そのものより、働いた分がそのまま残るという納得感にあります。シフトの外に収入の柱を作りたい方は、この構造を知っておくと選択肢が増えます。

見学では、子どもではなく職員の動きを見る

書類から読めることには限界があります。最後に残るのは、実際に足を運んで自分の目で確かめる部分です。

園見学に行けるなら、時間帯を指定して申し込むことをおすすめします。多くの園は10時前後の主活動の時間を案内しますが、そこは一番整っている時間帯です。本当の様子が出るのは、8時半の合流と、12時半の午睡への移行と、17時台の合同保育です。このいずれかを見せてもらえるか聞いてみると、園の姿勢が分かります。断られたとしても、断り方に情報があります。

見学中に見るべきなのは、子どもの様子ではなく職員の動きです。誰かが手いっぱいになったときに、別の職員が自然に入るかどうか。声をかけずに役割が入れ替わる園は、動き方が共有されている園です。逆に、全員が自分の持ち場だけを見ていて、誰も動かない時間があるなら、余裕がないか、連携の仕組みがないかのどちらかです。

見学の時間が短くても、判断材料は取れます。壁に貼ってある当番表やシフト表を見せてもらえるか。職員同士が短い言葉で用件を伝え合っているか。棚や教材が誰にでも分かる場所に置かれているか。動き方が共有されている園では、こうした細部が揃っています。

1日の流れの表は、どの園のサイトにもあります。ただ、その表のどこに自分が立っているかは、表には書かれていません。開所時間、シフトの本数、職員数、ICT、この4つを確認すれば、その表の裏側がかなり見えるようになります。

よくある質問

Q. 認可保育園のシフトは何種類くらいありますか?

早番、中番、遅番の3本を基本に、園の規模が大きいほど本数が増えます。7時00分から16時00分、8時30分から17時30分、10時00分から19時00分といった構成が典型で、大規模園では7時30分開始や9時30分開始の枠が加わり5本前後になります。本数が多い園ほど人の重なりが厚くなります。

Q. 午睡の時間に休憩や事務作業はできますか?

午睡チェックの担当から外れている職員だけが可能です。0歳児は5分おき、1歳児は10分おきに呼吸と顔色を確認して記録する運用が一般的で、担当中は手が空きません。チェック、休憩、事務のローテーションをどう組んでいるかで、実際に机に向かえる時間が決まります。

Q. 朝と夕方では、どちらが忙しいですか?

性質が違います。朝は受け入れ時の視診と検温、保護者からの口頭情報の収集が集中し、合同保育からクラスへ移行する8時半前後が最も慌ただしくなります。夕方は子どもの人数が減る一方で、担任から遅番への引き継ぎが発生するため、情報の伝達漏れが起きやすい時間帯です。

Q. 閉園後はどのくらい残業がありますか?

園によって大きく差があります。玩具の消毒、清掃、戸締り、保育日誌の記入、翌日の準備が残るため、日中に事務時間を確保していない園では30分から1時間ほど延びることがあります。求人票では判断できないので、面接で遅番の実際の退勤時刻を確認するのが確実です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年8月15日最終更新:2026年10月9日
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