【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

マツダ病院の個人情報漏えいのおそれ|2021年2月から3月のCT・MRI・RI撮影 626名 患者ID・氏名・撮影日 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
@SOHO編集部
マツダ病院の個人情報漏えいのおそれ|2021年2月から3月のCT・MRI・RI撮影 626名 患者ID・氏名・撮影日 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓マツダ病院の情報漏洩について
  • ✓2026年4月23日の公表をもとに整理
  • ✓画像診断の委託先がクラウドの共有設定を誤り

マツダ病院の情報漏洩について、マツダ病院(広島県安芸郡府中町)は2026年4月23日、画像診断を委託している外部事業者がクラウドサービスのファイル共有設定を誤り、患者の個人情報を含むデータが、本来アクセス権限を持たない第三者から閲覧できる状態になっていたと発表しました。対象は、2021年2月から2021年3月の間にCT、MRI、またはRIの撮影をした患者626名で、患者ID、氏名(ローマ字またはカタカナ)、撮影日、撮影種別、部位、部位数が含まれます。病名、検査結果、撮影した画像データ、クレジットカード番号は含まれていないと明記されています。 対象の患者には、病院から個別に通知されています。対象の人がまずすることは、届いた通知の内容を確かめること、そして病院や医療機関を名乗って個人情報やお金の話をしてくる連絡に応じないことです。 2026年11月1日時点で病院のお知らせの一覧に続報は出ておらず、本件が原因とみられる二次的な被害は確認されていないと発表されています。

この記事は、2026年11月1日時点でマツダ病院の公式発表「個人情報漏えいのおそれに関するお知らせとお詫び」と、病院からのお知らせの一覧を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

マツダ病院の個人情報漏えいのおそれで何が起きたのか

マツダ病院は、自動車メーカーのマツダ株式会社が運営する病院で、広島県安芸郡府中町にあります。今回の件は、病院が画像診断を委託している外部の事業者のところで起きました。外部事業者の名前は、発表には書かれていません。

画像診断とは、CTやMRIなどで撮影した画像を、専門の医師が読んで所見をまとめることです。病院によっては、この読影の作業や、撮影したデータの管理を外部の事業者に委託しています。マツダ病院も、CT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像法)、RI(核医学検査)の画像診断を外部事業者に委託していました。

発表の骨子は次のとおりです。

  • 外部事業者が、データをクラウドサービス内に保管する際に、ファイル共有設定を誤った
  • その結果、患者の個人情報を含むデータが、本来アクセス権限を持たない第三者から閲覧できる状態になっていた
  • 対象は、2021年2月から2021年3月の間にCT、MRI、またはRIの撮影をした患者626名
  • 病名、検査結果、撮影した画像データ、クレジットカード番号は含まれていない
  • 外部事業者は共有設定を解除し、すでに第三者からアクセスできない状態になっている
  • これまでのところ、本件が原因とみられる二次的な被害は確認されていない
  • 対象の患者には、本人に個別に通知している

発表の題にある「漏えいのおそれ」という言い方は、病院の発表そのものの表現です。第三者から閲覧できる状態だったことは確かめられていますが、実際に誰かが見たのか、データが持ち出されたのかは、発表には書かれていません。この記事でも「漏えいのおそれ」として扱います。

検索で調べると、同じ「マツダ」の名前が付いた別の件の記事が見つかることがあります。マツダ株式会社の会員サイト「CLUB MAZDA COMMUNITY」の件は、運営元も対象も中身もまったく別の事案です。そちらについては、マツダの情報漏洩|CLUB MAZDA COMMUNITYの最大4,103名と利用者が確かめることで整理しています。この記事で扱うのは、マツダ病院の患者の情報の件だけです。

公表の経緯:共有設定の誤りから公表まで

発表には、2021年の撮影から2026年の公表までの経緯が書かれています。

時期 出来事
2021年2月から3月 マツダ病院で、対象の患者のCT、MRI、RIの画像を撮影
2023年4月上旬 外部事業者が、クラウドサービスに患者管理データを保存した際にファイル共有設定を誤り、第三者から閲覧できる状態になった
2024年11月下旬 外部事業者が、ファイル共有設定が適切でない可能性に気づき、調査を開始
2024年12月中旬 外部事業者がファイル共有設定を是正し、第三者から閲覧できない状態にした
2026年2月16日 外部事業者から、マツダ病院へ報告
2026年4月23日 マツダ病院が公表

撮影は2021年ですが、データが第三者から閲覧できる状態になったのは、2023年4月上旬に外部事業者がクラウドサービスに患者管理データを保存したときです。そこから2024年12月中旬に設定が直されるまで、閲覧できる状態が続いていたことになります。

外部事業者から病院への報告は、設定を直した後の2026年2月16日でした。病院はこの報告を受けて状況を確かめ、2026年4月23日に公表しています。発表の時点で、対象の患者にはすでに個別に通知したと書かれています。

2026年11月1日時点で、病院からのお知らせの一覧には、2026年4月23日のこのお知らせ以降、本件の続報は見当たりません。一覧は2026年10月28日の掲載まで確かめました。続報が出ていないかを確かめたいときは、マツダ病院の公式サイトの「病院からのお知らせ」の一覧を見てください。お知らせの一覧には採用や季刊誌の案内も並んでいるので、2026年4月23日の日付と「個人情報漏えいのおそれ」の題を目印にすると見つけやすくなります。

漏えいのおそれのある情報と含まれない情報

発表では、漏えいのおそれのある情報と、含まれていない情報が分けて書かれています。

区分 項目
漏えいのおそれのある情報 患者ID
漏えいのおそれのある情報 氏名(ローマ字またはカタカナ)
漏えいのおそれのある情報 撮影日
漏えいのおそれのある情報 撮影種別
漏えいのおそれのある情報 部位
漏えいのおそれのある情報 部位数
含まれていない情報 病名
含まれていない情報 検査結果
含まれていない情報 撮影した画像データ
含まれていない情報 クレジットカード番号

発表の該当部分を引用します。

当院にて2021年2月から2021年3月の間にCT、MRI、またはRIの撮影をおこなった患者さま626名の以下の情報 患者ID、氏名(ローマ字またはカタカナ)、 撮影日、 撮影種別、 部位、 部位数 ※病名、検査結果、撮影した画像データ、クレジットカード番号は含まれておりません。 出典: hospital.mazda.co.jp

項目を1つずつ見ておきます。患者IDは、病院が患者ごとに付けている番号で、診察券に書かれていることが多いものです。氏名は漢字ではなく、ローマ字かカタカナです。撮影種別はCT、MRI、RIのどれで撮ったか、部位は体のどこを撮ったか、部位数は何か所を撮ったかを表します。

住所、電話番号、生年月日、メールアドレスは、漏えいのおそれのある情報として挙げられていません。発表に挙がっているのは上の6つの項目だけです。そのため、この情報だけで本人に直接電話をかけたり、自宅に郵便を送ったりすることは難しいと考えられます。

一方で、どの部位をどの検査で撮ったかは、健康に関わる情報です。病名や検査結果は含まれていませんが、「この時期に、この部位を撮影した」という事実は、人によっては知られたくないものでしょう。対象の人が不安に感じるのは自然なことです。気になる点は、後で紹介する病院の窓口に確かめてください。

原因:委託先のクラウドのファイル共有設定の誤り

発表で説明されている原因は、外部事業者がクラウドサービス内にデータを保管する際に、ファイル共有設定を誤ったことです。

クラウドサービスとは、インターネット上の事業者のサーバーにファイルを保存して使う仕組みのことです。多くのクラウドサービスには、保存したファイルを誰と共有するかを決める設定があります。「自分だけ」「特定の相手だけ」「リンクを知っている人なら誰でも」といった選び方ができ、ここを誤ると、見せるつもりのない相手からも見える状態になります。

今回の件では、この共有設定の誤りで、本来アクセス権限を持たない第三者から閲覧できる状態になっていました。発表は「一定期間にわたり適切なアクセス制限がなされていなかった」と説明しています。外部からの攻撃で侵入されたという説明ではなく、設定の誤りで見える状態になっていた、という点が今回の件の特徴です。

本事案は、当院よりCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像法)、RI(核医学検査)の画像診断を委託している外部事業者が、当該データをクラウドサービス内に保管する際にファイル共有設定を誤ったことによるものです。 出典: hospital.mazda.co.jp

どのクラウドサービスを使っていたか、具体的にどの設定をどう誤ったかは、発表には書かれていません。この記事でも推測で書くことはしません。

クラウドの共有設定の誤りは、病院に限らず、会社でも個人でも起こりうるものです。共有設定でどのような事故が起きているかは、クラウドストレージの権限設定ミス実例で、Google ドライブや Dropbox の例をもとに整理しています。

閲覧できる状態だった期間と、病院への報告までの流れ

経緯の表から、日付の関係を整理しておきます。読み手が気にするのは「いつからいつまで見える状態だったのか」と「なぜ公表が2026年になったのか」の2点だからです。

閲覧できる状態だった期間は、発表の日付から読み取ると、2023年4月上旬に外部事業者がクラウドサービスに患者管理データを保存したときから、2024年12月中旬に設定を是正したときまでです。撮影から2年ほど経ってからデータがクラウドに保存され、そこから設定が直されるまで見える状態が続いていた、という流れです。

設定が直された後、外部事業者から病院への報告は2026年2月16日でした。外部事業者が2024年11月下旬に設定の問題に気づいて調査を始めてから、病院への報告までに1年あまりがあります。この間の事情は発表には書かれていません。病院は報告を受けた後、対象の患者を特定して個別に通知し、2026年4月23日に公表しています。

病院は、外部事業者に対して、情報漏えいなどの事故のおそれを認識した際には直ちに病院に報告するよう強く指導していると発表しています。また、外部事業者の個人情報の管理状況と再発防止策の履行状況を、定期的に確かめるとしています。報告の流れを見直すことも、今回の対応の1つに入っていると読み取れます。

利用者の側から見ると、大事なのは「今は見えない状態になっている」ことと「二次的な被害は確認されていない」ことです。どちらも発表に明記されています。期間の長さだけで不安を大きくせず、通知の確認と不審な連絡への注意という、できる備えを済ませておけば十分です。

2026年11月1日時点で分かっていることと分かっていないこと

発表を読み直すと、分かっていることと、公表されていないことがはっきり分かれます。両方を並べて整理します。

区分 内容
分かっていること 対象は2021年2月から3月にCT、MRI、RIの撮影をした患者626名
分かっていること 漏えいのおそれのある情報は、患者ID、氏名(ローマ字またはカタカナ)、撮影日、撮影種別、部位、部位数
分かっていること 病名、検査結果、撮影した画像データ、クレジットカード番号は含まれていない
分かっていること 外部事業者は2024年12月中旬に共有設定を是正した
分かっていること 対象の患者には本人に個別に通知した
分かっていること これまでのところ、本件が原因とみられる二次的な被害は確認されていない
公表されていないこと 外部事業者の名前と、使っていたクラウドサービスの名前
公表されていないこと 閲覧できる状態だった間に、実際に誰かが見たかどうか
公表されていないこと 他の医療機関の患者のデータも同じ状態だったかどうか
公表されていないこと お詫びや補償の有無

「公表されていないこと」は、起きていないという意味ではありません。病院が発表に書いていない、という意味です。たとえば、同じ外部事業者に画像診断を委託している他の医療機関があるかどうかは、マツダ病院の発表からは分かりません。他の医療機関で検査を受けた人が心配になった場合は、その医療機関の発表や窓口で確かめてください。

病院と外部事業者の対応

発表に書かれている対応は、外部事業者のものと病院のものに分かれています。

外部事業者の対応は、次のとおりです。

  • 本事案を認識した後、クラウドサービスの共有設定を解除し、第三者からアクセスできない状態にした
  • クラウドサービスを使うときのファイル共有設定の社内ルールを改定し、全社員への周知を完了した
  • 定期的な教育を実施することとした
  • ファイル共有設定を「第三者が閲覧可能な状態」にすると、設定した人とセキュリティ担当者に通知が出る仕組みで管理を強化した

病院の対応は、次のとおりです。

  • 対象の患者に、本人に個別に通知した
  • 外部事業者に対して、個人情報を含むデータの管理状況を定期的に確認する
  • 外部事業者の再発防止策が守られているかを定期的に確認する
  • 外部事業者に、情報漏えいなどの事故のおそれに気づいたら直ちに病院に報告するよう強く指導した

発表には、病院が個人情報の管理を業務委託している立場として、その管理責任を重く受け止めていると書かれています。今後は、病院と委託先の事業者で個人情報の扱いをより一層強化するとしています。

お詫びの品や金銭の補償については、発表には書かれていません。病院が発表していないことを推測で書くことはしません。

外部事業者が導入した「第三者が閲覧可能な状態に設定すると通知が出る仕組み」は、同じ誤りを早く見つけるための対策です。設定を誤っても、担当者とセキュリティ担当者に知らせが届けば、気づかないまま長く公開され続けることを防げます。

自分が対象かを確かめる方法

自分が対象かどうかは、次の2つで考えます。

1つ目は、受診の時期と検査の種類です。対象は、マツダ病院で2021年2月から2021年3月の間に、CT、MRI、またはRIの撮影をした患者です。この期間に別の検査だけを受けた人や、撮影をしていない人は、発表の書き方では対象に入りません。レントゲン(一般のX線撮影)や超音波(エコー)の検査は、発表の対象の検査の種類に挙げられていません。

2つ目は、病院からの通知です。発表には、対象の患者に本人へ個別に通知していると書かれています。通知の方法や時期は発表に書かれていないので、マツダ病院からの郵便物やその他の連絡が届いていないかを、思い当たる範囲で確かめてください。家族が受け取っていて、本人が見ていないこともあります。

どちらか分からない場合は、病院の問い合わせ窓口に確かめるのが確実です。電話番号と受付時間は、後の「問い合わせ窓口」の節にまとめています。

2021年の受診は5年近く前のことなので、正確な日付を覚えていない人も多いはずです。手がかりになるのは、次のようなものです。

  • 病院の領収書や診療明細書(撮影した日と検査の名前が書かれていることがある)
  • 健康保険組合などから届く医療費のお知らせ
  • 確定申告の医療費控除のために保管している書類
  • 紹介状や、他の病院への検査結果の提供の記録

手がかりが見つからなくても、心配する必要はありません。病院の窓口に、氏名と生年月日、診察券の番号などを伝えて、2021年2月から3月に対象の撮影を受けたかどうかを病院の記録で確かめてもらえるか尋ねてみてください。対象の患者を特定して個別に通知したのは病院なので、誰が対象かの記録は病院の側にあります。自分の記憶や書類で確かめられないときは、窓口に任せるのが一番確実な方法です。問い合わせの際は、本人であることを確かめるための質問をされることがあるので、診察券を手元に用意してから電話をかけると話がスムーズに進みます。

対象の家族がいる人も確かめておくと安心です。高齢の家族や子どもが2021年の春にマツダ病院で検査を受けていた場合、通知が届いていても内容が伝わっていないことがあります。

対象の人がすること

通知の内容を確かめる

最初にすることは、病院から届いた通知の内容を確かめることです。通知には、本人の情報が対象に含まれていることや、問い合わせの方法が書かれているはずです。通知が手元にない場合や、内容がよく分からない場合は、病院の窓口に確かめてください。

病院や医療機関を名乗る連絡に応じない

次に、なりすましの連絡への備えです。今回の件で漏えいのおそれのある情報には、住所や電話番号、メールアドレスは含まれていません。それでも、病院や医療機関を名乗る連絡で、個人情報やお金の話をされることがないとは言えません。

次のような連絡には応じないと決めておきます。

  • 「個人情報の流出の件で補償がある」として、口座番号やカード番号を尋ねる電話やメール
  • 「検査結果の確認が必要」として、知らない番号への折り返しや、リンクを開かせるSMS
  • 病院の名前を出して、保険証やマイナンバーカードの写しを送らせる連絡

こうした連絡が来たら、その場で答えず、マツダ病院の公式サイトや診察券に書かれた番号に自分から電話して確かめてください。メールやSMSが本物かどうかの見分け方は、フィッシング詐欺メールの見分け方で、開く前に確かめる点と、開いてしまった後の対処をまとめています。

健康や受診のことは主治医に相談する

今回の件で漏えいのおそれのある情報には、検査結果や病名は含まれていません。発表は情報の扱いについてのもので、検査や治療の中身について触れたものではありません。2021年の検査や今の体調のことで気になることがあれば、それは漏えいの件とは分けて、主治医やかかりつけの医療機関に相談してください。

委託先で起きた件は、どこに問い合わせればよいか

今回の件は、病院そのものではなく、病院が業務を委託している外部事業者のところで起きました。こうした件で患者が迷いやすいのが、「どこに問い合わせればよいのか」です。

答えは、病院です。発表には、病院が患者の個人情報の管理を業務委託している立場として、その管理責任を重く受け止めていると書かれています。患者から見れば、情報を預けた相手は病院であり、問い合わせ先として発表に載っているのもマツダ病院のお問い合わせ窓口です。外部事業者の名前は公表されていないので、患者が外部事業者に直接問い合わせることは想定されていません。

委託先で起きた漏えいのおそれの件では、患者の側でできることが限られているように感じるかもしれません。それでも、確かめられることはあります。

  • 自分が対象に入っているかどうか
  • 自分のどの情報が対象になっているか
  • 病院が委託先に対してどんな確認をしているか
  • 今後、続報が出る予定があるかどうか

こうした点は、窓口に電話すれば答えてもらえる範囲のことです。答えられない点があっても、問い合わせた記録は残ります。気になることをメモにしてから電話すると、聞き漏らしを防げます。

家族の分を確かめるとき

2021年の春にマツダ病院で検査を受けたのが、本人ではなく家族だという人もいるはずです。とくに高齢の親や、小さな子どもの検査に付き添った人は、家族の分を代わりに確かめることになります。

家族の分を確かめるときは、次のことに気をつけてください。

  1. まず本人(または保護者として子ども)の診察券や、病院からの郵便物を探す
  2. 病院からの通知が届いていれば、内容を本人と一緒に確かめる
  3. 窓口に問い合わせるときは、本人との関係と、本人の同意を得ていることを伝える
  4. 病院から、本人確認のための質問をされたら、それに沿って答える

病院が個人情報について、家族からの問い合わせにどこまで答えられるかは、病院の決まりや本人の同意の有無で変わります。答えてもらえない場合は、本人から問い合わせてもらうか、本人と一緒に電話をかけてください。

高齢の家族の場合は、この件をきっかけに、病院や役所を名乗る電話への対応を話し合っておくとよいでしょう。「お金の話が出たら、その場で決めずに家族に相談する」という決まりを1つ作っておくだけで、なりすましの電話に落ち着いて対応できます。

医療機関を名乗る連絡の見分け方

今回の件で漏えいのおそれのある情報には、連絡先は含まれていません。それでも、漏えいの報道があった後は、病院や医療機関、健康保険の窓口を名乗る不審な連絡が増えることがあります。対象の人もそうでない人も、医療に関わる連絡の見分け方を知っておくと役に立ちます。

本物の医療機関からの連絡と、なりすましの連絡を見分けるときの目安は、次のとおりです。

見るところ 本物の連絡で多い形 注意したい形
連絡の手段 郵便、公式サイトのお知らせ、受診時の案内 知らない番号からのSMS、個人名のメールアドレス
求められること 窓口への問い合わせ、受診の予約 口座番号、カード番号、暗証番号の入力
急がせ方 期限があっても、問い合わせ先が明記されている 「今日中に」「今すぐ」と急がせる
お金の話 医療費の請求は窓口や明細で示される 「還付金がある」「補償金を振り込む」と言って手続きをさせる

とくに気をつけたいのは、「医療費の還付金がある」「個人情報の流出の補償金を振り込む」として、ATMや銀行のアプリを操作させる手口です。お金を受け取るためにATMを操作させることは、本物の医療機関や役所ではまずありません。

不審な連絡が来たら、その連絡に書かれた電話番号やリンクは使わず、診察券や公式サイトに載っている番号に自分からかけて確かめてください。マツダ病院の件であれば、公式サイトのお知らせに載っているお問い合わせ窓口が確かめ先です。

病院からの郵便であっても、封筒に書かれた差出人や連絡先が、ふだん受け取っている病院の書類と同じかどうかを見ておくと安心です。少しでも違和感があれば、封筒の番号ではなく、診察券の番号にかけて確かめます。

受診するときに患者ができること

今回の件は、患者の側ではどうにもできない、委託先の設定の誤りで起きました。それでも、ふだん病院を受診するときに、患者の側でできることはあります。

1つは、病院の個人情報保護方針を一度読んでおくことです。多くの病院は、公式サイトに個人情報の扱いの方針を載せていて、業務の委託や、情報を第三者に提供する場合の考え方が書かれています。マツダ病院の公式サイトにも、個人情報保護方針と、個人情報の開示請求についての案内があります。

もう1つは、自分の情報について知りたいことがあれば、遠慮せずに病院に尋ねることです。病院が自分のどんな情報を持っているかを知りたいときは、開示の請求という手続きがあります。手続きの方法や費用は病院によって違うので、病院の案内で確かめてください。

診察券や病院からの書類を、受診が終わった後も一定期間保管しておくことも役に立ちます。今回のように、何年も前の受診について通知が来たときに、自分が対象かどうかを確かめる手がかりになるからです。

問い合わせ窓口

発表に載っている本件の問い合わせ先は、次のとおりです。

項目 内容
窓口 マツダ病院 お問い合わせ窓口
電話番号 070-7577-6084
受付時間 月曜日から金曜日 8:30から17:00(祝日を除く)

この番号は、本件のための問い合わせ先として発表に載っているものです。病院の代表番号(082-565-5000)とは別です。本件について問い合わせるときは、発表に載っているこの番号にかけてください。

携帯電話の番号の形(070から始まる番号)なので、知らない番号からの電話を警戒している人は、かけるのをためらうかもしれません。この番号は、マツダ病院の公式サイトのお知らせに、本件の問い合わせ先として載っているものです。心配な場合は、公式サイトのお知らせのページを開いて、番号が同じかどうかを確かめてからかけてください。

電話をする前に、次のことを手元に用意しておくと話が早く進みます。

  • 診察券(患者IDが書かれていることが多い)
  • 2021年に撮影を受けたおおよその時期と、検査の種類
  • 病院から通知を受け取った場合は、その日付と内容

窓口の側から、電話で口座番号やカード番号を尋ねられることは考えにくいので、もしマツダ病院を名乗る相手から電話がかかってきてお金の話をされたら、一度切って、公式サイトに載っている番号に自分からかけ直して確かめてください。

在宅で仕事をする人が気をつけたいこと

今回の件の原因は、クラウドサービスのファイル共有設定の誤りでした。在宅で仕事をする人にとって、これは他人事ではありません。在宅の仕事では、取引先から預かった資料や顧客の名簿を、クラウドストレージで受け渡すことが多いからです。

在宅で仕事をする人が、取引先の情報を預かる立場として気をつけたいことは、次のとおりです。

  • 共有のリンクを作るときは、「リンクを知っている人なら誰でも」ではなく、相手を指定して共有する
  • 仕事が終わったファイルの共有は解除し、取り決めに沿って削除する
  • 定期的に、自分が共有しているファイルの一覧を見直し、不要な共有が残っていないかを確かめる
  • 共有の設定を誤ったと気づいたら、すぐに直したうえで、取引先に知らせる

最後の点は、今回の件から学べることでもあります。設定の誤りに気づいて直しても、取引先や情報の持ち主に知らせるのが遅れると、本人への通知や公表も遅れます。個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者が委員会への漏えい等の報告をしなければならない場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等や、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。個人で仕事を受けていても、預かった情報で事故が起きれば、取引先がこうした対応を迫られることがあります。

今回の件で外部事業者が入れた対策は、在宅で仕事をする人にもそのまま参考になります。発表によると、外部事業者は、共有設定の社内ルールを改定して全社員に周知し、定期的な教育を行い、「第三者が閲覧可能な状態」に設定すると設定者とセキュリティ担当者に通知が出る仕組みを導入しました。個人で仕事を受けている人に当てはめると、次のような形になります。

  • 共有の設定の決まりを自分で1つ決めて、守る(たとえば「取引先の資料は相手を指定して共有する」)
  • 月に一度など、共有しているファイルの一覧を見直す日を決める
  • 使っているクラウドストレージに、外部への共有を知らせる機能や、共有の一覧を確かめる画面があれば使う

1人で仕事をしていると、設定の誤りに気づいてくれる同僚がいません。だからこそ、仕組みと習慣で誤りに気づけるようにしておくことが、取引先の情報を守ることにつながります。

クラウドストレージの共有の設定の具体的な見直し方は、フリーランスのクラウドストレージ運用!Google DriveとDropboxの安全な権限設定で、画面の操作に沿って紹介しています。

運営の現場から見えること

フリーランスや在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、仕事の受け渡しで起きるつまずきの多くは、高度な攻撃ではなく、共有の設定やファイルの送り先の誤りといった、ありふれた操作から始まっています。そして、誤りに気づいたときにすぐ取引先に知らせた人ほど、その後も信頼されて仕事を続けています。

運営の現場で見ていると、預かった情報の扱いで信頼を得ている人には共通点があります。仕事を始める前に、資料の受け渡しの方法と、仕事が終わった後の削除の方法を取引先と決めておくことです。決めておけば、共有の設定をどうするかで迷わず、仕事が終わったときにファイルを残したままにすることもなくなります。取引先にとっても、情報の行き先がはっきりしている相手は安心して任せられます。

誤りを隠さずに早く知らせることは、言いにくいものです。それでも、知らせるのが早いほど、取引先は本人への連絡や対策を早く打てます。預かった情報を守る仕事は、設定を正しくすることと、誤ったときに早く報告することの両方でできています。

在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事に関心がある人は、@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、仕事の種類と探し方を紹介しています。

よくある質問

Q. 2021年にマツダ病院でレントゲンを撮りましたが、対象ですか?

発表で対象とされているのは、2021年2月から2021年3月の間にCT、MRI、またはRIの撮影をした患者626名です。レントゲン(一般のX線撮影)は対象の検査の種類に挙げられていません。対象かどうかはっきりしない場合は、マツダ病院 お問い合わせ窓口(070-7577-6084、月曜日から金曜日 8:30から17:00、祝日を除く)に確かめてください。

Q. 検査の画像や結果も見られる状態だったのですか?

発表では、病名、検査結果、撮影した画像データ、クレジットカード番号は含まれていないと明記されています。漏えいのおそれのある情報は、患者ID、氏名(ローマ字またはカタカナ)、撮影日、撮影種別、部位、部位数の6つです。画像そのものや診断の内容は対象外とされています。

Q. 今も第三者から見える状態ですか?

発表によると、外部事業者は2024年12月中旬にファイル共有設定を是正し、第三者から閲覧できない状態にしました。外部事業者が本事案を認識した後、共有設定を解除し、すでに第三者からアクセスできない状態になっていると説明されています。これまでのところ、本件が原因とみられる二次的な被害は確認されていません。

Q. 病院から通知が届いていませんが、対象ではないということですか?

発表では、対象の患者には本人に個別に通知したと書かれています。ただ、家族が受け取っていて本人が見ていない場合や、引っ越しなどで届いていない場合も考えられます。2021年2月から3月にCT、MRI、RIの撮影をした覚えがあれば、通知の有無にかかわらず、病院のお問い合わせ窓口に確かめると確実です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方