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KDDIの情報漏洩|ISP事業者向けメールシステム メールアドレス12,231,954名・パスワード7,616,173名 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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KDDIの情報漏洩|ISP事業者向けメールシステム メールアドレス12,231,954名・パスワード7,616,173名 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓KDDIの情報漏洩について
  • ✓ISP事業者向けメールシステムへの不正アクセスを2026年6月23日の初報と7月6日(7月21日更新)の報告で整理
  • ✓BIGLOBE・J:COM・@nifty・コミュファ光・ピカラ・CPIのメールが対象で

KDDIの情報漏洩について、KDDI株式会社は2026年6月23日、インターネットサービスプロバイダー(ISP事業者)向けに提供するメールシステムが不正アクセスを受け、各ISPのメールサービスの情報の一部が外部に漏えいした可能性があると初めて公表しました。7月6日の報告(7月21日更新)では、漏えいした事実が確認された人数として、システムで作られたメールアドレスが12,231,954名、パスワードが7,616,173名(メールアドレスの人数の内数)と発表しています。対象はBIGLOBE、J:COM、@nifty、コミュファ光、ピカラ、CPIの6社のメールサービスで、auメールやUQ mobileメール、au one netメールは別の設備のため影響はないとされています。2026年11月1日時点で、対象のパスワードは各ISPが変更や無効化を済ませ、7月29日には総務省がKDDIに文書で行政指導を行っています。補償についての記載はありません。 対象のメールサービスを使っている人がまずすることは、契約しているISPの案内に沿ってメールのパスワードを設定し直すこと、同じパスワードをほかのサービスで使っていればそちらも変えること、ISPやKDDIを名乗るメールのリンクからパスワードを入力しないことの3つです。

この記事は、2026年11月1日時点でKDDIと各ISP、総務省の公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。各ISPの件数は、それぞれの会社の公式の発表で確かめられたものだけを書き、報道の数字は入れていません。

KDDIのメールシステムへの不正アクセスで何が起きたのか

今回の事案の舞台は、KDDIが開発し、ISP事業者に提供しているメールの基盤です。ISPとは、家庭や会社をインターネットにつなぐサービスを提供する会社のことで、光回線の契約と一緒に「@biglobe.ne.jp」のような独自のメールアドレスを利用者に配っています。KDDIの発表によると、このメール基盤は、メールアカウントの管理、メールの送受信、Webメール、メールデータの保存などを一体で提供するシステムで、各ISPはこれを自社のメールサービスの土台として使っていました。

7月6日の報告(7月21日更新)で発表された骨子は次のとおりです。

  • KDDIがシステムの一部として導入していた第三者製のソフトウェアの脆弱性が悪用された
  • 一部のISPでは、2026年5月16日から不正アクセスが発生していた
  • KDDIは2026年6月17日に不正アクセスを確認し、同日システムを改修して脆弱性に対処した
  • 脆弱性は、6月17日の時点でソフトウェアのベンダー(作った会社)も認識していないものだった
  • 漏えいした事実が確認されたのは、メールアドレス12,231,954名、パスワード7,616,173名(内数)
  • auメール、UQ mobileメール、au one netメールは異なる設備で作られていて、影響や漏えいはない

脆弱性とは、ソフトウェアの作りの中にある、攻撃に使われうる弱いところのことです。作った会社もまだ知らない脆弱性は、修正の手段が用意される前に悪用されるため、防ぐのが難しいとされています。KDDIの報告では、ベンダーがこの脆弱性を公的機関に届け出て、情報の公開に向けて取り組んでいると書かれています。

KDDIの報告は、次のように述べています。

本件不正アクセスは、当社が本システムの一部として導入していた第三者製のソフトウェア(以下 本ソフトウェア)の脆弱性(以下 本脆弱性)を悪用されたことによるもので、一部の ISP 事業者さまにおいて、2026 年 5 月 16 日から発生していました。 出典: newsroom.kddi.com(ISP事業者向けメールシステムに対する不正アクセスについてのお詫びとご報告)

対象のISPとメールサービス

6月23日の初報で、KDDIは対象のISPとメールサービスを次の6社と発表しています(五十音順)。

ISP 対象のメールサービス
株式会社STNet 「ピカラ光サービス」「ピカラモバイルサービス」「お仕事ピカラサービス」に係るメールサービス
株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ レンタルサーバー「CPI」のメールサービス
JCOM株式会社 「J:COM NET」とケーブルテレビ事業者向けメールサービス
中部テレコミュニケーション株式会社 コミュファ光・ビジネスコミュファのメールサービス
ニフティ株式会社 @niftyメール
ビッグローブ株式会社 BIGLOBEメール

J:COMの「ケーブルテレビ事業者向けメールサービス」とは、J:COMが取引先の地域のケーブルテレビ会社に提供しているメールサービスのことです。地域のケーブルテレビ会社のインターネットを契約していて、その会社のメールアドレスを使っている人も、対象に含まれている可能性があります。

公表の経緯:6月23日の初報から7月29日の行政指導まで

日付の順に整理すると、次のようになります。

日付 出来事
2026年5月16日 一部のISPで不正アクセスが発生(7月6日の報告で判明)
2026年6月17日 KDDIが不正アクセスを確認。同日システムを改修
2026年6月21日 外部との通信を制御するすべてのサーバーにEDRの導入を完了。各ISPにお客さま情報の漏えいの可能性を報告
2026年6月23日 KDDIが初報を公表。最大1,422万件のメールアドレス・パスワードに漏えいの可能性。第三者機関の調査で、この脆弱性以外の不審な痕跡がないことを確認
2026年6月24日 総務省が電気通信事業法に基づき、KDDIに報告を求める(報告徴収)
2026年7月6日 KDDIが総務省に報告書を提出し、漏えいが確認された人数を公表。各ISPも件数を公表
2026年7月21日 KDDIがメールアドレスの漏えいの人数を12,231,954名に訂正
2026年7月29日 総務省がKDDIに、通信の秘密の保護に係る措置として文書で行政指導

EDRとは、サーバーやパソコンの不審な動きを見張り、攻撃の兆しを見つけたら素早く対処するための仕組みのことです。

初報の「最大1,422万件」には、解約した客や、一定の期間使っていない休眠の客も含まれていました。パスワードには、ハッシュ化・暗号化されたものも含まれると書かれています。ハッシュ化とは、パスワードを元に戻せない形の文字列に変えて保存することです。7月6日の報告では、調査を経て、漏えいした事実が確認された人数として、メールアドレス12,231,954名、パスワード7,616,173名が示されました。

2026年11月1日時点で、KDDIの報道発表の一覧に、この件の7月6日の報告より後のお知らせは見当たりません。

各ISPが公表した件数

各ISPは、7月6日前後に、それぞれの公式サイトで自社の件数を公表しています。2026年11月1日時点で各社の公式の発表で確かめられた数字は、次のとおりです。

ISP 漏えいが確認された情報と人数(各社の公式発表より)
ビッグローブ(BIGLOBEメール) メールアドレス 5,016,432人、パスワード 4,631,775人(メールアドレスの人数の内数)
JCOM(J:COM NET) 電子メールアドレス 2,473,191名
JCOM(ケーブルテレビ事業者向けメールサービス) 電子メールアドレス 118,752名(2026年7月21日訂正)、パスワード 1,257名(内数)
中部テレコミュニケーション(コミュファ光・ビジネスコミュファ) メールアドレス 727,176名、メールパスワード 724,344名(メールアドレスの人数の内数)
STNet(ピカラ) メールアドレスとパスワード。お客さま数 397,152名、メールアドレスとパスワードの数 456,159件(法人の客を含む)

ニフティ(@niftyメール)とKDDIウェブコミュニケーションズ(CPI)については、2026年11月1日時点で各社の公式のお知らせを開いて確かめた範囲で、件数の記載が見つかりませんでした。ここでは件数を書きません。CPIは、影響の範囲を7月7日に確定させ、影響が確認された客には7月10日までに、対象のドメインのサーバー管理者に個別にメールで連絡すると案内しています。

JCOMについては、「J:COM NET」の客で漏えいが確認されたのはメールアドレスだけで、パスワードの漏えいは確認されていないと発表されています。初期の調査でパスワードの漏えいの可能性を否定できなかったため、一部の客には予防のためにパスワードのリセットを行ったとも書かれています。

各社の発表は、ビッグローブの「BIGLOBEメール」への不正アクセス発生のお詫びとご報告(第二報)、JCOMの当社メールサービスに対する不正アクセスの発生について、中部テレコミュニケーションのコミュファ光・ビジネスコミュファのメールサービスに対する不正アクセスの発生に関するお詫びとご報告、STNetの弊社メールサービスへの不正アクセス事案に関するお詫びとご報告、ニフティの当社メールサービスへの不正アクセスについて(第二報)、CPIのお客さま影響確定のお知らせで、それぞれ原文を確かめられます。

STNetの数字では、お客さま数よりメールアドレスとパスワードの数のほうが多くなっています。1人の客が複数のメールアドレスを持っている場合があるためと説明されています。

ISPの側から見た経緯

各ISPの発表を読むと、KDDIから知らせを受けた時期や、ISPの側で気づいていた異変が分かります。公式の発表で確かめられた範囲で整理すると、次のとおりです。

ISP 発表に書かれている経緯
ニフティ 5月24日にシステムで不正アクセスが発生(KDDIからの報告で後日判明)。5月29日にメールシステムの急な負荷の上昇を認知し、IMAP経由の不正ログインを疑って該当者に通知。6月15日にIMAPの新規の接続を制限。6月17日にKDDIから報告を受理。6月23日に第一報と特設窓口の開設
JCOM 自社では5月16日から発生。6月18日にKDDIから第一報を受け、6月21日にお客さま情報の漏えいの可能性について正式な報告を受けた
ビッグローブ 6月21日にKDDIから、不正アクセスとお客さま情報の漏えいの可能性の報告を受けた
中部テレコミュニケーション 6月21日にKDDIから、不正アクセスとお客さま情報の漏えいの可能性の報告を受けた

IMAPとは、メールソフトがサーバーに保存されたメールを読みにいくための仕組みのことです。ニフティの経緯からは、ISPの側でも5月下旬から不審なログインの兆しに気づき、対処を重ねていたことが分かります。

ISPによって、不正アクセスが始まった日や、KDDIから知らせを受けた日が少しずつ違います。自分のISPの経緯を知りたい場合は、そのISPの公式サイトのお知らせを読むのが確実です。

総務省の行政指導で示された「メールボックスの閲覧」

総務省は7月29日、KDDIに対し、通信の秘密の保護を徹底し、再発防止策などの必要な措置を講じて実施状況を報告するよう、文書による行政指導を行いました。総務省の報道資料は、事案を次のように説明しています。

令和8年5月16日から同年6月17日までにかけて、外部からの不正アクセスに起因し、ユーザーのメールアドレスやメールシステムへログインするためのパスワード等のメール関連情報が漏えいし、パスワードを窃取した第三者において、約762万人のユーザーのメールボックス内の情報が閲覧可能な事態となっていた事案(以下「本事案」といいます。)が発覚しました。 出典: soumu.go.jp(KDDI株式会社に対する通信の秘密の保護に係る措置(指導))

総務省は、これが電気通信事業法に定める通信の秘密の漏えいにあたると認め、徹底した再発防止に努めるよう厳重に注意する文書を出しています。通信の秘密とは、メールや電話の中身や、誰と誰がやり取りしたかを、通信の会社が他人に漏らしてはならないという決まりのことです。

ここで大切なのは、パスワードが盗まれた人については、メールアドレスとパスワードだけでなく、メールボックスの中身(受け取ったメールや送ったメール)が第三者に見られる状態だったという点です。メールボックスには、ほかのサービスのパスワード再設定のメール、契約の書類、請求書、身分証明書の画像など、大切な情報が入っていることがあります。この点は、後の「対象の人がすること」で詳しく書きます。

なお、総務省は6月24日に、電気通信事業法に基づいて、発生原因、影響範囲、対応状況、利用者への対応状況、再発防止策の報告をKDDIに求めていました。KDDIは7月6日に報告書を提出しています。

auメールは大丈夫か

「KDDI」と聞いて、auのスマートフォンのメールを心配する人もいるでしょう。KDDIの7月6日の報告では、次のように書かれています。

  • 当社モバイルおよび固定インターネットのメールサービス(auメール、UQ mobileメール、au one netメール)は、異なる設備で構築されている
  • 本件不正アクセスによる影響や情報の漏えいはない

auメールやUQ mobileメール、au one netメールだけを使っている人は、今回の件の対象ではありません。ただし、auのスマートフォンを使っていても、自宅の光回線でBIGLOBEやJ:COMなどのメールアドレスを使っている人は、そちらのメールアドレスが対象に含まれている可能性があります。自分が使っているメールアドレスの「@」より後ろを確かめてください。

また、2026年10月30日には、KDDIとライフネット生命保険が、ライフネット生命の一部のシステムへの不正アクセスで、KDDIの客の情報が漏えいした可能性があると連名で発表しています。これは今回のメールシステムの件とは別の事案です。そちらの内容はライフネット生命とKDDIの情報漏洩の可能性で整理しています。

KDDIの対応と、2026年11月1日時点で分かっていること

KDDIの7月6日の報告で示された対応は、次のとおりです。

対応 内容
被害拡大の防止 6月17日にシステムを改修し、脆弱性に対処
見張りの強化 6月21日に、外部との通信を制御するすべてのサーバーへのEDRの導入を完了
調査 6月23日に、第三者機関のフォレンジック調査で、この脆弱性以外の不審な痕跡がないことを確認
パスワード ISPと連携し、対象の客のメールのパスワードの変更を進め、変更していない客はISPが強制的に変更
今後の対策 ソフトウェアの設計書とプログラムを、AIも使って網羅的に分析。ISPと共に、よりセキュリティの強い通信規格への移行を早めに進める

フォレンジック調査とは、コンピューターに残った記録を調べて、何が起きたかを突き止める鑑識のような調査のことです。

今後の対策のうち、ソフトウェアの設計書とプログラムの分析は、今回悪用されたのと同じような弱いところがほかに残っていないかを、細かく洗い出すためのものです。報告には、その結果をもとに、ソフトウェアに不具合や欠陥がないかを細部まで確かめると書かれています。利用者の側でこの作業の進み具合を確かめる方法はありませんが、続報が出たときは、KDDIの報道発表と各ISPのお知らせで確かめてください。

各ISPも、7月6日前後に、パスワードを変えていない客のパスワードを強制的に変更したり、無効にしたり、リセットしたりする措置を進めると発表しました。たとえばニフティは、6月26日から順次、メールのパスワードの変更が確認できないメールアドレスのパスワードを無効にし、一両日中に完了する見込みと案内しています。

補償やお詫びの品については、KDDIの初報と7月6日の報告に記載がありません。発表にないことは分からないため、ここでも推測しません。漏えいの補償の考え方は情報漏洩の補償はもらえるのかで整理しています。

自分が対象かを確かめる方法

まず、自分が使っているメールアドレスが、対象の6社のメールサービスのものかを確かめます。

  1. 自分のメールアドレスの「@」より後ろを見る
  2. BIGLOBE、J:COM(地域のケーブルテレビ会社のメールを含む)、@nifty、コミュファ光、ピカラ、CPIのいずれかのメールサービスなら、対象に含まれている可能性がある
  3. 契約しているISPから、パスワードの変更やリセットの案内が届いていないかを見る
  4. 解約したISPのメールアドレスでも、初報の時点では解約した客や休眠の客も含まれていたため、心当たりがあれば元のISPに確かめる

各ISPは、対象の客に個別に連絡したと発表しています。案内の内容はISPによって違うため、自分のISPの公式サイトのお知らせで確かめるのが確実です。案内を確かめるときは、メールのリンクからではなく、自分でISPの公式サイトを開いて、会員向けのページに同じ内容が出ているかを見てください。

ISPごとの問い合わせ先のうち、公式の発表で確かめられたものは次のとおりです。

ISP 窓口 受付時間
ビッグローブ(個人の客) BIGLOBEお客様相談 特設窓口 0120-69-6068 年中無休 9時から20時
ビッグローブ(法人の客) 法人コンタクトセンター 0120-26-5644 平日 9時から12時、13時から17時
JCOM J:COMカスタマーセンター 0120-998-809 年中無休 9:00から18:00
ニフティ @nifty特設ダイヤル 0120-985-275 毎日 10時00分から18時00分

中部テレコミュニケーション、STNet、CPIの窓口は、各社の公式サイトのお知らせで確かめてください。

対象の人がすること

漏えいした項目と、総務省が指摘したメールボックスの閲覧に合わせて、要るものだけを順に進めます。

メールのパスワードを設定し直す

対象の客のメールのパスワードは、各ISPが変更、無効化、リセットのいずれかの措置を進めました。メールソフトやスマートフォンでメールが受け取れなくなった人は、ISPの案内に沿って新しいパスワードを設定し、メールソフトの設定も新しいパスワードに直します。

新しいパスワードは、ほかのサービスで使っていない、長く推測されにくいものにします。ISPの会員向けのページで、ログインの確認を強める設定ができる場合は、あわせて設定しておくと安心です。

同じパスワードをほかのサービスで使っていた場合

ISPのメールのパスワードと同じものを、通販やSNS、ネット銀行などで使っていた場合は、そちらのパスワードを先に変えます。攻撃者は、手に入れたメールアドレスとパスワードの組み合わせを、ほかのサービスのログイン画面で試すことがあるためです。パスワードが漏れたときの全体の手順はパスワードが漏れたときにすることにまとめています。

メールボックスの中身が見られた可能性を考える

パスワードが盗まれた人は、メールボックスの中身が見られる状態だったと総務省は指摘しています。2026年5月16日から6月17日までの間に、自分のメールボックスにどのようなメールが入っていたかを思い出し、次のようなものがあれば対処します。

  • ほかのサービスのパスワード再設定や、ログインの確認コードのメール:そのサービスのパスワードを変え、ログインの履歴を確かめる
  • ネット銀行やクレジットカードの利用のお知らせ:明細に身に覚えのない取引がないかを確かめる
  • 身分証明書の画像や、契約書、請求書を添付したメール:悪用されていないか注意し、必要ならその書類を発行した先に相談する
  • 仕事の取引先とのやり取り:取引先に今回の件を伝え、自分を装った連絡に注意してもらう

身に覚えのない認証コードが届いたときの考え方は身に覚えのない認証コードが届いたときで整理しています。

メールの設定が書き換えられていないかを確かめる

ここからは一般的な確かめ方です。パスワードを知った第三者がメールサービスにログインすると、気づかれないように設定を書き換えることがあります。ISPの会員向けのページやWebメールにログインし、次の設定に見覚えのない変更がないかを確かめてください。

  • 届いたメールを別のアドレスへ自動で転送する設定
  • 特定の差出人のメールを自動で削除したり、別のフォルダに移したりする振り分けの設定
  • 送信者の名前や署名
  • パスワードを忘れたときの連絡先として登録したメールアドレスや電話番号

見覚えのない転送先や振り分けがあれば、削除してからパスワードを変え直します。どの設定がどこにあるかはISPごとに違うため、ISPの公式サイトの使い方のページで確かめてください。

ISPやKDDIを名乗るメールへの備え

漏えいしたメールアドレスには、ISPやKDDIを名乗る偽のメールが届くことがあります。次のような内容のメールは、リンクを開かずに、自分でISPの公式サイトを開いて確かめます。

  • 「パスワードの有効期限が切れました。こちらから再設定してください」
  • 「メールボックスの容量の確認のため、ログインしてください」
  • 「不正アクセスのお詫びとして、ポイントを付与します」

偽のメールの見分け方はフィッシング詐欺のメールの見分け方にまとめています。

メールの通信規格の移行で起きること

KDDIは今後の対策として、ISPと共に、よりセキュリティの強い通信規格への移行を早めに進めると発表しています。従来型のメールソフトなどを使う客への影響を考えながら進める、とも書かれています。

ここからは一般的な説明です。家庭向けのメールサービスでは、パソコンのメールソフトがメールアドレスとパスワードだけでサーバーに接続する、昔ながらの仕組みがいまも広く使われています。この仕組みは古いメールソフトでも使える一方で、パスワードが知られると、どこからでもメールボックスに入られてしまいます。より強い規格に移ると、パスワードだけでは接続できなくなる代わりに、古いメールソフトが使えなくなることがあります。

どの規格に、いつ移るのかは、2026年11月1日時点でKDDIの発表には具体的に書かれていません。古いメールソフトで対象のISPのメールを受け取っている人は、ISPからメールソフトの設定の変更についての案内が届いたら、早めに確かめてください。案内の真偽は、ISPの公式サイトで確かめるようにします。

解約したISPのメールアドレスについて

初報の「最大1,422万件」には、解約した客や、一定の期間使っていない休眠の客も含まれていました。以前に契約していたISPのメールアドレスを、いまは使っていない人も、情報が残っていた可能性があります。

解約したメールアドレスで気をつけたいのは、そのアドレスをほかのサービスのログインに登録したままになっている場合です。古いISPのメールアドレスで通販やSNSに登録していて、パスワードも同じものを使っていたなら、そのサービスのパスワードを変え、登録しているメールアドレスをいま使っているものに変えておきます。

解約したISPから案内が届かないこともあります。心当たりがある場合は、元のISPの公式サイトのお知らせを見て、自分が対象に含まれるかを確かめる方法が書かれていないかを確認してください。

ISPのメールアドレスを使い続けるか考える

今回の件をきっかけに、ISPのメールアドレスを使い続けるかどうかを考える人もいるでしょう。ISPのメールアドレスには、長く使っていて連絡先として多くの人に知られている、という良さがあります。一方で、光回線の契約を変えると使えなくなることがあり、ログインの確認を強める設定ができるかどうかも、ISPによって違います。

使い続ける場合は、パスワードをほかのサービスと分け、ISPが用意している守りの設定をできるだけ使います。別のメールサービスに移る場合は、次の順番で進めると、連絡が途切れにくくなります。

  1. 新しいメールアドレスを用意し、ログインの確認を強める設定をする
  2. 通販、銀行、行政のサービスなど、ログインに使っている登録先のメールアドレスを新しいものに変える
  3. 家族や取引先に、新しいメールアドレスを知らせる
  4. しばらくは古いメールアドレスにも目を通し、知らせ漏れがないかを確かめる

どちらを選ぶにしても、メールアドレスはほかのサービスの「鍵の受け取り口」になっている、という点を意識しておくと、守るべき場所が分かりやすくなります。

家族のメールアドレスも確かめる

光回線のISPのメールアドレスは、家族の分として複数のアドレスを持っていることがあります。STNetの発表でも、1人の客が複数のメールアドレスを持っている場合があると書かれています。自分のメールアドレスだけでなく、家族に配ったメールアドレスも、対象に含まれていないかを確かめてください。

特に、高齢の家族がISPのメールアドレスを長く使っている場合は、次の点に気をつけます。

  • ISPからの案内に気づかず、パスワードが無効になってメールが届かなくなっている
  • パスワードをほかのサービスと同じにしている
  • 偽のメールに書かれたリンクから、パスワードを入力してしまう

家族に一声かけて、メールが受け取れているか、ISPから案内が届いていないかを一緒に確かめると安心です。パスワードを設定し直すときは、本人が覚えやすく、ほかのサービスと違うものを一緒に考え、紙に書く場合は人目につかない場所に保管するよう伝えておくとよいでしょう。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で仕事をする人の中には、ISPのメールアドレスを仕事の連絡先として長く使っている人がいます。その場合、取引先とのやり取りや、預かった資料を添付したメールが、メールボックスに残っていることがあります。総務省が指摘したように、パスワードが盗まれた人はメールボックスの中身が見られる状態だったため、取引先の情報が見られた可能性も考える必要があります。

取引先から個人情報を預かる仕事をしている人は、預かった情報が漏えいしたときの流れも知っておくと役に立ちます。個人情報保護委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」では、不正の目的で行われたおそれがある行為による個人データの漏えい(またはそのおそれ)や、本人の数が1,000人を超える漏えいなどの場合に、事業者に報告が義務付けられていると説明されています。詳しくは個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページで確かめられます。

自分のメールアドレスが対象だった場合は、自分で判断して抱え込まず、取引先に今回の件と、メールボックスに残っていた取引先の情報の範囲を伝えることが、取引先を守ることにつながります。あわせて、仕事の連絡先を、ログインの確認を強められるメールサービスに移すことも考えてみてください。

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、仕事のメールと私用のメールを分け、預かった資料を仕事が終わったら返すか削除しています。地味な手当てですが、中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼につながります。

情報を守る力を仕事に生かす

情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として頼まれる力でもあります。小さな会社や店の中には、メールソフトの設定の見直し、パスワードの管理のしかたの整理、社員向けの注意喚起の文面づくりなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような発表を正確に読み、「何が漏えいしたのか」「利用者は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。

在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類は、@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。

KDDIのメールシステムの件は、2026年11月1日時点で7月6日の報告(7月21日更新)と7月29日の総務省の行政指導が最新です。対象のメールサービスを使っている人は、メールのパスワードの設定し直し、同じパスワードの使い回しの見直し、メールボックスに残っていた大切なメールの確認の3つを先に済ませ、通信規格の移行などの続報は契約しているISPの公式サイトで確かめてください。

よくある質問

Q. auのスマートフォンのメールも対象ですか?

対象ではありません。KDDIの7月6日の報告では、auメール、UQ mobileメール、au one netメールは異なる設備で作られていて、今回の不正アクセスによる影響や情報の漏えいはないとされています。ただし、自宅の光回線でBIGLOBEやJ:COMなどのメールアドレスを使っている場合は、そちらが対象に含まれている可能性があります。

Q. 自分のメールアドレスが対象かどうか、どうやって確かめればよいですか?

メールアドレスの「@」より後ろを見て、BIGLOBE、J:COM(地域のケーブルテレビ会社のメールを含む)、@nifty、コミュファ光、ピカラ、CPIのメールサービスかを確かめます。該当する場合は、契約しているISPの公式サイトのお知らせと、ISPから届いた案内を確かめ、分からなければISPの窓口に問い合わせてください。

Q. パスワードはすでに変えられているのですか?

各ISPは7月6日前後に、パスワードを変えていない対象の客について、強制的な変更、無効化、リセットのいずれかを進めると発表しています。メールが受け取れなくなった人は、ISPの案内に沿って新しいパスワードを設定してください。同じパスワードをほかのサービスで使っていた場合は、そちらも変えておきます。

Q. 補償はありますか?

2026年11月1日時点で、KDDIの6月23日の初報と7月6日の報告(7月21日更新)には、補償についての記載はありません。各ISPの対応はそれぞれの公式サイトで確かめてください。お詫びのポイントや返金を名乗るメールのリンクは開かず、自分でISPの公式サイトを開いて同じ案内が出ているかを確かめてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方