未経験から児童発達支援で働く|受け入れている募集と、慣れるまで


この記事のポイント
- ✓児童発達支援は未経験・無資格でも入れる募集が多い職場です
- ✓なぜ受け入れられるのかを人員基準から説明し
- ✓未経験を歓迎している募集の種類
「子どもに関わる仕事がしたい。でも、保育士の資格もないし、障害のある子どもと接したこともない」。
児童発達支援の求人を見ながら、そう迷っている方は多いと思います。求人サイトには「未経験OK」「無資格OK」の文字が並んでいるのに、本当に大丈夫なのか、入ってから何を任されるのかが見えないんですよね。
大丈夫ですよ。児童発達支援は、未経験の人を受け入れる仕組みが、制度の中にもともと組み込まれている職場です。
この記事では、なぜ未経験でも入れるのかを国の基準から説明したうえで、実際に未経験を受け入れている募集の種類、入ってから慣れるまでの流れ、つまずきやすいところ、そして資格につながる道筋まで、順番にお話しします。
未経験でも入れる理由は「人数に数える職員」と「それ以外の職員」があるから
まず、いちばん気になる「なぜ無資格でも雇ってもらえるのか」から始めます。
児童発達支援事業所には、国が決めた人員の基準があります。児童発達支援センターではない一般的な事業所では、子どもが10人までなら、支援の時間を通して「児童指導員または保育士」を2人以上置くこと、10人を超えると5人ごとに1人を加えることが求められています。これに加えて、子どもの支援計画を作る児童発達支援管理責任者を1人以上置きます。
ここで大事なのは、基準の人数に数えられるのは「児童指導員」と「保育士」だということです。
言いかえると、事業所には「基準の人数として数える職員」と、「それとは別に、支援を厚くするために置いている職員」がいます。無資格・未経験の人が最初に入るのは、多くの場合この後者の枠です。送迎、保育の補助、活動の見守り、子どもの身の回りの手伝いなど、仕事はたくさんあります。
基準の人数ぎりぎりでは、送迎に出る人や、気持ちが崩れた子どもにつきっきりになる人が出たとたんに回らなくなります。だから、多くの事業所は基準より多めに人を置いていて、そこに未経験の人の入る場所があるんです。
もうひとつ、知っておいてほしいのが「児童指導員」の資格のしくみです。児童指導員は、保育士のような試験のある国家資格ではなく、一定の条件を満たした人がなれる「任用資格」です。児童福祉施設の基準では、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持つ人、大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学を修めて卒業した人、教員免許を持つ人で都道府県知事が適当と認めた人などが挙げられています。
そして、この中に次の条件があります。
高校を卒業した人などで、2年以上児童福祉事業に従事した人。
つまり、高校を卒業している人なら、児童福祉の現場で2年以上働くことで、児童指導員として数えられる道が開けるということです。また、学歴にかかわらず、3年以上児童福祉事業に従事した人で都道府県知事が適当と認めた人、という条件もあります。
どの経験が実務として数えられるか、どう証明するかは、自治体や事業所で確認が必要です。それでも、「無資格で入っても、それで終わりではない」ということは、はっきり言えます。
未経験を受け入れている募集は、主に4つの型
求人サイトで「児童発達支援 無資格」と検索すると、大阪府だけでもさまざまな募集が出てきます。たとえば、ある事業所の募集には次のように書かれています。
【仕事内容】大阪市東住吉区の児童発達支援・放課後等デイサービスです!パートさんで働ける人募集です! 【必須資格】無資格可および普通自動車運転免許 【特徴】未経験OK/無資格OK... 出典: 求人ボックス
この募集のように、未経験・無資格を受け入れる求人は、だいたい次の4つの型に分かれます。
| 募集の型 | 主な仕事 | 未経験の人にとっての特徴 |
|---|---|---|
| 児童指導員(無資格可) | 子どもの支援全般、記録、送迎 | 実務を積むと任用資格の条件に近づく |
| 保育補助・支援スタッフ | 活動の補助、見守り、身の回りの手伝い | 子どもと関わる時間が長く、慣れやすい |
| 送迎スタッフ・ドライバー | 送迎車の運転、乗り降りの見守り | 普通自動車免許が必要。短時間の勤務が多い |
| パート・アルバイト(週2日、1日3時間などから) | 時間帯を決めた補助 | 家庭と両立しやすく、少しずつ慣れられる |
気をつけて見てほしいのは、「普通自動車運転免許」の欄です。先ほどの募集のように、無資格可でも免許が必須になっている求人はとても多いんです。送迎が仕事の大きな部分を占めているからです。運転に自信がない方は、送迎のない勤務時間帯や、送迎を専任のドライバーが担っている事業所を探すと、無理なく始められます。
もうひとつ、「児童発達支援・放課後等デイサービス」と併記されている求人も多く見られます。これは、同じ事業所で未就学の子どもと学齢期の子どもの両方を受け入れている「多機能型」だということです。午前は小さな子ども、午後は小学生から高校生と、関わる年齢の幅が広くなります。どちらの年齢の子どもと関わりたいのか、自分の中で少し考えておくと、選びやすくなりますよ。
未経験の人が入りやすい事業所、少し慣れてからのほうがよい事業所
同じ「児童発達支援」でも、事業所の型によって、未経験の人の入りやすさは変わります。ここは求人票だけでは分かりにくいところなので、少していねいにお話ししますね。
入りやすいのは、未就学児を中心にした小さめの事業所です。
児童発達支援だけを行う事業所は、利用定員が10人前後のところが多く、1日に関わる子どもの数がそれほど多くありません。子ども一人ひとりの名前や特徴を覚えやすく、職員の目も届きやすい。午前中に活動が集まり、午後は記録や準備の時間になるので、1日の流れも比較的つかみやすいです。
多機能型の事業所は、関わる年齢の幅が広くなります。
放課後等デイサービスも一緒に行っている事業所では、午前は小さな子ども、午後は小学生から高校生と、1日の中で関わり方を切り替える必要があります。学齢期の子どもは、学校での出来事を抱えて帰ってくることもあり、言葉でのやりとりが増えます。午後の送迎の量も多くなります。
ただ、これは「未経験には向かない」という意味ではありません。午前だけ、午後だけ、と勤務時間を決めて入れば、どちらか一方に集中して慣れることができます。
児童発達支援センターは、仕事の幅が広い施設です。
児童発達支援センターは、地域の障害児支援の中核となる施設として位置づけられていて、国の基準でも嘱託医、児童指導員、保育士、栄養士、調理員などを置くことになっています。子どもの数も多く、給食の提供や、地域の保育所への支援など、関わる仕事の種類がたくさんあります。
教えてくれる職員が多いという安心感がある一方で、覚えることも多くなります。組織の中でじっくり育ててもらいたい方には合っています。
医療的ケアが必要な子どもが通う事業所は、少し慣れてからでも遅くありません。
たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な子どもを受け入れる事業所では、看護職員が配置されています。重症心身障害のある子どもを主に受け入れる事業所では、嘱託医、看護職員、機能訓練担当職員を置くことが基準で定められています。
無資格の人が医療的ケアそのものを行うことはありませんが、体の状態の小さな変化に気づくことが求められる職場です。「子どもの体調の変化を見るのが不安」という方は、まずは医療的ケアのない事業所で子どもとの関わりに慣れてから考えても、まったく遅くありませんよ。
入ってから最初の1か月、何を任されるのか
「未経験OK」の職場に入ったとして、最初の1か月はどう過ごすのでしょうか。事業所によって違いはありますが、よくある流れをお伝えします。
最初の1週間は、見て覚える時間です。
多くの事業所では、いきなり子どもを1人で担当することはありません。先輩の職員について、朝の受け入れ、活動の進め方、昼食の手伝い、帰りの見送りを横で見ながら、少しずつ一緒に動きます。
この時期にいちばん大事なのは、子ども一人ひとりの名前と「その子の決まりごと」を覚えることです。「この子は大きな声が苦手」「この子は予定が変わると不安になるので、先に絵カードで伝える」。こうした一人ひとりへの配慮は、支援計画や日々の記録に書かれています。
2週目から、補助として支援に入ります。
小集団の活動で、子どもの横について参加を支える。個別の課題の時間に、教材の準備をする。トイレや手洗いを一緒にする。こうした補助から始めます。送迎がある事業所では、運転する職員の横に乗り、乗り降りの見守りを担当することもあります。
送迎については、ひとつ覚えておいてほしいことがあります。国の基準では、送迎の車で子どもの乗車と降車のときに点呼などで所在を確実に確認すること、そして日常的に送迎する車にはブザーなど車内の見落としを防ぐ装置をつけて降車時の確認に使うことが求められています。人数の確認は、慣れてきた頃ほど丁寧に。これは新人でもベテランでも変わらない、いちばん大事な決まりごとです。
3週目から1か月の頃には、記録を書き始めます。
その日の支援で、子どもがどんな様子だったかを書く記録です。最初は先輩が書いたものを見本にして、短く書くところから始めます。「楽しそうだった」ではなく、「ボールを受け取るとき、自分から手を出した」のように、見たことをそのまま書くのがコツです。
この1か月で「全部できる」ようにはなりません。それで普通です。
慣れるまでにつまずきやすい3つの場面
未経験から児童発達支援に入った方から、よく聞く「つまずき」があります。先に知っておくと、ずいぶん気持ちが楽になりますよ。
1つ目は、子どもの行動の意味が分からないことです。
急に泣き出す、部屋から出ていこうとする、同じ動きをくり返す。最初は「どうしたらいいの」と固まってしまいます。
でも、多くの行動には理由があります。音がつらい、次に何をするか分からなくて不安、言葉で伝えられないから体で伝えている。先輩職員に「今のは、どういうことだったんですか」と聞いてみてください。聞くことは、失礼ではありません。むしろ、聞いてくれる新人のほうが、チームは助かります。
こういう相談がよくあります。「子どもに叩かれて、嫌われていると思って落ち込んだ」。実は、その子にとっては「こっちを見て」という合図だった、というのはよくある話です。自分を責める前に、行動の意味を一緒に考えてもらいましょう。
2つ目は、支援計画の言葉が難しいことです。
児童発達支援では、国のガイドラインで、子どもへの支援を「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5つの領域の視点から組み立てることになっています。支援計画にも、アセスメント、モニタリングといった言葉が出てきます。
最初はすべてを理解しなくて大丈夫です。アセスメントは「その子の今の様子をよく知ること」、モニタリングは「計画どおりに進んでいるかを見て、見直すこと」。日常の言葉に置き換えながら、少しずつ覚えていけば十分です。支援計画は、少なくとも6か月に1回以上見直すことになっているので、その会議に同席させてもらうと、計画と毎日の支援のつながりがよく見えるようになります。
3つ目は、保護者との会話です。
お迎えのとき、保護者から「家でこんなことがあって」と話しかけられることがあります。未経験の方は「何か答えなきゃ」と焦ってしまいがちです。
でも、最初は「教えてくださってありがとうございます。担当の者にも伝えますね」で十分なんです。聞いた内容は、その日のうちに先輩や児童発達支援管理責任者に伝えましょう。ひとりで答えを出そうとしないことが、保護者との信頼を守ることにもつながります。
私自身、新しい環境に入ったとき、「分からないと言ったら使えない人だと思われる」と思い込んで、しばらく質問を我慢していた時期がありました。結果として、同じ失敗を何度もくり返して、かえって周りに負担をかけてしまった。あのとき早く聞いていれば、と今でも思います。
前の仕事の経験は、思っている以上に活きる
「福祉の経験がまったくないから、何の役にも立てないのでは」。そう心配する方も多いのですが、実は前の仕事の経験が活きる場面はたくさんあります。
接客や販売の経験がある方は、保護者とのやりとりで力を発揮します。
お迎えのときの短い会話、連絡帳への返事、ちょっとした相談への受け答え。相手の気持ちを受け止めて、分かりやすく伝える力は、接客で身につけてきたものそのままです。保護者にとって、話しかけやすい職員がいることは、とても大きな安心になります。
事務の経験がある方は、記録や書類の仕事で頼りにされます。
児童発達支援の仕事には、支援の記録、利用予定の管理、送迎ルートの調整など、事務的な作業が思った以上に多くあります。パソコンやタブレットで記録を入力する事業所も増えているので、入力や書類の整理に慣れていることは、チームにとって助かる力です。
子育ての経験がある方は、生活の場面で落ち着いて動けます。
食事の手伝い、トイレ、着替え、手洗い。子どもの身の回りのことに慣れていると、それだけで最初の不安がずいぶん小さくなります。ただし、ひとつだけ気をつけてほしいことがあります。
自分の子育てのやり方を、そのまま当てはめないことです。
児童発達支援では、一人ひとりの支援計画に沿って関わります。「うちの子にはこうしたらうまくいった」という方法が、その子には合わないこともあります。自分のやり方を持っていることは強みですが、まずは事業所のやり方と、その子の計画を知ることから始めてくださいね。
運転の経験が長い方は、送迎で重宝されます。
多くの事業所で、送迎は毎日欠かせない仕事です。安全運転に自信がある方は、それだけで事業所にとって大切な戦力になります。子どもの乗り降りの見守りと、人数の確認を丁寧に行うことを覚えれば、送迎の時間は子どもと落ち着いて話せる時間にもなります。
どんな経験も、無駄にはなりません。面接では、「福祉の経験はありませんが、前の仕事でこういうことをしてきました」と、あなたの経験を具体的に伝えてみてください。
求人票の「未経験歓迎」は、ここを見て中身を確かめる
「未経験歓迎」と書いてあっても、その中身は事業所によってまったく違います。安心して始められる職場かどうかを見分けるポイントをお伝えします。
求人ボックスに掲載されている大阪府の求人の中には、次のような条件を書いているものがあります。
児童発達支援・放課後等デイサービスでの児童指導員を募集しています。実務未経験者歓迎で、年間休日112日、有給取得率100%、残業ほぼなしと働きやすい環境です。賞与年2回、資格取得支援制度(費用全額負担)もあります。 出典: 求人ボックス
こうした求人を読むときは、次の点を確かめてみてください。
| 見るところ | 確かめたいこと |
|---|---|
| 研修・同行期間の記載 | 最初に誰について、どのくらいの期間教わるのか |
| 資格取得支援制度 | 保育士試験などの費用補助や、勤務の調整があるか |
| 職員の構成 | 保育士・児童指導員など経験者が何人いるか |
| 送迎の担当 | 未経験の人がすぐ運転を任されるのか |
| サービスの種類 | 未就学児だけか、学齢期の子どもも来るのか |
特に「最初に誰に教わるのか」は、面接で必ず聞いてほしい質問です。「経験のある職員が一緒に入ります」「最初の1か月は同行です」とすぐに答えが返ってくる事業所は、未経験の人を育てる流れができています。反対に、「すぐ慣れますよ」だけで具体的な答えがない場合は、少し慎重に考えたほうがよいかもしれません。
見学ができるなら、ぜひ行ってみてください。子どもが活動している時間に、職員同士が短く声をかけ合っているか。新人らしい人に、先輩が近くで声をかけているか。その空気は、求人票より多くのことを教えてくれます。
国の基準では、事業所は支援プログラムや、職員と保護者の評価をもとにした自己評価の結果を公表することになっています。ホームページで公表されていれば、その事業所がどんな支援を大切にしているかを事前に読むこともできますよ。
働き始める前にしておくと、慣れるまでが楽になること
応募を決めたら、働き始めるまでの間に少しだけ準備をしておくと、最初の数週間の不安がずいぶん軽くなります。むずかしい勉強をする必要はありません。
国のガイドラインを、ざっと眺めておく。
こども家庭庁は「児童発達支援ガイドライン」を公表していて、児童発達支援で何を大切にするのかがまとめられています。すべてを読む必要はありません。先ほどお話しした5つの領域の名前と、支援が「本人支援」「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」の4つからなっていることだけ知っておくと、職場で飛び交う言葉に少し耳がなじみます。
応募する事業所の支援プログラムを読んでおく。
事業所は、5つの領域とのつながりを明らかにした支援プログラムを作って公表することになっています。ホームページに載っていれば、その事業所が運動を中心にしているのか、ことばの支援に力を入れているのか、小集団の活動が多いのかが分かります。面接での会話のきっかけにもなりますよ。
動きやすい服装と、体力の準備をしておく。
児童発達支援の仕事は、しゃがむ、立つ、床に座る、子どもと一緒に走る、の連続です。運動を中心にした事業所では、体を使う場面がさらに増えます。最初の数週間は、思っていた以上に体が疲れる方が多いんです。睡眠をしっかりとって、無理のない生活リズムを整えておきましょう。
「分からないことをメモする」習慣を決めておく。
最初の1か月は、覚えることがたくさんあります。子どもの名前、決まりごと、道具の置き場所、送迎のルート。小さなメモ帳を1冊用意して、その日に分からなかったことを書き出し、帰る前に先輩に聞く。これだけで、同じことを何度も聞く不安がなくなります。
子どもの個人情報が含まれるメモは、事業所の決まりに沿って扱ってください。持ち帰ってよいのか、どこに保管するのかは、最初に確認しておくと安心です。
自分のペースを守ると決めておく。
新しい職場では、「早く役に立たなきゃ」と頑張りすぎてしまいがちです。でも、子どもたちは、慌ただしい大人より、落ち着いてそこにいる大人のほうに安心します。できないことがあっても、それは慣れていないだけ。自分を責めずに、昨日より少しできたことを数えていきましょう。
資格につながる道と、その先のキャリア
未経験で入って慣れてきたら、次に考えたいのが「この先どうするか」です。
児童発達支援で働きながら目指せる道は、大きく3つあります。
1つ目は、児童指導員として数えられる職員になる道です。
先ほどお話ししたとおり、高校を卒業した人などが児童福祉事業に2年以上従事すると、児童指導員の条件のひとつを満たします。働きながら少しずつ条件に近づけるのは、この仕事の大きな特徴です。実務経験の証明の方法は、勤めている事業所や自治体に早めに確認しておくと安心です。
2つ目は、保育士の資格を取る道です。
保育士は国家試験に合格することで取得できる資格で、児童発達支援でも基準の人数に数えられる職種です。資格取得支援制度のある事業所なら、勉強を続けやすくなります。保育士として働く場合の年収の水準を知っておきたい方は、平均年収や時給の相場、年齢別の推移がまとめられている保育士の年収・単価相場を参考にしてください。
3つ目は、経験を重ねて支援計画を担う立場を目指す道です。
児童発達支援管理責任者は、一定の実務経験と所定の研修を修了することが求められる職種です。すぐに目指すものではありませんが、「子どもの支援全体を組み立てる仕事がしたい」と思ったときの、長い目で見た目標になります。
どの道を選ぶにしても、焦る必要はありません。まずは子どもたちと過ごす毎日に慣れること。そこから、自分が楽しいと思える場面を見つけていくことが、いちばん確かな一歩です。
在宅ワーク・フリーランス市場を見てきた立場から感じること
在宅ワークやフリーランスの市場を20年運営してきた立場から見ていると、未経験の分野に入った人が長く続くかどうかは、最初の数か月の「聞ける環境」でほぼ決まる、と感じます。
仕事の内容そのものより、「分からないことを分からないと言える相手がいるか」。これは福祉や保育の現場でも同じです。未経験で児童発達支援に入る方は、給与や勤務時間と同じくらい、「誰に教わるのか」を大事にして職場を選んでください。
もし、今の働き方そのものに迷いがあるなら、キャリアの専門家に話を聞いてもらうのもひとつの方法です。キャリアの相談を受ける国家資格の役割や試験の内容は、キャリアコンサルタントで紹介されています。また、職場の悩みや転職の相談を受ける仕事がどんなものかは、職場・転職・キャリア相談のお仕事で知ることができます。
未経験から児童発達支援に入ることは、決して無謀な挑戦ではありません。制度の中に、あなたが入る場所も、育っていく道も、ちゃんと用意されています。あなたは一人じゃありません。一歩ずつで大丈夫ですよ。
よくある質問
Q. 資格も経験もなくても、児童発達支援で働けますか?
働けます。国の人員基準で人数に数えるのは児童指導員と保育士ですが、多くの事業所は送迎や活動の補助のために基準より多く職員を置いており、そこで無資格・未経験の人を受け入れています。求人では「無資格可」「未経験OK」と明記されているものを探し、普通自動車免許が必要かどうかも確認してください。
Q. 無資格で働き続けると、児童指導員になれますか?
高校を卒業した人などが児童福祉事業に2年以上従事すると、児童指導員の任用資格の条件のひとつを満たします。学歴にかかわらず3年以上従事し、都道府県知事が適当と認めた場合という条件もあります。どの経験が実務として数えられるかは、勤め先の事業所や自治体に確認しておくと安心です。
Q. 未経験だと、最初はどんな仕事から任されますか?
多くの事業所では、最初の1週間ほどは先輩職員について受け入れや活動の進め方を見て覚え、その後、小集団の活動の補助、トイレや手洗いの手伝い、送迎の乗り降りの見守りなどから始めます。慣れてきたら、その日の子どもの様子を記録に書く仕事も任されるようになります。
Q. 未経験歓迎の求人で、職場選びに失敗しないコツは?
面接で「最初に誰に、どのくらいの期間教わるのか」を必ず聞くことです。同行期間や研修の中身がすぐに答えられる事業所は、未経験者を育てる流れができています。あわせて、資格取得支援制度の有無、送迎の担当、未就学児だけか学齢期の子どもも来るのかを確認し、できれば見学で職員同士の声のかけ合いを見てください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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