社内のスケジュール管理アプリを選ぶときに見る機能と比べ方


この記事のポイント
- ✓社内のスケジュール管理アプリを選ぶときに見る機能と比べ方を整理しました
- ✓導入担当になった人が比較表を作れるように説明します
社内のスケジュール管理アプリを探し始めると、おすすめの一覧はたくさん見つかるのに、自分の会社にどれが合うのかは決めにくいものです。予定を共有したいだけなのか、会議室の予約までしたいのか、作業の締切や担当まで並べたいのかで、選ぶべき道具はかなり変わります。
この記事では、社内のスケジュール管理アプリでできること、選ぶときに見るポイント、主な製品の種類と料金の数え方、無料で始める手順、導入したあとに定着させるコツを順に整理します。予定と一緒にタスクの進み具合まで見たいチーム向けの選択肢として、カンバンやガントを備えたプロジェクト管理ツールのPinatecaにも触れます。
社内のスケジュール管理が難しくなっている背景
かつては、事務所の壁に行動予定表のホワイトボードを掛けておけば、誰がどこにいるかはだいたい分かりました。全員が同じ部屋で働き、外出や来客の予定も口頭で伝わっていたからです。いまは事情が違います。出社と在宅勤務を組み合わせる会社が増え、同じ部署でも顔を合わせない日が珍しくありません。業務委託の外部メンバーや、別会社の担当者と一緒に進める仕事も当たり前になりました。
こうなると、予定の情報があちこちに散らばります。会議は個人のカレンダー、外出の連絡はチャット、締切は表計算のシート、会議室の予約は総務の紙の台帳、という具合です。1回の打ち合わせの日程を決めるだけで何度もメッセージが行き交い、決まったころには別の予定が入っていた、という経験は多くの職場で起きています。
もう1つの変化は、共有したい中身が予定だけではなくなったことです。チームで仕事を進めていると、知りたいのは「何時から会議か」だけでなく、「この人は今週どれくらい手が空いているか」「この資料は誰がいつまでに出すのか」という情報です。カレンダーに会議を入れただけでは、この部分は見えません。
社内のスケジュール管理アプリを入れる目的は、散らばった予定を1か所に寄せて、日程を合わせるためのやり取りを減らすことです。製品を比べる前に、自分たちのチームで「何が共有できていないせいで手間が増えているのか」を書き出しておくと、選ぶ基準がはっきりします。たとえば「会議の空き時間探しに毎回時間がかかる」「会議室の取り合いが起きる」「締切の遅れに気づくのが遅い」のどれが一番困っているかで、重視する機能が変わります。
社内スケジュール管理アプリでできること
社内向けのスケジュール管理アプリには、製品ごとに名前は違っても、だいたい共通した機能があります。まずは何ができるのかを押さえておくと、比較表の項目を作りやすくなります。
- 個人の予定をチーム全員で見られる共有カレンダー
- 複数の人の空き時間を重ねて表示し、会議の候補を探す機能
- 会議室や社用車、プロジェクターなどの設備を予約する施設予約
- 予定を入れたときに参加者へ通知を送る機能
- 予定の中身を見せる相手と、空き時間だけを見せる相手を分ける権限設定
- スマートフォンのアプリから予定を確認・登録する機能
- 外出や在宅、直行直帰などの状況を一覧で示す行き先表示
ここまでが「予定を共有する」ための機能です。製品によっては、これに加えて掲示板、ワークフロー(申請と承認の流れを画面で回す仕組み)、タスク管理、ファイル共有などが一緒になっています。こうした社内の情報共有の機能をまとめた製品は、グループウェアと呼ばれます。グループウェアとは、予定・連絡・申請など社内でやり取りする情報を1つの画面に集めるためのソフトのことです。
一方で、カレンダーそのものよりも作業の進み具合を見ることを主な目的にした道具もあります。プロジェクト管理ツールと呼ばれるもので、作業をカードにして「未着手」「進行中」「完了」の列に並べるカンバン、作業の期間を横棒で並べるガントチャートなどを備えています。社内の予定を管理したいのか、仕事の段取りを管理したいのかで、見るべき製品の種類が変わる点は覚えておくと迷いが減ります。
選び方で見るポイント6つ
社内スケジュール管理アプリを比べるときは、機能の多さで決めるのではなく、自分たちの困りごとを解決できるかで判断します。比較サイトの情報でも同じ考え方が示されています。
評価が高いスケジュール管理アプリが、自社にとって最適な選択になるとは限りません。導入の目的によっては機能が不足している、あるいは多すぎると感じることもあります。必要な機能が過不足なく搭載されている製品を選びましょう。 出典: works.saaske.com
ここからは、比較表の列に入れておきたい6つのポイントを順に説明します。
ポイント1:いま使っているメールや業務ソフトと同じ系列か
社内でGoogleのメールを使っているならGoogleカレンダー、Microsoftのメールを使っているならOutlookの予定表が、最初の候補になります。メールで届いた会議の招待がそのまま予定に入り、ビデオ会議のリンクも自動で付くため、新しく覚えることが少なくて済みます。別の系列の製品を選ぶと、招待の取り込みや二重登録の手間が出やすくなります。
ポイント2:見せる範囲を相手ごとに分けられるか
社内の全員に予定の中身まで見せてよいとは限りません。人事の面談や取引先の名前が入った予定は、限られた人だけに見せたいはずです。相手ごとに「空き時間だけ」「予定の名前まで」「編集もできる」と段階を分けられるかを確かめます。外部の業務委託メンバーが加わる会社では、社外の人に見せる範囲を分けられるかが特に大事です。
ポイント3:施設や設備の予約が要るか
会議室が少なく取り合いになっている会社では、施設予約の機能があるかどうかが大きな差になります。予定を入れるときに会議室も一緒に押さえられ、空いている部屋だけが候補に出る仕組みなら、総務の台帳を見に行く手間がなくなります。完全に在宅で働くチームなら、この機能はなくても困りません。
ポイント4:スマートフォンから無理なく使えるか
外回りの営業や現場に出る人が多い職場では、スマートフォンのアプリの使い勝手で定着が決まります。予定の確認だけでなく、移動中に予定を登録できるか、通知が届くかを試しておきます。パソコンでしか使いにくい製品を選ぶと、外出の多い人の予定だけが空白になり、共有の意味が薄れます。
ポイント5:料金をどの単位で数えるか
料金は「1人あたり1か月いくら」で示される製品が多いものの、最低契約人数がある、年払いで割り引かれる、閲覧だけの人は数えない、など数え方に違いがあります。いまの人数だけでなく、1年後に人が増えたときの金額も計算しておくと、途中で乗り換える羽目になりにくくなります。税込か税抜かも製品によって表示が違うので、比較表では揃えて書きます。
ポイント6:予定と一緒に作業の締切も扱いたいか
会議の予定を合わせるだけなら、カレンダーの共有で十分です。しかし「誰がどの作業をいつまでに終えるか」まで同じ画面で見たいなら、カレンダーだけでは足りません。この場合は、カレンダー表示を持つプロジェクト管理ツールも候補に入れます。予定の共有と作業の管理を別々の道具で回すのか、1つにまとめるのかを先に決めておくと、比べる製品の範囲が絞れます。
主な製品の種類と料金の目安
社内のスケジュール管理に使われる製品は、大きく4つの種類に分かれます。料金は改定されることがあるため、ここでは2026年10月15日時点で各社の公式の料金ページに載っている内容だけを書き、確かめられなかった金額は書いていません。
| 種類 | 代表的な製品 | 向いている場面 | 料金の目安(公式の記載) |
|---|---|---|---|
| メールと一体のカレンダー | Googleカレンダー、Outlookの予定表 | 予定の共有と会議の招待が中心 | 個人向けは無料から。法人向けは各社の契約プランに含まれる |
| グループウェア | サイボウズ Office、desknet's NEO | 予定、施設予約、掲示板、申請を一緒に回したい | サイボウズ Office クラウド版は1ユーザーあたり月額600円から(税抜、5ユーザーから)。desknet's NEO クラウド版は1ユーザーあたり月額600円から(税抜) |
| ビジネスチャット付属のカレンダー | チャットツールの予定機能 | 連絡と予定を1つの画面で済ませたい | 製品ごとに異なる |
| プロジェクト管理ツール | Pinateca など | 予定と作業の締切、担当を一緒に見たい | Pinatecaは5人まで無料。6人目以降は1人あたり月額500円(税抜、年払いなら月額400円) |
メールと一体のカレンダー
GoogleカレンダーやOutlookの予定表は、メールのアカウントがあればすぐに使い始められます。会議の招待、空き時間の確認、ビデオ会議のリンクの発行が一続きでできるのが強みです。反対に、会議室の予約や行き先の一覧表示は、管理者の設定や別の機能が必要になることがあります。
グループウェア
サイボウズ Officeやdesknet's NEOのようなグループウェアは、予定の共有に加えて施設予約、掲示板、ワークフローなどがまとまっています。紙やホワイトボードで回してきた社内の連絡を、まとめて画面に移したい会社に向いています。サイボウズ Officeの公式の料金ページによると、クラウド版はスタンダードコースが1ユーザーあたり月額600円、プレミアムコースが1ユーザーあたり月額1,000円で、契約は5ユーザーからです。また、同じページにはパッケージ版(自社のサーバーに入れて使う形)の販売が2026年9月30日で終了したと書かれています。自社サーバーで運用する前提で検討していた会社は、クラウド版への移行を前提に比べる必要があります。
desknet's NEOの公式の料金ページでは、クラウド版のライトが1ユーザーあたり月額600円、スタンダードが1ユーザーあたり月額800円で、いずれも税抜、初期費用は0円と書かれています。どちらの製品も無料で試せる期間が用意されているので、比較表を作ったら実際に触って確かめます。
ビジネスチャット付属のカレンダー
チャットツールの中には、予定を登録してメンバーに知らせる機能を持つものがあります。連絡と予定を同じ画面で済ませたい少人数のチームには手軽です。ただし、施設予約や細かい権限設定は弱いことが多いので、会社全体の予定を任せる道具としては物足りない場面があります。
プロジェクト管理ツール
プロジェクト管理ツールは、予定よりも作業を中心に考える道具です。作業ごとに担当と締切を決め、カンバンやガントチャートで進み具合を見ます。カレンダー表示を持つ製品なら、締切の重なりを月や週の単位で見渡せます。社内の会議の調整には向きませんが、「予定は埋まっているのに作業が進んでいない」という悩みを抱えるチームには効果があります。
予定と作業の締切を一緒に見たいときの選択肢
社内のスケジュール管理アプリを入れても、「会議の予定は共有できたのに、作業の遅れには気づけない」という声はよく聞かれます。カレンダーは時間の予約を並べる道具なので、作業の進み具合や担当の偏りを見るには別の工夫が要ります。予定と作業を別々に管理していると、会議の多い週に締切が重なっていることに、直前まで気づかない事態も起きます。
この悩みには、カレンダー表示とタスク管理を1つの画面で扱えるプロジェクト管理ツールが合います。選択肢の1つがPinatecaです。公式サイトによると、カンバン・ガント・カレンダー・リスト・ディスカッション・グリッド・時間割・リソースの8種類のボードがあり、すべて無料プランから使えます。カレンダーボードでは月と週の単位で予定と締切を見渡せ、リソースボードでは人やチームごとの負荷の偏りを確かめられます。チャットも内蔵されているため、作業のカードの隣で相談を進められます。
料金は5人までのチームなら無料で、ボードは10個まで作れます。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプランになり、1人あたり月額500円(税抜、年払いなら月額400円)です。権限はオーナー・管理者・メンバーに加えて役割を自分で作れ、社外のゲストも招待できるので、業務委託のメンバーを交えたチームでも見せる範囲を分けられます。Trelloからボードやカードを移す機能や、ChatGPT・Claudeから話しかけてボードを操作できる仕組みもあります。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
社内の会議の予定はGoogleカレンダーやOutlookで共有し、作業の締切と担当はプロジェクト管理ツールで回す、という組み合わせも現実的です。全部を1つの道具に寄せる必要はありません。大事なのは、どの情報をどこで見るかをチームで決めておくことです。
無料で始めるときの手順
いきなり有料の製品を全社に入れるより、まずは無料の範囲で小さく試すほうが失敗が少なくなります。ここでは、多くの会社で使われているGoogleカレンダーで、チームの予定を共有するまでの流れを説明します。手順はGoogleカレンダーの公式ヘルプ「カレンダーを共有する」の記載に沿っています。
- パソコンでGoogleカレンダーを開きます
- 左側の「マイカレンダー」から、共有したいカレンダーを探します
- カレンダーの右にあるその他のアイコンから「設定と共有」を選びます
- 左側の「共有する相手」を開き、「ユーザーやグループを追加」を押します
- 共有したい相手のメールアドレス、またはGoogleグループのアドレスを入れます
- 相手に渡す権限を選びます
権限は段階に分かれています。「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」を選ぶと、相手には予定がある時間帯だけが見え、予定の名前や中身は見えません。「予定の詳細の表示」を選ぶと、予定の名前、日時、場所、説明まで見えます。さらに上の権限では、相手が予定を編集できるようになります。社内の全員には空き時間だけ、同じチームの人には詳細まで、と分けて設定すると、見せすぎを防げます。
なお、公式ヘルプには、職場や学校のアカウントでは共有できるかどうかを管理者が決めると書かれています。共有の設定が選べないときは、社内のシステム管理者に確認します。
試験導入の期間は、1つの部署で2週間から1か月ほどが目安です。期間の終わりに「日程調整のやり取りは減ったか」「予定を入れない人はいないか」「見せたくない予定が見えていないか」を振り返り、全社に広げるかどうかを決めます。比較サイトの記事でも、トライアル期間を使って実際に操作することで使いやすい製品を見極めやすくなると紹介されています。
比べるときに使う評価表の作り方
候補が3つほどに絞れたら、評価表を作って同じ物差しで比べます。表計算のシートに、縦に製品名、横に評価項目を並べるだけで十分です。項目は次のように決めておくと、議論がぶれにくくなります。
| 評価項目 | 確かめる中身 | 重み |
|---|---|---|
| 予定の共有 | 空き時間だけ見せる設定ができるか | 3 |
| 施設予約 | 会議室や社用車を予定と一緒に押さえられるか | 2 |
| スマートフォン | 外出先で予定を登録・確認できるか | 3 |
| 社外の人 | 業務委託や取引先に見せる範囲を分けられるか | 2 |
| 作業の管理 | 締切と担当を同じ画面で見られるか | 2 |
| 料金 | 1年後の人数で計算した年間の金額 | 3 |
重みは、自分たちにとっての大事さを1から3で付けたものです。各製品を項目ごとに1から5で採点し、重みを掛けて合計すると、印象ではなく数字で比べられます。採点は1人で付けず、実際に使う人を2、3人選んで付けてもらうと、管理者だけが気に入った製品を選ぶ失敗を避けられます。
料金の欄は、いまの人数ではなく、1年後に見込む人数で計算します。たとえば今は8人でも、来年は15人になりそうなら、15人で年間いくらかかるかを書きます。最低契約人数がある製品では、実際の人数が少なくても最低人数分の料金がかかる点にも気をつけます。
比べるときに陥りやすい3つの思い込み
評価表を作っても、次のような思い込みがあると判断がずれます。比較を始める前に確認しておきます。
機能が多いほど良いという思い込み
機能が多い製品は、設定する項目も覚える操作も多くなります。予定の共有だけが目的なのに、申請や掲示板まで備えた製品を選ぶと、使わない機能のために画面が複雑になり、かえって定着しにくくなります。いま困っていることを解決できる機能があるかどうかで判断し、将来使うかもしれない機能は加点の対象にしない、と決めておくと迷いが減ります。
無料の製品は仕事に向かないという思い込み
無料の範囲でも、少人数の予定共有なら十分に実用的です。有料にする意味が出てくるのは、人数が増えたとき、権限を細かく分けたいとき、問い合わせ先のサポートが必要になったときです。最初から有料の製品を選ぶ必要はなく、無料で運用の決まりを固めてから必要に応じて切り替える順番でも遅くありません。
一度入れたら変えられないという思い込み
多くの製品は、予定のデータをファイルに書き出したり、別の製品から読み込んだりできます。完璧な1つを最初に選ぼうとして検討が長引くより、2週間から1か月の試験導入で判断し、合わなければ見直すほうが、結果として早く良い道具にたどり着けます。ただし、乗り換えのたびに全員が操作を覚え直す負担はかかるので、見直しは半年や1年の区切りで行うのが現実的です。
導入して定着させるコツ
社内スケジュール管理アプリの導入でいちばん多い失敗は、入れたのに使われないことです。製品の性能より、運用の決めごとで差がつきます。
全員が予定を入れるところから始める
一部の人しか予定を入れないと、共有カレンダーは空白だらけになり、結局チャットで「空いていますか」と聞くことになります。導入の最初の週に、全員が1週間分の予定を入れる日を決めておくと、空白が減ります。管理職が率先して入れると、ほかの人も続きやすくなります。
予定の名前の付け方を揃える
「打合せ」「MTG」「会議」と書き方がばらばらだと、一覧で見たときに中身が読み取れません。「【社内】営業定例」「【外出】A社訪問」のように、頭に種類を付ける決まりを作ると、ぱっと見て状況が分かります。集中して作業したい時間も「【作業】資料作成」として入れておくと、その時間に会議を入れられにくくなります。
通知を絞る
予定の変更のたびに全員へ通知が飛ぶ設定にすると、通知を見なくなります。通知は自分が参加する予定と、締切の前日だけ、のように絞っておきます。
使い方の決まりを1枚にまとめる
予定の名前の付け方、見せる範囲、施設予約の取り消しの期限などを、1枚の文書にまとめて共有しておきます。新しく入った人もそれを読めば同じように使えるので、運用が崩れにくくなります。
業務委託や在宅のメンバーが混ざるチームで気をつけること
外部の業務委託のメンバーや、在宅で働くメンバーを含むチームでは、社員だけのチームとは違う配慮が要ります。
まず、見せる範囲です。業務委託のメンバーに社内の全予定を見せる必要はありません。一緒に進める案件の予定と締切だけを見せ、人事や経営の予定は見えないように分けます。製品によっては、社外の人を「ゲスト」として招待し、決まったボードやカレンダーだけを見せられます。
次に、働く時間の違いです。業務委託のメンバーは、ほかの取引先の仕事と並行していることが多く、平日の昼間に必ず連絡がつくとは限りません。共有カレンダーに「対応できる時間帯」を入れてもらうと、無理な会議の設定を避けられます。
最後に、契約の範囲です。業務委託は雇用とは違い、働く時間や場所を細かく指示できない契約が一般的です。予定の共有はあくまで仕事を進めるための連絡の手段として使い、勤務時間の管理のような使い方にしないように気をつけます。契約の扱いは案件ごとに変わるので、迷ったときは契約書の内容を確認します。
会社の人数ごとの選び方の目安
同じスケジュール管理アプリでも、5人の会社と50人の会社では向き不向きが変わります。人数ごとの目安を整理しておきます。
2人から5人ほどの小さなチーム
この規模なら、メールと一体のカレンダーを共有するだけで十分に回ることが多いです。全員の予定を互いに見られるようにし、会議はカレンダーの招待で送る、という使い方で日程調整の手間はかなり減ります。作業の締切まで並べたいなら、5人まで無料で使えるプロジェクト管理ツールを組み合わせると、費用をかけずに予定と作業の両方を見られます。この段階で高機能なグループウェアを入れても、使わない機能が多く、設定の手間だけが増えがちです。
10人から30人ほどのチーム
部署が分かれ始めるこの規模になると、見せる範囲の設定が大事になります。部署ごとにカレンダーを分ける、全社で共有する予定と部署内だけの予定を分ける、といった整理が必要です。会議室が1つ、2つしかない会社では、施設予約の機能があると取り合いが減ります。料金も人数に比例して増えるので、1人あたりの金額と最低契約人数を比較表に入れて、年間の費用で比べます。
30人を超える会社
この規模では、予定の共有だけでなく、申請や掲示板などの社内の連絡もまとめて画面に移したくなる場面が増えます。グループウェアが候補に入ってくるのはこのあたりからです。同時に、管理者が誰で、権限の変更を誰が承認するのかといった運用の決まりも必要になります。入社や退職のたびにアカウントを作ったり止めたりする作業が発生するため、その手順を誰が担うかも先に決めておきます。
導入前に社内で決めておくこと
製品を決めたあと、すぐに全員へ案内を出すと混乱が起きやすくなります。導入前に次のことを決めておくと、切り替えがなめらかに進みます。
- 管理者を決める。アカウントの追加と削除、権限の変更を誰が担当するかを1人か2人に絞ります
- 古い仕組みをいつ止めるかを決める。紙の行動予定表や台帳を並行して残すと、どちらが正しいのか分からなくなります。並行期間は2週間ほどに区切ります
- 予定の名前の付け方と、見せる範囲の決まりを作る
- 会議室や設備の名前を登録し、予約の取り消しの期限を決める
- 質問の受け口を決める。チャットの専用の場所を作り、使い方の質問をそこに集めます
特に2つ目は見落とされがちです。紙の予定表とアプリの両方に予定を書く期間が長引くと、手間が2倍になり、アプリへの不満につながります。止める日を先に告知しておくと、全員が切り替えを意識して動けます。
既存の予定を移す作業も見積もっておきます。表計算のシートで予定を管理していた場合、多くのカレンダーはファイルから予定を読み込む機能を持っていますが、列の並びを製品の形式に合わせる必要があります。過去の予定まで全部移すのではなく、これから先の予定だけを移すと決めると、作業はぐっと軽くなります。
予定の書き方で社内の情報を守る
共有カレンダーは便利な一方で、予定の名前や説明に書いたことが、思ったより多くの人に見えている場合があります。導入するときは、予定の書き方にも決まりを作っておきます。
- 取引先の未公開の案件名や金額は、予定の名前に書かない
- 人事の面談や健康に関わる予定は、「面談」「外出」など中身の分からない名前にするか、非公開の予定にする
- 会議の説明欄に、社外秘の資料のリンクをそのまま貼らない
- 社外の人と共有するカレンダーと、社内だけのカレンダーを分ける
Googleカレンダーの場合、空き時間だけを見せる権限を使えば、予定の名前や中身は相手に見えません。全社に向けては空き時間だけを、同じ部署には詳細を、と段階を分けておくと、予定を入れる側が安心して書き込めます。安心して書けることが、結局は予定が埋まる共有カレンダーにつながります。
退職者や契約が終わった業務委託のメンバーのアカウントを止め忘れると、過去の予定が見えたままになります。人の出入りがあったときにアカウントを確認する手順を、導入前に決めた管理者の仕事に入れておきます。
在宅ワークの仲介を続けてきた立場から見えること
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、外部の人と長く良い関係を続けている発注者ほど、予定と締切の共有を丁寧にしています。「いつまでに何を返せばよいか」「この週は確認が遅れる」といった情報が先に見えていると、受ける側は自分の予定を組みやすく、無理な徹夜や確認待ちの空白が減ります。結果として、同じ人に繰り返し頼めるようになり、引き継ぎの手間も小さくなります。
受ける側にとっても、仲介の手数料が引かれない直接の取引なら、同じ予算で受け取る額が厚くなります。手数料0%で直接取引できる関係では、浮いた分が作業の質や対応の早さに回りやすく、発注者と受注者の双方が得をする形になります。予定の共有は、その関係を支える土台の1つです。
社内のスケジュール管理アプリを選ぶ場面でも、外部のメンバーが加わる前提で考えておくと失敗が減ります。たとえば、アプリの設計や画面づくりを外部に頼むなら、アプリケーション開発のお仕事やUI/UX・アプリデザインのお仕事で、どんな作業がどう進むのかを知っておくと、予定の組み方の見当が付きます。デザインを外部に頼むときの費用感は、デザイナーの年収・単価相場で市場の相場をつかめます。
ツールの費用そのものを見直したいときは、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法が参考になります。予約や顧客の管理まで一緒に考えたい店舗の業態なら、美容・サロン業界のDX2026|予約管理 × 顧客管理 × 決済のSaaS一括導入で、業界ごとの道具の組み合わせ方を確かめられます。
社内のスケジュール管理は、どのアプリを選ぶかより、何を誰に見せ、どこで見るかを決めることのほうが大きな差になります。困りごとを書き出し、評価表で比べ、小さく試してから広げる、という順番で進めれば、使われないアプリを抱える失敗は避けられます。
よくある質問
Q. 社内のスケジュール管理アプリは無料のままでも使えますか?
少人数で予定を共有するだけなら、GoogleカレンダーやOutlookの予定表の無料の範囲でも十分に回せます。会議室の予約や申請の機能が必要になったとき、人数が増えて権限を細かく分けたくなったときが、有料の製品を検討する目安です。無料のうちに運用の決まりを固めておくと、乗り換えもスムーズです。
Q. グループウェアとスケジュール管理アプリは何が違いますか?
スケジュール管理アプリは予定の共有が中心の道具です。グループウェアは予定に加えて、会議室の予約、掲示板、申請と承認の流れなど、社内の情報のやり取りをまとめて扱える製品を指します。予定だけを共有したいならスケジュール管理アプリ、紙の連絡や台帳もまとめて画面に移したいならグループウェアが向いています。
Q. 予定の中身を見せずに空き時間だけを共有できますか?
多くの製品で設定できます。Googleカレンダーでは、共有の権限で「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」を選ぶと、相手には予定がある時間帯だけが見え、予定の名前や中身は見えません。職場のアカウントでは管理者が共有の範囲を決めている場合があるので、選べないときは社内の管理者に確認します。
Q. アプリを入れても社員が予定を入れてくれないときはどうすればよいですか?
最初の週に全員が1週間分の予定を入れる日を決め、管理職から率先して入れるのが効果的です。予定の名前の付け方や見せる範囲を1枚の決まりにまとめて共有すると、迷わず使えるようになります。通知が多すぎると見なくなるので、自分が参加する予定だけに絞る設定も合わせて見直します。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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