子育てしながら外来で働く|シフトの融通と、頼れる制度


この記事のポイント
- ✓子育てしながら外来で働くとき
- ✓シフトの融通はどこで決まるのか
- ✓病院外来とクリニックの1日の違い
「夜勤ができなくなったから、外来に移ろうと思うんです。でも外来って、本当に子育てと両立できますか」。
このご相談、本当によく受けます。
先にお伝えしておくと、外来は子育て中の人が働きやすい職場のひとつです。夜勤が無く、日曜と祝日は休みのところが多い。これは確かです。
ただ、「外来なら定時に帰れる」「外来ならいつでも休める」と思って入ると、つまずくことがあります。外来には外来の、忙しさの山と、休みにくい曜日があるからです。
大丈夫ですよ。どこに山があって、どんな制度を使えば乗り越えられるのかが分かっていれば、選び方はぐっと楽になります。この記事では、外来の1日の動き方から、シフトの融通が利く職場の見分け方、頼れる制度、求人票と面接で確かめることまで、順番にお話しします。
外来の1日は、どこに忙しさの山があるのか
まず、外来の1日がどう動いているのかを見ておきましょう。子育てとの両立で困るのは、仕事量の多さそのものより、「帰りたい時間に帰れない」「休みたい日に休めない」ことです。それがどこで起きるのかは、1日の流れを見るとよく分かります。
病院の外来
中規模以上の病院の外来は、だいたい次のように動きます。
・8時台:受付開始。採血室と処置室の準備。予約の患者さんが並び始める ・9時〜12時:診察のピーク。採血、点滴、検査の説明、予約外の患者さんのトリアージ ・12時〜14時:午前診の患者さんが残っていれば続行。交代で昼休憩 ・14時〜16時:午後の予約診療、専門外来、検査、入院が決まった方への説明 ・16時〜17時台:翌日の準備、物品補充、記録
一番の山は午前中です。朝の受付から昼過ぎまで、ほとんど息をつく暇がありません。
そして、子育て中の人が困りやすいのは、午前の山が「延びる」ことです。予約外の患者さんが多い日や、医師が急な処置に入った日は、午前診が13時、14時までずれ込みます。午前だけの時短勤務なのに帰れない、ということがここで起きます。
クリニックの外来
クリニックは、午前診と午後診に分かれていることが多いです。
・8時30分頃:出勤、準備 ・9時〜12時30分:午前診 ・12時30分〜15時:昼休み(片付けと午後の準備を含む) ・15時〜18時30分または19時:午後診 ・19時以降:片付け、会計の締め
クリニックの山は、午前診の終わり際と、夕方です。夕方は、仕事帰りや学校帰りの患者さんが集中します。午後診の終了時刻が19時なら、片付けまで入れて帰れるのは19時30分を過ぎることもあります。
保育園のお迎えが18時までなら、午後診には入れません。ここは、応募する前に必ず逆算しておきたいところです。
土曜日と連休明けも、山になる
1日の流れとは別に、1週間の中にも山があります。
病院の外来もクリニックも、月曜日と連休明けは患者さんが多くなります。週末に具合が悪くなった方が、まとめて受診に来るからです。月曜の朝に子どもの熱が出ると、休みの連絡を入れるのがいちばん気まずい日になります。
土曜日に診療をしている外来も多いです。病院では隔週や当番制、クリニックでは毎週の午前診、というところがよくあります。保育園は土曜日も開いていることが多いですが、希望する家庭だけ、あるいは平日より短い時間、という園もあります。土曜日に誰が子どもを見るのかは、応募の前に家族と決めておきたいところです。
山を知っておくと、選び方が変わる
こうして並べると、同じ外来でも「帰れない時間帯」が違うのが分かります。
病院の外来は、昼過ぎに帰る働き方がずれ込みやすい。クリニックは、夕方以降の勤務が避けにくい。
私も子どもが小さかった頃、「午後は早く終わる職場」と聞いて選んだ仕事で、実際には夕方にいちばん忙しくなり、お迎えのたびに頭を下げていた時期がありました。仕事の中身より、忙しさの時間帯が自分の生活と重なっていないかどうか。そこを先に見ておけば、あのときの気まずさはかなり減らせたと思います。
シフトの融通は「人の数」と「重なり方」で決まる
「うちはシフトの融通が利きますよ」。
求人票でも面接でも、よく聞く言葉ですね。でも、この言葉だけでは、本当に融通が利くかどうかは分かりません。
融通が利くかどうかは、職場の雰囲気よりも、人員の数と、同じ時間帯に働く人の重なり方で決まります。
病院の外来は、人の数に下限がある
病院の外来には、看護師と准看護師を合わせて、外来患者30人ごとに1人という配置の基準が医療法の施行規則で決められています。1日に300人が受診する外来なら、看護職は最低でも10人です。
人数がいるということは、誰かが急に休んでも、ほかの人が持ち場を少しずつ広げてカバーできる、ということです。子どもの発熱で朝に電話をしても、「分かりました、お大事に」と言ってもらいやすいのは、この人数の厚みがあるからです。
一方で、病院の外来は持ち場が細かく分かれています。化学療法室や内視鏡室のように、決まった研修を受けた人しか入れない部屋もあります。そうした部屋の担当が休むと、代わりが見つかりにくくなります。専門的な持ち場を任されるほど、休みにくくなる面があることは知っておいてください。
クリニックは、ひとり休むと回らないことがある
クリニックには、外来の看護職員数の基準がありません。医師1人に看護師1〜2人という体制も珍しくありません。
看護師が2人のクリニックで1人が休むと、残る1人で採血も点滴も処置も電話対応も担うことになります。職場の人がどれだけ優しくても、物理的に回らない日は出てきます。
だから、クリニックで融通が利くかどうかは、「午前だけ」「午後だけ」のパートさんが何人いるかで決まります。午前に3人のパートさんが入れ替わりで勤務しているクリニックなら、1人が休んでも誰かが代われます。
「重なり方」を聞いてみる
面接では、ぜひこう聞いてみてください。
「私が入る時間帯に、看護師さんは何人勤務していますか」。
そして、「その中に、子育て中の方は何人いますか」。
子育て中の人ばかりが同じ時間帯に固まっていると、冬の感染症の時期に一斉に休みが重なります。反対に、子育てが落ち着いた世代や、独身の人とうまく混ざっている職場は、お互いに代わり合う関係が作りやすいです。
こういう相談がよくあります。「子育て中のスタッフが多いから安心だと思って入ったら、みんなが同じ日に休むので、結局いちばん新しい私が出勤することになった」。
子育て中の仲間が多いのは、心強いことです。ただ、それだけで融通が利くとは限りません。人数と重なり方を、具体的な数字で聞いておくと安心です。
外来の種類ごとに、子育てとの相性を見てみる
ひとくちに外来といっても、働く場所によって、子育てとの相性はかなり変わります。代表的なものを並べてみます。
| 働く場所 | 勤務時間の傾向 | 子育てとの相性で見ておく点 |
|---|---|---|
| 病院の一般外来 | 平日日勤、土曜は隔週や当番制が多い | 午前診のずれ込み、土曜当番の頻度 |
| 病院の専門外来・化学療法室 | 平日日勤、予約制で時間が読みやすい | 担当が固定されるので急な休みの代わりが少ない |
| 内科・小児科クリニック | 午前診と午後診、午後診は18時30分〜19時まで | 冬の感染症期の混雑、夕方の勤務 |
| 整形外科クリニック | 午前診と午後診、リハビリで夕方が混む | 夕方の患者数、土曜午前の勤務 |
| 産婦人科クリニック | 日勤中心だが分娩を扱うと夜間対応あり | 外来専任か、病棟や分娩と兼務か |
| 健診センター | 早朝から昼過ぎまで、午後は短い | 繁忙期の偏り、早い出勤時間 |
| 美容クリニック | 昼前から夜まで、土日も診療 | 夜と週末の勤務が前提になりやすい |
健診センターは、朝早い代わりに午後が早く終わるので、小学生のお子さんがいる方に選ばれやすい職場です。ただ、春から秋の繁忙期に予約が集中し、閑散期にシフトが減ることがあります。
産婦人科のクリニックは、子育ての経験がそのまま仕事に生きる場所でもあります。赤ちゃんを連れたお母さんが来る外来では、授乳や育児の悩みを聞く場面が多いからです。ある産婦人科のクリニックでは、出産した方を対象にした相談外来を、こんなふうに案内しています。
当院で出産された方を対象に、母乳育児やその他育児全般・赤ちゃん・ママに関する不安や心配なことなど助産師による相談外来を実施しております。どんなことでも大丈夫です!! お困りのことがあればお気軽にご相談ください。 出典: curam.co.jp
こうした相談外来は、助産師が中心になって担当し、看護師はその前後の受付や計測、説明を手伝うことが多いです。予約制で時間が読みやすく、自分の経験を話せる場面もあります。一方で、分娩を扱うクリニックでは、外来で採用されても人手が足りない夜に病棟の応援を頼まれることがあるので、外来専任かどうかは必ず確認してください。
どの職場にも、良いところと、気をつけたいところがあります。「どこが一番いいか」ではなく、「自分の家の時間割に一番ぶつからないのはどこか」で選ぶ。それが、長く続けるための近道です。
頼れる制度を知っておく(子の看護等休暇、短時間勤務、残業の免除)
子育てと仕事の両立には、法律で決められた制度があります。
「制度があるのは知っているけど、外来で使うのは気が引ける」。そう感じる方は多いです。でも、これらは職場の好意ではなく、働く人の権利です。遠慮しなくて大丈夫ですよ。
2025年に育児・介護休業法が改正され、使える範囲が広がりました。外来で働く人に関わりの深いものを見ていきます。
子の看護等休暇
子どもが病気やけがをしたときに取れる休暇です。1年に5日、子どもが2人以上なら10日まで取れます。時間単位で取ることもできます。
2025年4月からは、対象が小学校3年生の修了までに広がりました。病気やけがだけでなく、感染症による学級閉鎖、入園式や卒園式、入学式への参加でも使えるようになっています。名前も「子の看護休暇」から「子の看護等休暇」に変わりました。
気をつけたいのは、この休暇を有給にするか無給にするかは、法律では決まっていないことです。職場の就業規則で決まります。無給の職場だと、休んだ日のぶん給与が減ります。面接や入職前に「子の看護等休暇は有給ですか」と確かめておくと、あとで慌てずに済みます。
短時間勤務
3歳未満の子どもを育てている人は、1日の所定労働時間を原則6時間にする短時間勤務を申し出ることができます。事業主には、この制度を設ける義務があります。
外来では、9時から16時まで、あるいは8時30分から15時30分まで、という形にしている病院が多いです。先ほどお話ししたように、午前診がずれ込むと昼休憩が後ろに押されるので、「休憩を必ず取れる仕組みがあるか」も一緒に聞いておきましょう。
3歳から小学校に上がるまでの、柔軟な働き方
2025年10月からは、3歳から小学校に上がるまでの子どもを育てる人のために、事業主が働き方の選択肢を用意することが義務になりました。始業時刻の変更、テレワーク、保育施設の設置や運営、休暇、短時間勤務の中から、事業主が2つ以上を選んで用意し、働く人はその中から1つを選んで使えます。
外来ではテレワークは難しいので、実際には始業時刻の変更や短時間勤務を選んでいる職場が多いと考えられます。どの選択肢を用意しているかは職場ごとに違うので、就業規則で確かめてください。
残業の免除と制限
小学校に上がる前の子どもを育てている人は、申し出れば、所定の時間を超える残業を免除してもらえます。2025年4月から、対象が3歳未満から小学校就学前までに広がりました。
外来で残業が生まれやすいのは、午前診のずれ込み、夕方の患者さんの集中、会計の締めの時間です。免除を申し出ておけば、職場は人の配置を考えるきっかけになります。
制度の詳しい中身は、厚生労働省の育児・介護休業法の案内で確認できます。
こういう相談がよくあります。「制度を使うと、周りの人に迷惑をかけてしまう気がして」。
その気持ち、よく分かります。でも、制度を使う人がいることで、職場は「誰かが休んでも回る体制」を作るようになります。あなたが使うことは、次に同じ立場になる人の道を作ることでもあるんです。
院内保育と病児保育、身近な支えの作り方
外来で働く人にとって、制度と同じくらい大きいのが、子どもを預ける場所です。
院内保育所
病院には、職員向けの院内保育所を持っているところがあります。もともと夜勤のある病棟の看護師のために作られたものが多いですが、外来勤務の人も使えることがほとんどです。
院内保育所の良いところは、職場と同じ建物や敷地にあることです。子どもの熱が上がったとき、すぐに迎えに行けます。登園と出勤を一度に済ませられるので、朝の時間にも余裕が生まれます。
確かめておきたいのは、次の点です。
・何歳から何歳まで預けられるか ・外来勤務の人の利用に制限は無いか ・土曜日に開いているか ・保育料はいくらか、給与から天引きか ・定員に空きがあるか
院内保育所があっても、定員がいっぱいで入れないことがあります。求人票に「院内保育所あり」とあったら、面接で「今、空きはありますか」と一言聞いておきましょう。
病児保育
子どもが熱を出したとき、預けられる病児保育があるかどうかも大切です。病院の中に病児保育室を持っているところもあれば、自治体の病児保育施設を利用する形もあります。
自治体の病児保育は、前日や当日の朝に予約が必要で、冬の時期はすぐにいっぱいになります。住んでいる地域でどこが使えるのか、登録にどんな手続きが要るのか、働き始める前に調べて、登録まで済ませておくと安心です。
頼れる人を、職場の外にも作る
制度も施設も、全部をカバーしてくれるわけではありません。
私が相談を受けてきた中で、長く働き続けている方に共通しているのは、「困ったときに頼れる先を、3つ以上持っている」ことでした。家族、ファミリーサポート、病児保育、近所の友人。ひとつに頼り切ると、そこが使えない日に全部が止まってしまいます。
ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。頼る先を分けておくことは、弱さではなく、長く働くための工夫です。
冬の時期の備え方
外来で働く子育て中の人にとって、いちばん大変なのは冬です。インフルエンザや胃腸炎がはやる時期は、子どもが熱を出す回数が増えます。そして同じ時期に、内科や小児科の外来は1年でいちばん混みます。
休みたい日と、職場が一番人を必要としている日が重なる。これが外来の冬です。
だからこそ、秋のうちに準備しておくと気持ちが楽になります。病児保育の登録を済ませる。家族と「誰が何曜日なら迎えに行けるか」を話し合っておく。職場には、冬の時期の休みの取り方を早めに相談しておく。
こういう相談がよくあります。「毎年、冬になると罪悪感で眠れなくなる」。
その罪悪感は、あなたが仕事を大切にしている証拠です。でも、子どもが熱を出すのは誰のせいでもありません。準備をしておけば、休む回数は減らせなくても、休むたびに慌てる回数は減らせます。
病棟から外来へ、働き方を切り替えるときの進め方
外来で働こうと考える子育て中の方には、大きく3つの入り方があります。今の病院の中で病棟から外来へ異動する方法、育児休業から外来で復職する方法、そして外来の求人に転職する方法です。
どれを選ぶかで、使える制度も、気をつけることも変わります。
同じ病院の中で異動する
いちばん負担が少ないのは、今の病院の中で外来へ異動する方法です。電子カルテの使い方も、院内のルールも、医師の顔も分かっているので、慣れるまでの時間が短く済みます。
病院によっては、夜勤ができなくなった看護師を外来に配置する流れができています。まずは看護師長に「子育てとの両立のために、日勤だけの部署を希望したい」と伝えてみてください。
ただ、外来の枠には限りがあります。希望してもすぐに移れないこともあります。その場合は、病棟で日勤だけの常勤として働けるかどうかも一緒に相談すると、選択肢が広がります。
育児休業から、外来で復職する
育児休業から戻るときに、元の病棟ではなく外来で復職したいと希望する方も多いです。
復職の前には、職場と面談の機会を作ってもらいましょう。そこで、短時間勤務を使うかどうか、勤務時間を何時から何時にするか、残業の免除を申し出るかを話し合います。
外来は、病棟と比べて仕事の流れが違います。採血や点滴は病棟でもしていても、トリアージや検査の説明、予約の調整は、外来ならではの仕事です。最初の1〜2か月は覚えることが多いので、慣れるまでは短い勤務時間から始めて、少しずつ延ばしていく形を相談するのもよい方法です。
外来の求人に転職する
今の職場で外来に移れない場合は、外来の求人に転職することになります。
転職の場合に気をつけたいのは、短時間勤務や休暇の制度を使える条件です。育児・介護休業法の短時間勤務は、労使協定によって、雇われてから1年に満たない人を対象から外すことが認められています。入職したばかりの時期に時短を使いたいなら、その職場の就業規則で対象になっているかを、応募の段階で確認しておくと安心です。
子の看護等休暇については、2025年4月の改正で、雇われて6か月に満たない人を労使協定で対象から外す仕組みが無くなりました。入職直後から使えるようになっています。
収入の見通しを立てておく
外来に移ると、夜勤手当が無くなります。病棟で夜勤をしていた方にとっては、月の収入が数万円単位で下がることが珍しくありません。時短勤務やパートにすれば、さらに下がります。
そこで、家族で「毎月いくらあれば暮らせるか」を先に話し合っておくことをおすすめします。パートで扶養の範囲内に収めるか、社会保険に入って働くかでも、手元に残る金額が変わります。扶養の基準は制度の見直しが続いているので、勤め先の事務担当に最新の扱いを確認してください。
収入が下がることを気にして無理に勤務時間を延ばすと、子育てとの両立が崩れてしまうことがあります。お金の見通しと、時間の見通し。この2つを並べて、今の家族にとって一番無理のない形を選んでくださいね。
求人票と面接で、融通の中身を確かめる
ここまでのお話を、求人票と面接で確かめる手順にまとめます。
求人票で見るところ
1つ目は、勤務時間の書き方です。「9時〜18時30分」とだけ書かれていたら、片付けの時間を足して考えます。午後診のあるクリニックなら、終了時刻に30分を足した時間が、実際に職場を出る時間の目安です。
2つ目は、休診日と土曜日の扱いです。「土曜隔週」「土曜は当番制」「土曜午前のみ」など、書き方で負担が変わります。パートの場合は、土曜に入れない人でも採用しているかを確認します。
3つ目は、残業の書き方です。「残業ほぼなし」より、「月平均5時間程度」のように数字で書かれているほうが、実態に近いことが多いです。
4つ目は、子育て支援の書き方です。「子育て中のスタッフ在籍」は、人数が分からないので判断材料として弱いです。「院内保育所あり(生後6か月から)」「子の看護等休暇は有給」のように、中身が書かれているかを見てください。
面接で聞くこと
面接では、次のような質問を用意しておくと、融通の中身がつかめます。
・私が入る時間帯の看護師の人数と、その中の子育て中の方の人数 ・午前診が延びたとき、時短勤務の人はどうしているか ・子どもの発熱で当日休むとき、誰に、何時までに連絡するか ・子の看護等休暇は有給か、時間単位で取れるか ・冬の繁忙期に、休みが重なったときの決まりはあるか
「こんなことを聞いたら、やる気が無いと思われないか」と心配になるかもしれません。でも、具体的に聞いてくる人は、「長く続けるつもりで考えている人」と受け取られることのほうが多いです。答え方が具体的な職場ほど、実際に子育て中の人を支えてきた経験があります。
外来で働くときの給与の相場も、あわせて知っておくと安心です。看護師の年収や時給を統計データで整理したページでは、勤務先の種類や働き方によってどれくらい幅があるのかを確認できます。時短やパートにしたときの収入の目安を立ててから求人を見ると、条件を比べやすくなります。
運営者の視点で見る、子育て期の働き方の組み立て方
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、子育て期の働き方は、「ひとつの職場ですべての時間と収入をまかなう」形だけではなくなってきています。
外来の仕事は、時間が決まっていて、曜日ごとに担当が固定されやすい仕事です。この特徴があるので、週に3日は外来のパート、残りの時間は在宅でできる仕事、という組み合わせが作りやすくなっています。看護師の資格を持つ人なら、医療記事の執筆や監修、オンラインでの健康相談など、臨床の経験が生きる在宅の仕事があります。どんな仕事があり、どう始めればよいのかは、次の記事で詳しく紹介されています。
運営者として見てきた限りでは、子育て中に長く働き続けている人ほど、たくさんの仕事を抱えるより、「この人に任せると安心」と思ってもらえる関係を少しずつ作っています。外来でも在宅でも、それは同じです。急に休む日があっても、普段の仕事が丁寧だと、周りは自然と手を差し伸べてくれます。
仲介の手数料が乗らない形で直接仕事を受けられると、依頼する側は同じ予算でより長く頼めて、受ける側は手数料0%のぶん手取りが厚くなります。短い時間しか働けない時期ほど、1時間あたりに手元へ残る金額の差が暮らしに響きます。働く時間を増やすより先に、同じ時間でどれだけ残るのかを見てみてください。
どう働くかを決めきれないときは、ひとりで考え続けなくて大丈夫です。仕事と家庭の両立や、職場選びの相談に乗る専門家もいます。国家資格のキャリアコンサルタントは、働き方の悩みを一緒に整理する専門職で、どんな資格なのかは次のページで確認できます。
最後に、今日から始められることを3つだけお伝えします。
1つ目は、自分の家の1日の時間割を紙に書き出すこと。お迎えの時間、朝に家を出られる時間、土曜日に頼れる人がいるかどうか。
2つ目は、その時間割と、外来の忙しさの山を重ねてみること。病院の昼過ぎか、クリニックの夕方か。ぶつかる時間帯が少ない職場を選びます。
3つ目は、頼れる先を3つ以上、書き出してみること。足りなければ、病児保育の登録やファミリーサポートの申し込みから始めましょう。
外来は、子育てをしながら看護の仕事を続けたい人にとって、心強い選択肢です。自分の暮らしに合う外来を、焦らず選んでくださいね。あなたは一人じゃありません。
よくある質問
Q. 子育て中なら病院の外来とクリニックのどちらが働きやすいですか?
一概には言えず、帰りたい時間帯で選ぶのが確実です。病院の外来は人数が多く急な休みを代わってもらいやすい一方、午前診が延びると昼過ぎまで帰れないことがあります。クリニックは午後診が18時30分から19時まで続くことが多く、夕方のお迎えとぶつかりやすいので、午前だけのパートで入る人が多い傾向です。
Q. 子の看護等休暇は外来のパートでも使えますか?
使えます。子の看護等休暇は育児・介護休業法で定められた休暇で、パートや有期契約の人も対象です。2025年4月から小学校3年生の修了まで対象が広がり、学級閉鎖や入園式などでも使えるようになりました。ただし有給か無給かは職場の就業規則で決まるため、入職前に確認しておくと安心です。
Q. 外来勤務でも院内保育所を利用できますか?
多くの病院では利用できます。院内保育所は夜勤のある病棟看護師向けに作られたものが多いですが、外来勤務の職員も対象にしているのが一般的です。ただし定員が埋まっていて入れないことや、預けられる年齢に上限があることもあるので、面接で空き状況と対象年齢、土曜の開所の有無を確かめてください。
Q. 外来で時短勤務をしても残業になることはありますか?
あります。外来は午前診が延びたり、夕方に患者さんが集中したりするため、時短勤務でも帰りが遅れる日が出がちです。小学校に上がる前の子どもがいれば、残業の免除を申し出ることができます。面接では、午前診が延びたときに時短勤務の人をどう帰しているかを具体的に聞いておくと実態がつかめます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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