カプコンの情報漏洩|CAPCOM ID 1,177万件の範囲とパスワードの見直し方 2026


この記事のポイント
- ✓カプコンの情報漏洩について
- ✓2026年10月22日の発表を整理しました
- ✓CAPCOM IDのメールアドレスなど全世界11,774,247件の漏えい
株式会社カプコンは2026年10月22日、オンライン会員サービス「CAPCOM ID」に第三者による不正アクセスがあり、登録者のメールアドレスとシステム固有の識別情報が全世界合計で11,774,247件漏えいしたと発表しました。そのうち43件は生年月日・性別・国や地域・ニックネームも漏えいし、196件はログインパスワードが不正に変更されていました。 利用者が自分で設定したパスワードの漏えいは確認されておらず、クレジットカード情報は漏えいの対象に含まれないと明記されています。 10月23日の第二報では、パスワードを不正に変更された196件のうち日本国内の19件について、第三者が通販サイト「イーカプコン」のマイページに不正にアクセスし、氏名、電話番号、住所、生年月日、購入履歴などが漏えいしたと発表されました。 利用者がまずすることは、カプコンやその関係先を名乗るメールのURLや添付ファイルを開かないこと、そして同じパスワードをほかのサービスで使い回していないかを見直すことです。
この記事では、2026年10月26日時点で公開されているカプコンのプレスリリース(10月22日の第一報と10月23日の第二報)と、CAPCOM IDの公式サイトに載っているお知らせとサポートの案内だけをもとに、何が起きて、何が分かっていて、何がまだ分かっていないのかを順番に整理します。CAPCOM IDとは、カプコンのWebサービスを使ったり、一部のオンラインゲームを遊んだりするために必要な、登録制の共通アカウントのことです。ゲームのために作ったアカウントでも、ログインIDはメールアドレスなので、そのアドレスを仕事や買い物にも使っている人には、ゲームの外にも影響が及ぶ可能性があります。その点も含めて、利用者がすることを具体的に説明します。
2026年10月26日時点で分かっていること
最初に、結論にあたる事実を並べます。どれもカプコンの2026年10月22日付のプレスリリースと、10月23日付の第二報で確かめた内容です。
- 漏えいしたのは、CAPCOM IDに登録されたメールアドレスと、システム固有の識別情報(アカウント作成日時、最終ログイン日時、ログイン回数、最終ログイン時のクライアントIP)で、対象は全世界合計で11,774,247件です
- そのうち43件では、生年月日、性別、国・地域、ニックネームも漏えいしました
- そのうち196件では、CAPCOM IDのログインパスワードが不正に変更されていました。該当のアカウントはすでにパスワードがリセットされています
- 利用者が自分で設定したパスワードの漏えいは確認されていないと書かれています
- クレジットカード情報は漏えいの対象に含まれていないと明記されています
- 必要な緊急対策は完了しており、CAPCOM IDを使ったサービスは引き続き利用でき、すべてのゲームでプレイへの影響はないとされています
- 対象となる利用者には順次個別に連絡するとされ、日本向けには専用の電話窓口が設けられています
- 10月23日の第二報では、パスワードを不正に変更された196件のうち19件(日本国内)について、第三者が通販サイト「イーカプコン」のマイページに不正にアクセスし、氏名、氏名(カナ)、電話番号、郵便番号、住所、性別、生年月日、購入履歴、イーカプコンへの問い合わせ履歴、会員アドレス帳が漏えいしたと発表されました。対象の利用者には順次個別に連絡するとされています
- 第二報では、その他のアカウントについてはパスワードの不正な変更による情報漏えいは確認されず、クレジットカード情報は漏えいの対象に含まれないと書かれています。影響範囲の調査は完了し、監視を続けるとされています
件数の「11,774,247件」は、日本だけでなく全世界の合計です。発表には国や地域ごとの内訳は書かれていません。そのため、日本の利用者がこのうち何件なのかは、発表からは分かりません。
この中で利用者にとって大きいのは、メールアドレスが漏えいしたことと、一部のアカウントでパスワードが勝手に変えられていたことの2点です。メールアドレスが知られると、カプコンを装った偽のメールが届く可能性が高まります。パスワードがどのような手口で変更されたのかは、発表に書かれていません。
公表の経緯と、続報の有無
カプコンが発表で示している経緯は、次のとおりです。日付ごとに、何が分かったのかを整理します。
| 日付 | 発表に書かれている出来事 |
|---|---|
| 2026年10月19日 | CAPCOM IDに対する不正アクセスの疑いのある痕跡を発見し、ただちにアクセスを遮断して、原因と影響範囲の調査に着手。同日、不正アクセスが行われたことを確認し、緊急対策と攻撃手段の特定と対応を開始 |
| 2026年10月20日 | 社内に対策本部を設置。調査の結果、登録者の情報の一部が漏えいしたことと、一部のアカウントで不正なパスワード変更があったことが判明。外部のアドバイザリー組織であるセキュリティ監督委員会に報告 |
| 2026年10月21日 | 警察と個人情報保護委員会へ報告。監視と調査を続け、影響範囲を精査 |
| 2026年10月22日 | プレスリリース「不正アクセスによるお客様情報漏えいのお詫びとお知らせ」を公表。同日、CAPCOM IDの公式サイトのお知らせにも同じ件を掲載 |
| 2026年10月23日 | 第二報を公表。パスワードを不正に変更された196件のうち19件(日本国内)で、イーカプコンのマイページから氏名、住所、電話番号、生年月日、購入履歴などが漏えいしたことが判明。影響範囲の調査は完了 |
発表の概要には「10月22日時点」と書かれていて、件数や項目はその時点で判明した内容です。
2026年10月26日に、カプコンのプレスリリースの一覧と、CAPCOM IDの公式サイトのお知らせ欄を開き直しました。一覧のいちばん新しい項目は10月23日の第二報で、10月24日以降の続報や訂正は出ていませんでした。カプコンは発表の中で、新たに知らせるべき事実が判明した場合には、公式ホームページなどで速やかに知らせるとしています。件数や項目が後から変わることもありうるので、気になる人はプレスリリースの一覧を時々見ておくと確実です。
発表の原文で確かめる
発表の要点を、原文で確かめておきます。件数の数え方と、パスワードについての書き方が大切な部分です。
お客様ご自身で設定されたパスワードの漏えいは確認されておりません。一方、196件のアカウントにおいて、パスワードが不正に変更されていたことを確認しました。当該アカウントは既にパスワードをリセットしており、不正アクセスによる影響範囲については引き続き調査を進めております。 対象となるお客様には順次個別にご連絡いたします。なお、クレジットカード情報は漏えい対象には含まれておりません。 出典: capcom.co.jp
ここで読み落としやすいのは、「漏えいは確認されておりません」という表現です。これは「漏えいしなかったと確定した」という意味ではなく、2026年10月22日の時点で漏えいを確認していない、という意味です。発表は影響範囲を引き続き調査するとしているので、パスワードについても続報を待つ姿勢が必要です。
もう1つは、196件の不正な変更と、自分で設定したパスワードの漏えいが別の話として書かれていることです。パスワードが外に出ていなくても、何らかの方法でパスワードを変える操作がされた、ということです。どの方法だったのかは書かれていないので、本記事でも推測はしません。
漏えいした項目と、含まれないと明記された項目
発表に書かれた項目を、漏えいしたものと、含まれないと明記されたものに分けて表にします。
| 区分 | 項目 | 対象件数 |
|---|---|---|
| 漏えいした | メールアドレス | 11,774,247件(全世界合計) |
| 漏えいした | システム固有の識別情報(アカウント作成日時、最終ログイン日時、ログイン回数、最終ログイン時のクライアントIP) | 11,774,247件(全世界合計) |
| 漏えいした | 生年月日、性別、国・地域、ニックネーム | 上記のうち43件 |
| 不正に変更された | CAPCOM IDのログインパスワード | 上記のうち196件(リセット済み) |
| 漏えいは確認されていない | 利用者が自分で設定したパスワード | 発表の時点で確認されていない |
| 漏えいした(第二報) | 氏名、氏名(カナ)、電話番号、郵便番号、住所、性別、生年月日、購入履歴、イーカプコンへの問い合わせ履歴、会員アドレス帳(イーカプコンのマイページの情報) | パスワードを不正に変更された196件のうち19件(日本国内) |
| 含まれない | クレジットカード情報 | 漏えいの対象に含まれないと明記(第二報でも同じ) |
氏名、住所、電話番号は、10月22日の第一報には記載がありませんでしたが、10月23日の第二報で、パスワードを不正に変更された196件のうち日本国内の19件について、通販サイト「イーカプコン」のマイページから漏えいしたと発表されました。この19件には順次個別に連絡するとされています。CAPCOM IDの会員登録で入力する項目は、サポートの案内によると、メールアドレス、パスワード、国・地域、ニックネーム、生年月日、性別です。もともと氏名や住所を登録する仕組みではないため、この19件に当たらない人については、今回の件で住所が知られたという話にはなりません。
「システム固有の識別情報」という言い方は分かりにくいので、言い換えておきます。アカウント作成日時は、そのCAPCOM IDを作った日と時刻です。最終ログイン日時とログイン回数は、最後にいつログインしたかと、これまでに何回ログインしたかの記録です。最終ログイン時のクライアントIPは、最後にログインしたときの通信元の住所にあたる番号(IPアドレス)のことです。IPアドレスは、家庭のインターネット回線やスマートフォンの回線に割り当てられる番号で、それだけで氏名や住所が分かるものではありませんが、契約している通信会社やおおよその地域の手がかりになることがあります。
原因:第三者による不正アクセス
発表に書かれている原因は、「第三者による不正アクセス」です。不正アクセスとは、本来ログインする権限のない人が、システムに入り込んだり、情報を取り出したりすることを言います。
一方で、どこから、どのような手口で入られたのかは、発表に書かれていません。分かっているのは、10月19日に不正アクセスの疑いのある痕跡を見つけてアクセスを遮断したこと、緊急対策を行ったこと、攻撃手段の特定と対応を完了したこと、の3点です。攻撃手段が何だったかの説明はありません。
また、196件のパスワードがどのようにして変えられたのかも書かれていません。利用者が設定したパスワードの漏えいは確認されていないとされているので、パスワードを盗んでログインした、と言い切れる材料はありません。手口の詳しい説明が出るまでは、「第三者による不正アクセスで、原因の詳細は発表に記載がない」と理解しておくのが正確です。
カプコンは、今回判明した原因を踏まえた再発防止策を講じ、情報セキュリティの体制をさらに強化するとしています。原因の詳しい内容が公表されるかどうかは、今後の発表を待つ必要があります。
カプコンの対応
発表に書かれているカプコンの対応を、項目ごとに整理します。発表に書かれていないことは載せていません。
| 対応 | 発表に書かれている内容 |
|---|---|
| アクセスの遮断 | 10月19日に痕跡を発見し、ただちに当該のアクセスを遮断 |
| 緊急対策 | 必要な緊急対策を完了し、攻撃手段の特定と対応も完了 |
| パスワード | 不正に変更された196件のアカウントは、すでにパスワードをリセット |
| サービス | CAPCOM IDを使ったサービスは引き続き利用でき、すべてのゲームでプレイへの影響はない |
| 利用者への連絡 | 対象となる利用者に順次個別に連絡 |
| 窓口 | 本件の専用の問い合わせ窓口を地域ごとに設置 |
| 届け出 | 10月21日に警察と個人情報保護委員会に報告 |
| 再発防止 | 原因を踏まえた再発防止策を講じ、情報セキュリティ体制を強化 |
個人情報保護委員会とは、個人情報の扱いについて企業を監督する国の機関のことです。委員会の漏えい等の対応のページでは、不正の目的で行われたおそれがある行為による漏えいや、本人の数が1,000人を超える漏えいなどの場合に、企業に委員会への報告が義務付けられていると説明されています。報告はまず速やかに行い、不正な目的で行われたおそれがある場合は、発覚日から60日以内に最終的な報告をする決まりです。カプコンが10月21日に行った報告は、この流れの最初の段階にあたります。
補償やお詫びの品については、2026年10月22日の発表には書かれていません。発表に書かれていないことを前提に動くのは避け、続報を待つのが確実です。逆に、「補償金をお支払いします」「お詫びのポイントを差し上げます」といった連絡が先に届いたときは、偽の連絡を疑う理由になります。
個別の連絡がどの方法で届くのかも、発表には書かれていません。CAPCOM IDの登録情報で連絡に使えるのはメールアドレスなので、メールで届く可能性が考えられますが、確定した情報ではありません。届いた連絡が本物かどうかは、連絡に書かれたリンクや電話番号ではなく、自分で開いたカプコンの公式サイトで確かめるのが基本です。
自分が対象かを確かめる方法
対象かどうかは、次の3つの順番で確かめると迷いにくくなります。
1つ目:CAPCOM IDを作ったことがあるかを思い出す
今回の対象は、CAPCOM IDの登録者です。件数が全世界で1,100万件を超えるのは、CAPCOM IDが多くのゲームや会員サービスで共通に使われているからです。公式サイトによると、CAPCOM IDで利用できるサービスには、Street Fighter 6、エグゾプライマル、バイオハザード ポータル、イーカプコン、カプとれ、カプコンタウン、カプコン アミューズメントのアプリ、モンスターハンターパズル アイルーアイランドなどがあります。
これらのゲームやサービスでログインしたことがあれば、CAPCOM IDを作っている可能性が高いと言えます。PlayStation、Xbox、Steam、Epic Games、Nintendoのゲームアカウントと連携していることもあるので、ゲーム機のアカウントだけで遊んでいたつもりでも、連携のために作っている場合があります。CAPCOM IDのIDは登録したメールアドレスなので、心当たりのあるアドレスの受信箱で「cid.capcom.com」からのメールを検索すると、登録したかどうかの手がかりになります。
2つ目:カプコンからの個別の連絡を待つ
カプコンは対象となる利用者に順次個別に連絡するとしています。11,774,247件の全員が、メールアドレスと識別情報の漏えいの対象です。43件と196件に入っているかどうかは、個別の連絡で分かると考えられますが、連絡の中身がどこまで書かれるかは、発表からは分かりません。
連絡を待つあいだも、パスワードの見直しは先に進めて構いません。待つことと備えることは、同時にできます。
3つ目:マイページでアカウントの状態を見る
CAPCOM IDのマイページでは、会員情報の閲覧や編集、プラットフォームアカウントの連携の確認ができます。ログインしたら、ニックネームや連携しているアカウントに見覚えのない変更がないかを確かめます。いつものパスワードでログインできなくなっていたら、196件に入っていて、パスワードがリセットされた可能性があります。その場合は、ログインページの「パスワードをお忘れですか?」から再設定の手続きをします。
ここで注意したいのは、マイページを開くときの入り口です。メールに書かれたリンクからではなく、ブラウザのブックマークや、自分で入力した公式サイトのアドレス(cid.capcom.com)から開いてください。偽のメールのリンクから偽のログイン画面に誘導されるのを防ぐためです。
家族でゲームをしている家庭では、子どものアカウントも確かめておきたいところです。公式サイトのお知らせによると、2025年1月15日から、13歳未満の人も、保護者の同意の手続きを経てCAPCOM IDを使えるようになっています。子どもが自分のメールアドレスで登録している場合や、保護者のアドレスで登録している場合があるので、どのアドレスで登録したかを一緒に確かめると漏れがありません。
利用者がすること:漏れた項目に合わせて
今回漏えいしたのは、メールアドレスと、ログインの記録にあたる情報です。それに合わせて、すべきことを優先度の高い順に並べます。
- カプコンやその関係先を名乗るメールのURLや添付ファイルを開かない
- CAPCOM IDのパスワードを、ほかで使っていないものに変える
- 同じパスワードを使い回しているほかのサービスのパスワードも変える
- CAPCOM IDに二要素認証を設定する
- 連携しているゲーム機やストアのアカウントの状態を確かめる
偽のメールの見分け方
カプコンは発表の中で、漏えいした情報を悪用して、カプコンや関係先を装った不審なメールなどが届く可能性があると呼びかけています。受け取ったら、記載されたURLへのアクセスや添付ファイルの開封をしないよう求めています。
CAPCOM IDの公式サイトでは、以前からCAPCOM IDのメールアドレス(@cid.capcom.com)を装ったメールへの注意も呼びかけています。「キャンペーンの当選連絡」や「会員情報の変更連絡」を装う手口があり、送信元のアドレスが偽装されている「なりすましメール」もありうると書かれています。つまり、送信元に「cid.capcom.com」と表示されていても、それだけで本物とは言えません。
偽のメールを見分けるときに確かめたい点は、次のとおりです。
- 応募した覚えのない当選連絡や、心当たりのない会員情報の変更連絡ではないか
- 「今すぐ確認しないとアカウントが停止されます」のように、期限を切って急がせていないか
- 補償金、お詫びのポイント、ゲーム内の特典を受け取るために、ログインやカード番号の入力を求めていないか
- 公式サイトで案内されていない内容ではないか
フィッシングとは、本物を装ったメールや偽のサイトで、IDやパスワード、カード番号などをだまし取る手口のことです。手口の具体例と見分け方は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果でも紹介しています。会社向けの内容ですが、偽のメールの特徴はそのまま個人にも当てはまります。
パスワードを変える
カプコンは、利用者が設定したパスワードの漏えいは確認されていないとしています。それでも、パスワードを見直す意味はあります。メールアドレスが知られた以上、そのアドレスと、よく使われるパスワードの組み合わせでログインを試される危険が高まるからです。
パスワードを変えるときは、次の点を意識します。
- ほかのサービスで使っていない、CAPCOM ID専用のものにする
- 名前、誕生日、ゲームのキャラクター名など、推測されやすい語を避ける
- できるだけ長くする。覚えられないときは、パスワード管理の機能(ブラウザやスマートフォンに付いているもの)に保存する
使い回しを見直す
同じメールアドレスと同じパスワードを、ほかのサービスでも使っている場合は、そちらのほうが先に見直す必要があることもあります。特に、ゲームのストア、ネット通販、メールそのもののアカウントは、乗っ取られたときの影響が大きいので優先します。CAPCOM IDに登録したメールアドレスのアカウント(GmailやiCloudなど)のパスワードが、CAPCOM IDと同じになっていないかも確かめてください。メールのアカウントを乗っ取られると、ほかのサービスのパスワード再設定のメールまで読まれてしまうからです。
二要素認証を設定する
CAPCOM IDには二要素認証の仕組みがあります。二要素認証とは、ログインのときにIDとパスワードに加えて、本人だけが使える認証コードを入力する仕組みのことです。公式サイトのサポートでは、IDとパスワードだけではログインできなくなるため、セキュリティを強化できると説明されています。
設定の手順は、公式の案内に沿うと次のとおりです。
- スマートフォンに認証アプリを入れる。公式サイトでは、使える主な認証アプリとしてGoogle AuthenticatorとMicrosoft Authenticatorが挙げられています
- 公式サイトからCAPCOM IDにログインし、マイページを開く
- マイページの二要素認証の設定に進み、画面の案内に沿って認証アプリと結び付ける
- 設定のときに表示されるリカバリーコードを、スマートフォンとは別の場所に控えておく
リカバリーコードとは、スマートフォンが手元にないときにログインするためのコードです。公式サイトでは、二要素認証を設定したまま機種変更をすると、ログインできなくなると注意しています。機種変更の予定があるときは、変更する前に今の端末で二要素認証を解除し、新しい端末で設定し直すよう案内されています。仕組みと種類をもう少し詳しく知りたい人は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較で紹介しています。
連携しているアカウントと、クレジットカードの明細
CAPCOM IDをPlayStation、Xbox、Steam、Epic Games、Nintendoのアカウントと連携している人は、マイページの「プラットフォームアカウント情報」で、連携の状態に見覚えのない変更がないかを確かめます。連携先のアカウント自体のパスワードと二要素認証も、この機会に見直しておくと安心です。
クレジットカード情報は、今回の漏えいの対象に含まれていないと明記されています。そのため、今回の件だけを理由にカードを止める必要があるとは書かれていません。ただし、偽のメールにだまされてカード番号を入力してしまうと、そこから被害が出ます。イーカプコンやゲームのストアでカードを使っている人は、ふだんどおり明細に見覚えのない請求がないかを見ておくのが確実です。
問い合わせ窓口
カプコンは、本件に関する専用の問い合わせ窓口を設けています。発表に載っている日本向けの窓口は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | CAPCOM ID 不正アクセス専用お問い合わせ窓口 |
| 電話番号 | 0120-801-271(フリーダイヤル) |
| 受付時間 | 10時から20時 |
日本以外の地域では、北米・中米・南米と欧州・中東・アフリカはCapcomのサポートサイトの問い合わせフォーム、アジア(日本を除く)とオセアニアはメールでの受付と案内されています。
電話をかけるときは、カプコンの公式サイトのプレスリリースに載っている番号を、自分で確かめてからかけてください。メールやSMSに書かれた番号は、偽の窓口につながる可能性があるからです。ログインやパスワードの再設定、二要素認証など、CAPCOM IDの使い方そのものの質問は、公式サイトのサポートの「よくあるご質問」と、ページ下部の問い合わせフォームでも受け付けています。公式のサポートによると、サポートで対応している言語は日本語と英語です。
国の相談先もあります。企業の個人情報の扱いに疑問があるときは、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(電話番号 03-6457-9849、受付時間 9時30分から17時30分、土日祝日と年末年始を除く)で相談できます。偽のメールを受け取ったり、ウイルスに感染したかもしれないと思ったりしたときは、IPA(情報処理推進機構)の情報セキュリティ安心相談窓口(電話番号 03-5978-7509、受付時間 10時00分から17時00分、土日祝日と年末年始を除く)が相談を受け付けています。
漏れた項目から考える、これからの備え
今回漏えいした項目は、氏名や住所、カード番号に比べると、軽く見えるかもしれません。ただ、組み合わせ方によっては、偽の連絡をもっともらしく見せる材料になります。
メールアドレスとログインの記録
メールアドレスに、アカウント作成日時や最終ログイン日時が付いていると、「あなたのアカウントは○年○月に作成され、最後のログインは○月○日です」のように、本物らしく見える文面が作れてしまいます。自分しか知らないはずの日時が書かれていると、つい本物だと思いがちです。日時が正しく書かれていることは、本物の証拠にはならないと覚えておいてください。
生年月日やニックネーム
43件の人は、生年月日やニックネームも漏えいしています。生年月日をパスワードや暗証番号に使っている場合は、ほかのサービスも含めて変えておくのが確実です。ニックネームは、ゲームの中で他の人に表示される名前なので、そのニックネームを名乗る相手に、ゲームの外で個人的な連絡先を教えないことも大切です。
「漏えいしたかどうか」を自分で調べる手段
海外のサービスの漏えいについては、「Have I Been Pwned」というサイトで、自分のメールアドレスが過去の漏えいに含まれていないかを調べられます。調べ方と結果の読み方は、Have I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法で順を追って説明しています。今回の件がこのサイトに載るかどうかは分かりません。載っていないから対象外、と読まずに、カプコンからの個別の連絡と公式の発表で確かめることが大切です。
在宅で仕事をする人が気をつけること
CAPCOM IDはゲームの会員サービスなので、仕事とは関係がないと思うかもしれません。ただ、在宅で仕事をしている人の中には、1つのメールアドレスを仕事にも私用にも使っている人が少なくありません。その場合は、今回の件が仕事にも関わってきます。
仕事用のアドレスで登録していないかを確かめる
まず、CAPCOM IDを登録したメールアドレスが、取引先との連絡に使っているアドレスと同じかどうかを確かめます。同じであれば、そのアドレスにカプコンを装った偽のメールが届く可能性があるだけでなく、そのアドレスで使っている仕事のサービスにも、ログインを試される危険が高まります。仕事で使うクラウドのストレージ、請求書のサービス、チャットのアカウントのパスワードが、CAPCOM IDと同じになっていないかを優先して確かめてください。
誰の情報で、誰が管理しているかを分ける
漏えいの話を聞くと、「取引先に知らせなければ」と慌ててしまいがちです。まずは、漏えいしたのが誰の情報で、誰が管理していたのかを分けて考えると落ち着いて判断できます。
今回漏えいしたのは、カプコンが管理していたCAPCOM IDの登録情報です。自分の情報がカプコンから出た、ということで、国への報告や本人への連絡をする立場にあるのはカプコンです。取引先の情報が出たという話ではないので、今回の件だけで、自分が取引先に報告しなければならない場面とは限りません。
自分が報告に関わる側になる場面
注意したいのはその先です。仕事用のアドレスに届いた偽のメールにだまされて、仕事用のアカウントのパスワードを入力してしまうと、そのアカウントに保存されている取引先の顧客の情報まで危険にさらすことになります。そうなると、今度は自分が「預かった情報を漏らしたかもしれない側」になります。
個人情報保護委員会のガイドラインは、個人情報の扱いを任されている側(委託先)がそうした事態を知ったときの、任せた側(委託元)への連絡について、次のように説明しています。
委託元への通知については、速報としての報告と同様に、報告対象事態を知った後、速やかに行わなければならない。「速やか」の日数の目安については、個別の事案によるものの、委託先が当該事態の発生を知った時点から概ね3~5日以内である。 出典: ppc.go.jp
ガイドラインでは、この通知を受けた委託元が委員会に報告することになるとも書かれています。取引先から顧客の名簿や問い合わせの記録を預かって仕事をしている人が、自分の側で漏えいのおそれに気づいたら、まず取引先に事実を伝えることが出発点です。自分に報告の義務があるかどうかは、預かっていた情報の中身や契約の形で変わるので、迷うときは取引先と相談し、必要に応じて個人情報保護委員会の相談ダイヤルで確かめるのが確実です。
取引先に伝えるときの書き方
今回の件で取引先に何かを伝えるとしたら、たとえば仕事用のアドレスでCAPCOM IDを登録していて、そのアドレスを取引先との連絡にも使っている場合です。「カプコンの発表によると、CAPCOM IDに登録したメールアドレスが漏えいした」「取引先の情報が出たという話ではない」「このアドレスを名乗る不審なメールに注意してほしい」と、事実と推測を分けて短く書くと伝わりやすくなります。
報告の文面は、短く、事実を先に書くのが基本です。取引先にとって知りたいのは「自社に影響があるか」と「何をすればよいか」なので、その2つが冒頭で分かるように書きます。事実と推測を分け、敬語を整えた文書を書く力は、ビジネス文書検定で学ぶ内容とも重なります。
これを機に、仕事用と私用のメールアドレスを分けておくのも1つの方法です。ゲームや買い物の会員登録は私用のアドレスで行い、取引先との連絡やお金に関わるサービスは仕事用のアドレスで行う、と分けておくと、今回のような漏えいがあっても、影響が仕事に広がりにくくなります。
続報で確かめたい点
2026年10月23日時点の発表では、まだ分かっていないことがいくつかあります。続報が出たら、次の点を確かめると、自分がさらに何をすべきかを判断しやすくなります。
- 不正アクセスの手口と、どこから入られたのか
- 196件のパスワードが、どのような方法で変更されたのか
- 自分で設定したパスワードの漏えいがないことが、調査の最後まで確かめられたか
- 国や地域ごとの件数と、日本の利用者の件数
- 個別の連絡が、どの方法で、いつまでに届くのか
- 補償やお詫びについての方針が示されるかどうか
カプコンは、新たに知らせるべき事実が判明した場合は公式ホームページなどで速やかに知らせるとしています。続報を確かめるときも、ニュースサイトやSNSの投稿ではなく、カプコンの公式サイトのプレスリリースと、CAPCOM IDの公式サイトのお知らせを見るのが確実です。
運営者の視点:アカウントを守ることは信用を守ること
@SOHO編集部は、2004年から在宅ワークとフリーランスの仕事の仲介を続けてきました。長くこの市場を見てきて感じるのは、取引先が仕事を任せる人を選ぶとき、技術や実績と同じくらい「情報を安心して預けられるか」を見ているということです。ゲームのアカウントの漏えいのように仕事と遠い話でも、自分のアドレスやパスワードの扱いをすぐ見直し、必要なら事実だけを簡潔に伝えられる人は、それだけで信頼を得やすくなります。アカウントの守り方やセキュリティの知識をいかせる仕事の種類は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。
よくある質問
Q. カプコンの情報漏洩で、何が漏れたのですか?
カプコンの2026年10月22日の発表では、CAPCOM IDに登録されたメールアドレスと、アカウント作成日時・最終ログイン日時・ログイン回数・最終ログイン時のクライアントIPが、全世界合計で11,774,247件漏えいしました。そのうち43件は生年月日・性別・国や地域・ニックネームも漏えいしています。クレジットカード情報は対象に含まれないと明記されています。
Q. CAPCOM IDのパスワードは変えたほうがよいですか?
発表では、利用者が自分で設定したパスワードの漏えいは確認されていないとされています。一方で、196件のアカウントではパスワードが不正に変更されていました。メールアドレスが知られたことで、ログインを試される危険は高まるため、ほかで使っていないパスワードに変え、二要素認証を設定しておくと安心です。同じパスワードを使っているほかのサービスも見直してください。
Q. カプコンを名乗るメールが届いたらどうすればよいですか?
カプコンは、漏えいした情報を悪用した不審なメールが届く可能性があるとして、記載されたURLへのアクセスや添付ファイルの開封をしないよう呼びかけています。補償や特典を口実にログインやカード番号の入力を求めるものは、いったん手を止めます。確かめたいときは、メールのリンクではなく、自分で開いたカプコンの公式サイトから確認してください。
Q. カプコンの情報漏洩の件は、どこに問い合わせればよいですか?
日本向けには「CAPCOM ID 不正アクセス専用お問い合わせ窓口」が設けられていて、電話番号はフリーダイヤルの0120-801-271、受付時間は10時から20時です。電話をかける前に、カプコンの公式サイトのプレスリリースで番号を確かめると、偽の窓口につながる心配がありません。CAPCOM IDの使い方そのものの質問は、公式サイトのサポートでも受け付けています。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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