ANAからのメールは本物か|マイレージクラブの公式の送信元と偽メールの見分け方 2026


この記事のポイント
- ✓ANAからのメールが本物かを
- ✓ANAマイレージクラブの公式ページに書かれたワンタイムパスワードの送信元「[email protected]」と
- ✓ANAの詐欺メールの事例のページで確かめる方法を整理
ANAマイレージクラブのワンタイムパスワードのメールは「[email protected]」から送られ、ドメイン指定受信では「@121.ana.co.jp」を許可するよう、ANAの公式ページ「ワンタイムパスワードとは」に書かれています(2026年11月1日時点)。 ただし差出人の表示はだれでも偽れるので、アドレスが合っていても、それだけで本物とは限りません。 メールのリンクは押さずに、ANAのアプリか、ブックマークしておいた公式サイトから自分でログインして確かめてください。
ANAの公式サイトで確かめられる送信元は、2026年11月1日時点で、このワンタイムパスワードのメールのものだけです。予約の確認やマイルのお知らせなど、ほかの用途のメールの送信元アドレスの一覧は、ANAの公式の案内には見つかりませんでした。この記事では、ANAが公式に案内している送信元、ANAが「メールではしない」と明言していること、ANAの公式ページに載っている詐欺メールの事例、リンクを押さずに確かめる手順、入力してしまったときの手続きを、順番に整理します。使っているのは、ANAの公式サイトと、警察庁や消費者庁などの公的機関のページだけです。
ANAが公式に案内している送信元(2026年11月1日時点)
まず、ANAの公式ページで確かめられた送信元を表にします。公式の文に無い用途は書き添えていません。
| 用途 | アドレスまたはドメイン | 載っている公式ページ |
|---|---|---|
| ANAマイレージクラブの2段階認証のワンタイムパスワード | [email protected] | 「ワンタイムパスワードとは」、「ANAマイレージクラブの一部サービスへの2段階認証導入に伴い…受信可能なメールアドレスのご登録をお願いいたします。」 |
| ドメイン指定受信で許可するドメイン(ワンタイムパスワードのメール) | @121.ana.co.jp | 同上 |
ワンタイムパスワードとは、ログインのたびに1回だけ使える確認の番号のことです。2段階認証とは、お客様番号とWebパスワードに加えて、このワンタイムパスワードでも本人かどうかを確かめる仕組みのことです。ANAの公式ページは、ANAマイレージクラブの一部のサービスで、ワンタイムパスワードによる2段階認証を導入していると書いています。
ページによると、ワンタイムパスワードは「ANAからの重要なお知らせ」を受け取る設定にしているメールアドレスあてに、「[email protected]」のアドレスから送られます。メールで受け取った絵文字と数字を、ワンタイムパスワードの入力画面で選ぶ形です。何度も受け取っている場合は、最新のメールの絵文字と数字を選ぶよう書かれています。
「@ana.co.jp」と「@121.ana.co.jp」の違い
表のドメインは「ana.co.jp」の前に「121.」が付いた形です。インターネットのアドレスは右側ほど大きな住所を表すので、「121.ana.co.jp」は「ana.co.jp」の中の1つの区画、という関係になります。
ANAの公式ページは、ワンタイムパスワードのメールについて、ANAからのほかのメールと配信の仕組みが違うため、ほかのメールが届いていても認証のメールは届かない場合がある、とも書いています。つまり、ワンタイムパスワードのメールと、ほかの用途のメールでは、送り方が別になっていることが公式に読み取れます。ほかの用途のメールの送信元は、公式に一覧が無いので、この記事でも書きません。ネットの解説やまとめに載っているアドレスを、本物の一覧として扱わないでください。
差出人のアドレスが合っていても偽物がある理由
メールの差出人(From)の欄は、手紙の封筒の裏に書く差出人の名前に近いものです。封筒の裏にはだれでも好きな名前を書けるのと同じで、メールの差出人の表示も、送る側が書き換えられます。
ANAの公式ページも、この点をはっきり書いています。「ANAを装ったフィッシング詐欺にご注意ください」のページは、悪意の第三者が「発信アドレスを偽造するなどして、お客様には本物の会社から届いたメールのように誤認させます」と説明しています。
さらに、ANAの「詐欺メール・詐欺電話の事例」のページには、「送信元が「@ana.co.jp」などの正規ドメインに見せかけた詐欺メール」が事例として載っています。ANAのドメインと同じ表示の送信元から届いた詐欺メールがある、ということです。送信元のアドレスを見て「ANAのドメインだから本物」と判断するのは危ういので、次の節の「ANAがメールではしないこと」に当てはめて判断してください。
同じページは、こうした詐欺メールが、ANAマイレージクラブの会員かどうかや、ANAの便を予約・搭乗したことがあるかどうかにかかわらず、不特定多数に送られていると書いています。ANAを使ったことが無いのにANAを名乗るメールが届いた場合は、その時点で偽物と考えてかまいません。
差出人を偽るやり方と、会社をまたいだ見分け方の考え方は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で整理しています。
ANAが「メールではしない」と明言していること
本物か偽物かを決めるうえでいちばん頼りになるのは、ANAが「しない」と公式に書いていることです。ANAの「ANAグループを装った詐欺メール・詐欺電話等にご注意ください」(2026年9月11日、ANAホールディングス株式会社・全日本空輸株式会社)は、次のように書いています。
弊社より予約・商品サービスのご案内などの電子メールをお送りすることはありますが、お客様の不安を煽り、手続きを促すようなメールを送信することはありません。また、係員がお客様の暗証番号やパスワードをお尋ねすることもありません。 出典: ANA「ANAグループを装った詐欺メール・詐欺電話等にご注意ください」
この文から、届いたメールや電話を次のように振り分けられます。
- 「アカウントが止まる」「マイルが失効する」などと不安にさせ、急いで手続きをさせようとするメール … 偽物
- 電話やメールで、暗証番号やパスワードを聞いてくる … 偽物
同じページは、自分で登録した覚えの無いANAのサービスから、メールアドレスの変更の手続きのメールが届いた場合は、書かれたURLを開かずに削除するよう呼びかけています。身に覚えのない登録や変更の連絡も、リンクから手続きを進めないでください。
ANAの「ANAを装ったフィッシング詐欺にご注意ください」のページは、ANAのサイトにメールアドレスを登録していないのにANAや関連会社を名乗るメールが届いた場合や、覚えの無いメールが届いた場合は、返信しない、リンクを押さない、添付ファイルを開かない、の3つに注意するよう書いています。添付ファイルを開くと、パソコンがウイルスに感染し、中の個人情報を盗まれる可能性があるとも説明しています。
ANAの公式ページに載っている詐欺メールの事例
ANAの「詐欺メール・詐欺電話の事例」のページには、実際に確認されている詐欺メールが、追加された日付とともに載っています。ページは、最新の事例を随時載せるので定期的に確かめるよう呼びかけています。2026年11月1日時点で載っている事例の名前を、追加された日付ごとに写します。どれもANAが詐欺メールとして挙げているものです。
| 追加された日 | 事例の名前(公式の表記) |
|---|---|
| 2026年9月17日 | 搭乗情報登録未入力について |
| 2026年9月17日 | 不正アクセスを騙るフィッシングメール |
| 2026年9月17日 | 搭乗便補償申請の情報登録について |
| 2025年8月15日 | マイルの有効期限延長サービス |
| 2025年8月15日 | 特別ボーナスマイルのお知らせ |
| 2025年8月15日 | 有効期限が切れるマイルのご案内 |
| 2025年8月15日 | ANA Mall アカウント認証手続きのお願い |
| 2025年8月15日 | マイル加算手続きのご案内 |
| 2025年8月15日 | ANA会員ご登録情報の定期的な更新のお願い |
| 2025年8月15日 | お客様の会員情報に問題が発生 |
事例から分かる偽メールの型
ページの説明を読むと、詐欺メールにはいくつかの型があります。
1つ目は、マイルを使った型です。「マイルの有効期限延長サービス」の事例は、送信元が「@ana.co.jp」などの正規のドメインに見せかけられ、件名でセキュリティの警告やアカウントの問題を装い、本文でお客様番号、Webパスワード、クレジットカードの情報を入力させようとするものだと説明されています。添付のPDFファイルに不審なURLが書かれている場合もあるとしています。「特別ボーナスマイルのお知らせ」は、ボーナスマイルがもらえると言って、アンケートへの回答やURLへのアクセスを促すものです。「マイル加算手続きのご案内」は、マイルが加算されていないと伝え、期限つきのURLから会員情報を直させようとする本文が、伏せ字の形で紹介されています。
2つ目は、会員情報やアカウントを使った型です。「ANA会員ご登録情報の定期的な更新のお願い」「お客様の会員情報に問題が発生」は、会員情報が期限切れになった、問題がある、と伝えてリンクから更新させる本文が紹介されています。「ANA Mall アカウント認証手続きのお願い」は、2日後にアカウントが一時停止されると伝えてログインさせる形です。
3つ目は、搭乗や補償を使った型です。2026年9月17日に追加された「搭乗便補償申請の情報登録について」は、ANAの「ANAグループを装った詐欺メール・詐欺電話等にご注意ください」のページで、搭乗便の補償申請を装って会員情報を入力させるメールだと説明されています。
どの型も、マイルや補償という「得をする話」か、アカウントの停止という「損をする話」で、急いで手続きをさせようとしています。ANAは、不安をあおって手続きを促すメールを送らないと明言しているので、この型に当てはまる時点で偽物と判断できます。件名や本文は送る側がいくらでも変えられるので、一覧に無い件名だから本物、ということにはなりません。
詐欺電話の事例
同じページには、詐欺電話の事例も載っています。ANAグループを名乗り、「規約違反」や「航空券の悪質キャンセル」といったうその内容を伝え、パスポートやマイナンバーが使えなくなると不安をあおって、個人情報を聞き出そうとする電話です。ANAは、このような電話はすぐに切るよう呼びかけています。電話で個人情報を求められたら、いったん切って、自分で調べたANAの公式の窓口に問い合わせてください。
リンクを押さずに本物かを確かめる手順
届いたメールが本物かどうか迷ったら、メールの中のリンクは使わずに、自分の手でANAを開いて確かめます。警察庁の「フィッシング対策」のページも、メールやSMSのリンクを安易に押さず、公式サイトをブックマークしておくか、公式アプリを使って正しいサイトに接続するよう呼びかけています。
- メールは開いたままにして、リンクや画像、添付ファイルには触れない。返信もしない。
- スマートフォンなら、ふだん使っているANAのアプリを開く。パソコンなら、前もってブックマークしておいたANAのサイトを開く。
- 自分でANAマイレージクラブにログインし、マイルの残高と有効期限、予約の内容、登録している会員情報に、メールに書かれていたような変化が出ているかを見る。
- メールの内容に当たる表示が無ければ、そのメールは無視して削除する。
- 判断がつかないときは、ANAのサイトの「ANAマイレージクラブに関するお問い合わせ」のページから窓口を探す。メールや電話で伝えられた番号や問い合わせ先は使わない。
マイルの失効を知らせるメールが届いた場合も、マイルの有効期限は、ログインしたあとの画面で確かめられます。メールに「72時間以内」などの期限が書かれていても、慌てる必要はありません。本当に期限が迫っているマイルがあれば、ログインした画面に表示されます。
ANAの「ANAマイレージクラブに関するお問い合わせ」のページには、ANAの自動チャットが24時間365日質問に答えると書かれています。ページの中に表示される「ANA chat」から使えます。メールが本物かどうか、手続きが必要かどうかを、まずチャットで聞いてみるのも1つの方法です。チャットも、メールのリンクからではなく、自分で開いたANAのサイトから使ってください。
ブックマークが無い場合に、検索サイトでANAを探すときは、結果のいちばん上に広告が表示されることがあります。アドレス欄が「www.ana.co.jp」になっていることを確かめてから開き、一度正しく開けたら、そのページをブックマークしておくと次から迷いません。
SMS(ショートメッセージ)で届くワンタイムパスワード
ANAのワンタイムパスワードは、メールのほかにSMSで受け取ることもできます。SMSとは、携帯電話の番号あてに届く短い文字のメッセージのことです。ANAの公式ページは、有効なメールアドレスを複数登録している人や、070、080、090で始まる携帯電話番号を登録している人は、送信先を変えてSMSで再送できると書いています。SMSでの再送は、2025年3月25日からです。
2026年11月1日時点で、ANAの公式の案内に、SMSを送るときの送信元の電話番号や表示名は見つかりませんでした。そのため、「この番号から届いたSMSなら本物」という見分け方は、ANAについては使えません。
ワンタイムパスワードは、自分でログインなどの操作をしたときにだけ届くものです。自分で操作していないのに届いたら、だれかがお客様番号とWebパスワードでログインを試している可能性があります。その場合は、届いた絵文字や数字をだれにも伝えず、自分でANAのサイトを開いてWebパスワードを変えてください。身に覚えのない認証コードが届いたときにどう考えればよいかは、認証コードが勝手に届くのはなぜ|放置してよいかと乗っ取りを防ぐ確認で詳しく説明しています。
リンクを押した・入力してしまったときにすること
詐欺メールのリンクを押して開いただけで、何も入力していなければ、まず画面を閉じてください。ANAの事例のページも、URLや画像を押してしまっても、開いた先ではパスワードなどの個人情報やクレジットカードの情報は絶対に入力しないよう呼びかけています。
入力してしまった場合は、ANAの「ANAを装った詐欺メールにご注意ください」のページが、入れた情報ごとに手続きを案内しています。
お客様番号(10桁)やWebパスワードを入力してしまった場合
- お客様番号を入力した場合は、流出の可能性があるため、お客様番号の変更の手続きをする。お客様番号を変えるにはカードの再発行が必要だと書かれている。
- Webパスワードを入力した場合は、すぐにWebパスワードの変更の手続きをする。
- 新しいWebパスワードは、名前、生年月日、電話番号など第三者に推測されやすいものを避け、ほかの会社のサイトやサービスで使っているものとは違うものにする。
ANAの案内は、Webパスワードの変更の画面に進むと、セキュリティを強めるための2段階認証の画面になるとも書いています。ここで届くワンタイムパスワードは、前の節で見た「[email protected]」からのメールか、SMSです。
ANAと同じパスワードを、ほかのサービスでも使っている場合は、そちらもすぐに変えてください。警察庁のフィッシング対策のページも、ふだん使っているIDやパスワードを偽サイトに入れてしまったら、それを使っているすべてのサービスでパスワードを速やかに変えるよう呼びかけています。
クレジットカード番号を入力してしまった場合
ANAの案内は、クレジットカードの情報を入力した場合は、カードを発行したカード会社で再発行の手続きをするよう書いています。ANAカードやANAの提携カードの番号を入力した場合は、再発行の手続きに合わせてお客様番号も変わると書かれています。お客様番号が変わったときに必要な手続きも、同じページから案内されています。
カード会社への電話は、偽メールや偽サイトに書かれた番号ではなく、カードの裏面に書かれた番号か、カード会社の公式アプリに出る番号を使ってください。カード番号、パスワード、住所など、入れてしまった情報ごとの動き方は、フィッシング詐欺で入力してしまったら|カード番号・パスワード・住所ごとにすぐすることで詳しく整理しています。
相談先と報告先
ANAやカード会社に連絡したうえで、困ったときに頼れる公的な窓口と報告先を整理します。いずれも2026年11月1日時点で公式ページを開いて確かめたものです。
| 困っていること | 相談先・報告先 |
|---|---|
| ANAマイレージクラブのアカウントやマイルのこと | ANAの「ANAマイレージクラブに関するお問い合わせ」のページ、ANAマイレージクラブ・サービスセンター |
| カードを止めたい、身に覚えのない請求がある | カードの裏面に書かれたカード会社の窓口 |
| 被害を警察に相談したい(急ぎではない) | 警察相談専用電話「#9110」、最寄りの警察署 |
| お金を払ってしまった、契約のことで困っている | 消費者ホットライン「188」 |
| 偽メールや偽サイトを見つけた | フィッシング対策協議会の「フィッシングの報告」 |
警察庁の「相談窓口の一覧」によると、警察相談専用電話の「#9110」にかけると、かけた場所を受け持つ都道府県警察本部などの総合窓口につながります。携帯電話からも使えますが、ダイヤル回線や一部のIP電話では使えないため、その場合は一覧に載っている各都道府県警察の電話番号にかけるよう案内されています。
消費者ホットラインの「188」は、近くの消費生活センターや消費生活相談の窓口を案内してくれる番号です。消費者庁の「消費者ホットライン」のページで案内されています。
フィッシング対策協議会の「フィッシングの報告」のページでは、Webフォームか、電子メールで偽メールや偽サイトを報告できます。報告受付のアドレスは [email protected] で、ページ上では迷惑メール対策のため「@」が画像になっています。報告した情報は、警察などや、名前を使われた会社に提供される場合があると書かれています。ANAの「ANAを装ったフィッシング詐欺にご注意ください」のページも、フィッシング詐欺の最新の情報はフィッシング対策協議会のサイトを見るよう案内しています。
2026年10月の予約情報への不正アクセスと、偽の連絡への備え
ANAは2026年10月30日、公式サイトに「Amadeus社 旅客サービスシステムへの不正アクセスについて」を掲載しました。ANAが旅客サービスシステムの提供を受けているAmadeus IT Group S.A.(本社スペイン)から、同社のシステムに第三者からの不正アクセスがあり、ANAの客の予約情報の一部が参照された形跡があるとの報告を受けた、という内容です。対象は約37,800名で、2023年8月10日から2026年9月23日の期間にANAに予約した一部の客とされています。クレジットカードの情報とパスワードは含まれていないと書かれています。区分ごとの項目と経緯は、ANAの予約情報への不正アクセス|Amadeus経由で約37,800名の情報が参照された形跡 対象と確かめることで詳しくまとめています。
発表では、参照された形跡のある情報が2つの区分に分かれています。約36,100名は氏名、予約番号、搭乗日、搭乗区間、搭乗クラスです。約1,700名は、それに加えてメールアドレス、電話番号、パスポート番号、国籍、マイレージ番号、航空会社、便名、航空券番号、座席番号などです。発表は、対象の客には「当社より順次ご連絡を差し上げます」と書いていますが、連絡の手段(メール、郵送、電話など)は公表に書かれていません。
同じ発表は、ANAグループを装った不審なメール、電話、ウェブサイト、SNS上の広告などに注意するよう呼びかけています。予約番号や搭乗日、便名が正しく書かれたメールや電話が届くと、本物らしく見えてしまいます。それでも、ANAは不安をあおって手続きを促すメールを送らず、係員が暗証番号やパスワードを尋ねることも無い、という決まりは変わりません。「お詫び」「補償」を名乗る連絡で、リンクからの入力や、電話での暗証番号の確認を求められたら、応じずに自分で開いたANAのサイトで確かめてください。前の節で見た「搭乗便補償申請の情報登録について」の事例のように、補償を名乗る詐欺メールは、この発表より前の2026年9月の時点で、ANAが事例として載せています。
漏えいや不正アクセスの発表のあとに起きやすい詐欺メールやなりすましの例は、情報漏洩の二次被害とは|詐欺メール・なりすまし・不正利用の例と防ぐためにすることで、会社をまたいで整理しています。
受信設定(ドメイン指定)と登録するメールアドレス
迷惑メールの対策で、決まったドメインからのメールだけを受け取る設定(ドメイン指定受信)をしていると、ANAからのワンタイムパスワードのメールが届かず、ログインできなくなることがあります。ANAの公式ページは、ドメイン指定受信を設定している場合は「@121.ana.co.jp」のドメインを受け取れるようにするよう案内しています。
同じページは、ワンタイムパスワードのメールが届かないときに確かめることとして、次の4つを挙げています。
- 「ANAからの重要なお知らせ」を受け取るメールアドレスとして、今使っているアドレスが登録されているか。
- ドメイン指定受信で「@121.ana.co.jp」を許可しているか。
- 迷惑メールのフォルダーに振り分けられていないか。
- 携帯電話会社のメールアドレス(キャリアメール)を登録している場合は、各社の受信設定。
また、アドレスの先頭がドットのもの、ドットが続くもの、アットマークの直前がドットのものは、ワンタイムパスワードのメールを受け取れないと書かれています。携帯電話会社の料金プランを変えるとキャリアメールのアドレスが使えなくなることがあるため、キャリアメールを登録していて新しい料金プランに変えた人や、変えることを考えている人は、メールアドレスの変更の手続きをするよう求めています。
ここで1つ注意があります。ドメイン指定受信で「@121.ana.co.jp」を許可すると、差出人をそのドメインに偽った偽メールも、受信箱に届きやすくなります。受信設定は「本物を受け取るための設定」で、「偽物を止める設定」ではないと考えてください。
詐欺メールだと分かったあとの扱い
詐欺メールだと判断できたら、リンクを押さず、返信もせずに削除するのが基本です。ANAの「ANAグループを装った詐欺メール・詐欺電話等にご注意ください」のページも、ANAやグループ会社の名前を使った「身に覚えがないメール」や「内容が怪しいメール」は削除するよう呼びかけています。
ただ、家族や職場の人に注意を伝えたい場合や、フィッシング対策協議会に報告したい場合は、削除する前に転送や画面の保存をしておくと役に立ちます。フィッシング対策協議会の報告のページは、メールのリンクを押さずに、そのメールを報告受付のアドレスへ転送するよう案内しています。SMSは直接転送できないため、画面を保存してメールに添付して送るよう書かれています。
使っているメールサービスに「迷惑メールとして報告」のボタンがあれば、それを押しておくと、同じ詐欺メールがほかの人に届きにくくなることがあります。迷惑メールのフォルダーに自動で入ったメールは、フィッシング対策協議会のページでは、すでに検知されているので報告の必要は無いとされています。
本物のワンタイムパスワードの受け取り方を知っておく
偽物を見分けるには、本物がどう届くかを知っておくのが近道です。ANAの「ワンタイムパスワードとは」のページは、本物のワンタイムパスワードの受け取り方を、次の流れで説明しています。
- ANAのサイトでお客様番号とWebパスワードを入れてログインすると、ワンタイムパスワードの入力画面が開く。
- 「ANAからの重要なお知らせ」を受け取るメールアドレスに、「[email protected]」からワンタイムパスワードのメールが届く。
- メールに書かれた絵文字と数字を、入力画面で選ぶ。選ぶ順番は問わないと書かれている。
ページは、メールを確かめるときにワンタイムパスワードの入力画面を閉じないよう注意しています。また、一定の時間画面を操作しないと、ワンタイムパスワードを送り直す必要があるとも書いています。
この流れから分かるのは、本物のワンタイムパスワードのメールは、自分がANAのサイトで操作している最中に届き、その画面で使うものだということです。メールの中のリンクを押して、別の画面でワンタイムパスワードを入れる流れにはなっていません。ワンタイムパスワードを名乗るメールに「こちらから認証してください」というリンクがあれば、偽物を疑ってください。何もしていないときに届いたワンタイムパスワードは、だれかがログインを試している合図として受け止めます。
前もってしておくと、迷わずに済むこと
詐欺メールが届いてから慌てないように、ふだんからしておくと効くことを整理します。どれも、ANAや警察庁の案内に沿ったものです。
- ANAのアプリを入れるか、ANAのサイトをブックマークしておく。メールのリンクを使わずに開ける入口を、1つ決めておく。
- ANAマイレージクラブのWebパスワードは、ほかのサービスと使い回さない。ANAの案内も、名前、生年月日、電話番号などを避け、他社のサイトと違うものにするよう求めている。
- 「ANAからの重要なお知らせ」を受け取るメールアドレスが今も使えるかを、会員情報の画面で確かめておく。使えないアドレスのままだと、ワンタイムパスワードが届かずログインできない。
- マイルの残高と有効期限を、ときどき自分でログインして見ておく。ふだんの状態を知っていれば、「マイルが失効する」というメールに惑わされにくい。
- 家族にANAを使う人がいれば、「ANAは不安をあおって手続きを促すメールは送らない」という決まりを伝えておく。
警察庁のフィッシング対策のページは、パスワードの使い回しをしないことや、ワンタイムパスワードなどの仕組みを使うことも、被害を防ぐ対策として挙げています。ANAマイレージクラブの2段階認証は、まさにこの仕組みです。登録しているメールアドレスを最新にしておくことが、そのまま守りの強さにつながります。
在宅で働く人が、仕事のメールアドレスでANAを使うとき
出張や遠方の取引先との打ち合わせで飛行機を使う人の中には、ANAマイレージクラブに仕事用のメールアドレスを登録している人もいます。仕事の連絡が多い受信箱では、ANAを名乗る詐欺メールが、取引先からのメールにまぎれて目に入ります。出張の予定がある時期に「搭乗情報登録未入力」「搭乗便補償申請」のような件名を見ると、確かめる前に押してしまいやすくなります。
@SOHO編集部は2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきました。その中で見てきたのは、仕事のメールアドレスを、仕事の連絡と、交通や買い物などのサービスの登録の両方に使っている人が多いということです。1つのアドレスにまとめると管理は楽になりますが、そのアドレスに届く偽メールも多くなり、1回押してしまったときの影響も大きくなります。取引先とのやり取りに使うアドレスと、ANAのようなサービスに登録するアドレスを分けておくと、偽メールにまぎれにくくなります。取引先の顧客情報を扱う仕事、たとえばカスタマーサポート・事務全般のお仕事では、ここまでの確かめ方は仕事の道具の1つとして身につけておく価値があります。偽メールの見分け方や防ぎ方そのものを仕事にしたい人には、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事の案内もあります。
よくある質問
Q. ANAからの本物のメールの送信元アドレスは何ですか?
ANAの公式ページで確かめられるのは、ANAマイレージクラブのワンタイムパスワードのメールの送信元「[email protected]」と、ドメイン指定受信で許可する「@121.ana.co.jp」です(2026年11月1日時点)。ほかの用途のメールの送信元の一覧は公式に見つかりませんでした。差出人は偽れるので、リンクを押さずにアプリかブックマークから確かめてください。
Q. 「有効期限が切れるマイルのご案内」というメールは本物ですか?
ANAの「詐欺メール・詐欺電話の事例」のページは、「有効期限が切れるマイルのご案内」を詐欺メールの事例として載せています。ANAは、不安をあおって手続きを促すメールは送らないと明言しています。マイルの有効期限は、自分でANAのサイトかアプリにログインした画面で確かめてください。
Q. 偽サイトにANAのお客様番号とWebパスワードを入力してしまいました。どうすればよいですか?
ANAの公式の案内は、お客様番号を入力した場合はカードの再発行によるお客様番号の変更を、Webパスワードを入力した場合はすぐにWebパスワードの変更をするよう求めています。新しいパスワードは推測されにくく、ほかのサービスと違うものにします。カード番号も入れた場合は、カード会社で再発行の手続きをします。
Q. ANAを名乗る電話で「パスポートが停止される」と言われました。どうすればよいですか?
ANAの公式ページは、ANAグループを名乗って規約違反や航空券の悪質キャンセルを伝え、パスポートやマイナンバーの使用停止で不安をあおる詐欺電話を事例として載せ、すぐに切るよう呼びかけています。係員が暗証番号やパスワードを尋ねることもないと書かれています。電話は切り、自分で調べたANAの窓口に問い合わせてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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