アンケートの集計方法をExcelで覚える|COUNTIFとピボットテーブルを使った手順

@SOHO編集部
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アンケートの集計方法をExcelで覚える|COUNTIFとピボットテーブルを使った手順

この記事のポイント

  • ✓アンケートの集計方法をExcelで
  • ✓データの入力ルールからCOUNTIF・COUNTIFSの使い方
  • ✓ピボットテーブルの作り方

アンケートの回答は集まったものの、Excelでどう集計すればよいか分からず手が止まっている。そんな場面は、社内アンケートの担当を急に任された人や、小さなお店でお客様の声を集め始めた人によく起こります。結論から言うと、Excelでのアンケート集計は「1行に1人分の回答を並べる表を作る」「COUNTIFで数を数える」「ピボットテーブルで掛け合わせる」の3段階を押さえれば、関数に詳しくなくても進められます。

この記事では、アンケートの集計方法をExcelで覚えるために、データの入力ルールから始めて、単一回答・複数回答・自由記述・クロス集計の手順、グラフの選び方、よくある失敗までを順に説明します。集計が終わったあと、回答者への返信や担当決めが必要になる場面については、回答の受付から返信までを1つの画面で扱えるHalictのようなフォームの道具にも触れます。

アンケート集計にExcelが使われ続ける理由

アンケートを集計する道具は、専用の集計ソフトや、フォームの道具に付いている自動グラフなど、いくつもあります。それでもExcelが使われ続けているのは、ほとんどの職場にすでに入っていて、追加の費用がかからないからです。集計の結果を表やグラフにして、そのまま会議の資料に貼れることも大きな理由です。

アンケート調査の会社も、費用と時間を抑えたいならExcelを使う方法を勧めています。

マーケティングにおいて、アンケート実施後の集計・分析作業は非常に重要です。できるだけ時間をかけず、コストもおさえて実施したい場合のおすすめの方法は、エクセル(Excel)を利用した集計・分析です。 出典: freeasy24.research-plus.net

一方で、Excelには向かない場面もあります。回答が数万件を超える調査や、統計的な検定まで行う本格的な分析は、専用の統計ソフトのほうが扱いやすくなります。社内アンケートやお客様アンケートのように、回答が数十件から数千件で、割合と傾向をつかめば十分な調査なら、Excelで困ることはまずありません。

Excelでの集計方法は、大きく次の3つに分かれます。

  • 単純集計:質問ごとに、各選択肢を選んだ人数と割合を出す
  • クロス集計:年代別や部署別など、2つの質問を掛け合わせて比べる
  • 自由記述の整理:文章の回答を読み、似た内容をまとめて件数を数える

単純集計で全体の傾向をつかみ、クロス集計で「どの層がそう答えたのか」を確かめるのが基本の流れです。自由記述は数字にしにくい分、改善のヒントがいちばん詰まっている部分でもあります。この記事では、この3つを順に扱います。

集計の前に決める、データの入力ルール

Excelでの集計がうまくいくかどうかは、関数よりも先に、データの並べ方で決まります。集計で困る人の多くは、入力の段階で表の形が崩れています。最初に次のルールで表を作っておくと、後の作業がほぼ機械的に進みます。

1行に1人分、1列に1問

いちばん大切なのは、1行に回答者1人分、1列に質問1つを並べることです。1行目には見出しとして「回答日」「年代」「Q1満足度」のような列の名前を入れ、2行目から回答を入れていきます。紙のアンケートの見た目に合わせて、質問を縦に並べたり、セルを結合したりすると、COUNTIFもピボットテーブルも正しく動きません。

先頭の列には、回答者ごとの番号(回答ID)を振っておきます。後で「この自由記述は誰の回答か」をたどるとき、元の紙やフォームの回答と照らし合わせるときに必要になります。

選択肢は表記をそろえる

同じ選択肢が「満足」「満足している」「まんぞく」とばらばらに入っていると、COUNTIFはそれぞれ別のものとして数えます。紙のアンケートを手入力する場合は特に、表記の揺れが起きやすくなります。

揺れを防ぐ方法は2つあります。1つは、選択肢を番号で入力する方法です。「とても満足=5、満足=4、どちらでもない=3」のように決め、表には数字だけを入れます。もう1つは、Excelのデータの入力規則で、セルにドロップダウンの一覧を付ける方法です。入力規則を使うと、決めた選択肢以外は入力できなくなります。設定の手順はMicrosoftのセルにデータの入力規則を適用するで確かめられます。

無回答と対象外を分ける

空欄のセルには、2つの意味が混ざりがちです。答えなかった「無回答」と、前の質問の答えによって聞かれなかった「対象外」です。たとえば「Q3で利用したことがあると答えた人だけQ4に答える」という設問なら、利用したことがない人のQ4は対象外です。

この2つを区別しないと、割合を出すときの分母が変わってしまいます。無回答は空欄のまま、対象外は「対象外」と入れる、といった決まりを最初に作っておきます。

フォームで集めた回答は書き出してから使う

GoogleフォームやMicrosoft Formsで集めた回答は、CSVやスプレッドシートとして書き出すと、最初から1行1人分の形になっています。手入力の手間と入力ミスがなくなるので、これから集めるならフォームを使うほうが集計は楽になります。ただし、複数回答の質問は1つのセルに「価格, 品質」のようにまとめて入ってくることが多く、そのままでは数えられません。この扱い方は後の節で説明します。

紙のアンケートは2人で確かめながら入力する

紙で集めたアンケートを入力するときは、入力ミスをどう防ぐかも決めておきます。よく使われるのは、入力した人とは別の人が、紙と画面を見比べて確かめる方法です。全件を見比べる時間がないときは、10件に1件など決まった間隔で抜き出して確かめ、ミスが多ければ全件の確認に切り替えます。

紙の束には、入力した順に回答IDと同じ番号を書き込んでおきます。後で数字のおかしな回答が見つかったとき、番号から元の紙をすぐに探し出せます。読み取れない文字や、2つに丸が付いている単一回答の扱いも、入力を始める前に決めておきます。一般には、判別できない回答は無回答として扱い、その件数をメモしておく方法がとられます。

単純集計の手順:COUNTIFで人数と割合を出す

単純集計は、質問ごとに各選択肢を選んだ人数と、その割合を出す作業です。アンケート集計の土台になる作業で、COUNTIF関数を使えば数分で終わります。

COUNTIF関数の基本

COUNTIF関数は、指定した範囲の中で、条件に合うセルがいくつあるかを数える関数です。Microsoftのサポートページでは次のように説明されています。

最も単純な形式では、COUNTIF は次のように指定します。 = COUNTIF(どこを参照しますか?, 何を探しますか?) 出典: support.microsoft.com

たとえば、回答データのC列に満足度が入っていて、回答が2行目から101行目までの100件あるとします。「満足」と答えた人数は =COUNTIF(C2:C101,"満足") で数えられます。

集計表を別の場所に作る

実際の手順は次のとおりです。

  1. 回答データとは別のシートを作り、「集計」と名前を付ける
  2. A列に選択肢を縦に並べる(とても満足、満足、どちらでもない、不満、とても不満)
  3. B列に =COUNTIF(回答!$C$2:$C$101,A2) のように入れ、選択肢のセルを条件に指定する
  4. 1つ目のセルの式を下へコピーして、すべての選択肢の人数を出す
  5. 最後の行に合計を出し、回答者数と一致するか確かめる

条件を "満足" と文字で書かず、A列のセルを指定しているところがポイントです。こうしておくと、式を下にコピーするだけで全部の選択肢を数えられます。範囲には $ を付けて固定しておかないと、コピーしたときに範囲がずれます。

割合は分母を決めてから出す

人数が出たら、C列に割合を出します。割合は人数を分母で割るだけですが、何を分母にするかで数字が変わります。

  • 回答者全体を分母にする:無回答も含めた全員の中での割合
  • その質問に答えた人を分母にする:無回答を除いた割合

報告書では、どちらを使ったかを表の下に書いておくのが親切です。一般には、無回答を除いた人数を分母にし、無回答の人数を別に示す形がよく使われます。割合のセルは、表示形式をパーセントにして小数点以下1桁まで出すと読みやすくなります。

最後に、合計の行で人数が回答者数と一致しているかを必ず確かめます。一致しないときは、表記の揺れや余分な空白が混ざっていることがほとんどです。

複数回答と5段階評価の集計方法

単一回答の質問はCOUNTIFだけで集計できますが、複数回答の質問と5段階評価の質問は、もうひと手間かかります。

複数回答は選択肢ごとに列を分ける

複数回答とは、「当てはまるものをすべて選んでください」のように、1人が2つ以上の選択肢を選べる質問です。フォームから書き出すと、1つのセルに「価格, 品質, デザイン」のようにまとめて入ってきます。

数え方は2通りあります。手早く済ませるなら、ワイルドカードを使ったCOUNTIFです。=COUNTIF(D2:D101,"*価格*") と書くと、「価格」という文字を含むセルの数を数えられます。ただし、「価格」と「価格以外」のように、ある選択肢の名前が別の選択肢の名前に含まれていると、両方を数えてしまいます。

確実なのは、選択肢ごとに列を分ける方法です。「価格」「品質」「デザイン」の列を作り、選んだ人には1、選ばなかった人には0を入れます。こうしておけば、列の合計がそのまま選んだ人数になり、後で説明するクロス集計にもそのまま使えます。セルの中身を区切って列に分けるには、データタブの区切り位置を使うか、Microsoft 365ならTEXTSPLIT関数も使えます。手順はMicrosoftの区切り位置指定ウィザードの説明にあります。

複数回答では、割合の合計が100%を超えます。1人が複数を選ぶので、これは正しい結果です。報告書には「複数回答のため、合計は100%を超える」と添えておきます。

5段階評価は人数と平均の両方を出す

「とても満足」から「とても不満」までの5段階評価は、各段階の人数と割合を出すのが基本です。それに加えて、5点から1点までの点数として平均を出すと、前回の調査や部署どうしで比べやすくなります。点数で入力していれば、=AVERAGE(C2:C101) で平均が出ます。

平均だけを見るのは危険です。たとえば、全員が3と答えた場合も、半分が5で半分が1の場合も、平均は3になります。後者は評価が真っ二つに割れている状態で、手を打つべきことがまったく違います。平均を出すときも、必ず各段階の人数を並べて見ます。

もう1つよく使われるのが、上位2つの段階の合計です。「とても満足」と「満足」を合わせた割合を満足度として示す方法で、平均より直感的に伝わります。

ピボットテーブルでクロス集計する手順

クロス集計は、2つの質問を掛け合わせて、属性ごとの違いを見る集計です。全体の満足度が高くても、ある年代だけ低いことはよくあります。調査会社のコラムでも、単純集計だけでは細かい違いが見えないことが指摘されています。

仮に30代の女性をターゲットにしている商品で、「大変満足している」「満足している」と回答した方の中に30代女性が少なければ、商品そのものやターゲティングの見直しが必要になります。 つまり、アンケート集計では単純集計を使って全体の傾向を把握しつつ、別の集計方法を行い細かな数値まで可視化することが重要なのです。 出典: jbcc.co.jp

COUNTIFSで作る方法

条件が2つあるときは、COUNTIFS関数を使います。「30代で、満足と答えた人」の人数は =COUNTIFS(B2:B101,"30代",C2:C101,"満足") で数えられます。縦に年代、横に満足度を並べた表を作り、それぞれのセルにCOUNTIFSを入れれば、クロス集計表ができます。項目が少ないうちはこの方法でも十分です。

ピボットテーブルで作る方法

項目が多くなると、式を1つずつ入れるのは大変です。そこで使うのがピボットテーブルです。Microsoftのサポートページでは、ピボットテーブルを「データの計算、集計、分析を行う強力なツール」と紹介しています。Windows版のExcelでの手順は次のとおりです。

  1. 回答データの表の中のセルを1つ選ぶ
  2. 挿入タブの「ピボットテーブル」を選ぶ
  3. 配置する場所に「新しいワークシート」を選び、OKを押す
  4. 右側のピボットテーブルのフィールドの一覧で、「年代」を行の欄へ、「満足度」を列の欄へドラッグする
  5. 「回答ID」を値の欄へドラッグし、集計方法が「個数」になっているか確かめる

これで、年代ごとに各満足度を選んだ人数の表ができます。値の欄に入れた項目が文字なら個数、数字なら合計が初めに選ばれるので、回答IDが数字の場合は、値フィールドの設定で集計方法を「個数」に変えます。

人数ではなく割合で比べたいときは、値フィールドの設定の「計算の種類」で、行の集計に対する比率を選びます。年代ごとに人数が違っても、割合にすれば同じ物差しで比べられます。詳しい操作はピボットテーブルを作成してワークシートデータを分析するで確かめられます。Mac版やWeb版のExcelでは画面の配置が少し違うので、同じページの各版の説明を見てください。

クロス集計で気をつけること

クロス集計で注意したいのは、人数の少ない層です。ある年代の回答者が5人しかいないと、1人の答えで割合が20%も動きます。人数が少ない層の割合は参考程度にとどめ、表には各層の人数を必ず添えます。年代を10歳刻みではなく「20〜30代」「40〜50代」のように広げてまとめると、1つの層の人数が増えて読みやすくなります。

自由記述の回答を整理する方法

自由記述は、数字にしにくいため後回しにされがちですが、改善のヒントがいちばん多く含まれている部分です。Excelで整理するときは、次の手順で進めます。

  1. 自由記述の列だけを別のシートに写し、回答IDと一緒に並べる
  2. 全件を一度読み、出てきた話題を「価格」「接客」「待ち時間」のように5〜10個の分類にする
  3. 回答ごとに、隣の列へ当てはまる分類を入れる(複数に当てはまるものは列を分ける)
  4. 分類ごとの件数をCOUNTIFで数える
  5. 各分類から、内容がよく伝わる回答を2〜3件選んで、報告書にそのまま載せる

分類は、最初から細かくしすぎないのがこつです。分類が20も30もあると、1つあたりの件数が少なくなり、何が多いのか分からなくなります。迷ったら「その他」に入れておき、最後に「その他」の中身を見直して、多いものだけを新しい分類として立てます。

もう1つ大事なのは、件数の少ない意見を軽く扱わないことです。「説明が分かりにくかった」という意見が1件だけでも、同じことを感じた人がほかにもいて、書かなかっただけかもしれません。特に、具体的な困りごとや苦情は、件数にかかわらず担当者が目を通し、必要なら回答者に連絡します。

回答が数百件あって全部を読む時間が取れない場合は、言葉で仮に分ける方法もあります。=COUNTIF(E2:E301,"*待ち*") のように、話題を表す言葉を含む回答の数を数えると、どの話題が多そうかの見当がつきます。ただし、「待ち時間が短くてよかった」のような良い意見も同じ言葉で数えてしまうので、件数はあくまで目安です。多かった話題の回答は、最後に人の目で読んで、良い意見と不満を分けます。

自由記述の分類は、人によって判断がぶれます。2人で分担する場合は、最初の20件ほどを2人とも分類して、判断を合わせてから残りを分けると、ぶれが小さくなります。

グラフの選び方と見せ方

集計表ができたら、グラフにして結果を伝えます。グラフは種類を間違えると、かえって伝わりにくくなります。アンケート集計でよく使うのは次の4つです。

集計の種類 向いているグラフ 理由
単一回答の割合 円グラフ、帯グラフ 全体を100%として、内訳が一目で分かる
複数回答の割合 横棒グラフ 合計が100%を超えるため、円グラフは使えない
5段階評価の比較 積み上げ横棒グラフ 部署や年代ごとの満足と不満の割合を並べて比べられる
時期ごとの変化 折れ線グラフ 前回の調査からの上がり下がりが見える

円グラフは選択肢が5つ程度までなら分かりやすいものの、それ以上になると細い扇形が並んで読めなくなります。選択肢が多い場合は、横棒グラフに変えて、多い順に並べ替えます。

グラフを作るときは、次の点をそろえておくと、受け取る人が迷いません。

  • グラフの題に、質問の内容と回答者数を入れる(例:サービス全体の満足度、回答者120人)
  • 割合のグラフには、目盛りではなく数値を直接表示する
  • 5段階評価の色は、満足側を同じ系統の色、不満側を別の系統の色にそろえる
  • 複数のグラフで同じ選択肢には同じ色を使う

Excelでは、集計表の範囲を選んで挿入タブからグラフの種類を選べば、すぐにグラフができます。ピボットテーブルからは、ピボットグラフを作ることもできます。ピボットグラフは、ピボットテーブルの行や列を入れ替えると、グラフも一緒に変わります。

前回の調査と比べるときの集計

アンケートを毎年や半年ごとに続けている場合は、前回の結果と比べる集計も欠かせません。満足度の数字は、1回だけ見てもよいのか悪いのか判断しにくいものです。前回と比べて上がったのか下がったのかを見て、初めて改善の効果や新しい問題が見えてきます。

比べるための準備は、次のとおりです。

  1. 前回と今回の集計表を、同じ選択肢の並びで作る
  2. 新しいシートに、選択肢を縦、調査の時期を横に並べた表を作る
  3. 各時期の割合を貼り付け、差を出す列を加える
  4. 差が大きい選択肢に印を付け、折れ線グラフか横に並べた棒グラフにする

比べるときに気をつけたいのは、質問の文言と選択肢が前回と同じかどうかです。「満足」の選択肢の言い回しを変えたり、5段階を4段階に変えたりすると、数字が変わっても聞き方の違いなのか、本当の変化なのか区別できません。調査を続けるなら、質問と選択肢は簡単に変えないのが原則です。

回答者の構成が前回と大きく違う場合も注意が要ります。前回は20代が中心、今回は50代が中心という状態だと、全体の満足度の変化は、年代の違いで説明できてしまうことがあります。全体の数字に加えて、年代別の数字でも前回と比べておくと、読み違いを防げます。

集計でよくある失敗と防ぎ方

アンケート集計で起きる失敗は、ほとんどがパターン化しています。次の5つを知っておくと、結果を出し直す手間がかなり減ります。

合計が回答者数と合わない

いちばん多い失敗です。原因の多くは、表記の揺れ、セルの前後に入った空白、全角と半角の違いです。COUNTIFは「満足」と「満足 」(後ろに空白)を別のものとして数えます。TRIM関数で余分な空白を取り除くか、検索と置換で表記をそろえてから集計し直します。

数字が文字として入っている

点数の列で平均が出ない、合計が0になる場合は、数字が文字として入力されていることがあります。セルの左上に緑の三角が出ていれば、その可能性が高いです。該当する範囲を選び、警告の表示から数値に変換します。

ピボットテーブルが最新の回答を拾わない

ピボットテーブルは、元のデータを書き換えても自動では変わりません。回答を追加したら、ピボットテーブルの中を右クリックして「更新」を選びます。元のデータの範囲が広がった場合は、データソースの変更で範囲を選び直す必要があります。最初に回答データをテーブルとして書式設定しておくと、行を追加したときに範囲が自動で広がるので、この手間が減ります。

元のデータを直接書き換えてしまう

表記をそろえる作業や、分類の列を加える作業を、元のデータに直接行うと、間違えたときに戻せなくなります。集計を始める前に、元のデータのシートを複製して「元データ」と名前を付け、それには触らないようにしておきます。

割合の分母が質問ごとにばらばら

ある質問は回答者全体、別の質問は答えた人だけを分母にしていると、報告書の数字どうしを比べられなくなります。分母の決め方は最初に1つに決め、表の下に明記しておきます。

集計の後に待っている、返信と担当決めの仕事

集計表とグラフができると、アンケートの仕事は終わったように見えます。ところが実際には、ここから先の仕事が残っていることが多くあります。自由記述に書かれた苦情への返事、「連絡がほしい」と書いた回答者への連絡、改善の担当決めなどです。

回答が少ないうちは、Excelの表に「担当者」「対応状況」「返信日」の列を加えて管理できます。ただ、回答が届くたびに表を更新し、返信はメールソフトから送り、送ったことをまた表に書き込む、という作業を繰り返していると、更新のし忘れや二重の連絡が起きやすくなります。特に、複数の人で同じ表を開いて更新すると、誰が対応したのかが分からなくなります。

アンケートを定期的に行い、回答者に返事をすることが多い場合は、フォームの道具そのもので回答を管理するほうが楽になります。その選択肢の1つがHalictです。公式サイトによると、Halictはフォームで届いた回答1件ごとに担当と状況を記録でき、回答者への返信も同じ画面から送れて、開封まで記録されます。集まった回答は一覧で確認でき、CSVに書き出して、この記事で説明したExcelでの集計にそのまま使えます。テキスト・選択肢・評価・日付など12種類の項目でフォームを作れ、作りたいフォームを言葉で伝えるとAIが質問の下書きを組み立てる機能もあります。料金は使う人数で決まり、1人で使うフリープランは0円で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限と案内されています。複数人で使うスタータープランからは、Googleスプレッドシートとの連携も使えます。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

集計はExcel、回答への対応はフォームの道具、と役割を分けると、それぞれの道具の得意なところを使えます。年に1回だけのアンケートで返事も要らないなら、Excelだけで十分です。

結果を報告書にまとめるときの組み立て

集計とグラフができたら、関係者に結果を伝える報告書にします。報告書は、読む人が知りたい順に並べるのが基本です。次の順で組み立てると、読む側が迷いません。

  1. 調査の概要:目的、対象、期間、回答者数、回答率
  2. 結論:分かったことを3つ程度に絞って先に書く
  3. 単純集計の結果:質問ごとのグラフと短い解説
  4. クロス集計の結果:属性ごとに差が出た質問だけを取り上げる
  5. 自由記述の傾向:分類ごとの件数と、代表的な回答
  6. 次にやること:結果を受けて、誰が何をいつまでにするか

調査の概要に書く回答率は、アンケートを配った人数のうち、答えてくれた人の割合です。たとえば200人に配って120人が答えたなら、回答率は60%です。回答率が低いときは、答えてくれた人の意見に偏りがある可能性があるので、結果を読むときの注意として一言添えておきます。配った人数が分からない店頭のアンケートなどでは、回答者数だけを書きます。

結論を先に書くのは、報告書を最後まで読まない人も多いからです。「満足度は前回より上がったが、40代以上で待ち時間への不満が目立つ」のように、数字と傾向を1文で書きます。

クロス集計は、作った表を全部載せる必要はありません。差が見られた組み合わせだけを選び、ほかは「属性による大きな差は見られなかった」と1行で書けば十分です。全部載せると、どこが大事なのかが埋もれてしまいます。

最後の「次にやること」が、報告書でいちばん大事な部分です。ここが空欄のまま終わると、アンケートは集めただけで終わり、次の調査で同じ不満が繰り返されます。担当者と期限まで書いておくと、次回の調査のときに、改善の効果を確かめられます。

在宅の事務の現場で見えるアンケート集計の仕事

アンケートの集計は、企業の中だけでなく、在宅で受ける事務の仕事としても依頼があります。紙のアンケートの入力、フォームの回答の整理、集計表とグラフの作成、報告書の下書きまでを、まとめて外部に頼む会社は少なくありません。調査会社のような大がかりな分析ではなく、この記事で説明した単純集計とクロス集計ができれば受けられる仕事が中心です。

在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、集計の仕事で次も頼まれる人には共通点があります。集計結果だけを渡すのではなく、「無回答を除いて割合を出した」「この年代は人数が少ないので参考値」といった、集計の判断を一言添えて納品していることです。依頼する側は、数字の意味を自分で確かめる時間を省けるので、同じ人に続けて頼みたくなります。仲介手数料が乗らない直接の取引なら、依頼する側は同じ予算で頼める範囲が広がり、受ける側は手取りが厚くなります。集計のような地道な仕事こそ、長く続く関係が報酬の安定につながります。

集計の先には、データを読み解いて施策を考える仕事もあります。マーケティングやデータ活用の在宅の仕事の内容はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、調査や分析を専門にする人の収入の目安は研究者の年収・単価相場で確かめられます。経営の相談にアンケートの分析を生かしたい人には、中小企業の経営課題を診断する国家資格の中小企業診断士も選択肢になります。

ExcelのCOUNTIFとピボットテーブルは、アンケートに限らず、売上や問い合わせの集計にもそのまま使える技術です。まずは手元の回答を1行1人分の表に並べ直すところから始めてみてください。

よくある質問

Q. アンケートの集計はExcelとGoogleスプレッドシートのどちらがよいですか?

どちらでも、この記事で説明した集計はできます。COUNTIF、COUNTIFS、ピボットテーブルはGoogleスプレッドシートにもあり、使い方もほぼ同じです。Googleフォームで回答を集めるならスプレッドシートにそのまま回答が並ぶので手間が少なく、社内の資料がExcelでそろっているならExcelのほうが報告書に貼りやすくなります。職場で使っている道具に合わせて選んでください。

Q. 複数回答の質問を円グラフにしてもよいですか?

複数回答の質問は円グラフにしないほうが安全です。1人が複数の選択肢を選ぶため、割合の合計が100%を超え、円グラフでは正しく表せません。選択肢ごとに選んだ人の割合を横棒グラフで示し、多い順に並べ替えると読みやすくなります。グラフの下には「複数回答のため合計は100%を超える」と書き添えておきます。

Q. 回答が何件あればクロス集計をしてよいですか?

決まった件数はありませんが、比べたい層の1つあたりの人数が少ないと結果が安定しません。1つの層が数人しかいないと、1人の答えで割合が大きく動きます。人数の少ない層は年代を広げてまとめるなどして人数をそろえ、表には各層の人数を必ず添えて、少ない層の数字は参考程度に扱います。

Q. ピボットテーブルの集計が最新の回答と合わないのはなぜですか?

ピボットテーブルは、元のデータを変えても自動では更新されないためです。ピボットテーブルの中を右クリックして更新を選ぶと最新になります。回答の行を追加して範囲が広がった場合は、データソースの範囲も選び直します。元のデータをテーブルとして書式設定しておくと、追加した行も自動で範囲に含まれるので、この手間を減らせます。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月2日最終更新:2026年10月19日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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