登録販売者を独学で目指す勉強の順番|教材の選び方と受験までの進め方

@SOHO編集部
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登録販売者を独学で目指す勉強の順番|教材の選び方と受験までの進め方

この記事のポイント

  • ✓登録販売者を独学で目指す人向けに
  • ✓試験の出題構成(5項目120問240分)
  • ✓426ページの手引きの使い方

登録販売者を独学で取れるかどうかを調べている人が気にしているのは、たいてい「スクールに通わないと無理なのか」という一点です。結論から書くと、この試験は独学で十分に狙えます。受験資格に学歴も年齢も実務経験の条件がなく、出題の根拠が厚生労働省の公開資料1つに固定されているためです。ただし令和7年度の全国の合格率は40.7パーセントで、半分以上が落ちています。しかも都道府県によって合格率が2倍以上違います。この記事では、公式の実施要領と手引きから確かめた出題構成と合格基準、章ごとの勉強の順番、教材の選び方、合格したあとに待っている登録と実務の要件までを順番に整理します。

登録販売者試験は都道府県ごとの試験。独学が成り立つ理由

まず制度の形を押さえます。登録販売者試験は国が一括で実施する試験ではありません。都道府県が実施します。薬事法の改正によって都道府県が試験を行うことになり、難易度に格差が生じないよう、厚生労働省が実施要領を定めて出題範囲や問題数、試験時間、合格基準の枠を決めています。

つまり、問題を作るのは各都道府県ですが、どこから出すかは国が示した資料で共通です。ここが独学と相性がいい理由です。試験範囲が公開資料1つに固定されているので、何を勉強すればよいかを推測する必要がありません。

試験は、別途通知する「試験問題作成の手引き」から出題するものとする。「試験問題作成の手引き」については、一般用医薬品の区分の変更等を踏まえ、必要に応じて原則として年1回改訂するものとする。 出典: mhlw.go.jp

受験資格についても制限がありません。学歴、年齢、実務経験のいずれも問われないため、働きながらでも、子育ての合間でも受験できます。

登録販売者試験は、学歴や年齢、実務経験などの受験資格に制限がなく、誰でも受験できます。 専門学校や大学などで指定のカリキュラムを修了する必要はないため、仕事や家事と両立しながら独学で学習を進めることも可能です。 出典: 35189.jp

試験は年1回以上、定期的に実施されます。都道府県ごとに実施日が違うため、住んでいる場所以外の都道府県で受けることもできます。1年のうちに複数の都道府県で受験する人もいます。ただし願書の受付期間、試験日、受験手数料、合格発表の日はすべて都道府県が個別に定めます。受験手数料は条例で決まるので地域によって金額が違います。受けたい都道府県の公告で必ず確認してください。

試験方法は筆記試験です。真偽式や多肢選択式など、正誤が客観的に判別できる方法で出題するよう実施要領に定められています。記述や論述はありません。したがって、文章を書く練習は要りません。必要なのは、正しい記述と誤った記述を見分ける力です。

出題は5項目120問240分。足切りがあるので苦手を残せない

出題の構成は実施要領で明確に決まっています。

試験項目 出題数 配分時間
医薬品に共通する特性と基本的な知識 20問 40分
人体の働きと医薬品 20問 40分
主な医薬品とその作用 40問 80分
薬事関係法規・制度 20問 40分
医薬品の適正使用・安全対策 20問 40分
合計 120問 240分

合計240分、つまり4時間の試験です。多くの都道府県では午前と午後に分けて実施します。1問あたり2分の配分になっているので、時間そのものは厳しくありません。難しいのは分量です。

合格基準はこう定められています。

総出題数に対して7割程度の正答の場合であって、各試験項目ごとに、都道府県知事が定める一定割合以上の正答のときに合格とすること。 出典: 厚生労働省

120問の7割は84問です。そのうえで、項目ごとの足切りがあります。ここが独学でいちばん見落とされる点です。総得点で84問を超えていても、たとえば「薬事関係法規・制度」だけ極端に低いと不合格になります。足切りの割合は都道府県知事が定めるため地域差があり、3.5割としているところと4割としているところがあります。受験する都道府県の公告で確認してください。

この構造から導ける学習方針はひとつです。得意な分野で稼いで苦手を捨てる作戦が使えません。5項目すべてで一定の点を確保する必要があります。40問を占める「主な医薬品とその作用」が最大の山ですが、ここだけに時間を使うと他の項目の足切りにかかります。

令和7年度の合格率40.7パーセントと、地域で2倍以上の差

厚生労働省が公表している令和7年度の実施状況を見ると、全国の受験者数は58,996名、合格者数は24,004名、合格率は40.7パーセントです(令和8年3月31日現在の数値で、同一人が複数の都道府県で受験している可能性があるため延べ人数)。

注目すべきは地域差です。同じ年度でありながら、都道府県によって合格率がここまで違います。

都道府県 受験者数 合格率
北海道 1,598名 54.8%
群馬県 2,221名 54.0%
岐阜県 1,007名 53.8%
東京都 4,186名 39.9%
関西広域連合 9,244名 38.6%
福岡県 4,138名 27.2%
佐賀県 843名 24.4%
沖縄県 887名 23.2%

上位と下位で2倍以上の開きがあります。出題範囲は共通なのに、これほど差が出るのは問題の作り方と足切りの設定に違いがあるためです。同じ勉強量でも、受ける場所によって結果が変わる可能性があるということです。

ここから2つの実務的な判断が出てきます。ひとつは、複数の都道府県を受ける選択です。試験日が違うので、1年のうちに2回から3回の受験機会を作れます。もうひとつは、受ける都道府県の過去問題を必ず解くことです。全国共通の問題集だけで対策すると、その地域の出題の癖を外します。過去問題は各都道府県が試験実施後に公表しています。

合格率が4割という数字は、決して簡単な試験ではないことを示しています。一方で、9割が落ちるような試験でもありません。手引きの内容を押さえた人は受かり、市販のテキストを1周読んだだけの人が落ちる、という水準です。

出題の根拠は426ページの手引き1つだけ

独学の作戦を立てるうえで最も重要なのが、この事実です。試験問題は厚生労働省の「試験問題の作成に関する手引き」から作られます。最新版は令和8年4月版です。行番号なしの版はPDF形式で426ページあります。

厚生労働省のページには、令和7年4月版からの修正履歴が入った版も公開されています。すでに前年の版で勉強していた人は、この修正履歴版を見れば変わった箇所だけを追えます。毎年テキストを買い直す必要はありません。

ただし、426ページを頭から読む勉強はおすすめできません。手引きは試験問題を作る人のための資料で、学習者向けに順序立てて書かれていないためです。

とはいえ、「試験問題の作成に関する手引き」は約400ページにも及ぶため、未経験者が手引きだけを頼りに学習を進めるのは簡単ではありません。まずは、市販のテキストを利用し、頻出箇所を中心に学習を進めるのがおすすめです。 出典: 35189.jp

現実的な使い方は次の3つです。

ひとつめ、市販テキストで分からなかった箇所の原文を確認する辞書として使う。テキストは要約なので、表現が削られて意味が取りにくい箇所が出てきます。そこだけ手引きを開きます。

ふたつめ、過去問題で間違えた問題の根拠を探す。試験問題は手引きの記述をほぼそのまま使って作られるので、正誤の判断がつかない問題は手引きの該当箇所を読めば決着します。

みっつめ、改訂部分を確認する。実施要領には、都道府県知事が試験の施行について公告したあとに手引きが改訂された場合、その改訂部分に関する出題は行わないと書かれています。つまり、自分が受ける試験の公告日と手引きの改訂日を見比べれば、出題される版が決まります。ここを知らないまま最新版だけで勉強すると、出ない範囲に時間を使う可能性があります。

章ごとの勉強の順番を決める

5項目をどの順で進めるかで、独学の効率が大きく変わります。多くの市販テキストは第1章から順に並んでいますが、その順で進めるのが最適とは限りません。

おすすめの順番は次のとおりです。

1番目は「薬事関係法規・制度」(20問)。暗記が中心で、覚えれば点になる範囲です。医薬品の分類(要指導医薬品、第1類、第2類、第3類)、販売できる人、店舗の掲示事項、広告の規制といった内容で、理解の前提知識がほとんど要りません。最初にここを固めると、20問分の土台ができて気持ちが安定します。

2番目は「医薬品に共通する特性と基本的な知識」(20問)。副作用、相互作用、使用上の注意、薬害の歴史が入ります。1章という位置にありますが内容は独立しているので、法規のあとに来ても困りません。

3番目は「医薬品の適正使用・安全対策」(20問)。添付文書の読み方、副作用の報告制度、医薬品副作用被害救済制度が中心です。法規の知識と重なる部分があるので、法規のあとに進めると理解が速くなります。

4番目は「人体の働きと医薬品」(20問)。消化器、呼吸器、循環器、泌尿器、感覚器、皮膚、骨と筋肉、脳と神経といった体の仕組みを扱います。ここは暗記量が多く、生物の知識がないと苦しい範囲です。ただし次の章の土台になるので、飛ばせません。

5番目は「主な医薬品とその作用」(40問)。出題数が最大で、最も時間がかかります。かぜ薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、胃腸薬、外用薬、漢方処方など、成分名が大量に出てきます。人体の章を先に終えていると、なぜその成分がその症状に効くのかが繋がるので、覚える負担が下がります。

この順番の理屈は、難易度の低い順ではなく「前提知識が要らない順」です。暗記で取れる範囲を先に確定させ、理解が必要な範囲を後に回します。第5章から始めると成分名の羅列で挫折しやすく、独学が止まる原因になります。

なお、第3章を後半に置くとはいえ、学習期間の後半に詰め込む形にしてはいけません。40問という出題数を考えると、全体の学習時間の4割前後をここに充てる計算になります。第4章を終えた時点で残り時間が2週間しかない、という配分は避けてください。

教材の選び方と、必要な数

独学で使う教材は次の4種類です。全部を揃える必要はありません。

市販のテキスト(1冊)。受ける年度の手引きに対応しているものを選びます。手引きは原則として年1回改訂されるので、古い版に対応したテキストでは記述が変わっている箇所があります。出版年を必ず確認してください。テキストは1冊に絞ります。2冊買うと、同じ範囲を2回読むだけで時間が消えます。

過去問題集(1冊)。全国の過去問題を集めたものが市販されています。これに加えて、受ける都道府県が公表している過去問題を各都道府県のサイトから入手してください。市販の問題集は解説が付いているので理解に使い、都道府県の公表分は本番形式の練習に使う、という分担が効率的です。

手引き(PDF形式・無料)。厚生労働省のサイトから登録販売者試験問題の作成に関する手引きをダウンロードします。印刷する必要はありません。検索して該当箇所を開く使い方が向いています。

スマートフォンのアプリまたは一問一答集(任意)。移動時間や待ち時間に使えます。ただしこれを主軸にすると、選択肢の組み合わせを覚えるだけになり、本番の長文の問題に対応できません。補助として使ってください。

有料の通信講座を使うかどうかは、質問できる相手が必要かで決まります。独学が止まる原因の多くは「分からない箇所で何日も進まない」ことです。第4章の人体の仕組みでつまずく人が多いので、ここを乗り越える手段があるかを基準に判断してください。講座の費用は、受験手数料とテキスト代とは別に発生します。総額を出したうえで、自分が使える時間と見比べてください。

実際に合格した人の話を読むと、過去問題の扱い方に共通点があります。

過去問題集をしっかりやればちゃんと点数につながるなと感じました。出題形式は例年そんなに変わらないので問題の出方に慣れることが点数に直結し安定に繋がる印象でした。過去問題集は最低1周必須、できれば2周以上、出題形式に慣れることが最重要。 出典: note.com

テキストを読む時間と過去問題を解く時間の比率は、3対7が目安です。読む勉強を先に完璧にしようとすると、問題を解く時間が足りなくなります。1章読んだらその章の過去問題を解く、という交互の進め方が確実です。

学習スケジュールを3か月と6か月で組む

必要な学習時間の目安は、医薬品に関する予備知識がない人で200時間から400時間です。幅が大きいのは、第3章と第4章の暗記にかかる時間が人によって違うためです。

3か月(1日2時間から2時間30分)のモデル

・1週目から2週目。薬事関係法規・制度を通し、該当する過去問題を解く
・3週目から4週目。医薬品に共通する特性と基本的な知識を通し、過去問題を解く
・5週目。医薬品の適正使用・安全対策を通し、過去問題を解く。ここまでで60問分の範囲が終わる
・6週目から8週目。人体の働きと医薬品。図を書いて位置関係を覚える
・9週目から11週目。主な医薬品とその作用。薬効群ごとに区切って進める
・12週目。本番と同じ時間配分で過去問題を2回分通し、間違えた問題だけを復習する

6か月(1日1時間)のモデル

上の各段階を約2倍の期間に伸ばします。加えて、月末ごとに「その月に学んだ範囲の過去問題を解き直す日」を1日入れてください。1日1時間のペースでは、3か月前に覚えた内容が抜けます。復習の日を先に予定へ入れておくのが、長い期間で進めるときの要点です。

どちらのモデルでも、最後の2週間は新しい範囲に手をつけないでください。この期間は、間違えた問題の見直しと、足切りの危険がある項目の底上げに使います。過去問題を項目別に採点し、7割を切っている項目があればそこだけを詰めます。

1日の学習時間を確保しにくい場合は、朝に30分、通勤や移動で15分、夜に30分という分割でも成立します。ただし第3章の成分名は、まとまった時間で薬効群ごとに整理したほうが頭に入ります。週末に2時間の枠を1つ作れるかどうかで、第3章の進み方が変わります。

独学でつまずく3つの壁

1つめの壁は第4章の人体の仕組みです。臓器の名前と働き、血液の流れ、神経の分類が一度に出てきます。文章を読んで覚えようとすると混乱するので、紙に図を描いてください。上から下へ、口から順に消化管を並べる。心臓から出た血がどこを通って戻るかを線で描く。この作業を1回やると、文章の記述が繋がります。

2つめの壁は第3章の成分名です。カタカナが延々と並ぶので、1つずつ覚えようとすると心が折れます。成分単位ではなく、働きの分類でまとめてください。たとえば「抗ヒスタミン成分」というくくりで、その働き(アレルギーの症状をおさえる)と共通の注意点(眠気が出るので運転を避ける)を先に覚え、あとから個々の成分名を紐づけます。試験問題も分類の理解を問う形が多いので、この順序が合っています。

3つめの壁は学習の中断です。働きながら独学する人の多くが、2か月目から3か月目に止まります。原因は、進み具合が見えないことです。対策は単純で、項目ごとに解いた過去問題の正答率を記録することです。数字が上がっていれば続きます。手応えだけを頼りにすると、覚えた実感がない時期に投げ出します。

もう1つ、独学者が陥りやすい失敗があります。市販テキストの太字だけを覚えて、注釈や例外を飛ばすやり方です。この試験は誤った記述を見分ける形式なので、例外の部分が選択肢として出ます。太字は出発点で、点差がつくのは注釈のほうです。

合格したあとに待っている手続きと2年間

試験に合格しただけでは、まだ店頭で医薬品を売る立場にはなりません。ここを知らずに受験する人が多いので、順に整理します。

販売従事登録。合格したあと、勤務先が決まった時点で、勤務地の都道府県に販売従事登録を申請します。登録が済むと販売従事登録証が交付されます。試験の合格は登録の前提で、登録は勤務先を通じて行うのが通常です。

管理者になるための実務要件。第2類医薬品または第3類医薬品を扱う店舗の店舗管理者になるには、一定の実務経験が必要です。厚生労働省の通知では、過去5年間のうち一般従事者として薬剤師または登録販売者の管理と指導の下に実務に従事した期間と、登録販売者として業務に従事した期間の合計が通算して2年以上であることが条件とされています。従事期間は月単位で計算し、1か月に80時間以上従事した月が数えられます。

ただし勤務形態が多様であることを踏まえた例外があります。月ごとの時間数にかかわらず、月単位で従事した期間が通算2年以上あり、かつ過去5年間で合計1,920時間以上従事した場合も、通算2年以上とみなして差し支えないとされています。短時間勤務でも、総時間で満たせる道が用意されているわけです。

さらに、通算1年以上の従事期間があり、定められた研修と店舗の管理および法令遵守に関する研修を修了した場合も要件を満たします。過去に店舗管理者または区域管理者として業務に従事した経験がある人は、通算1年以上で足ります。

継続的研修。登録販売者として働き始めたあとは、毎年度の研修が義務づけられています。厚生労働大臣に届出を行った研修実施機関による研修を、毎年度少なくとも計12時間以上受講させることとされています。これは勤務先が用意するもので、自分で探す必要は通常ありません。資格を取ったあとも学び続ける仕組みになっている、という点だけ知っておいてください。

この2年間は、名札に「研修中」と表示された状態で働きます。試験に受かった直後から一人で売り場を任されるわけではないので、実務経験がないことを不安に思う必要はありません。

資格の使い道と、在宅の働き方との関係

ここは正確に書く必要があります。登録販売者の資格を取っても、完全に在宅で医薬品を販売する働き方は制度上成り立ちません。医薬品の販売には実際の店舗が必要で、開店時間中は専門家が常駐し、販売サイトには勤務の予定表を掲示することが求められます。自動送信や一斉送信による販売もできません。「在宅で薬を売る副業」という形は存在しないと考えてください。

そのうえで、この資格で得た知識が在宅の業務で活きる場面は実際にあります。

ひとつめは、医薬品や健康に関する記事の執筆と校閲です。一般用医薬品の分類、効能の表現の限界、広告で使える表現と使えない表現は、第4章の法規の範囲そのものです。この知識がある書き手は、薬機法の表現規制に触れない原稿を書けます。医療や健康の分野では、この判断ができるかどうかで依頼の可否が決まります。文章を扱う仕事の単価の幅は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確認できますが、専門分野を持つ書き手と持たない書き手では受け持てる案件が違ってきます。

ふたつめは、商品説明やカスタマーサポートの業務です。ドラッグストアや通信販売事業者が扱う商品情報の整備、問い合わせ対応の文面作成といった業務では、成分と注意事項を正しく扱えることが求められます。

みっつめは、店舗勤務と在宅業務の組み合わせです。登録販売者として店舗で働きながら、空いた時間に在宅の業務を受ける形です。実務経験の要件が月単位で計算されるため、勤務日数を確保しつつ他の仕事を持つことができます。

在宅でどのような業務があるかを具体的に見ておくと、自分の知識がどこで使えるか判断しやすくなります。医療や健康の分野に限らず、専門知識を前提とした業務の広がりはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事に並ぶ案件の種類からも読み取れます。また、業務そのものの改善を請け負う形も増えており、その実情はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で扱われている内容から見えてきます。

資格を並べる方針についてひとつ補足します。登録販売者に何かを足すなら、系統の違うものを選ぶほうが守備範囲が広がります。事務や文書の作法を扱うビジネス文書検定のような検定は、記事執筆や商品情報の整備といった業務で直接役に立ちます。

願書を出すまでの段取りと、当日の過ごし方

独学の人がつまずくのは勉強だけではありません。手続きで受験機会を1年逃す人がいます。段取りを整理します。

受験する都道府県を決める。住所地に関係なく、どの都道府県でも受験できます。試験日が違うので、勉強の進み具合に合う日程の地域を選べます。ただし移動と宿泊の費用がかかるため、複数受験を前提にするなら近隣の都道府県から検討してください。

公告を確認する。都道府県は試験の実施について公告を出します。ここに試験日、願書の受付期間、受験手数料、会場、合格発表の日、そして足切りの割合が示されます。受付期間は1週間から2週間程度と短いことが多く、見落とすと1年待ちになります。受けたい都道府県のサイトを、前年度の受付時期の1か月前から見始めるのが安全です。

願書を出す。願書の提出方法は郵送、持参、電子申請と都道府県によって違います。写真の規格、受験手数料の納付方法(収入証紙か振込かなど)も個別に決まっています。手引きと違い、ここは全国共通ではありません。案内文を読み飛ばさないでください。

当日の持ち物。受験票と筆記用具、身分証明書が基本です。試験時間が合計240分と長いため、多くの都道府県では午前と午後に分けて実施します。昼食をとる時間があるかどうかは会場の案内で確認してください。会場周辺に店が少ない場所もあります。

時間配分。1問あたり2分の配分です。第3章の40問は成分名が並ぶので読む量が多く、ここで時間を使います。分からない問題に印を付けて先に進み、最後に戻る解き方を練習の段階から身につけてください。マークの塗り間違いを防ぐため、問題冊子に自分の答えを残しておくと、見直しが速くなります。

過去問題の使い方をもう一段深める

過去問題を「解いて答え合わせをする」だけで終わらせると、正答率が伸びない時期に入ります。独学で差がつくのは、解いたあとの処理です。

項目別に採点する。1回分を解いたら、120問を5項目に分けて採点します。全体で75問取れていても、法規が10問中5問しか取れていなければ足切りの危険があります。全体の点数だけを見ていると、この偏りに気づきません。

選択肢ごとに正誤の理由を書く。この試験は「誤っているものを選べ」という形式が多く、4つの選択肢のうち1つの誤りを見つける問題が並びます。正解した問題でも、残り3つの選択肢がなぜ正しいのかを説明できなければ、次に同じ論点が別の形で出たときに落とします。時間はかかりますが、これが最も点に直結する作業です。

間違えた問題を手引きで確認する。解説を読んで納得するだけでなく、手引きの該当箇所を開いて原文を読みます。試験問題は手引きの記述を元に作られているため、原文の言い方を知っていると選択肢の微妙な言い換えに気づけます。

3回解く。1回目は現在地の測定、2回目は理解の確認、3回目は速度の確認です。同じ問題を3回解くことに意味がないと感じる人もいますが、この試験は出題形式が安定しているので、同じ論点が形を変えて繰り返し出ます。新しい問題集を次々に買うより、手元の1冊を3周するほうが正答率が上がります。

学習の記録の付け方は、分野を問わず共通する部分があります。たとえばネットワーク分野のCCNA(シスコ技術者認定)のような試験でも、項目別の正答率を追う方法は同じように機能します。試験ごとに勉強法を作り直す必要はありません。

市場の動きから見た登録販売者という資格

在宅で働く人の市場を長く運営してきた立場から見ると、この数年で明らかに増えたのは「専門分野を持つ書き手や担当者」への依頼です。一般的な文章を書ける人の数は増え続けていますが、医薬品、金融、法務のように表現の規制がある分野で、規制を理解したうえで書ける人は足りていません。

登録販売者の試験範囲は、そのまま一般用医薬品に関する表現規制の教科書になっています。第4章の薬事関係法規・制度には、医薬品の広告で何を言ってはいけないかが具体的に書かれています。この知識を持つ人が原稿を書くと、公開後に指摘を受けて書き直す手間が発生しません。発注する側から見ると、この差は費用に直結します。

運営者として見てきた限りでは、長く依頼を受け続ける人は、資格の数を並べていません。代わりに「この人に任せると確認の手間が減る」という信頼を積み上げています。規制がある分野では、これが最も価値のある評価です。試験勉強で身につく「根拠の資料に当たって確かめる」習慣は、この信頼の土台になります。手引きを開いて原文を確認する作業は、実務でそのまま繰り返すことになります。

報酬の構造についても触れておきます。仲介の手数料が積み上がる形で仕事を受けると、依頼者が支払った金額と受け手に届く金額の差が開きます。直接取引で仕事が動く場では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手数料0%なので手取りが厚く残ります。単価の交渉で数パーセントを動かすより、手数料の構造が違う場を選ぶほうが早く結果に出ます。20年この市場を見てきて、この点は変わっていません。

独学の進め方をもう一度整理します。受ける都道府県を決めて公告を確認し、手引きの対応する版を把握する。法規から始めて暗記で取れる範囲を固め、人体、主な医薬品へと進む。テキストを読む時間より過去問題を解く時間を長く取り、項目別の正答率を記録する。最後の2週間は足切りの危険がある項目の底上げに使う。この流れで進めれば、通学なしで合格圏に届きます。合格後にどのような働き方と組み合わせるかを先に考えておきたい人は、アプリケーション開発のお仕事のような別分野の案件の種類も眺めて、自分の知識をどこに載せるかを決めておくと動き出しが速くなります。

よくある質問

Q. 登録販売者は独学で合格できますか?

できます。受験資格に学歴、年齢、実務経験の制限がなく、出題の根拠が厚生労働省の「試験問題の作成に関する手引き」1つに固定されているためです。ただし令和7年度の全国の合格率は40.7パーセントで、テキストを1周読んだだけでは届きません。過去問題を項目別に繰り返す学習が必要です。

Q. 試験は何問で、合格基準はどうなっていますか?

5つの試験項目で合計120問、試験時間は240分です。合格基準は総出題数に対して7割程度の正答、つまり84問前後で、加えて各項目ごとに都道府県知事が定める一定割合以上の正答が必要です。項目ごとの足切りがあるため、苦手な分野を捨てる作戦は使えません。

Q. 勉強はどの章から始めるとよいですか?

薬事関係法規・制度から始めるのがおすすめです。暗記中心で前提知識が要らず、20問分の土台を先に確定できます。次に医薬品の基本的な知識、適正使用と安全対策、人体の働き、最後に出題数が最大(40問)の主な医薬品とその作用へ進むと、前の章の内容が次の章の理解に繋がります。

Q. 合格したらすぐに一人で医薬品を販売できますか?

できません。合格後に勤務地の都道府県で販売従事登録を行い、実務の要件を満たすまでは名札に「研修中」と表示された状態で働きます。第2類と第3類を扱う店舗の管理者になるには、過去5年間で通算2年以上の従事期間(月80時間以上の月を数える、または合計1,920時間以上)などの要件があります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月16日最終更新:2026年9月30日
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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方