Microsoft Formsの使い方と、Googleフォームとの違いの見分け方


この記事のポイント
- ✓Microsoft Formsの使い方を
- ✓フォームの作成・質問の追加・共有・回答のExcel出力まで手順で解説
- ✓回答数やファイル提出の上限
Microsoft Formsの使い方を調べている人の多くは、会社や学校でMicrosoft 365を使っていて、アンケートや申し込みの受付を任された人です。あるいは、取引先から「回答はFormsでお願いします」と言われて、作る側に回った人かもしれません。Googleフォームは触ったことがあっても、Formsは初めてという人も多いはずです。
結論から書くと、Microsoft Formsは、Microsoftのアカウントがあればブラウザだけでアンケートやクイズを作れる無料のツールで、回答はそのままExcelで集計できます。社内のアンケートや研修のテストにはとても向いています。一方で、ファイルの提出は組織内の回答者に限られる、個人のアカウントでは受け取れる回答数に上限がある、など公式に書かれた制約もあります。この記事では、作成から集計までの手順を順に説明したうえで、Googleフォームとの違いと、どちらを選ぶかの見分け方を整理します。
Microsoft Formsでできることと、使える人
Microsoft Formsは、Microsoftが提供するアンケート作成のツールです。アンケート、クイズ(採点つきのテスト)、投票を作れます。作ったフォームはURLやQRコードで配り、回答者はスマホやパソコンのブラウザから答えます。
使えるアカウント
Microsoftのサポートページによると、Formsには次のいずれかのアカウントでログインして使います。
| アカウント | 主な利用者 |
|---|---|
| Microsoft 365の職場のアカウント | 会社で配られたアカウント |
| Microsoft 365の学校のアカウント | 学校で配られたアカウント |
| 個人のMicrosoftアカウント(Outlook.com、Hotmail、Live) | 個人で作ったアカウント |
会社や学校のアカウントで使う場合、回答できる人を「組織内のユーザーのみ」に絞るなど、組織向けの設定が使えます。個人のアカウントでも作れますが、後で説明するように、受け取れる回答数に上限があります。
主な機能
- 選択肢、テキスト、評価、日付、ランキング、リッカート(「とても満足」から「とても不満」までの段階で答える形式)などの質問
- 回答に応じて次に表示する質問を変える分岐
- クイズの自動採点
- 回答の集計グラフの自動表示
- 回答のExcelへの出力
- ほかの人との共同編集
公式に書かれている主な上限
Microsoftのサポートページには、フォームや回答の上限が表で示されています。
| 項目 | 上限 |
|---|---|
| 作れるフォーム・クイズの数 | 最大400 |
| 1つのフォームの質問数 | 最大200 |
| 1つのフォームで受け取れる回答数 | 最大5,000,000 |
| 個人の無料アカウントで受け取れる回答数 | 最大200 |
| 個人の有料アカウントで受け取れる回答数 | 最大1,000 |
| フォームのタイトルの文字数 | 最大90 |
ごみ箱に入れたフォームも400の数に含まれる、と書かれている点には注意が必要です。不要なフォームはごみ箱からも削除しておくと、上限に当たりにくくなります。
フォームを作る手順
ここからは、実際にフォームを作る手順を説明します。研修後のアンケートを作る場面を例にします。
手順1:Formsを開いて新しいフォームを作る
ブラウザでMicrosoft Formsを開き、職場、学校、または個人のMicrosoftアカウントでログインします。Office.comにログインして、アプリの一覧から「Forms」を選ぶこともできます。「新しいフォーム」を選ぶと、空のフォームが開きます。
手順2:タイトルと説明を入れる
フォームのタイトルと、必要に応じて説明を入れます。説明には、回答にかかる時間の目安、回答の締め切り、回答の使い道を書いておくと、回答する人が安心して答えられます。フォームは作っている途中も自動で保存されます。
手順3:質問を追加する
「新規追加」を選び、質問の種類を選びます。研修のアンケートなら、次のような組み立てが基本です。
- 研修の満足度(評価)
- 内容の分かりやすさ(リッカート)
- 特に役立った内容(選択肢、複数回答)
- 改善してほしい点(テキスト、長い回答)
- 次に受けたいテーマ(テキスト)
それぞれの質問の「必須」をオンにすると、答えないと送信できなくなります。必須を多くしすぎると途中でやめる人が増えるため、本当に必要な質問だけに付けます。
手順4:分岐を設定する
「満足度が低い」と答えた人だけに理由を聞きたい場合は、質問のメニューから「分岐を追加」を選び、選択肢ごとに次に進む質問を決めます。分岐を使うと、関係のない質問を飛ばせるため、回答にかかる時間が短くなります。
手順5:プレビューで確かめる
画面上部の「プレビュー」で、パソコンとスマホのそれぞれの見え方を確かめます。スマホでは長い選択肢が折り返されて読みにくくなることがあるため、選択肢は短く書くのがこつです。
クイズ(採点つきのテスト)の作り方
Formsはアンケートだけでなく、自動で採点されるクイズも作れます。社内研修の理解度の確認や、資格試験の勉強会での小テストに便利です。
クイズを作る
Formsの最初の画面で「新しいクイズ」を選ぶと、クイズ用の画面が開きます。質問の作り方はアンケートと同じですが、選択肢の質問では正解の選択肢に印を付け、配点を入れられます。
正解と解説を入れる
選択肢ごとに、選んだ人に表示するメッセージを設定できます。不正解の選択肢に「この場合は○○の手順が先になります」のような短い解説を入れておくと、テストを受けるだけで復習になります。
結果の見せ方を決める
クイズの設定では、回答した直後に結果と正解を見せるか、後でまとめて公開するかを選べます。研修の最後に全員で答え合わせをするなら、後で公開する設定にしておきます。テキストで答える質問は自動では採点できないため、作成者が回答を見ながら点数を付けます。
クイズを使うときの注意
| 注意点 | 理由 |
|---|---|
| 配点の合計を最初に決める | 後から変えると合格の基準がずれる |
| 正解の選択肢を偏らせない | いつも同じ位置が正解だと当てずっぽうで点が取れる |
| 結果の公開の時期を説明に書く | 受けた人が結果を待つ間に問い合わせが来ない |
| テキストの質問は少なめにする | 手で採点する時間がかかる |
回答率を上げるフォームの作り方
フォームを作っても、回答が集まらなければ意味がありません。回答率は、質問の内容よりも、作り方の小さな工夫で大きく変わります。
最初の画面で所要時間を伝える
説明の欄の最初に「回答にかかる時間は3分ほどです」と書くだけで、途中でやめる人が減ります。長いフォームなら、セクションに分けて、今どこまで進んだかが分かるようにします。
質問の順番を工夫する
最初は答えやすい選択肢の質問から始め、考える必要のあるテキストの質問は後半に回します。氏名や連絡先のような個人の情報は、最初に聞くと身構えられるため、最後に聞くほうが回答がそろいやすくなります。
選択肢に「その他」を用意する
選択肢のどれにも当てはまらない人が回答をあきらめないよう、「その他」を用意して自由に書けるようにします。集計のときに「その他」に多く書かれている内容があれば、次回から選択肢に加えます。
締め切りと催促
回答の締め切りを決め、締め切りの数日前に1回だけ催促のメッセージを送ります。Formsでは、回答の受付を締め切る日時を設定でき、締め切り後は回答を受け付けなくなります。
フォームを配って、回答を集計する手順
フォームができたら、回答してほしい人に配ります。ここで最も大切なのは、誰が回答できるかの設定です。
回答できる人を決める
「回答を収集」を選ぶと、回答できる人の範囲を選べます。
| 設定 | 回答できる人 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| すべてのユーザーが回答可能 | URLを知っている人なら誰でも | 社外の人へのアンケート、イベントの申し込み |
| 組織内のユーザーのみ | 同じ組織のアカウントでログインした人 | 社内アンケート、研修のテスト |
| 組織内の特定のユーザーのみ | 指定した人やグループ | 部署ごとの調査 |
「組織内の特定のユーザーのみ」では、Microsoftのサポートページによると、個人とグループを合わせて100件まで指定でき、そのうちグループは20件までです。
URLやQRコードで配る
回答できる人を決めたら、リンクをコピーしてメールやチャットで送るか、QRコードを作って紙の資料に印刷します。会場で回答してもらう研修なら、最後のスライドにQRコードを映しておくと回答が集まりやすくなります。Teamsの中で配ることもできます。
回答を見る
「回答」のタブを開くと、質問ごとの集計グラフが自動で表示されます。選択肢の質問は割合のグラフ、テキストの質問は回答の一覧で確かめられます。1件ずつの回答を順に見ることもできます。
Excelに書き出す
「Excelで開く」を選ぶと、回答を表としてExcelで扱えます。サポートページによると、Excelとの連携では、個人のフォームはOneDrive、グループのフォームはSharePointに保存されたブックに回答が入ります。並べ替えや集計、グラフの作り直しはExcelで行うと自由が利きます。
大量の回答があるとき
サポートページには、回答が50,000件を超えるフォームでは、集計グラフ、1件ずつの回答の表示、印刷などが使えなくなり、回答をCSVとして書き出して分析する形になると書かれています。また、さらに回答を集めたいときは、既存の回答をExcelに書き出してからフォームの回答を消去する方法が案内されています。
ほかの人と一緒に作る:共同作成とグループのフォーム
部署やチームでフォームを使う場合は、1人で作って抱え込まず、最初から共同で管理できる形にしておくと後で困りません。
共同作成者を招待する
フォームの共有のメニューから「共同作業または複製」を選ぶと、ほかの人を編集者として招待するためのリンクを作れます。Microsoftのサポートページの比較では、法人・教育向けのアカウントでは共同作成者を最大100人まで追加できるとされています。共同作成者は、質問の編集や回答の確認ができます。
グループのフォームを作る
Teamsのチームや、Microsoft 365のグループに所属している場合は、グループのフォームとして作れます。サポートページによると、チームで作れる400個のフォームは、個人で作れる400個とは別に数えられます。グループのフォームは、特定の個人ではなくグループに属するため、担当者が代わっても管理を続けやすくなります。
複製してひな形として使う
毎月の定例アンケートのように、同じ形のフォームを何度も使う場合は、元のフォームを複製して使い回します。複製用のリンクを共有すれば、ほかの部署の人も同じ形のフォームを自分のアカウントに作れます。
スマホから作る・答えるときのポイント
回答する人の多くは、スマホからフォームを開きます。作る側も、外出先でスマホから回答状況を確かめることがあります。
回答する人のスマホでの見え方
Formsは、スマホの画面に合わせて自動で表示を整えます。ただし、リッカートの質問のように横に選択肢が並ぶ形式は、スマホでは縦に並び替えられて長くなります。スマホで答える人が多い場合は、リッカートの文を減らし、選択肢の質問に分けるほうが答えやすくなります。
QRコードと短い説明を組み合わせる
紙のチラシや会場のスクリーンでフォームを案内するときは、QRコードに加えて、何のフォームか、締め切りはいつかを一言添えておきます。QRコードだけでは、読み取った後に何の画面か分からず、閉じてしまう人がいます。
作る側はパソコンで仕上げる
スマホのブラウザからもフォームの編集はできますが、質問の並べ替えや分岐の設定は、画面の広いパソコンのほうが間違いが少なく済みます。作成と最終確認はパソコンで行い、スマホでは回答の状況を確かめるだけにすると効率的です。
用途別のフォームの組み立て例
最後に、よくある3つの用途について、質問の組み立ての例を示します。そのまま使える骨組みとして参考にしてください。
例1:社内の勉強会の参加申し込み
| 質問 | 種類 | 必須 |
|---|---|---|
| 参加する回 | 選択肢 | 必須 |
| 参加の方法(会場・オンライン) | 選択肢 | 必須 |
| 事前に聞きたいこと | テキスト | 任意 |
回答できる人を「組織内のユーザーのみ」にして、回答者の名前を記録する設定をオンにしておけば、ログインした人の名前が回答と一緒に残るため、氏名を聞く質問を省けます。
例2:取引先への満足度アンケート
| 質問 | 種類 | 必須 |
|---|---|---|
| 全体の満足度 | 評価 | 必須 |
| 対応の早さ、提案の質など | リッカート | 必須 |
| 良かった点、改善してほしい点 | テキスト | 任意 |
| 会社名と担当者名 | テキスト | 任意 |
社外の人に答えてもらうため、回答できる人は「すべてのユーザーが回答可能」にします。会社名を任意にしておくと、率直な意見が集まりやすくなります。
例3:研修の理解度テスト
クイズとして作り、選択肢の質問を10問前後にします。正解ごとに解説を入れ、結果は研修の最後にまとめて公開する設定にします。
ファイルの提出を受けたいときの注意点
申し込みの受付などで、回答者から書類や画像を受け取りたい場面はよくあります。Formsにもファイルをアップロードしてもらう質問がありますが、大きな制約があります。
Microsoftのサポートページには、次のように書かれています。
ファイルのアップロードは、[Only people in my organization can respond] または [Specific people in my organization can respond] が選択されている場合にのみ使用できます。 出典: Microsoft サポート
つまり、ファイルを受け取れるのは「組織内のユーザーのみ」または「組織内の特定のユーザーのみ」に回答者を絞ったときだけです。社外の応募者や取引先から、Formsでファイルを受け取ることはできません。
ファイルの質問で設定できること
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1つの質問でアップロードできるファイル数 | 最大10個 |
| 1つのファイルの大きさの上限 | 10MB、100MB、1GBから選ぶ |
| 受け付けるファイルの種類 | Word、Excel、PowerPoint、PDF、画像、動画、音声から選ぶ |
社内で研修の課題を提出してもらう、部署の報告書を集める、といった用途なら、この機能で十分に回ります。
Googleフォームとの違い
FormsとGoogleフォームは、どちらも無料でアンケートを作れる点は同じですが、細かいところで違いがあります。どちらを選ぶかは、自分の組織がどちらのサービスを中心に使っているかで、ほぼ決まります。
違いの一覧
| 項目 | Microsoft Forms | Googleフォーム |
|---|---|---|
| 使うアカウント | Microsoftのアカウント | Googleアカウント |
| 回答の集計先 | Excel(OneDrive、SharePoint) | Googleスプレッドシート |
| ファイルの提出 | 組織内の回答者に限られる | 回答者はGoogleアカウントへのログインが必要 |
| 社内での配り方 | Teams、Outlookとの連携 | Gmail、Googleチャットとの連携 |
| 個人のアカウントの回答数 | 無料は最大200件 | 公式の上限の記載は確認できず |
ファイルの提出はどちらも制約がある
Googleドキュメント エディタのヘルプでは、ファイルのアップロードの質問に答えるには、回答者がGoogleアカウントにログインする必要があると説明されています。また、フォームが共有ドライブに保存されている場合や、管理者がデータ損失防止の設定をしている場合には、この質問の形式を使えないと書かれています。
Formsは組織内に限られ、Googleフォームは回答者にGoogleアカウントへのログインが求められる。社外の不特定の人から気軽にファイルを受け取りたい場面では、どちらも使いにくいという点は共通しています。
取引先が使っているほうに合わせる
フリーランスや外部の協力者としてフォームを作る場合は、自分が使い慣れているほうではなく、取引先が社内で使っているほうに合わせるのが基本です。取引先がMicrosoft 365を使っているのにGoogleフォームで作ると、回答の集計を取引先の担当者が引き継げず、後から作り直しになることがあります。最初の打ち合わせで、回答を誰が見て、どこに保存するのかを確かめておくと、手戻りを防げます。
選び方の目安
- 会社や学校でMicrosoft 365を使っているなら、Forms
- 会社や学校でGoogle Workspaceを使っているなら、Googleフォーム
- 個人で使い、回答が200件を超えそうなら、Googleフォームか別のツール
- 社外の人からファイルを受け取りたいなら、ファイル提出に対応した別のフォーム作成ツール
仕事で使うときに決めておきたい運用ルール
Formsは手軽に作れる分、作りっぱなしのフォームが組織の中に溜まりがちです。仕事で使うなら、次のルールを先に決めておくと後で困りません。
作成者が異動・退職したときの扱い
個人のフォームは、作った人のアカウントにひも付きます。担当者が異動や退職でアカウントを失うと、フォームの管理が引き継げなくなることがあります。部署で使い続けるフォームは、最初からグループのフォームとして作るか、共同作成者を追加しておきます。
個人情報を集めるときの説明
氏名、連絡先、生年月日などを集める場合は、フォームの説明に、何のために使うのか、いつまで保存するのか、問い合わせ先はどこかを書いておきます。必要のない情報は聞かない、が基本です。
回答を誰が見るのか
集計結果を共有するリンクを作ると、そのリンクを知っている人が集計結果を見られる場合があります。自由記述の回答に個人の事情が書かれていることもあるため、集計を共有する範囲は慎重に決めます。
回答後の対応を決めておく
申し込みや問い合わせを受け付けるフォームの場合、回答が届いた後に、誰が、いつまでに、どう返信するかを決めておかないと、対応漏れが起きます。Formsには回答ごとに担当者や対応状況を付ける機能は見当たらないため、Excelの表に担当者の列と状況の列を作って管理する、Power Automate(Microsoftの自動化のツール)で通知を流す、といった工夫が必要になります。
回答が届いた後の処理を自動にする方法
Formsそのものには、回答が届いた後に担当者へ知らせたり、回答者へ個別に返信したりする仕組みは多くありません。Microsoft 365の中でそれを補うのが、Power Automateという自動化のツールです。
よく使われる流れ
Power Automateでは、「Formsに新しい回答が届いたら」を始まりにして、その後の動きを順番に組み立てます。よく使われるのは次のような流れです。
- 新しい回答が届く
- 回答の内容を取り出す
- Teamsの決まったチャンネルに「新しい申し込みがありました」と投稿する
- 回答者のメールアドレスに受付のお知らせを送る
- SharePointのリストに1行追加して、担当者と状況の列を付ける
自動化するときの注意
自動化は便利ですが、作った人しか仕組みを理解していない状態になりやすい点に注意が必要です。作った人が異動すると、通知が止まっても誰も直せない、ということが起きます。どんな流れを作ったのかを短い文書に残し、少なくとも2人が中身を分かる状態にしておきます。
また、回答者へ自動でメールを送る場合は、送り先のアドレスを回答者が入力する形にすると、入力の誤りで別の人に届くおそれがあります。自動返信の文面には、回答内容のうち個人の情報を含めすぎないようにします。
| 自動化の内容 | 向いている場面 |
|---|---|
| Teamsへの通知 | 申し込みや問い合わせをすぐ知りたい |
| 回答者への受付のメール | 申し込みを受け付けたことを伝えたい |
| SharePointのリストへの追加 | 担当者と状況を表で管理したい |
Formsでよくあるつまずきと直し方
最後に、Formsを使い始めた人がつまずきやすい点を、原因と直し方の組み合わせで整理します。
社外の人が「アクセスできません」と言う
回答できる人が「組織内のユーザーのみ」になっている可能性が高いです。「回答を収集」の設定を開き、「すべてのユーザーが回答可能」に変えます。ただし、この設定にするとファイルのアップロードの質問は使えなくなるため、ファイルの質問を入れている場合は、別の受け取り方を用意します。
フォームが作れなくなった
作れるフォームの数は400までで、ごみ箱の中のフォームも数に含まれます。使い終わったフォームの回答をExcelに書き出してから、ごみ箱を空にすると、新しいフォームを作れるようになります。
回答が途中から集まらなくなった
個人のMicrosoftアカウントで作っている場合、受け取れる回答の数に上限があります。無料のアカウントなら200件です。回答をExcelに書き出してから、フォームの回答を消去すると、続けて回答を集められます。最初から回答が多く集まると分かっている場合は、組織のアカウントで作るほうが安全です。
文字数が足りないと言われた
Microsoftのサポートページによると、1つの質問に対する回答は4,000文字まで、1回の回答全体では200,000文字までです。長い文章を書いてもらう用途では、文字数の目安を説明の欄に書いておくと、回答する人が途中で困りません。
集計の数がExcelと合わない
Formsの画面の集計と、Excelに書き出した表の件数が合わないときは、書き出した後に届いた回答が反映されていない可能性があります。書き出した日時を確かめ、必要なら書き出し直します。
| つまずき | まず確かめること |
|---|---|
| 社外の人が回答できない | 回答を収集の設定 |
| フォームが作れない | ごみ箱を含めたフォームの数 |
| 回答が止まった | 個人のアカウントの回答数の上限 |
| 件数が合わない | Excelを書き出した日時 |
回答を受け取った後の管理で困ったときの候補
研修のアンケートのように、集めて集計すれば終わる用途なら、Formsで十分です。困りやすいのは、採用の応募、イベントの申し込み、問い合わせなど、届いた1件ごとに担当を決め、状況を追い、返信まで見届ける必要がある受付です。Excelの表で状況を管理していると、誰が返信したのか、どれが未対応なのかが分からなくなりがちです。社外の人からファイルを受け取りたい場面もあります。
そうした受付の候補の1つが、フォーム作成ツールの「Halict」です。公式サイトによると、フォームの数も回答の数も、どのプランでも無制限で、届いた1件ごとにステージ(対応状況)と担当者を割り当て、回答の画面から個別にメールを返信できます。かんばんと表の表示を切り替えられ、自動返信やCSVの書き出しも使えます。ファイルの提出では回答者のログインは不要とされていますが、ファイル提出はチームのプラン以上の機能です。
料金はメンバーの人数で決まり、1人で使うフリーのプランは0円です。有料のプランは税抜の月額で、スターター(3人まで)が2,980円、チーム(10人まで)が7,800円、ビジネス(30人まで)が16,800円で、年払いにすると2か月分が無料になると案内されています。無料で始めるときにクレジットカードは要りません。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
社内のアンケートや研修のテストのように、Microsoft 365の中で完結する用途なら、Formsのままで乗り換える理由はありません。困っているのが「集めた後」なのか「集める前」なのかを先に見極めると、選ぶべき道具がはっきりします。
フォーム作りの力が在宅の仕事にどう生きるか
フォームの作成は、一見すると事務の小さな作業ですが、在宅の仕事の現場では意外に多くの場面で求められます。
たとえば、Webサービスの開発を受けるエンジニアは、問い合わせや申し込みの受け口を作る機会が多くあります。自前で作るか、Formsのような既存のツールを使うかを判断し、取引先に説明する力が求められます。アプリケーション開発のお仕事では、こうした開発の仕事の種類と進め方を紹介しています。開発の仕事の報酬は経験や担当範囲で幅があり、目安はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確かめられます。
エンジニアの現場でも、最初に作ったFormsのアンケートで、回答者を「組織内のユーザーのみ」にしたまま社外の取引先へURLを送ってしまい、誰も回答できなかったという失敗はよく起きます。プレビューだけでなく、ログインしていないブラウザで実際に開いてみる確認を1回入れるだけで防げる失敗です。
業務の効率化を支援する仕事でも、フォームとその後の処理の設計はよく扱われる題材です。AIでフォームの下書きを作り、回答の要約や振り分けを自動化する提案は、取引先の手間を大きく減らします。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、そうした仕事の内容を紹介しています。
事務の仕事でも同じです。医療機関の受付や事務では、患者さん向けのアンケートや、職員向けの勤務希望の調査をフォームで集める場面が多くあります。医療事務の資格の内容は医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)で紹介しています。経理の仕事でも、経費の申請や取引先情報の登録をフォームで受け付け、Excelで集計する流れはよく使われます。会計の知識を深めたい人は日商簿記1級の内容も参考になります。フォームで集めたデータを、帳簿や報告書の形に整えられる人は、在宅の事務の仕事でも重宝されます。
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた立場からいえば、仕事が続く人は、道具の操作だけでなく「その道具で何が困らなくなるのか」を取引先の言葉で説明できる人です。仲介手数料のかからない直接取引では、受け手の手取りが厚くなり、発注側も同じ予算でより多くを頼めますが、その関係を支えるのは、相手の業務の詰まりを見つけて小さく直していく積み重ねです。
よくある質問
Q. Microsoft Formsは無料で使えますか?
個人のMicrosoftアカウント(Outlook.comなど)があれば無料で使えます。会社や学校のMicrosoft 365のアカウントでも使えます。ただし、Microsoftのサポートページによると、個人の無料アカウントで1つのフォームが受け取れる回答は最大200件、個人の有料アカウントでは最大1,000件です。それ以上の回答が見込まれる場合は、組織のアカウントか別のツールを検討します。
Q. 社外の人から回答を集めることはできますか?
回答できる人の設定を「すべてのユーザーが回答可能」にすれば、URLを知っている人なら誰でも回答できます。ただし、この設定ではファイルのアップロードの質問は使えません。ファイルの提出を受けられるのは、回答者を組織内のユーザーに絞った場合だけです。社外の人から書類を受け取りたい場合は、別の方法を用意する必要があります。
Q. 回答をExcelで集計するにはどうすればよいですか?
フォームの「回答」タブで「Excelで開く」を選ぶと、回答を表としてExcelで扱えます。個人のフォームはOneDrive、グループのフォームはSharePointに保存されたブックに回答が入ります。並べ替えやピボットテーブルでの集計、グラフの作り直しはExcelで行うと自由が利きます。回答が50,000件を超える場合はCSVでの書き出しになります。
Q. FormsとGoogleフォームはどちらを選べばよいですか?
自分の組織が中心に使っているサービスに合わせるのが基本です。Microsoft 365を使っているならForms、Google Workspaceを使っているならGoogleフォームのほうが、回答の集計や配布の連携がスムーズです。個人で使い、回答が200件を超えそうな場合や、社外の人からファイルを受け取りたい場合は、ほかのフォーム作成ツールも比べてみてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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