Macでrsyncを使う方法|フォルダの同期とバックアップのコマンド例


この記事のポイント
- ✓Macでrsyncを使ってフォルダを同期し
- ✓外付けディスクにバックアップする方法を
- ✓末尾のスラッシュの違い
Macで大量のファイルを外付けディスクに写したり、2つのフォルダの中身をそろえたりしたいとき、Finderでコピーを繰り返すのは時間がかかり、途中で止まると、どこまで写したのか分からなくなります。こうした作業に向いているのが、ターミナルで使う rsync(アールシンク)というコマンドです。rsync は、コピー先にすでにあるファイルと見比べて、変わったファイルだけを写すので、2回目以降の同期がとても速く終わります。
この記事では、Macで rsync を使う方法を、基本の書き方、フォルダの末尾のスラッシュによる違い、本番の前に試すドライラン、削除の反映、除外の指定、外付けディスクへのバックアップの例まで、順に説明します。最近のmacOSに入っている rsync は、以前のものと中身が違う点にも触れます。ターミナルとフォルダを同じ画面で扱えるMacのファイル管理アプリAtriensで、コマンドを打つ場所を迷わずに済ませる方法も紹介します。
rsync とは何か
rsync は、ファイルやフォルダを、別の場所へ写して同じ状態にそろえるためのコマンドです。写す元を「コピー元」、写す先を「コピー先」と呼びます。コピー先は、同じMacの中の別のフォルダ、外付けディスク、ネットワークでつながった別のMacやサーバのどれでもかまいません。
Finderのコピーとの大きな違いは、毎回すべてを写し直さないことです。rsync は、コピー元とコピー先のファイルの大きさや更新日時を見比べて、新しく増えたファイルと、中身が変わったファイルだけを写します。1回目は全部を写すので時間がかかりますが、2回目以降は変わった分だけで済みます。写真や動画のように大きなファイルがたくさんあるフォルダを、定期的に外付けディスクにそろえる作業で、この違いが効いてきます。
また、途中で止まっても、もう一度同じコマンドを実行すれば、写し終えたファイルは飛ばして続きから進みます。Finderのコピーのように「最初からやり直し」にならないのも、rsync が長く使われてきた理由です。
Macに入っている rsync を確かめる
Macには、最初から rsync が入っています。ただし、macOSのバージョンによって中身が違うので、まず自分のMacの rsync を確かめておきます。
ターミナルは、Finderの「アプリケーション」の中の「ユーティリティ」フォルダにあります。ターミナルを開いて、次のコマンドを入力します。
rsync --version
最近のmacOSは openrsync に置き換わっている
最近のmacOSでは、表示が次のようになります。
openrsync: protocol version 29
rsync version 2.6.9 compatible
これは、Macに入っている rsync が、本家の rsync ではなく、openrsync という別のプログラムに置き換わっていることを表しています。ソフトウェアの情報サイトは、この変化を次のように伝えています。
実際にmacOS Sequoia 15.4で「rsync --version」を表示すると次のような結果が返ってきます。 出典: softantenna.com
同じ記事によると、以前のmacOSには、2006年に公開された rsync 2.6.9 が長く入ったままでした。openrsync は rsync と互換性がありますが、rsync のオプション(コマンドの後ろに付ける指定)の一部しか受け付けないため、以前のmacOSで動いていたコマンドが、そのままでは動かない場合があると説明されています。
この記事で紹介する基本のオプション(-a、-v、-h、-n、-P、--delete、--exclude)は、Macの rsync のマニュアルにも載っていて、そのまま使えます。マニュアルは、ターミナルで man rsync と入力すると表示できます。新しい版の rsync にしかないオプションを使いたい場合は、後の「新しい版の rsync を入れる方法」の節を参照してください。
rsync の基本の書き方
rsync の基本の形は、次のとおりです。
rsync オプション コピー元 コピー先
たとえば、デスクトップの「写真」フォルダの中身を、書類フォルダの中の「写真の控え」フォルダに写すなら、次のように書きます。
rsync -avh ~/Desktop/写真/ ~/Documents/写真の控え/
~ は、自分のホームフォルダ(ユーザ名のフォルダ)を表す記号です。フォルダの場所を手で入力するのが面倒なときは、ターミナルにコマンドの途中まで入力してから、Finderのフォルダをターミナルの画面にドラッグすると、そのフォルダの場所が自動で入力されます。
よく使うオプション
よく使うオプションを整理します。
| オプション | 意味 |
|---|---|
| -a | フォルダの中まで写し、更新日時や権限などもそろえる。迷ったら付ける基本の指定 |
| -v | 写したファイルの名前を表示する |
| -h | 大きさを読みやすい単位(KやM)で表示する |
| -n | 実際には写さず、何が写されるかだけを表示する(ドライラン) |
| -P | 途中で止まったときの続きを残し、進み具合を表示する |
| --delete | コピー元に無いファイルを、コピー先から削除する |
| --exclude | 指定した名前のファイルやフォルダを写さない |
| -E | 拡張属性やリソースフォーク(Mac特有のファイルの付加情報)も写す |
-a、-v、-h は、まとめて -avh と書けます。日常の作業では、この -avh を基本にして、必要に応じてほかのオプションを付け加えるのが分かりやすい使い方です。Macのマニュアルでは、-a は「-Dgloprt をまとめたもの」と説明されていて、Mac特有の拡張属性は含まれません。Finderで付けたタグなども写したい場合は、-E を付けます。
末尾のスラッシュで結果が変わる
rsync でいちばん間違えやすいのが、コピー元のフォルダ名の最後に付ける「/」(スラッシュ)です。付けるか付けないかで、結果が変わります。
スラッシュを付けると、フォルダの中身だけが写る
rsync -avh ~/Desktop/写真/ ~/Documents/写真の控え/
コピー元の最後に「/」を付けると、「写真」フォルダの中に入っているファイルだけが、「写真の控え」フォルダの中に写ります。「写真の控え」の中に、さらに「写真」というフォルダはできません。
スラッシュを付けないと、フォルダごと写る
rsync -avh ~/Desktop/写真 ~/Documents/写真の控え/
コピー元の最後に「/」を付けないと、「写真」というフォルダそのものが、「写真の控え」の中に写ります。結果は「写真の控え/写真/(ファイル)」という形になります。
Macのマニュアルでも、フォルダの中身は、場所の指定の最後にスラッシュが付いている場合に写されると説明されています。2つのフォルダの中身をそろえたいときは「コピー元の最後に / を付ける」、フォルダごと別の場所に写したいときは「付けない」と覚えておくと、迷いません。コピー先のほうの最後のスラッシュは、どちらでも結果は同じです。
本番の前にドライランで確かめる
rsync は便利な反面、指定を間違えると、意図しない場所に大量のファイルを写したり、後で説明する --delete で必要なファイルを削除したりしてしまいます。そこで、本番の前に必ず「ドライラン」で確かめる習慣を付けます。ドライランとは、実際には写さずに、何が写されるかだけを表示する試しの実行のことです。
ドライランは、オプションに -n を付けるだけです。
rsync -avhn ~/Desktop/写真/ ~/Documents/写真の控え/
技術情報の共有サイトでも、次のように紹介されています。
rsync -ahPn ~/Desktop/source/ ~/Documents/backup/
--dry-runを付けると、実際にはコピーせずに「どのファイルが対象になるか」だけを確認できます。 出典: qiita.com
表示された一覧を見て、写されるファイルが思ったとおりか、フォルダの入れ子が増えていないか、削除されるファイルが含まれていないかを確かめます。問題がなければ、-n を外して同じコマンドを実行します。ターミナルでは、上向きの矢印キーを押すと直前のコマンドが呼び出せるので、-n の部分だけを消して実行すれば、打ち間違いも起きにくくなります。
削除も反映して、コピー先を同じ状態にする
ここまでの使い方では、コピー元で削除したファイルは、コピー先には残ったままになります。コピー先に古いファイルが残るのは、バックアップとしては安全ですが、2つのフォルダの中身を完全にそろえたい場合には困ります。
コピー元に無いファイルをコピー先からも削除したいときは、--delete を付けます。
rsync -avh --delete ~/Desktop/写真/ /Volumes/外付けディスク/写真/
--delete は、コピー先を、コピー元とまったく同じ状態にそろえる強い指定です。コピー元とコピー先を逆に書いてしまうと、新しいほうのファイルが削除されることになります。--delete を使うときは、次の3つを必ず守ります。
- 先に -n を付けてドライランし、「deleting」と表示されるファイルを1つずつ確かめる
- コピー元とコピー先の順番が正しいかを、声に出すつもりで確かめる
- コピー先が、ほかの用途のファイルを保存していないフォルダであることを確かめる
不安なうちは --delete を使わず、コピー先に古いファイルが残る形で運用し、定期的に手で整理するほうが安全です。
写さないファイルを指定する
フォルダの中には、写す必要のないファイルも混ざっています。Macでは、Finderがフォルダの表示の設定を保存する「.DS_Store」というファイルが、あちこちのフォルダに自動で作られます。こうしたファイルは、--exclude で写さないように指定できます。
rsync -avh --exclude '.DS_Store' ~/Desktop/写真/ /Volumes/外付けディスク/写真/
除外したいものが複数あるときは、--exclude を何回でも並べられます。
rsync -avh --exclude '.DS_Store' --exclude 'node_modules' --exclude '*.tmp' ~/Projects/ /Volumes/外付けディスク/Projects/
*.tmp のように「*」を使うと、「.tmp で終わる名前のファイルすべて」という意味になります。除外したいものが多い場合は、1行に1つずつ書いたテキストファイルを用意して、--exclude-from=ファイルの場所 で読み込ませることもできます。
外付けディスクにバックアップする例
rsync のよくある使い方の1つが、外付けディスクへのバックアップです。外付けディスクは、ターミナルでは /Volumes/ディスクの名前 という場所に表示されます。ディスクの名前に空白が含まれる場合は、場所全体を引用符(')で囲みます。
rsync -avhP --exclude '.DS_Store' ~/Documents/仕事/ '/Volumes/Backup Disk/仕事/'
-P を付けておくと、大きなファイルを写している途中で進み具合が表示され、途中でケーブルが抜けても、写しかけのファイルが残ります。もう一度同じコマンドを実行すれば、写し終えたファイルは飛ばして、続きから進みます。
写した記録をファイルに残す
何千ものファイルを写すと、画面の表示だけでは、どのファイルで問題が起きたのかを追いきれません。--log-file を付けると、写した記録をファイルに保存できます。
rsync -avh --log-file="$HOME/rsync-log.txt" ~/Documents/仕事/ '/Volumes/Backup Disk/仕事/'
作業のあとで記録のファイルを開き、「error」や「failed」といった言葉を探せば、写せなかったファイルを見つけられます。
「Operation not permitted」と表示されるとき
書類フォルダやデスクトップ、外付けディスクを rsync で扱おうとすると、「Operation not permitted」と表示されて、写せないことがあります。これは、macOSのプライバシーの保護の仕組みで、ターミナルにそのフォルダを読む許可が与えられていないためです。
その場合は、システム設定の「プライバシーとセキュリティ」から、ターミナルに必要なフォルダへのアクセスを許可します。許可を与えるのは、自分で使っているターミナルのアプリに限り、許可の範囲は作業に必要なものだけにとどめます。
Finderのコピーと rsync の違い
ここで、Finderのコピーと rsync の違いを表で整理しておきます。どちらが優れているかではなく、作業の内容で使い分けるのが基本です。
| 比べる点 | Finderのコピー | rsync |
|---|---|---|
| 操作 | ドラッグで直感的にできる | コマンドを入力する |
| 2回目以降 | 毎回すべてを写し直すか、1つずつ置き換えを選ぶ | 変わったファイルだけを写す |
| 途中で止まったとき | 最初からやり直しになりやすい | 同じコマンドで続きから進む |
| 写す前の確認 | できない | ドライランで一覧を確かめられる |
| 削除の反映 | 手で消す | --delete でそろえられる |
| 除外の指定 | できない | --exclude で指定できる |
| 記録 | 残らない | --log-file で残せる |
数個のファイルを1回だけ写すなら、Finderのほうが早くて間違いもありません。何千ものファイルが入ったフォルダを、何度も同じ場所にそろえる作業なら、rsync のほうが確実で、時間もかかりません。
日付ごとの控えを残す方法
rsync で毎日同じフォルダに写していると、コピー先はいつも最新の状態になります。これは便利な反面、コピー元でファイルを間違って上書きした場合、その間違いも次の同期でコピー先に写ってしまいます。数日前の状態に戻したい、という場面には対応できません。
そこで使えるのが --link-dest です。--link-dest は、前回の控えと比べて変わっていないファイルを、新しくは写さずに前回の控えのファイルを共有する形で作る指定です。Macのマニュアルでも、指定したフォルダに同じファイルがあれば、ハードリンク(同じファイルの中身を、複数の場所から指す仕組み)にすると説明されています。
rsync -avh --link-dest=/Volumes/Backup/2026-10-16 ~/Documents/仕事/ /Volumes/Backup/2026-10-17/
この例では、10月16日の控えと比べて、変わったファイルだけを10月17日のフォルダに新しく写し、変わっていないファイルは16日の控えと中身を共有します。見た目は、日付ごとのフォルダに毎日すべてのファイルがそろっているように見えますが、ディスクの容量は変わったファイルの分しか使いません。古い日付のフォルダを削除しても、新しい日付のフォルダのファイルはそのまま残ります。
この方法は、外付けディスクが Mac 用の形式(APFS や Mac OS 拡張)でフォーマットされている場合に使えます。Windowsとも共用できる exFAT の形式では、ハードリンクが使えないため、この方法は向きません。
決まった作業をスクリプトにまとめる
毎日や毎週、同じ rsync のコマンドを打つなら、コマンドをファイルに書いて保存しておくと、打ち間違いがなくなります。こうしたファイルをシェルスクリプトと呼びます。
たとえば、テキストエディットで新しい書類を作り、「標準テキスト」の形式にしてから、次のように書いて「backup.sh」という名前で保存します。
#!/bin/zsh
rsync -avh --exclude '.DS_Store' --log-file="$HOME/rsync-log.txt" "$HOME/Documents/仕事/" "/Volumes/Backup Disk/仕事/"
保存したら、ターミナルで chmod +x backup.sh と入力して、実行できるファイルにします。以後は、ターミナルで ./backup.sh と入力するだけで、同じ同期が実行されます。
スクリプトを決まった時刻に自動で動かす方法もありますが、外付けディスクがつながっていないときに実行されると、Mac本体の /Volumes の下に同じ名前のフォルダができて、本体のディスクにファイルが写されてしまう場合があります。自動にする場合は、スクリプトの最初に「外付けディスクがつながっているか」を確かめる処理を入れるなど、慣れてから取り組むほうが安全です。最初は、外付けディスクをつないだときに手でスクリプトを実行する形から始めるのがおすすめです。
よくあるつまずきと対処
rsync を使い始めた人がつまずきやすい場面と、その対処を整理します。
毎回すべてのファイルが写し直される
2回目以降も、変わっていないはずのファイルまで毎回写される場合は、コピー先のディスクの形式が原因のことがあります。exFAT のような形式では、Macと同じ方法で更新日時や権限を記録できないため、rsync が「違うファイル」と判断してしまいます。
この場合は、--modify-window=1 を付けて、更新日時の差を1秒まで同じと見なすようにすると、改善することがあります。-a の代わりに、権限や持ち主をそろえない指定に変える方法もあります。外付けディスクをMacだけで使うなら、APFS の形式でフォーマットしておくのがいちばん確実です。フォーマットするとディスクの中身はすべて消えるので、先に中身を別の場所に写してから行います。
空白や日本語を含む場所でエラーになる
フォルダの名前に空白が含まれていると、rsync はそこでコピー元とコピー先が区切られていると受け取ってしまいます。空白を含む場所は、全体を引用符で囲みます。Finderからターミナルにフォルダをドラッグすると、空白の前に「\」が自動で付き、そのまま使える形で入力されるので、手で入力するよりも確実です。
外付けディスクが見つからないと表示される
外付けディスクの名前を間違えている場合や、ディスクが取り出されている場合に起きます。ターミナルで ls /Volumes と入力すると、いまつながっているディスクの名前が一覧で表示されます。表示された名前をそのまま使えば、打ち間違いを防げます。
rsync が役に立つ場面の例
rsync を使うとどんな作業が楽になるのか、在宅で仕事をする人によくある場面で見ていきます。
写真や動画の素材を外付けディスクにそろえる
撮影の仕事や動画の編集をしていると、素材のファイルは数百ギガバイトになることも珍しくありません。Macの内蔵ディスクだけでは足りなくなり、外付けディスクに素材を写すことになります。Finderで毎回フォルダごとコピーすると、すでに写したファイルまで写し直すことになり、何時間もかかります。rsync なら、その日に増えた素材だけが写されるので、作業の終わりに数分で控えがそろいます。
納品用のフォルダを作業用のフォルダから切り出す
作業用のフォルダには、下書きや古い版、作業メモなど、依頼主に渡さないファイルも入っています。--exclude で「下書き」や「メモ」のフォルダを外して納品用のフォルダに写せば、渡すべきファイルだけがそろったフォルダを毎回同じ形で作れます。手で選んでコピーするよりも、入れ忘れや余計なファイルの混入が起きにくくなります。
2台のMacで同じ作業フォルダを使う
自宅のデスクトップのMacと、外出先で使うノートのMacで同じ作業を続けたい場合も、rsync が使えます。外付けディスクを間に挟み、作業を終えたMacから外付けディスクへ、次に使うMacへは外付けディスクから写す、という順番を決めておけば、どちらのMacでも最新の状態から始められます。この使い方で --delete を付ける場合は、写す向きを取り違えると新しい作業が消えるので、ドライランでの確認を欠かさないようにします。
実行する前の確認リスト
最後に、rsync を実行する前に確かめたいことをまとめておきます。特に、大事なデータを扱うときや、--delete を使うときは、毎回この順番で確かめます。
- コピー元とコピー先の順番が正しいか
- コピー元の最後のスラッシュが、意図した付け方になっているか
- コピー先のディスクがつながっていて、名前が合っているか
- -n を付けたドライランで、写されるファイルと削除されるファイルを確かめたか
- 大事なデータなら、作業の前にもう1か所に控えがあるか
慣れてくると確認を省きたくなりますが、rsync の事故の多くは、この5つのどれかを飛ばしたときに起きます。
特に、疲れている時間帯や、急いで作業を終わらせたいときほど、順番の取り違えが起きやすくなります。大きな同期は時間に余裕のあるときに行い、作業が終わったら、コピー先のフォルダをFinderで開いて、ファイルの数と大きさがコピー元とおおむね同じかを目で確かめておくと安心です。
別のMacやサーバに写す
rsync は、ネットワークでつながった別のMacやサーバにもファイルを写せます。その場合は、SSH(ネットワーク越しに安全にほかのコンピュータへ接続する仕組み)を使います。
rsync -avh ~/Documents/仕事/ ユーザ名@相手のアドレス:/Users/ユーザ名/仕事/
相手が別のMacなら、相手のMacのシステム設定の「一般」の「共有」で「リモートログイン」を有効にしておく必要があります。相手のMacにも rsync が入っている必要があるので、片方だけが新しい版の rsync だと、うまく動かないことがあります。ネットワーク越しの同期は、うまく動かないときの原因の切り分けが難しくなるので、まずは同じMacの中のフォルダや外付けディスクで rsync に慣れてから試すのがおすすめです。
新しい版の rsync を入れる方法
Macに入っている openrsync で足りない場合は、Homebrew(Macにソフトウェアを入れるための仕組み)で、本家の新しい版の rsync を入れられます。
brew install rsync
Homebrewの公式の一覧では、2026年10月時点の rsync の最新の版は3.5.1と表示されています。入れたあとは、ターミナルで which -a rsync と入力すると、Macに入っている rsync の場所が並んで表示されます。Homebrewで入れたものが先に表示されていれば、rsync と入力したときにそちらが使われます。
新しい版を入れると、使えるオプションが増える一方で、Macに入っている版とオプションの意味が違う場合もあります。手順をほかの人と共有するときは、どちらの rsync を使った手順なのかを書いておくと、相手の環境で結果が食い違うのを防げます。
Time Machine と rsync の使い分け
Macのバックアップには、標準の Time Machine もあります。Appleのサポートページでは、Time Machine について次のように説明しています。
USBドライブやその他の外付けのストレージデバイスがある場合は、Time Machineを使用して、アプリ、音楽、写真、メール、ドキュメントなどのファイルを自動的にバックアップできます。 出典: support.apple.com
同じページによると、Time Machine は過去24時間の毎時のバックアップ、過去1か月の毎日のバックアップ、それより前の毎週のバックアップを自動で作ります。Mac全体を、過去の時点に戻せる形で守りたいなら、Time Machine がいちばん手間がかかりません。
一方の rsync は、決まったフォルダを、決まった場所に、そのままの形で写すのが得意です。写した先は普通のフォルダなので、別のMacやWindowsのパソコンにつないでも、そのまま開けます。Mac全体の守りは Time Machine に任せ、仕事のデータや写真のフォルダだけを rsync で別のディスクにもう1つ写しておく、という組み合わせにすると、どちらか一方が壊れても、もう一方から取り出せます。
ターミナルを開く場所に迷わないための工夫
rsync を使い慣れないうちは、コマンドそのものより、「いまどのフォルダにいるのか」「コピー元の場所をどう書けばよいのか」で迷う時間のほうが長くなりがちです。外付けディスクや複数のフォルダを行き来しながら作業すると、なおさらです。
こうした場面で使えるのが、Macのファイル管理アプリAtriensです。公式サイトによると、Atriensは、フォルダごとにターミナルを1つ持つ作りで、開いているフォルダでそのままコマンドを打てます。フォルダを切り替えると、ターミナルも一緒に切り替わるので、cd(フォルダを移るコマンド)を打つ必要がありません。サイドバーには外付けディスクやNAS、iCloud Drive、Dropbox などを並べられ、別々の場所にあるフォルダを1つの案件の下にまとめて表示できます。並べ替えても、ファイルそのものはもとの場所に保存されたままです。
コピー元のフォルダを開き、隣のターミナルで rsync を打ち、終わったらサイドバーから外付けディスクの側を開いて結果を確かめる、という流れを1つの画面で進められます。複数のフォルダのターミナルを分割して並べることもできます。Macの中でできることは無料で使え、iPhoneやiPadから使うときだけ有償のライセンスが必要です。対応しているのは macOS 14 以降です。
Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
rsync を使いこなす力が生きる在宅の仕事
rsync のようなコマンドでファイルを扱える力は、在宅の仕事でも役に立ちます。
アプリやWebサービスの開発では、作ったプログラムをサーバに送ったり、開発用のデータを複数の環境でそろえたりする場面で rsync がよく使われます。どんな依頼があるのかは、アプリケーション開発のお仕事で紹介しています。データの扱いや情報の守りに関わる仕事では、バックアップの手順を作って運用する力が求められます。こうした仕事の内容は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確かめられます。
写真や動画、デザインのデータのように大きなファイルを扱う仕事でも、納品前の控えを外付けディスクにそろえておく作業は欠かせません。デザインの仕事の相場は、デザイナーの年収・単価相場で確かめられます。
長く見てきた立場から見た、データの扱いで信頼される人の共通点
@SOHOは2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきました。その中で見えてきたのは、長く仕事が続く人ほど、納品物そのものの出来と同じくらい、「預かったデータを失わない仕組み」を大事にしているという傾向です。
在宅の仕事では、依頼主の資料や素材を自分のパソコンで預かる場面が多くあります。パソコンが故障した、ファイルを上書きしてしまった、というときに、別のディスクに控えがあるかどうかで、その後の信頼が大きく変わります。rsync のように、決まったフォルダを決まった場所へ毎日そろえる仕組みを持っている人は、トラブルが起きても落ち着いて元に戻せます。
依頼主と直接やり取りする形なら、データの預かり方や控えの取り方を最初に話し合い、お互いに安心できる形を決められます。仲介の手数料が乗らない手数料0%のやり取りであれば、依頼主は同じ予算で丁寧な作業を頼みやすく、受け手の手取りも厚くなります。開発の仕事の進め方は、アプリケーション開発のお仕事でも紹介しています。
よくある質問
Q. Macに最初から入っている rsync はそのまま使えますか?
使えます。最近のmacOSに入っているのは openrsync という互換のプログラムで、-a、-v、-n、--delete、--exclude といった基本のオプションはそのまま使えます。ただし、本家の rsync の一部のオプションは受け付けないため、古い手順のコマンドが動かない場合があります。新しい版が必要なら Homebrew で入れられます。
Q. コピー元の最後にスラッシュを付けるかどうかで何が変わりますか?
付けると、フォルダの中身だけがコピー先に写ります。付けないと、フォルダそのものがコピー先の中に写り、フォルダが1段深くなります。2つのフォルダの中身をそろえたいときは付ける、と覚えておくと迷いません。迷ったら -n を付けたドライランで結果を確かめてから実行してください。
Q. --delete を使うときに気をつけることは何ですか?
--delete は、コピー元に無いファイルをコピー先から削除する強い指定です。コピー元とコピー先を逆に書くと、新しいファイルが削除されます。必ず -n を付けたドライランで、削除されるファイルの一覧を確かめてから実行し、コピー先がほかの用途のファイルを保存していないフォルダであることも確かめてください。
Q. rsync があれば Time Machine は要りませんか?
役割が違うので、両方を使うのが安心です。Time Machine はMac全体を自動でバックアップし、過去の時点に戻せる形で保存します。rsync は決まったフォルダを、そのままの形で別の場所に写すのが得意です。Mac全体は Time Machine、大事な仕事のフォルダは rsync でもう1か所に写す、という組み合わせがよく使われます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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