ジェトロの不正アクセス|743件の範囲と利用者が確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓ジェトロの不正アクセスについて
- ✓2026年10月14日からの不正アクセスで企業名や企業の担当者のメールアドレスなど743件の個人情報の漏洩が確認された件を公式発表から整理
- ✓ウェブサイト停止中に使えるサービス
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)は、2026年10月19日、10月14日から機構の一部ウェブサイトへの不正アクセスが行われたことを確認し、企業名、企業の担当者のメールアドレスなど、743件の個人情報の漏洩が確認されたと発表しました。原因の究明と被害の拡大を防ぐため、10月17日からウェブサイトの一時的な利用を停止しており、情報漏洩のあった企業には、個人情報保護法に基づいて事案の概要や漏洩データの項目などをジェトロから通知済みとしています。
ジェトロを使っている企業や個人がまずすることは3つです。ジェトロから漏洩の通知が届いていないかを、登録したメールアドレスの受信箱で確かめること。ジェトロやセミナー、商談会を名乗るメールに書かれたリンクや添付ファイルを、送信元を確かめるまで開かないこと。申し込み済みのイベントは受付完了メールを受け取っていれば申し込み直さなくてよいので、慌てて再登録の案内に応じないことです。
この記事は、2026年10月20日時点でジェトロが公式に発表している内容だけをもとに、何が起きたか、どの情報が対象か、利用者がいま何をすればよいかを順に整理します。報道の数字や、過去の別の事案の数字は使っていません。
ジェトロで起きたことを先に整理する
ジェトロは、日本企業の海外展開や輸出、外国企業の日本への投資を支援する独立行政法人です。セミナーや商談会、貿易投資相談、海外の市場の情報提供などを行っており、利用者の多くは中小企業や、輸出入に関わる事業者です。
2026年10月20日にジェトロのウェブサイトを開くと、トップページに「ウェブサイト停止のお知らせ」が表示され、通常のページは見られない状態でした。代わりに、臨時のウェブサイトとして、停止中も使えるサービス、受付中のイベントの一覧、問い合わせ先が載っています。その中に「当機構ウェブサイトへの不正アクセスについて」という2026年10月19日付の発表があります。
10月14日(水曜)から、当機構の一部ウェブサイトへの不正アクセスが行われたことを確認しました。これを受けて、原因を究明し、これ以上被害が広がらないようにするため、10月17日(土曜)から、ウェブサイトの一時的な利用を停止しています。 今回の不正アクセスにより、現時点において、企業名、企業の担当者のメールアドレスなど、743件の個人情報の漏洩が確認されました。 出典: jetro.go.jp
発表の要点を表にすると次のとおりです。
| 項目 | 発表の内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年10月19日 |
| 不正アクセスが行われた時期 | 10月14日から |
| 対象 | 機構の一部ウェブサイト |
| 漏洩が確認された件数 | 743件(現時点において) |
| 漏洩が確認された情報 | 企業名、企業の担当者のメールアドレスなど |
| ウェブサイト | 10月17日から一時的な利用を停止 |
| 漏洩のあった企業への対応 | 個人情報保護法に基づき、事案の概要や漏洩データの項目等を通知済み |
| 調査 | セキュリティ専門家と連携して継続中 |
「現時点において」と書かれているとおり、743件は10月19日時点で確認できた件数です。調査は続いており、件数や項目が今後変わる可能性があります。この記事の内容も、2026年10月20日時点のものとして読んでください。
公表の経緯と、それぞれの時点で分かったこと
時系列で並べると、次のようになります。日付はすべてジェトロの発表に書かれたものです。
- 2026年10月14日(水曜):一部ウェブサイトへの不正アクセスが行われた時期の始まり
- 2026年10月17日(土曜):原因の究明と被害の拡大を防ぐため、ウェブサイトの一時的な利用を停止
- 2026年10月19日:「当機構ウェブサイトへの不正アクセスについて」を発表。743件の個人情報の漏洩を確認したと公表
10月19日の発表で分かったのは、不正アクセスが始まった日、ウェブサイトを止めた日、漏洩が確認された件数と主な項目、漏洩のあった企業への通知が済んでいること、の4点です。
一方で、まだ分かっていないこともあります。どのウェブサイトが不正アクセスを受けたのか、どういう方法で入られたのか、743件の「など」に何が含まれるのか、ウェブサイトがいつ再開するのか、は発表に書かれていません。発表は、セキュリティ専門家と連携し、被害の詳細の把握、原因の究明、ウェブサイトの安全性の確認を進めているとしています。
臨時のウェブサイトの冒頭には「早期復旧に向けて対応を進めております」とあり、再開の時期は示されていません。10月20日時点で、この件の続報は臨時のウェブサイトに掲載されていませんでした。
漏洩が確認された項目と、分かっていない項目
10月19日の発表で、漏洩が確認されたとされた情報は「企業名、企業の担当者のメールアドレスなど」です。発表に明記されたものと、明記されていないものを分けると次のとおりです。
| 漏洩が確認されたと明記された情報 | 発表に記載が無く、分かっていない情報 |
|---|---|
| 企業名 | 担当者の氏名 |
| 企業の担当者のメールアドレス | 電話番号、住所 |
| 「など」に含まれるその他の項目 | パスワードの有無 |
| 相談内容やイベントの申込内容 |
ジェトロは「含まれない」と明記した項目を挙げていません。そのため、右の列の項目は「漏れていない」と書かれているわけではなく、「漏れたかどうかが書かれていない」項目です。自分の会社がどの項目まで含まれているかは、ジェトロから届く通知に書かれているはずです。発表には、漏洩のあった企業に「事案の概要や漏洩データの項目等」を通知済みとあります。
743件という数は、個人情報の件数として書かれています。企業名と担当者のメールアドレスが組になっていると読めるので、1つの会社から複数の担当者が登録していれば、その会社の分が複数件になっている可能性があります。ただし、数え方は発表に書かれていないので、断定はできません。
会社の仕事用のメールアドレスが「個人情報」にあたるのか、と疑問に思う人もいるでしょう。担当者の名前がローマ字で入っているアドレスのように、そのアドレスから特定の人が分かる場合は、一般に個人情報として扱われます。ジェトロも、今回の743件を「個人情報の漏洩」として発表し、個人情報保護法に基づいて通知したとしています。会社の代表アドレスだから関係ない、と考えずに、自分の名前が入ったアドレスで登録していた人は自分のこととして受け止めてください。
企業名と担当者のメールアドレスが組で漏れると、「ジェトロのセミナーに参加された○○株式会社のご担当者さま」といった、相手の会社名を入れた本物らしい偽のメールを作りやすくなります。カード番号やパスワードが含まれていなくても、偽のメールへの備えは欠かせません。
原因と、ジェトロの対応
原因について、10月19日の発表は「一部ウェブサイトへの不正アクセス」と書いており、どのような方法で行われたかは調査中です。不正アクセスとは、許可を得ていない人が、他人のシステムに入り込むことです。この記事でも、方法について推測はしません。
ジェトロが発表している対応は次のとおりです。
- 10月17日から、ウェブサイトの一時的な利用を停止
- 情報漏洩のあった企業に、個人情報保護法に基づき、事案の概要や漏洩データの項目等を通知
- セキュリティ専門家と連携し、被害の詳細の把握、原因の究明、ウェブサイトの安全性の確認を調査
- 利用者に不利益が出ないよう、臨時ウェブサイトを立ち上げ、必要な措置を進めている
パスワードの初期化や、利用者に何かの操作を求める案内は、10月20日時点では出ていません。補償についての記載もありません。発表に書かれていないことは推測できないので、この記事でも触れません。
ジェトロは独立行政法人なので、個人情報保護法の上では「行政機関等」として扱われます。個人情報保護委員会は、行政機関等が個人情報保護委員会に漏えいの報告をしなければならない場合の1つとして、「保有個人情報に係る本人の数が100人を超える漏えい等」を挙げています。民間の会社の場合は1,000人を超える場合なので、行政機関等のほうが線が低く設定されています。また、不正の目的をもって行われたおそれがある行為による漏えいも、報告が必要な場合に入っています。詳しい条件は個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページにまとまっています。ジェトロが個人情報保護委員会に報告したかどうかは、発表に書かれていません。
ウェブサイトの停止中に使えるサービス
ジェトロのウェブサイトが止まっている間も、一部のサービスは通常どおり使えると発表されています。臨時のウェブサイトに載っているのは次の4つです。
| サービス | 使える内容 |
|---|---|
| お客様情報の登録・確認・変更 | 登録情報の確認や変更 |
| 貿易投資相談オンライン申込み | 貿易や投資の相談の申し込み |
| e-Venue / Japan Street サプライヤーマイページ | オンライン商談に関わるマイページ |
| 貿易実務オンライン講座 | 講座の受講 |
イベントについては、申し込み締め切りが2026年10月30日までのもの(10月19日時点で受付中のもの)が、臨時のウェブサイトに締め切りの早い順に載っています。すでに申し込んでいて「申込み受付完了メール」を受け取っている人は、正常に受付が完了しており、ウェブサイト停止の影響は無いので、改めて申し込む必要は無いと明記されています。
ここは偽のメールが入り込みやすいところです。「ウェブサイトの停止に伴い、お申し込みの再登録をお願いします」「参加登録が無効になったため、こちらから再入力してください」といった連絡が来ても、ジェトロは改めて申し込む必要は無いと発表しています。受付完了メールを受け取っている人は、こうした再登録の案内に応じないでください。
過去のウェブサイトの内容は、国立国会図書館のインターネット資料収集保存事業(WARP)で見られると案内されています。WARPに保存されているのは過去の内容で、今の情報とは違う場合がある、とも書かれています。海外の市場の資料やレポートを調べたい場合は、WARPで探せますが、新しい数字が必要なときは、ウェブサイトの再開を待つか、問い合わせ窓口で確かめてください。
自分の会社が対象かどうかを確かめる方法
発表によると、漏洩のあった企業には、ジェトロから通知済みです。自分の会社が対象かどうかは、まずこの通知が届いているかで確かめます。
- ジェトロに登録したメールアドレスの受信箱を、迷惑メールのフォルダも含めて「ジェトロ」「JETRO」「個人情報」「不正アクセス」などで検索する
- 社内で複数の人がジェトロに登録しているなら、それぞれの受信箱を確かめてもらう
- 通知が見当たらないが不安な場合は、ジェトロの問い合わせ窓口で確かめる
通知の形は、発表に書かれていません。メールで届いたのか、郵送なのかも分かりません。そのため、「ジェトロからの通知です」と名乗るメールが届いたら、まずは送信元のメールアドレスのドメインがジェトロのものか、本文で何かの入力や操作を求めていないかを確かめてください。本物の通知は事案の概要と漏洩データの項目を知らせるもので、カード番号やパスワードの入力を求めるものではないはずです。
通知が届いていない会社は、10月19日時点で漏洩が確認された743件には含まれていないと考えられます。ただし、調査は続いているので、後から対象が広がる可能性はあります。続報が出たら、改めて確かめてください。
利用者がすること
漏洩が確認された項目は、企業名と企業の担当者のメールアドレスなどです。パスワードやカード番号が含まれるとは書かれていません。そのため、いちばん大切なのは偽のメールへの備えです。
ジェトロの利用者に届く可能性がある偽のメールは、ジェトロのふだんの連絡に似せたものになりやすいと考えられます。
- 「ウェブサイト再開に伴い、お客様情報の再登録をお願いします」と、ログインのページに誘導するメール
- 「海外バイヤーとの商談会にご招待」と、申込書の形をした添付ファイルを開かせるメール
- 「ご登録の情報が漏洩した可能性があるため、本人確認を」と、パスワードや認証コードを求めるメール
- 「貿易投資相談の回答をお送りします」と、圧縮ファイルを開かせるメール
見分けるときに見るポイントは次のとおりです。
- 送信元の表示名だけでなく、メールアドレスのドメインを見る。表示名は誰でも自由に変えられる
- 本文のリンクにマウスを重ねて、表示されるアドレスが公式のものかを確かめる
- 心当たりのない添付ファイル、とくに圧縮ファイルやマクロ付きの文書は開かない
- 急がせる言葉や、ふだんと違う言い回しがあったら、ジェトロの窓口に自分から確かめる
警察庁は、フィッシングの文面に「個人情報の漏えい」「不正アクセス検知」など、切迫感をあおる言葉がよく使われると注意を呼びかけています。手口の例は警察庁のフィッシング対策のページで確かめられます。
ジェトロの「お客様情報」に登録するときに使ったパスワードを、他のサービスで使い回しているなら、念のため他のサービスのパスワードを変えておくと安心です。パスワードが漏れたとは発表されていませんが、調査が続いている段階なので、使い回しを解消しておけば、後で対象が広がっても慌てずに済みます。二段階認証を設定できるサービスでは設定しておきます。二段階認証とは、パスワードに加えて、スマホに届く番号などを入れないとログインできない仕組みのことです。種類ごとの違いはMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で比べています。
偽のメールを開いてしまったときの対処
注意していても、本物らしいメールを開いてしまうことはあります。とくに、ジェトロのセミナーや商談会に申し込んだばかりの人は、案内のメールを待っているので、偽のメールを本物と思い込みやすくなります。開いてしまったと気づいたら、次の順に動いてください。
- 開いたメールのリンク先で何かを入力していないかを思い出す。入力していなければ、そのメールを削除し、同じ送信元からのメールに注意する
- パスワードを入れてしまった場合は、すぐにそのサービスの正規のサイトを自分で開き、パスワードを変える。同じパスワードを使っている他のサービスも変える
- 添付ファイルを開いてしまった場合は、端末をネットワークから外し、会社であれば情報システムの担当にすぐ知らせる
- カード番号を入れてしまった場合は、カードの裏面に書かれた番号でカード会社に連絡し、カードを止めてもらう
添付ファイルを開いたときに、端末をネットワークから外すのは、不正なプログラムが他の端末に広がったり、外部と通信したりするのを防ぐためです。自分で直そうとして、端末の中のファイルを消したり、初期化したりすると、何が起きたかを後で調べられなくなることがあります。会社の端末なら、まず担当に知らせてください。
個人の端末で、ウイルスに感染したかもしれない、不正アクセスされたかもしれないと不安なときは、IPA(情報処理推進機構)の情報セキュリティ安心相談窓口に相談できます。電話番号は03-5978-7509、受付時間は10時から17時(土日祝日と年末年始を除く)です。相談の前に、端末の種類、OS、入れているセキュリティソフト、起きたことの順番を整理しておくよう案内されています。会社や組織の場合は、IPAの企業・組織向けの相談窓口を使うよう案内されています。詳しくはIPAの情報セキュリティ安心相談窓口のページで確かめられます。
漏れたメールアドレスがどう使われうるか
企業名と担当者のメールアドレスが漏れたとき、一般に心配されるのは、それを使った「狙い撃ちのメール」です。不特定多数に同じ文面を送る迷惑メールとは違い、相手の会社名や仕事の内容に合わせて文面を作るので、本物と見分けにくくなります。
ジェトロの利用者であれば、輸出入や海外展開に関心があることが分かります。そこで、次のような文面が考えられます。
- 海外のバイヤーを名乗り、「御社の製品に関心があります。カタログをご確認ください」と添付ファイルを開かせる
- 海外の取引先を名乗り、「振込先の口座が変わりました」と、送金先を変えさせる
- 展示会の主催者を名乗り、「出展料のお支払いが確認できません」と、支払いのページに誘導する
2つ目の「振込先の変更」は、ビジネスメール詐欺と呼ばれる手口の典型です。取引先や自社の役員になりすまして、送金先を偽の口座に変えさせるものです。海外の取引が多い会社ほど狙われやすいとされています。メールで振込先の変更を知らされたら、メールに返信するのではなく、前から知っている電話番号で相手に確かめるのが確かな防ぎ方です。
こうした手口は、今回の件があってもなくても起きうるものです。ただ、企業名と担当者のメールアドレスが組で漏れたことで、狙われる可能性は高まったと考えて、しばらくは海外からの連絡に一段と注意しておくと安心です。
ジェトロのサービスを使う予定がある人の当面の動き方
ウェブサイトの停止中に、ジェトロのサービスを使う予定がある人は、次のように動くと手間が少なく済みます。
- 申し込み済みのイベント:受付完了メールが届いていれば、そのまま参加できる。開催の案内は、受付完了メールと同じ送信元から届くかを確かめる
- これから申し込むイベント:臨時のウェブサイトに載っているイベントの一覧から申し込む。検索結果に出てくる申し込みページは、本物かどうか確かめにくいので使わない
- 貿易や投資の相談:貿易投資相談オンライン申込みは使えると案内されている
- 海外の市場の資料:過去の内容はWARPで見られる。新しい資料が必要な場合は、再開を待つか、総合案内で相談する
- 登録情報の確認や変更:お客様情報の登録・確認・変更は使えると案内されている
臨時のウェブサイトは、ジェトロの公式サイトのアドレスで表示されています。ブックマークから開くか、自分でアドレスを入力して開いてください。漏えいの発表の直後は、「ジェトロの臨時サイト」を名乗る偽のサイトが作られることもあるので、メールのリンクから開くのは避けたほうが安全です。
社内で共有するときの進め方
ジェトロの利用者は会社の担当者であることが多いので、漏洩の通知を受け取ったら、個人で抱え込まず社内で共有することが大切です。企業名と担当者のメールアドレスが漏れた場合、偽のメールはその担当者だけでなく、同じ会社の別の人にも届く可能性があります。会社名が分かれば、よくある形のメールアドレス(名前のローマ字と会社のドメインの組み合わせなど)を推測されることもあるからです。
社内で共有するときは、次の順に進めると漏れがありません。
- ジェトロから届いた通知の内容(事案の概要、漏洩データの項目)を、情報システムの担当や上司に伝える
- 社内でジェトロに登録している人を洗い出し、それぞれに通知が届いていないかを確かめてもらう
- ジェトロや商談会、海外の取引先を名乗るメールに注意するよう、社内に一言知らせる
- 不審なメールを受け取ったら、開かずに情報システムの担当に転送する決まりを確かめる
社員に向けて偽のメールの見分け方を知らせる方法としては、模擬訓練という考え方があります。偽のメールに似せた訓練用のメールを送り、開いてしまった人に注意点を伝えるものです。考え方は社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで紹介しています。
続報が出たときに確かめたい点
ジェトロは、被害の詳細の把握、原因の究明、ウェブサイトの安全性の確認を進めているとしています。ウェブサイトが再開するときや、調査に区切りがついたときには、改めて発表が出ると考えられます。続報が出たら、次の点を確かめると、自分の会社にとっての意味が分かりやすくなります。
- 743件という件数や、漏洩した項目に変更があるか(「など」の中身が示されるか)
- どのウェブサイトが不正アクセスを受けたのか
- パスワードやログインの情報が影響を受けたかどうか
- 利用者にパスワードの変更などの操作を求めるかどうか
- 新たに対象になった企業への通知の方法
とくに3と4は、利用者の行動を変える情報です。パスワードが影響を受けたと発表されれば、ジェトロのお客様情報のパスワードをすぐに変える必要があります。一方で、ジェトロが変更を求めていないのに「パスワードを変更してください」というメールが届いたら、偽物を疑う根拠になります。続報の中身と、届いた連絡の中身が一致しているかを見るのが、いちばん確かな見分け方です。
続報は、臨時のウェブサイトか、再開後のジェトロのウェブサイトのお知らせ欄に出ると考えられます。10月20日時点の臨時のウェブサイトでは、10月19日の発表がトップに載っています。
問い合わせ窓口
臨時のウェブサイトに載っている問い合わせ先は、内容に応じて分かれています。発表に載っているものを表にしました。
| 問い合わせの内容 | 窓口 | 連絡方法 |
|---|---|---|
| ジェトロ全般 | ジェトロ総合案内 | 電話 03-3582-5511 |
| メディアの方専用 | ジェトロ総合案内 | 電話 03-3582-5561 |
| ウェブサイトについて | ウェブサイトに関するお問い合わせ | お問い合わせフォーム |
| 登録情報について | お客様情報 | お問い合わせフォーム |
| マイページについて | マイページ | お問い合わせフォーム |
受付時間は、臨時のウェブサイトの問い合わせ欄には書かれていません。不正アクセスの件で自分の会社が対象かどうかを確かめたい場合は、ジェトロ総合案内に電話するか、登録情報のお問い合わせフォームを使うのが近道です。電話をかけるときは、検索結果に出てきた番号ではなく、ジェトロの公式サイトの臨時ページに載っている番号を使ってください。
個人情報の扱いについて苦情や質問がある場合は、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤルに相談できます。電話番号は03-6457-9849、受付時間は9時30分から17時30分(土日祝日と年末年始を除く)です。行政機関等の個人情報の扱いについての相談も受け付けています。窓口の内容は個人情報保護法相談ダイヤルのページにあります。
在宅で貿易や海外の仕事をする人が気をつけること
ジェトロを使っているのは会社だけではありません。在宅で翻訳、通訳、海外向けの販売支援、輸出の事務代行などをしているフリーランスの人が、自分の屋号でジェトロのセミナーや相談を使っていることもあります。また、取引先の会社の担当者として、取引先の名前でジェトロに登録している人もいるでしょう。
自分の屋号で登録している人は、自分のメールアドレスが漏洩の対象になっている可能性があります。ジェトロからの通知が届いていないか確かめ、届いていれば、自分の仕事用の受信箱に届く海外の取引先や商談会を名乗るメールに、しばらく注意してください。
取引先の会社の名前で登録している人は、通知が取引先の別の担当者に届いていることもあります。自分の受信箱に通知が届いた場合は、取引先に知らせるかどうかを考えます。考え方の目安は次のとおりです。
- 登録した企業名が取引先の名前で、メールアドレスが自分のものなら、取引先に「ジェトロからこういう通知が届いた」と事実だけを伝えると、取引先も社内で備えられる
- 登録した企業名もメールアドレスも自分の屋号のものなら、取引先に知らせる義務は一般にない
- 取引先の担当者の連絡先を、自分が代わりに登録していた場合は、その担当者本人に知らせるのが親切
個人情報保護法の上で、本人への通知の義務を負うのは、情報を保有していたジェトロです。ジェトロは通知済みとしています。その上で、取引先との間で、預かった情報の扱いについて契約で決めごとがある場合は、その決めごとに従います。どこまで知らせる必要があるかは、契約や事情で変わるので、迷ったら取引先と、必要に応じて個人情報保護法相談ダイヤルで確かめてください。
公的な機関でも起きる不正アクセスへの備え
今回の件は、公的な機関のウェブサイトでも不正アクセスが起き、利用者の情報が漏れることがあると示しています。利用者の側から見ると、相手が公的な機関であっても、民間の会社であっても、取れる対策は大きくは変わりません。
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた範囲では、漏えいの通知を受けてから落ち着いて動ける人には共通点があります。どのサービスにどのメールアドレスで登録したかを把握している、サービスごとにパスワードを変えている、仕事用と個人用のメールアドレスを分けている、の3つです。
セミナーや商談会、補助金の説明会など、公的な機関のサービスは、仕事を広げるために登録する機会が多いものです。登録した先を一覧にしておくだけでも、今回のような発表を見たときに「自分は関係あるか」をすぐに判断できます。自分のメールアドレスが過去の漏えいに含まれていないかは、漏えいを調べる方法の手順で無料で確かめられます。
中小の事業者が不正アクセスに備えるための考え方と、使える支援制度は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法で取り上げています。
セキュリティの知識は、自分を守るだけでなく、仕事にもつながります。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、セキュリティ対策の支援や、社内向けの注意喚起の資料作りといった在宅で受けられる仕事の内容と、始め方をまとめています。
ジェトロの件は、2026年10月20日時点で調査が続いています。ウェブサイトが再開したら、調査の結果や再発防止策が示されるはずです。それまでは、通知の確認、偽のメールへの注意、申し込み済みのイベントの再登録の案内に応じないことの3つを守り、臨時のウェブサイトの続報を待ってください。
よくある質問
Q. ジェトロのイベントに申し込んでいましたが、申し込み直す必要はありますか?
ジェトロは、すでに申し込んで「申込み受付完了メール」を受け取っている人は、正常に受付が完了しており、ウェブサイト停止の影響は無いので、改めて申し込む必要は無いとしています。再登録を求めるメールが届いても応じず、気になる場合はジェトロ総合案内に自分から確かめてください。
Q. ジェトロの不正アクセスでパスワードは漏れましたか?
2026年10月19日の発表で漏洩が確認されたとされたのは、企業名、企業の担当者のメールアドレスなど743件で、パスワードが含まれるとは書かれていません。ただ調査は続いているので、ジェトロに登録したパスワードを他のサービスで使い回している場合は、他のサービスのパスワードを変えておくと安心です。
Q. ジェトロのウェブサイトはいつ再開しますか?
2026年10月20日時点で、再開の時期は発表されていません。臨時のウェブサイトには「早期復旧に向けて対応を進めております」と書かれています。停止中も、お客様情報の登録・確認・変更、貿易投資相談オンライン申込み、e-Venue / Japan Street サプライヤーマイページ、貿易実務オンライン講座は使えると案内されています。
Q. 自分の会社が743件に入っているかは、どう確かめればよいですか?
ジェトロは、情報漏洩のあった企業に、個人情報保護法に基づいて事案の概要や漏洩データの項目等を通知済みとしています。登録したメールアドレスの受信箱を迷惑メールのフォルダも含めて確かめ、見当たらず不安な場合は、ジェトロ総合案内(03-3582-5511)か登録情報のお問い合わせフォームで確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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