GMOあおぞらネット銀行の情報漏えい|委託先から他行へ口座名義・残高など1,820件 対象と確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓GMOあおぞらネット銀行の情報漏洩について
- ✓2026年4月3日の公式発表をもとに整理
- ✓事務の委託先から別の金融機関へ
GMOあおぞらネット銀行の情報漏洩について、GMOあおぞらネット銀行株式会社は2026年4月3日、事務業務を委託しているSocioFuture株式会社から、同社が取引する別の金融機関へ、GMOあおぞらネット銀行の一部の客の情報が流出していたと発表しました。対象は1,820件で、口座名義、支店口座番号、一定時点の残高などの口座情報が含まれます。住所、電話番号、メールアドレス、ログインパスワードなどは含まれていないと明記されています。 口座を持っている人がまずすることは、GMOあおぞらネット銀行から個別の連絡が届いていないかを、登録しているメールとインターネットバンキングのメッセージで確かめることです。 あわせて、銀行を名乗るSMSや、メールのリンクからのログインには応じないようにします。
初報の公表日は2026年4月3日です。2026年11月1日時点でGMOあおぞらネット銀行のお知らせの一覧を見直したところ、この件の続報や訂正は出ていません。補償やお詫びの品についての記載も、2026年11月1日時点で公式には出ていません。また、2026年10月27日には、株主であるGMOインターネットグループのグループ会社が受けたサイバー攻撃について別のお知らせが出ており、GMOあおぞらネット銀行のシステムへの不正アクセスや情報漏洩の事実は確認されていないとされています。この記事は4月の件を扱い、10月のお知らせとの違いは後半の節で分けて説明します。この記事は、GMOあおぞらネット銀行の公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
GMOあおぞらネット銀行で何が起きたのか
GMOあおぞらネット銀行は、インターネットで口座の開設や振込ができる銀行です。今回の件は、外部からの不正アクセスではなく、事務業務を委託していた会社のデータの扱いが原因で起きました。
発表の骨子は次のとおりです。
- GMOあおぞらネット銀行が事務業務を委託しているSocioFuture株式会社(以下、委託先)が、同社が取引する別の金融機関(以下、他行)へデータファイルを送っていた
- 委託先は、GMOあおぞらネット銀行の同意なく、GMOあおぞらネット銀行の業務で使っていたデータの様式を流用していた
- 送られたファイルは、表面上のデータは削除されていたが、非表示に設定されたワークシートの中に客の情報が残っていた
- 送付は2024年11月28日から複数回行われていた
- 2026年3月27日、他行が非表示のデータに気づいて委託先に指摘し、発覚した
- 対象は1,820件で、口座名義、支店口座番号、一定時点の残高などが含まれる
- 他行以外の第三者へ情報を送ったことは確認されていない
- 委託先は、流出した情報の削除の依頼と、削除が終わったことの確認を行った
公式発表の該当部分は次のとおりです。
当該ファイルは、表面上のデータは削除されていたものの、非表示設定となっていたワークシート内にお客さま情報が残存しており、意図しない情報の流出を招く事態となりました。 出典: GMOあおぞらネット銀行「業務委託先による他金融機関への当社お客さま情報流出に関するお詫びとご報告」
ワークシートとは、表計算ソフトのファイルの中にある1枚1枚の表のことです。表計算ソフトでは、ワークシートを画面に出さない「非表示」に設定できます。画面に見えている表のデータを消しても、非表示のワークシートに残っているデータは、そのままファイルの中に残ります。今回は、そのファイルが別の金融機関に送られていました。
発表の表現は「流出していた」で、他の会社の発表によくある「可能性」ではありません。他行に情報が送られていたことは事実として確認されています。一方で、送り先は他行に限られ、それ以外の第三者に送ったことは確認されていない、という点も発表に書かれています。
公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること
日付の順に並べると次のようになります。
| 日付 | 出来事(公式発表の記載) |
|---|---|
| 2024年11月28日 | 委託先が、同意なく流用した様式のデータファイルを他行へ送り始めた。以後、複数回送られた |
| 2026年3月27日 | 他行が非表示のデータに気づいて委託先に指摘し、発覚した |
| 2026年4月3日 | GMOあおぞらネット銀行が「業務委託先による他金融機関への当社お客さま情報流出に関するお詫びとご報告」を公表 |
| 2026年10月27日 | グループ会社が受けたサイバー攻撃について別のお知らせ。GMOあおぞらネット銀行のシステムへの不正アクセスや情報漏洩の事実は確認されていないとした |
| 2026年11月1日時点 | 4月の件の続報や訂正は出ていない |
最初の送付から発覚まで、1年以上たっています。この間、ファイルは複数回送られていました。発覚のきっかけは、受け取った側の他行が非表示のデータに気づいたことです。
2026年11月1日時点で、GMOあおぞらネット銀行のお知らせの一覧にあるこの件の発表は、2026年4月3日の1本だけです。発表には、問い合わせの特設窓口は一定期間がたったあとに終了する予定だと書かれていました。2026年11月1日時点で、発表に載っていた特設のWebフォームを開くと「このフォームは公開終了しています」と表示されます。
流出した情報と含まれない情報
発表で示された、流出した情報と含まれない情報を分けて整理します。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 流出した情報 | 口座情報(口座名義、支店口座番号、一定時点の残高) |
| 流出した情報 | GMOあおぞらネット銀行の社内でのみ使う、客を見分けるための数字や記号など |
| 流出した情報 | 客の口座の管理状況の記録など(法的手続きの管理状況など) |
| 流出した情報 | 客の問い合わせの状況 |
| 含まれない情報 | 住所、電話番号、メールアドレス、ログインパスワードなど |
いちばん気になるのは、口座名義と支店口座番号と残高がそろっている点でしょう。一方で、ログインパスワードは含まれていないと明記されています。インターネットバンキングにログインして取引をするには、ログインのパスワードや取引のパスワードなどが必要です。
それでも、本物の口座番号や残高を知っている相手からの連絡は、本物らしく見えやすくなります。たとえば「口座番号の末尾が◯◯の口座について」「残高が◯◯円の時点で」と、実際の数字を書いた連絡が届くと、銀行からの連絡だと信じてしまう人もいるかもしれません。この点は後の節で具体的に説明します。
「法的手続きの管理状況等」という項目も挙げられています。どのような手続きの記録かは、発表には書かれていません。この記事でも中身を推測しては書きません。自分の情報にどの項目が含まれるかは、GMOあおぞらネット銀行からの個別の連絡で確かめてください。
1,820件という数字は、発表では「対象となるお客さま」の件数として示されています。この記事でも件数として書きます。個人と法人のどちらの口座が含まれるかは、発表には書かれていません。
含まれない情報として住所、電話番号、メールアドレスが明記されている点は、備え方を考えるうえで大切です。流出した情報だけでは、相手は客の連絡先が分からないことになります。それでも銀行を名乗る連絡が届いた場合は、今回の流出とは別の経路で連絡先を手に入れた相手か、漏えいの発表に便乗して手当たりしだいに送っている相手だと考えて、慎重に扱います。
発表に出てくる言葉の読み方
今回の発表には、銀行の事務の仕組みに関わる言葉が出てきます。初めて読む人向けに言い換えます。
| 発表の言葉 | 意味 |
|---|---|
| 業務委託先 | 銀行が事務の作業を任せている外部の会社。今回はSocioFuture株式会社 |
| 他金融機関(他行) | 委託先が、GMOあおぞらネット銀行とは別に取引している金融機関 |
| データの様式 | データを書き込むためのファイルのひな形 |
| 非表示設定となっていたワークシート | 表計算のファイルの中で、画面に出さないように設定された表 |
| 覚知 | 会社が事実を知ったこと。今回は2026年3月27日 |
| お客さま識別用数字および記号等 | 銀行の社内だけで使う、客を見分けるための番号など |
| 二次被害 | 流出した情報を使った詐欺や不正利用など、流出の後に起きる被害 |
「他行」がどの金融機関かは、発表に書かれていません。この記事でも推測しません。
委託先でのファイルの扱いが原因の漏えいの特徴
情報漏えいの発表の多くは、外部からの不正アクセスが原因です。今回の件はそれと違い、委託先がファイルを送る際の扱いが原因でした。この違いは、利用者の側の受け止め方にも関わります。
外部からの不正アクセスでは、情報を持ち出した攻撃者が誰か分からず、情報がどこに広がったかも分かりにくいことが多くあります。一方、今回の件では、情報が送られた先は他行と分かっており、委託先は削除の依頼と、削除が終わったことの確認を行ったと発表されています。他行以外の第三者へ送ったことは確認されていないともされています。
だからといって、備えが要らないわけではありません。漏えいの発表が出たこと自体が、銀行を名乗る偽の連絡のきっかけに使われることがあるためです。実際に情報を持っていない相手でも、「流出の件で」と書いた連絡を送ることはできます。流出の経路が限られていることと、便乗した連絡に注意することは、分けて考えておきます。
原因について発表で分かっていること
発表に書かれている原因は、委託先でのデータの扱いのルールの不備と不徹底です。委託先は、GMOあおぞらネット銀行の同意なく、本来想定していない形式でデータを扱っていました。
流れを順に整理すると次のようになります。
- 委託先は、GMOあおぞらネット銀行の業務で使っていたデータの様式(ファイルのひな形)を持っていた
- 委託先は、別の取引先である他行への送付に、その様式をGMOあおぞらネット銀行の同意なく流用した
- 表面上のデータは消したが、非表示のワークシートに客の情報が残っていた
- そのファイルが、2024年11月28日から複数回、他行に送られた
外部の攻撃者による不正アクセスではないため、攻撃者が情報を持っているという状態ではありません。送り先は他行で、委託先は削除の依頼と削除が終わったことの確認を行ったと発表されています。
GMOあおぞらネット銀行は委託先に対し、情報流出に至った原因を徹底して突き止めるよう指示し、次の再発防止策を求めたとしています。
- データの取り扱いのルールと手順の再点検
- ルールと手順の再教育と、運用の徹底
- 第三者による、再発防止策の運用状況の監査
GMOあおぞらネット銀行自身も、再発防止策の実行状況を点検し、委託先の管理体制を強化するとしています。
GMOあおぞらネット銀行の対応
発表に書かれている対応は次のとおりです。
- 対象の客に、メールまたはインターネットバンキングのメッセージで個別に連絡した
- 連絡先の変更などで連絡がつかない客には、Webサイトでの公表をもって知らせに代えるとした
- 委託先に、流出した情報の削除の依頼と、削除が終わったことの確認をさせた
- 委託先に原因の徹底した究明と、再発防止策を求めた
- 問い合わせの特設窓口(電話と特設のWebフォーム)を設けた
補償やお詫びの品についての記載は、発表にありません。発表に無いことは、この記事でもあるとは書きません。ほかの会社の事案で、補償がどう扱われてきたかを知りたい人は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026が参考になります。
自分が対象かを確かめる方法
対象の客には、GMOあおぞらネット銀行から個別に連絡が届いているはずです。発表によると、連絡の方法はメールか、インターネットバンキングのメッセージです。
確かめる順番は次のとおりです。
- インターネットバンキングに、ふだん使っているブックマークか公式のアプリからログインし、2026年4月3日ごろのメッセージを確かめる
- 登録しているメールアドレスの受信箱で、2026年4月3日ごろにGMOあおぞらネット銀行から届いたメールを探す
- 迷惑メールのフォルダも確かめる
ここで大切なのは、確かめるときに、メールやSMSに書かれたリンクを使わないことです。GMOあおぞらネット銀行は2026年9月14日のお知らせで、フィッシングの対策の一環として、客に送るメールの本文へのURLの記載を順次やめると案内しています。ログインは、検索で公式サイトを開いてブックマークしておくか、App StoreかGoogle Playから入れた公式のアプリから行うよう勧めています。
連絡先を変えていて連絡が届かなかった人もいるかもしれません。発表では、連絡がつかない客にはWebサイトでの公表をもって知らせに代えるとしています。自分が対象か分からず心配な場合は、後の節の問い合わせ先を使ってください。
口座を持っている人がすること
流出した情報は、口座の情報と、銀行の社内の管理の記録です。ログインパスワードは含まれていません。そのため、今回の件だけを理由に、口座をすぐに解約したり、カードを止めたりする必要は、発表からは示されていません。そのうえで、次の備えをしておくと安心です。
入出金の明細を確かめる
インターネットバンキングで、身に覚えのない入出金がないかを確かめます。今回の件で不正な出金が起きたという発表はありませんが、明細を確かめる習慣は、ほかの手口への備えにもなります。ネットバンキングで不正な送金の被害にあったときに補償を受けるための考え方と期限は、ネットバンキングの不正送金は補償される?全国銀行協会の基準と30日の期限、補償されない例 2026にまとめています。
ログイン情報を誰にも伝えない
口座名義と口座番号が知られていても、ログインのパスワードや取引のパスワードを守ることが、口座を守る基本です。GMOあおぞらネット銀行は2026年10月8日のお知らせで、デビットカードの情報やセキュリティコードを銀行から尋ねることはないとしています。電話やメールで、パスワードや暗証番号、認証コードを聞かれても答えないでください。
パスワードの使い回しをやめる
今回の件ではパスワードは含まれていませんが、ほかのサービスと同じパスワードを使っている場合は、この機会に分けておくと安心です。ほかのサービスで漏れたパスワードが、銀行のログインに試される手口があるためです。変える順番と作り方は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で詳しく説明しています。
銀行を装う連絡の具体例と見分け方
漏えいの発表のあとは、その発表に便乗した連絡が出てくることがあります。今回の場合に考えられる例を挙げます。これらは実際に確認された被害ではなく、備えるための例です。発表では、他行以外の第三者へ情報を送ったことは確認されていないとされています。
| 届く連絡の例 | 見分けるポイント |
|---|---|
| 「情報流出の件で、口座の確認が必要です」というSMS | GMOあおぞらネット銀行は、SMSを送ることはないと案内している |
| 「お詫びの返金のため、こちらからログインしてください」というメール | 発表に返金の記載はない。メールのURLは使わない |
| 「委託先の者です。口座の確認のため暗証番号を」という電話 | 発表に、委託先が客に直接連絡するという記載はない |
| 「残高が◯◯円の口座について」と、数字を書いて信じさせる連絡 | 数字が合っていても、リンクや電話番号は使わずに公式サイトから確かめる |
| 「セキュリティアップデートをお願いします」というメール | GMOあおぞらネット銀行は、そうしたメールは送らないと案内している |
GMOあおぞらネット銀行は、2026年10月8日のお知らせで偽サイトや偽メール、偽アプリへの注意を呼びかけています。そこでは次の点が案内されています。
- サイトにアクセスするときは、ブラウザのアドレスバーに、GMOあおぞらネット銀行の正しいアドレス(gmo-aozora.com で始まるもの)が表示されていることを確かめる
- 銀行からのメールの送信元のドメインは、bank.gmo-aozora.com、mail.gmo-aozora.com、gmo-aozora.com のいずれかである。ただし送信元は偽装されることがあるため、ドメインが正しくても安心はできない
- 銀行からSMSを送ることはない
- 公式のアプリは、銀行のWebサイトに載っているApp StoreかGoogle Playのリンクから入れる
公式のお知らせは、GMOあおぞらネット銀行のお知らせ・プレスリリースの一覧から開けます。SMSで届く偽の連絡の見分け方は、スミッシング詐欺の見分け方|SMSの本文とURLで判定する手順にまとめています。
不審な連絡を受けたときの相談先
GMOあおぞらネット銀行を装う不審なメールやSMS、電話を受けた場合、まずは公式サイトからふだんの窓口を開き、その連絡が本物かどうかを確かめます。そのうえで、内容に応じて次の相談先を使えます。
- 偽のサイトにパスワードを入力してしまった、偽のアプリを入れてしまった:すぐにGMOあおぞらネット銀行の公式の窓口に連絡し、パスワードの変更や取引の停止について指示を受ける
- 身に覚えのない送金があった:GMOあおぞらネット銀行に連絡したうえで、警察に相談する
- 不審なメールを開いた、ウイルスに感染したかもしれないという技術的な相談:IPAの情報セキュリティ安心相談窓口。IPAが国民に向けて開いている、ウイルスや不正アクセスに関する技術的な相談にアドバイスをする窓口です
警察庁のフィッシング対策のページは、メールの文面に「個人情報の漏えい」「不正アクセス検知」「取引の停止」など、切迫感をあおってログインさせようとするものが多く確認されていると説明しています。今回のような発表のあとは、まさにこうした文面が使われやすくなります。お金に関わる連絡ほど、急がされても一度手を止めて、公式サイトから確かめてください。
2026年10月27日のお知らせとの違い
GMOあおぞらネット銀行は、2026年10月27日に「【重要なお知らせ】グループ会社が受けたサイバー攻撃に関して」を出しています。検索で「GMOあおぞらネット銀行 情報漏洩」と調べると、こちらのお知らせにも当たる可能性があるため、4月の件と分けておきます。
| 項目 | 2026年4月の件(この記事) | 2026年10月27日のお知らせ |
|---|---|---|
| 何が起きたか | 委託先が、客の情報が残ったファイルを他行に送っていた | 株主の1社であるGMOインターネットグループのグループ会社のサービスで、サイバー攻撃が起きた |
| GMOあおぞらネット銀行の客の情報 | 1,820件が他行に流出した | GMOあおぞらネット銀行のシステムへの不正アクセスや情報漏洩の事実は確認されていない |
| 原因 | 委託先のデータの扱いのルールの不備と不徹底 | グループ会社のサービスへのサイバー攻撃 |
10月27日のお知らせでGMOあおぞらネット銀行は、自社のシステムは当該グループ会社のシステムとは独立して作られ、運用されているとしています。そのうえで、監視の体制を強めたこと、SNSなどで事実ではない情報や憶測の情報が見られることに注意を呼びかけています。客には、端末のOSを最新にする、パスワードを使い回さない、といった対策への協力を求めています。
2つの件は、原因も中身も別のものです。4月の件の対象かどうかは、4月の個別の連絡で確かめ、10月のお知らせについては、公式の発表以外の情報をうのみにしないようにします。
個人事業主や法人の口座で使っている人が確かめること
GMOあおぞらネット銀行の口座を、事業の入出金に使っている人もいるでしょう。事業用の口座の情報が流出していた場合、本人だけでなく、取引先や経理を任せている人にも関わることがあります。
- 経理を任せている人や税理士に、GMOあおぞらネット銀行から個別の連絡が届いていないかを伝え合う
- 取引先から「口座の情報が流出したと聞いたので、振込先を変えてほしい」といった連絡が来ても、こちらから口座を変えると伝えていない限り応じない
- 自分の名前で取引先に振込先の変更を伝える偽のメールが送られていないか、取引先に気をつけてもらう
最後の点は、流出した口座名義と口座番号が、取引先への偽の連絡に使われることを想定したものです。自分から振込先を変える予定がない場合は、そのことを取引先に一言伝えておくと、なりすましを見抜く手がかりになります。
口座を持っている人が確かめる順番
GMOあおぞらネット銀行の口座を持っている人が、この記事を読んだあとに確かめることを順番にまとめます。
- 公式のアプリかブックマークからインターネットバンキングにログインし、2026年4月3日ごろのメッセージを確かめる
- 登録しているメールアドレスの受信箱と迷惑メールのフォルダで、2026年4月3日ごろのメールを探す
- 入出金の明細に、身に覚えのない取引がないかを確かめる
- 銀行を名乗るSMSや、URLの付いたメールが届いていないかを確かめ、届いていてもリンクは押さない
- ほかのサービスと同じパスワードを使っていれば、分けておく
- 事業で使っている口座なら、経理を任せている人や取引先に一言伝えておく
1と2で個別の連絡が見つからなかった場合でも、連絡先を変えていて届かなかった可能性があります。心配な場合は、公式サイトの問い合わせ先で確かめてください。
2026年11月1日時点で分かっていないこと
公式発表からは分からないことを、まとめておきます。報道や解説記事でこれらに触れたものがあっても、公式に確かめられるまでは事実として扱わないほうが安全です。
- 情報が送られた他行がどの金融機関か
- 1,820件のうち、個人の口座と法人の口座がそれぞれ何件か
- 「法的手続きの管理状況等」が、具体的にどのような記録か
- 送付された回数と、それぞれの時期
- 補償やお詫びがあるかどうか
これらは、続報が出れば分かる可能性があります。分からないことを推測で埋めず、分かっている範囲の備え(個別の連絡の確認、明細の確認、偽の連絡への注意)を先に済ませておくのが現実的です。
問い合わせ窓口
2026年4月3日の発表には、この件の特設窓口として、電話番号 0120-329-553(フリーダイヤル、受付時間 9:00から16:00)と特設のWebフォームが載っていました。特設窓口は対象の客の問い合わせに限って受け付け、一定期間がたったあとに終了する予定とされていました。
2026年11月1日時点で、特設のWebフォームは「このフォームは公開終了しています」と表示されます。特設の電話窓口が今も受け付けているかは、この記事では確かめていません。問い合わせたい場合は、GMOあおぞらネット銀行のサイトのお電話でのお問い合わせのページから、ふだんの窓口を確かめるのが確実です。そのページには、電話で口座情報やカード番号、暗証番号、その他の個人情報を話さないよう案内されています。
問い合わせるときは、次のことをまとめておくと話が早く進みます。
- 2026年4月3日に発表された、委託先から他行への情報流出の件であること
- 個別の連絡を受け取ったかどうか、受け取った日と方法
- 不審なメールや電話、SMSを受けた場合は、その日時と内容
送付が1年以上続いていたことの意味
最初の送付は2024年11月28日で、発覚は2026年3月27日です。この間、ファイルは複数回送られていました。この期間の長さについて、利用者の側で押さえておきたい点が2つあります。
1つ目は、流出した残高が「一定時点の残高」だという点です。送られたファイルに書かれていたのは、ある時点の残高で、今の残高ではありません。偽の連絡で過去の残高の数字が使われても、今の口座の状態とは違うことがあります。数字が合っているかどうかで、本物の連絡かどうかを判断しないようにします。
2つ目は、発覚までの間に、情報がどう扱われていたかです。発表では、送り先は他行で、他行以外の第三者へ送ったことは確認されていないとされています。委託先は流出した情報の削除の依頼と、削除が終わったことの確認を行いました。この記事では、発表に書かれた範囲を超えて、情報がどう使われたかを推測しません。
ファイルを渡す前に確かめたいこと
今回の件は、表計算のファイルを渡すときの確かめ方で防げた面がある事案です。仕事でファイルを受け渡しする人が、渡す前に確かめておきたい点をまとめます。
| 確かめる場所 | 確かめること |
|---|---|
| シートの一覧 | 非表示になっているシートがないか。ある場合は、表示して中身を確かめる |
| 列と行 | 非表示の列や行がないか。列の記号や行の番号が飛んでいないか |
| セルの書式 | 文字の色を背景と同じにして見えなくしているデータがないか |
| コメントやメモ | 前の取引先の名前や数字が書かれたコメントが残っていないか |
| ファイルの情報 | 作成者や会社名など、ファイルの情報に前の取引先の名前が残っていないか |
いちばん確実なのは、別の取引先に渡すファイルを、ひな形の使い回しで作らないことです。新しいファイルを作り、必要なデータだけを写せば、見えない場所に前のデータが残ることはありません。ひな形を使う場合も、ひな形そのものには実際の客のデータを入れない決まりにしておくと安全です。
在宅で仕事をする人が気をつけること
GMOあおぞらネット銀行は、個人事業主や法人の口座でも使われている銀行です。在宅で仕事を受けている人のなかには、報酬の受け取りや経費の支払いにこの銀行の口座を使っている人もいるでしょう。自分が対象かどうかを確かめることに加え、今回の件から、自分が預かる情報の扱いについても学べることがあります。
今回の原因は、表計算のファイルの非表示のワークシートに、消したはずの情報が残っていたことでした。在宅で仕事をする人も、取引先から預かった表計算のファイルを、別の取引先への提出物のひな形として使い回すことがあるかもしれません。そのときに、見えていないワークシートや列、行に、前の取引先の情報が残っていないかを確かめる習慣が役に立ちます。
- 別の取引先に出すファイルは、ひな形を使い回さず、新しいファイルに必要なデータだけを写して作る
- 使い回す場合は、非表示のワークシートや列、行がないかを確かめ、要らないものは削除してから保存する
- 取引先から預かったファイルは、仕事が終わったら取り決めに沿って削除する
個人情報保護委員会は漏えい等の対応とお役立ち資料のページで、事業者が個人データの漏えいやそのおそれに気づいたときに、委員会へ報告しなければならない場合を説明しています。たとえば、本人の数が1,000人を超える漏えいやそのおそれは、報告の対象の1つに挙げられています。個人で仕事を受けている人がどこまでこの決まりの対象になるかは、扱う情報や契約によって変わるため、取引先や個人情報保護委員会の相談窓口で確かめてください。外部に仕事を頼むときの情報の渡し方と守り方は、外注時の情報漏洩対策|秘密保持契約とデータ共有ルールで機密を守る発注設計で詳しく説明しています。
預かった情報を守る力を仕事に生かす
今回の件は、外部からの攻撃ではなく、委託先の中でのファイルの扱いが原因でした。表面のデータを消したつもりでも、見えない場所に情報が残ることがあります。こうした事案は、特別な技術がなくても、ファイルを渡す前の確かめ方を決めておくことで防げる面があります。
在宅で働く人にとって、取引先から預かった情報を正しく扱えることは、仕事を任せてもらう信頼につながります。2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営の中で見てきた傾向として、長く取引が続く人ほど、預かったファイルの扱い方や削除の時期を最初に取引先と決めています。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
2026年11月1日時点で、4月の件の発表は2026年4月3日の1本だけです。口座を持っている人は、個別の連絡を受けたかを確かめ、銀行を装う連絡にはリンクや電話番号を使わず、公式サイトから確かめるようにしてください。表計算のファイルを仕事で受け渡しする人は、渡す前に非表示のシートや列が残っていないかを確かめる手順を、この機会に決めておくと安心です。自分の取引先や、ほかの銀行から同じような発表が出たときにも、この記事で挙げた確かめ方は、そのまま使えます。
よくある質問
Q. GMOあおぞらネット銀行の口座を持っていれば、必ず対象ですか?
対象は1,820件で、口座を持つ人すべてではありません。対象の客には、メールかインターネットバンキングのメッセージで個別に連絡したと発表されています。2026年4月3日ごろのメッセージとメールを、公式のアプリかブックマークからログインして確かめてください。連絡先を変えていて届かなかった人もいるため、心配な場合は公式サイトの問い合わせ先で確かめます。
Q. 口座番号と残高が知られたら、お金を引き出されますか?
ログインパスワードは流出した情報に含まれていないと明記されています。インターネットバンキングで取引をするには、ログインのパスワードや取引のパスワードなどが必要です。ただし、本物の数字を使って信じさせる偽の連絡には注意が要ります。パスワードや暗証番号、認証コードは、誰に聞かれても答えないでください。
Q. 2026年10月27日のサイバー攻撃のお知らせと同じ件ですか?
別の件です。4月の件は、事務の委託先が客の情報が残ったファイルを別の金融機関に送っていたものです。10月27日のお知らせは、GMOインターネットグループのグループ会社のサービスが受けたサイバー攻撃についてで、GMOあおぞらネット銀行のシステムへの不正アクセスや情報漏洩の事実は確認されていないとされています。
Q. 特設の問い合わせ窓口はまだ使えますか?
2026年4月3日の発表には特設の電話番号とWebフォームが載っていましたが、一定期間がたったあとに終了する予定とされていました。2026年11月1日時点で、特設のWebフォームは公開終了と表示されます。問い合わせたい場合は、GMOあおぞらネット銀行の公式サイトのお客さまサポートから、ふだんの窓口を確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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