ガントチャートのテンプレートで工程表を作る手順と、更新の手間を減らす工夫

@SOHO編集部
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ガントチャートのテンプレートで工程表を作る手順と、更新の手間を減らす工夫

この記事のポイント

  • ✓ガントチャートのテンプレートで工程表を作る手順を
  • ✓ExcelとGoogleスプレッドシートそれぞれの作り方
  • ✓条件付き書式を使った表の組み立て方

ガントチャートのテンプレートを使えば、作業の名前と開始日、終了日を入れるだけで、横棒の工程表がすぐに形になります。ExcelやGoogleスプレッドシートには無料で使えるテンプレートがあり、自分で作る場合も、条件付き書式という機能を使えば数十分で基本の形を組み立てられます。

ただ、工程表で本当に大変なのは、作ることより更新し続けることです。予定がずれるたびに日付を直し、担当者に確認し、色を塗り直す。この手間が積み重なって、1か月後には誰も見ない表になっている、という話はとてもよく聞きます。この記事では、テンプレートで工程表を作る手順と、更新の手間を減らす工夫を順に解説します。表計算で回すのが難しくなったときの選択肢として、ガントチャートを含む8種類のボードを持つプロジェクト管理ツールのPinatecaにも後半で触れます。

ガントチャートとは何か

ガントチャートは、作業を縦に並べ、時間の流れを横軸にとって、各作業の期間を横棒で表した図です。どの作業がいつ始まりいつ終わるのか、どの作業が同じ時期に重なっているのかが一目で分かります。

工程表という言葉と同じ意味で使われることも多いですが、厳密には、工程表は作業の順番と日程を示す表の総称で、その表し方の1つがガントチャートです。建設の現場では「バーチャート工程表」と呼ばれることもあります。

ガントチャートが役に立つのは、次のような場面です。

・複数の作業が並行して進み、全体の締め切りが決まっている仕事
・作業の順番に決まりがあり、前の作業が終わらないと次に進めない仕事
・複数の人が関わり、誰がいつ何をしているかを共有したい仕事

逆に、1人で行う短い作業や、順番の決まりがない作業の集まりなら、ガントチャートより、やることを並べたリストのほうが手軽に管理できます。

料理にたとえると分かりやすいかもしれません。ご飯を炊く、煮物を煮る、魚を焼く、味噌汁を作る。それぞれにかかる時間が違い、同時に進められるものと、順番が決まっているものがあります。夕食の時刻から逆算して、どれをいつ始めるかを頭の中で組み立てる作業が、まさにガントチャートの考え方です。仕事の工程表は、それを紙や画面の上で見えるようにしたものです。

テンプレートを選ぶ前に決めておく4つのこと

テンプレートを探し始める前に、次の4つを決めておくと、選ぶべき形がはっきりします。

1. 時間の単位

1日ずつの目盛りが必要なのか、1週間ずつで足りるのかを決めます。2週間ほどの短い仕事なら日単位、半年以上続く仕事なら週単位や月単位のテンプレートが見やすくなります。日単位で半年分を作ると、横に長くなりすぎて画面に収まらず、結局見なくなります。

2. 作業の細かさ

作業をどこまで細かく分けるかを決めます。細かく分けすぎると行数が増えて更新が大変になり、粗すぎると遅れに気づけません。目安は、1つの作業が1日から2週間程度で終わる大きさです。

3. 誰が見て、誰が更新するか

自分だけが見る表なのか、チーム全員が見る表なのか、依頼主にも共有するのかを決めます。見る人が多いほど、表の見た目の分かりやすさと、最新の状態に保つ仕組みが重要になります。

4. どのくらいの頻度で更新するか

毎日更新するのか、週に1回の打ち合わせで更新するのかを決めます。更新の頻度が低いほど、表はすぐに現実とずれていきます。更新する人と時刻を最初に決めておくことが、工程表を生きた道具にするいちばんの近道です。

Excelでガントチャートを作る2つの方法

Excelで工程表を作る方法は、大きく分けて2つあります。テンプレートを使う方法と、グラフ機能で作る方法です。

テンプレートを使う

Microsoftの公式サポートページでは、Excelにはガントチャート専用のグラフの種類はないものの、無料のガントチャートのテンプレートを使って作成できると案内しています。Excelを起動して新規作成の画面からテンプレートを検索するか、Microsoftのテンプレートのサイトで「ガント」と探すと、プロジェクトの進行を追うためのテンプレートが見つかります。

テンプレートの多くは、作業の名前、担当者、開始日、日数などを入力すると、右側の日付の欄に色が付いて横棒が表示される作りになっています。最初から見た目が整っているので、すぐに使い始めたい人に向いています。

積み上げ横棒グラフで作る

もう1つは、グラフの機能を使う方法です。Microsoftの公式サポートには、手順が次のように書かれています。

Excel には事前定義されたガント チャートの種類はありませんが、次のように、タスクの開始日と終了日を表示するように積み上げ横棒グラフをカスタマイズすることで、ガント チャートをシミュレートできます。 出典: support.microsoft.com

流れをまとめると、次のとおりです。

  1. 作業名、開始日、日数の3列の表を作り、その範囲を選ぶ
  2. 「挿入」から「おすすめグラフ」を開き、「積み上げ横棒」を選ぶ
  3. グラフの最初のデータ系列(開始日の部分の棒)を選び、「書式」タブの「図形の塗りつぶし」で「塗りつぶしなし」にする
  4. 縦軸を選んで「軸の書式設定」を開き、「軸の位置」で分類項目を逆順にして、最初の作業が上に来るようにする

開始日の部分の棒を透明にすることで、日数の部分だけが横棒として浮かび上がり、ガントチャートのように見える、という仕組みです。作ったグラフは、テンプレートとして保存しておけば次から使い回せます。グラフで作る方法は見た目がきれいに仕上がるので、報告資料に貼る用途に向いています。一方で、日付を直したときにグラフの目盛りの範囲を合わせ直す必要があるなど、日々の更新にはやや手間がかかります。

条件付き書式で作る工程表の基本の形

日々の更新に向いているのは、セルに色を付けて横棒を表す形です。多くの無料テンプレートもこの仕組みで作られています。自分で作る場合の基本の形を示します。

列の構成

左側に管理用の列、右側に日付の列を並べます。

列 内容
A 作業名
B 担当者
C 開始日
D 終了日
E 状態(未着手・進行中・完了)
F以降 1日ずつの日付(1行目に日付を入れる)

色を付けるルール

日付の列の範囲を選び、条件付き書式で「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選びます。たとえば2行目が最初の作業で、F1から日付が並んでいるなら、F2を基準に次のような数式を入れます。

=AND(F$1>=$C2,$D2>=F$1)

この数式は、「その列の日付が、その行の作業の開始日以上、かつ終了日以下なら色を付ける」という意味です。ドル記号の位置で、日付の行と、開始日・終了日の列を固定しているのがポイントです。書式で塗りつぶしの色を選べば、開始日と終了日を入れるだけで横棒が描かれるようになります。

あると便利な工夫

・今日の日付の列に色を付ける:条件付き書式で =F$1=TODAY() という条件を追加し、今日の列を目立つ色にすると、どの作業が遅れているかがすぐ分かります。
・土日の列を灰色にする:=WEEKDAY(F$1,2)>5 という条件で週末の列を塗ると、作業日を数え間違えにくくなります。
・完了した作業の色を変える:状態の列が「完了」の行は横棒の色を薄くする条件を追加すると、残っている作業だけが目に入ります。

ここまでできれば、テンプレートとしては十分に使えます。最初の1枚を丁寧に作り、ファイルを複製して新しい仕事に使い回すと、毎回作る手間がなくなります。

Googleスプレッドシートで作る方法

チームで同じ工程表を見ながら更新するなら、Googleスプレッドシートが便利です。複数の人が同時に編集でき、誰がいつ変えたかを変更履歴で確かめられます。

作り方は、前の節で紹介した条件付き書式の方法がそのまま使えます。「表示形式」メニューの「条件付き書式」から「カスタム数式」を選び、同じ考え方の数式を入れます。テンプレートのギャラリーにも、プロジェクトの進行を管理する形の表が用意されています。

もう1つ、Google Workspaceの対象のエディションでは、「タイムライン ビュー」という機能も使えます。Googleの公式ヘルプによると、作業の名前、開始日、終了日などの列を用意し、メニューの「挿入」から「タイムライン」を選んでデータの範囲を指定すると、表のデータを横棒の形で表示できます。利用できるのは、Business StarterやBusiness Standardなど、ヘルプに挙げられたエディションです。表のデータはそのままで、見え方だけを横棒に切り替えられるので、条件付き書式を組む手間を省けます。

紙やホワイトボードで作る場合

パソコンのテンプレートを使う前に、紙やホワイトボードで工程表の下書きをする方法もおすすめです。とくに、作業の洗い出しと順番を決める段階では、付箋に作業を1つずつ書いて壁やホワイトボードに貼り、並べ替えながら考えると、全体の流れがつかみやすくなります。

チームで集まって付箋を並べると、「この作業の前にあれが要る」「この作業は同時に進められる」といった気づきが、その場で出てきます。並びが固まったら、それを表計算のテンプレートに写して日付を入れます。最初から表計算で作り始めるより、抜けや順番の誤りが少ない工程表になります。

在宅のチームなら、画面共有をしながらオンラインのホワイトボードの道具を使えば、同じことができます。

工程表を作る6つの手順

テンプレートを用意したら、実際に工程表を組み立てます。どの道具を使っても、手順は同じです。

手順1 作業を洗い出す

完成までに必要な作業を、思いつく限り書き出します。大きな作業から順に細かく分けていく方法は、WBS(作業を階層に分けて整理する方法)と呼ばれます。たとえば「Webサイトの制作」なら、「設計」「デザイン」「コーディング」「確認」に分け、さらに「デザイン」を「トップページ」「下層ページ」に分けていきます。

手順2 順番を決める

作業どうしの関係を整理します。「デザインが決まらないとコーディングに進めない」のように、前の作業が終わらないと始められない作業を見つけ、順番に並べます。同時に進められる作業も、ここで見えてきます。

手順3 期間を見積もる

各作業にかかる日数を見積もります。過去の似た仕事の実績があれば、それを基準にします。見積もりは楽観的になりがちなので、担当する本人に聞いて決めるのが確実です。初めての種類の作業で見当がつかないときは、「うまくいった場合」と「手間取った場合」の2つの日数を出し、その間を目安にすると、大きく外れにくくなります。実際にかかった日数を記録しておけば、次の見積もりの精度が上がります。

手順4 担当者を決める

各作業の担当者を1人に決めます。「AさんとBさん」のように複数の名前を書くと、どちらが責任を持つのかがあいまいになります。手伝う人がいても、責任を持つ人は1人にします。

手順5 節目を決める

依頼主への確認、中間の提出など、全体の中で区切りになる日を節目(マイルストーン)として書き込みます。節目の日に何が終わっていればよいかがはっきりすると、遅れの判断がしやすくなります。

手順6 余裕を持たせる

すべての作業を詰めて並べると、1つ遅れただけで全体が崩れます。節目の手前や、確認と修正の工程には、数日の余裕を持たせておきます。

例:動画のBGM制作の工程表

具体例として、企業の紹介動画に使うBGMを制作する仕事の工程表を考えてみます。音楽の制作も、工程に分けると意外なほどガントチャートと相性が良い仕事です。

作業 担当 期間の目安 前提となる作業
打ち合わせと方向性の確認 制作者・依頼主 1日 なし
参考曲の共有とイメージのすり合わせ 依頼主 2日 打ち合わせ
デモ曲の制作 制作者 3日 イメージのすり合わせ
デモの確認と修正の指示 依頼主 2日 デモ曲の制作
本制作(アレンジと録音) 制作者 5日 修正の指示
ミックスと書き出し 制作者 2日 本制作
最終確認と納品 制作者・依頼主 2日 ミックス

この表を見ると、依頼主の確認が2回入り、その間は制作者の手が止まることが分かります。BGM制作の仕事では、制作そのものより、確認の待ち時間で納期がずれることが多いものです。依頼主の確認の作業も工程表に書き込み、「この日までに返事をもらえれば納期に間に合う」と共有しておくと、待ち時間による遅れを防ぎやすくなります。

無料テンプレートを選ぶときのチェックポイント

インターネット上には、無料で使えるガントチャートのテンプレートが数多く公開されています。見た目だけで選ぶと、使い始めてから困ることがあります。選ぶ前に確かめたい点を5つ挙げます。

  1. 日付の始まりを変えられるか:プロジェクトの開始日を1か所入れると、日付の列がすべて連動して変わる作りかを確かめます。日付を1つずつ手で入れる作りだと、新しい仕事に使い回すたびに手間がかかります。
  2. 行を追加しても色の付き方が崩れないか:作業を追加したときに、条件付き書式が新しい行にも効くかを確かめます。試しに数行追加してみると分かります。
  3. 祝日や休みの日を反映できるか:土日だけでなく、祝日や会社の休みの日を色分けできると、作業日の数え間違いが減ります。
  4. 印刷や書き出しに対応しているか:依頼主に提出する場合は、A4やA3の横向きできれいに印刷できるか、PDFに書き出したときに崩れないかを確かめます。
  5. マクロが入っていないか:マクロ(自動で処理を行う仕組み)を使ったテンプレートは便利な反面、会社のパソコンでは安全のために動かないことがあります。出どころの分からないマクロ付きのファイルは開かないのが安全です。

公式のテンプレートは、機能が控えめな代わりに安心して使えます。迷ったら、まず公式のテンプレートを使い、足りない機能だけを自分で追加していく順番が無難です。

ガントチャートでよくある失敗

工程表を作り慣れていない人がつまずきやすい失敗を、対策と一緒に挙げます。

作業を細かく書きすぎる

「メールを送る」「資料を印刷する」のような細かい作業まで工程表に並べると、行数が数百になり、誰も全体を見渡せなくなります。工程表には、数日から2週間程度の大きさの作業だけを載せ、細かい作業は担当者が自分のリストで管理します。

確認や修正の期間を入れ忘れる

制作の作業だけを並べ、依頼主の確認や、修正の期間を入れ忘れるのはよくある失敗です。確認には相手の都合があり、思った以上に日数がかかります。確認の作業も1行として書き込み、期間を見積もります。

全員の予定を考えずに並べる

担当者の休みや、ほかの仕事との重なりを考えずに作業を並べると、計画の時点で無理があります。担当者ごとに作業を並べ替えてみて、同じ人に作業が集中している期間がないかを確かめます。

作った後に見直さない

計画は、作った時点がいちばん正確で、時間がたつほど現実とずれていきます。最初に作った工程表を守ることにこだわるより、週に1回は実際の進み具合に合わせて直すほうが、結果として納期を守りやすくなります。

遅れが出たときの立て直し方

どれだけ丁寧に計画しても、遅れは必ず出ます。遅れが分かったときの立て直しの手順を示します。

  1. 遅れの影響を確かめる:遅れている作業の後ろに、どの作業がつながっているかを工程表で確かめます。後ろの作業に影響しない遅れなら、慌てる必要はありません。
  2. 取り戻せるかを考える:同時に進められる作業がないか、手の空いている人に手伝ってもらえないかを考えます。
  3. 削れるものを探す:品質に影響しない範囲で、省ける作業や、後回しにできる作業がないかを探します。
  4. 早めに共有する:取り戻せないと分かったら、依頼主や関係者にすぐ伝えます。遅れの連絡は、早ければ早いほど相手も対応を選べます。
  5. 工程表を直す:新しい見通しで工程表を直し、関係者に共有します。

遅れの連絡を先延ばしにすると、相手の信頼を大きく損ねます。工程表は、遅れを隠すための表ではなく、遅れに早く気づいて手を打つための道具だと考えると、更新するのが怖くなくなります。

依頼主と工程表を共有するときのコツ

フリーランスや外部の協力者として仕事を受ける場合、工程表は依頼主との約束を見える形にする道具にもなります。共有するときのコツを3つ挙げます。

1つ目は、依頼主がやることも書き込むことです。素材の提供、確認、承認など、依頼主の作業も工程表の1行として書き、期限を入れます。依頼主が自分の作業の期限に気づけるだけで、待ち時間はぐっと減ります。

2つ目は、細かすぎる表を見せないことです。依頼主が知りたいのは、節目の日と、自分が何をいつまでにすればよいかです。社内用の細かい工程表とは別に、節目だけをまとめた簡単な表を共有するのも1つの方法です。

3つ目は、変更したら必ず知らせることです。日程を変えたのに知らせないと、依頼主は古い日程のまま動いてしまいます。変更したときは、何を、なぜ変えたかを一言添えて共有します。

テンプレートの工程表が更新されなくなる理由

工程表を作ったものの、数週間で更新されなくなるのはよくあることです。理由はたいてい、次のどれかです。

1つ目は、更新する人が決まっていないことです。「気づいた人が直す」では、誰も直しません。

2つ目は、更新の手間が大きすぎることです。1つの作業が遅れると、後ろに続く作業の日付をすべて手で直す必要があります。作業が多い表ほど、この手間が重くなります。

3つ目は、表と実際の仕事の連絡が別の場所にあることです。作業の進み具合はチャットやメールで報告され、工程表は別のファイルにある。この状態では、報告を受けた人が表に書き写さない限り、表は古いままです。

4つ目は、ファイルが複数できてしまうことです。Excelのファイルをメールで送り合っていると、どれが最新か分からなくなります。「工程表_最新」「工程表_最新2」のようなファイル名が並び始めたら、黄色信号です。

更新の手間を減らす8つの工夫

更新が止まる理由が分かれば、対策も立てられます。表計算のテンプレートのまま、手間を減らすための工夫を8つ挙げます。

  1. 更新する人と曜日を決める:「毎週月曜の朝に進行役が更新する」と決め、チームに共有します。
  2. 作業の数を絞る:1行あたりの作業を大きめにし、行数を減らします。細かい作業は、担当者が自分のやることリストで管理します。
  3. 終了日を日数で計算する:終了日を手で入れず、開始日と日数から数式で求めるようにすると、開始日を1か所直すだけで終了日も変わります。
  4. 前の作業に合わせて開始日を決める:後ろの作業の開始日を「前の作業の終了日の翌日」という数式にしておくと、遅れが後ろの作業に自動で反映されます。
  5. 状態の列はプルダウンにする:「未着手」「進行中」「完了」などの選択肢から選ぶ形にすると、入力がそろい、絞り込みもしやすくなります。
  6. ファイルを1つに決める:共有のフォルダやGoogleスプレッドシートを使い、同じファイルを全員が見るようにします。メールでの送り合いはやめます。
  7. 変更の記録を残す:大きく日程を変えたときは、メモの列にいつ、なぜ変えたかを一言残します。後で振り返るときの手がかりになります。
  8. 定例の場で画面を共有する:週に1回の打ち合わせで工程表を画面に映し、全員で見ながら更新します。全員の目の前で直すことで、更新が習慣になります。

1人で複数の案件を持つときの工程表

フリーランスや在宅で働く人は、複数の依頼主の仕事を同時に進めることがよくあります。案件ごとに工程表を作るだけでは、自分の忙しさの全体が見えません。

そこで役に立つのが、案件をまたいだ「自分用の工程表」です。作り方は簡単で、行に案件名と作業名を並べ、すべての案件の作業を1枚の表にまとめます。案件ごとに横棒の色を変えると、どの週にどの案件の作業が重なっているかが一目で分かります。

この表があると、新しい依頼を受けるかどうかの判断がしやすくなります。依頼の話が来たときに表を開き、希望の納期の前に空いている期間があるかを確かめてから返事をすれば、無理な引き受けで既存の仕事に迷惑をかけることを防げます。BGM制作の仕事でも、デモの確認待ちの期間に別の案件の作業を入れるなど、待ち時間をうまく使うと、同じ時間でこなせる仕事の量が変わってきます。

ただし、案件が増えるほど、1枚の表の更新は重くなります。案件ごとの工程表と、自分用の全体の表の両方を手で更新していると、どこかで食い違いが生まれます。この二重の更新が負担になってきたら、案件ごとのボードと、人ごとの負荷を見る画面を同じ道具の中で切り替えられるツールのほうが楽になります。

工程表と一緒に使うと便利な表

工程表だけで仕事のすべてを管理しようとすると、表が複雑になりすぎます。目的ごとに、次のような表を組み合わせると見やすくなります。

・やることの一覧:工程表に載せない細かい作業を、担当者ごとに管理する表です。締め切りの近い順に並べ、終わったら消していきます。
・課題の一覧:作業を進める中で出てきた問題や、決めなければならないことを記録する表です。誰がいつまでに答えを出すかを書いておくと、決め事が放置されません。
・変更の記録:依頼主からの仕様の変更や、日程の変更を、日付と理由と一緒に残す表です。後から「いつ誰がそう決めたのか」を確かめるときに役立ちます。

これらの表を工程表と同じファイルの別のシートにまとめておくと、探す手間が減ります。

表計算のテンプレートが合う人、合わない人

ここまで紹介した工夫で、多くの仕事は表計算のテンプレートで十分に回せます。合う人と合わない人を整理しておきます。

表計算のテンプレートが合うのは、次のような場合です。

・作業の数が数十件までで、関わる人が数人の仕事
・1人で、または少人数で、自分たちのペースで更新できる仕事
・依頼主への報告資料として、見た目の整った工程表を作りたい場合
・費用をかけずに始めたい場合

一方で、次のような場合は、表計算だけでは苦しくなります。

・作業の数が多く、遅れが出るたびに大量の日付を直す必要がある
・作業ごとの細かいやり取りが、チャットやメールに散らばっている
・複数の案件が並行し、誰がどの案件で忙しいのかを見渡したい
・工程表のほかに、やることの一覧や、締め切りのカレンダーも別々に作っている

後者に当てはまる項目が増えてきたら、工程表とやり取りを1か所で扱えるプロジェクト管理ツールを検討する時期です。

ガントチャートを含むボードを無料から使える選択肢

表計算の工程表で更新の手間が重くなってきたときの候補の1つが、プロジェクト管理ツールのPinatecaです。公式サイトによると、カンバン・ガントチャート・カレンダー・リスト・ディスカッション・グリッド・時間割・リソースの8種類のボードがあり、すべての種類が無料プランから使えます。

ガントチャートのボードでは、カードの開始日と締切が横棒で表示され、棒をつかんで動かすと日付もその場で変わります。日と週の目盛りを切り替えられ、今日の位置には赤い縦線が引かれます。表計算のように、日付を直すたびに色を塗り直したり数式を確かめたりする必要がありません。人ごとに誰がいつ何をしているかを見るリソースボードもあり、割り当てが重なっている人は棒が重なって表示されます。

作業のやり取りの面では、チャットとコメントが内蔵されているので、進み具合の報告を工程表と同じ場所に残せます。料金は、5人までのチームならボード10個まで無料で、クレジットカードの登録も不要です。6人目、または11個目のボードからは、税抜で1人あたり月額500円のスタンダードプランになります(年払いなら1人あたり月額400円)。Trelloを使っている場合は、ボードやカード、添付ファイルをまとめて取り込める移行の機能もあります。ChatGPTやClaudeから操作できる仕組み(MCP)も用意されています。

工程表を作るだけならExcelやGoogleスプレッドシートのテンプレートで十分ですが、「工程表の更新」と「チームのやり取り」を別々の場所で回していることが手間の原因になっているなら、1つの画面にまとめる道具を試す価値があります。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

工程を組み立てる力は、在宅の仕事でも求められる

ガントチャートで工程表を作り、関係者に共有し、遅れに早く気づいて手を打つ。この一連の力は、在宅でできる仕事の中でも重宝されます。とくに、少人数の会社や個人事業では、プロジェクトの進行役を専任で置く余裕がなく、外部の人に任せたいという需要があります。

フリーランス・在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、継続して声がかかる人は、作業の腕に加えて「この人に進行を任せると安心」と依頼主に思ってもらえる人です。工程表を作り、確認の期限を先回りして伝え、遅れそうなら早めに相談する。こうした進め方ができる人は、単発の作業ではなく、プロジェクトごと任されるようになります。仲介の手数料が乗らない直接の取引なら、依頼主は同じ予算でより長く任せられ、受け手の手取りも厚くなります。

業務の流れを整理し、道具の導入まで支援する仕事については、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で中身を紹介しています。中小企業の経営の課題に幅広く向き合う専門家を目指すなら、国家資格の中小企業診断士も視野に入ります。工程表の作り方は、自分の仕事を楽にする技術であると同時に、人の仕事を引き受けるための技術でもあります。

よくある質問

Q. Excelにガントチャートの機能はありますか?

Microsoftの公式サポートによると、Excelにはガントチャート専用のグラフの種類はありません。無料のガントチャートのテンプレートを使うか、積み上げ横棒グラフの開始日の部分を透明にしてガントチャートのように見せる方法で作ります。日々の更新が多いなら、条件付き書式でセルに色を付ける形の表のほうが扱いやすくなります。

Q. Googleスプレッドシートでもガントチャートは作れますか?

作れます。条件付き書式のカスタム数式で、日付が開始日から終了日の間に入るセルに色を付ければ、Excelと同じ形の工程表になります。Google Workspaceの対象のエディションでは、表のデータを横棒で表示するタイムライン ビューも使えます。複数の人が同時に編集できる点が、チームで使うときの利点です。

Q. 工程表の作業はどのくらいの細かさで分ければよいですか?

目安は、1つの作業が1日から2週間程度で終わる大きさです。細かく分けすぎると行数が増えて更新が追いつかなくなり、粗すぎると遅れに気づくのが遅れます。担当者が自分で管理できる細かい作業は工程表に載せず、個人のやることリストで扱うと、工程表を見やすく保てます。

Q. 工程表の更新が続かないときはどうすればよいですか?

更新する人と曜日を決め、週に1回の打ち合わせで画面を共有しながら全員の前で更新するのが効果的です。終了日や後ろの作業の開始日を数式で求めるようにすると、直す箇所が減ります。ファイルを1つに決め、メールで送り合わないことも大切です。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月28日最終更新:2026年10月14日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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