エントリーフォームの作り方と、応募者の情報を選考の状況ごとに管理する方法


この記事のポイント
- ✓エントリーフォームの作り方を
- ✓入れる項目と入れてはいけない項目
- ✓無料ツールでの作成手順
エントリーフォームの作り方を調べていると、項目の例や無料のツールの紹介はたくさん見つかります。ところが、実際に採用の窓口を任されて困るのは、フォームを公開したあとです。応募が届くたびに、誰が書類を見るのか、面接の日程を誰が連絡するのか、どの応募者がいまどの段階にいるのかが分からなくなり、表計算のファイルとメールの受信箱を行き来する毎日になります。
この記事では、エントリーフォームを作るときに入れる項目と、厚生労働省が示す公正な採用選考の考え方から入れてはいけない項目を整理し、無料のツールでの作成手順と公開前の確認を説明します。そのうえで、届いた応募者の情報を「書類選考中」「面接日程の調整中」「結果連絡済み」のような選考の状況ごとに管理する方法を扱います。応募の受付から選考の状況の管理、応募者への連絡までを1つの画面で済ませたい場合は、Halictのようなフォームの道具を使う方法もあるので、後半で紹介します。
エントリーフォームとは
エントリーフォームとは、採用の応募を受け付けるためのWeb上の入力画面のことです。求人の案内を見た人が、氏名や連絡先、経歴、志望の動機などを入力して送信すると、採用の担当者のもとに応募が届きます。
採用の場面では、エントリーフォームには2つの役割があります。1つは、応募の入口としての役割です。履歴書を郵送してもらう方法に比べて、応募する人の手間が少なく、求人を見たその場で応募できます。もう1つは、選考の最初の資料としての役割です。フォームで集めた情報をもとに書類選考を行い、面接に進む人を決めます。
採用のエントリーフォームについて解説している記事でも、作り方の基本として、必要な項目、応募を増やす工夫、作成のツールの3つが挙げられています。
本記事では、初心者でも迷わず実践できる、採用エントリーフォームの作り方を徹底解説します。必要な項目から応募を増やすテクニック、おすすめの作成ツールまで解説しています。 出典: tayori.com
この記事では、この3つに加えて、届いたあとの管理まで扱います。採用の担当者が1人で、応募が月に数件という規模なら、受信箱を見ていれば何とかなります。ところが、複数の職種を同時に募集する、担当者が何人かいる、応募が月に数十件ある、という状況になると、フォームを作ることより、届いた応募を取りこぼさずに回すことの方がずっと難しくなります。
介護の現場の採用で見えてきたこと
介護施設の職員の採用を例に、エントリーフォームが関わる現場の様子を紹介します。
介護の事業所では、介護職員、看護職員、生活相談員、調理の担当、送迎の運転手など、複数の職種を同時に募集していることが珍しくありません。応募の経路も、自社のWebサイト、求人サイト、ハローワーク、職員の紹介と、いくつにも分かれています。よくあるのは、応募の連絡が電話、メール、求人サイトの管理画面にばらばらに届き、施設長と事務長と各フロアのリーダーがそれぞれ別のメモで管理している形です。この形だと、誰が連絡したのかが分からなくなり、同じ応募者に2人が面接の日程を連絡してしまう、逆に誰も連絡しないまま1週間が過ぎる、といったことが起こります。
こうした状況で、自社のWebサイトの応募をエントリーフォームに一本化し、届いた応募を1つの一覧で管理するように変えると、何が起きるか。最初に変わるのは、応募者への最初の連絡までの時間です。応募が届いた瞬間に担当者全員に通知が届き、一覧で「未対応」の応募が見えるので、誰かが拾えば済みます。応募者から見ると、応募してから連絡が来るまでの日数が短いほど、その職場への印象は良くなります。
もう1つ変わるのは、選考の状況を確かめる手間です。たとえば、応募者1人あたりの状況を確かめるのに、メールと表計算のファイルとメモを探して5分かかっていたとします。月に30人の応募があれば、それだけで150分です。一覧で状況が分かるようになれば、この時間はほぼなくなります。数字は施設によって違いますが、手間がどこに隠れているかを意識するだけで、改善の余地が見えてきます。
エントリーフォームに入れる項目
ここからは、フォームを作る前に決める項目について説明します。大事なのは、選考に必要な情報だけを聞くことです。
必ず入れる項目
| 項目 | 理由 |
|---|---|
| 氏名(ふりがな) | 応募者を見分け、連絡のときに正しく呼ぶため |
| メールアドレス | 選考の連絡の基本の手段 |
| 電話番号 | 急ぎの連絡や、メールが届かないときのため |
| 応募する職種 | 複数の職種を募集しているときの振り分けのため |
| 希望する雇用形態 | 正社員、パート、契約社員などの区別のため |
申し込みフォームの作り方を解説している記事でも、項目を最小限にすることが勧められています。
項目数が多いと、「入力が面倒」だと感じてフォームから離脱される可能性が高まります。申し込みフォームにおいては「申し込み者の名前」「連絡先」を必要最低限として、目的に応じた項目を設置するようにしましょう。 出典: form.run
職種に応じて入れる項目
職種によって、選考に必要な情報は変わります。介護職員なら、介護職員初任者研修や介護福祉士などの資格の有無、看護職員なら看護師や准看護師の免許、送迎の運転手なら運転免許の種類と運転の経験、といった具合です。働ける曜日や時間帯、通勤の手段、勤務を始められる時期も、多くの職種で選考に関わります。
書類を受け取る項目
履歴書や職務経歴書をファイルで提出してもらう場合は、ファイルのアップロードの項目を設けます。ただし、ファイルの提出を必須にすると、スマートフォンから応募しようとした人が、手元にファイルがなくて応募をあきらめることがあります。最初の応募では入力の項目だけにして、書類は書類選考に進んだ人にだけ提出をお願いする、という順番にすると、応募の数を減らさずに済みます。
自由記述の項目
志望の動機や自己紹介の欄は、応募者の人柄を知る手がかりになります。ただし、長文を必須にすると応募のハードルが上がります。「200字程度で」のように目安を添え、必須にするかどうかは職種に合わせて決めます。
エントリーフォームに入れてはいけない項目
エントリーフォームの項目で、作り方の記事ではあまり触れられないのが、聞いてはいけない項目です。ここは採用の担当者として必ず知っておきたい部分です。
厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、応募者の適性や能力と関係のない事項を、応募用紙に記入させたり面接で質問したりして把握しないことが重要だと説明されています。そして、事業主が独自に応募用紙やエントリーシート(インターネット上の応募入力画面)の項目を設定する場合も、適性と能力に関係のない事項を含めないよう求めています。つまり、Webのエントリーフォームも対象です。
これらの事項は採用基準としないつもりでも、把握すれば結果としてどうしても採否決定に影響を与えることになってしまい、就職差別につながるおそれがあります。 出典: 厚生労働省
同じページには、把握すると就職差別につながるおそれがある事項として、次のようなものが挙げられています。
本人に責任のない事項としては、本籍や出生地に関すること、家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)、住宅の状況に関すること、生活環境や家庭環境に関することがあります。本来自由であるべき事項としては、宗教、支持政党、人生観や生活信条、尊敬する人物、思想、労働組合や社会運動に関すること、購読している新聞や雑誌、愛読書に関することがあります。
エントリーフォームを作るときに気をつけたいのは、悪意がなくても、こうした項目を入れてしまうことがある点です。たとえば、「家族構成」「尊敬する人」「愛読書」の欄は、昔の応募用紙の名残で残っていることがあります。他社のフォームのひな形を流用したときにも紛れ込みやすいので、公開前に項目を1つずつ見直します。
また、同じページでは、個人情報保護の観点から、職業安定法第5条の5などにより、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報などの収集は原則として認められないとも書かれています。法令の中の「労働者の募集を行う者」には事業主も含まれると注記されています。具体的にどの項目が問題になるか迷う場合は、最寄りのハローワークに相談できます。
応募を減らさないフォームの作り方
聞く項目が決まったら、次は応募する人が最後まで入力しやすい形に整えます。
項目の数を絞る
最初の応募で聞く項目は、10個前後に絞るのが目安です。項目が多いほど途中でやめる人が増えます。選考が進んだ段階で聞けばよいことは、最初のフォームから外します。
入力の誤りはその場で知らせる
メールアドレスの形式が違う、電話番号の桁が足りない、といった誤りは、送信ボタンを押す前に、その項目のところで知らせる作りにします。
入力フォームに入力された内容が正しくない場合は、リアルタイムでアラートを出すよう設定しましょう。エラーがリアルタイムに表示されず、送信ボタンを押した後にまとめて エラー箇所を 再度入力する手間があると、ユーザーは面倒に感じて フォームから離脱しかねません。 出典: form.run
スマートフォンで試す
求人を見て応募する人の多くは、スマートフォンから応募します。パソコンで作ったフォームを、必ずスマートフォンで開いて、最初から最後まで入力してみます。選択肢が小さくて押しにくい、説明の文章が長くて画面に収まらない、といった問題は、実際に触ってみないと気づきません。
選択肢には「その他」を添える
選択式の質問は入力が楽になる一方で、用意した選択肢に当てはまらない人が困ります。たとえば、働ける時間帯を「午前」「午後」「夜勤」の3つにすると、「週末の日中だけ」のような人は答えに迷います。選択肢の最後に「その他」と短い記述の欄を添えておけば、どんな人でも答えられます。
送信したあとの案内を書く
送信したあとの画面と、自動返信のメールには、「応募を受け付けました」という一言に加えて、次に何が起きるかを書きます。「3営業日以内に、採用の担当者からメールで連絡します」のように書いておけば、応募した人は安心して待てます。連絡が来ないと感じた人が、別の職場に応募を決めてしまうのを防げます。
無料のツールでエントリーフォームを作る手順
ここでは、無料で使えるGoogleフォームを例に、エントリーフォームを作る流れを説明します。
手順1 フォームを作り、説明を書く
Googleフォームで新しいフォームを作り、タイトルに「介護職員 エントリーフォーム」のように職種と目的を入れます。説明の欄には、募集している職種、選考の流れ、連絡の時期、個人情報の利用目的を書きます。個人情報の利用目的とは、集めた情報を何のために使うかの説明のことで、「採用選考と、選考に関する連絡のためにだけ使います」のように書きます。
手順2 項目を追加する
前の節で決めた項目を追加します。氏名やメールアドレスは記述式、職種や雇用形態は選択式にします。資格の有無のように複数を選べる質問はチェックボックスにします。選考に必ず要る項目は必須にします。
手順3 職種ごとに質問を分ける
複数の職種を募集している場合は、「応募する職種」の答えによって、次に表示する質問を切り替えます。Googleフォームでは、質問をセクションに分け、答えに応じて進むセクションを指定できます。介護職員を選んだ人には資格の質問を、運転手を選んだ人には運転免許の質問を表示する、という形です。
手順4 設定を確かめる
Googleの公式ヘルプによると、フォームの「設定」から、回答を1回に限る設定や、メールアドレスを収集する設定を選べます。回答を1回に限る設定にすると、回答する人はGoogleアカウントへのログインが必要になると書かれています。Googleアカウントを持っていない人も応募できるようにしたいなら、この設定はオフにしておきます。
手順5 回答を表計算のファイルにつなぐ
回答をスプレッドシートにつなぐと、届いた応募が1行ずつ表に並びます。この表に、あとで説明する「選考の状況」「担当者」の列を追加して管理します。
手順6 公開して求人の案内に載せる
フォームを公開し、回答者に送るリンクを、自社のWebサイトの求人ページや求人の案内に載せます。紙のチラシで募集する場合は、リンクをQRコードにして印刷しておくと、スマートフォンから応募してもらえます。
公開前に確かめること
フォームを公開する前に、次の点を確かめます。
- 入れてはいけない項目が含まれていないか
- 必須の項目が多すぎないか
- スマートフォンで最後まで入力できるか
- 自動返信のメールが届くか、迷惑メールに入らないか
- 応募が届いたときに、担当者に通知が届くか
- 個人情報の利用目的が書かれているか
- 回答を見られる人が、採用に関わる人だけになっているか
7つ目は特に大事です。Googleフォームでは、フォームの共同編集者は回答も見られます。応募者の氏名や連絡先、経歴は、採用に関わらない職員が見てよい情報ではありません。フォームと、回答をつないだスプレッドシートの両方で、共有の範囲を確かめます。
応募者の情報を選考の状況ごとに管理する方法
ここからが、この記事のもう1つの本題です。応募が届き始めたら、1人1人がいまどの段階にいるのかを、誰が見ても分かる形にしておく必要があります。
選考の状況を決める
最初に、選考の段階を決めます。介護の事業所の例なら、次のような分け方が考えられます。
| 状況 | 意味 |
|---|---|
| 未対応 | 応募が届いたが、まだ誰も確認していない |
| 書類選考中 | 担当者が応募の内容を確認している |
| 面接日程の調整中 | 面接に進むことが決まり、日程を連絡している |
| 面接済み | 面接が終わり、結果を検討している |
| 内定 | 採用を決め、本人に伝えた |
| 見送り | 今回は採用しないことを本人に伝えた |
| 辞退 | 応募者から辞退の連絡があった |
段階が多すぎると更新が追いつかなくなるので、5つから7つ程度にとどめます。
担当者を決める
1人の応募者に、必ず1人の担当者を付けます。担当者とは、その応募者への連絡と、状況の更新に責任を持つ人のことです。担当者が決まっていないと、全員が「誰かが連絡しただろう」と思い、誰も連絡しないまま日が過ぎます。
スプレッドシートで管理する場合
Googleフォームの回答をつないだスプレッドシートに、「選考の状況」「担当者」「次の対応」「メモ」の列を追加します。選考の状況の列には、上の表の段階をプルダウンで選べるように設定しておくと、書き方がそろいます。フィルタの機能で「未対応」だけを表示すれば、手を付けていない応募がすぐに分かります。
この方法は無料で始められ、応募が少ないうちは十分に回ります。一方で、応募者への連絡は別のメールソフトから送ることになり、誰がいつ何を送ったのかは表に手で書き残す必要があります。担当者が増えるほど、表の更新が漏れやすくなります。
連絡の履歴を残す
どの方法で管理するにしても、応募者に送った連絡の履歴は必ず残します。面接の日程を伝えたメール、結果を伝えたメールは、あとで「連絡が来ていない」と言われたときの確認に使います。
選考の状況の管理でよくある失敗
選考の状況を管理する仕組みを作っても、運用で崩れることがあります。よくある失敗と、その防ぎ方をまとめます。
状況の更新が後回しになる
面接を終えたのに、状況が「面接日程の調整中」のまま、という状態はよく起こります。更新が遅れると、一覧を見た別の担当者が、すでに面接を終えた人に日程の連絡をしてしまうことがあります。防ぐには、「応募者に連絡したら、その場で状況を更新する」という1つの決まりを全員で守ることです。連絡と更新を別の作業にしないのがコツです。
1人の応募者が複数の行に分かれる
同じ人が別の職種に応募し直したり、間違えて2回送信したりすると、一覧に同じ人が2行並びます。片方だけを更新して、もう片方が「未対応」のまま残ると、同じ人に二重に連絡してしまいます。週に1回、氏名やメールアドレスで並べ替えて重複を確かめると安心です。
見送りの連絡が漏れる
内定の連絡は忘れませんが、見送りの連絡は漏れやすいものです。一覧で「面接済み」のまま2週間以上たっている応募者がいないかを、定期的に確かめます。
担当者が休むと止まる
担当者が1人に決まっていても、その人が休むと対応が止まります。担当者が不在のときに誰が代わりに見るかを、あらかじめ決めておきます。メモの欄に、次にやることを書いておけば、代わりの人も迷わずに引き継げます。
選考の段階ごとの連絡の文面
選考の状況を管理するのと同じくらい大事なのが、段階ごとに応募者へ送る連絡です。毎回ゼロから文面を考えると時間がかかり、担当者によって書き方もばらばらになります。よく使う文面を先に用意しておくと、連絡の速さと質がそろいます。ここでは、介護の事業所を例に、段階ごとの文面の骨組みを紹介します。
応募を受け付けたとき
応募の直後に送る自動返信のメールでは、受け付けた事実と、次の連絡の時期を伝えます。たとえば次のような流れです。件名は「ご応募ありがとうございます(〇〇施設 採用担当)」。本文の最初に応募へのお礼を書き、続けて「ご応募の内容を確認のうえ、3営業日以内に採用担当よりメールでご連絡します」と次の予定を書きます。最後に、問い合わせ先の電話番号と受付時間を添えます。応募の内容の控えを本文に入れておくと、応募者が何を送ったかを後から確かめられます。
書類選考を通過したとき
面接に進んでもらう連絡では、面接の候補日と場所、所要時間、持ち物を1通にまとめます。候補日は3つほど挙げ、都合のよい日を返信してもらう形にすると、やり取りの回数が減ります。介護の現場では、面接の日に施設の見学を合わせて行うことも多いので、見学の有無と服装の目安も書いておくと、応募者が迷いません。
面接の日程が決まったとき
日程が決まったら、確定の連絡を送ります。日時、場所、当日の連絡先を改めて書き、前日にもう一度案内を送ると、当日の行き違いを防げます。駐車場の有無や、建物の入口の場所のように、初めて来る人が迷いやすい点も添えます。
見送りを伝えるとき
採用を見送る連絡は、送りにくい分だけ後回しになりがちです。しかし、連絡がないまま放置されることが、応募者にとっては一番つらい対応です。結果が決まったら、できるだけ早く、応募へのお礼と結果を簡潔に伝えます。見送りの理由を細かく書く必要はありません。
文面を共有しておく
用意した文面は、担当者全員が使える場所に保存しておきます。差し込む部分(応募者の名前、職種、日時)を決めておけば、誰が送っても同じ質の連絡になります。
応募の経路を記録して次の募集に活かす
エントリーフォームを作るときに、もう1つ入れておくと役に立つ項目があります。「この求人を何で知りましたか」という質問です。
選択肢には、自社のWebサイト、求人サイト、ハローワーク、職員からの紹介、チラシ、SNSなど、実際に募集を出している経路を並べます。この質問の答えを集めておくと、どの経路から応募が多いのか、どの経路から来た人が面接や採用まで進みやすいのかが見えてきます。
たとえば、求人サイトからの応募は多いが面接の辞退が多く、職員の紹介からの応募は少ないが採用まで進む割合が高い、という傾向が見えれば、次の募集では紹介の制度に力を入れる、という判断ができます。費用のかかる求人の広告を続けるかどうかを決めるときの材料にもなります。
この質問は任意の項目にして、答えなくても応募できるようにしておきます。応募する人にとっては関係のない質問なので、必須にすると負担になります。
面接の日程調整の手間を減らす
選考の段階の中で、意外に時間を取られるのが面接の日程調整です。候補日を送り、返信を待ち、合わなければまた候補日を送る、というやり取りが何往復も続くことがあります。
手間を減らす方法の1つは、候補日を多めに出し、返信の期限を決めておくことです。「次の候補日の中から、ご都合のよい日を〇日までにご返信ください」と書けば、返事が来ないまま日が過ぎるのを防げます。
もう1つは、面接の担当者の予定を、あらかじめ共有のカレンダーで押さえておくことです。週に2回、決まった時間を面接の枠として確保しておけば、応募者に候補日を出すときに担当者の都合を確かめ直す必要がなくなります。
日程が決まったら、選考の状況を「面接日程の調整中」から次の段階に進め、面接の日時をメモの欄に書いておきます。当日の担当者が、その応募者の情報をすぐに確かめられるようにしておくためです。
受付から選考の状況、連絡までを1つの画面で管理するなら
スプレッドシートとメールソフトを行き来する管理が負担になってきたら、応募の受付から選考の状況の管理、応募者への連絡までを1つの画面で扱える道具を使う方法があります。
その候補の1つが、Halictです。公式サイトによると、Halictはフォームを作り、届いた回答を担当・ステージ・タグ付きで管理し、同じ画面から返信まで送れる道具です。ステージとは、この記事で説明した選考の状況にあたるもので、「応募・選考」のひな形から選んで、段階を自由に増減できます。ステージごとに応募者の札が並ぶボードの表示と、一覧の表示を切り替えられ、担当者やタグ、期間で絞り込めます。
応募者1人を開くと、回答の内容、対応の履歴、メモ、メールの送信が1つの画面にまとまります。ステージの変更、担当者の割り当て、メモ、メールの送信は時系列で残るので、誰がいつ何をしたのかを後から確かめられます。メールアドレスをもとに、同じ人が複数のフォームに応募しても1人として束ねる機能もあります。チームプランでは、ファイルの提出(10GB)、面談の状況のような事務局が付ける情報の項目、一斉メールと開封の計測、閲覧のみの権限が使えます。料金は人数で決まり、1人で使うフリープランは0円で、フォーム数と回答数はどのプランでも無制限です。メンバー10人までのチームプランは税抜で月額7,800円と案内されています。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
応募が月に数件で、担当者が1人なら、Googleフォームとスプレッドシートで十分です。担当者が複数になり、連絡の漏れや重複が気になり始めたら、比べてみる選択肢として覚えておくとよいです。
応募者の個人情報を守る運用
エントリーフォームで集める情報は、氏名、連絡先、経歴など、個人を特定できる情報ばかりです。採用の担当者として、最低限守りたい運用をまとめます。
1つ目は、見られる人を絞ることです。採用に関わる人だけが応募の情報を見られるようにします。
2つ目は、保管する期間を決めることです。不採用になった人や辞退した人の情報を、いつまで残すのかを決めておきます。期間が過ぎたら削除します。
3つ目は、利用目的の外で使わないことです。応募のときに伝えた目的以外のことに、応募者の情報を使いません。
4つ目は、書類のファイルの扱いです。履歴書のファイルを個人のパソコンに保存したまま放置しない、メールに添付して社外に転送しない、といった基本を守ります。
5つ目は、担当者が替わるときの引き継ぎです。採用の担当者が異動や退職で替わるときは、フォームと回答のファイル、連絡の文面、選考の状況の一覧の持ち主と共有の範囲を見直します。前の担当者の個人のアカウントにだけファイルが残っていると、後任が応募者の情報を見られなくなったり、逆に辞めた人がいつまでも見られる状態が続いたりします。引き継ぎの日には、新しい担当者を追加することと、前の担当者の権限を外すことを、必ずセットで行います。
採用とフォームの仕事から見えること
最後に、エントリーフォームの作成と運用が、在宅の仕事としてどう関わるかを整理します。
採用の仕組みを整える仕事は、中小企業や介護、医療の事業所から依頼されることがあります。エントリーフォームの作成、選考の状況を管理する仕組みづくり、自動返信の文面の作成といった作業は、業務の効率化を手伝う仕事の一部です。こうした仕事はAIコンサル・業務活用支援のお仕事と重なる部分が大きく、このガイドでは業務の改善を手伝う仕事の内容と求められる力がまとめられています。採用の仕組みを含めた経営の課題を整理する立場では、中小企業診断士のような専門家が関わることもあります。
医療機関の採用では、受付や医療事務の職員の募集も多く、選考に関わる事務の知識が役立ちます。医療事務の資格の概要は、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)で確かめられます。職場の働き方の整備に使える助成金の情報は、テレワーク 助成金 2026にまとめられています。
介護の現場で仕組みづくりを手伝ってきた立場から見ると、採用がうまくいく事業所は、フォームの見た目よりも、応募が届いてから最初の連絡までの速さを大切にしています。どれだけ良いフォームを作っても、連絡が遅ければ応募者は別の職場に決めてしまいます。在宅の仕事の仲介サービスを長く運営してきた経験からも、選ばれる側と選ぶ側の双方が気持ちよく進められる仕組みが、結局は一番の近道だと感じます。仲介の手数料がかからない手数料0%の直接取引では、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。
業務の仕組みづくりの仕事に関心があるなら、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のガイドから、どのような依頼があるのかを確かめてみてください。
よくある質問
Q. エントリーフォームに家族構成や愛読書の欄を入れてもよいですか?
厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、家族に関すること、尊敬する人物、愛読書などは、応募者の適性や能力と関係がなく、把握すると就職差別につながるおそれがある事項として挙げられています。Webのエントリーフォームも対象なので、こうした欄は入れないでください。迷う項目はハローワークに相談できます。
Q. エントリーフォームの項目はいくつくらいが適切ですか?
最初の応募では10個前後が目安です。項目が多いほど途中でやめる人が増えるので、氏名、連絡先、応募する職種、雇用形態など選考に必ず要る項目に絞り、詳しい経歴や書類は書類選考に進んだ人にだけお願いする形にすると、応募の数を減らさずに済みます。
Q. Googleフォームでエントリーフォームを作るとき、応募者にGoogleアカウントは必要ですか?
通常の設定では不要です。ただし、Googleの公式ヘルプによると、回答を1回に限る設定をオンにすると、回答する人はGoogleアカウントへのログインが必要になります。アカウントを持っていない人も応募できるようにしたい場合は、この設定をオフにしておきます。
Q. 不採用になった応募者の情報はいつまで残してよいですか?
保管する期間は、会社や事業所の決まりによって変わります。採用選考の目的で集めた情報なので、選考が終わったあとの保管期間を先に決め、期間が過ぎたら削除する運用にします。保管中も、採用に関わる人だけが見られる状態を保ってください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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