コーディングの検定|HTML・CSSの資格の選び方


この記事のポイント
- ✓Webクリエイター能力認定試験・HTML5プロフェッショナル認定試験・ウェブデザイン技能検定の3つを軸に比較
- ✓受検資格を公式の要項で確かめ
- ✓目的別の選び方と学習の進め方
コーディング検定を探すと、名前の似た試験がいくつも出てきて、どれを受ければ仕事に役立つのか判断しにくくなります。HTMLとCSSの試験は、自宅で実技を解くもの、テストセンターで知識を問うもの、国家検定として会場で受けるものと、性格がまったく違います。この記事では、代表的なコーディングの検定を3つ取り上げ、受験方式と受験料、受検資格を公式の要項で確かめたうえで、目的に合わせた選び方と学習の進め方を説明します。
コーディングの検定は3つの型に分かれる
HTMLとCSSに関する検定は、何を確かめる試験かによって、大きく3つの型に分けられます。最初にこの違いを押さえておくと、自分に合う試験を選びやすくなります。
実技でページを作る型
1つ目は、実際にHTMLとCSSを書いてWebページを作る力を確かめる型です。代表例は、株式会社サーティファイが実施するWebクリエイター能力認定試験です。用意された素材を使って、指示どおりのページを組み立てる問題が中心で、手を動かして作れるかどうかが評価されます。
知識を問う型
2つ目は、HTMLやCSS、JavaScriptの仕様や書き方の知識を、選択問題で幅広く問う型です。代表例は、LPI-Japanが実施するHTML5プロフェッショナル認定試験です。実技はありませんが、仕様の細かいところまで正確に理解しているかが問われます。
国家検定として技能を認める型
3つ目は、国が定めた基準に沿って、Webサイトを作る技能を認める型です。ウェブデザイン技能検定は、職業能力開発促進法に基づいて厚生労働大臣の指定を受けた試験機関が実施する国家検定で、合格すると「ウェブデザイン技能士」を名乗れます。
| 型 | 代表的な検定 | 受け方 | 確かめる力 |
|---|---|---|---|
| 実技でページを作る | Webクリエイター能力認定試験 | 自宅で受けるリモートWebテスト | ページを組み立てる力 |
| 知識を問う | HTML5プロフェッショナル認定試験 | テストセンターかオンライン | 仕様と書き方の知識 |
| 国家検定 | ウェブデザイン技能検定 | 会場で学科と実技 | 制作の技能全般 |
どの型を選ぶかは、これからコーディングを学ぶのか、すでに仕事にしていて知識を整理したいのか、公的な資格として履歴書に書きたいのかによって変わります。
コーディングの仕事と検定が注目される背景
コーディングとは、デザインの設計図をもとに、HTMLとCSSを使ってブラウザに表示できるWebページを作る作業のことです。会社のホームページ、商品の紹介ページ、キャンペーンのページなど、Webページを作る仕事は業種を問わず発生しており、在宅で業務委託として受けやすい仕事の1つでもあります。
一方で、コーディングは独学でも始めやすいため、学んだ人の力の差が外から見えにくいという問題があります。依頼する側は、相手がどの程度のページを作れるのかを、作品や過去の実績から判断するしかありません。そこで、力を客観的に示す手段として検定が使われます。
民間の講座を運営する会社が独自に検定を作る動きもあります。オンラインのプログラミング講座を運営する株式会社デイトラは、2024年に「コーディング実務検定」の第1回を実施したと発表しています。
初回となる本検定では、38名の受験者のうち18名が合格(合格率47.37%)し、実務スキルの客観的評価の第一歩を記しました。 出典: prtimes.jp
こうした新しい検定が生まれる背景には、フリーランスとして仕事を受ける人が増え、依頼する側と受ける側の双方が「どの程度の力があるか」を確かめる共通の物差しを求めていることがあります。ただし、新しい検定は認知度がまだ低いことも多いため、まずは長く実施されている検定から選ぶのが無難です。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、Webページのデザインとコーディングの力を認定する試験で、スタンダードとエキスパートの2つの級があります。サーティファイの公式ページによると、試験はリモートWebテストの形で行われ、自宅などの個室空間で受験します。
試験の内容と受験料
スタンダードは試験時間が60分で、実技問題の得点率65%以上が合格です。エキスパートは試験時間が110分で、知識問題と実技問題の合計得点の得点率65%以上で合格となります。受験料は2026年4月から、スタンダードが6,400円、エキスパートが8,000円です(2026年3月まではそれぞれ6,100円と7,700円)。決められた試験時間の範囲であれば、いつでも開始でき、結果はおよそ3週間で届きます。
向いている人
スタンダードでは、HTMLとCSSの基本的な知識を学び、CSSを使った簡単なレイアウトまで作れるようになることが目標です。これからコーディングを学ぶ人が、最初の到達点として目指すのに向いています。エキスパートでは、より複雑なレイアウトや動きのあるページの作成まで求められるため、仕事としてページを作りたい人が力を確かめるのに適しています。
公式のテキストと問題集が用意されており、本試験と同じ40問のサンプル問題も無料で提供されています。申し込む前にサンプル問題を解いてみると、自分の今の力と合格までの距離がつかめます。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5、CSS3、JavaScriptなどのマークアップに関する技術力と知識を、中立的な立場で認定する試験です。マークアップとは、文章や画像に「ここは見出し」「ここは段落」といった意味づけをタグで示す書き方のことです。
レベル1とレベル2
試験はレベル1とレベル2に分かれています。LPI-Japanの試験概要によると、所要時間はどちらも90分(試験後の簡単なアンケートの時間を含む)で、問題数はレベル1が約60問、レベル2が40問から45問です。受験料は16,500円(税込)です。レベル2の認定を受けるには、レベル2試験に合格し、かつ有効なレベル1の認定を持っていることが条件です。
受け方と有効期限
試験はCBT方式で、マウスによる選択問題が中心ですが、キーボードで入力する問題も少し出題されます。実技や面接はありません。テストセンターでの受験か、試験配信会社のオンライン監督試験であるOnVUEを使った自宅からの受験を選べます。認定の有効期限は5年間で、取った後も学び続けることが前提になっています。
学習期間の目安は、レベル1が3か月から半年、レベル2が半年から1年程度と示されています。レベル2はJavaScriptを使ったWebアプリケーションの開発まで範囲に含むため、ページの見た目を作るだけでなく、動きのある仕組みを作りたい人が目指す試験です。
ウェブデザイン技能検定
ウェブデザイン技能検定は、Webサイトを作る技能を国が認める国家検定です。特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が実施しています。
ウェブデザイン技能検定試験は、厚生労働省より職業能力開発促進法第47条第1項の規定に基づき指定試験機関の指定を受けて、特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が実施するものです。 出典: インターネットスキル認定普及協会
受検資格
1級から3級まであり、級ごとに受検資格が決められています。協会が公表している受検資格によると、3級はWebの作成や運営に関する業務に従事している人、または従事しようとしている人が受けられます。これから仕事にしたい人も対象に含まれるため、事実上、学び始めた人でも受けられる級です。2級は、2年以上の実務経験がある人、専修学校や短大、大学などを卒業した人、3級に合格した人などが対象です。1級の学科試験は、7年以上の実務経験がある人や、2級に合格した後に2年以上の実務経験がある人などが対象になります。
3級の試験と手数料
令和8年度第3回の3級の試験要項によると、試験日は令和8年11月29日(日)で、実技試験が60分、学科試験が45分です。受検手数料は学科試験が6,000円、実技試験が9,000円(2026年4月1日時点で23歳以上の場合)で、いずれも非課税です。23歳未満の人は、在職しているかどうかで実技試験の手数料が変わります。
1級の合格者には厚生労働大臣から、2級と3級の合格者には協会の理事長から、ウェブデザイン技能士の合格証書が発行されます。国家検定であることから、公的な資格を履歴書に書きたい人や、勤め先で資格手当の対象になっている人に向いています。
3つの検定を比べる
ここまでの内容を、受験の手軽さと試験の性格で比べると次のようになります。
| 比べる点 | Webクリエイター能力認定試験 | HTML5プロフェッショナル認定試験 | ウェブデザイン技能検定(3級) |
|---|---|---|---|
| 受け方 | 自宅でリモートWebテスト | テストセンターかオンライン監督 | 会場で受検 |
| 試験時間 | 60分(スタンダード) | 90分 | 実技60分、学科45分 |
| 受験料 | 6,400円(スタンダード) | 16,500円 | 学科6,000円、実技9,000円 |
| 実技 | あり | なし | あり |
| 有効期限 | なし | 5年間 | なし |
受験料の負担が最も軽く、自宅で実技を解けるのはWebクリエイター能力認定試験です。仕様を深く理解していることを示したいならHTML5プロフェッショナル認定試験、国家検定の肩書きがほしいならウェブデザイン技能検定が向いています。
1つに絞れない場合は、Webクリエイター能力認定試験のスタンダードで基礎を固め、その後に目的に合わせてHTML5プロフェッショナル認定試験かウェブデザイン技能検定に進む順番が組みやすい流れです。
コーディングの検定で学ぶ範囲
どの検定を選んでも、学ぶ内容の土台は共通しています。検定の勉強を始める前に、どのような知識と技能が問われるのかを大まかにつかんでおくと、学習の見通しが立ちやすくなります。
HTMLで文書の骨組みを作る
HTMLは、Webページの骨組みを作る言葉です。見出し、段落、箇条書き、表、画像、リンクなどを、それぞれ決まったタグで表します。検定では、見た目を整えるためではなく、内容の意味に合ったタグを選べるかが問われます。たとえば、ページの主な内容、ナビゲーション、補足の情報を、それぞれ意味の合うタグで区切ると、検索エンジンや画面の読み上げソフトにも内容が正しく伝わります。
CSSで見た目とレイアウトを整える
CSSは、HTMLで作った骨組みに、色や文字の大きさ、余白、配置などの見た目を指定する言葉です。検定では、要素を横に並べる、画面の幅に合わせて段組みを変える、といったレイアウトの指定が中心的に問われます。特に、パソコンとスマートフォンで表示を切り替えるレスポンシブデザインは、今のWeb制作では欠かせない技術です。レスポンシブデザインとは、1つのページを画面の大きさに合わせて自動で組み替え、どの端末でも読みやすく表示する作り方のことです。
JavaScriptで動きを加える
JavaScriptは、ページに動きや操作への反応を加える言葉です。メニューの開閉、画像の切り替え、入力内容の確認などに使われます。Webクリエイター能力認定試験やHTML5プロフェッショナル認定試験のレベル1では基礎的な範囲が中心ですが、レベル2ではJavaScriptを使ったWebアプリケーションの開発まで問われます。
誰にでも使いやすいページにする
近年の検定では、アクセシビリティの考え方も重視されています。アクセシビリティとは、目の見えにくい人や、キーボードだけで操作する人など、さまざまな状況の人が同じように情報を得られるようにすることです。画像に代わりの文章を付ける、文字と背景の色の差を十分に取る、といった配慮が、検定でも実務でも求められます。
生成AIの広がりとコーディングの検定
ここ数年で、生成AIにコードを書かせる働き方が急速に広がりました。指示を文章で伝えると、AIがHTMLやCSSのコードを出力してくれるため、コーディングの検定は意味がなくなるのではないか、と考える人もいます。
実際には、AIが出したコードを正しく直し、仕事として納品できる形に整えるには、HTMLとCSSの基礎知識が欠かせません。AIのコードは、表示は整っていても、意味の合わないタグを使っていたり、スマートフォンで崩れたり、不要な指定が重なっていたりすることがあります。こうした問題に気づいて直せるかどうかは、基礎を体系的に学んだかどうかで差が出ます。
AIを使った開発そのものの力を認定する試験も生まれています。一般社団法人日本AIスキル認定協会は、AIを使ってアプリケーションを作る力を確かめる「バイブコーディング検定」を始めたと発表しています。
一方で、「どのツールをどう使えばよいのか」「どこまでが非エンジニアでも対応できるのか」「生成AIを使ったアプリ開発の品質をどう担保するか」といった疑問を抱えるビジネスパーソンは少なくありません。バイブコーディング検定は、こうした課題に応え、非エンジニアが安心してAIアプリ開発に挑戦するための「スキル認定の基準」を提供します。 出典: newscast.jp
ここで挙げられている「品質をどう担保するか」という課題は、まさにコーディングの基礎知識が問われる場面です。AIを道具として使いこなすためにも、従来のコーディングの検定で基礎を固めておく意味は大きいと言えます。AIを業務に取り入れる支援の仕事に関心がある人は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で依頼の内容を知っておくと、学ぶ範囲を考える手がかりになります。
履歴書の資格欄に書くときの注意
コーディングの検定に合格したら、履歴書の資格欄には正式な名称と級、合格した年月を書きます。略称や通称で書くと、採用担当者がどの試験なのかを判断できないことがあるためです。
書き方の例は次のとおりです。
・Webクリエイター能力認定試験 エキスパート 合格
・HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1 認定
・ウェブデザイン技能検定 3級 合格(3級ウェブデザイン技能士)
HTML5プロフェッショナル認定試験は、認定に5年間の有効期限があります。有効期限が切れた認定を書く場合は、取得した年月をそのまま書いたうえで、面接で聞かれたら現在の状況を説明できるようにしておきます。ウェブデザイン技能検定は国家検定なので、合格すると「ウェブデザイン技能士」の名称を使えます。資格欄に級と名称を併せて書くと、国家検定であることが伝わりやすくなります。
資格欄に書くだけでなく、職務経歴書や自己紹介の欄で、検定で学んだことをどのような仕事に生かしたかを書き添えると、評価につながりやすくなります。たとえば「レスポンシブデザインのページを月に数本作っている」「既存のサイトを、意味の正しいタグに書き直して読み上げに対応させた」など、具体的な作業で示すと説得力が増します。
検定の費用を抑える方法
コーディングの学習には、受験料のほかに教材費や講座の費用がかかります。費用を抑える方法を知っておくと、無理のない範囲で挑戦できます。
教育訓練給付金の対象講座を選ぶ
厚生労働省の教育訓練給付金は、雇用保険に一定期間加入していた人が、厚生労働大臣の指定する講座を受けたときに、受講費用の一部が戻ってくる制度です。一般教育訓練の場合は、受講費用の20%(上限10万円)が修了後に支給されます。Web制作やプログラミングの講座の中にも、指定を受けているものがあります。対象の講座は厚生労働省の教育訓練講座検索システムで調べられ、支給の申請は住んでいる地域を管轄するハローワークで受け付けています。
公式の無料教材を使う
Webクリエイター能力認定試験は、本試験と同じ40問のサンプル問題を無料で提供しています。HTML5プロフェッショナル認定試験も、例題の解説や学習に役立つ資料を公開しています。ウェブデザイン技能検定は過去問題を公表しています。まずはこうした無料の教材で出題の形式をつかみ、足りない部分だけを市販の教材や講座で補うと、費用を抑えられます。
勤め先の支援を確かめる
Web制作の会社やIT企業では、業務に関係する資格の受験料を会社が負担する制度や、合格したときに報奨金を出す制度を設けていることがあります。国家検定のウェブデザイン技能検定は、資格手当の対象にしている会社もあります。受験の前に、勤め先に支援の制度がないかを確かめておきます。
目的別に見たコーディングの検定の選び方
検定を選ぶときは、取った資格をどう使うかから逆算します。目的ごとに、最初に選ぶとよい検定を整理します。
これからコーディングを学ぶ人
学び始めたばかりの人は、Webクリエイター能力認定試験のスタンダードを最初の目標にすると、学習の道筋が立てやすくなります。公式テキストに沿って学べば、HTMLの書き方からCSSでのレイアウトまで、順を追って身につけられます。自宅で受けられるので、試験会場が遠い人でも挑戦しやすい点も利点です。
Web制作の会社に就職したい人
制作会社への就職や転職を考えている人は、ウェブデザイン技能検定を目指す価値があります。国家検定は知名度が高く、採用担当者にも伝わりやすいからです。実技試験ではページを作る技能そのものが評価されるため、作品と合わせて提示すると説得力が増します。デザインの仕事の報酬の目安は、デザイナーの年収・単価相場で職種ごとに確かめられます。
フリーランスとして仕事を受けたい人
業務委託でコーディングの仕事を受けたい人にとって、依頼する側が最も重視するのは実際の作品です。検定はその作品の裏付けとして使います。Webクリエイター能力認定試験のエキスパートやHTML5プロフェッショナル認定試験のレベル1は、作品と並べて示すと、基礎を体系的に学んだことが伝わります。
Webアプリケーションの開発に進みたい人
ページを作るだけでなく、動きのある仕組みやアプリケーションの開発に進みたい人は、HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2が目標になります。JavaScriptを使った開発の範囲まで学べるからです。どのような開発の仕事があり、どのような技術が求められるのかは、アプリケーション開発のお仕事で全体像を知っておくと、学ぶ順番を考えやすくなります。
合格までの学習の進め方
コーディングの検定は、知識を覚えるだけでは合格しにくい試験です。実際に手を動かす練習を中心に組み立てます。
公式テキストで基礎を固める
最初は、各検定の公式テキストを1冊通して読み、書かれている例を実際に入力して表示を確かめます。読むだけで済ませず、タグやプロパティを1つずつ自分で書いてブラウザで見ることで、記憶に残りやすくなります。Webクリエイター能力認定試験には公式テキストと問題集が、HTML5プロフェッショナル認定試験には出題範囲と例題が用意されています。
時間を計って模擬問題を解く
基礎が身についたら、試験時間を計って模擬問題を解きます。実技の試験では、知っている書き方でも時間内に仕上げられないことがよくあります。60分や110分という限られた時間で、どこから手を付けるかの順番を決めておくと、本番で慌てずに済みます。
自分で1つのサイトを作る
検定の勉強と並行して、自分で1つの小さなサイトを作ってみるのが効果的です。架空のお店や自分の作品集など、題材は何でもかまいません。見出し、本文、画像、問い合わせの案内、スマートフォンでの表示の切り替えまでを一通り作ると、試験の範囲がどのように実務につながるのかが実感できます。作ったサイトは、そのまま仕事を受けるときの見本にもなります。
サイトを作るときは、完成させることを優先し、作った後に見直す時間を取ります。ブラウザの開発者ツールで画面の幅を変え、スマートフォンでも表示が崩れないかを確かめる、画像に代わりの文章を付け忘れていないかを確かめる、といった点検を自分で行う習慣は、検定の実技でも仕事でもそのまま役に立ちます。見直した点と直した理由をメモに残しておくと、後で作品を説明するときの材料にもなります。
学習時間の目安
| 検定 | 学習期間の目安 | 進め方の例 |
|---|---|---|
| Webクリエイター能力認定試験(スタンダード) | 1か月から2か月 | 公式テキストを1周してから問題集 |
| HTML5プロフェッショナル認定試験(レベル1) | 3か月から半年 | 出題範囲に沿って仕様を整理し、例題で確認 |
| ウェブデザイン技能検定(3級) | 2か月から3か月 | 過去問題で学科と実技の形式に慣れる |
HTML5プロフェッショナル認定試験の目安は、LPI-Japanが示している学習期間です。ほかの2つは、1日1時間ほどを学習に充てる場合の参考として見てください。ウェブデザイン技能検定は、協会が過去問題を公表しているので、出題の形式を早めに確かめておくと計画が立てやすくなります。
受験するときの注意点
検定ごとに受け方が違うため、申し込む前に確かめておきたい点があります。
自宅受験の環境を整える
Webクリエイター能力認定試験のリモートWebテストや、HTML5プロフェッショナル認定試験のOnVUE受験は、自宅で受けられる一方、受験する部屋の条件があります。個室であること、周りに人がいないこと、机の上に不要な物がないことなどが求められます。OnVUE受験の場合は、受験環境の確認が必要になるため、事前に準備の内容を確かめ、システムのチェックを済ませておきます。
予約は早めに取る
HTML5プロフェッショナル認定試験は、受験の日時を自分で選べますが、テストセンターでもOnVUEでも予約の空き状況によって希望の日時が取れないことがあります。受けたい時期が決まったら、早めに予約を入れておきます。同じ科目を再受験する場合は、受験日の翌日から数えて5日目以降でないと2回目を受けられない決まりもあります。
申請期間を見落とさない
ウェブデザイン技能検定は年に数回、決められた日に会場で実施されます。受検申請の期間が決まっており、期間を過ぎると申請できません。一度納めた受検手数料は、申請期間が終わった後は返還されないため、日程を確かめてから申請します。
資格を仕事に結びつける考え方
コーディングの検定は、取った後にどう示すかで価値が大きく変わります。資格の名前だけでなく、「何を作れるようになったか」を具体的に伝えることが大切です。
たとえば、Webクリエイター能力認定試験のエキスパートに合格した人なら、「デザインの指示書をもとに、スマートフォンでも崩れないページを組み立てられる」と説明できます。HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル1を持つ人なら、「検索エンジンや読み上げソフトにも伝わる、意味の正しいタグで書ける」と言い換えられます。依頼する側は、資格の名前より、自分の困りごとを解決してもらえるかを知りたいからです。
作品の見せ方も工夫します。作ったページの画面だけでなく、どのような指示を受け、どこに気を配って作ったかを短い文章で添えると、仕事の進め方まで伝わります。作品と説明文のまとめ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で紹介している考え方がコーディングの作品にも応用できます。
コーディングの仕事は、Webサイトの公開後の運用や、集客、情報の守り方とも結びつきます。ページを作れる人が、アクセスの分析やセキュリティの基本も理解していると、依頼者から任される範囲が広がります。こうした分野の仕事の内容は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で整理しています。サーバやネットワークの基礎まで学びたい人は、CCNA(シスコ技術者認定)の試験範囲も参考になります。
長く市場を見てきた運営者の観察
在宅ワークの市場を20年見てきた運営者の立場から言えば、コーディングの仕事で長く依頼が続く人は、技術の高さだけで選ばれているわけではありません。納期の前に途中の画面を見せる、修正の依頼に対して理由を添えて答える、公開後の更新のしかたを依頼者に分かる言葉で伝える。こうした「この人に任せると楽」と思わせる振る舞いを続けている人ほど、次の依頼につながっています。
もう1つ見えてきたのは、手取りの厚さが学び続ける力になるということです。中間の手数料が乗らない直接の取引では、同じ予算でも依頼する側はより多くの作業を頼め、受ける側は手数料0%の分だけ手元に残る金額が厚くなります。手取りに余裕がある人ほど、新しい仕様の学習や検定の受け直しに時間を回せるため、結果として依頼者に返せる技術も伸びていきます。
資格の情報から見える傾向
ここまでの情報を整理すると、コーディングの検定にはいくつかの傾向が見えてきます。
1つ目は、自宅で受けられる検定が増えていることです。Webクリエイター能力認定試験はリモートWebテストで、HTML5プロフェッショナル認定試験もオンライン監督での受験を選べます。働きながら学ぶ人や、試験会場から遠い地域に住む人にとって、受験の機会は確実に広がっています。
2つ目は、知識の試験と実技の試験の役割がはっきり分かれていることです。仕様の理解を示すなら知識の試験、作れることを示すなら実技の試験と、目的に応じて使い分けられます。両方を組み合わせて持っておくと、基礎の理解と手を動かす力の両方を説明できます。
3つ目は、資格を取った後も学び続けることが前提になっていることです。HTML5プロフェッショナル認定試験の認定には5年間の有効期限があり、Webの技術は年々変わっていきます。文書でのやり取りの力も、依頼者との信頼をつくるうえで欠かせません。仕様書や提案書を分かりやすく書く力を伸ばしたい人は、ビジネス文書検定の内容も確かめてみてください。まずは自分の目的に合う検定を1つ選び、サンプル問題を解くところから始めてみてください。
よくある質問
Q. コーディングの検定は独学で合格できますか?
独学で合格する人は多くいます。Webクリエイター能力認定試験には公式テキストと問題集があり、本試験と同じ40問のサンプル問題も無料で提供されています。HTML5プロフェッショナル認定試験も出題範囲と例題が公開されています。テキストを読むだけでなく、書かれた例を実際に入力してブラウザで確かめ、時間を計って模擬問題を解く練習を重ねると、合格に近づけます。
Q. コーディングの検定は自宅で受けられますか?
受けられる検定があります。Webクリエイター能力認定試験はリモートWebテストの形で、自宅などの個室空間で受験します。HTML5プロフェッショナル認定試験は、テストセンターでの受験か、OnVUEを使った自宅からの受験を選べます。一方、ウェブデザイン技能検定は決められた日に会場で受検します。自宅で受ける場合は、部屋の条件やパソコンの準備が必要なので、申し込む前に各検定の案内を確かめてください。
Q. 未経験でもウェブデザイン技能検定は受けられますか?
3級であれば受けられます。3級の受検資格は、Webの作成や運営に関する業務に従事している人、または従事しようとしている人とされており、これから仕事にしたい人も対象です。2級は2年以上の実務経験や3級の合格などが条件になります。国家検定なので、合格すると「ウェブデザイン技能士」を名乗れます。受検申請には期間があるため、協会の案内で日程を確かめてください。
Q. コーディングの検定を持っていれば仕事を受けられますか?
検定だけで仕事が決まるわけではありません。依頼する側が最も重視するのは、実際に作ったページなどの作品です。検定は、その作品の裏付けとして基礎を体系的に学んだことを示す材料になります。自分で小さなサイトを作り、どのような点に気を配って作ったかを短い文章で添えて、検定の合格と合わせて示すと、依頼する側に力が伝わりやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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