60代からネットショップの商品登録を在宅で始める|向き不向きと収入が伸びるまでの道のり 2026

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
60代からネットショップの商品登録を在宅で始める|向き不向きと収入が伸びるまでの道のり 2026

この記事のポイント

  • 60代 ネットショップの商品登録 在宅の仕事内容
  • 求人の探し方を客観的に整理しました
  • 単価が上がる人と上がらない人の差

結論から書きます。「60代 ネットショップの商品登録 在宅」という仕事は、60代から始める在宅ワークとしてはかなり現実的な選択肢です。年齢制限のある求人が少なく、未経験可の募集が多く、パソコンの基本操作ができれば入口に立てます。

ただし、正直なところ、手放しでおすすめできる仕事でもありません。理由は単価です。単純な商品登録だけを請け負い続けると、時給換算で伸び悩む構造になっています。この記事では、仕事の中身、報酬相場、60代にとっての有利不利、必要なスキルと資格、始めるまでの手順、そして単価が上がる人と上がらない人の差を、良い点も悪い点もフェアに書きます。

先に道筋だけ示しておきます。入口は「データ入力に近い商品登録」でいい。ただし、そこに3か月以上とどまらないこと。商品説明文の執筆、画像の差し替え、在庫管理へと業務を広げた人だけが、単価の壁を越えています。この構造を最初に知っているかどうかで、1年後の結果はまったく変わります。

EC市場の拡大が「商品登録」という職種を生んだ

まず市場の話から入ります。この仕事がなぜ存在するのかを理解しないと、求人の質を見分けられないからです。

物販系ECは市場規模が拡大し続けている

日本の消費者向け電子商取引市場は、物販分野を中心に拡大が続いています。世帯や企業のインターネット利用実態、ネットショッピングの利用率については、総務省が毎年公表している通信利用動向調査が基礎資料になっています。数字の細部はさておき、押さえるべき傾向は明確です。ネットで物を売る事業者の数が増え、1事業者あたりが扱う商品点数も増えている。この2つが同時に起きています。

商品点数が増えるということは、登録しなければならないデータの量が増えるということです。1万点の商品を扱うショップなら、季節の入れ替えや価格改定を含めて、年間で膨大な登録・更新作業が発生します。この作業は、売上を直接生まないバックオフィス業務です。だから外注されます。

なぜ社内でやらずに外に出すのか

理由は3つあります。

1つ目は、作業量の波が大きいこと。新商品の入荷時期やセール前は作業が集中し、それ以外の時期は落ち着きます。この波に合わせて正社員を雇うのは非効率です。

2つ目は、専門性が要らない工程だから。商品登録の大部分は、決められたフォーマットに決められた情報を入れる作業です。マニュアルさえあれば引き継げます。

3つ目は、在宅でも成果が測れるから。「何点登録したか」が数字で出るので、目の前にいなくても管理できます。テレワークとの相性が良い業務の代表例です。

この3つが重なった結果、商品登録は在宅の求人市場に大量に流れ込みました。求人検索サイトで「ネットショップ 商品登録作業 在宅」と検索すると、実際に相当数の募集が並びます。

実際の求人票はこういう内容になっている

抽象論ではなく、実物を見たほうが早いです。

オンライン販売サービスの在庫管理、商品データ入力、梱包作業を担当していただきます。商品の検品、システムへのデータ入力、簡単な問い合わせ対応などを行います。未経験でも安心のシンプル作業で、在宅勤務も可能です。髪色・服装は自由で、週2~3日、1日4時間から勤務できます。完全土日祝休みで、残業はありません。副業・Wワークも歓迎しており、日払い・週払い・即日払いも可能です。交通費支給、昇給あり、社員登用制度、研修制度も充実しています。 出典: 求人ボックス

注目すべきは「未経験でも安心のシンプル作業」「週2~3日、1日4時間から」という条件です。年齢要件が書かれていないことにも意味があります。商品登録の募集では、年齢を条件にしている求人がそもそも少ない。作業の成果が数値で見えるため、属性で絞る必要がないからです。これは60代の応募者にとって明確な追い風になっています。

商品登録の仕事を工程ごとに分解する

「商品登録」という言葉は、実務では複数の工程をまとめた総称です。募集ごとにどこまでを含むかが違うので、応募前に分解して理解しておく必要があります。

工程1: 商品基本情報の入力

商品名、型番、価格、JANコード、サイズ、色、素材、重量、原産国。これらを管理画面やCSVファイルに入力していく工程です。作業としてはデータ入力そのもので、最も単価が低く、最も求人数が多い部分です。

ここで求められるのは、速さより正確さです。価格を1桁間違えれば実損が出ますし、サイズ表記の誤りは返品につながります。ダブルチェックの習慣がある人は評価されます。

工程2: 商品画像の準備と配置

メーカーから支給された画像をリサイズし、ファイル名を規則どおりに変え、指定の順番でアップロードする工程です。背景を白く切り抜く、サイズ表を画像として作る、といった作業が加わることもあります。

画像編集ソフトの高度な技術は不要で、無料ツールでできる範囲がほとんどです。ただし「1辺700ピクセル以上」といったモール側の規定を守る必要があり、規定を読み飛ばすとやり直しになります。

工程3: 商品説明文の作成

ここから単価が上がります。メーカー資料をもとに、購入者に向けた説明文を書く工程です。素材の特徴、使用シーン、サイズ選びの目安、注意事項。これらを検索されやすい言葉を含めながら整理します。

正直なところ、この工程を「登録作業」の一部として最低単価で発注してくる案件が一定数あります。文章を書く作業は明確に付加価値が高い工程なので、募集要項に説明文作成が含まれているのに単価が入力作業と同じなら、それは条件交渉すべき案件です。

工程4: カテゴリ設定・タグ付け・検索キーワードの設定

商品をどのカテゴリに置き、どんなキーワードを設定するか。ここは売上に直結する工程です。同じ商品でもカテゴリを間違えれば、検索結果に出てきません。

モール内検索の仕組みを理解している人は重宝されます。SEOの知識がそのまま活きる領域で、ここまで担当できると「作業者」から「運用担当」に扱いが変わります。

工程5: 在庫・価格の更新と受注周辺の業務

登録が終わった商品を、その後どう保守するか。在庫数の反映、セール価格の設定期間管理、販売終了商品の非表示化。さらに受注データの処理や問い合わせ対応まで含む募集もあります。

継続的に発生する業務なので、ここを任されると仕事が安定します。単発の登録案件より、月ごとに一定量が続く保守案件のほうが、収入の見通しは立てやすくなります。

モールごとに管理画面がまったく違う

もう1点、実務上重要なことがあります。楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、そして自社カート。これらは管理画面の構造も、必須項目も、CSVの仕様も別物です。

つまり「商品登録の経験がある」だけでは弱く、「特定モールの管理画面を扱える」ことが実務的な武器になります。逆に言えば、1つのモールを深く覚えれば、そのモールを使う事業者すべてが見込み客になります。最初に手を出すモールは、意識して選んだほうがいい。

報酬相場を、時給と出来高の両面から見る

お金の話をフェアに書きます。期待値を上げすぎても下げすぎても、判断を誤ります。

時給制の場合

在宅勤務可の事務・データ入力系として募集される場合、時給制が採用されます。地域の最低賃金を上回る水準からスタートし、EC運営の経験が加わると上振れします。求人サイトを見ると、在宅のデータ入力系で時給1,200円〜1,700円程度のレンジに募集が集まっています。ECサイト更新・運用として専門性が求められる派遣求人では、時給2,000円を超える案件も見られます。

この差が、そのまま「入力作業」と「運用業務」の市場評価の差です。

出来高制(1商品あたり)の場合

業務委託で受ける場合は、1商品あたりいくらという単価設定が一般的です。単純な情報入力だけなら1商品30円〜100円程度、画像加工や説明文作成を含むと1商品200円〜800円程度が一つの目安になります。商材の複雑さやモールの仕様で上下します。

ここで冷静に計算してください。1商品50円の案件で、1件あたり4分かかるとすると、時給換算は750円です。慣れて2分に短縮できれば1,500円になります。つまり出来高制は、習熟度がそのまま時給になる仕組みです。最初の1か月の遅さで判断してはいけませんが、3か月経っても効率が上がらない案件は、単価設定そのものを疑うべきです。

手数料が手取りを削る

もう一つ、見落とされがちなのが仲介手数料です。クラウドソーシング系のサービスでは、報酬から16.5%〜20%程度が差し引かれるのが一般的です。

年間100万円受注する人なら、16万円〜20万円が手数料として消えます。これ、月あたりに直すと1.4万円前後です。同じ作業をして、この金額が毎月差し引かれ続ける。個人的には、実績づくりの段階では手数料を払ってでも案件数の多い場所を使い、実績ができたら手数料0%の直接取引型のサービスに軸足を移すのが最も合理的だと考えています。

税金と社会保険の扱いも先に確認する

年間の所得が一定額を超えると確定申告が必要になります。業務委託で受ける場合の必要経費の考え方や申告方法は国税庁のサイトに整理されています。年金を受給しながら働く方は、収入と年金支給の関係を日本年金機構で確認しておくと後で慌てません。

会計処理を自分でやるなら、freeeのようなクラウド会計サービスを使うと帳簿づけの負担が下がります。最初の年は取引数も少ないので、無料枠や安いプランで十分です。

60代でこの仕事に取り組む場合の、有利な点と不利な点

フェアに両面を書きます。

有利な点1: 年齢フィルターがかかりにくい

すでに触れたとおり、商品登録の募集は成果が数値で測れるため、年齢で絞る合理性が薄い職種です。実際、シニア歓迎を明記した在宅事務・データ入力系の求人は普通に存在します。「60代というだけで書類が通らない」という経験をしてきた方にとって、この点は大きな違いです。

有利な点2: 正確さと責任感が実務価値になる

商品登録は、ミスが直接的な損失になる仕事です。価格の誤入力、在庫数の誤り、カテゴリの取り違え。発注側が最も恐れるのはここです。

速いけれど雑な人より、少し遅くても間違えない人のほうが、継続発注では圧倒的に有利です。長く仕事をしてきた層は、この点で信頼を得やすい傾向があります。

有利な点3: 商品知識の蓄積が効く

前職や趣味で特定の商材に詳しいなら、それは強みです。工具、釣具、園芸、和装、書籍、食品。商材の特性を理解している人が書いた説明文は、質が明らかに違います。専門商材を扱うショップは、この知識に対価を払います。

不利な点1: 新しいツールへの適応が求められる

ここは正直に書きます。モールの管理画面は年に何度も仕様変更されます。新しいツールが導入されることもあります。「前のやり方でお願いします」が通用しない世界です。

覚えるスピードそのものより、「変わることを前提にしている姿勢」が問われます。変更に対して不機嫌にならないこと。これができない人は、年齢に関係なく外されます。

不利な点2: 目と肩への負担が大きい

1日4時間以上、細かい文字と画像を見続ける仕事です。眼精疲労、肩こり、腱鞘炎。これらは実際に離脱理由の上位に入ります。

対策は物理的なものが有効です。24インチ以上のモニターを使う、画面の上端を目線の高さに合わせる、50分作業したら休憩を入れる。精神論ではなく機材と習慣で解決すべき問題です。

不利な点3: 入口の単価が低い

これが最大の課題です。純粋な入力作業だけを続けても、単価は上がりません。作業速度には物理的な上限があるからです。この構造を理解せずに続けると、1年後に「頑張っているのに増えない」という状態になります。対策は後半で具体的に書きます。

必要なスキルと、資格は要るのかという問題

必須の水準はかなり低い

必要なのは、次の4つです。インターネットに接続できるパソコン、ブラウザの基本操作、日本語の文字入力、指示を読んで理解する力。これだけです。

表計算ソフトについては、CSVファイルを開いて編集できる程度で足ります。関数を組む必要はありません。ただし、CSVを表計算ソフトで開くと先頭の0が消える、といった基本的な落とし穴は知っておくべきです。この1点を知らずに納品して、商品コードが全部壊れていた、という事故は実際に起きます。

私自身、駆け出しの頃にこれをやりました。数千行のデータで型番の先頭の0が消えているのに気づかず提出し、先方に指摘されて全件やり直しになったことがあります。ツールの仕様を知らないというだけで、丸一日が消えました。誰でも一度は通る道ですが、事前に知っていれば避けられます。

あると明確に強いスキル

タイピング速度は実利に直結します。出来高制なら、そのまま時給に反映されます。1分間に80文字程度を目標にすると、実務で困りません。

画像の基本操作(リサイズ、切り抜き、ファイル形式の変換)ができると、任される工程が増えます。無料ツールで十分です。

そして文章力。商品説明文を書ける人は、単価が明確に変わります。読みやすく誤解を生まない文章の型を体系的に身につけたいなら、ビジネス文書検定の出題範囲が実務的な教材になります。合格を目指さなくても、正確な文書の基準を知るだけで書き方が安定します。

資格は必要か

結論から言うと、商品登録の仕事に必須の資格はありません。求人票のほとんどが「未経験OK」であり、資格欄を条件にしている募集はまれです。

ただし、資格が意味を持つ場面はあります。1つは、実務経験がまったくない状態で書類選考を通したいとき。学習意欲の証明にはなります。もう1つは、EC運営から周辺のIT業務へ広げたいときです。たとえばネットワーク分野のCCNA(シスコ技術者認定)のような技術資格は、EC事業者の社内システム周りの仕事に手を伸ばすときに評価されます。

とはいえ、商品登録を始めるためだけに資格を取るのは順番が逆です。まず1件受注して実績を作るほうが、はるかに早く次につながります。

始めるまでの5ステップ

具体的な手順に落とします。

ステップ1: 作業環境を整える(1週間)

パソコン、安定した回線、大きめのモニター。この3点を先に揃えます。特にモニターは、中古なら1万円前後から手に入ります。作業効率と目の負担を考えれば、最初に投資すべき項目です。

スマートフォンやタブレットだけで完結する案件はほぼありません。ここは妥協しないでください。

ステップ2: 練習用のデータを作って手を動かす(1〜2週間)

いきなり応募するより、先に手を動かしたほうが通過率が上がります。無料で使えるネットショップ作成サービスに登録し、架空の商品を20件ほど登録してみる。これで管理画面の構造と、1件あたりの所要時間が体感でつかめます。

この経験があると、応募文に「自分で商品登録を試した」と書けます。未経験者の中では明確に差別化されます。

ステップ3: 応募先を3系統から選ぶ

在宅の商品登録案件は、主に3つのルートで見つかります。

1つ目は求人検索サイト。「商品登録 在宅」「EC 商品データ入力 在宅」で横断検索します。「リモート」「テレワーク」でも検索してみてください。表記が違うだけで見落とします。

2つ目は在宅ワーク特化のマッチングサービス。業務委託形式の案件が集まります。手数料条件の確認を忘れずに。この分野の全体像とサービスの選び方はシニアのクラウドソーシング入門|60代から始めるオンライン副業にまとまっているので、登録前に一度読んでおくと迷いません。

3つ目はEC事業者の直接募集。自社サイトの採用ページだけで募集するケースがあり、競争率が低い傾向にあります。

ステップ4: 応募文に「稼働量」と「対応範囲」を書く

「未経験ですが頑張ります」だけでは通りません。書くべきは3点です。週あたりの稼働可能時間、対応できる工程(入力のみか、画像や文章まで可能か)、そして関連する経験です。

「平日午前中、週20時間稼働できます」「CSV編集と画像リサイズまで対応可能です」。この具体性が選考を通します。

ステップ5: 初回は小さく受けて、品質で信頼を取る

最初から大量に受けないこと。少量で受け、納期より早く提出し、疑問点はまとめて先に質問する。この3つを守った人が、継続発注をもらっています。逆に、最初に無理をして納期を落とすと、その1回で終わります。

怪しい募集を見分ける、これだけは覚えてほしい基準

ここは強く書きます。商品登録の求人には、明らかに性質の違う募集が混在しています。

求人検索サイトを見ると、「ネットショップオーナー募集」という体裁で、月利70万円80万円といった実績数字を見出しに掲げ、「未経験でもノウハウを共有します」とうたう募集が並んでいます。作業内容は「商品の出品登録、スタッフとのやり取り、お客様対応」と書かれており、一見すると商品登録の求人に見えます。

正直なところ、これはどうかと思います。雇用や業務委託の募集であれば、示すべきは「支払われる報酬」であって「募集元の利益額」ではありません。募集元がいくら儲けているかは、応募者の収入とは何の関係もない情報です。それを見出しに置いている時点で、応募者の判断基準をずらしにきていると考えるべきです。

判断基準を4つ挙げます。

第一に、報酬の記載が明確かどうか。時給いくら、1件いくらが書かれていない募集は候補から外してよいです。第二に、応募者側に金銭の支払いを求めないか。教材費、システム利用料、登録料。名目が何であれ、働く側が先にお金を出す構造は仕事ではありません。第三に、業務内容が具体的か。「簡単な作業」「サポートします」だけで、何をどれだけやるのかが書かれていない募集は避けます。第四に、契約書面が交わされるか。業務委託であれば、業務内容・報酬・支払期日を書面で確認するのが当然です。

フリーランスとして業務を受託する際の取引条件の明示については、法令上のルールが整備されています。取引の適正化に関する考え方は公正取引委員会が情報を公開しているので、契約前に一度目を通しておくと自衛になります。相手が書面を出し渋る時点で、その案件は見送るのが正解です。

単価が上がる人と、上がらない人の分岐点

ここが、この記事で一番伝えたい部分です。

商品登録の入力作業だけを続けると、収入は作業速度の上限で頭打ちになります。1件2分が限界なら、そこから先は増えません。これは努力の問題ではなく構造の問題です。

単価が上がった人が実際にやっていることは、共通しています。

1つ目は、担当工程を広げること。入力だけだった人が、画像の準備を引き受け、次に説明文を書き、最終的にカテゴリ設計まで担当する。工程が増えるごとに単価は上がります。同じ発注元の中で範囲を広げるのが最も現実的です。

2つ目は、特定モールと特定商材に深く入ること。「楽天市場のアパレル」「Amazonの食品」のように領域を絞ると、仕様の細かい癖まで把握できます。この状態になると、教える手間がかからない相手として指名されます。

3つ目は、改善提案をすること。「この商品名の書き方だと検索に出にくいので、こう変えたほうがいいと思います」。この一言が言えるかどうかで、扱いが変わります。作業者から運用担当への転換点はここです。

4つ目は、隣接領域に染み出すこと。EC運営は、Webサイトの更新、SNSの運用、広告の管理と地続きです。Webまわりの基礎スキルを足していく道筋は50代の転職に役立つWebスキル|未経験でも身につくIT技術5選が具体的に扱っており、何から手をつけるかの判断材料になります。また、前職の業界知識が深い方は、作業の受託ではなく助言する立場で関わる道もあります。経験を価値に変える方法はシニアのコンサルティング副業|長年の業界経験を高額案件に変えるが参考になります。

在宅ワーク市場のデータから見える、商品登録の位置づけ

職種ごとの報酬水準を並べると、商品登録という仕事の位置がはっきり見えます。

文章を書く仕事の相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっています。技術職の相場はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認できます。この2つと比べると、単純な商品登録の単価が低い位置にあることは明らかです。

ただし、これは悲観する話ではありません。重要なのは、商品登録が「文章を書く仕事」への最短の実務入口の1つだという点です。商品説明文は、書き手にとって取り組みやすい実務経験になります。ここで実績を積んだ人が、商品説明の専門ライターへ移っていく流れは実際に存在します。

AI関連の周辺業務も、隣接領域として押さえておく価値があります。商品説明文の下書きをAIに作らせ、人が正確性を確認して整える。この分業はすでに現場で行われており、「AIの出力を検証する人」の需要が生まれています。この領域の広がりはAIコンサル・業務活用支援のお仕事AI・マーケティング・セキュリティのお仕事にまとまっています。システム開発寄りの領域に関心があればアプリケーション開発のお仕事も市場理解の材料になります。

在宅ワーク市場を20年運営してきた立場からの観察

最後に、この市場を長く見てきた立場からの観察を2つ書きます。

1つ目。長く仕事を得ている人は、単発の作業をこなす人ではなく、「この人に任せると楽だ」と発注側に思わせる関係をつくった人です。商品登録の現場で言えば、指示にない不備を見つけて先に報告する、次回に使えるチェックリストを自分で作って共有する、といった行動です。運営者として見てきた限りでは、こうした行動を取る人は驚くほど少数です。だからこそ差がつきます。技術ではなく、仕事の受け止め方の問題です。

2つ目は手取りの話です。同じ業務でも、間に何社入るかで受け手に残る金額は大きく変わります。中間マージンが乗らない直接取引の現場では、依頼側は同じ予算でより多くの量を頼めるようになり、受け手の手取りは厚くなります。手数料0%という条件は、金額の大小の話に見えて、実質は「同じ労力に対して残る量が違う」という質の話です。商品登録のように単価が低く、量をこなして積み上げる仕事ほど、この差は年間で無視できない金額になります。

そして、20年見てきた実感として書いておきます。60代から在宅ワークを始めて続いている方に共通しているのは、特別なスキルではありません。連絡が早いこと、変更に文句を言わないこと、そして分からないことを分からないと言えること。この3つです。パソコンの操作は後から覚えられます。仕事の姿勢は、これまでの人生で既に持っているはずのものです。そこは自信を持って始めていい部分だと考えています。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年7月27日最終更新:2026年8月5日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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