片付けの資格を取ったあと、整理収納の仕事を自宅から始めるまでの手順


この記事のポイント
- ✓片付けの資格を取ったあと
- ✓整理収納の仕事を自宅から始めるまでの手順を整理しました
- ✓整理収納アドバイザーの2級から1級までの取り方と費用
片付けの資格は、整理収納の考え方を体系的に学べることから、自分の暮らしを整えたい人だけでなく、仕事にしたい人からも関心を集めています。ただ、資格を取ったあとに「何から始めればよいか分からない」「お客様の家に行く仕事は、いきなりは不安」と立ち止まる人も少なくありません。片付けの資格の多くは民間の資格で、取っただけで仕事が入ってくるわけではないからです。
この記事では、片付けの資格を取ったあと、整理収納の仕事を自宅から始めるまでの手順を整理します。代表的な資格である整理収納アドバイザーの2級から1級までの取り方と費用、資格を活かせる仕事の形、実績の作り方、料金とサービスの決め方を順に説明します。開業届の期限、不用品を運ぶときや買い取るときに必要な許可など、始める前に知っておきたい決まりにも触れます。
片付けの資格にはどんなものがあるか
片付けに関する資格は、民間の団体が独自に設けているものがほとんどです。国家資格ではないので、資格がなければ片付けの仕事ができないわけではありません。その一方で、資格があれば、整理収納の考え方を体系的に学んだことを、お客様に示す材料になります。
代表的なのが、一般社団法人ハウスキーピング協会が認定する「整理収納アドバイザー」です。協会の公式サイト(ハウスキーピング協会)によると、有資格者の累計は2026年10月時点で222,605名で、そのうち2級が205,350名、1級が17,255名です。2級は多くの人が取得している一方で、プロとして活動する目安とされる1級まで進む人は1割に届きません。
協会は、整理収納アドバイザーのほかに、掃除の基礎を学ぶ「お掃除スペシャリスト クリンネスト」など、30種類以上の資格講座を設けています。
ほかの団体も、片付けや収納に関する資格を設けています。例えば、日本生活環境支援協会は「収納マイスター」という資格について、次のように説明しています。
整理収納資格・片付け資格の収納マイスターとは、「部屋が片づけられない」などの悩みを整理方法や収納方法によって解決する“収納の達人” です。基本的な収納法から依頼者の要望に合った整理・収納方法を的確に提案できる能力が問われます。資格取得後は、自宅やカルチャースクールなどで講師活動ができます。 出典: nihonsupport.org
このように、資格によって、学べる内容や、取得までの流れ、資格を取ったあとの活動の想定はさまざまです。仕事にすることを考えているなら、取得までの費用と期間だけでなく、取得後にどんな活動を想定した資格なのかを、主催団体の公式ページで確かめてから選びます。
資格を選ぶときに比べたい4つの点
片付けの資格は種類が多いので、仕事にすることを考えている人は、次の4つの点で比べると選びやすくなります。
- 取得までの方法:講座を受けるだけで取れるのか、試験や審査があるのか。試験や審査がある資格は、取得までの手間がかかる分、学んだ内容を確かめられた証になります
- 費用と期間:受講料、試験料、教材の費用を合わせた総額と、取得までにかかる期間。上の級まで進む場合は、そこまでの総額で比べます
- 取得後の活動の想定:主催団体が、資格を取ったあとの活動として何を想定しているか。講師の活動を認めているか、資格の名前を使って講座を開くときの決まりがあるか
- 学びを続ける仕組み:上の級や関連する講座があるか、資格を持つ人どうしの交流や勉強会があるか
特に3つ目は、仕事にするうえで大切な点です。資格によっては、講座を開くために別の認定が必要だったり、資格の名前の使い方に決まりがあったりします。取得してから「思っていた使い方ができなかった」とならないよう、申し込む前に公式ページで確かめるか、主催団体に問い合わせておきます。
整理収納アドバイザーの取り方と費用
整理収納アドバイザーは、2級、準1級、1級の順に進みます。協会の公式ページをもとに、それぞれの取り方と費用を整理します。
| 級 | 取り方 | 受講料など(税込) |
|---|---|---|
| 2級 | 1日の講座を受講する | 24,700円(テキスト代・認定料込) |
| 準1級 | 認定講座を受講する | 36,300円(2級と続けて申し込む場合は割引あり) |
| 1級 | 1次試験(CBTテストセンターで受ける択一式)に合格し、2次審査(面談と、ファシリテイト体験報告書の提出)に合格する | 公式ページで確認 |
2級は、1日の講座を受けると取得できます。講座は全国各地の会場とオンラインで開かれており、自分の好きな時間に学べるWEB講座もあります。2級に続けて準1級を受ける予定がある人向けに、2級の受講日から1週間以内に準1級を申し込むと、2つを合わせた受講料が55,500円(税込)になる組み合わせも用意されています。
1級は、プロの整理収納アドバイザーとして活動するための級と位置づけられています。協会の公式ページでは、1級を取得すれば、整理収納アドバイザーとしてプロの活動ができると説明されています。1次試験は全都道府県にあるCBTテストセンターで受ける択一式の試験で、2次審査では面談を受けたあと、ファシリテイト体験報告書を提出します。ファシリテイトとは、相手の話を聴きながら、相手が自分で片付けの判断ができるように進める手助けのことです。
なお、協会は認定証の形式を変えています。2級は2026年4月の受講分から、1級は2026年10月の2次審査の受験分から、紙やカードの認定証に代わって、Web上で確かめられるデジタルの証明書(オープンバッジ)が発行されています。仕事のプロフィールで資格を示すときに、Web上の証明書を見せられるようになったということです。
費用や取り方は変わることがあるので、申し込む前に協会の公式ページで最新の情報を確かめてください。
資格を活かせる仕事の形
片付けの資格を活かせる仕事は、お客様の家に行く仕事だけではありません。自宅から始められるものも含めて、主な形を整理します。
| 仕事の形 | 内容 | 自宅から始めやすいか |
|---|---|---|
| 訪問の片付けの手伝い | お客様の家に行き、一緒に整理と収納を進める | 移動が必要 |
| オンラインの片付けの相談 | ビデオ通話で部屋を見ながら、整理の進め方を助言する | 始めやすい |
| 講座やセミナーの講師 | 自宅やオンライン、公民館などで片付けの講座を開く | 始めやすい |
| 記事や発信の仕事 | 片付けや収納の記事を書く、SNSで発信する | 始めやすい |
| 企業の仕事の手伝い | 住宅会社や収納用品の会社の企画、資料作り、イベントの補助 | 内容による |
最初から訪問の仕事だけで収入を得ようとすると、移動の時間や、お客様の家に行くことへの不安が大きくなります。自宅から始めやすい仕事で経験と実績を積みながら、訪問の仕事を少しずつ増やしていくと、無理なく仕事の幅を広げられます。
手順1:自分の家と身近な人で実績を作る
資格を取ったら、まず自分の家で、学んだことを実践します。整理収納の考え方は、自分の家で何度も試すことで、お客様に説明できる言葉になります。
次に、家族や友人の家の片付けを手伝わせてもらいます。このときは、仕事と同じ流れで進めると、本番の練習になります。
- 事前に話を聞く:どこに困っているか、どうなりたいか、使える時間はどのくらいか
- 片付けの前の写真を撮る(相手の了承を得てから)
- 一緒に整理を進める:物を出す、分ける、減らす、しまう場所を決める
- 片付けの後の写真を撮る
- 感想を聞く:何が良かったか、何が大変だったか
前後の写真と感想は、仕事の実績として使える材料になります。ただし、相手の家の中の写真は、とても個人的な情報です。実績として公開する場合は、どの写真を、どこに、どんな形で載せるかを具体的に伝えたうえで、了承を得ます。家族の顔や表札、郵便物の宛名、窓からの景色のように、住んでいる人や場所が分かるものが写り込んでいないかも確かめます。
身近な人の家で3件から5件ほど経験すると、自分が得意な場所(台所、子ども部屋、書類の整理など)や、1件にかかる時間が見えてきます。これが、次の手順で料金とサービスを決めるときの土台になります。
手順2:サービスの内容と料金を決める
実績ができてきたら、サービスの内容と料金を決めます。
サービスの内容を絞る
最初から「家中の片付けを何でも手伝います」とすると、1件あたりの時間が読めず、料金も決めにくくなります。身近な人の家で経験した中から、得意な場所や、困っている人が多い場所に絞ってサービスを作ります。例えば次のような形です。
- 台所の収納を見直す(1回3時間)
- 子どもの学用品とおもちゃの置き場所を決める(1回3時間)
- 書類と郵便物の整理の仕組みを作る(オンライン相談1回60分と、後日の確認1回)
- 引っ越し前の荷物の減らし方の相談(オンライン相談1回90分)
料金の決め方
料金は、1時間あたりの料金で決める方法と、サービスごとの料金で決める方法があります。1時間あたりの料金で決める場合は、作業の時間に加えて、移動の時間、事前の打ち合わせ、事後の報告の時間も含めて考えます。訪問の仕事では、交通費を別にいただくのか、料金に含めるのかも決めておきます。
料金の水準は、地域や仕事の内容によって大きく違います。同じ地域で同じような仕事をしている人の料金を調べたうえで、自分の経験と、かかる時間に見合った料金にします。最初は経験を積むために料金を低めにする人もいますが、低すぎる料金で始めると、あとで上げにくくなります。
料金とキャンセルの決まりを文章にする
料金、支払いの方法と時期、キャンセルの扱い(何日前までなら無料か)、追加の作業の料金は、申し込みの前にお客様に文章で示します。口頭だけで決めると、当日になって「聞いていた話と違う」という行き違いが起きやすくなります。
1回の訪問の流れの例
訪問の仕事を始めるときに迷いやすいのが、当日の進め方です。3時間の訪問で台所の収納を見直す場合を例に、流れを示します。
| 時間 | やること |
|---|---|
| 訪問前(数日前) | 困っていること、なりたい状態、当日に使える時間を聞いておく。事前に写真を送ってもらえると準備がしやすい |
| 最初の15分 | 当日の範囲とゴールをお客様と確かめる。壊れやすい物や触れてほしくない物を聞く |
| 次の60分 | 引き出しや棚から物を出し、種類ごとに分ける |
| 次の45分 | 使っている物、使っていない物、迷う物に分け、お客様に判断してもらう |
| 次の45分 | 使う頻度と動線に合わせて、しまう場所を決めて収める |
| 最後の15分 | 片付けた後の状態を一緒に確かめ、戻し方のこつを伝える。手放す物の出し方を案内する |
このように時間の配分を決めておくと、当日に作業が終わらないという事態を避けられます。予定より物が多かった場合は、作業の途中でお客様に伝え、今日はどこまで進めるかを決め直します。終わらなかった部分を次回に回すのか、お客様が自分で進めるのかも、その場で決めておきます。
訪問のあとには、当日の内容と、続けて取り組むとよいことを短い文章で送ると、お客様の満足につながります。次回の申し込みや、知り合いへの紹介のきっかけにもなります。
オンラインの片付け相談の進め方
自宅から始めやすいのが、ビデオ通話を使ったオンラインの片付け相談です。移動がないので、遠方のお客様の相談にも応じられ、子育てや介護をしながらでも時間を調整しやすい形です。
オンラインの相談は、次のような流れで進めます。
- 申し込みのときに、困っている場所の写真を何枚か送ってもらう
- 相談の当日は、お客様にスマートフォンやタブレットで部屋を映してもらい、物の量と置き場所を一緒に確かめる
- どこから手をつけるか、物をどう分けるかの順番を一緒に決める
- 次の相談までに、お客様が取り組むこと(宿題)を1つか2つに絞って決める
- 次の相談で、取り組んだ結果を写真で見せてもらい、次の段階に進む
オンラインの相談では、手を動かすのはお客様自身です。そのため、訪問の仕事以上に、お客様が自分で判断できるように話を聴き、進め方を一緒に考える力が求められます。整理収納アドバイザー1級の2次審査で求められるファシリテイトの経験は、この形の相談でそのまま活きます。
お客様の部屋を画面に映してもらう以上、録画をするかどうか、相談の記録をどう扱うかも、事前に決めて伝えておきます。録画は、お客様の了承がない限り行わないのが基本です。
片付けの講座を自宅やオンラインで開くときの準備
片付けの考え方を、少人数の講座で伝える仕事もあります。自宅の一室、地域の公民館、オンラインなど、開く場所はさまざまです。
講座を開くときは、次の点を準備します。
- 内容:1回90分程度で伝えられる範囲に絞る(例:「引き出し1つから始める整理」「書類の分け方」)
- 対象:子育て中の人、一人暮らしを始める人、親の家の片付けを考えている人など、誰に向けた講座かを決める
- 参加費と支払い方法:事前に払ってもらうか、当日に受け取るかを決める
- 申し込みの受け付け:名前と連絡先など、必要な情報だけを集める
- 資料:配る資料は、資格の講座のテキストをそのまま写さず、自分の言葉で作る
資格の講座で使ったテキストや資料には、主催団体の著作権があります。自分の講座で使う資料は、学んだ考え方をもとに、自分の言葉と自分で撮った写真で作ることが大切です。主催団体によっては、資格の名前を使って講座を開くときの決まりを設けていることもあるので、公式ページで確かめておきます。
講座の最後に、個別の相談の案内をすると、講座に参加した人が、オンラインの相談や訪問の仕事のお客様になることがあります。
手順3:開業届と税金の準備
片付けの仕事を継続して行い、事業として収入を得るなら、税金の手続きも必要になります。
国税庁の案内(個人事業の開業届出・廃業届出等手続)によると、新たに事業を始めた人は「個人事業の開業・廃業等届出書」を、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までに提出します。「開業から1か月以内」という説明を見かけることがありますが、今の国税庁の案内では、提出の時期は開業した年分の確定申告期限までとされています。提出はe-Taxでも行えます。
あわせて、青色申告を選ぶかどうかも考えます。青色申告とは、決められた方法で帳簿をつけて申告すると、税金の計算で控除などの特典を受けられる仕組みのことです。国税庁の案内では、青色申告特別控除は原則55万円で、電子帳簿保存か、e-Taxでの申告を行うと65万円になります。青色申告を始めるには、別に承認の申請が必要です。
会社に勤めながら副業として始める場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているか、届け出が必要かを確かめます。所得税の確定申告が必要になるかどうか、住民税の扱いはどうなるかは、収入の額や働き方によって変わるので、税務署や市区町村の窓口で確かめてください。
手順4:お客様の情報と写真の扱いを決める
片付けの仕事では、お客様の家の中を見て、個人的な物に触れます。お客様の情報の扱いを最初に決めておくことが、信頼につながります。
- 申し込みのときに聞く情報は、連絡先、住所、困っている場所など、仕事に必要なものだけにする
- 片付けの途中で見つけた書類や写真、郵便物は、中身を読まずにお客様に確かめてもらう
- 前後の写真は、撮る前に了承を得て、実績として公開するかどうかを別に確かめる
- 公開する写真から、住んでいる人や場所が分かる情報を取り除く
- 仕事が終わったら、不要になったお客様の情報を適切に削除する
これらを「お客様の情報の扱いについて」として文章にまとめ、申し込みのときに示しておくと、お客様は安心して依頼できます。
片付けの現場で許可が必要になる場面
片付けの仕事をしていると、お客様から「いらなくなった物を持って帰ってほしい」「使わない物を買い取ってほしい」と頼まれることがあります。こうした頼みに応じるには、法律で決められた許可が必要になる場合があります。
不用品を運んで処分する場合
家庭から出るごみは、法律上「一般廃棄物」にあたります。廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第7条(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)では、一般廃棄物の収集や運搬を業として行おうとする人は、その区域を管轄する市町村長の許可を受けなければならないと定めています。お客様の家から出たごみを、仕事として預かって運び、処分する場合は、この許可が必要になるということです。
片付けの仕事では、ごみの処分は、お客様が自治体の決まりに沿って出す形にするか、市町村の許可を持つ業者を案内する形にするのが基本です。粗大ごみの出し方や、自治体の回収の申し込み方を案内するのも、片付けの手伝いの一部になります。
使わない物を買い取る場合
お客様の使わない物を買い取って、それを売る場合は、古物営業法の許可が関わります。古物営業法の第3条(古物営業法)では、古物の売買などの営業を営もうとする人は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならないと定めています。買い取りに応じたい場合は、事前に警察署の窓口で許可について相談します。
どちらも、扱う物や地域、仕事の形によって判断が変わることがあります。不用品の扱いを仕事に含めたいときは、始める前に市町村や警察署の窓口で確かめてください。
けがや物の破損への備え
訪問の片付けでは、重い物を運んだり、高い場所の物を下ろしたりする場面があります。お客様の家の家具や床を傷つけてしまったり、自分がけがをしたりすることもあり得ます。
始める前に、次の点を決めておきます。
- 重い家具の移動や、高い場所での作業は引き受けない、または2人以上で行う
- 作業の前に、壊れやすい物や大切な物がどこにあるかをお客様に確かめる
- 万一の破損に備えて、事業者向けの損害賠償の保険に入るかどうかを検討する
- 破損が起きたときの対応(すぐにお客様に伝える、写真を撮る、保険会社に連絡する)を決めておく
保険の内容や補償の範囲は商品によって違うので、加入を考える場合は、保険会社や代理店に、片付けの仕事の内容を具体的に伝えて確かめます。
片付けの仕事で起きやすい行き違いと防ぎ方
片付けの仕事では、お客様の物と気持ちに深く関わる分、行き違いも起きやすくなります。よくある場面と、防ぎ方を整理します。
物を手放す判断をめぐる行き違い
片付けの手伝いで最も気をつけたいのが、物を手放すかどうかの判断です。手伝う側が「これはもう使わないでしょう」と決めてしまうと、あとでお客様が後悔したり、不満を持ったりすることがあります。手放すかどうかは、必ずお客様自身に決めてもらいます。手伝う側の役割は、判断しやすいように物を分け、選ぶための問いかけをすることです。
家族の物をめぐる行き違い
依頼したのが家族の1人でも、家の中には、ほかの家族の物があります。依頼した人の判断だけで、ほかの家族の物を動かしたり手放したりすると、家族の間でもめごとになることがあります。家族の物は、その持ち主に確かめてから扱う、という決まりを最初に伝えておきます。
作業の範囲をめぐる行き違い
「台所の収納を見直す」と決めていたのに、当日になって「ついでにリビングも」と頼まれることがあります。時間に余裕があれば応じることもできますが、追加の作業にどれだけ時間がかかり、料金がどうなるかを、その場で伝えてから始めます。範囲が広がるたびに曖昧なまま引き受けると、時間も料金も合わなくなります。
片付けた状態が続かないという不満
片付けた直後はきれいでも、数週間で元に戻ってしまうと、お客様は「頼んだ意味がなかった」と感じます。片付けの最後に、物を戻す場所と、戻し方のこつを一緒に確かめておくと、状態が続きやすくなります。必要に応じて、1か月後の確認の相談を料金に含めておくのも1つの方法です。
学びを続ける・ほかの資格と組み合わせる
片付けの仕事を続けるには、資格を取ったあとも学びを続けることが大切です。整理収納アドバイザーなら、2級から準1級、1級へと進むことで、お客様の家で実際に片付けを手伝う力を段階的に身に付けられます。
ハウスキーピング協会は、掃除の基礎を学ぶ「お掃除スペシャリスト クリンネスト」など、ほかの資格講座も設けています。片付けと掃除は、お客様の困りごととして一緒に出てくることが多いので、組み合わせると提案の幅が広がります。
ほかにも、暮らしの困りごとに関わる分野として、親の家の片付けや、引っ越し、住まいの見直しなどのテーマがあります。こうしたテーマを深めると、特定の場面に強い専門家として、お客様に選ばれやすくなります。どの資格を組み合わせるにしても、主催団体の公式ページで、学べる内容と取得後の活動の想定を確かめてから選びます。
お客様を集める方法
実績とサービスの準備ができたら、お客様を集めます。自宅から始める人に向いている方法は次のとおりです。
- 身近な人からの紹介:実績づくりで手伝った家族や友人に、知り合いを紹介してもらう
- SNSでの発信:片付けの考え方や、収納の工夫を発信する。前後の写真は了承を得たものだけを使う
- 自分のWebサイトやプロフィールのページ:サービスの内容、料金、申し込みの方法、情報の扱いをまとめる
- 地域の講座:公民館やカルチャースクールで、片付けの講座を開き、個別の相談につなげる
- 仕事の仲介サイト:片付けの記事の執筆や、オンラインの相談の仕事を探す
最初から多くの方法に手を広げると、発信の手間で疲れてしまいます。自分が続けやすい方法を1つか2つ選び、3か月ほど続けてから、効果を見て見直します。
1年目の進め方の目安
資格を取ってから、整理収納の仕事を自宅から始めるまでの1年目の進め方の目安を、段階ごとに示します。期間は人によって大きく違うので、あくまで順番の目安として使ってください。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 最初の1か月から2か月 | 自分の家で学んだことを実践する。前後の写真を残す |
| 次の2か月から3か月 | 家族や友人の家で3件から5件ほど手伝い、流れと時間の感覚をつかむ |
| 次の1か月 | 得意な場所に絞ってサービスと料金を決め、案内の文章と情報の扱いの説明を作る |
| 次の数か月 | オンラインの相談や記事の仕事など、自宅から始めやすい仕事で最初のお客様を迎える |
| その後 | 実績と紹介をもとに、訪問の仕事や講座に広げる。必要に応じて上の級に進む |
大切なのは、最初から収入の目標を高く置きすぎないことです。片付けの仕事は、紹介や口コミで少しずつ広がることが多く、最初の数か月は経験を積む期間と考えたほうが、気持ちに余裕を持って続けられます。仕事が増えてきたら、1件あたりの時間と料金を見直し、無理なく続けられる件数に調整します。
事業として続ける見通しが立ったら、手順3で触れた開業届の提出や、青色申告の承認の申請を進めます。帳簿は、最初のお客様を迎えた月からつけ始めておくと、確定申告の時期に慌てずに済みます。
書く仕事から始めるという選択肢
お客様の家に行く仕事にまだ不安がある人には、片付けや収納の記事を書く仕事から始める道もあります。住宅、家具、収納用品、暮らしの情報を扱うWebサイトでは、片付けの知識がある書き手が求められることがあります。
書く仕事では、資格で学んだ考え方を、読む人が実践できる手順に置き換える力が求められます。例えば、「物を減らしましょう」と書くだけでなく、「まず引き出しを1つだけ空にして、中の物を、使っている物、使っていない物、迷う物の3つに分ける」のように、具体的な動作で書けると、読む人に役立つ記事になります。
書く仕事の実績のまとめ方は、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で紹介しています。文字単価の上げ方は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】で整理しています。片付けの資格と書く力を組み合わせると、得意な分野を持つ書き手として、継続した仕事につながりやすくなります。
在宅の仕事を長く見てきた立場から見る、片付けの仕事の続け方
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた中で見えてきたのは、資格を活かして長く仕事を続けている人ほど、資格の名前よりも、お客様との約束の守り方で信頼を得ているという傾向です。決めた時間に来る、決めた範囲の作業をきちんと終える、お客様の情報を外に出さない。片付けの仕事は、お客様の暮らしの内側に入る仕事なので、こうした基本の積み重ねが、紹介やリピートにつながります。
中間の手数料がかからない直接取引で仕事を受けると、同じ料金でも受け手の手取りは厚くなります。その分、料金の決め方、キャンセルの決まり、情報の扱いといった、仕事の土台を自分で整える必要があります。この記事の手順のように、実績づくり、サービスと料金、税金の手続き、許可の確認を順に進めておくと、仕事が増えても慌てずに済みます。
お客様への案内文、料金表、情報の扱いの説明など、片付けの仕事では文書を書く場面も意外に多くあります。仕事の文書を正しく書く力を示すビジネス文書検定は、こうした文書を整える場面で役立ちます。片付けの資格を取ったあとは、資格を入り口にして、自分に合った仕事の形を一歩ずつ作っていくことが、長く続けるための近道です。
よくある質問
Q. 片付けの資格がないと整理収納の仕事はできませんか?
片付けに関する資格の多くは民間の資格で、資格がなければ仕事ができないというものではありません。ただし、資格を取ると、整理収納の考え方を体系的に学んだことをお客様に示す材料になります。仕事にするなら、資格に加えて、実績づくりやサービスの準備を進めることが大切です。
Q. 整理収納アドバイザーは何級を取れば仕事にできますか?
ハウスキーピング協会は、1級を取得すれば整理収納アドバイザーとしてプロの活動ができると説明しています。1級は2級と準1級の講座を受けたあと、CBTの1次試験と、面談と報告書による2次審査に合格して取得します。2級だけでも、記事の執筆や自分の暮らしでの実践など、学んだことを活かす場面はあります。
Q. お客様の不用品を持ち帰って処分してもよいですか?
家庭から出るごみの収集や運搬を業として行うには、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、市町村長の許可が必要です。許可がない場合は、お客様が自治体の決まりに沿って出す形にするか、許可を持つ業者を案内します。扱いに迷うときは、市町村の窓口で確かめてください。
Q. 副業で片付けの仕事を始めるとき、開業届はいつまでに出しますか?
国税庁の案内では、個人事業の開業届は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までに提出するとされています。会社に勤めながら始める場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかも確かめます。確定申告や住民税の扱いは収入や働き方で変わるので、税務署や市区町村の窓口で確認してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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