Tabiqの個人情報漏えいのおそれ|宿泊者1,060,338人の顔写真・署名・本人確認書類の画像 対象と確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓Tabiqの情報漏洩について
- ✓株式会社リクリエの2026年6月30日と9月17日の公表を整理
- ✓電子チェックインのクラウドストレージの設定不備で
Tabiqの情報漏洩について、ホテルの電子チェックインシステム「Tabiq」を提供する株式会社リクリエは、2026年6月30日付のお知らせで、利用者の本人確認書類の画像などを保存していたクラウドストレージ(Amazon S3)の設定に不備があり、外部から第三者がアクセスできる状態になっていたと公表しました。対象は2020年1月20日から2026年5月14日までに取得した情報で、人数は1,060,338人、種類は顔の写真、署名の画像、パスポートや運転免許証などの本人確認書類の画像です。予約情報やクレジットカード情報は外部からアクセスできる状態になっていなかったとされています。2026年11月1日時点で最新の9月17日のお知らせでは、第三者機関の調査で画像データが外部へ流出した事実は確認されておらず、二次被害も確認されていないとされ、対象のホテルの一覧も示されました。 Tabiqでチェックインしたことがある人がまずすることは、9月17日のお知らせの別紙で、泊まったホテルが一覧にあるかを確かめることです。 そのうえで、リクリエや宿泊施設、公的機関を名乗ってパスワードを聞いたりお金を求めたりする連絡には応じず、不安があれば専用の窓口に相談します。
この記事は、2026年11月1日時点で株式会社リクリエの公式サイトの「お知らせ」に掲載されている2つの発表と、その正式な公表文を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の件数や推測は入れていません。
Tabiqの情報漏洩で何が起きたのか
Tabiqは、ホテルなどの宿泊施設で、宿泊者のチェックインの手続きを電子的に行うための電子チェックインシステムです。発表によると、利用者の顔の写真、署名の画像、本人確認書類の画像などが、クラウドストレージに保存されていました。クラウドストレージとは、インターネット上の保管場所にデータを預けるサービスのことで、今回はAmazonが提供するAmazon S3が使われていました。
発表の骨子は次のとおりです。
- 2026年5月13日に、クラウドストレージに保管していた本人確認書類の画像などの一部が、外部から第三者がアクセスできる状態になっていたことが分かった
- 原因は、クラウドストレージの設定の不備
- 外部からのアクセスを遮断する措置は、6月30日のお知らせでは5月14日に完了、9月17日のお知らせでは5月15日までに完了と書かれている
- 対象は、2020年1月20日から2026年5月14日までに取得した情報、1,060,338人
- 対象は画像データだけで、予約情報やクレジットカード情報などは対象ではない
- 第三者機関の調査で、画像データが外部へ流出した事実は確認されておらず、二次被害も確認されていない(9月17日時点)
遮断の日付は、2つのお知らせで1日違っています。この記事では、どちらかに決めずに、それぞれのお知らせの書き方のまま載せています。
「アクセス可能な状態となっていた」「個人情報漏えいの恐れ」という言い方は、会社の発表そのものの表現です。画像が実際に持ち出されたと確定したわけではありません。ただ、本人確認書類の画像は、ほかの漏えいの件より重い情報なので、自分が対象かどうかを確かめ、備えておくことに意味があります。
公表の経緯と、それぞれの発表で分かったこと
日付順に並べます。
| 日付 | 出来事・発表 | 分かったこと |
|---|---|---|
| 2026年5月13日 | (発覚) | クラウドストレージの画像データの一部が、外部から第三者がアクセスできる状態になっていたことが判明 |
| 2026年5月14日(9月17日のお知らせでは5月15日まで) | (遮断) | 画像データへの外部からのアクセスを遮断する措置を完了 |
| 2026年5月18日 | (報告) | 個人情報保護委員会に速報 |
| 2026年6月12日 | (報告) | 第三者機関による調査の結果を踏まえ、個人情報保護委員会に確報 |
| 2026年6月30日 | 「Tabiq」における個人情報の取り扱いに関するお知らせとお詫び | 対象の期間、人数、種類、原因、再発防止策、窓口。個別通知を準備中 |
| 2026年9月17日 | ご宿泊時のチェックインシステムにおける個人情報漏えいの恐れに関するお詫びとご報告 | 取引先各社としての公表を兼ねる。別紙で取引先とホテルの一覧。画像データが外部へ流出した事実は確認されていない。7月までに対策を概ね完了 |
速報と確報とは、個人情報保護委員会への報告の段階のことです。漏えいなどが分かったらまず速やかに速報を出し、調べた結果がまとまったら確報を出す、という順番になっています。
6月30日のお知らせは、公式サイトの一覧では2026年6月29日の日付で掲載され、本文には2026年6月30日と書かれています。この記事では、本文の日付に合わせて6月30日としています。
9月17日のお知らせで大事なのは、「お取引様各社(別紙参照)としての公表を兼ねる」と書かれている点です。Tabiqを使っていたホテルの運営会社が、それぞれ別に公表する代わりに、リクリエのお知らせがその公表も兼ねているということです。自分が泊まったホテルの名前は、このお知らせの別紙で確かめます。
本事象に関し、第三者機関による調査を実施いたしましたが、画像データが外部へ流出した事実は確認されておらず、また、画像データが第三者に不正に取得され、悪用された等の二次被害の発生は確認されておりません。 出典: 株式会社リクリエ「ご宿泊時のチェックインシステムにおける個人情報漏えいの恐れに関するお詫びとご報告」
外部からアクセスできる状態だった情報と、含まれない情報
対象の情報は、6月30日のお知らせで次のように示されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象期間 | 2020年1月20日から2026年5月14日までの間に、リクリエが取得した情報 |
| 対象人数 | 1,060,338人 |
| 対象の情報の種類 | 利用者の顔の写真、署名の画像、パスポートや運転免許証などの本人確認書類の画像 |
| 対象ではない情報 | 予約情報、クレジットカード情報など、画像データ以外の情報 |
9月17日のお知らせでも、外部からアクセスできる状態になっていた情報にクレジットカード情報は含まれていないと、あらためて書かれています。
対象は画像だけですが、本人確認書類の画像には、書類そのものに書かれている情報がそのまま写っています。一般に、運転免許証には氏名、生年月日、住所、顔写真、免許証の番号などが、パスポートには氏名、生年月日、国籍、旅券番号、顔写真などが載っています。どの書類を登録したかは人によって違い、発表にも書類ごとの件数は書かれていません。自分がチェックインのときにどの書類を使ったかを思い出しておくと、この先の備えを選びやすくなります。
顔の写真と署名の画像が対象に入っていることも、ほかの漏えいの件と違う点です。顔の写真は、本人確認書類の写真と並べることで、同じ人だと分かってしまいます。署名の画像は、手書きの署名の形が分かります。
原因と、会社の対応
原因は、クラウドストレージ(Amazon S3)の設定の不備とされています。
本事象は、当社が利用するクラウドストレージ(Amazon S3)の設定の不備があったことにより発生いたしました。 出典: 株式会社リクリエ「「Tabiq」における個人情報の取り扱いに関する お知らせとお詫び」
クラウドストレージの保管場所は、ふつうは許された人だけが見られるように設定します。その設定が正しくないと、保管場所のアドレスを知った第三者が、外から中身を見られる状態になります。どの設定がどう誤っていたかまでは、発表には書かれていません。
利用者の立場から見ると、今回の件は、誰かがシステムに侵入したというより、保管場所の鍵がかかっていない状態だった、という形に近いものです。発表でも「不正アクセス」ではなく「設定に不備があり、外部から第三者がアクセス可能な状態となっていた」と書かれています。このため、攻撃者がパスワードを破った、ウイルスを仕込んだ、といった話ではありません。
その一方で、鍵がかかっていない状態だった間に、実際に誰かが中を見たかどうかは、記録が残っていなければ確かめようがありません。リクリエは第三者機関による調査をしたうえで、画像データが外部へ流出した事実は確認されていないとしています。ここでは、その発表をそのまま受け取り、利用者の側では悪用されたときに早く気づける形を整える、という順番で考えます。
6月30日のお知らせでは、5月14日の遮断に加えて、次の再発防止策を実施または進めているとされています。
- システムの権限の厳格化と監査。すべての利用者と権限の設定を棚卸しし、保管場所ごとの公開の設定を見直し、必要最小限の権限で設計し直した
- 監視の体制の強化。アクセスの記録を取って後から追える状態にし、クラウドの設定の診断や、脅威を見つけるサービスを使うようにした
- システムの安全性の向上。弱いところを調べる診断をし、機密の情報を非公開にして非公開の保管場所へ移すなど、アプリケーションの作りを見直している
- 運用の流れの改善。社内のセキュリティのレビューを強め、本番の操作や設計書を作って共有する開発の流れに変えた
また、5月14日に外部からのアクセスを遮断する措置をしたあと、外部からのアクセスの記録は確認されていないとされています。9月17日のお知らせでは、2026年7月までに、第三者機関からの改善の提案を踏まえたセキュリティの体制の見直しと対策の強化を、おおむね終えたと書かれています。
補償やお詫びの品についての記載は、2つのお知らせのどちらにもありません。発表に無いことは、この記事でもあるとは書きません。
対象のホテルの一覧
9月17日のお知らせの正式な公表文(PDF)には、別紙として「お取引先様一覧」が付いています。取引先の会社の名前と、ホテルの名前が並んでいます。2026年11月1日時点で確かめた一覧の内容を、ホテルの名前を中心に整理します。
| 取引先 | ホテルの名前 |
|---|---|
| 株式会社杉桧下 | GRAND BASE 広島駅前 |
| 株式会社光花 | GRAND BASE 広島平和公園前 |
| 株式会社友和 | GRAND BASE 広島光町 |
| 株式会社善徳丸 | GRAND BASE 長崎中町 |
| 株式会社 NextSTAY | GRAND BASE HAKATA-1、GRAND BASE 博多シティ、GRAND BASE 博多ベイ、GRAND BASE 薬院大通り、GRAND BASE クレイン、GRAND BASE イオラニ |
| 株式会社 NextSTAY | GRAND BASE 別府、GRAND BASE 別府駅、GRAND BASE 別府駅前、GRAND BASE 別府駅東、BEPPU RIKYU、Cocolie BEPPU、Ecol 別府 |
| 株式会社 NextSTAY | GRAND BASE 浦上、GRAND BASE 幸町、GRAND BASE 長崎シティ、GRAND BASE 長崎、アンビエラ銅座、アンビシア佐世保 |
| 株式会社 NextSTAY | GRAND BASE 鹿児島、GRAND BASE 鹿児島天文館、GRAND BASE 鹿児島中央、ナインステイツかごしま |
| 株式会社 NextSTAY | GRAND BASE 門司港、GRAND BASE 門司 和、Fukuoka 門司港 STAY、GRAND BASE 唐津駅南 |
| 株式会社 NextSTAY | GRAND BASE 岡山駅前、GRAND BASE 倉敷中央、GRAND BASE 大須、GRAND BASE 名古屋駅西、GRAND BASE 高松 |
| 株式会社 TENT | ENISIA BASE かごんま、HOTEL IORI、HOTEL SHUTEC、THE LOFT INN FUKUOKA、THE LOFT INN HAKATA、THE LOFT INN NAGASAKI、WISTERIA、住吉の宿 結び |
| 有限会社ドクターズ FP | CocoConne 福岡西新 |
| 株式会社南栄開発 | ホテル クロスベース鳥栖駅前 |
| 合同会社イシモトコーポレーション | GRACE STAY 広島平和公園 |
一覧は、9月17日のお知らせの本文にあるリンクから、正式な公表文のPDFで見られます。ホテルの名前は、PDFの記載をもとにしています。泊まったホテルの名前が似ているときは、PDFの一覧で正確な名前を確かめてください。
ホテルの運営会社からの連絡を待っている人もいるはずですが、9月17日のお知らせは、取引先各社としての公表を兼ねると書かれています。そのため、一覧のホテルの運営会社が、別に同じ内容のお知らせを出しているとは限りません。泊まったホテルの公式サイトにお知らせが見当たらなくても、それだけで対象から外れたとは考えず、リクリエのお知らせで確かめます。
注意したいのは、6月30日のお知らせでは「委託元様へのご報告」と書かれていて、9月17日のお知らせでは取引先各社の一覧が示された、という順番です。対象の1,060,338人が、この一覧のホテルごとに何人ずつなのかは、発表には書かれていません。また、Tabiqを使っていても、この一覧に名前が無いホテルについては、発表から読み取れることはありません。気になる人は、専用の窓口に問い合わせます。
自分が対象かを確かめる方法
チェックインのときに何を登録したかを思い出すのは、意外と難しいものです。手がかりになるのは次のような点です。
- フロントに人がいないホテルや、画面でチェックインの手続きをしたホテルだったか
- チェックインのときに、カメラで顔を撮られたり、書類をかざしたりした覚えがあるか
- 画面に指やペンで名前を書いた覚えがあるか
- 外国から来た人と一緒に泊まり、パスポートを読み取ったことがあるか
一覧にあるホテルの多くは、九州、中国、四国、東海の各地にあります。出張や旅行でこれらの地域に泊まったことがある人は、予約サイトの履歴でホテルの名前を確かめておくと確実です。
対象かどうかは、次の順番で確かめます。
- 2020年1月20日から2026年5月14日までに泊まったホテルを思い出す。予約サイトの予約の履歴や、メールの予約確認を見ると分かります
- そのホテルが、上の一覧(9月17日のお知らせの別紙)にあるかを見る
- チェックインのときに、画面で顔の写真を撮ったり、本人確認書類を読み取ったり、署名をしたりしたかを思い出す
- 個別の通知が届いていないかを見る。6月30日のお知らせでは、対象の利用者への個別の通知の準備を進めているとされています
- はっきりしなければ、専用の窓口にメールで問い合わせる
個別の通知が、いつ、どんな形(メールか郵便か)で届くのかは、2つのお知らせのどちらにも書かれていません。通知を待つだけでなく、泊まったホテルの名前で自分から確かめておくと安心です。
問い合わせるときは、泊まったホテルの名前と、泊まった時期を書いておくと、やり取りが早く済みます。本人確認書類の画像や番号を、問い合わせのメールに付けて送るのは避けます。
顔の写真と住所が写った書類が含まれることの意味
今回の対象には、本人確認書類の画像に加えて、顔の写真そのものが入っています。顔の写真と、書類に書かれた氏名が並ぶと、写真の人が誰なのかが分かってしまいます。SNSに自分の顔写真を載せている人は、同じ人だと結びつけられやすくなります。
発表では、画像が外部へ流出した事実は確認されていないとされています。そのうえで、念のため気をつけておくとよいのは次のような点です。
- 自分の名前で検索して、心当たりのないSNSのアカウントやプロフィールが無いかをときどき見る
- 自分の顔写真を使ったアカウントを見つけたら、そのSNSのなりすましの報告の窓口から報告する
- SNSで、本名と顔写真と住んでいる地域が同時に分かる載せ方をしていないか見直す
運転免許証の画像には、通常、住所も写っています。免許証を登録した人は、住所を知っている相手からの郵便や訪問にも気をつけます。役所や宿泊施設、配送の会社などを名乗る郵便で、心当たりがないものは、書かれた連絡先ではなく公式サイトで調べた番号に確かめます。住所が出回ったときに起きやすいことと備える順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で詳しく説明しています。
本人確認書類の画像は、メールアドレスやパスワードと違って、自分の側で「変更」して無効にすることができません。番号や住所を変えるには、書類の再発行や引っ越しのような大きな手続きが要ります。だからこそ、悪用されたときに早く気づける形を整えておくことが、現実的な備えになります。
本人確認書類の画像が対象になったときにすること
対象の人がすることは、どの書類の画像を登録したかで変わります。すぐに書類を作り直す必要があるとは、発表には書かれていません。発表では流出の事実は確認されていないとされているので、まずは悪用されたときに気づける形を整えておくことが中心になります。
| 登録した書類 | 気をつけること | できること |
|---|---|---|
| 運転免許証 | 免許証の画像を使ったなりすまし。たとえば、本人確認書類の画像の送付だけで申し込めるサービスでの、勝手な契約や口座の開設 | 身に覚えのない契約やクレジットカードの申し込みの通知、郵便が届いていないかを見る。届いたらその会社に連絡する |
| パスポート | 旅券番号や国籍を使った、渡航の手続きや入国の手続きを装う連絡 | 航空会社や大使館、入国の手続きを名乗る連絡は、公式サイトで調べた連絡先で確かめる |
| 顔の写真と署名 | 本人らしく見せるための材料として使われること | 自分の写真や名前を使ったSNSのアカウントが作られていないか、ときどき検索する |
運転免許証の情報が漏れたときに起きやすいことと、再発行を考える場面は、免許証の情報が漏洩したら|再発行は必要かと悪用を防ぐためにすること 2026で詳しく説明しています。
身に覚えのない申し込みに気づくには、次のような手がかりがあります。
- 心当たりのないクレジットカードやローンの審査の結果、カードそのものが郵便で届く
- 心当たりのない携帯電話の契約や、端末の代金の請求が届く
- 申し込んだ覚えのないサービスから、本人確認の完了のメールが届く
届く連絡を待つだけでなく、自分から確かめる方法もあります。クレジットカードやローンの契約は、信用情報機関と呼ばれる機関に記録されていて、本人が開示を求めると、自分の名前でどんな契約があるかを確かめられます。心当たりのない契約が見つかれば、勝手に申し込まれた手がかりになります。開示の方法や費用は機関ごとに違うので、それぞれの公式サイトで確かめてください。
携帯電話の契約は、各社の店舗や会員のページで、自分の名前の契約の一覧を確かめられることがあります。身に覚えのない回線があれば、その会社の公式の窓口に連絡します。
こうした連絡が届いたら、書かれた連絡先ではなく、その会社の公式サイトで調べた窓口に連絡します。お金の被害が出ているときは、最寄りの警察署にも相談します。
リクリエや宿泊施設を名乗る連絡への備え
9月17日のお知らせは、この件に関連して、リクリエから利用者にメールや電話などでパスワードを問い合わせたり、お金を請求したりすることは一切ないと明記しています。6月30日のお知らせにも、パスワードの変更やお金の支払いを求めることはないと書かれています。
このため、次のような連絡は、本物ではないと考えてよいということです。ここに挙げたのは、見分け方を説明するための例です。
- 「Tabiqの情報漏えいの件で、本人確認のためパスワードを教えてください」というメールや電話
- 「漏えいの補償金をお支払いするので、口座番号を入力してください」というSMS
- 「画像の削除の手続きに手数料がかかります」という連絡
- 宿泊施設を名乗り、「チェックインの書類が流出したので、再登録してください」とリンクに誘うメッセージ
9月17日のお知らせは、リクリエや宿泊施設、公的機関などを名乗る不審な連絡があったら十分に注意し、少しでも不審に思ったら相手の要求に応じずに専用の窓口に相談するよう呼びかけています。窓口に相談するときも、届いた連絡に書かれた連絡先ではなく、公式サイトに載っている窓口のアドレスを使います。
偽の連絡で一番使われやすいのは、補償や返金を装う形です。お金をもらえる話にはつい応じたくなりますが、2026年11月1日時点の発表には補償の記載はありません。補償の話が先に来たら、まず疑ってください。
2026年11月1日時点で分かっていないこと
2つのお知らせで多くのことが分かりましたが、書かれていないことも残っています。分からないことを推測で埋めないために、書かれていないことをはっきりさせておきます。
- 外部からアクセスできる状態が、いつから続いていたのか
- 1,060,338人のうち、どの書類の画像が何件あったか
- 一覧のホテルごとの対象の人数
- 個別の通知を、いつ、どんな形で送るのか、すでに送ったのか
- 補償やお詫びの有無
1つ目は、対象期間が2020年1月20日からとされていますが、これは「取得した情報」の期間であって、外部からアクセスできる状態になっていた期間とは書かれていません。この2つを混ぜて読まないように注意します。
補償については、発表に記載がないので、この記事でもあるとは書きません。ほかの会社の事案で補償がどう扱われてきたかを知りたい人は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026が参考になります。今回の件でどうなるかは、リクリエの続報を待つしかありません。
リクリエは、9月17日のお知らせで、今後も継続的に検討と改善を図るとし、関係する法令に基づいて関係当局への報告を含めた対応を進めているとしています。続報は、リクリエの公式サイトの「お知らせ」に出るはずなので、ときどき確かめてください。
問い合わせ窓口
窓口は、2つのお知らせで書き方が違います。どちらも公式に載っているものをそのまま書きます。
| 発表 | 窓口 | メールアドレス | 受付時間 |
|---|---|---|---|
| 2026年6月30日 | 「Tabiq」における個人情報の取り扱いに関するお問い合わせ窓口(株式会社リクリエ インシデント対策本部) | [email protected] | 9時00分から17時30分(土曜、日曜、祝日を除く) |
| 2026年9月17日 | お客様専用お問い合わせ窓口 | [email protected] | 9時00分から17時30分(土曜、日曜、祝日を除く) |
2026年11月1日時点で一番新しい案内は、9月17日のお知らせの「お客様専用お問い合わせ窓口」です。問い合わせのメールでは、件名に「Tabiqの件」と、泊まったホテルの名前を入れておくと、窓口の側でも用件が分かりやすくなります。本文には、泊まった時期と、チェックインのときに登録したと思われる書類の種類を書きます。書類の番号や画像は書かずに送ります。電話番号は、どちらのお知らせにも書かれていません。問い合わせが集中したときは、返信までに時間がかかる場合があるとされています。
外国から来た宿泊者と、家族で泊まった人のこと
対象の書類にパスポートが含まれていることから、外国から来て日本のホテルに泊まった人も対象に入っている可能性があります。9月17日のお知らせには英語版の公表文も用意されていて、お知らせの本文からPDFで見られます。外国の知人や取引先をホテルに案内したことがある人は、英語版があることを伝えておくと親切です。
外国から来た人は、日本の報道やお知らせに触れる機会が少なく、この件を知らないままのこともあります。日本での滞在中に知り合った人や、来日の手配をした取引先がいれば、ホテルの名前と時期を伝え、英語版の公表文と窓口のアドレスを案内しておくと、本人が自分で確かめられます。
家族や友人と一緒に泊まったときは、代表者だけでなく、一緒にチェックインした人の書類や顔の写真も登録した場合があります。誰の分を登録したかは、チェックインのときの手続きによって違います。一緒に泊まった人にも、ホテルの名前と泊まった時期を伝えておくと、それぞれが自分で確かめられます。
在宅で仕事をする人が気をつけること
出張や取材で地方のホテルに泊まる在宅ワーカーやフリーランスは、宿泊のたびに本人確認書類を示す機会があります。在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿、原稿、デザインのデータなどを預かる立場になることもあります。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、本人の数が1,000人を超える漏えい等を挙げ、その例に「システムの設定ミス等によりインターネット上で個人データの閲覧が可能な状態となり、当該個人データに係る本人の数が1,000人を超える場合」を示しています。今回の件は、まさにこの例に近い形です。設定の誤りは、大きな会社だけでなく、個人でクラウドストレージを使う人にも起こりうることです。
業務委託で個人情報を扱う人が、自分のクラウドストレージの共有設定を誤って、預かった情報を外から見られる状態にしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐに取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。
今回の件をきっかけに、仕事で使うクラウドストレージについて次の点を見直しておくと安心です。
- 共有のリンクを「リンクを知っている全員」にしたままのフォルダが残っていないか
- 取引先から預かったデータを、仕事が終わったあとも共有の状態で残していないか
- 本人確認書類の画像など、重い情報を受け取ったときの保存先と、削除する時期を決めているか
- 仕事のアカウントに多要素認証を設定しているか
在宅で働く人は、本人確認書類の画像を渡す側になることもあります。業務委託の契約や報酬の支払いの手続きで、取引先から身分証の画像を求められる場面です。そのときは、何のために必要なのか、どこに保存され、いつ削除されるのかを確かめてから渡すと安心です。メールに画像を添付して送るよりも、取引先が指定した方法で渡すほうが、相手の側でも管理しやすくなります。
また、自分が受け取る側になったときは、要らなくなった画像を早めに削除します。今回の件のように、保存している期間が長いほど、何かあったときの対象の範囲は広がります。今回の対象期間が6年以上にわたっていたことは、預かる側が自分の保存期間を見直すきっかけにもなります。
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。共有の設定を仕事の終わりに見直す、要らなくなったデータは削除する、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。
情報を守る知識を仕事に生かす
情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、クラウドの設定の点検の手伝い、社員向けのセキュリティの研修資料の作成、顧客向けの注意喚起の文面づくりなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を公式の発表から正確に読み取り、「何が対象で何が対象でないか」「利用者は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。
セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のクラウドとアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
Tabiqの件は、2026年11月1日時点で、9月17日のお知らせで対象のホテルの一覧が示され、画像データが外部へ流出した事実も二次被害も確認されていない段階です。2020年1月20日から2026年5月14日に一覧のホテルに泊まった人は、どの書類を登録したかを思い出し、身に覚えのない申し込みの通知に気をつけ、パスワードやお金を求める連絡には応じず、続報はリクリエの公式サイトのお知らせで確かめてください。
よくある質問
Q. Tabiqの件で、クレジットカード情報は漏れていますか?
株式会社リクリエの2026年6月30日と9月17日のお知らせでは、外部からアクセスできる状態になっていたのは画像データだけで、予約情報やクレジットカード情報は含まれていないとされています。対象は顔の写真、署名の画像、パスポートや運転免許証などの本人確認書類の画像です。
Q. 自分が泊まったホテルが対象かどうかは、どう確かめますか?
9月17日のお知らせの正式な公表文(PDF)の別紙に、取引先とホテルの一覧が載っています。2020年1月20日から2026年5月14日に泊まったホテルが一覧にあるかを確かめてください。一覧に無いホテルや、はっきりしない場合は、お客様専用お問い合わせ窓口([email protected])に問い合わせます。
Q. 運転免許証やパスポートは作り直したほうがよいですか?
発表には、書類を作り直すよう求める記載はありません。9月17日時点で、画像データが外部へ流出した事実と二次被害は確認されていないとされています。身に覚えのない契約や申し込みの通知が届いていないかに気をつけ、気になる場合は、それぞれの書類を発行した窓口に相談します。
Q. リクリエから補償の連絡が来ましたが、本物ですか?
2026年11月1日時点のお知らせに、補償の記載はありません。また、リクリエは、この件でメールや電話などによりパスワードを問い合わせたり、お金を請求したりすることは一切ないと明記しています。口座番号の入力や手数料の支払いを求める連絡には応じず、公式サイトに載っている窓口に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方