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スマレジECへの不正アクセス|リピート・B2Bの4社 顧客情報が閲覧・取得された可能性 2026

@SOHO編集部
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スマレジECへの不正アクセス|リピート・B2Bの4社 顧客情報が閲覧・取得された可能性 2026

この記事のポイント

  • ✓スマレジの情報漏洩について
  • ✓2026年9月25日の公式発表をもとに整理
  • ✓スマレジEC・リピートとスマレジEC・B2Bを使う4社の環境で

スマレジの情報漏洩について、株式会社スマレジは2026年9月25日、通販の仕組みを提供するサービス「スマレジEC・リピート」と「スマレジEC・B2B」の一部の利用企業の環境に、第三者による不正アクセスがあったと発表しました。影響を受けた可能性があるのは、この2つのサービスを使う4社の環境で、その環境に保存されていた顧客情報(会社名、氏名、電話番号、住所、メールアドレス、購入回数など)や受注情報、管理者のログインIDなどが、閲覧または取得された可能性があるとされています。クレジットカード情報は、スマレジのシステムに保持しない仕様のため対象に含まれていません。 通販で買い物をした人がまずすることは、買った店から届く連絡を確かめ、店やスマレジを装ったメールや電話でパスワードやカード番号を答えないことです。スマレジECで店を運営している事業者は、スマレジから個別の連絡が来ているかを確かめてください。 2026年11月1日時点で、続報は公式サイトに掲載されていません。スマレジEC・B2BとスマレジEC・リピートのお知らせ一覧、株式会社スマレジのお知らせ一覧を開き、9月25日の発表のあとに本件の続報や訂正が出ていないことを確かめています。

この記事は、スマレジの公式発表「スマレジECにおける不正アクセスについて」を2026年11月1日に開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。スマレジのPOSレジ本体のサービスや、2026年1月に公表された外部アプリの件とは別の事案なので、後半の節で分けて説明します。

スマレジECへの不正アクセスで何が起きたのか

株式会社スマレジは、クラウドのPOSレジ「スマレジ」で知られる会社です。今回の対象は、そのPOSレジではなく、同社が提供する通販のためのサービス「スマレジEC」のうち、2つのサービスです。

  • スマレジEC・リピート:公式サイトで「D2CならスマレジEC・リピート(旧:楽楽リピート)」と案内されている、メーカーなどが消費者に直接売る通販向けのサービス
  • スマレジEC・B2B:公式サイトで「EC受発注ならスマレジEC・B2B」と案内されている、企業間の受発注向けのサービス

発表の骨子は次のとおりです。

  • スマレジのシステムで不審なアクセスを検知し、調査を始めた
  • 調査の結果、利用企業が使う管理画面のログイン機能にあった脆弱性を悪用して、第三者が一部の利用企業の環境に不正アクセスしていたと確認した
  • その脆弱性は2026年9月18日に修正を終えた
  • 影響を受けた可能性のある環境は、スマレジEC・リピートとスマレジEC・B2Bを使う4社
  • 対象の環境では、一部の個人データが第三者に閲覧または取得された可能性がある
  • クレジットカード情報は、スマレジのシステム内に保持しない仕様のため対象に含まれない

ここで大事なのは、「4社」が影響を受けた可能性のある利用企業の数であって、個人の数ではないという点です。4社それぞれの環境には、その会社の通販で買い物をした客や、取引先の企業の情報が保存されています。何人分の情報が対象になるかは、発表には書かれていません。

公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること

発表に書かれた日付を、順に並べると次のとおりです。

日付 出来事
不明(発表に日付の記載なし) スマレジのシステムで不審なアクセスを検知し、調査を開始
2026年9月18日 不正ログインの原因となった脆弱性の修正を完了
2026年9月25日 スマレジがスマレジEC・B2BとスマレジEC・リピートのサイトで発表
2026年11月1日 どちらのお知らせ一覧にも、株式会社スマレジのお知らせ一覧にも、本件の続報は掲載されていない

不審なアクセスを検知した日や、不正アクセスが始まった時期は、発表には書かれていません。そのため、いつからいつまでの情報が対象になるかも、利用者の側からは判断できません。

発表には「今後、新たに公表すべき事実が判明した場合には速やかにお知らせします」とあります。2026年11月1日時点では、件数や、4社の名前、詳しい原因の続報は出ていません。4社の名前は公表されておらず、影響を受けた可能性のある利用企業には個別に連絡したとされています。

同じ内容の発表は、スマレジEC・B2BとスマレジEC・リピートの両方のサイトのお知らせに掲載されています。どちらから読んでも中身は同じです。一方、株式会社スマレジのお知らせ一覧と、POSレジのスマレジのサイトのお知らせ一覧には、2026年11月1日時点で本件の発表は掲載されていません。続報を探すときは、スマレジECのサイトのお知らせを見るのが確実です。

閲覧または取得された可能性のある情報

発表では、対象になった情報が4つの区分に分けて示されています。

区分 該当する項目
顧客情報 会社名、氏名、電話番号、住所、メールアドレス、性別、年齢、初回購入日、最新購入日、購入回数、累計購入金額
受注情報 会社名、氏名、電話番号、住所、メールアドレス、送付先住所
管理者情報 ログインID、暗号化済みパスワード、氏名
WordPress情報 ログインID、暗号化済みパスワード、プラグインの秘密鍵
含まれないもの クレジットカード情報(スマレジのシステム内に保持しない仕様)

発表の該当部分は次のとおりです。

対象となる環境では、一部の個人データが第三者に閲覧または取得された可能性があります。 出典: ec.smaregi.jp

区分ごとに、誰の情報かが違います。

  • 顧客情報と受注情報:4社の通販で買い物をした人や、取引先の企業の担当者の情報。会社名の項目があるのは、企業間の取引でも使われるためです
  • 管理者情報:4社の側で、通販の管理画面を使う担当者の情報
  • WordPress情報:4社が通販のサイトに使っていたWordPress(ホームページを作るための広く使われている仕組み)のログインの情報と、プラグイン(WordPressに機能を加える部品)の秘密鍵

秘密鍵とは、プログラム同士が「正しい相手からの通信だ」と確かめ合うために使う、合言葉のような文字列のことです。外に出ると、その合言葉を使って本物になりすました通信をされるおそれがあるため、ふつうは厳重に管理されます。

買い物をした人にとって気になるのは、顧客情報に「性別」「年齢」「購入回数」「累計購入金額」まで含まれる点です。どの店で、どのくらいの頻度で、いくらぐらい買っているかが分かると、その店を装った連絡が本物らしく見えやすくなります。たとえば「いつもご購入ありがとうございます。累計購入金額に応じた特典があります」といった案内は、実際の購入履歴に合っていれば信じてしまいやすくなります。

一方で、クレジットカード情報は対象に含まれていません。そのため、今回の件だけを理由にカードを止めたり再発行したりする必要は、発表からは読み取れません。

原因:管理画面のログイン機能の脆弱性

発表によると、原因は「お客さま管理画面のログイン機能に存在した脆弱性」です。ここでいう「お客さま」は、スマレジECを使って通販を運営する利用企業のことで、管理画面は、その企業が商品や注文、顧客の情報を扱う画面です。

脆弱性とは、プログラムの作りの不備や設定の穴のことで、悪用されると本来は入れないはずの場所に入られてしまう弱点を指します。今回は、ログインの機能にその弱点があり、第三者が一部の利用企業の環境に入り込んだとされています。どのような弱点だったか、どのように悪用されたかの中身は公表されていません。この記事でも推測しません。

発表の対応の項目には「不正に配置されたファイル等の無効化」とあります。第三者が入り込んだあと、環境の中に何らかのファイルを仕込んでいたことがうかがえますが、そのファイルが何をするものだったかは書かれていません。スマレジはこれらを無効にしたとしています。

脆弱性は2026年9月18日に修正を終え、本番環境に適用したとされています。つまり、同じ弱点を使って入り込む道は、その日以降ふさがれたということです。スマレジECのサービスそのものが止まったとは発表に書かれていないため、店は引き続きサービスを使い、客も通販で買い物ができる状態と読めます。

管理者情報とWordPress情報のパスワードは「暗号化済み」と書かれています。保存されていたのは、パスワードそのものの文字ではなく、決まった方法で変換した形だったということです。どのような方法で変換されていたかは公表されていません。そのため、元のパスワードが読み取られるおそれがどの程度あるかは、この記事では判断しません。店の側で念のため変えておくかどうかは、スマレジからの個別の連絡の内容を見て決めてください。

利用企業の側に落ち度があったとは、発表には書かれていません。原因は、スマレジが提供するログイン機能の脆弱性とされています。そのため、4社の名前が分からないからといって、利用者が「どの店の管理が悪かったのか」と考える必要はありません。

スマレジの対応

発表に書かれた対応は、次のとおりです。

対応 内容
体制 重要なセキュリティインシデントと認識し、専門チームを発足
脆弱性の修正 不正ログインの原因となった脆弱性を修正し、本番環境に適用(2026年9月18日に修正完了)
不正なファイルへの対処 不正に配置されたファイル等を無効化
影響範囲の調査 システムログ、アクセスログ、操作ログ等で調査
利用企業への連絡 対象となる利用企業へ個別に連絡し、調査結果を共有
報告 個人情報保護委員会へ報告
今後 原因の検証、セキュリティ対策とインシデント対応体制の強化、再発防止

ログとは、システムが「いつ、誰が、何をしたか」を自動で書き残した記録のことです。スマレジは、アクセスの記録や操作の記録をもとに、どの環境に入られたかを調べ、4社と特定しました。

発表には「個別の連絡がないお客さまについては、現時点で本事案による影響は確認されていません」とも書かれています。スマレジECを使っている企業で、スマレジから個別の連絡が来ていない場合は、今回の件で影響が確認されていない環境だということです。

お詫びの金品や補償については、発表には書かれていません。買い物をした個人への連絡の方法も、スマレジの発表には書かれていません。個人への知らせは、4社それぞれから届くことが考えられますが、どのような形で届くかは各社の判断になるため、この記事では決めつけません。

自分が対象かを確かめる方法

立場によって、確かめ方が違います。

スマレジECで店を運営している事業者

スマレジから個別の連絡が届いているかを確かめてください。発表では、影響を受けた可能性のある利用企業には個別に連絡しているとされ、連絡がない企業は、現時点で影響は確認されていないとされています。届いた連絡の真偽に迷う場合は、発表に載っているスマレジEC カスタマーサポート([email protected])に確かめます。

スマレジECを使った店で買い物をした人

まず、買い物をした店がスマレジECを使っているかどうかは、利用者の側からはふつう分かりません。4社の名前も公表されていません。そのため、自分が対象かどうかを確かめる手がかりは、買い物をした店から届く知らせになります。

確かめるときの手順は次のとおりです。

  1. 定期購入や企業間の取引で使っている通販の店から、不正アクセスや個人情報に関する知らせが届いていないかを、メールの受信箱と迷惑メールのフォルダで探す
  2. 知らせが届いていたら、メールの中のリンクではなく、店の公式サイトを自分で開いて、同じ内容のお知らせが掲載されているかを確かめる
  3. 心当たりがあるのに知らせが見当たらない場合は、店の公式サイトに載っている問い合わせ先に確かめる

スマレジに直接問い合わせても、どの店が対象かは公表されていないため、答えが得られない可能性があります。個人の利用者は、まず買い物をした店に確かめるのが近道です。

取引先の企業として受発注をしている担当者

スマレジEC・B2Bは企業間の受発注に使われるサービスです。発注する側の企業の担当者として、取引先のサイトに会社名や氏名、電話番号を登録している人もいます。受注情報と顧客情報には会社名が含まれるため、取引先から知らせが来ていないかを確かめ、社内の情報管理の担当者にも共有しておくと安心です。

店から知らせが届いたときに読むところ

今回の件では、買い物をした人への知らせは、スマレジではなく4社それぞれから届くことが考えられます。店からの知らせは形式がそろっていないため、読むところを決めておくと、自分に必要なことを早く見つけられます。

  1. 対象になった情報の項目:スマレジの発表では顧客情報と受注情報に分かれていますが、店によっては、そのうち自分の店で保存していた項目だけを書くこともあります。自分の住所や電話番号が含まれるかを、まず確かめます
  2. 含まれない情報:カード番号やパスワードが含まれないと書かれているかを確かめます。スマレジの発表ではカード情報は対象外とされています
  3. 対象になる人の範囲:いつからいつまでに買い物をした人が対象か、定期購入をしている人だけか、といった区切りが書かれているかを見ます
  4. 店の問い合わせ先:電話番号、メールアドレス、受付時間を控えます。知らせに書かれた番号が、店の公式サイトに載っている番号と同じかも確かめます
  5. 二次被害についての記載:便乗した連絡が確認されているか、店が客に何をしてほしいと書いているかを読みます

知らせがメールで届いた場合は、本文のリンクから店のサイトに入るのではなく、ブラウザのブックマークや検索から店の公式サイトを開いて、同じお知らせが掲載されているかを確かめてください。知らせを装った偽のメールが混ざることがあるためです。

店の知らせとスマレジの発表で書かれていることが違うときは、店の知らせのほうが、その店で保存していた情報について具体的に書いている場合があります。どちらか一方だけを見て判断せず、分からない点は店の問い合わせ先に確かめるのが確実です。

スマレジECで買い物をした人がすること

漏れた可能性のある項目は、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、性別、年齢、購入の履歴などです。パスワードやカード番号は、買い物をした人の分としては含まれていません。することは「なりすましの連絡に備えること」が中心になります。

店やスマレジを装う連絡に答えない

スマレジは発表で、本件に便乗したフィッシングメールや、スマレジを装った不審な連絡に注意するよう呼びかけています。そのうえで「当社から、メールや電話等でパスワード、認証情報、クレジットカード情報をお尋ねすることはありません」と明記しています。メールや電話でこれらを聞かれたら、それだけで偽物を疑ってかまいません。

購入履歴を知っている連絡ほど確かめる

購入回数や累計購入金額まで含まれ得るため、「いつもの定期便の件で」「前回のご注文について」など、実際の購入に合った連絡が届く可能性があります。本文の内容が合っていても、それだけで本物と判断せず、店の公式サイトや、これまで使ってきた正規のアプリから確かめてください。

電話とSMSに注意する

電話番号が含まれているため、電話やSMSで店を名乗り、支払いの確認や再配達を口実にURLを送ってくる手口が考えられます。電話番号が出回ったときに起きやすいことと備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026で詳しく説明しています。

カード明細を見ておく

カード情報は含まれていませんが、偽のページでカード番号を入力させる手口に備えて、しばらくはカードの明細に身に覚えのない請求がないかを見ておくと安心です。身に覚えのない請求があれば、カードの裏面に書かれたカード会社の番号へ連絡してください。

しなくてよいこと

  • 今回の件だけを理由にしたクレジットカードの停止や再発行
  • 店やスマレジを名乗る電話での、パスワードや認証コードの読み上げ
  • お詫びや返金を名目にしたメールのリンクからの、口座番号やカード番号の入力

スマレジECで店を運営している事業者がすること

管理者情報とWordPress情報には、ログインIDと暗号化済みのパスワード、プラグインの秘密鍵が含まれます。スマレジから個別の連絡を受けた企業は、まずその連絡にある調査結果と案内に沿って対応するのが基本です。発表そのものには、利用企業にパスワードの変更などを求める記載はありません。そのうえで、一般に次のような見直しをしておくと、被害の広がりを抑えやすくなります。

  • 管理画面とWordPressのパスワードを、ほかでは使っていない新しいものに変える
  • 同じパスワードを、仕事のメールやクラウドのサービスで使い回していないかを確かめ、使い回していれば分ける
  • WordPressのプラグインの秘密鍵は、プラグインの提供元の手順に沿って作り直せるかを確かめる
  • 管理画面の担当者のアカウントを棚卸しし、退職者や外注先のアカウントが残っていないかを見る
  • 顧客から問い合わせが来たときの答え方を、店の中でそろえておく

パスワードが漏れたときの変更の順番と、使い回しの見直し方は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で整理しています。管理画面やメールに多要素認証を設定する考え方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく扱っています。

顧客への知らせ方や、個人情報保護委員会への報告が自社にも必要かどうかは、事情によって変わります。スマレジからの連絡の内容を踏まえ、必要に応じて個人情報保護委員会の案内や専門家に確かめてください。

定期購入の利用者と企業間取引の担当者が気をつけること

今回の2つのサービスは、使われ方がそれぞれ違います。立場に合わせて、起こりうるなりすましの形を具体的に考えておきます。

定期購入をしている人

スマレジEC・リピートは、メーカーなどが消費者に直接売る通販向けのサービスと案内されています。こうした通販では、化粧品や健康食品などを毎月届ける定期購入の形がよく使われます。顧客情報に初回購入日、最新購入日、購入回数、累計購入金額が含まれるため、定期購入をしている人ほど、実際の購入の流れに合った連絡を受け取る可能性があります。

考えられるのは、「定期便のお支払い方法に問題があり、次回のお届けが止まります」「解約の手続きが途中で止まっています」といった、届けや解約を口実にした連絡です。定期購入の手続きは、これまで使ってきた店の公式サイトのマイページや、店の公式の問い合わせ先から確かめてください。なお、発表の項目には、買い物をした人が店のサイトにログインするためのパスワードは含まれていません。

企業間の取引をしている担当者

スマレジEC・B2Bは企業間の受発注に使われるため、受注情報には会社名、担当者の氏名、電話番号、送付先住所が含まれます。取引先の会社名と担当者名が分かると、取引先を装ったメールが本物らしく見えやすくなります。

とくに注意したいのは、「振込先の口座が変わりました」「請求書を再発行したので、こちらに支払ってください」といった、お金の流れを変えさせる連絡です。こうした連絡が届いたら、メールに書かれた電話番号ではなく、これまでの取引で使ってきた電話番号に自分からかけ直して、本当に取引先が出したものかを確かめます。支払いの前に、社内で2人以上が確かめる決まりにしておくと、1人の判断でお金を動かしてしまう事態を防げます。

発注の画面のIDやパスワードを、メールのリンクから入れ直すよう求められた場合も、同じように取引先とスマレジの公式の案内で確かめてから動いてください。

スマレジを装う連絡の具体例と見分け方

発表の時点で、本件に便乗した被害が出たとは書かれていません。それでも、起こりうる形を知っておくと慌てずに済みます。

メールの場合

「スマレジECの不正アクセスに関するお詫びと、パスワード再設定のお願い」といった件名で、URLを開かせるメールが考えられます。スマレジは、メールでパスワードや認証情報を尋ねることはないと明記しています。メールのリンクからログイン画面に進んでIDとパスワードを入れるよう求められたら、そのページは閉じ、ふだん使っている正規の画面を自分で開いてください。

電話の場合

「スマレジのサポートです。不正アクセスの調査のため、管理画面のIDと認証コードを教えてください」と、店の担当者に電話がかかってくる手口も考えられます。認証コードとは、ログインのときにスマートフォンなどに届く使い捨ての番号のことです。これを他人に伝えると、パスワードを知られていなくてもログインされるおそれがあります。電話で聞かれても答えず、発表に載っている問い合わせ先に確かめ直してください。

買い物をした人に届く連絡の場合

「ご購入店舗の情報漏えいにより、お詫びのクーポンを差し上げます。こちらからカード情報をご登録ください」といったメールやSMSが考えられます。スマレジの発表にも、お詫びの金品の記載はありません。店からお詫びの案内が届いたとしても、店の公式サイトに同じ案内があるかを確かめてから動いてください。

2026年1月の外部アプリの件との違い

「スマレジ 情報漏洩」と検索すると、2026年1月に公表された別の件の情報も出てきます。今回の件と混同しないよう、違いを整理します。

株式会社スマレジは2026年3月9日、「【重要】外部アプリにおけるデータ流出について(最終報告)」を公表しています。その中で、スマレジ・アプリマーケットで提供されていた外部アプリ「書類上手/見積・請求書,+invoice」について、アプリの提供元である外部ベンダーが管理する会員データが、第三者によって不正に取得・公開されていたと説明しています。

当社が運営するサーバーへの不正アクセスや、当社システムからの情報流出は確認されておりません。 出典: smaregi.jp

違いは次のとおりです。

比べる点 2026年1月の外部アプリの件 2026年9月のスマレジECの件
対象 スマレジ・アプリマーケットの外部アプリ「書類上手/見積・請求書,+invoice」 スマレジEC・リピートとスマレジEC・B2Bを使う4社の環境
情報があった場所 外部ベンダーが管理する会員データ スマレジが提供する通販サービスの利用企業の環境
原因として示されたこと 外部ベンダーが管理するデータの不正な取得・公開 スマレジEC の管理画面のログイン機能の脆弱性
問い合わせ先 [email protected] [email protected]

2026年1月の件は、外部ベンダーの側のデータの件として最終報告まで出ています。今回のスマレジECの件は、スマレジが提供する通販サービスのログイン機能の脆弱性が原因とされた、別の事案です。検索で見つけた古い記事の件数や窓口を、今回の件に当てはめないようにしてください。

問い合わせ窓口

今回の件の問い合わせ先は、発表に次のとおり載っています。

名称 連絡の手段
スマレジEC カスタマーサポート メールアドレス:[email protected]

発表に載っているのはメールアドレスだけで、本件専用の電話番号や受付時間は書かれていません。スマレジEC・B2Bのサイトの上部には電話番号が表示されていますが、本件の窓口として案内されたものではありません。

メールで問い合わせるときは、次の点を書いておくと、やり取りが少なく済みます。

  • 利用企業の場合:会社名、利用しているサービス(スマレジEC・リピートかスマレジEC・B2Bか)、個別の連絡を受け取ったかどうか
  • 買い物をした個人の場合:まず買い物をした店に確かめたうえで、その結果
  • 不審な電話やメールが届いていれば、その日時と内容

問い合わせのメールに、パスワードや認証コード、カード番号を書く必要はありません。スマレジはこれらを尋ねることはないと明記しています。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で業務委託の仕事を受けている人の中には、取引先の通販サイトの更新、商品の登録、受注の処理、WordPressの保守などを請け負っている人もいます。そうした人は、取引先の管理画面のアカウントを預かっていることが多く、今回の件は直接関わる話です。

取引先がスマレジECを使っている場合は、まず取引先にスマレジから個別の連絡が来ているかを確かめてもらいます。自分が使っている管理画面やWordPressのアカウントについて、パスワードの変更などの指示があれば、それに従います。自分の判断だけで設定を変えると、取引先の調査の妨げになることもあるため、変える前に一声かけるのが安全です。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報を含む漏えい等、不正に使われると財産的な被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。

業務委託で取引先の個人データを扱う人の作業やアカウントから漏えいが起きた場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが受けた側の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が期限のある手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。

今回の件をきっかけに、次の点を見直しておくと安心です。

  • 取引先の管理画面のパスワードを、自分のほかのアカウントと使い回していないか
  • 取引先ごとに、預かっているアカウントの一覧と、いつ誰から受け取ったかを記録しているか
  • 契約が終わった取引先のアカウントを、取引先に返すか止めてもらっているか
  • 仕事で使うメールとクラウドに、多要素認証を設定しているか

小さな会社や個人事業の取引先が、セキュリティの対策を進めるときに使える支援の考え方は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法で紹介しています。

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、作業の速さだけでなく、預かったアカウントの扱い方で信頼を得ています。「この人に管理画面を任せても安心だ」という評価は、更新や保守の継続の依頼につながります。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

情報を守る力を仕事に生かす

通販サイトの運営には、商品の登録や受注の処理だけでなく、管理画面の権限の整理、WordPressやプラグインの更新、顧客への案内の文面づくりといった、情報を守るための作業が欠かせません。こうした作業を外部の人に頼む企業もあります。今回のような事案を公式の発表から正確に読み取り、「何が含まれて何が含まれないか」「店と客はそれぞれ何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。

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スマレジECの件は、2026年11月1日時点で続報が出ていない段階です。通販で買い物をした人は、買い物をした店から届く知らせを確かめること、店やスマレジを装う連絡でパスワードやカード番号を答えないことを先に済ませてください。店を運営する事業者は、スマレジからの個別の連絡の有無を確かめ、続報はスマレジECのサイトのお知らせで確かめてください。

よくある質問

Q. スマレジのPOSレジを使っている店で買い物をしても対象になりますか?

今回の発表で対象とされたのは、通販のサービスであるスマレジEC・リピートとスマレジEC・B2Bを使う4社の環境です。POSレジのサービスが対象とは書かれていません。お店のレジで会計しただけでは、今回の件の対象と示されていないことになります。心配な場合は、買い物をした店の公式サイトのお知らせを確かめてください。

Q. 対象の4社はどこですか?

2026年11月1日時点で、4社の名前は公表されていません。スマレジは、影響を受けた可能性のある利用企業に個別に連絡していると発表しています。買い物をした人に向けた知らせは、それぞれの店から届くことが考えられます。通販で買い物をした店からのメールを、迷惑メールのフォルダも含めて確かめてください。

Q. クレジットカードを止める必要はありますか?

発表では、クレジットカード情報はスマレジのシステム内に保持しない仕様のため、対象に含まれていないとされています。そのため、今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。ただし、偽のページでカード番号を入れさせる手口に備えて、しばらくは明細に身に覚えのない請求がないかを見ておくと安心です。

Q. スマレジから届いたメールが本物か分からないときは、どうすればよいですか?

スマレジは、メールや電話でパスワード、認証情報、クレジットカード情報を尋ねることはないと発表しています。これらを求めるメールは開かずに閉じ、本件の窓口であるスマレジEC カスタマーサポート([email protected])に、届いたメールの差出人と件名を伝えて確かめてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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